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JP7280960B2 - 光ファイバの測定装置および光ファイバへの曲げ印加方法 - Google Patents
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JP7280960B2 - 光ファイバの測定装置および光ファイバへの曲げ印加方法 - Google Patents

光ファイバの測定装置および光ファイバへの曲げ印加方法 Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバの測定装置および光ファイバへの曲げ印加方法に関する。
本願は、2019年9月12日に日本に出願された特願2019-166336号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
特許文献1には、光源と、光検出器と、光ファイバに曲げを印加するローラと、を備えた、光ファイバの測定装置が開示されている。この光ファイバの測定装置では、光源、光検出器、およびローラ等の各構成要素が、略同一の平面上に配置されている。
日本国特開平2-50412号公報
特許文献1の構成では、ローラに光ファイバを掛け回すときに、光ファイバの自重によって、光ファイバの上下方向における位置がばらついたり、ローラに対して光ファイバが斜めに巻き付いたりしやすい。このように、光ファイバのセットがしにくいと、ローラに対する光ファイバの姿勢(位置)がばらつきやすい。その結果、光ファイバに印加される曲げの曲率半径などがセットのたびにばらついてしまい、測定の精度が不安定になる場合がある。
本発明はこのような事情を考慮してなされ、光ファイバのセットのしやすさを向上し、測定の精度を安定させることが可能な光ファイバの測定装置または光ファイバへの曲げ印加方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る光ファイバの測定装置は、光ファイバに向けて光を発する光源と、前記光ファイバ内を伝搬した光を受光する受光部と、前記光ファイバが掛けられることで、前記光源および前記受光部に両端部が光学的に接続された前記光ファイバが延びる方向を下向きに変える方向変換部材と、前記方向変換部材から垂れ下がった前記光ファイバに張力を加える張力印加部材と、を備える。
また、本発明の第2の態様に係る光ファイバへの曲げ印加方法は両端部が固定された光ファイバを方向変換部材に掛け、前記方向変換部材から垂れ下がった前記光ファイバに張力印加部材を用いて張力を加え、前記方向変換部材と前記張力印加部材との間に配置された複数のマンドレルを用いて前記光ファイバに曲げを印加する。
本発明の上記態様によれば、光ファイバのセットのしやすさを向上し、測定の精度を安定させることが可能な光ファイバの測定装置または光ファイバへの曲げ印加方法を提供することができる。
第1実施形態に係る測定装置の斜視図である。 図1Aの測定装置を左方から見た図である。 図1Aの測定装置を前方から見た図である。 第1実施形態の変形例に係る測定装置を左方から見た図である。 第1実施形態の他の変形例に係る測定装置を前方から見た図である。 第2実施形態に係る測定装置を前方から見た図である。 図2Aの測定装置を左方から見た図である。 マンドレルの形状の第1の例を示す図である。 マンドレルの形状の第2の例を示す図である。 マンドレルの形状の第3の例を示す図である。 図2Aの測定装置において、各マンドレルが移動する方向を示した図である。 図4Aの測定装置において、各マンドレルが移動した後の図である。 図4Aの測定装置において、光ファイバがマンドレルに正常に巻回されなかった場合を示す図である。 マンドレルの配置の変形例を示す図である。 マンドレルを左右方向に対して平行に移動させる場合を示す図である。 マンドレルを左右方向に対して斜めに移動させる場合を示す図である。 実施例に係る測定装置を前方から見た図である。 図6Aの測定装置において、マンドレルを移動させた後の図である。 実施例に係る測定装置を前方から見た図である。 実施例に係る測定装置を前方から見た図である。 図8Aの測定装置を左方から見た図である。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係る光ファイバの測定装置および曲げ印加方法について、図面に基づいて説明する。
図1A~図1Cに示すように、光ファイバの測定装置(以下、測定装置10Aという)は、ステージSと、光源1と、受光部2と、方向変換部材3と、張力印加部材4と、を備えている。測定装置10Aは、光ファイバFに曲げを印加し、光ファイバFの特性を測定するための装置である。なお、光源1および受光部2は、1つの分析装置の内部に設けられていてもよい。
(方向定義)
本実施形態では、XYZ直交座標系を設定して各構成の位置関係を説明する。各図面におけるZ軸は上下方向を表し、X軸は上下方向に直交する一方向を表し、Y軸はZ軸およびX軸の双方に直交する方向を表している。以下、Z軸方向を上下方向といい、X軸方向を左右方向といい、Y軸方向を前後方向という。また、上下方向のうち+Z側は上方を示し、-Z側は下方を示している。左右方向における一方側(+X側)を右方といい、他方側(-X側)を左方という。前後方向における一方側(+Y側)を前方といい、他方側(-Y側)を後方という。
測定対象となる光ファイバFは、シングルモードファイバであってもよい。光ファイバFの具体的な種類は適宜変更可能である。
ステージSは机などである。ステージSの上に、光源1および受光部2が載置されている。光源1および受光部2は左右方向に間隔を空けて配置されている。光源1は左方、受光部2は右方に配置されている。なお、光源1および受光部2の位置は逆であっても良い。
光源1は、光ファイバFに向けて光を発する。光源1が有する出射側接続部1aには、光ファイバFの第1の端部が光学的に接続されている。光源1が発する光の波長などは、光ファイバFの測定対象となる特性に合わせて、適宜変更される。すなわち、光源1は光の波長などを適宜変更することができるように構成されている。なお、出射側接続部1aと光ファイバFの第1の端部とが、直接接続されていてもよいし、他の光路(光ファイバ、光導波路)を介して接続されていてもよい。いずれの場合も、光ファイバFと光源1とが光学的に接続される。
受光部2は、光ファイバF内を伝搬した光を受光する。受光部2が有する入射側接続部2aには、光ファイバFの第2の端部が光学的に接続されている。受光部2は、受光した光に基づいて光ファイバFの特性を分析可能に構成されている。なお、入射側接続部2aと光ファイバFの第2の端部とが、直接接続されていてもよいし、他の光路(光ファイバ、光導波路)を介して接続されていてもよい。いずれの場合も、光ファイバFと受光部2とが光学的に接続される。
方向変換部材3は、光源1および受光部2よりも前方に位置している。方向変換部材3には、光源1および受光部2に接続された光ファイバFの一部が掛けられる。これにより、方向変換部材3は、光源1および受光部2から前方に向けて延びる光ファイバFの方向を、下方に向けて変換する。方向変換部材3は、左右方向に沿って延びている。方向変換部材3の左端部は出射側接続部1aよりも左方に位置し、方向変換部材3の右端部は入射側接続部2aより右方に位置している。すなわち、方向変換部材3は、左右方向において、出射側接続部1aおよび入射側接続部2aにまたがって配置されている。方向変換部材3はステージSに固定されている。ただし、方向変換部材3はステージS以外(例えば床面など)に固定されていてもよい。
本実施形態の方向変換部材3は円柱状に形成されている。また、当該円柱の直径はφ280mmよりも小さく、光ファイバFの一部は方向変換部材3の外周面に沿って曲げられている。このため、方向変換部材3によって、光ファイバFには、曲率半径が140mmよりも小さい曲げが加えられている。一般的には、曲率半径が140mm以上の曲げは、光ファイバFの特性を測定する際に、曲げとはみなされない。このような曲率の小さい曲げは、光ファイバFの特性に影響しにくいためである。逆に言えば、本実施形態の方向変換部材3は、光ファイバFの特性を測定する際に考慮される大きさの曲げを意図的に印加している。
張力印加部材4は、方向変換部材3の下方に位置している。図1Bに示すように、張力印加部材4の前後方向における位置は、方向変換部材3の前方の端部の位置と一致している。張力印加部材4は、ステージSおよび方向変換部材3に対して、上下方向に移動可能に構成されている。張力印加部材4は、光ファイバFの測定を行う際には、方向変換部材3から下方に垂れ下がった光ファイバFによって吊るされる。張力印加部材4は、例えば自重によって光ファイバFに張力を加える。張力は適宜変更可能であるが、例えば20gf以下が好ましい。
張力印加部材4は、略円板状に形成されている。図1Bに示すように、前後方向における張力印加部材4の中央部には、溝4aが形成されている。この溝4aの内側に、光ファイバFが通されている。溝4aによって光ファイバFの位置を規制することで、光ファイバFの姿勢が安定するとともに、張力印加部材4から光ファイバFが外れてしまうことを抑制できる。
図1Cに示される溝4aの底面の直径は、φ280mmよりも小さく、光ファイバFの一部は溝4aの底面に沿って曲げられている。このため、張力印加部材4によって、光ファイバFには、曲率半径が140mmよりも小さい曲げが加えられている。つまり、方向変換部材3と同様に、張力印加部材4も、光ファイバFの特性を測定する際に考慮される大きさの曲げを印加している。なお、張力印加部材4は溝4aを有していなくてもよい。この場合、張力印加部材4の外周面の半径を、光ファイバFの所望の曲率半径と一致させる。
本実施形態では、円板状の張力印加部材4の自重のみによって光ファイバFに張力が加わっている。しかしながら、張力を加えるための構成や、張力印加部材4の形状などは適宜変更可能である。
例えば、図1Dに示すように、張力印加部材4に上方に向けた力を加えるバネ4bを設けてもよい。この場合、張力印加部材4の自重からバネ4bの弾性力を引いた差分が、光ファイバFの張力となる。さらに、バネ4bとして、いわゆる定荷重バネを用いてもよい。定荷重バネとは、変形量によって荷重が変化しないバネである。定荷重バネを用いた場合、張力印加部材4の上下方向の位置に関わらず、光ファイバFの張力を一定にすることができる。
また、図1Eに示すような天秤構造7を採用してもよい。天秤構造7は、天秤棒7aと、支持部7bと、錘7cと、を有している。天秤棒7aは、支持部7bによって、支点C回りに回動可能に支持されている。天秤棒7aの第1の端部は張力印加部材4に回動可能に固定されており、天秤棒7aの第2の端部には錘7cが取り付けられている。この構成によれば、張力印加部材4の自重から、錘7cによって張力印加部材4に加えられる上向きの力を引いた差分が、光ファイバFの張力となる。
図1Dの構成によれば、バネ4bの強さを変更することで、容易に光ファイバFの張力を変更することができる。また、バネ4bに加わる荷重を検出する荷重センサを設けることで、光ファイバFに加えられる張力をモニタすることができる。
図1Eの構成によれば、錘7cの位置や質量を変更することで、容易に光ファイバFの張力を変更することができる。また、錘7cの下方に荷重センサを設けたり、支点C回りのトルクを検出するトルクセンサを設けることで、光ファイバFに加えられる張力をモニタすることができる。
また、張力印加部材4自体に錘を付けたり外したりすることで、光ファイバFに加える張力を変更することも可能である。
あるいは、張力印加部材4を半円状とするなど、張力印加部材4の形状を変更することによって張力印加部材4の自重を変更し、光ファイバFに加える張力を変更することも可能である。
次に、本実施形態における光ファイバFへの曲げ印加方法について説明する。
まず、測定対象となる光ファイバFを、所定の長さに切断する。
次に、光ファイバFの両端部を、光源1の出射側接続部1aおよび受光部2の入射側接続部2aに接続する。このとき、張力印加部材4が加える張力によって光ファイバFが出射側接続部1aおよび入射側接続部2aから抜けないように、光ファイバFの両端部を出射側接続部1aおよび入射側接続部2aに固定する。
次に、両端部が光源1および受光部2に接続された光ファイバFを、方向変換部材3に対して上方から掛けて、自重によって下方に垂らす。これにより、光源1および受光部2から方向変換部材3に向けて前方に延びる光ファイバFの向きが、下向きに変わる。
次に、方向変換部材3から垂れ下がった光ファイバFに対して、上方から、張力印加部材4を接近させる。本実施形態では張力印加部材4が溝4aを有しているため、溝4aの内側に光ファイバFを入れる。張力印加部材4によって光ファイバFに所定の張力が加えられ、光ファイバFには、方向変換部材3および張力印加部材4に沿った曲げが印加される。
次に、光源1から測定用の光を出射させる。光は光ファイバFを通じて受光部2に入射する。光ファイバFのうち、方向変換部材3および張力印加部材4によって曲げられた部分を光が通る際に、光の強度などが変化する。したがって、受光部2に入射した光を分析することで、光ファイバFの曲げに対する特性を評価することができる。
以上説明したように、本実施形態の測定装置10Aは、光ファイバFに向けて光を発する光源1と、光ファイバF内を伝搬した光を受光する受光部2と、光ファイバFが掛けられることで、光源1および受光部2に両端部が光学的に接続された光ファイバFが延びる方向を下向きに変える方向変換部材3と、方向変換部材3から垂れ下がった光ファイバFに張力を加える張力印加部材4と、を備えている。
この構成によれば、光ファイバFのうち、方向変換部材3および張力印加部材4に接して曲げられる部分の上下方向における位置が、光ファイバFの自重などによってばらつきにくい。このため、光ファイバFをセットしやすくなっている。したがって、光ファイバに印加される曲げの曲率半径などが安定するため、測定の精度を安定させることが可能である。
また、張力印加部材4には、光ファイバFの位置を規制する溝4aが形成されている。これにより、張力印加部材4への光ファイバFのセットのしやすさがより向上する。また、張力印加部材4に沿って曲げられている部分における光ファイバFの形状が安定するため、測定の精度をより安定させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図2A、図2Bに示すように、本実施形態の測定装置10Bは、ステージS、光源1、受光部2、方向変換部材3、および張力印加部材4に加えて、複数のマンドレル5と、位置検出部6と、を備えている。
図2Bに示す位置検出部6は、張力印加部材4の上下方向における位置を検出するように構成されている。
複数のマンドレル5は、方向変換部材3と張力印加部材4との間に配置されている。複数のマンドレル5は、光ファイバFに曲げを印加するように構成されている。図2Aに示すように、光ファイバFのうち張力印加部材4の左方に位置する部分を左右方向において挟むように、一部のマンドレル5が配置されている。また、光ファイバFのうち張力印加部材4の右方に位置する部分を左右方向において挟むように、残りのマンドレル5が配置されている。また、張力印加部材4の左方および右方には、同じ個数のマンドレル5が配置されていてもよい。さらに、張力印加部材4の左方に配置されたマンドレル5と、張力印加部材4の右方に配置されたマンドレル5と、の上下方向の位置がそれぞれ一致していてもよい。
また、左右方向において、張力印加部材4の左方に配置されるマンドレル5と、張力印加部材の右方に配置されるマンドレル5と、を少なくとも1つずつ備えていてもよい。
このように複数のマンドレル5を配置することによって、光ファイバFのパスラインをコンパクトにまとめることができる。すなわち、光ファイバの測定装置の上下方向の寸法を短くすることができる。
図2Bに示すように、各マンドレル5の前後方向における位置は、張力印加部材4の前後方向における位置と一致している。図2Aの例では、各マンドレル5の直径は、張力印加部材4の直径よりも小さい。ただし、各マンドレル5の直径は張力印加部材4の直径と同じであってもよいし、張力印加部材4の直径より大きくてもよい。換言すると、測定したい特性に応じて、各部の曲げ(直径)は適宜設定しうる。
図3A~図3Cは、マンドレル5の形状の一例を示している。
マンドレル5は、図3Aに示すように、溝のない円柱状(円板状)であってもよい。図3Aのマンドレル5を用いる場合、光ファイバFはマンドレル5の外周面に沿って曲げられる。この場合には、マンドレル5の外周面の半径を、光ファイバFの所望の曲率半径に一致させる。この場合のマンドレル5の外周面の直径はφ280mmよりも小さい。
マンドレル5は、図3Bまたは図3Cに示すように、溝(第2の溝)5aを有してもよい。図3Bまたは図3Cのマンドレル5を用いる場合、光ファイバFは溝5aの底面に沿って曲げられる。この場合には、溝5aの底面の半径を、光ファイバFの所望の曲率半径に一致させる。この場合の溝5aの底面の直径はφ280mmよりも小さい。
また、マンドレル5および張力印加部材4の双方が溝を有している場合、マンドレル5の溝5aの前後方向における位置と、張力印加部材4の溝4aの前後方向における位置とを一致させる。これにより、光ファイバFのうちマンドレル5および張力印加部材4に接する部分に、前後方向の不要な曲げが印加されることが抑制される。また、マンドレル5および張力印加部材4の双方の溝により、前後方向において光ファイバFのパスラインがずれることを防止することができる。
マンドレル5は、図3Cに示すように、切欠部5bを有してもよい。図3Cのマンドレル5を用いる場合、マンドレル5同士が接触することを抑制できる。なお、マンドレル5の形状は図3A~図3Cに限られず、適宜変更可能である。例えば、図3Aのマンドレル5に、図3Cに示すような切欠部5bを形成してもよい。
また、測定装置10Bが備える複数のマンドレル5として、図3A~図3Cに示すマンドレル5を組み合わせて用いてもよい。
次に、本実施形態における光ファイバFへの曲げ印加方法について説明する。
まず、第1実施形態と同様に、両端部が光源1および受光部2に接続された光ファイバFを、方向変換部材3に掛けて、下方に垂らす。また、張力印加部材4によって光ファイバFに張力を加える。張力が加えられることで、光ファイバFのたるみが除去された状態となる。
次に、図4Aに示すように、光ファイバFを間に挟むように各マンドレル5を移動させる。図4Aでは各マンドレル5が左右方向に移動しているが、マンドレル5が移動する方向は適宜変更してもよい。マンドレル5が溝5aを有している場合には、溝5aの内側に光ファイバFを進入させる。
マンドレル5を移動させることにより、図4Bに示すように、光ファイバFが各マンドレル5に沿って曲げられる。これにより、マンドレル5の外周面または溝5aの底面の半径に基づいた、所望の曲率半径の曲げが、光ファイバFに印加される。
図4Bの例において、張力印加部材4の左方に配置された5つのマンドレル5では、上方のマンドレル5および下方のマンドレル5に沿って、それぞれ90°の角度で光ファイバFが曲げられている。また、上方のマンドレル5と下方のマンドレル5との間に配置されている3つのマンドレル5に沿って、それぞれ180°の角度で光ファイバFが曲げられている。張力印加部材4の右方に配置された5つのマンドレル5でも、同様に光ファイバFが曲げられている。
このように、光ファイバFを90°の角度で曲げるマンドレル5と、光ファイバFを180°の角度で曲げるマンドレル5とを組み合わせることで、光ファイバFに所望の角度の曲げを加えることができる。これにより、光ファイバFに加える曲げの角度を容易に調整することができる。また、光源1から受光部2への光ファイバFの経路(パスライン)が設計しやすくなる。
なお、光ファイバFを90°の角度で曲げるマンドレル5と、光ファイバFを180°の角度で曲げるマンドレル5と、のうち、いずれか一方により、光ファイバFに加える曲げの角度を調整してもよい。
張力印加部材4が光ファイバFに張力を生じさせた状態で、マンドレル5が光ファイバFに接するため、光ファイバFのたるみやねじれが残留することを抑制できる。
この状態で光源1から光を出射し、受光部2において光を分析することで、光ファイバFの曲げに対する特性を測定することができる。
ここで、例えば図4Cに示すように、一部のマンドレル5に光ファイバFが適切に掛け回されていない場合には、張力印加部材4が、所定の位置よりも下方に位置することになる。したがって、位置検出部6によって張力印加部材4の位置を検出することで、すべてのマンドレル5に光ファイバFが適切に掛け回されているか否かを判定できる。
また、マンドレル5の配置は適宜変更可能であり、例えば図5Aに示すような配置を採用してもよい。ここで、図5Aの状態とするために、仮に図5Bにおける下側のマンドレル5を左右方向に平行に移動させると、マンドレル5同士が接触してしまう。このような状況は、マンドレル5に溝5aが形成されている場合に、特に生じやすい。そこで、図5Cに示すように、マンドレル5を左右方向に対して斜めに移動させることで、マンドレル5同士が接触してしまうことを抑制できる。図5Cの例では、前方から見て、下側のマンドレル5が左右方向に対して+Z軸方向側に向かうように傾いて移動している。
以上説明したように、本実施形態の測定装置10Bは、光ファイバFに曲げを印加する複数のマンドレル5を備えている。これにより、光ファイバFに対して、より多くの曲げを印加することができる。
なお、本実施形態の場合にはマンドレル5によって光ファイバFに曲げを印加できるため、方向変換部材3および張力印加部材4によって、測定対象となる曲げを光ファイバFに印加することは必須ではない。つまり、本実施形態における方向変換部材3の外周面または張力印加部材4の外周面または溝4aの底面の直径は、φ280mmより大きくてもよい。
また、複数のマンドレル5のうち、少なくとも1つに、光ファイバFの位置を規制する溝(第2の溝)5aが形成されていてもよい。この場合、溝5aを有するマンドレル5に曲げられる光ファイバFの位置を、より安定させることができる。したがって、測定の精度をより安定させることができる。
また、上下方向から見て、複数のマンドレル5が光ファイバFを挟んで対向する方向を左右方向とし、上下方向および左右方向の双方に直交する方向を前後方向とするとき、溝4aおよび第2の溝5aの前後方向の位置が一致していてもよい。これにより、光ファイバFのうちマンドレル5および張力印加部材4に接する部分に、前後方向の不要な曲げが印加されることが抑制される。また、マンドレル5および張力印加部材4の双方の溝により、前後方向において光ファイバFのパスラインがずれることを防止することができる。
また、上下方向から見て、複数のマンドレル5が光ファイバFを挟んで対向する方向を左右方向とするとき、複数のマンドレル5のうち、少なくとも1つが、左右方向に対して斜めに移動可能であってもよい。この場合、マンドレル5同士が接触してしまうことを抑制できる。
また、本実施形態の測定装置10Bは、張力印加部材4の上下方向における位置を検出する位置検出部6を備えている。この構成により、マンドレル5に光ファイバFが適切に掛け回されているか否かを判定することが可能となる。したがって、誤った曲げの条件下で光ファイバFの特性を測定してしまうことを未然に予防することができる。
また、複数のマンドレル5は、左右方向において張力印加部材4の左方に配置される少なくとも1つのマンドレル5と、左右方向において張力印加部材4の右方に配置される少なくとも1つのマンドレル5と、を含んでいてもよい。これにより、光ファイバFのパスラインをコンパクトにまとめることができ、さらに、光ファイバの測定装置の上下方向の寸法を短くすることができる。
また、複数のマンドレル5は、光ファイバFを90°の角度で曲げるマンドレル5と、光ファイバFを180°の角度で曲げるマンドレル5と、を含んでいてもよい。このように複数のマンドレル5を組み合わせることで、光ファイバFに所望の角度の曲げを加えることができるので、光ファイバFに加える曲げの角度を容易に調整することができる。また、光源1から受光部2の光ファイバFの経路(パスライン)が設計しやすくなる。
また、本実施形態における光ファイバへの曲げ印加方法は、両端部が固定された光ファイバFを方向変換部材3に掛け、方向変換部材3から垂れ下がった光ファイバFに張力印加部材4を用いて張力を加え、方向変換部材3と張力印加部材4との間に配置された複数のマンドレル5を用いて光ファイバFに曲げを印加する。この構成によれば、光ファイバFのうち、方向変換部材3および張力印加部材4に接して曲げられる部分の上下方向における位置がばらつきにくい。さらに、張力印加部材4によって予め張力が加えられた光ファイバFに対して、マンドレル5を接触させることにより、マンドレル5に接した光ファイバFにたるみやねじれが残留することを抑制できる。したがって、光ファイバFのセットのしやすさを向上し、測定の精度をより安定させることが可能である。
以下、具体的な実施例を用いて、上記実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されない。
(曲げ損失測定)
図6Aに示すような測定装置10Cを用意した。測定装置10Cは、光源1と、受光部2と、方向変換部材3と、張力印加部材4と、3つのマンドレル5と、位置検出部6(不図示)と、天秤構造7と、を有している。3つのマンドレル5の外周面の直径をφ20mmとした。張力印加部材4は溝4aを有しており、溝4aの底面の直径はφ280mmである。測定装置10Cでは、3つのマンドレル5によって、測定対象となる曲げが光ファイバFに印加される。張力印加部材4によって光ファイバFに印加される曲げは、曲率半径が140mmであるため、測定対象ではない。また、方向変換部材3の直径もφ280mm以上であるため、方向変換部材3によって光ファイバFに加わる曲げも測定対象ではない。
図6Aに示すように、光ファイバFを測定装置10Cにセットした後、マンドレル5を移動させて図6Bに示す状態とする。図6Bに示すように、上方および下方のマンドレル5により、それぞれ90°の角度で光ファイバFが曲げられる。また、中央のマンドレル5により、180°の角度で光ファイバFが曲げられる。したがって、測定装置10Cを用いることで、曲率半径10mm×360°相当の曲げが光ファイバFに印加される。この曲げ条件は、直径がφ20mmの筒に光ファイバFを1周分巻き付ける場合と同じである。
張力印加部材4によって光ファイバFに加える張力は、表1に示す通り、1gf~20gfの範囲で変化させた。張力は、錘7cの位置および重さを変更することで調整した。表1に示すσは、各条件下での測定のばらつきの大きさ(標準偏差)を示している。以下、より詳しく説明する。
Figure 0007280960000001
比較例1については、直線状態の光ファイバFを光源1および受光部2に接続し、受光部2によって透過パワーP1を測定した。測定波長は、1625nmとした。その後、直径がφ20mmの円筒に光ファイバFを手作業で1周分巻き付けて、その状態で光源1から光を出射させ、受光部2によって透過パワーP2を測定した。比較例1については、手作業で巻き付けているため張力のデータはないが、張力は10gf程度であると考えられる。光ファイバFをマンドレルに巻き付けたことによる損失の値Δは、下記数式(1)によって算出できる。
Δ=10Log(P1/P2) …(1)
この測定を10回行い、Δの値の標準偏差を算出したところ、σ=1.52dBとなった。
実施例1-1については、張力印加部材4および天秤構造7によって光ファイバFに20gfの張力を加えた。測定波長は比較例と同様、1625nmとし、図6Aに示す状態で透過パワーP1を測定した後、図6Bに示す状態で透過パワーP2を測定した。透過パワーP2を測定する際には、位置検出部6によって、張力印加部材4が所定の位置にあることを確認した。つまり、3つのマンドレル5に適切に光ファイバFが巻き付けられていることを確認した。比較例1と実施例1-1とでは、光ファイバFに加えられる曲げの条件は実質的に同じである。
実施例1についても、数式(1)によってΔを算出した。この測定を10回行い、Δの値の標準偏差を算出したところ、標準偏差はσ=0.56dBとなった。
実施例1-2~実施例1-7についても、実施例1-1と同様の手順でσを算出した。ただし、錘7cの位置および重さを変更することで、表1に示す通り、張力を適宜調整した。
表1に示すように、実施例1-1~1-7のいずれについても、σの値が比較例1に比べて大幅に小さくなっている。その理由について考察する。比較例1では手作業で光ファイバFを円筒に巻き付けているため、円筒への光ファイバFの巻き付けの姿勢がばらつきやすい。例えば、光ファイバFがねじれた状態で円筒に巻かれたり、円筒の軸方向に対して斜めに光ファイバFが巻かれたりしやすい。
このように、円筒への巻き付けの姿勢がばらつくと、光ファイバFに印加される曲げの曲率半径もばらつく。したがって、比較例1ではΔのばらつきが大きくなり、σの値も大きくなったと考えられる。
一方、実施例1-1~1-7では、測定装置10Cを用いているため、光ファイバFに安定して曲げを印加することができる。したがって、Δのばらつきが小さくなり、σの値も小さくなったと考えられる。
実施例1-1~1-7では、σの値に有意差が無かった。したがって、光ファイバFに加える張力は、20gf以下であれば、σの値を小さく抑えることができる。張力が1gf未満の場合についてのデータはないが、張力が小さすぎると、光ファイバFのたるみなどを充分に除去できないことが考えられる。
以上を踏まえると、張力は20gf以下であることが好ましく、1gf以上20gf以下であることがより好ましいと言える。
次に、図7に示すような測定装置10Dを用意した。測定装置10Dは、光源1と、受光部2と、方向変換部材3と、張力印加部材4と、22個のマンドレル5と、位置検出部6(不図示)と、天秤構造7と、を有している。11個のマンドレル5を、-X側の光ファイバFを挟むように配置し、残り11個のマンドレル5を、+X側の光ファイバFを挟むように配置した。各マンドレル5の外周面の直径をφ30mmとした。張力印加部材4は溝4aを有しており、溝4aの底面の直径はφ280mmである。
ここで、複数のマンドレル5は、左右方向において、張力印加部材4を挟んで同じ数が配置されている。このように複数のマンドレル5を配置することによって、光ファイバFのパスラインをコンパクトにまとめることができるので、より安定して測定を行うことができる。
測定装置10Dでは、22個のマンドレル5によって、測定対象となる曲げ(曲率半径15mm×3600°相当)が光ファイバFに印加される。張力印加部材4によって光ファイバFに印加される曲げは、曲率半径が140mmであるため、測定対象ではない。また、方向変換部材3の直径もφ280mm以上であるため、方向変換部材3によって光ファイバFに加わる曲げも測定対象ではない。
張力印加部材4によって光ファイバFに加える張力は、表2に示す通り、1gf~20gfの範囲で変化させた。張力は、錘7cの位置および重さを変更することで調整した。なお、表2に示す比較例2および実施例2-1~2-7では、測定波長を1550nmとした。その他の点は、表1と同様である。
Figure 0007280960000002
表2に示す通り、実施例2-1~2-7では、σの値に有意差が無かった。実施例1-1~1-7における結果と同様、張力は20gf以下であることが好ましく、1gf以上20gf以下であることがより好ましいと言える。
また、実施例2-1~2-7では、実施例1-1~1-7よりも、曲げ径が大きく、曲げ損失の値が小さい。このように、曲げの条件が変わった場合でも、張力を1gf以上20gf以下とすることの有効性を確認することができた。
(曲げ法によるカットオフ波長測定)
φ60mmの円筒に光ファイバFを1周巻き付ける曲げ印加条件でのカットオフ波長を測定するため、先述の曲げ損失測定と同様に、図6Aに示す測定装置10Cを用意した。マンドレル5の直径がφ60mmである点以外は、曲げ損失測定で用いた測定装置10Cと同様である。表3に示すように、比較例3および実施例3-1~3-7として、各条件で10回ずつ、光ファイバFのカットオフ波長を測定した。カットオフ波長の測定は、IEC 60793-1-44に則って行った。
Figure 0007280960000003
比較例3では、手作業でφ60mmの円筒に光ファイバFを1周分巻き付けることで、光ファイバFに曲げを印加した。
実施例3-1~3-7では、測定装置10Cを用いて光ファイバFに曲げを印加した。比較例3と実施例3-1~3-7とで、光ファイバFに加えられる曲げの条件は実質的に同じである。
表2のσの欄には、各条件のもと10回ずつ測定したカットオフ波長の標準偏差の値を示した。
表3に示すように、実施例3-1~実施例3-7では、比較例3に比べて、標準偏差σの値を大幅に低減することができた。
表1の結果と同様に、測定装置10Cを用いることで、カットオフ波長の測定精度を向上できることが確認された。カットオフ波長を測定する際にも、張力は20gf以下であることが好ましく、1gf以上20gf以下であることがより好ましいと言える。
(マルチモード法によるカットオフ波長測定)
図1Aに示す測定装置10Aを用いてマルチモード法によるカットオフ波長を測定した。測定装置10Aは、光源1と、受光部2と、方向変換部材3と、張力印加部材4と、を有している。方向変換部材3として直径がφ280mmの円筒を用いた。張力印加部材4は溝4aを有しており、溝4aの底面の直径はφ280mmである。
表4に示すように、比較例4および実施例4-1~4-7として、各条件で10回ずつ、マルチモード法による、光ファイバFのカットオフ波長を測定した。
マルチモード法によるカットオフ波長の測定は以下のように行った。
比較例4では、光ファイバFの両端を光源1と受光部2にセットし、φ280mmのマンドレルに手で光ファイバFを1周分巻き付けることで曲げを印加した。
実施例4-1~4-7では、測定装置10Aを用いて、曲げを印加した。方向変換部材3と、張力印加部材4により、光ファイバFには、φ280mmの曲げが360°分、印加されることとなり、それ以外の部分には、余計な曲げは加わらない。つまり、比較例4と実施例4-1~4-7とで、光ファイバFに加えられる曲げの条件は実質的に同じである。
比較例4、実施例4-1~4-7ともに、光ファイバFに曲げを印加した状態で、光源1から光を光ファイバFに入射し、受光部2で透過パワーP1(λ)を測定する。次に、光ファイバFを測定装置10Aから取り外し、マルチモードファイバを光源1と受光部2に接続して、マルチモードファイバを通した光の受光パワーP2(λ)を測定する。このP1(λ)とP2(λ)を用いて、マルチモード法によるカットオフ波長を、IEC-60793-1-44に則り、計算した。
Figure 0007280960000004
表4に示すように、実施例4-1~4-7では、比較例4に比べて、標準偏差(σ)の値を大幅に低減することができた。このように、測定装置10Dを用いることで、マルチモード法を用いたカットオフ波長の測定精度を向上できることが確認された。また、マルチモード法を用いてカットオフ波長を測定する際にも、張力は20gf以下であることが好ましく、1gf以上20gf以下であることがより好ましいと言える。
(曲げ法によるカットオフ波長測定)
次に、曲げの条件を変更し、図8Aに示す測定装置10Eを用いて、曲げ法によるカットオフ波長を測定した。測定装置10Eは、光源1と、受光部2と、方向変換部材3と、張力印加部材4と、4つのマンドレル5と、3つのマンドレル5Aと、位置検出部6(不図示)と、天秤構造7と、を有している。方向変換部材3として直径がφ80mmの円筒を用いた。4つのマンドレル5の外周面の直径をφ80mmとした。3つのマンドレル5Aの外周面の直径をφ60mmとした。張力印加部材4は溝4aを有しており、溝4aの底面の直径はφ80mmである。
ここで、4つのマンドレル5は、左右方向において、張力印加部材4を挟んで同じ数が配置されており、3つのマンドレル5Aは左方のみに配置されている。このように、左右方向において、張力印加部材4の左方に配置されるマンドレル5と、張力印加部材4の右方に配置されるマンドレル5と、を少なくとも1つずつ備えていれば、光ファイバの測定装置の上下方向の寸法を短くすることができる。
測定装置10Eによれば、方向変換部材3、張力印加部材4、および4つのマンドレル5によって、測定対象となる曲げが光ファイバFに印加される。出射側接続部1aおよび入射側接続部2aの上下方向における位置は、方向変換部材3の上端の位置と一致している。このため、光ファイバFのうち方向変換部材3に沿っている部分には、それぞれ曲率半径40mm×90°(図8B参照)の曲げが加えられる。光ファイバFは方向変換部材3によって2か所で曲げられている。したがって、方向変換部材3により光ファイバFに印加される曲げは、曲率半径40mm×180°に相当する。
4つのマンドレル5は、それぞれ、曲率半径40mm×90°の曲げを光ファイバFに印加する。また、張力印加部材4は、曲率半径40mm×180°の曲げを光ファイバFに印加する。3つのマンドレル5Aは、曲率半径30mm×(90°+180°+90°)の曲げを光ファイバFに印加する。
以上を合計すると、測定装置10Eは、曲率半径40mm×720°相当(2周分)および曲率半径30mm×360°(1周分)相当の曲げを、光ファイバFに印加する。
表5に示すように、比較例5および実施例5-1~5-7として、各条件で10回ずつ、光ファイバFのカットオフ波長を曲げ法を用いて算出した。この曲げ条件では、測定装置10Eのマンドレル5による曲率半径40mm×720°相当の曲げに加えて、マンドレル5Aによる曲率半径30mm×360°相当(1周分)の曲げを加える前後の透過パワーを用いて、カットオフ波長を算出している。
Figure 0007280960000005
比較例5では、手作業でφ80mmの円筒に光ファイバFを2周分巻き付けることで、光ファイバFに曲げを印加した。その状態で透過パワーP1を測定した。次に、φ80mmの円筒に光ファイバFを2周分巻き付けた状態に加えて、さらにφ60mmの円筒に光ファイバFを1周分巻き付けることで曲げを印加した。その状態で透過パワーP2を測定した。このようにして得られたP1、P2を用いて、カットオフ波長を測定した。
実施例5-1~5-7では、測定装置10Eを用いて光ファイバFに曲げを印加した。具体的には、マンドレル5によって曲率半径40mm×720°相当の曲げを光ファイバFに印加した状態で透過パワーP1を測定した。次に、マンドレル5による曲げに加えて、マンドレル5Aによって曲率半径30mm×360°相当の曲げを光ファイバFに印加した状態で透過パワーP2を測定した。このようにして得られたP1、P2を用いて、カットオフ波長を測定した。
比較例5と実施例5-1~5-7とで、光ファイバFに加えられる曲げの条件は実質的に同じである。
表5のσの欄には、各条件のもと10回ずつ測定したカットオフ波長の標準偏差の値を示した。
表5に示すように、実施例5-1~5-7では、比較例5に比べて、標準偏差σの値を大幅に低減することができた。
このように、測定装置10Eを用いることで、カットオフ波長の測定精度を向上できることが確認された。また、曲げ条件を変えてカットオフ波長を測定する際にも、張力は20gf以下であることが好ましく、1gf以上20gf以下であることがより好ましいと言える。
(モードフィールド径測定)
φ60mmの円筒に光ファイバFを1周巻き付ける曲げ印加条件でのモードフィールド径を測定するため、先述の曲げ損失測定と同様に、図6Aに示す測定装置10Cを用意した。マンドレル5の直径がφ60mmである点以外は、曲げ損失測定で用いた測定装置10Cと同じである。表6に示すように、比較例6および実施例6-1~6-7として、各条件で10回ずつ、モードフィールド径を測定した。モードフィールド径の測定は、IEC 60793-1-45に則って行った。
Figure 0007280960000006
比較例6では、手作業でφ60mmの円筒に光ファイバFを1周分巻き付けることで、光ファイバFに曲げを印加した。
実施例6-1~6-7では、測定装置10Cを用いて光ファイバFに曲げを印加した。比較例6と実施例6-1~6-7とで、光ファイバFに加えられる曲げの条件は実質的に同じである。
表6のσの欄には、各条件のもと10回ずつ測定したモードフィールド径の標準偏差の値を示した。
表6に示すように、実施例6-1~6-7では、比較例6に比べて、標準偏差σの値を大幅に低減することができた。
このように、測定装置10Cを用いることで、モードフィールド径の測定精度を向上できることが確認された。また、モードフィールド径を測定する際にも、張力は20gf以下であることが好ましく、1gf以上20gf以下であることがより好ましいと言える。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施例では、光ファイバFの測定対象となる特性として、曲げ損失、カットオフ波長、およびモードフィールド径を挙げた。しかしながら、これら以外の光ファイバFの特性を測定する際に、本実施形態の測定装置10A~10Eまたは本実施形態の曲げ印加方法を採用することもできる。測定の際に、光ファイバFに曲げを印加することが要求される特性であれば、本実施形態を適用することで測定精度を向上することができる。
また、マンドレル5の配置は、測定装置10B~10Eの例に限らず、適宜変更可能である。
また、出射側接続部1aおよび入射側接続部2aは、必ずしも前方(+Y側)を向いていなくてもよい。例えば、出射側接続部1aおよび入射側接続部2aが上方または後方を向いていてもよい。あるいは、出射側接続部1aが左方を向き、入射側接続部2aが右方を向いていてもよい。これらの場合、出射側接続部1aおよび入射側接続部2aに光路(光ファイバや光導波路など)をそれぞれ接続し、これらの光路の端末を、図1A等に示す出射側接続部1aおよび入射側接続部2aの位置に配置してもよい。そして、当該光路の端末に光ファイバFの両端部を接続し、方向変換部材3によって光ファイバFが延びる方向を下向きに変える構成とすれば、前記実施形態と同様の作用効果が得られる。そしてこれらの場合でも、方向変換部材3は、光源1および受光部2に両端部が光学的に接続された光ファイバFが延びる方向を下向きに変えていることに相違はない。
また、方向変換部材3に対して光ファイバFが斜めに巻き付かないよう、出射側接続部1aと入射側接続部2aとの間の左右方向の距離、または出射側接続部1aおよび入射側接続部2aにそれぞれ接続された光路の端末同士の間の左右方向の距離を調整してもよい。例えば、図1Aにおいて、出射側接続部1aと入射側接続部2aとの間の左右方向の距離は張力印加部材4の溝4aの底面の直径と同等であってもよい。
また、出射側接続部1aおよび入射側接続部2aの上下方向における位置は、互いに異なっていてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態や変形例を適宜組み合わせてもよい。
例えば、図3A~図3Cに示した形状のマンドレル5を、測定装置10B~10Eのマンドレル5、5Aとして採用してもよい。
また、図1Dに示したバネ4bを、測定装置10B~10Eに適用してもよい。
また、測定装置10B~10Eにおいて、天秤構造7に代えて、バネ4bを用いてもよい。あるいは、測定装置10B~10Eにおいて、バネ4bや天秤構造7を用いず、張力印加部材4の単なる自重によって光ファイバFに張力を加えてもよい。
1…光源 2…受光部 3…方向変換部材 4…張力印加部材 4a…溝 5、5A…マンドレル 5a…溝(第2の溝) 6…位置検出部 10A~10E…測定装置 F…光ファイバ

Claims (10)

  1. 光ファイバに向けて光を発する光源と、
    前記光ファイバ内を伝搬した光を受光する受光部と、
    前記光ファイバが掛けられることで、前記光源および前記受光部に両端部が光学的に接続された前記光ファイバが延びる方向を下向きに変える方向変換部材と、
    前記方向変換部材から垂れ下がった前記光ファイバに張力を加える張力印加部材と、
    前記光ファイバに曲げを印加する複数のマンドレルと、を備え、
    前記複数のマンドレルは前記方向変換部材と前記張力印加部材との間に配置され、
    上下方向から見て、前記複数のマンドレルが前記光ファイバを挟んで対向する方向を左右方向とするとき、
    前記複数のマンドレルのうち、少なくとも1つが、前記左右方向に対して斜めに移動可能である、光ファイバの測定装置。
  2. 光ファイバに向けて光を発する光源と、
    前記光ファイバ内を伝搬した光を受光する受光部と、
    前記光ファイバが掛けられることで、前記光源および前記受光部に両端部が光学的に接続された前記光ファイバが延びる方向を下向きに変える方向変換部材と、
    前記方向変換部材から垂れ下がった前記光ファイバに張力を加える張力印加部材と、
    前記光ファイバに曲げを印加する複数のマンドレルと、を備え、
    前記複数のマンドレルは前記方向変換部材と前記張力印加部材との間に配置され、
    上下方向から見て、前記複数のマンドレルが前記光ファイバを挟んで対向する方向を左右方向とするとき、
    前記複数のマンドレルは、前記左右方向において前記張力印加部材の左方に配置される少なくとも1つのマンドレルと、前記左右方向において前記張力印加部材の右方に配置される少なくとも1つのマンドレルと、を含む、光ファイバの測定装置。
  3. 前記張力印加部材に、前記光ファイバの位置を規制する溝が形成されている、請求項1または2に記載の光ファイバの測定装置。
  4. 前記複数のマンドレルのうち、少なくとも1つに、前記光ファイバの位置を規制する第2の溝が形成されている、請求項1からのいずれか1項に記載の光ファイバの測定装置。
  5. 前記張力印加部材に、前記光ファイバの位置を規制する溝が形成され
    記上下方向および前記左右方向の双方に直交する方向を前後方向とするとき、
    前記溝および前記第2の溝の前記前後方向の位置が一致している、請求項4に記載の光ファイバの測定装置。
  6. 前記張力印加部材の前記上下方向における位置を検出する位置検出部を備える、請求項からのいずれか1項に記載の光ファイバの測定装置。
  7. 前記張力印加部材が前記光ファイバに加える張力は20gf以下である、請求項1からのいずれか1項に記載の光ファイバの測定装置。
  8. 記複数のマンドレルは、前記光ファイバを90°の角度で曲げるマンドレルと、前記光ファイバを180°の角度で曲げるマンドレルと、を含む、請求項からのいずれか1項に記載の光ファイバの測定装置。
  9. 両端部が固定された光ファイバを方向変換部材に掛け、
    前記方向変換部材から垂れ下がった前記光ファイバに張力印加部材を用いて張力を加え、
    前記方向変換部材と前記張力印加部材との間に配置された複数のマンドレルを用いて前記光ファイバに曲げを印加
    上下方向から見て、前記複数のマンドレルが前記光ファイバを挟んで対向する方向を左右方向とするとき、
    前記複数のマンドレルのうち、少なくとも1つが、前記左右方向に対して斜めに移動可能である、光ファイバへの曲げ印加方法。
  10. 両端部が固定された光ファイバを方向変換部材に掛け、
    前記方向変換部材から垂れ下がった前記光ファイバに張力印加部材を用いて張力を加え、
    前記方向変換部材と前記張力印加部材との間に配置された複数のマンドレルを用いて前記光ファイバに曲げを印加し、
    上下方向から見て、前記複数のマンドレルが前記光ファイバを挟んで対向する方向を左右方向とするとき、
    前記複数のマンドレルは、前記左右方向において前記張力印加部材の左方に配置される少なくとも1つのマンドレルと、前記左右方向において前記張力印加部材の右方に配置される少なくとも1つのマンドレルと、を含む、光ファイバへの曲げ印加方法。
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