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JP7294763B2 - 車両構造 - Google Patents
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本発明は、自動車などの車両構造に関し、さらに詳しくは、アクスルハウジングやラテラルロッドを備えたタイプの車両構造に関する。
車両構造の具体例として、特許文献1~3に記載のものがある。
これらの文献に記載された車両構造においては、後輪用の車軸を支持するアクスルハウジングと、このアクスルハウジングの上方に位置するように設けられ、かつ左右一対のリヤサイドメンバどうしを橋渡し接続するクロスメンバと、前記アクスルハウジングの長手方向一端部寄りに一端部が連結されたラテラルロッドと、このラテラルロッドの他端部を支持するブラケットと、を備えている。ここで、前記ブラケットには、ラテラルロッドを介して比較的大きな荷重が入力するため、その強度を高くする必要がある。
そこで、前記特許文献1~3においては、前記クロスメンバの車両後方側に、それとは別の追加のクロスメンバをさらに設け、かつこの追加のクロスメンバに、前記ブラケットの本体部に一端部が接続されたステーの他端部を連結する手段が採用されている。
しかしながら、前記従来技術によれば、次に述べるように、未だ改善すべき余地がある。
第1に、ラテラルロッド用のブラケットを補強するための手段として、アクスルハウジングの上方のクロスメンバとは別に、追加のクロスメンバをさらに設けているため、部品点数が多くなり、車両重量が大きくなる。また、製造コストも高価となる。
第2に、前記した車両構造では、たとえば車両の旋回時などにおいて、アクスルハウジングを横動させる力が発生し、この力がラテラルロッドを介してブラケット本体部に入力する。また、ラテラルロッドの取付けに原因するスカッフ現象(車体の上下動に伴いラテラルロッドが振り子状に回転することに起因して、アクスルハウジングが車幅方向に変位する現象)が生じることにより、アクスルハウジングを横動させる力が発生し、この力がブラケット本体部に入力する場合もある。これに対し、前記従来技術においては、ラテラルロッド用のブラケットのステーが延びる方向は、前記した力の方向とは大きく相違したものとなっている。このため、ステーによる補強効果は十分に高いものとはなっていない。その結果、前記従来技術においては、ラテラルロッド用のブラケット全体の大型化あるいは厚肉化などを図ることにより、ブラケット全体の強度を高める必要が生じ、車両重量の増加や製造コストの上昇が一層顕著となる不具合を生じる。
特開2015-20670号公報 特開平10-287276号公報 特開2009-51439号公報
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、ラテラルロッド用のブラケットの強度を効率よく高め、全体構造の簡素化や軽量化などを適切に図ることが可能な車両構造を提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明により提供される車両構造は、車幅方向に間隔を隔てた配置で車両前後方向に延びる第1および第2のリヤサイドメンバどうしを橋渡し接続するように設けられ、かつ車幅方向に延びるクロスメンバと、車両底面視において前記クロスメンバに重なるように前記クロスメンバの下方に配されて車幅方向に延び、前記第1および第2のリヤサイドメンバを支持するようにそれらとの連結が図られており、かつ前記第1のリヤサイドメンバ側としての車幅方向一端部寄りの部位に、ラテラルロッドの一端部が連結されているアクスルハウジングと、前記ラテラルロッドの他端部を支持するためのラテラルロッド用のブラケットと、を備えており、前記ラテラルロッド用のブラケットは、前記第2のリヤサイドメンバのうち、前記アクスルハウジングおよび前記クロスメンバよりも車両後方側または車両前方側の部位に取付けられたブラケット本体部と、このブラケット本体部に一端部が連結されたステーと、を組み合わせて構成されている、車両構造であって、前記ラテラルロッドは、車両底面視において、前記ラテラルロッドの前記一端部側から前記他端部側に進むほど前記アクスルハウジングおよび前記クロスメンバに接近するように、車両底面視において、車幅方向に対して車両前後方向に傾斜しており、前記アクスルハウジングを横動させる力が発生したときには、この力は、前記第1のリヤサイドメンバと前記アクスルハウジングとの連結部分近辺から前記ラテラルロッドを介して前記ブラケット本体部に向けて作用し、かつその作用方向は、車両底面視において、車幅方向に対して前記ラテラルロッドと同じ側に傾斜する方向となるように構成されており、前記ステーの他端部は、前記クロスメンバの長手方向途中部分に連結されており、かつ前記ステーの長手方向中間領域は、車両底面視において、車幅方向に対して前記ラテラルロッドと同じ側に傾斜して直状に延びていることを特徴としている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、ラテラルロッド用のブラケットのステーは、アクスルハウジングの上方のクロスメンバに連結されており、前記従来技術における追加のクロスメンバを用いることなく、ステーによる補強効果が得られる構造となっている。このため、追加のクロスメンバを不要にできる分だけ、前記従来技術と比較して構造を簡素とし、車両の軽量化、ならびに製造コストの低減を図ることが可能である。
ラテラルロッド用のブラケットのステーについては、車幅方向に対して斜めに傾斜した角度に設定されることとなる。このため、図4を参照して後述するように、前記ステーが延びる方向は、アクスルハウジングを横動させる力が発生した際にブラケット本体部とラテラルロッドの他端部との連結点に作用する力の方向と略一致させることが可能となる。その結果、前記アクスルハウジングを横動させる力をステーによって効果的に受けることができる。このようなことから、ブラケット全体の大型化あるいは厚肉化を図る必要性をなくし、または少なくし、車両全体の一層の軽量化、ならびに製造コストの低減を図ることができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
本発明に係る車両構造の一例を示す要部概略車両後面断面図である。 図1に示す車両構造の一部の構成要素を省略した図1のII-II概略側面断面図である。 図1の要部概略底面図である。 図3に示す構造の一部の構成要素を省略した要部概略底面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1~図3に示す車両構造Aは、第1および第2のリヤサイドメンバ1A,1B、クロスメンバ2、アクスルハウジング3、ラテラルロッド4、およびラテラルロッド用のブラケット5を構成するブラケット本体部50ならびにステー51を備えている。
第1および第2のリヤサイドメンバ1A,1Bは、リヤフロア部6の下面側に接合された状態において、互いに車幅方向に間隔を隔てた配置とされて車両前後方向に延びており、たとえば上面開口の断面ハット状部材を用いて構成されている。
クロスメンバ2は、第1および第2のリヤサイドメンバ1A,1Bどうしを橋渡し接続
するように、第1および第2のリヤサイドメンバ1A,1Bに長手方向両端部が溶接され、かつ車幅方向に延びている。このクロスメンバ2も、たとえば上面開口の断面ハット状部材を用いて構成され、かつリヤフロア部6の下面側に接合されている。このクロスメンバ2は、第1および第2のリヤサイドメンバ1A,1Bのうち、アクスルハウジング3の取付け基部となり、かつショックアブソーバ7やコイルスプリング8(図1以外では省略)の取付け箇所の強度を高める役割を果たす。
アクスルハウジング3は、一般のアクスルハウジングと同様な構成であって、後輪90用の車軸91、および終減速装置(不図示)を内部に収容する部材であり、クロスメンバ2の直下に位置して車幅方向に延びている。
ラテラルロッド用のブラケット5のブラケット本体部50は、第2のリヤサイドメンバ1Bのうち、クロスメンバ2およびアクスルハウジング3よりも車両後方側の位置に設けられ、かつ第2のリヤサイドメンバ1Bの下面部からその下方に突出したかたちで設けられている。ラテラルロッド4は、その長手方向の一端部4aが、アクスルハウジング3のうちの第1のリヤサイドメンバ1A側の一端部寄りに設けられたブラケット部30に回転可能に連結されているのに対し、その他端部4bは、ブラケット本体部50に回転可能に連結されている。
ラテラルロッド用のブラケット5のステー51は、一端部51aがブラケット本体部50に連結され、かつ他端部51bがクロスメンバ2の長手方向途中部分に連結されている。図4によく表れているように、このステー51の長手方向中間領域51cは、底面視において、車幅方向に対して適当な角度αで傾いた方向に直状に延びている。図3によく表れているように、ラテラルロッド4は、底面視において、車幅方向に対して適当な角度βで傾いた方向に直状に延びているが、これらラテラルロッド4およびステー51のそれぞれの車幅方向に対する傾きの方向は同一である。
ステー51、クロスメンバ2、および第2のリヤサイドメンバ1Bの三者は、底面視において、三角形状をなすように連結されている。
車両の旋回時などにおいては、アクスルハウジング3を横動させる力が発生する。この力は、多くの場合において、アクスルハウジング3の第1のリヤサイドメンバ1A側の支持領域近辺(コイルスプリング8の取付け箇所近辺)からブラケット本体部50とラテラルロッド4の他端部4bとの取付け点に向かう力Fとして作用する(図4参照)。本実施形態においては、前記した力Fと、ステー51の長手方向中間領域51cが延びる方向とは、略一致している。
次に、前記した車両構造Aの作用について説明する。
まず、この車両構造Aにおいては、ラテラルロッド用のブラケット5のステー51が、クロスメンバ2に連結されており、ステー51を支持するための専用のクロスメンバを別途用いる必要はない。このため、部品点数を少なくし、全体構造を簡素にすることが可能であり、車両の軽量化、および製造コストの低減を図ることができる。
図4を参照して説明したように、アクスルハウジング3を横動させる力が発生した場合に、ブラケット本体部50とラテラルロッド4の他端部4bとの取付け点に向かう力Fの方向と、ステー51の長手方向中間領域51cが延びる方向とは略一致している。このため、ステー51は、前記した力Fを効果的に受け止めることが可能となり、力Fに対するブラケット5の全体の強度を高めることが可能である。したがって、ブラケット5の全体の大型や厚肉化を抑制し、車両の軽量化などを一層促進することができる。
また、ステー51、クロスメンバ2、および第2のリヤサイドメンバ1Bの三者は、底面視において、三角形状をなすように連結されているため、これらの領域の強度を高める
ことが可能であり、車体後部の耐荷重性を高める上でも好ましいものとなる。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る車両構造の各部の具体的な構成は、本発明の意図する範囲内において種々に設計変更自在である。
上述の実施形態においては、ラテラルロッド4が、クロスメンバ2およびアクスルハウジング3の車両後方側に配置されているが、これとは異なり、ラテラルロッド4をクロスメンバ2およびアクスルハウジング3の車両前方側に配置した構成とすることもできる。
A 車両構造
1A,1B 第1および第2のリヤサイドメンバ
2 クロスメンバ
3 アクスルハウジング
4 ラテラルロッド
4a 一端部(ラテラルロッドの)
4b 他端部(ラテラルロッドの)
5 ラテラルロッド用のブラケット
50 ブラケット本体部
51 ステー
51a 一端部(ステーの)
51b 他端部(ステーの)

Claims (1)

  1. 車幅方向に間隔を隔てた配置で車両前後方向に延びる第1および第2のリヤサイドメンバどうしを橋渡し接続するように設けられ、かつ車幅方向に延びるクロスメンバと、
    車両底面視において前記クロスメンバに重なるように前記クロスメンバの下方に配されて車幅方向に延び、前記第1および第2のリヤサイドメンバを支持するようにそれらとの連結が図られており、かつ前記第1のリヤサイドメンバ側としての車幅方向一端部寄りの部位に、ラテラルロッドの一端部が連結されているアクスルハウジングと、
    前記ラテラルロッドの他端部を支持するためのラテラルロッド用のブラケットと、
    を備えており、
    前記ラテラルロッド用のブラケットは、前記第2のリヤサイドメンバのうち、前記アクスルハウジングおよび前記クロスメンバよりも車両後方側または車両前方側の部位に取付けられたブラケット本体部と、このブラケット本体部に一端部が連結されたステーと、を組み合わせて構成されている、車両構造であって、
    前記ラテラルロッドは、車両底面視において、前記ラテラルロッドの前記一端部側から前記他端部側に進むほど前記アクスルハウジングおよび前記クロスメンバに接近するように、車両底面視において、車幅方向に対して車両前後方向に傾斜しており、
    前記アクスルハウジングを横動させる力が発生したときには、この力は、前記第1のリヤサイドメンバと前記アクスルハウジングとの連結部分近辺から前記ラテラルロッドを介して前記ブラケット本体部に向けて作用し、かつその作用方向は、車両底面視において、車幅方向に対して前記ラテラルロッドと同じ側に傾斜する方向となるように構成されており、
    前記ステーの他端部は、前記クロスメンバの長手方向途中部分に連結されており、かつ前記ステーの長手方向中間領域は、車両底面視において、車幅方向に対して前記ラテラルロッドと同じ側に傾斜して直状に延びていることを特徴とする、車両構造。
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