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JP7266482B2 - 冷却システム - Google Patents
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Description

本発明は、冷却システムに関するものである。
従来、環境保護の観点から、CO削減のために船舶の燃料としてLNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)などの液化ガス燃料が用いられる場合があった。このような船舶として特許文献1に示すものが知られている。この船舶は、液化ガス燃料を貯留する液化ガス燃料タンクを船体に備えている。
特開2012-121401号公報
ここで、近年、更なる環境保護の要請のために、排ガス処理を行うことを目的として船舶に尿素水タンクや水酸化ナトリウムタンクなどの冷却対象液体タンクを設ける場合がある。尿素水は、劣化を防止するために、所定温度以下に維持される必要がある。また、水酸化ナトリウムも場合によっては冷却の必要がある。そのため、尿素水タンクや水酸化ナトリウムタンクなどの冷却対象液体タンクを海水で冷却する場合があった。しかしながら、当該方法では、水温が高い海域では、十分に冷却対象液体を冷却することができない。従って、冷却対象液体を冷却するためのチラーなどの冷却専用の機器を船舶に設ける必要が生じる。しかしながら、チラーなどの冷却専用の機器を設けると、コストが大幅に上昇するという問題、及び消費電力が増加してしまうという問題がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、チラーなどの冷却専用の機器を用いることなく、冷却対象液体タンクの冷却対象液体の劣化を抑制することができる冷却システムを提供することを目的とする。
本発明の冷却システムは、船舶で冷却が必要な冷却対象液体を冷却する冷却システムであって、冷却対象液体を貯留する冷却対象液体タンクと、液化ガス燃料を貯留する液化ガス燃料タンクと、熱媒体を用いて液化ガス燃料を加熱する加熱部と、加熱部へ熱媒体を供給する熱媒体供給系と、熱媒体供給系に設けられ、加熱部で温度が低下した熱媒体を用いて冷却対象液体を冷却する冷却部と、を備える。
本発明の冷却システムは、液化ガス燃料を貯留する液化ガス燃料タンクと、熱媒体を用いて液化ガス燃料を加熱する加熱部と、加熱部へ熱媒体を供給する熱媒体供給系と、を備える。液化ガス燃料は低温であるため、熱媒体は、加熱部にて液化ガス燃料を加熱することで冷却される。これに対し、冷却システムは、熱媒体供給系に設けられ、加熱部で温度が低下した熱媒体を用いて冷却対象液体を冷却する冷却部を備えている。これにより、冷却部は、加熱部において低温となった熱媒体の冷却能力を有効に利用して、冷却対象液体を冷却することができる。加熱部及び熱媒体供給系は、液化ガス燃料タンクを有する船舶においては、既設のものである。すなわち、冷却システムは、チラーなどの冷却専用の機器を用いなくとも、既設の構造を用いて冷却対象液体を冷却することができる。以上により、チラーなどの冷却専用の機器を用いることなく、冷却対象液体タンクの冷却対象液体の劣化を抑制することができる。
本発明に係る冷却システムは、熱媒体供給系に設けられ、加熱部で温度が低下した熱媒体を加熱する熱媒体加熱部を更に備えてよい。この場合、熱媒体加熱部が、加熱部で液化ガス燃料を加熱した後の低温の熱媒体を加熱して、もとの温度に戻すことができる。
本発明に係る冷却システムでは、熱媒体供給系において、冷却部及び熱媒体加熱部は、熱媒体の流れに対して冷却部、熱媒体加熱部の順で設けられてよい。この場合、冷却部には、熱媒体加熱部にて加熱が行われる前段階の熱媒体が供給される。従って、冷却部での冷却能力を向上することができる。
本発明に係る冷却システムでは、熱媒体供給系において、冷却部及び熱媒体加熱部は、熱媒体の流れに対して熱媒体加熱部、冷却部の順で設けられてよい。この場合、冷却部に熱媒体が供給される前段階で、熱媒体の温度を熱媒体加熱部にて上げておくことができる。これにより、冷却部において冷却対象液体が熱媒体に冷却され過ぎることを抑制できる。
本発明に係る冷却システムでは、熱媒体供給系において、冷却部と熱媒体加熱部とは並列に設けられてよい。この場合、冷却部及び熱媒体加熱部に対する熱媒体の流量調整を行うだけで、各部分における冷却能力、加熱能力を容易に調整することができる。
本発明によれば、チラーなどの冷却専用の機器を用いることなく、冷却対象液体タンクの冷却対象液体の劣化を抑制することができる冷却システムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る冷却システムが適用される船舶の一例を示す概略側面図である。 本実施形態に係る冷却システムのシステム構成を示す概略構成図である。 熱媒体ヒーター及び冷却対象液体クーラー周辺の配管構成を示す概略構成図である。 冷却対象液体クーラーの例を示す概略構成図である。 冷却対象液体クーラーの例を示す概略構成図である。 変形例に係る冷却システムの熱媒体ヒーター及び冷却対象液体クーラー周辺の配管構成を示す概略構成図である。 変形例に係る冷却システムの熱媒体ヒーター及び冷却対象液体クーラー周辺の配管構成を示す概略構成図である。
以下、本発明の冷却システムの好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、「前」「後」の語は船体の進行方向に対応するものであり、「横」の語は船体の左右(幅)方向に対応するものであり、「上」「下」の語は船体の上下方向に対応するものである。
図1は、本発明の実施形態に係る冷却システムが適用される船舶の一例を示す概略側面図である。冷却システム100が適用される船舶1は、例えば原油や液体ガス等の石油系液体貨物を運搬する船舶であり、例えば、オイルタンカーである。なお、船舶は、オイルタンカーに限定されず、例えば、ダブルハルバルクキャリアであってもよい。また、船舶1は、液化ガス燃料を燃料として用いる。液化ガス燃料として、例えばLNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)が用いられる。船舶1は、燃料として液化ガス燃料だけを用いてもよく、液化ガス燃料及び液体燃料を両方用いるものであってもよい。
船舶1は、図1に示すように、船体11と、推進器12と、を備えている。船体11は、船首部2と、船尾部3と、機関室4と、ポンプ室5と、貨物室6と、を有している。船首部2は、船体11の前方側に位置している。船尾部3は、船体11の後方側に位置している。船首部2は、例えば満載喫水状態における造波抵抗の低減が図られた形状を有している。推進器12は、船体11を推進させるものであり、例えばスクリューシャフトが用いられている。推進器12は、船尾部3における喫水線(海水Wの水面)よりも下方に設置されている。また、船尾部3における喫水線よりも下方には、推進方向を調整するための舵15が設置されている。
機関室4は、船尾部3の船首側に隣り合う位置に設けられている。機関室4は、推進器12に駆動力を付与するためのエンジン16を配置するための区画である。ポンプ室5は、機関室4の船首側に隣り合う位置に設けられている。ポンプ室5は、ポンプ等が配置される区画である。貨物室6は、船首部2とポンプ室5との間に設けられている。貨物室6は、石油系貨物を収容するための区画である。貨物室6は、二重船殻構造を採用することによって、カーゴオイルタンクとバラストタンクとに区画されている。カーゴオイルタンクは、船舶1によって運搬される石油系貨物を積載する。バラストタンクは、カーゴオイルタンクに積載された石油系貨物の重量に応じた量のバラスト水を収容する。
船体11の上部には甲板19が設けられている。甲板19上には、液化ガス燃料を貯留する液化ガス燃料タンク21が設けられている。液化ガス燃料タンク21は、エンジン16に液化ガス燃料を供給する。また、船体11内には、冷却対象液体を貯留する冷却対象液体タンク22が設けられている。冷却対象液体とは、船舶1において冷却が必要となる液体のことであり、例えば、尿素水や水酸化ナトリウムや舶用ガスオイル(MGO)などの液体などが挙げられる。冷却対象液体タンク22は、船底20側の位置において、機関室4及びポンプ室5にまたがるように設けられる。冷却対象液体タンク22が尿素水を貯留している場合、当該冷却対象液体タンク22は、エンジン16の運転に伴って発生する排ガスのNOxを低減するためのSCR(Selective Catalytic Reduction:選択触媒還元)システム25へ冷却対象液体としての尿素水を供給する。SCRシステム25は、尿素から生成されるアンモニアを還元剤として用いることによって、排ガス中のNOxを処理する。なお、冷却対象液体として水酸化ナトリウムの液体が用いられる場合、当該水酸化ナトリウムの液体は、NOxを低減するためのEGR(Exhaust Gas Recirculation:排ガス再循環)システムに用いられてよい。EGRシステムは、排ガスの一部をスクラバーへ供給し、当該スクラバーにてスクラバー水を用いて排ガス中のSOxを除去する工程がある。水酸化ナトリウムは、スクラバー水を中和するために用いられる。舶用ガスオイル(MGO)は、低硫黄燃料を示し、指定海域を航行する際に、舶用エンジンの燃料に用いられることがある。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る冷却システム100について説明する。図2は、本実施形態に係る冷却システム100のシステム構成を示す概略構成図である。冷却システム100は、船舶1で冷却対象液体を冷却するシステムである。冷却対象液体は低温(例えば25℃)に保っておく必要があるため、冷却手段が必要となる。ここで、冷却対象液体タンク22は、船底側に配置されているため(図1参照)、海水Wの温度が低い場合は、当該海水Wによって冷却対象液体を冷却することができる。しかし、海水Wの温度が高い海域では、海水Wを用いて冷却対象液体の冷却を行えないため、冷却システム100を用いて冷却対象液体の冷却が行われる。船舶1では、液化ガス燃料を熱媒体で加熱して、エンジン16にて用いている。液化ガス燃料は低温の物質であるため、熱媒体も当該液化ガス燃料を加熱することで低温となる。冷却システム100は、このように低温となった熱媒体を用いて冷却対象液体を冷却するシステムである。
図2に示すように、冷却システム100は、液化ガス燃料タンク21と、冷却対象液体タンク22と、熱媒体タンク23と、液化ガス燃料加熱器24(加熱部)と、熱媒体供給系32と、熱媒体ヒーター26(熱媒体加熱部)と、冷却対象液体クーラー27(冷却部)と、を備える。
液化ガス燃料加熱器24は、熱媒体を用いて液化ガス燃料を加熱させる機器である。液化ガス燃料加熱器24は、後述の熱媒体流通ラインL2を介して熱媒体を通過させ、且つ、後述の燃料流通ラインL1を介して液化ガス燃料を通過させることによって、熱媒体と液化ガス燃料との間で熱交換を行う。これにより、液化ガス燃料は、熱媒体からの熱で加熱される。液化ガス燃料加熱器24の配置は特に限定されないが、例えば、機関室4に配置される(図1参照)。
液化ガス燃料タンク21には、ポンプ31が設けられる。ポンプ31は、液化ガス燃料タンク21内の液化ガス燃料を燃料流通ラインL1へ圧送することで、当該液化ガス燃料を液化ガス燃料加熱器24に供給する。加熱された燃料は、燃料流通ラインL1を介してエンジン16に供給される。
熱媒体タンク23は、熱媒体を貯留するタンクである。熱媒体としては、低温の液化ガス燃料タンクと熱交換を行っても凍結しないものが好ましく、例えば、グリコールなどを用いることができる。熱媒体供給系32は、熱媒体を循環させることによって、液化ガス燃料加熱器24へ熱媒体を供給する循環系である。熱媒体供給系32は、熱媒体流通ラインL2と、ポンプ33と、を備える。熱媒体流通ラインL2は、熱媒体タンク23から引き出されて、液化ガス燃料加熱器24を通過して、熱媒体タンク23へ戻されるように接続される。ポンプ33は、熱媒体タンク23内の熱媒体を熱媒体流通ラインL2へ圧送することで、当該熱媒体を液化ガス燃料加熱器24に供給する。液化ガス燃料を加熱することで温度が低下した熱媒体は、熱媒体流通ラインL2を通過して、熱媒体タンク23へ戻される。例えば、熱媒体は、液化ガス燃料加熱器24を通過する前は40℃程度の温度であり、液化ガス燃料加熱器24を通過した後は20℃程度の温度となる。なお、熱媒体タンク23の配置は特に限定されないが、甲板19上に配置されてよい(図1参照)。
冷却対象液体クーラー27は、熱媒体供給系32に設けられ、液化ガス燃料加熱器24で温度が低下した熱媒体を用いて冷却対象液体を冷却する機器である。冷却対象液体クーラー27には、熱媒体供給系32の前述の熱媒体流通ラインL2が通過している。冷却対象液体クーラー27には、冷却対象液体タンク22が熱的に接続されている。これにより、冷却対象液体クーラー27は、熱媒体流通ラインL2を介して熱媒体を通過させることによって、熱媒体と冷却対象液体との間で熱交換を行う。これにより、冷却対象液体が熱媒体で冷却されて、冷却対象液体の温度が所望の温度以下に維持される。一方、熱媒体は冷却対象液体から熱を奪うことで、熱媒体の温度が上がる。
熱媒体ヒーター26は、熱媒体供給系32に設けられ液化ガス燃料加熱器24で温度が低下した熱媒体を加熱する機器である。熱媒体ヒーター26は、船体11内で発生する温水又は蒸気の熱を用いて、熱媒体を加熱する。熱媒体ヒーター26には、熱媒体供給系32の前述の熱媒体流通ラインL2が通過している。熱媒体ヒーター26には、温水または蒸気などの加熱媒体が流通する加熱媒体流通ラインL3が通過している。これにより、熱媒体ヒーター26は、熱媒体流通ラインL2を介して熱媒体を通過させ、且つ、加熱媒体流通ラインL3を介して加熱媒体を通過させることによって、熱媒体と加熱媒体との間で熱交換を行う。これにより、熱媒体が加熱媒体で加熱されて、熱媒体の温度が上がる。これにより、熱媒体は、再び液化ガス燃料加熱器24で液化ガス燃料タンクを加熱することができる温度となった状態で、熱媒体タンク23に貯留される。なお、熱媒体ヒーター26で熱媒体を加熱した温水又は蒸気は、加熱源に戻されて、循環する。熱媒体ヒーター26の配置は特に限定されないが、例えば機関室4に配置される(図1参照)。
次に、図3を参照して、熱媒体ヒーター26及び冷却対象液体クーラー27周辺の配管構成について説明する。なお、図3の各ラインには、流体の流れる方向に向かう矢印が付されている。以降の説明において「上流」「下流」と称した場合は、当該矢印、すなわち流体の流れを基準としているものとする。図3は、熱媒体ヒーター26及び冷却対象液体クーラー27周辺の配管構成を示す概略構成図である。図3に示すように、熱媒体供給系32において、冷却対象液体クーラー27及び熱媒体ヒーター26は、熱媒体の流れに対して冷却対象液体クーラー27、熱媒体ヒーター26の順で設けられる。具体的には、熱媒体流通ラインL2は、ラインL11と、温調弁41と、ラインL12と、ラインL13と、を備える。また、加熱媒体流通ラインL3は、ラインL21と、温調弁42と、ラインL22と、を備える。
ラインL11は、液化ガス燃料加熱器24(図2参照)から延びるラインである。温調弁41は、冷却対象液体クーラー27へ向かう熱媒体の流量を調整することで、冷却対象液体クーラー27の冷却能力を調整する弁である。ラインL12は、温調弁41から延びて、冷却対象液体クーラー27及び熱媒体ヒーター26を通過して、熱媒体タンク23(図2参照)へ向かうラインである。ラインL12では、熱媒体ヒーター26が下流側に配置されて冷却対象液体クーラー27が上流側に配置されるように、両者が直列で接続される。ラインL13は、温調弁41でラインL12から分岐して、冷却対象液体クーラー27をバイパスして合流点P1でラインL12と合流する。
ラインL21は、温水又は蒸気の供給源から延びるラインである。温調弁42は、熱媒体ヒーター26へ向かう加熱媒体の流量を調整することで、熱媒体ヒーター26の加熱能力を調整する弁である。ラインL22は、温調弁42から延びて、熱媒体ヒーター26を通過して、排出場所へ向かうラインである。
上述の温調弁41,42は、制御部50によって制御される。制御部50は、冷却システム100全体を制御する。制御部50は、CPU、RAM、ROM及び入出力インターフェース等により構成されている。制御部50は、温調弁41,42に接続されており、これらに対して制御信号を送信する。また、制御部50は、冷却対象液体タンク22に設けられた温度センサ61に接続されており、温度センサ61によって検出された冷却対象液体の温度を受信する。制御部50は、ラインL12の熱媒体ヒーター26の下流側に設けられた温度センサ62に接続されており、温度センサ62によって検出された冷却対象液体の熱媒体ヒーター26で加熱された後の温度を受信する。
制御部50は、温度センサ61、62の検出結果に基づいて、冷却対象液体クーラー27での冷却能力を上げるか、下げるか、維持するか、熱媒体ヒーター26の加熱能力を上げるか、下げるか、維持するかを判定する。冷却対象液体の温度が25℃に近くなったときなどに冷却能力を上げる場合、制御部50は、温調弁41を制御して、ラインL12に対する熱媒体の流量を増加させる。これにより、冷却対象液体クーラー27を流れる熱媒体の流量が増加することで、冷却能力が向上し、冷却対象液体の温度を下げることができる。あるいは、冷却能力を上げる場合、制御部50は、温調弁42を制御して、ラインL22に対する温水又は蒸気の流量を低下させる。これにより、熱媒体ヒーター26での熱媒体の温度上昇が抑制される。その結果、冷却対象液体クーラー27を流れる熱媒体の温度が低くなることで、冷却能力が向上し、冷却対象液体の温度を下げることができる。
冷却対象液体が凍結する温度に近づいたときなどに冷却能力を下げる場合、制御部50は、温調弁41を制御して、ラインL12に対する熱媒体の流量を減少させる。これにより、冷却対象液体クーラー27を流れる熱媒体の流量が減少することで、冷却能力が抑制され、冷却対象液体の温度を上げることができる(または維持される)。あるいは、冷却能力を下げる場合、制御部50は、温調弁42を制御して、ラインL22に対する温水又は蒸気の流量を増加させる。これにより、熱媒体ヒーター26での熱媒体の温度上昇が促進される。その結果、冷却対象液体クーラー27を流れる熱媒体の温度が高くなることで、冷却能力が低下し、冷却対象液体の温度を上げることができる(または維持される)。制御部50は、冷却能力を維持する場合は、各流量を維持する。制御部50は、温調弁41の調整と温調弁42の調整を組み合わせてもよく、温調弁41のみを調整してもよく、温調弁42のみを調整してもよい。制御部50は、冷却対象液体タンク22中の冷却対象液体が例えば25℃以下であって、0℃以上の温度に保つように、制御を行う。これにより、冷却対象液体の劣化を抑制できるような温度を維持することができる。また、本来機能である液化ガス燃料の加熱を達成するため、温度センサ62の温度は一定以上であることが望ましい。従って制御部50は、温調弁42を制御して、温度センサ62の温度を一定以上に保つ制御を行うこともできる。
次に、図4及び図5を参照して、冷却対象液体クーラー27の具体的な構造の一例について説明する。図4及び図5は、冷却対象液体クーラーの例を示す概略構成図である。図4に示すように、冷却対象液体クーラー27は、冷却対象液体タンク22の内部に、熱媒体流通ラインL2を直接配置することによって構成されてよい。この場合、冷却対象液体タンク22内において、冷却対象液体クーラー27を構成する配管は、蛇行、または旋回している。これにより、冷却対象液体クーラー27を構成する配管と冷却対象液体との接触面積を増加させることができ、冷却効率を向上できる。
また、図5に示すように、冷却対象液体クーラー27は、熱媒体が通過する熱媒体流通ラインL2と冷却対象液体タンク22内の冷却対象液体が直接接触しない構成を有していてもよい。この場合、冷却対象液体クーラー27は、クーラー51と、熱交換部52と、ポンプ53と、ラインL41,L42と、温調弁54と、を備える。クーラー51は、熱媒体流通ラインL2を流通する熱媒体と、ラインL41を循環する中間媒体と、の間で熱交換を行い、中間媒体を冷却する。ラインL41は、中間媒体を流通させるラインであって、クーラー51と熱交換部52との間で中間媒体を流通させる。熱交換部52は、冷却対象液体タンク22内に設けられており、中間媒体と冷却対象液体との間で熱交換を行い、冷却対象液体を冷却する。ポンプ53は、ラインL41で中間媒体を循環させる。ラインL42は、温調弁54にてラインL41から分岐し、クーラー51をバイパスして合流点P2でラインL41と合流する。この場合、制御部50は、冷却対象液体タンク22に設けられた温度センサ61の検出結果に基づいて、温調弁54を制御することで、クーラー51に供給される中間媒体の流量を調整する。これにより、冷却対象液体クーラー27の冷却能力が制御可能となる。
次に、本実施形態に係る冷却システム100の作用・効果について説明する。
本実施形態に係る冷却システム100は、液化ガス燃料を貯留する液化ガス燃料タンク21と、熱媒体を用いて液化ガス燃料を加熱する液化ガス燃料加熱器24と、液化ガス燃料加熱器24へ熱媒体を供給する熱媒体供給系32と、を備える。液化ガス燃料は低温であるため、熱媒体は、液化ガス燃料加熱器24にて液化ガス燃料を加熱することで冷却される。これに対し、冷却システム100は、熱媒体供給系に設けられ、液化ガス燃料加熱器24で温度が低下した熱媒体を用いて冷却対象液体を冷却する冷却対象液体クーラー27を備えている。これにより、冷却対象液体クーラー27は、液化ガス燃料加熱器24において低温となった熱媒体の冷却能力を有効に利用して、冷却対象液体を冷却することができる。液化ガス燃料加熱器24及び熱媒体供給系32は、液化ガス燃料タンク21を有する船舶1においては、既設のものである。すなわち、冷却システム100は、チラーなどの冷却専用の機器を用いなくとも、既設の構造を用いて冷却対象液体を冷却することができる。以上により、チラーなどの冷却専用の機器を用いることなく、冷却対象液体タンクの冷却対象液体の劣化を抑制することができる。
本実施形態に係る冷却システム100は、熱媒体供給系32に設けられ、液化ガス燃料加熱器24で温度が低下した熱媒体を加熱する熱媒体ヒーター26を更に備える。この場合、熱媒体ヒーター26が、液化ガス燃料加熱器24で液化ガス燃料を加熱した後の低温の熱媒体を加熱して、もとの温度に戻すことができる。
本実施形態に係る冷却システム100では、熱媒体供給系32において、冷却対象液体クーラー27及び熱媒体ヒーター26は、熱媒体の流れに対して冷却対象液体クーラー27、熱媒体ヒーター26の順で設けられる。この場合、冷却対象液体クーラー27には、熱媒体ヒーター26にて加熱が行われる前段階の熱媒体が供給される。従って、冷却対象液体クーラー27での冷却能力を向上することができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、変形例に係る冷却システムとして、図6に示すように、熱媒体供給系32において、冷却対象液体クーラー27及び熱媒体ヒーター26は、熱媒体の流れに対して熱媒体ヒーター26、冷却対象液体クーラー27の順で設けられてよい。この場合、冷却対象液体クーラー27に熱媒体が供給される前段階で、熱媒体の温度を熱媒体ヒーター26にて上げておくことができる。従って、冷却対象液体クーラー27での冷却能力を減少させ過冷却を防止することができる。すなわち、冷却対象液体クーラー27において冷却対象液体が熱媒体に冷却され過ぎることを抑制できる。
また、変形例に係る冷却システムとして、図7において、熱媒体供給系32の熱媒体流通ラインL2において、冷却対象液体クーラー27と熱媒体ヒーター26とは並列に設けられてよい。この場合、熱媒体流通ラインL2は、ラインL31,L32,L35と、温調弁43を備える。ラインL31からは、温調弁43にてラインL32とラインL35とが分岐する。ラインL32は熱媒体ヒーター26を通過する。ラインL35は、冷却対象液体クーラー27を通過して、合流点P3にてラインL32と合流する。この場合、制御部50は、冷却対象液体クーラー27及び熱媒体ヒーター26に対する熱媒体の流量調整を行うだけで、各部分における冷却能力、加熱能力を容易に調整することができる。すなわち、分岐した熱媒体は、冷却対象液体クーラー27及び熱媒体ヒーター26の何れか一方のみで熱交換を行うため、他方で熱交換を行う事による温度変化を考慮しなくてよい。
冷却システム100の各構成要素の船舶1における配置は、図1に示す配置に限定されない。例えば、液化ガス燃料タンク21の甲板19における位置が変更されてもよく、船体11内に配置されてもよい。また、熱媒体タンク23は、機関室4に設けられてもよい。また、液化ガス燃料加熱器24は、甲板19上に設けられてもよい。
1…船舶、21…液化ガス燃料タンク、22…冷却対象液体タンク、24…液化ガス燃料加熱器(加熱部)、26…熱媒体ヒーター(熱媒体加熱部)、27…冷却対象液体クーラー(冷却部)、32…熱媒体供給系、100…冷却システム。

Claims (5)

  1. 船舶で冷却が必要な冷却対象液体を冷却する冷却システムであって、
    前記冷却対象液体を貯留する冷却対象液体タンクと、
    液化ガス燃料を貯留する液化ガス燃料タンクと、
    熱媒体を用いて前記液化ガス燃料を加熱する加熱部と、
    前記加熱部へ前記熱媒体を供給する熱媒体供給系と、
    前記熱媒体供給系に設けられ、前記加熱部で温度が低下した前記熱媒体を用いて前記冷却対象液体を冷却する冷却部と、を備える、冷却システム。
  2. 前記熱媒体供給系に設けられ、前記加熱部で温度が低下した前記熱媒体を加熱する熱媒体加熱部を更に備える、請求項1に記載の冷却システム。
  3. 前記熱媒体供給系において、前記冷却部及び前記熱媒体加熱部は、前記熱媒体の流れに対して前記冷却部、前記熱媒体加熱部の順で設けられる、請求項2に記載の冷却システム。
  4. 前記熱媒体供給系において、前記冷却部及び前記熱媒体加熱部は、前記熱媒体の流れに対して前記熱媒体加熱部、前記冷却部の順で設けられる、請求項2に記載の冷却システム。
  5. 前記熱媒体供給系において、前記冷却部と前記熱媒体加熱部とは並列に設けられる、請求項2に記載の冷却システム。
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