JP7270968B2 - めっき積層体の製造方法及びめっき積層体 - Google Patents
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金属基材に積層的にめっきを施しためっき積層体の製造方法であって、
金属基材の表面の少なくとも一部に下地ニッケルめっきを施し、下地ニッケルめっき層を形成するニッケルめっき工程と、
前記下地ニッケルめっき層の表面の少なくとも一部にニッケル錫合金めっき層を形成する合金めっき層形成工程と、
前記ニッケル錫合金めっき層の表面の少なくとも一部に錫めっきを施し、錫めっき層を形成する錫めっき工程と、
を含むことを特徴とするめっき積層体の製造方法を提供する。
図1は、本発明のめっき積層体の製造方法の一実施形態の工程図である。本実施形態のめっき積層体の製造方法は、金属基材に積層的にめっきを施しためっき積層体の製造方法であって、主として下記の工程を含む。以下においては、これらの主となる工程を含む本実施形態の各工程(図1を参照)について詳細に説明する。
・前記下地ニッケルめっき層の表面の少なくとも一部にニッケル錫合金層を形成する合金めっき層形成工程(S03)
・前記ニッケル錫合金めっき層の表面の少なくとも一部に錫めっきを施し、錫めっき層を形成する錫めっき工程(S04)
全工程に先立って、予備処理として金属基材の洗浄を施すことが好ましい。金属基材の洗浄方法は、本発明の効果を損なわない限りにおいて特に限定されず、従来公知の種々の洗浄方法を用いることができる。洗浄処理液としては、例えば、一般的な非鉄金属用の浸漬脱脂液または電解脱脂液を使用することができる。
ニッケルめっき浴としては、ニッケル塩、電導塩、pH緩衝剤を含むものを用いることができる。また、キレート剤、界面活性剤、光沢剤が添加されていてもよい。
上記したように、本発明において、合金形成処理として、(a)下地ニッケルめっきの表面に錫めっきを形成させてこれを加熱する方法によってもよく、また、(b)ニッケル錫合金めっき処理を施す方法によってもよい。
拡散用錫めっき処理は、加熱処理と併せて行う合金めっき層形成処理の工程の一部であり、ニッケル錫合金めっき処理と選択的に行う工程である。
下地ニッケルめっきと錫めっきとの間に金属拡散が進行する温度域で、合金層が最表層にまで成長するまで、加熱を行う。加熱方法としては、本発明の効果を損なわない限りにおいて特に限定されず、従来公知の種々の加熱方法を用いることができる。具体的には、熱風加熱、熱板加熱、加熱炉による大気雰囲気下での加熱、加熱炉による還元雰囲気下での加熱でもよい。加熱条件としては、加熱温度:80~500℃、加熱時間:5秒~3600秒とするのが好ましい。
錫めっき浴としては、錫塩、電導塩を含むものを用いることができる。また、キレート剤、添加剤が添加されていてもよい。
上記のような本発明のめっき積層体の製造方法により得られるめっき積層体は、金属基材と、前記金属記載の表面の少なくとも一部に設けられた下地ニッケルめっき層と、前記下地ニッケルめっき層の表面の少なくとも一部に設けられたニッケル錫合金層と、前記ニッケル錫合金めっき層の表面の少なくとも一部に設けられた錫めっき層と、を含むことを特徴とする。
第五工程(変色防止処理)を除いて図1に示す工程にしたがってめっき積層体を作製した。
まず、銅基材をアルカリ脱脂液を用いて洗浄し(S01)、500g/Lのスルファミン酸ニッケル、10g/Lの塩化ニッケル、40g/Lのホウ酸を含むニッケル浴を用い、0.5μmのニッケルめっき層を形成させる下地めっき処理を施した(S02)。
その後、100g/Lの錫酸ナトリウム、15g/Lの水酸化ナトリウムを含む錫めっき浴を用いて錫めっきを実施した後、300℃、30秒間の条件で加熱して、厚さ0.2μmのニッケル錫合金めっき層を形成させた(S03)。
更に、ニッケル錫合金めっき層の表面に、70g/Lの硫酸第一錫、80g/Lの硫酸、15mLの添加剤を含む錫めっき浴を用い、厚さ1.0μmの錫めっき層を形成し(S04)、めっき積層体(めっき材)を得た。
厚さ0.2μmのニッケル錫合金めっき層を形成させ、その表面に厚さ0.7μmの錫めっき層を形成させた以外は、実施例1と同様にしてめっき積層体を作製した。
ニッケル錫合金形成のための加熱処理について、加熱温度:500℃、加熱時間:5秒の条件とした以外は、実施例1と同様にしてめっき材を作製した。
ニッケル錫合金形成のための加熱処理について、加熱温度:80℃、加熱時間:3600秒の条件とした以外は、実施例1と同様にしてめっき材を作製した。
銅基材を洗浄し、下地ニッケルめっき処理を施した。その後、錫めっき処理を施して、厚さ1.2μmの錫めっきを形成させた。さらに、熱板にて、加熱温度:300℃、加熱時間:30秒の条件で加熱して(リフロー処理)めっき材を作製した。
錫めっき処理の後にリフロー処理を行わない以外は、比較例1と同様にしてめっき材を作製した。
下地ニッケルめっき処理を施さない以外は、比較例1と同様にしてめっき材を作製した。
(1)合金層形成量評価
上記のように作製した各めっき材について、合金層形成量の評価を行った。水酸化ナトリウムとp-ニトロフェノールからなる溶液にめっき材を浸漬し、純錫層のみを溶解させて、測定用の試料を作製した。その後、この試料において、蛍光X線膜厚計を用いて、剥離後の錫の存在量を測定した。その結果を表1に示す。なお、表1では、合金層に含まれる錫の存在量をp-ニトロフェノールと水酸化ナトリウムからなる剥離液を用いて、純錫層のみを剥離した後、蛍光X線膜厚計にて錫めっきの膜厚を測定する手法で膜厚に換算した値を示している。
試料の表面について、レーザー顕微鏡にて最大高さ粗さRzを測定した。その結果を表1に示す。
(3)ウィスカ発生評価
試料について、温度:85℃、湿度:85%の条件下に66時間加熱した後、表面観察を行い、ウィスカの発生の有無を確認した。ウィスカが発生していない場合は「〇」、発生している場合は「×」として、表1に結果を示す。
(4)電気接触抵抗測定
試料について、温度:140℃、時間:7日間の条件下で加熱して得られた試料2について、使用プローブ:SK材及びニッケル下地金めっき、測定開始荷重:0.5N、測定終了荷重:40N、測定回数:10回という条件で電気接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
2・・・金属基材(銅又は銅合金基材)
4・・・下地ニッケルめっき層
6・・・ニッケル錫合金めっき層
8・・・錫めっき層
Claims (5)
- 金属基材の表面の少なくとも一部に下地ニッケルめっきを施し、下地ニッケルめっき層を形成するニッケルめっき工程と、
前記下地ニッケルめっき層の表面の少なくとも一部にニッケル錫合金めっき層を形成する合金層形成工程と、
前記ニッケル錫合金めっき層の表面の少なくとも一部に錫めっきを施し、錫めっき層を形成する錫めっき工程と、
を含み、
前記合金めっき層形成工程が、前記下地ニッケルめっき層の表面の少なくとも一部に錫めっきを施して、拡散用錫めっき層を形成し、80~500℃の加熱温度及び5秒間~3600秒間の加熱処理を行って、前記下地ニッケルめっき層と前記拡散用錫めっき層とを互いに拡散させることにより、ニッケル錫合金層を形成する工程であること、
を特徴とするめっき積層体の製造方法。 - 前記ニッケル錫合金層の最大粗さ高さRzが0.601μm以下であること、
を特徴とする請求項1に記載のめっき積層体の製造方法。 - 前記ニッケル錫合金めっき層の厚さが0.1~5μmであること、
を特徴とする請求項1又は2記載のめっき積層体の製造方法。 - 前記錫めっき工程の後に、変色防止処理を施す変色防止工程を含むこと、
を特徴とする請求項1~3のうちのいずれかに記載のめっき積層体の製造方法。 - 金属基材と、
前記金属記載の表面の少なくとも一部に設けられた下地ニッケルめっき層と、
前記下地ニッケルめっき層の表面の少なくとも一部に設けられたニッケル錫合金層と、
前記ニッケル錫合金めっき層の表面の少なくとも一部に設けられた錫めっき層と、
を含み、
前記ニッケル錫合金層の最大粗さ高さRzが0.601μm以下であり、
前記ニッケル錫合金めっき層の厚さが0.1~5μmであること、
を特徴とするめっき積層体。
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