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JP7283133B2 - 熱転写シート、加飾シートの製造方法、加飾シート、加飾品の製造方法、及び加飾品 - Google Patents
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JP7283133B2 - 熱転写シート、加飾シートの製造方法、加飾シート、加飾品の製造方法、及び加飾品 - Google Patents

熱転写シート、加飾シートの製造方法、加飾シート、加飾品の製造方法、及び加飾品 Download PDF

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Description

本発明は、熱転写シート、加飾シートの製造方法、加飾シート、加飾品の製造方法、及び加飾品に関する。
加飾品の製造方法の一つとして、基材の一方の面上に色材層が設けられた熱転写シートと、他の基材の一方の面上に受容層が設けられた熱転写受像シートとを組み合わせ、熱転写受像シートの受容層に熱転写画像を形成する熱転写方法が広く用いられている。熱転写方法としては、サーマルヘッド等の加熱手段により、熱転写シートの色材層に含まれる色材を、熱転写受像シートの受容層に選択的に移行させる昇華型熱転写方式や、サーマルヘッド等の加熱手段により溶融、或いは軟化した色材層を、熱転写受像シートの受容層に、層ごと移行させる溶融型熱転写方式が知られている。これらの熱転写方法によれば、熱転写受像シートの受容層に熱転写画像が形成された加飾品を得ることができる。
加飾品の多様化に伴い、熱転写受像シートの受容層に熱転写画像が形成されてなる加飾品ではなく、任意の支持部材(例えば、カード基材等)に熱転写画像が形成されてなる加飾品を得たいとの要求も多くある。この要求に対しては、基材の一方の面上に受容層を含む転写層が設けられ、受容層を最表面に位置させた中間転写媒体を用いる加飾品の製造方法が提案されている。中間転写媒体を用いた加飾品の製造方法では、最表面に位置する中間転写媒体の受容層に熱転写画像を形成し、その後、支持部材(任意の対象物)と、中間転写媒体とを組み合わせ、熱転写画像が形成された受容層を含む転写層を支持部材に転写することで、支持部材上に熱転写画像が形成された受容層を含む転写層が設けられてなる加飾品を得る。
ところで、上記の通り、中間転写媒体の最表面には受容層が位置していることから、支持部材上に、受容層を含む転写層を転写したときには、当該受容層が、支持部材と直接的に接する層となる。したがって、受容層を含む転写層を、支持部材上に密着性よく(転写性よく)転写するためには、受容層に、支持部材との密着性を向上させるための対策を施しておく必要がある。換言すれば、受容層に接着層としての機能を付与しておく必要がある。
このような状況下、受容層に、支持部材との密着性を付与するための種々の提案がなされており、例えば、特許文献1では、支持部材との密着性を良好にすべく、基材上に、剥離層、硬化性保護層、中間接着層、受像兼接着層が設けられた中間転写シート(中間転写媒体に相当)が提案されている。要約すれば、色材の染着性とともに、接着層としての機能を有する受容層を備える中間転写媒体が提案されている。ところで、特許文献1に提案されているような中間転写媒体の受容層に、色材の染着性と、支持部材に対する密着性の双方の機能を付与するためには、(1)受容層に含有されている色材の染着性を有する成分の一部を、支持部材に対する密着性を有する成分に置き換える、或いは、(2)色材の染着性と、支持部材に対する密着性の双方の機能を有する成分を受容層に含有せしめる必要がある。しかしながら、前者(1)の場合には、支持部材との密着性を有する成分を含有せしめることで、その分、受容層中における、色材の染着性を有する成分の含有量は減少していき、受容層への濃度の高い熱転写画像の形成が困難となる。換言すれば、受容層の色材の染着性を向上させるための設計の自由度が低くなる。また、後者(2)の場合には、より高い濃度や、より高い支持部材との密着性が要求される分野での使用に耐えうるまでの染着性や、支持部材に対する密着性を、受容層に付与するまでには至っていないのが現状である。
特開2004-351656号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、支持部材と一体化される加飾体に良好な接着性を付与できる熱転写シートや、この熱転写シートを用いた加飾シートの製造方法、加飾シート、及び加飾品の製造方法、並びに、支持部材と加飾体との密着性が良好な加飾品を提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本開示の実施の形態に係る熱転写シートは、基材上に、転写層が設けられた熱転写シートであって、前記転写層は、ヒートシール層のみからなる単層構造、又は前記ヒートシール層を含む2つ以上の層が積層されてなる積層構造を呈し、前記転写層が積層構造を呈する場合には、前記転写層を構成する層のうち前記基材から最も近くに前記ヒートシール層が位置しており、前記ヒートシール層が、エチレン-酢酸ビニル共重合体、及び変性ポリプロピレンを含有している。
また、上記熱転写シートにおいて、前記ヒートシール層が、タッキファイヤーを含有していてもよい。
また、上記熱転写シートにおいて、前記転写層が、前記ヒートシール層、1つ、又は2つ以上の機能層がこの順で積層されてなる積層構造を呈しており、何れかの前記機能層が、着色剤を含有していてもよい。また、上記熱転写シートにおいて、前記転写層が、前記ヒートシール層、1つ、又は2つ以上の機能層がこの順で積層されてなる積層構造を呈しており、前記転写層の表面に位置する前記機能層が、アクリル樹脂、及びアクリル酸エステル-塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の何れか一方、又は双方を含有しているか、アクリル樹脂と、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体とを含有していていてもよい。
また、上記熱転写シートにおいて、前記基材と前記転写層の間に、離型層が設けられていてもよい。
また、上記課題を解決するための本開示の実施の形態に係る加飾シートの製造方法は、加飾体上に、上記の熱転写シートの転写層を転写する工程を含む。
また、上記の加飾シートの製造方法において、加飾体として中間転写媒体を用いてもよい。また、前記熱転写シートの転写層を転写する工程の前に、前記中間転写媒体の転写層上に画像を形成する工程を含んでもよい。
また、上記課題を解決するための本開示の実施の形態に係る加飾シートは、加飾体上に、上記の熱転写シートの転写層が転写されてものである。
また、上記の加飾シートにおいて、加飾体が中間転写媒体であってもよい。また、この中間転写媒体が、中間転写媒体の転写層上に画像が形成されたものであってもよい。
また、上記課題を解決するための本開示の実施の形態に係る加飾品の製造方法は、支持部材と加飾体とが一体化された加飾品の製造方法であって、前記加飾体上に、上記熱転写シートの転写層を転写する転写工程と、前記支持部材と、前記熱転写シートの転写層が転写された前記加飾体とを一体化させる一体化工程とを含む。
また、上記加飾品の製造方法において、前記加飾体を、中間転写媒体とし、前記転写工程を、前記中間転写媒体の転写層上に、前記熱転写シートの転写層を転写する工程とし、前記一体化工程を、前記支持部材上に、前記熱転写シートの転写層が転写された前記中間転写媒体の転写層を転写する工程としてもよい。
また、上記課題を解決するための本開示の実施の形態に係る加飾品は、支持部材と加飾体とが一体化された加飾品であって、前記支持部材と前記加飾体との間であって、前記支持部材と接する位置に、ヒートシール層が設けられ、前記ヒートシール層が、エチレン-酢酸ビニル共重合体、及び変性ポリプロピレンを含有している。
また、上記課題を解決するための本開示の実施の形態に係る加飾品は、支持部材と、上記の加飾シートとが一体化されてなる。
本開示の実施の形態に係る熱転写シートや、この熱転写シートを用いた加飾シートの製造方法、加飾シート、及び加飾品の製造方法によれば、支持部材と加飾体との密着性が良好な加飾品を製造できる。また、本開示の加飾品によれば、支持部材と加飾体との密着性を良好なものとできる。
本開示の熱転写シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の熱転写シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の熱転写シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の熱転写シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の加飾品の製造方法の一例を示す工程図である。 本開示の加飾品の製造方法の一例を示す工程図である。 本開示の加飾品の製造方法に用いられる中間転写媒体の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。なお、本発明は多くの異なる態様で実施でき、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。また、説明の便宜上、上又は下等という語句を用いて説明するが、上下方向が逆転してもよい。左右方向についても同様である。
<<熱転写シート>>
本開示の実施の形態に係る熱転写シート100(以下、本開示の熱転写シートと言う)について、図面を参照して説明する。本開示の熱転写シート100は、所定の物品(例えば、後述の加飾体)の表面に接着性を付与するために用いられる熱転写シートであり、所定の物品上に転写され、当該物品に接着性を付与するための転写層10を有する。本開示の熱転写シート100は、例えば、支持部材300と加飾体200を一体化させた加飾品400(図5(c)、図6(c)参照)の製造に用いられる。以下、所定の物品が加飾体である場合を中心に説明する。本開示の熱転写シート100の転写層10は、後述するように、加飾体200の最表面に接着性を発現させるための役割を果たす。具体的には、本開示の熱転写シート100は、図1~図4に示すように、基材1と、基材1上に設けられた転写層10を有し、転写層10は、ヒートシール層5のみからなる単層構造(図1参照)、又はヒートシール層5を含む2つ以上の層が積層されてなる積層構造を呈する(図2参照)。転写層10が積層構造を呈する場合には、転写層10を構成する層のうち基材1から最も近くにヒートシール層5が位置する構成をとる。
この構成を呈する本開示の熱転写シート100によれば、加飾体200上に、熱転写シート100の転写層10を転写することで、加飾体200の最表面にヒートシール層5を位置させることができる。換言すれば、加飾体200上に、本開示の熱転写シート100の転写層10を転写することで、加飾体200の最表面に、ヒートシール層5が有する接着性を付与できる。本願明細書では、加飾体200上に、本開示の熱転写シート100の転写層10が転写され、その表面に接着性が付与されたものを加飾シートと称する場合がある。
以下、本開示の熱転写シート100の各構成について説明する。
(基材)
基材1は、当該基材1上に設けられる転写層10等を保持する。基材1の材料について限定はないが、耐熱性や、取り扱い上支障のない機械的特性を有することが好ましい。このような基材1としては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン等の各種プラスチックフィルム、或いはシート等を例示できる。
また、基材1と、転写層10との間に、他の任意の層を設ける場合には、例えば、基材1と転写層10との間に、離型層を設ける場合には、基材1と、他の任意の層との密着性を高めるべく、基材1の転写層10側の面に表面処理を施してもよい。表面処理の方法としては、コロナ放電処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、化学薬品処理、プラズマ処理、低温プラズマ処理、プライマー処理、グラフト化処理等を例示できる。
基材1の厚みについて限定はなく、通常、2.5μm以上100μm以下である。
(転写層)
図1~図4に示すように、基材1の一方の面の少なくとも一部には、転写層10が設けられている。転写層10は、ヒートシール層5のみからなる単層構造(図1参照)を呈していてもよく、ヒートシール層5を含む積層構造(図2参照)を呈していてもよい。以下、転写層10が積層構造を呈する場合において、ヒートシール層5以外の層を総称して、機能層と称する場合がある。機能層は、1つであってもよく、複数あってもよい。
図2に示す形態の熱転写シート100における転写層10は、基材1側からヒートシール層5、機能層6がこの順で積層されてなる積層構造を呈している。なお、転写層10が積層構造を呈する場合には、当該転写層10を構成する層のうち、基材1から最も近くに位置する層が、ヒートシール層5となる。これは、加飾体200上に、転写層10を転写したときに、転写後の最表面にヒートシール層5を位置させるためである。
(ヒートシール層)
ヒートシール層5は、エチレン-酢酸ビニル共重合体、及び変性ポリプロピレンの何れか一方、又は双方を含有している。このようなヒートシール層5によれば、当該ヒートシール層5に良好な接着性を付与できる。換言すれば、加飾体200上に、本開示の熱転写シート100の転写層10を転写することで、転写層10が転写された加飾体200の最表面に良好な接着性を付与できる。
本開示の熱転写シート100は、支持部材300として、ポリオレフィンを主体とする支持部材300を用い、この支持部材300と、加飾体200を一体化させて加飾品400を製造するときに、特に好適に使用できる。本願明細書における、主体とは、総質量を100質量%としたときに、50質量%より多いことを意味する。
変性ポリプロピレンとしては、酸変性ポリプロピレン、塩素化ポリプロピレンなどを例示できる。酸変性ポリプロピレンとしては、不飽和カルボン酸、又はその無水物で変性されたポリプロピレンを例示できる。変性態様について限定はなく、グラフト変性等を例示できる。カルボン酸、又はその無水物としては、マレイン酸、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、フマル酸、クロトン酸等を例示できる。
エチレン-酢酸ビニル共重合体や、変性ポリプロピレンの含有量について限定はないが、ヒートシール層5の総質量に対する、エチレン-酢酸ビニル共重合体、及び変性ポリプロピレンの質量(双方を含有する場合にはその合計質量)は、60質量%以上が好ましく、65質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。
ヒートシール層5は、エチレン-酢酸ビニル共重合体、及び変性ポリプロピレンの何れか一方を含有していればよいが、支持部材300として、ポリエチレンを主体とする支持部材300を用いる場合、ヒートシール層5は、エチレン-酢酸ビニル共重合体を含有していることが好ましい。また、ヒートシール層5が、エチレン-酢酸ビニル共重合体を含有せず、変性ポリプロピレンを含有する場合であっても、後述するタッキファイヤーを併用して、ポリエチレンを主体とする支持部材300との密着性を良好なものとできる。他方、ポリプロピレンを主体とする支持部材300を用いる場合には、ヒートシール層5は、変性ポリプロピレンを含有していることが好ましい。
また、ヒートシール層5に、エチレン-酢酸ビニル共重合体と、変性ポリプロピレンの双方を含有させることで、転写層10の耐溶剤性をより良好なものとでき、結果、本開示の熱転写シート100を用いて耐溶剤性が良好な加飾品400を製造できる。また、このヒートシール層5は、ポリエチレンを主体とする支持部材、及びポリプロピレンを主体とする支持部材の双方との密着性が良好である。
より好ましい形態のヒートシール層5は、ヒートシール層5の総質量に対するエチレン-酢酸ビニル共重合体の質量が50質量%以上90質量%以下、特には、60質量%以上80質量%以下であり、変性ポリプロピレンの質量が10質量%以上50質量%以下、特には、20質量%以上40質量%以下である。
また、ヒートシール層5は、エチレン酢酸ビニル共重合体や、変性ポリプロピレンとともに、タッキファイヤー(粘着性付与樹脂と称される場合もある)を含有していることが好ましい。タッキファイヤーとしては、ロジンエステルや、テルペン樹脂などを例示できる。
好ましい形態のヒートシール層5は、ヒートシール層5の総質量に対し、タッキファイヤーを10質量%以上40質量%以下、特には、10質量%以上35質量%以下で含有している。
ヒートシール層5の形成方法について特に限定はなく、エチレン-酢酸ビニル共重合体、及び変性ポリプロピレンの何れか一方、又は双方と、必要に応じて添加される添加材等を、適当な溶媒に溶解、或いは分散させたヒートシール層用塗工液を調製する。そして、転写層10を転写したときに、転写後の最表面にヒートシール層が位置するように、この塗工液を基材1、或いは、基材1上に設けられ、転写層10を構成しない任意の層、例えば、離型層上に塗布・乾燥して形成できる。ヒートシール層用塗工液の塗布方法について特に限定なく、従来公知の塗布方法を適宜選択して用いることができる。塗布方法としては、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースコーティング法等を例示できる。また、これ以外の塗布方法を用いることもできる。このことは、後述する各種塗工液の塗布方法についても同様である。
ヒートシール層5の厚みについて限定はないが、0.2μm以上10μm以下が好ましく、0.5μm以上2.5μm以下がより好ましい。ヒートシール層5の厚みを、上記好ましい厚みとすることで、ヒートシール層5を形成するときの、膜形成の安定性を良好なものとできる。
(機能層)
図2に示すように、転写層10を、基材1側から、ヒートシール層5、機能層6がこの順で積層された積層構造としてもよい。図2に示す形態では、ヒートシール層5上に、1つの機能層6が設けられているが、ヒートシール層5上に、2つ以上の機能層6を設けてもよい。
一例としての転写層10では、当該転写層10を構成する層のうち、基材1から最も遠くに位置する機能層6をブロッキング防止層としている。この形態の転写層10によれば、本開示の熱転写シート100の保存中に、ブロッキング等が生ずることを抑制できる。換言すれば、熱転写シート100の保存性を良好なものとできる。
機能層6の一例であるブロッキング防止層が含有する樹脂成分としては、ポリエステル、アクリル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル-塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリエステル、アミド樹脂等を例示できる。また、これらの樹脂は、他のモノマーとの共重合体であってもよい。
中でも、アクリル樹脂、アクリル酸エステル-塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を含有するブロッキング防止層とした場合には、加飾体として中間転写媒体を用い、この中間転写媒体上に、本開示の熱転写シートの転写層10を転写したときの中間転写媒体と熱転写シートの転写層との密着性を良好なものとできる。特に、中間転写媒体の受容層が、高濃度の画像の形成が可能な、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を含有する受容層である場合であっても、受容層と、熱転写シートとの密着性を良好なものとできる。より好ましい形態のブロッキング防止層は、アクリル樹脂と、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体の双方を含有しているか、或いは、アクリル酸エステル-塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を含有している。
また、上記ブロッキング防止層としての機能を果たす機能層6や、これ以外の機能層6に、各種の着色剤を含有させてもよい。着色剤を含有する機能層6(以下、着色層と言う場合がある)とすることで、本開示の熱転写シート100を用いて、各種の意匠性を有する加飾品を製造できる。例えば、図5に示すように、加飾体200として、中間転写媒体を用いた場合に、中間転写媒体200の転写層210上に、本開示の熱転写シート100の転写層10を転写し、次いで、支持部材300上に、中間転写媒体の転写層210を、転写層10とともに転写して得られる加飾品400において、機能層6を、着色された機能層6とすることで、得られる加飾品400に各種の意匠性を付与できる。
例えば、機能層6を、メタリック顔料や、パール顔料等を含有する着色層とした場合には、当該機能層6に光沢層としての機能を付与できる。この形態では、得られる加飾品400の熱転写画像に光沢感を付与できる。
また、機能層6を、酸化チタンや、カーボンブラック等を含有する着色層とした場合には、当該機能層6に下地層、及び隠蔽層としての機能を付与できる。下地層としての機能を有する機能層6では、得られた加飾品400を熱転写画像側からみたときに、熱転写画像の視認性を良好なものとできる。また、隠蔽層としての機能を有する機能層6では、支持部材の地合いを隠蔽できる。また、隠蔽層としての機能を有する機能層6は、ガラス等の透明性を有する支持部材を用いて製造される加飾品において、支持部材側から熱転写画像が視認されることを所望しない場合等に好適である。
着色剤としては、染料、有機着色顔料、蛍光顔料、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、カーボンブラック、酸化鉄、鉄黄、群青、ホログラム粉末、アルミニウム粉末、メタリック顔料、パール顔料等を例示できる。
図2に示す形態では、転写層10は、基材1側から、ヒートシール層5、機能層6がこの順で積層されてなる形態をとるが、機能層6を、着色層、ブロッキング防止層が積層された積層構造としてもよい。一例としての着色層は、上記光沢層の機能や、隠蔽層の機能を発現できる着色剤を含有している。また、2以上の着色層が積層された機能層6としてもよい。例えば、1の着色層を、光沢層としての機能を発現できる着色剤を含有する着色層とし、他の1の着色層を、隠蔽層としての機能を発現できる着色剤を含有する着色層とし、この着色層を積層した機能層6としてもよい。また、着色剤として、2種以上の着色剤を用いてもよい。
また、上記ブロッキング防止層6が着色剤を含有する構成や、機能層として着色層を用いる構成等にかえて、或いは、これとともに、着色剤を含有するヒートシール層5としてもよい。転写層10を、ヒートシール層5のみからなる単層構造とする場合に、ヒートシール層5に、上記エチレン-酢酸ビニル共重合体や、変性ポリプロピレンとともに、各種の着色剤を含有せしめてもよい。
機能層6の形成方法について特に限定はなく、上記で例示した樹脂成分等を、適当な溶媒に溶解、或いは分散させた機能層用塗工液を調製し、これをヒートシール層5上に、塗布・乾燥して形成できる。機能層6の厚みは、0.1μm以上5μm以下が好ましく、0.3μm以上1.5μm以下がより好ましい。
(離型層)
また、転写層10の基材1からの剥離性を向上させるべく、基材1と転写層10との間に、離型層(図示しない)を設けてもよい。離型層は、転写層10を構成しない層であり、転写層10を、加飾体200上に転写したときに、基材1側に残る層である。離型層が含有する成分としては、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂などの各種シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂、フッ素変性樹脂、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、熱架橋性エポキシ-アミノ樹脂及び熱架橋性アルキッド-アミノ樹脂、メラミン樹脂、セルロース樹脂、尿素樹脂、ポリオレフィン、繊維素樹脂等を例示できる。離型層は、1種の成分を単独で含有していてもよく、2種以上の成分を含有していてもよい。一例としての離型層の厚みは、0.1μm以上1μm以下である。
(色材層)
図3に示すように、基材1の一方の面上に、転写層10と面順次に色材層8を設けることもできる。図3に示す形態の熱転写シート100によれば、加飾体200として、最表面に受容層が位置する中間転写媒体を用いる場合に、受容層への熱転写画像の形成を、本開示の熱転写シート100により行うことができる。つまり、色材層を備える別の熱転写シートを用いることなく、転写層10を備える熱転写シート100により、受容層への熱転写画像の形成、及び加飾体200(例えば、中間転写媒体)上への転写層10の転写を併せて行うことができる。なお、図示する形態では、転写層10が、ヒートシール層5のみからなる単層構造を呈しているが、ヒートシール層5を含む積層構造とすることもできる。
色材層8が含有する色材成分について特に限定はなく、従来公知の色材成分を適宜選択して用いることができる。例えば、受容層への熱転写画像の形成を、昇華型熱転写方式により行う場合には、色材層8は、昇華性染料とバインダー樹脂とを含有している。
昇華性染料としては、十分な着色濃度を有し、光、熱、温度等により変退色しないものが好ましい。このような昇華性染料としては、ジアリールメタン系染料、トリアリールメタン系染料、チアゾール系染料、メロシアニン染料、ピラゾロン染料、メチン系染料、インドアニリン系染料、ピラゾロメチン系染料、アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチン等のアゾメチン系染料、キサンテン系染料、オキサジン系染料、ジシアノスチレン、トリシアノスチレン等のシアノスチレン系染料、チアジン系染料、アジン系染料、アクリジン系染料、ベンゼンアゾ系染料、ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラゾールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジスアゾ等のアゾ系染料、スピロピラン系染料、インドリノスピロピラン系染料、フルオラン系染料、ローダミンラクタム系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料、キノフタロン系染料等を例示できる。具体的には、MSRedG(三井化学(株))、Macrolex Red Violet R(バイエル社)、CeresRed 7B(バイエル社)、Samaron Red F3BS(三菱ケミカル(株))等の赤色染料、ホロンブリリアントイエロー6GL(クラリアント社)、PTY-52(三菱ケミカル(株))、マクロレックスイエロー6G(バイエル(株))等の黄色染料、カヤセット(登録商標)ブルー714(日本化薬(株))、ホロンブリリアントブルーS-R(クラリアント社)、MSブルー100(三井化学(株))、C.I.ソルベントブルー63等の青色染料等を例示できる。
バインダー樹脂としては、エチルセルロース樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、エチルヒドロキシセルロース樹脂、メチルセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等のセルロース樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルピロリドン等のビニル樹脂、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリルアミド等のアクリル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル等を例示できる。これらの中でも、セルロース樹脂、ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリエステル等は、耐熱性、染料の移行性等の点において好ましい。
色材層8は、無機微粒子、有機微粒子等の添加材を含有していてもよい。無機微粒子としては、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、二酸化チタン、二硫化モリブデン等を例示できる。有機微粒子としては、ポリエチレンワックス等を例示できる。また、色材層8は、離型剤を含有していてもよい。離型剤としては、シリコーンオイル、リン酸エステル、フッ素材料等を例示できる。また、色材層には、イソシアネート、エポキシ樹脂、カルボジイミド等の各種の硬化剤を含有していてもよい。
一方で、熱転写画像形成工程による熱転写画像の形成を、溶融型熱転写方式により行う場合には、色材層8は、溶融インキと、バインダー樹脂とを含有している。溶融インキとしては、公知の有機または無機の顔料、あるいは染料の中から適宜選択でき、十分な着色濃度を有し、光、熱等により変色、退色しないものが好ましい。溶融インキの色としては、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックに限定されるものではなく、種々の色の着色剤を使用できる。
バインダー樹脂としては、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸エステル共重合体、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリブデン、石油樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、塩化ビニリデン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、フッ素樹脂、ポリビニルフォルマール、ポリビニルブチラール、アセチルセルロース、ニトロセルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリイソブチレン、エチルセルロース又はポリアセタール等を例示できる。また、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス等を併用してもよい。また、フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、ポリエステルワックス、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等のワックス成分を併用してもよい。
色材層8が含有する染料、或いは顔料の含有量について特に限定はなく、熱転写画像の濃度や、保存性等を考慮し、使用される染料、或いは顔料の種類や、バインダー樹脂の種類に応じて適宜設定すればよい。例えば、色材層8に含有されているバインダー樹脂の総質量に対する昇華性染料の含有量は、15質量%以上300質量%以下が好ましい。
色材層8の形成方法としては、適当なバインダー樹脂に、染料或いは顔料、必要に応じて添加される添加材を加え、これを適当な溶媒に分散或いは溶解させた塗工液を、基材1、或いは基材1上に設けられる任意の層上に塗布・乾燥することにより形成できる。色材層8の厚みについて特に限定はなく、通常、0.2μm以上5μm以下である。
なお、図示する形態の熱転写シート100は、基材1の一方の面上に、単一の色材層8が設けられた形態を呈しているが、色相が異なる複数の色材層8、例えば、イエロー色材層、マゼンタ色材層、シアン色材層、ブラック色材層等を面順次に設けた構成とすることもできる。
また、図4に示すように、基材1の一方の面上に、上記転写層10と、保護層9を面順次に設けることもできる(図示する形態では、基材1の一方の面上に、色材層8、転写層10、保護層9が面順次に設けられている)。また、図1~図4に示す形態を適宜組み合わせた構成としてもよい。
(背面層)
また、基材1の他方の面上に、背面層(図示しない)を設けてもよい。背面層は、従来公知の熱可塑性樹脂等を適宜選択して形成できる。このような、熱可塑性樹脂としては、ポリエステル、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、スチレンアクリレート樹脂、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアクリルアミド、ポリビニルクロリド、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール等のポリビニルアセタール、これらのシリコーン変性物等を例示できる。中でも、耐熱性等の点から、ポリアミドイミド又はそのシリコーン変性物等を好ましく用いることができる。
また、背面層には、上記熱可塑性樹脂に加え、スリップ性を向上させる目的で、ワックス、高級脂肪酸アミド、リン酸エステル化合物、金属石鹸、シリコーンオイル、界面活性剤等の離型剤、フッ素樹脂等の有機粉末、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム等の無機粒子等の各種添加材が含有されていることが好ましく、リン酸エステル又は金属石鹸の少なくとも1種が含有されていることが特に好ましい。
背面層は、例えば、上記熱可塑性樹脂、必要に応じて添加される各種添加材を適当な溶媒に分散又は溶解させた塗工液を、基材1の他方の面上に、塗布・乾燥して形成できる。背面層の厚みは、耐熱性等の向上等の点から、0.1μm以上5μm以下が好ましく、0.3μm以上2μm以下がより好ましい。
<<加飾品の製造方法>>
以下、図5、図6を例に挙げて、本開示の実施の形態に係る加飾品の製造方法(以下、本開示の加飾品の製造方法と言う)について、加飾体200が中間転写媒体である場合を中心に説明する。
本開示の加飾品の製造方法は、基材1上に、転写層10が設けられた熱転写シート100を準備する工程と、加飾体を準備する加飾体準備工程と、加飾体上に熱転写シートの転写層を転写する転写工程と、転写工程後、支持部材300と、加飾体200とを、熱転写シート100の転写層10を介して一体化させる一体化工程と、を含む。また、加飾体として、中間転写媒体を用いる場合、転写工程の前に、加飾体である中間転写媒体の受容層上に熱転写画像を形成する工程を含んでいてもよい。
本開示の加飾品の製造方法で準備される熱転写シート100は、上記で説明した本開示の熱転写シート100を適宜選択して用いることができ、ここでの詳細な説明は省略する。
本開示の加飾品の製造方法で準備される一例としての加飾体200は、中間転写媒体であり、当該中間転写媒体は、中間転写媒体の基材201上に、中間転写媒体の転写層210が設けられており、その最表面に受容層205が位置している。
また、一例としての本開示の加飾品の製造方法は、中間転写媒体200の受容層205に熱転写画像150を形成する熱転写画像形成工程(図5(a)、図6(a)参照)と、中間転写媒体200と、熱転写シート100とを組み合わせ、中間転写媒体200の転写層210上に、熱転写シート100の転写層10を転写する転写工程(図5(b)、図6(b)参照)と、転写工程後、熱転写シート100の転写層10が転写された中間転写媒体200と、支持部材300とを組み合わせ、支持部材300と、中間転写媒体の転写層210を一体化させる一体化工程(図5(c)、図6(c)参照)を含む。図5、図6は、本開示の加飾品の製造方法を説明するための工程図であり、いずれも概略断面図である。なお、図5に示す本開示の加飾品の製造方法では、基材1Aの一方の面に色材層8が設けられた熱転写シート100Aと、基材1の一方の面に転写層10が設けられた熱転写シート100を用いている。他方、図6に示す本開示の加飾品の製造方法では基材1の一方の面に、転写層10、及び色材層8が面順次に設けられた熱転写シート100を用いている。
本開示の加飾品の製造方法では、熱転写シート100のヒートシール層5を上記構成とすることで、当該ヒートシール層5に、良好な密着性を付与できる。したがって、本開示の加飾品の製造方法では、加飾体200と支持部材300との密着性が高い加飾品400を製造できる。
具体的には、本開示の加飾品の製造方法では、中間転写媒体200の転写層210と、支持部材300とを直接的に密着させるのではなく、中間転写媒体200の転写層210と、支持部材300とを、上記ヒートシール層5を含む転写層10を介して密着させることから、ヒートシール層5の上記効果により、中間転写媒体200の転写層210と、支持部材300との密着性を良好なものとできる。
また、転写層10を構成するヒートシール層5に密着性の機能を付与することで、加飾体200自体に密着性の機能を付与する必要がなく、加飾体200の選択の自由度を高めることができる。例えば、加飾体200として、中間転写媒体を用いる場合には、中間転写媒体200の受容層205を、色材の染着性に特化した受容層205とできる。
<加飾体準備工程>
加飾体準備工程は、加飾体を準備する工程である。本工程で準備される一例としての加飾体200は、図7に示すように、中間転写媒体の基材201の上に、受容層205のみからなる単層構造を呈する中間転写媒体の転写層210(図7(a)参照)、又は受容層205を含む2つ以上の層が積層されてなる積層構造を呈し、積層構造を呈する層のうち中間転写媒体の基材201から最も遠くに受容層205が位置する中間転写媒体の転写層210(図7(b)参照)が設けられた中間転写媒体200である。
(中間転写媒体の基材)
中間転写媒体の基材201は、中間転写媒体の基材201の一方の面上に設けられる中間転写媒体の転写層210を保持する。中間転写媒体の基材201の材料については特に限定はなく、上記本開示の熱転写シート100の基材1で説明したもの等を適宜選択して用いることができる。
(中間転写媒体の転写層)
図7に示すように、中間転写媒体の基材201の一方の面の少なくとも一部には、中間転写媒体の転写層210が設けられている。中間転写媒体の転写層210は、受容層205のみからなる単層構造を呈していてもよく、受容層205を含む2つ以上の層が積層されてなる積層構造を呈していてもよい。図7(b)に示す形態の中間転写媒体200における中間転写媒体の転写層210は、中間転写媒体の基材201側から、剥離層206、受容層205がこの順で積層されてなる積層構造を呈している。なお、中間転写媒体の転写層210が積層構造を呈する場合には、当該中間転写媒体の転写層210を構成する層のうち、中間転写媒体の基材201から最も遠くに位置する層が、受容層205となる。
(受容層)
中間転写媒体200の最表面には、中間転写媒体の転写層210を構成する受容層205が位置している。受容層205について特に限定はなく、中間転写媒体の分野で用いられているあらゆる受容層205を用いることができる。一例としての受容層205は、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、或いはポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体もしくはポリアクリル酸エステル等のビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレートもしくはポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド、エチレン、或いはプロピレン等のオレフィンと他のビニルポリマーとの共重合体、アイオノマー、或いはセルロースジアスターゼ等のセルロース樹脂、ポリカーボネート、エポキシ樹脂等を含有している。好ましい形態の受容層205は、ポリ塩化ビニル、アクリル-スチレン樹脂、ポリエステルを含有している。中でも、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を含有する受容層は、当該受容層に濃度の高い熱転写画像を形成できる点で好適である。
本開示の加飾品の製造方法では、中間転写媒体の転写層210と支持部材300とが直接的に接する形態をとらず、上記で説明したヒートシール層5を含む転写層10を介して、支持部材300上に中間転写媒体の転写層210の転写が行われる。したがって、受容層205に対しては、中間転写媒体の転写層210と支持部材300との密着性を高めるための対策を施すことなく、その設計の自由度を高めた受容層205とできる。例えば、濃度の高い熱転写画像を有する加飾品を形成するためには、中間転写媒体200の受容層205として、色材の染着性を主眼とする受容層205とすればよい。
受容層205の形成方法について特に限定はなく、例えば、上記で例示した樹脂材料を適当な溶媒に分散、或いは溶解した受容層用塗工液を調製し、この塗工液を、中間転写媒体の基材201上、或いは、中間転写媒体の基材201上に設けられる任意の層上に、塗布・乾燥して形成できる。受容層205の厚みについて特に限定はなく、通常、1μm以上10μm以下である。
(剥離層)
図7(b)に示すように、中間転写媒体の基材201から中間転写媒体の転写層210を転写するときの、中間転写媒体の転写層210の剥離性を向上させるべく、中間転写媒体の基材201と受容層205との間に剥離層206(保護層と称される場合もある)を設けることもできる。なお、剥離層206は、中間転写媒体の転写層210を構成し、当該中間転写媒体の転写層210を構成する層のうち、中間転写媒体の基材201から最も近くに位置している。
一例としての剥離層206は、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂、フッ素変性樹脂、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、熱架橋性エポキシ-アミノ樹脂及び熱架橋性アルキッド-アミノ樹脂等を含有している。剥離層206は、1種の樹脂を単独で含有していていてもよく、2種以上の樹脂を含有していてもよい。
剥離層206の形成方法について特に限定はないが、上記の樹脂を適当な溶媒に溶解または分散させて剥離層用塗工液を調製し、この塗工液を中間転写媒体の基材201上に塗布・乾燥して形成できる。剥離層206の厚みについて特に限定はないが、0.5μm以上5μm以下が好ましい。
<熱転写画像形成工程>
熱転写画像形成工程は、図5(a)、図6(a)に示すように、上記で準備した中間転写媒体200の受容層205に熱転写画像を形成する工程である。なお、本工程を行うことなく、予め、中間転写媒体200の受容層205上に熱転写画像が形成された中間転写媒体200を用いてもよい。
具体的には、中間転写媒体200の受容層と、色材層8を有する熱転写シート(100、100A)とを、受容層205と色材層8とが対向するように重ね合わせ、サーマルヘッド等の加熱手段を用いて、色材層が含有している色材成分を受容層205に移行させる、或いは、色材層8を受容層205に転写することで熱転写画像150を形成する工程である。
熱転写画像形成工程に用いられる熱転写シートは、上記で説明した、基材1の一方の面上に、色材層8と、転写層10とが面順次に設けられた熱転写シート100を用いて行ってもよく(図6(a)参照)、これとは別の、色材層を備える従来公知の熱転写シート100A(図5(a)参照)を用いて行ってもよい。なお、図5、図6は、熱転写画像の形成を、転写層10、及び色材層8を備える熱転写シートを用いて行うか、色材層8を備え、転写層10を備える熱転写シートとは異なる熱転写シートを用いて行っているかの点においてのみ相違し、それ以外は一致している。
<転写工程>
転写工程は、図5(b)、図6(b)に示すように、熱転写画像形成工程後に、中間転写媒体200と、熱転写シート100とを組み合わせ、中間転写媒体200の中間転写媒体の転写層210上に、熱転写シート100の転写層10を転写する工程である。本工程を経ることで、その最表面に、ヒートシール層5が位置するように、中間転写媒体の転写層210上に、転写層10が転写されてなる中間転写媒体を得る。換言すれば、中間転写媒体の転写層210上に、熱転写シート100の転写層10が転写され、その表面に接着性が付与された加飾シートを得る。
熱転写シートの転写層10の転写は、サーマルヘッド等の加熱デバイスを用いる方法のほか、例えば、ホットスタンプ方式や、ヒートロール方式等を用いることができる。また、これ以外の方法により転写層10を転写することもできる。中間転写媒体転写工程による中間転写媒体の転写層210の転写についても同様である。
<一体化工程>
一体化工程は、図5(c)、図6(c)に示すように、中間転写媒体の転写層210上に転写層10が転写された中間転写媒体200と、支持部材300とを組み合わせ、支持部材300上に、中間転写媒体の転写層210を転写層10とともに転写し、支持部材300と中間転写媒体の転写層210とを一体化させる工程である。本工程を経ることで、支持部材300上に、転写層10、熱転写画像150が形成された受容層205を含む中間転写媒体の転写層210がこの順で積層されてなる加飾品400を得る。
本開示の加飾品の製造方法に用いられる支持部材300について限定はなく、普通紙、上質紙、トレーシングペーパー、木材、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、ポリ塩化ビニル等の樹脂板(フィルムであってもよい)、アルミ等の金属板、ガラス板、陶器等のセラミック板を例示できる。また、支持部材300として所定の画像を有するものを用いることもできる。また、支持部材300として曲率を有するものを用いることもできる。
また、上記では、加飾体200として、中間転写媒体を例に挙げて説明を行ったが、加飾体200について限定はなく、従来公知の熱転写受像シートや、保護層転写シートの転写層等、本開示の熱転写シート100の転写層10を転写できるものであればよい。
また、加飾体200と支持部材300との一体化は、上記中間転写媒体のように、その一部を分離可能な加飾体200を用い、その一部を分離して、支持部材300と一体化させてもよく、加飾体200の全体を支持部材300と一体化させてもよい。つまり、加飾体200は、その一部分を分離可能なものであってもよく、分離不可なものであってもよい。また、加飾体は、画像等を有しないものであってもよい。また、透明性を有するものであってもよい。また、各種の機能層、例えば、本開示の熱転写シート100で説明した各種の機能層6を有するものであってもよい。
また、加飾体200として中間転写媒体を用いる場合には、熱転写方式により、中間転写媒体の転写層210を支持部材300に転写することで、支持部材300と中間転写媒体の転写層210を一体化できる。なお、一体化の手段について限定はなく、熱転写方式以外の転写方式を用いてもよい。また、インモールド転写方式、TOM(Three dimension Overlay Method)成型転写方式、水圧転写方式、感圧転写方式等の転写方式を用いてもよい。
<<加飾品>>
次に、本開示の実施の形態に係る加飾品(以下、本開示の加飾品と言う)について具体的に説明する。本開示の加飾品は、支持部材300上に、加飾体200が設けられた加飾品400であって、支持部材300と加飾体200との間であって、支持部材300と接する位置に、ヒートシール層5が設けられ、ヒートシール層5が、エチレン-酢酸ビニル共重合体、及び変性ポリプロピレンの何れか一方、又は双方を含有している。
本開示の加飾品400によれば、支持部材300と加飾体200との密着性を良好なものとできる。
本開示の加飾品をなすヒートシール層5は、上記本開示の熱転写シート100で説明したヒートシール層5をそのまま用いることができる。支持部材300についても同様である。
本開示の加飾品をなす加飾体について限定はなく、加飾品に要求される機能に応じて適宜選択することができる。加飾体としては、従来公知の熱転写受像シートや、上記で説明した中間転写媒体の転写層等を例示できる。
本開示の加飾品の製造方法についても特に限定はなく、例えば、加飾体の一方の面側に、上記ヒートシール層用塗工形を塗布・乾燥してヒートシール層5を形成し、このヒートシール層5を介して、支持部材300と加飾体とを一体化させる方法や、加飾体200の一方の面側に、上記本開示の熱転写シート100で説明した転写層10を転写し、この転写層10を介して、支持部材300と加飾体200とを一体化させる方法を例示できる。
また、後述する加飾シートを用い、支持部材と加飾シートの一部、或いは全体を一体化させて加飾品を製造することもできる。
<<加飾シートの製造方法>>
次に、本開示の実施の形態に係る加飾シートの製造方法(以下、本開示の加飾シートの製造方法と言う)について説明する。
本開示の加飾シートの製造方法は、加飾体上に、熱転写シートの転写層を転写する工程を含む。当該工程を経ることで、加飾体上に、熱転写シートの転写層が転写された加飾シートを得る(図5(b)、図6(b)参照)。
本開示の加飾シートの製造方法は、熱転写シートの転写層を転写する工程で用いられる熱転写シート100が、上記で説明した本開示の熱転写シート100である。したがって、本開示の加飾シートの製造方法では、上記で説明した本開示の熱転写シート100を適宜選択して用いることができ、ここでの詳細な説明は省略する。本開示の加飾シートの製造方法によれば、製造された加飾シートを用いて、支持部材300と加飾体200との密着性が良好な加飾品400を製造できる。
加飾体について限定はなく、例えば、上記で説明した中間転写媒体等を用いることができる。また、これ以外のものを用いてもよい。
一例としての本開示の加飾シートの製造方法は、加飾体上に熱転写シートの転写層を転写する工程の前に、加飾体の表面、例えば、中間転写媒体の転写層上に画像を形成する工程を含む(図5(a)、図6(a)参照)。予め、画像が形成された加飾体を用いてもよい。
<<加飾シート>>
次に、本開示の実施の形態に係る加飾シート(以下、本開示の加飾シートと言う)について説明する。
本開示の加飾シートは、加飾体上に、熱転写シートの転写層が転写された構成を呈している(図5(b)、図6(b)参照)。
本開示の加飾シートは、加飾体200上に転写された転写層10が、上記本開示の熱転写シートで説明した転写層10である。したがって、本開示の加飾シートでは、上記で説明した本開示の熱転写シート100の転写層10の構成を適宜選択して用いることができ、ここでの詳細な説明は省略する。本開示の加飾シートによれば、支持部材300と加飾体200との密着性が良好な加飾品400を製造できる。
加飾体について限定はなく、例えば、上記で説明した中間転写媒体等を用いることができる。また、これ以外のものを用いてもよい。
一例としての本開示の加飾シートは、画像が形成された加飾体を有する。(図5(a)、図6(a)参照)。
本願明細書では、各層を構成する樹脂等について、例示的に記載をしているが、これらの樹脂は、各樹脂を構成するモノマーの単独重合体であってもよく、各樹脂を構成する主成分のモノマーと、1つ或いは複数の他のモノマーとの共重合体、或いはその誘導体であってもよい。また、本願明細書に記載されている以外の樹脂を用いてもよい。また、各層を構成する樹脂等は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部または%は質量基準である。また、部は、固形分換算前の質量(仕込み量)である。
(実施例1)
基材として、厚さ5μmの易接着層付きのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、下記組成の背面層用塗工液を乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布・乾燥して背面層を形成した。次いで、この基材の易接着層側に、下記組成の離型層用塗工液を、乾燥時の厚みが0.2μmになるように塗布・乾燥し離型層を形成した。次いで、離型層上に、下記組成のヒートシール層用塗工液1を、乾燥時の厚みが1μmになるように塗布・乾燥しヒートシール層を形成した。次いで、ヒートシール層上に、下記組成の機能層用塗工液1を、乾燥時の厚みが0.4μmになるように塗布・乾燥し機能層を形成することで、基材上に、離型層、ヒートシール層、機能層がこの順で設けられた実施例1の熱転写シートを得た。なお、ヒートシール層、及び機能層は、本開示の熱転写シートでいう転写層を構成する。
<背面層用塗工液>
・ポリビニルブチラール 2部
(エスレック(登録商標)BX-1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 9.2部
(バーノック(登録商標)D750 DIC(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 1.3部
(プライサーフ(登録商標)A208N 第一工業製薬(株))
・タルク 0.3部
(ミクロエース(登録商標)P-3 日本タルク工業(株))
・トルエン 43.6部
・メチルエチルケトン 43.6部
<離型層用塗工液>
・ポリビニルアルコール 10部
(PVA-110 (株)クラレ)
・水 70部
・イソプロピルアルコール 20部
<ヒートシール層用塗工液1>
・エチレン-酢酸ビニル共重合体 50部
(アクアテックスMC-3800 ジャパンコーティングレジン(株))
・水 25部
・変性エタノール 25部
<機能層用塗工液1>
・アクリル樹脂 20部
(ダイヤナール(登録商標)BR-87 三菱ケミカル(株))
・メチルエチルケトン 80部
(実施例2)
ヒートシール層用塗工液1を、下記組成のヒートシール層用塗工液2に変更してヒートシール層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例2の熱転写シートを得た。
<ヒートシール層用塗工液2>
・変性ポリプロピレン 57部
(ケミパール(登録商標)HP-400 三井化学(株))
・水 21部
・変性エタノール 21部
(実施例3)
ヒートシール層用塗工液1を、下記組成のヒートシール層用塗工液3に変更してヒートシール層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例3の熱転写シートを得た。
<ヒートシール層用塗工液3>
・変性ポリプロピレン 20部
(アウローレン(登録商標)353 日本製紙(株))
・メチルシクロヘキサン 64部
・メチルエチルケトン 16部
(実施例4)
ヒートシール層用塗工液1を、下記組成のヒートシール層用塗工液4に変更してヒートシール層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例4の熱転写シートを得た。
<ヒートシール層用塗工液4>
・エチレン-酢酸ビニル共重合体 35部
(アクアテックスMC-3800 ジャパンコーティングレジン(株))
・変性ポリプロピレン 24部
(ザイクセン(登録商標)A 住友精化(株))
・水 20部
・変性エタノール 20部
(実施例5)
ヒートシール層用塗工液1を、下記組成のヒートシール層用塗工液5に変更してヒートシール層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例5の熱転写シートを得た。
<ヒートシール層用塗工液5>
・変性ポリプロピレン 40部
(ケミパール(登録商標)HP-400 三井化学(株))
・ロジンエステル 12部
(スーパーエステルE-720 荒川化学工業(株))
・水 24部
・変性エタノール 24部
(実施例6)
ヒートシール層用塗工液1を、下記組成のヒートシール層用塗工液6に変更してヒートシール層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例6の熱転写シートを得た。
<ヒートシール層用塗工液6>
・変性ポリプロピレン 14部
(アウローレン(登録商標)353S 日本製紙(株))
・テルペン樹脂 6部
(YSレジンTO125 ヤスハラケミカル(株))
・メチルシクロヘキサン 64部
・メチルエチルケトン 16部
(実施例7)
ヒートシール層用塗工液1を、上記組成のヒートシール層用塗工液4に変更してヒートシール層を形成し、機能層用塗工液1を、下記組成の機能層用塗工液2に変更して機能層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例7の熱転写シートを得た。
<機能層用塗工液2>
・アクリル樹脂 10部
(ダイヤナール(登録商標)BR-87 三菱ケミカル(株))
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 10部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学工業(株))
・メチルエチルケトン 80部
(実施例8)
ヒートシール層用塗工液1を、上記組成のヒートシール層用塗工液4に変更してヒートシール層を形成し、機能層用塗工液1を、下記組成の機能層用塗工液3に変更して機能層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例の熱転写シートを得た。
<機能層用塗工液3>
・アクリル酸エステル-塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 66部
(ビニブラン(登録商標)700 日信化学工業(株))
・水 17部
・変性エタノール 17部
(実施例9)
ヒートシール層上に、機能層を形成しない以外は全て実施例1と同様にして、基材上に、離型層、ヒートシール層がこの順で設けられた実施例9の熱転写シートを得た。なお、ヒートシール層は、本開示の熱転写シートでいう転写層を構成する。
(実施例10)
機能層用塗工液1を、下記組成の機能層用塗工液4に変更して機能層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例10の熱転写シートを得た。
<機能層用塗工液4>
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 20部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学工業(株))
・メチルエチルケトン 80部
(実施例11)
機能層用塗工液1を、下記組成の機能層用塗工液5に変更して機能層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例11の熱転写シートを得た。
<機能層用塗工液5>
・ポリウレタン 50部
(スーパーフレックス740 第一工業製薬(株))
・水 25部
・変性エタノール 25部
(実施例12)
機能層用塗工液1を、下記組成の機能層用塗工液6に変更して機能層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例12の熱転写シートを得た。
<機能層用塗工液6>
・ポリエステル 20部
(エリーテル(登録商標)UE-3200 ユニチカ(株))
・メチルエチルケトン 80部
(実施例13)
機能層用塗工液1を、下記組成の機能層用塗工液7に変更して機能層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例13の熱転写シートを得た。
<機能層用塗工液7>
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 10部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学工業(株))
・酸化チタン 30部
・メチルエチルケトン 30部
・トルエン 30部
(実施例14)
機能層用塗工液1を、下記組成の機能層用塗工液8に変更して機能層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例14の熱転写シートを得た。
<機能層用塗工液8>
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 15部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学工業(株))
・アルミ顔料 15部
・メチルエチルケトン 35部
・トルエン 35部
(実施例15)
機能層用塗工液1を、下記組成の機能層用塗工液9に変更して機能層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例15の熱転写シートを得た。
<機能層用塗工液9>
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 15部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学工業(株))
・銀パール顔料 15部
・メチルエチルケトン 35部
・トルエン 35部
(実施例16)
機能層用塗工液1を、下記組成の機能層用塗工液10に変更して機能層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例16の熱転写シートを得た。
<機能層用塗工液10>
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 15部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学工業(株))
・カーボンブラック 15部
・メチルエチルケトン 35部
・トルエン 35部
(比較例1)
ヒートシール層用塗工液1を、下記組成のヒートシール層用塗工液Aに変更してヒートシール層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例1の熱転写シートを得た。
<ヒートシール層用塗工液A>
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 20部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学工業(株))
・メチルエチルケトン 80部
(比較例2)
ヒートシール層用塗工液1を、下記組成のヒートシール層用塗工液Bに変更してヒートシール層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例2の熱転写シートを得た。
<ヒートシール層用塗工液B>
・ポリウレタン 20部
(バイロン(登録商標)UR-1350 東洋紡(株))
・メチルエチルケトン 80部
(比較例3)
ヒートシール層用塗工液1を、下記組成のヒートシール層用塗工液Cに変更してヒートシール層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例3の熱転写シートを得た。
<ヒートシール層用塗工液C>
・ポリエステル 20部
(エリーテル(登録商標)UE-3200 ユニチカ(株))
・メチルエチルケトン 80部
(比較例4)
ヒートシール層用塗工液1を、下記組成のヒートシール層用塗工液Dに変更してヒートシール層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例4の熱転写シートを得た。
<ヒートシール層用塗工液D>
・酢酸ビニル-マレート共重合体 36部
(モビニール(登録商標)DS5 ジャパンコーティングレジン(株))
・水 32部
・変性エタノール 32部
(比較例5)
ヒートシール層用塗工液1を、下記組成のヒートシール層用塗工液Eに変更してヒートシール層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例5の熱転写シートを得た。
<ヒートシール層用塗工液E>
・アクリル樹脂 80部
(モビニール(登録商標)7980 ジャパンコーティングレジン(株))
・水 10部
・変性エタノール 10部
(中間転写媒体の作成)
基材として厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、該基材上に、下記組成の剥離層用塗工液を乾燥時の厚みが1μmになるように塗布・乾燥し剥離層を形成した。次いで、剥離層上に下記組成の保護層用塗工液を乾燥時の厚みが2μmになるように塗布・乾燥し保護層を形成した。さらに該保護層の上に下記組成の受容層用塗工液を乾燥時の厚みが1.5μmになるように塗布・乾燥し受容層を形成することで、基材上に、剥離層、保護層、受容層がこの順で積層されてなる中間転写媒体を得た。なお、剥離層、保護層、受容層は、中間転写媒体の転写層を構成する。
<剥離層用塗工液>
・アクリル樹脂 29部
(ダイヤナール(登録商標)BR-87 三菱ケミカル(株))
・ポリエステル 1部
(バイロン(登録商標)200 東洋紡(株))
・メチルエチルケトン 35部
・トルエン 35部
<保護層用塗工液>
・ポリエステル 30部
(バイロン(登録商標)200 東洋紡(株))
・メチルエチルケトン 35部
・トルエン 35部
<受容層用塗工液>
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 20部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学工業(株))
・シリコーンオイル 1部
(X-22-3000T 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン 79部
(色材層を有する熱転写シートの作成)
基材として厚さ5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、上記組成の背面層用塗工液を乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布・乾燥して背面層を形成した。次いで、基材の他方の面に、下記組成の染料プライマー層用塗工液を乾燥時の厚みが0.15μmになるように塗布・乾燥して染料プライマー層を形成した。この染料プライマー層上に、下記組成のイエロー、マゼンタ、シアン色材層用塗工液を、乾燥時の厚みが0.7μmとなるように面順次に塗工して、イエロー色材層、マゼンタ色材層、シアン色材層を形成することで、色材層を有する熱転写シートを作成した。
<染料プライマー層用塗工液>
・コロイダルアルミナ(固形分10.5%) 3.5部
(アルミナゾル200 日産化学工業(株))
・酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体 1.5部
(PVP/VA E-335 アイエスピー・ジャパン(株))
・水 47.5部
・イソプロピルアルコール 47.5部
<イエロー色材層用塗工液>
・ソルベントイエロー93 2.5部
・ディスパースイエロー201 2.5部
・ポリビニルアセタール 4部
(エスレック(登録商標)KS-5 積水化学工業(株))
・有機変性シリコーンオイル 0.04部
・トルエン 50部
・メチルエチルケトン 50部
<マゼンタ色材層用塗工液>
・ディスパースレッド60 3部
・ディスパースバイオレット26 3部
・ポリビニルアセタール 5部
(エスレック(登録商標)KS-5 積水化学工業(株))
・有機変性シリコーンオイル 0.05部
・トルエン 50部
・メチルエチルケトン 50部
<シアン色材層用塗工液>
・ソルベントブルー63 3部
・ディスパースブルー354 4部
・ポリビニルアセタール 5部
(エスレック(登録商標)KS-5 積水化学工業(株))
・有機変性シリコーンオイル 0.05部
・トルエン 50部
・メチルエチルケトン 50部
(支持部材の準備)
支持部材として、下記支持部材1、2を準備した。
支持部材1・・・厚み1mmのポリプロピレン板(アズワン(株))
支持部材2・・・厚み1mmのポリエチレン板(アズワン(株))
(熱転写画像の形成)
上記で作成した色材層を有する熱転写シートと、上記で作成した中間転写媒体とを組合せ、下記プリンタにより、中間転写媒体の受容層上に、グレー画像(画像階調:128/256)を形成した。
(プリンタ)
サーマルヘッド:KEE-57-12GAN2-STA(京セラ(株))
発熱体平均抵抗値:3303(Ω)
主走査方向印字密度:300(dpi)
副走査方向印字密度:300(dpi)
ライン周期:3.0(msec./line)
印字開始温度:35(℃)
パルスDuty比:85(%)
印画電圧:18.0(V)
(熱転写シートの転写層の転写)
上記プリンタを用い、各実施例、及び比較例の熱転写シートに、100/255階調(エネルギー階調)のエネルギーを印加し、上記グレー画像を形成した中間転写媒体の転写層上に、各実施例、及び比較例の熱転写シートの転写層を転写した。また、印加エネルギーを、150/255階調(エネルギー階調)、200/255階調(エネルギー階調)、255/255階調(エネルギー階調)に変更し、上記グレー画像を形成した中間転写媒体の転写層上に、各実施例、及び比較例の熱転写シートの転写層を転写した。以下、第1の転写層と言う場合には、各実施例、及び比較例の熱転写シートの転写層を意味し、第2の転写層と言う場合には、上記で作成した中間転写媒体の転写層を意味する。
(密着性評価1)
各エネルギー階調で中間転写媒体上に転写された第1の転写層にメンディングテープ(ニチバン(株))18mm幅を貼着して90度剥離試験を行い、下記の基準により密着性の評価を行った。なお、密着性評価1では、熱転写シートの第1の転写層に剥がれが確認できなかった場合、密着性よく転写できたとしている。
「評価基準」
A・・・100/255階調(エネルギー階調)の印加エネルギーで、第1の転写層を密着性よく転写できた。
B・・・150/255階調(エネルギー階調)の印加エネルギーで、第1の転写層を密着性よく転写できた(但し、A評価を除く)。
C・・・200/255階調(エネルギー階調)の印加エネルギーで、第1の転写層を密着性よく転写できた(但し、A、B評価を除く)。
(加飾品の製造)
カード用ラミネータ(大日本印刷(株))を用い、上記で準備した支持部材1上に、中間転写媒体の転写層(第2の転写層)を、当該中間転写媒体の転写層上に転写されている熱転写シートの転写層(第1の転写層)とともに転写した。つまりは、支持部材上に、各実施例、及び比較例の熱転写シートの転写層(第1の転写層)を介して、画像が形成された中間転写媒体の転写層(第2の転写層)を転写し、各実施例、及び比較例の加飾品を製造した。加飾品の製造(支持部材1上への第2の転写層の転写)は、下記の3つの条件(下記転写条件1、2、3)にて、それぞれ行った。支持部材2に対しても、上記と同じ条件で、中間転写媒体の転写層を転写し、各実施例、及び比較例の加飾品を製造した。
転写条件1:120℃、20mm/sec.
転写条件2:140℃、20mm/sec.
転写条件3:160℃、20mm/sec.
(密着性評価2)
上記転写条件1~3で製造した各実施例、及び比較例の加飾品を目視したところ、各実施例、及び比較例の加飾品の全てにおいて、支持部材1、及び支持部材2上に、第1の転写層を介して、画像が形成された中間転写媒体の第2の転写層が転写されていることを確認できた。次いで、これら各実施例、及び比較例の加飾品の表面(中間転写媒体の転写層の表面)に、テープ(Scotch(登録商標)Tape BK-24 スリーエム社)を貼り付け、このテープを剥がしたときの、第1の転写層、及び第2の転写層の状態を確認し、下記評価基準に基づいて密着性評価を行った。なお、密着性評価2では、テープを剥がしたときに、第1の転写層、及び第2の転写層がともに支持部材側に残る場合を、密着性よく転写できたと評価している。
「評価基準」
A・・・転写条件1で密着性よく転写できた。
B・・・転写条件1では密着性よく転写できないが、転写条件2で密着性よく転写できた。
C・・・転写条件1、2では密着性よく転写できないが、転写条件3で密着性よく転写できた。
NG・・・転写条件1~3の何れの条件でも密着性よく転写できない。
(耐溶剤性評価)
各実施例の熱転写シートに、255階調(エネルギー階調)のエネルギーを印加し、上記黒ベタ画像を形成した中間転写媒体の転写層上に、各実施例の熱転写シートの第1の転写層を転写した。カード用ラミネータ(大日本印刷(株))を用い、上記で準備した支持部材2上に、中間転写媒体の転写層(第2の転写層)を、当該中間転写媒体の転写層上に転写されている熱転写シートの転写層(第1の転写層)とともに転写した。転写条件は、上記転写条件3とした。第2の転写層が転写された支持部材2をエタノールに24時間浸漬させた後、テープ(Scotch(登録商標)Tape BK-24 スリーエム社)にてテープ剥離試験を実施し、以下の条件に基づいて、耐久性評価を行った。評価結果を表2に示す。耐溶剤性評価は、実施例の熱転写シートについてのみ行った。
「評価基準」
A:第1の転写層、及び第2の転写層が全く剥がれない。
B:第1の転写層、又は第2の転写層がドットレベルで僅かに剥がれる。
C:第1の転写層、又は第2の転写層が大きく剥がれる。
Figure 0007283133000001
100…熱転写シート
1…熱転写シートの基材
10…熱転写シートの転写層
5…ヒートシール層
6…機能層
8…色材層
9…保護層
200…中間転写媒体
201…中間転写媒体の基材
205…受容層
206…剥離層
210…中間転写媒体の転写層
300…支持部材
400…加飾品

Claims (15)

  1. 基材上に、転写層が設けられた熱転写シートであって、
    前記転写層は、ヒートシール層のみからなる単層構造、又は前記ヒートシール層を含む2つ以上の層が積層されてなる積層構造を呈し、前記転写層が積層構造を呈する場合には、前記転写層を構成する層のうち前記基材から最も近くに前記ヒートシール層が位置しており、
    前記ヒートシール層が、エチレン-酢酸ビニル共重合体、及び変性ポリプロピレンを含有している、熱転写シート。
  2. 前記ヒートシール層が、タッキファイヤーを含有している、請求項1に記載の熱転写シート。
  3. 前記転写層が、前記ヒートシール層、1つ、又は2つ以上の機能層がこの順で積層されてなる積層構造を呈しており、
    何れかの前記機能層が、着色剤を含有している、請求項1又は2に記載の熱転写シート。
  4. 前記転写層が、前記ヒートシール層、1つ、又は2つ以上の機能層がこの順で積層されてなる積層構造を呈しており、
    前記転写層の表面に位置する前記機能層が、アクリル樹脂、及びアクリル酸エステル-塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の何れか一方、又は双方を含有しているか、アクリル樹脂と、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体とを含有している、請求項1乃至3の何れか1項に記載の熱転写シート。
  5. 前記基材と前記転写層の間に、離型層が設けられている、請求項1乃至4の何れか1項に記載の熱転写シート。
  6. 加飾シートの製造方法であって、
    加飾体上に、熱転写シートの転写層を転写する工程を含み、
    前記熱転写シートとして、請求項1乃至5の何れか1項に記載の熱転写シートを使用する、加飾シートの製造方法。
  7. 前記加飾体が、中間転写媒体である、請求項6に記載の加飾シートの製造方法。
  8. 前記熱転写シートの転写層を転写する工程の前に、前記中間転写媒体の転写層上に画像を形成する工程を含む、請求項7に記載の加飾シートの製造方法。
  9. 加飾体上に、熱転写シートの転写層が転写された加飾シートであって、
    前記熱転写シートの転写層が、請求項1乃至5の何れか1項に記載の熱転写シートの転写層である、加飾シート。
  10. 前記加飾体が、中間転写媒体である、請求項9に記載の加飾シート。
  11. 前記中間転写媒体の転写層上に画像が形成された、請求項10に記載の加飾シート。
  12. 支持部材と加飾体とが一体化された加飾品の製造方法であって、
    前記加飾体上に、請求項1乃至5の何れか1項に記載の熱転写シートの転写層を転写する転写工程と、
    前記支持部材と、前記熱転写シートの転写層が転写された前記加飾体とを一体化させる
    一体化工程と、を含む、加飾品の製造方法。
  13. 前記加飾体が、中間転写媒体であり、
    前記転写工程が、前記中間転写媒体の転写層上に、前記熱転写シートの転写層を転写する工程であり、
    前記一体化工程が、前記支持部材上に、前記熱転写シートの転写層が転写された前記中間転写媒体の転写層を転写する工程である、請求項12に記載の加飾品の製造方法。
  14. 支持部材と加飾体とが一体化された加飾品であって、
    前記支持部材と前記加飾体との間であって、前記支持部材と接する位置に、ヒートシール層が設けられ、
    前記ヒートシール層が、エチレン-酢酸ビニル共重合体、及び変性ポリプロピレンを含有している、加飾品。
  15. 支持部材と加飾シートとが一体化された加飾品であって、
    前記加飾シートが、請求項9乃至11の何れか1項に記載の加飾シートである、加飾品。
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