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JP7301290B2 - 覆工コンクリート打設用セントルの自動セットシステム及び自動セット方法 - Google Patents
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JP7301290B2 - 覆工コンクリート打設用セントルの自動セットシステム及び自動セット方法 - Google Patents

覆工コンクリート打設用セントルの自動セットシステム及び自動セット方法 Download PDF

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Description

本発明は、覆工コンクリート打設用セントルの自動セットシステムと、自動セット方法に関する。
山岳トンネルの覆工コンクリートにおいて、打設済覆工コンクリートがセントルとラップする部分(以下、ラップ部と称す)が、セントル(型枠体)と接触により、角欠けやクラック(ひび割れ)などの不具合が発生することが従来から指摘されている。
このため、ラップ部の圧力を検出して、打設済覆工コンクリートの角欠けやクラックを防ぐ方法(例えば、非特許文献1、特許文献1参照)や、打設済覆工コンクリートとセントルとの離隔をレーザー変位計で常時計測して角欠けやクラックを防ぐ方法(非特許文献2参照)などがあった。
すなわち、非特許文献1は、覆工施工継ぎ目の浮き・剥落防止システムで、小型圧力計と硬質ゴムを組み合わせた、隙間・圧力検出センサーをオーバーラップに数か所取り付け、型枠セット時には、所定の隙間量でセントルの油圧ジャッキを自動停止させ、型枠セット時の過度な押し当てによるひび割れを防止する。また、コンクリート打設中に型枠に作用する偏圧に対しても、押し当て圧力が許容圧力以下になるよう、コンクリートの左右の打ち上がり高さを管理する。
また、特許文献1は、ラップ部材が既設覆工コンクリート壁の内周面に当接する圧力を検知する圧力検知手段を、ラップ部材の外周部の外周面側または内周面側に備えるもので、圧力検知手段が、歪ゲージを用いた感圧センサーを備え、ラップ部材が、既設の覆工コンクリート壁の内周面に当接する可塑性材を支持して備える。
また、非特許文献2は、コンラップ監視システムで、既打設コンクリートとセントルラップ部の隙間を側壁部、肩部、天端部の5か所に配置した、超高速・高精度レーザー変位計で既打設コンクリートとセントルとの離隔を常時計測し、事前に設定した管理基準値を超えた場合、ブザーと回転灯で警報を発令するとともに、電動油圧ジャッキの上下動を強制的に停止させる。
さらに、圧電式センサー又は静電容量式センサーをトンネル周方向に沿って複数設け、連続するシート状に形成されている接触検知センサーや圧力センサーにより、打設済覆工コンクリートの角欠けやクラックを防ぐ方法(特許文献2・3参照)などがあった。
すなわち、特許文献2は、ラップ部にトンネル周方向に沿って設置され、上部電極層、圧電層、下部電極層が順に積層された圧電式センサー又は上部電極層、誘電体層、下部電極層が順に積層された静電容量式センサーがトンネル周方向に沿って複数設けられており、これら複数の圧電式センサー又は静電容量式センサーが被覆材によって被覆され、連続するシート状に形成されている。
また、特許文献3は、ラップ部の外周のうち、少なくとも天端部の外周面に配置されて、トンネル周方向に連続するシート状の圧力センサーを含み、この圧力センサーは、ラップ部と打設済みの覆工コンクリートとの間のトンネル周方向の圧力分布を測定可能である。
特許第3535464号(特開2002-220995号)公報 特開2018-204304号公報 特開2019-49156号公報
山岳トンネル「覆工施工継ぎ目の浮き・剥落防止システム」を開発~圧力センサーで、型枠セット時・コンクリート打設時の過度な押し当てを管理~(2018/4/11)前田建設工業株式会社 https://www.maeda.co.jp/select/2018/04/11/1717.html コンクリート端部のひび割れ発生を防止する「コンラップ監視システム」を開発-セントルと覆工コンクリートラップ部の隙間を常時計測-2015年6月25日 戸田建設株式会社 https://www.toda.co.jp/news/2015/20150625.html
しかしながら、従来の打設済覆工コンクリートの角欠けやクラックを防ぐ方法は、ラップ部のコンクリートの品質向上が目的であり、具体的には、ラップ部を目視しながら手動運転により微調整するもので、セントルの据付けを自動化するものではなかった。
本発明の課題は、覆工コンクリート打設用セントルにおいて、ラップ部の既設覆工コンクリートに角欠けやクラックなどの不具合を発生させることなく、セントルの据付けを自動化することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
既設覆工コンクリートの端部に設置された位置情報を発生させる位置情報発生手段と、
覆工コンクリート打設用セントルの端部にあるラップ部材に設置され、前記位置情報発生手段から位置情報を検出する検出手段と、
覆工コンクリート打設用セントルを走行させる走行手段と、
前記検出手段が検出した位置情報により、前記位置情報発生手段の位置を確定し、その位置情報から前記走行手段の走行を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の覆工コンクリート打設用セントルの自動セットシステムであって、
前記位置情報発生手段と前記検出手段は、前記既設覆工コンクリート及び前記ラップ部材の複数個所に配置されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、
請求項1又は2に記載の覆工コンクリート打設用セントルの自動セットシステムであって、
前記覆工コンクリート打設用セントルは、掘削されたトンネル内壁面との間に覆工コンクリートのための打設空間を形成する型枠体を具備し、当該型枠体を支持して配置位置を決める型枠体支持手段と、
前記ラップ部材の外周面に周方向に沿って配置された面状感圧センサーと、
を有し、
前記制御手段は、前記面状感圧センサーにより検出された前記既設覆工コンクリート内周面に対する圧力分布に基づいて、前記型枠体支持手段による前記型枠体の前記既設覆工コンクリート内周面に対する停止位置を制御することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、
請求項3に記載の覆工コンクリート打設用セントルの自動セットシステムであって、
前記既設覆工コンクリート内周面に当接する第一弾性体と、
前記面状感圧センサーと前記第一弾性体との間に介在されて、前記第一弾性体の前記既設覆工コンクリート内周面に対する当接を緩衝する第二弾性体と、
を有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、
既設覆工コンクリートの端部に設置された位置情報発生手段により位置情報を発生し、
覆工コンクリート打設用セントルの端部にあるラップ部材に設置された検出手段により、前記位置情報発生手段が発生した位置情報を検出し、
制御手段により、前記検出手段が検出した位置情報に基づいて、前記位置情報発生手段の位置を確定し、走行手段による前記覆工コンクリート打設用セントルの走行を制御して、前記ラップ部材を前記既設覆工コンクリート端部の所定位置に自動でセットすることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、
請求項5に記載の覆工コンクリート打設用セントルの自動セット方法であって、
前記覆工コンクリート打設用セントルが有する型枠体の外周面にマークをつけておき、
覆工コンクリート打設後で前記型枠体の脱型後に、前記既設覆工コンクリートの内周面に残された前記マークによるマーク痕に前記位置情報発生手段を設置することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、
請求項5又は6に記載の覆工コンクリート打設用セントルの自動セット方法であって、
前記制御手段によって、
前記ラップ部材の外周面に周方向に沿って配置された面状感圧センサーにより検出された前記既設覆工コンクリート内周面に対する圧力分布に基づいて、前記覆工コンクリート打設用セントルが有する型枠体を支持して配置位置を決める型枠体支持手段による前記型枠体の前記既設覆工コンクリート内周面に対する停止位置を制御することを特徴とする。
本発明によれば、覆工コンクリート打設用セントルにおいて、ラップ部の既設覆工コンクリートに角欠けやクラックなどの不具合を発生させることなく、セントルの据付けを自動化することができる。
本発明に係る覆工コンクリート打設用セントルの自動セットシステムを適用した一実施形態の構成を示すもので、セントルラップ部の概略縦断側面図である。 セントルラップ部へ位置情報発生手段を設置するための固定用ネジの固定方法を示す縦断面図(a)(b)である。 覆工コンクリート打設後の位置情報発生手段の固定方法を示す縦断面図(a)(b)である。 覆工コンクリート連続打設による固定用ネジと位置情報発生手段及び検出手段の関係を示す縦断面図(a)(b)である。 本発明の自動セットシステムによる制御のブロック構成図である。 感圧センサーに積層する試験に供した弾性体(ゴム板と緩衝材)の一般属性を示す図表である。 感圧センサーと弾性体(ゴム板及び緩衝材)の積層タイプ(1)~(3)を示した概略図(a)~(c)である。 積層タイプ(1)~(3)に応じた鉛直変化量と一軸圧縮荷重と圧縮率の試験結果を示したグラフ(a)~(c)である。 図8の試験結果を拡大して示したグラフ(a)~(c)である。 積層タイプ(1)~(3)に応じた緩衝材の硬度と一軸圧縮荷重の試験結果を示したグラフ(a)~(c)である。 緩衝材のタイプに応じた鉛直変化量と一軸圧縮荷重の試験結果を示したグラフとその拡大グラフ(a)~(d)である。 積層タイプ(1)で緩衝材の三種類と面状感圧センサーの鉛直変化量と一軸圧縮荷重の試験結果を示したグラフ(a)~(c)である。 積層タイプ(2)で緩衝材の四種類と面状感圧センサーの鉛直変化量と一軸圧縮荷重の試験結果を示したグラフ(a)~(d)である。 積層タイプ(3)で緩衝材の四種類と面状感圧センサーの鉛直変化量と一軸圧縮荷重の試験結果を示したグラフ(a)~(d)である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
(概要)
本発明は、山岳トンネル覆工コンクリートにおいて、セントルの据付けを自動化するもので、以下の二つの技術で構成される。
1)既設コンクリートとのラップ部に設置した二次元ポテンショメーターとトータルステーションで計測した位置情報を基にセントルをセットする位置に自動的に移動し、型枠体を高さ方向に上下移動させるジャッキ、およびトンネル軸直角方向に左右移動させるジャッキを制御してセントルの自動セットを行う。
2)ジャッキによる型枠体移動に際には、既設覆工コンクリートへの過度な押し当てによるクラックの発生を防止するため、ラップ部周方向に配置した面状の感圧センサーにより圧力を確認しながら、型枠体を既設覆工コンクリートに押し当てる。
こうして、二次元ポテンショメーターと面状の感圧センサーを用いてラップ部の既設覆工コンクリートの品質を損なうことなく、セントルの据付けを自動化する。
具体的には、セントルをトータルステーション等により略セット位置まで移動させ、二次元ポテンショメーターで平面位置を制御して、面状の感圧センサーでラップ部の既設覆工コンクリート内周面に対する圧力を確認しながら型枠体を押し当てることで、ラップ部の既設覆工コンクリートに角欠けやクラックなどの不具合を発生させることなく、セントルの据付けを自動化する。
(実施形態)
図1は本発明に係る覆工コンクリート打設用セントルの自動セットシステムを適用した一実施形態としてセントルラップ部の概略構成を示すもので、1は型枠体、2はラップ部材、3は二次元ポテンショメーター、4は面状感圧センサー、5は緩衝材(第二弾性体)、6はゴム板(第一弾性体)、7は目地用台座、8は目地ゴム、11は既設覆工コンクリート、12はこれから打設する覆工コンクリートである。
覆工コンクリート打設用セントルは、図示しないトンネルの長手方向へ敷設されたガイドレール上を走行し、トンネル軸方向およびトンネル軸直角方向にスライドするスライド調整機構を備えた走行手段41(図5参照)を備えた走行架台と、その走行架台に装備される複数のジャッキ(型枠体を高さ方向に上下移動させるジャッキ、トンネル軸と直角方向に左右移動させるジャッキ)等による型枠体支持手段42(図5参照)と、その型枠体支持手段42に支持され全体としてアーチ状に配置して位置決めされる複数の型枠体1と、を備える。さらに、走行手段41及び型枠体支持手段42の駆動をそれぞれ制御する制御手段40(図5参照)を備えている。
型枠体1は、トンネル内壁面の天井面・側面・下端面にそれぞれ配置され、全体としてアーチ形状を形成してトンネル底面を除くトンネル内壁面を覆う。
図示のように、型枠体1は、既設覆工コンクリート11側の後端部にラップ部材2を固定して備え、掘削方向側の端部に妻止め1a(図2参照)を備えて覆工コンクリートの打設空間を形成し、図示しない充填口から流動性のコンクリートが打設される。
ラップ部材2は、既設覆工コンクリート11の内周面に重合して当接するもので、断面がほぼL字型の鋼材であって、既設覆工コンクリート11壁に重合しトンネル内壁面の形状に対応した曲面を有する外周部と、その外周部と略直角をなし型枠体1に固定される固定部を有している。
このラップ部材2の外周面と既設覆工コンクリート11の内周面との間には、図示のように、二次元ポテンショメーター3が設けられている。
すなわち、既設覆工コンクリート11の内周面に発磁体3aが固定されて、ラップ部材2の外周面に磁気センサー3bが固定されている。
ここで、二次元ポテンショメーター3は、位置情報発生手段である発磁体3aと、その位置情報を検出する検出手段である磁気センサー3bとからなり、磁気センサー3bの検出面と平行する平面上に置かれた発磁体3aの位置を、平面上で直交する二軸の変位量(磁気センサー3bの検出面の中心と発磁体3aの中心位置のずれ量)として出力する。
この二次元ポテンショメーター3は、異方性フェライト(焼結フェライト磁石)による発磁体3aと、センサー本体が樹脂(ABS)製の磁気センサー3bとからなる高性能なマコメ研究所製で、独自の磁気検出素子「可飽和コイル」による磁気検出と、独自アルゴリズムを採用した演算方式の組み合わせにより、平面に対して垂直方向の影響を受けにくい、高精度な変位量を得ることができる。
以上の二次元ポテンショメーター3を、セントルのラップ部材2と既設覆工コンクリート11との間の天端と両肩部の三か所に設置する。
すなわち、既設覆工コンクリート11の内周面に、その天端と両肩部の三箇所に発磁体3aを接着等により各々設置して、ラップ部材2の外周面には、その天端と両肩部の三箇所に磁気センサー3bを非磁性のネジにより各々固定しておくことで、天端及び両肩部の三箇所において、磁気センサー3bと発磁体3aとの中心のずれ量をリアルタイムで受け取り、そのずれ量を最小化するようにセントルを自動制御する。
そして、ラップ部材2の外周面に、その周方向に渡って連続的又は断続的に面状感圧センサー4が固定されている。この面状感圧センサー4の上に、比較的柔らかい弾性体による緩衝材5が積層して固定されて、この緩衝材5の上に、既設覆工コンクリート11の内周面に当接する耐久性を考慮して比較的硬い弾性体によるゴム板6が積層して固定されている。
すなわち、既設覆工コンクリート11内周面に当接する第一弾性体によるゴム板6と、そのゴム板6と面状感圧センサー4との間に介在されて、ゴム板6の既設覆工コンクリート11内周面に対する当接を緩衝する第二弾性体による緩衝材5と、が備えられている。
ここで、面状感圧センサー4は、フィルム上に形成した薄膜トランジスタの上に圧力に応じて抵抗が変化する感圧誘電ゴムを積層した構造を有した面状の感圧シートで、その感圧シートをラップ部材2の外周面に、その周方向に渡って面状に配置する。
この面状感圧センサー4は、軽くて薄く曲面への設置が可能なNEC社製で、各センサ素子は二次現状に配置されており、個々のセンサー素子に加えられた圧力に応じて変化する電流値を薄膜トランジスタで検出することによって、シート全体に加えられた圧力の分布を高精度かつ高速にリアルタイムでセンシングすることが可能である。
さらに、ラップ部材2の外周面には、その周方向に渡って型枠体1の端面に沿って硬質ゴムによる目地用台座7が固定されている。
この目地用台座7の外周面とゴム板6の外周面は型枠体1の外周面と一様な略連続形状となっている。
そして、目地用台座7の上で型枠体1の端部上に、既設覆工コンクリート11とこれから打設する覆工コンクリート12との間に形成される目地に対応した略三角形状の目地ゴム8が固定されている。
次に、既設覆工コンクリート11に対する発磁体3aの設置方法について説明する。
例えば、型枠体1の外周面にマークをつけておいて、覆工コンクリート打設後で型枠体1の脱型後に、既設覆工コンクリート11の内周面に残されたマーク痕に発磁体3aを設置したり、図2及び図3に示すようにして発磁体3aを設置してもよい。
図2は型枠体1に発磁体3aを設置するための固定用ネジの固定方法を示すもので、図2(a)に示すように、型枠体1の妻側端部に予め小穴1bを形成して、その小穴1bの外周面側にワンマンアンカー21を設置しておく。このワンマンアンカー21には雌ネジ22が形成されている。
そして、型枠体1の内側から、固定用ネジ23を小穴1bよりワンマンアンカー21の雌ネジ22にネジ込んで、図2(b)に示すように、型枠体1の内周面に固定用ネジ23を固定しておく。
覆工コンクリート打設後は、固定用ネジ23を取り外してから、型枠体1を脱型する。
これにより、既設覆工コンクリート11にワンマンアンカー21が埋設されて、その雌ネジ22が既設覆工コンクリート11の内周面に露出した状態になる。
図3は覆工コンクリート打設後の既設覆工コンクリート11に対する発磁体3aの固定方法を示すもので、図3(a)に示すように、予め発磁体3aが接着して固定された雄ネジ24を、小穴1bよりワンマンアンカー21の雌ネジ22にネジ込んで、図3(b)に示すように、既設覆工コンクリート11の内周面に発磁体3aを固定しておく。これにより、既設覆工コンクリート11側にセントルをセットするための測量が不要となり、既設覆工コンクリート11の位置や形状に合わせて型枠体1をセットすることが可能となる。
図4は覆工コンクリート連続打設による固定用ネジと位置情報発生手段及び検出手段の関係を示すもので、図4(a)に示すように、前工程の覆工コンクリート打設後、その既設覆工コンクリート11の内周面に発磁体3aを固定しておく。
そして、その発磁体3aの磁気を、ラップ部材2外周面の磁気センサー3bにより検出して、その位置を確定し、制御手段40により走行手段41及び型枠体支持手段42の駆動をそれぞれ制御する。
同様に、前工程の既設覆工コンクリート11内周面から発磁体3aを撤去して、次工程の覆工コンクリート打設後、図4(b)に示すように、その既設覆工コンクリート11の内周面に発磁体3aを固定後、その発磁体3aの磁気を、ラップ部材2外周面の磁気センサー3bにより検出して、その位置を確定し、制御手段40により走行手段41及び型枠体支持手段42の駆動をそれぞれ制御する。
図5は本発明の自動セットシステムによる制御のブロック構成を示すもので、図示のように、二次元ポテンショメーター3による磁気センサー3bの検出面の中心と発磁体3aの中心位置のずれ量と、面状感圧センサー4による圧力分布と、トータルステーション(TS)30による各種計測値とが制御手段40に入力される。
その入力された二次元ポテンショメーター3による磁気センサー3bの検出面の中心と発磁体3aの中心位置のずれ量と、面状感圧センサー4による圧力分布と、トータルステーション(TS)30による各種計測値とに基づいて、制御手段40は、走行手段41及び型枠体支持手段42の駆動をそれぞれ制御する。
以上の構成による本発明の自動セットシステムによるセントル設置工程は次のとおりである。
「工程1」
セントルの既設覆工コンクリート11と反対側の所定の位置に取付けた三点のプリズムをTS30で計測し、トンネル線形に対してセントルの現在の位置と姿勢を把握し、セントルセット位置までの移動量を算出する。
「工程2」
セントルの走行を自動で制御し、工程1で出した移動量だけ走行手段41を制御してセントルを略セット位置まで移動させる。
「工程3」
ラップ側の既設覆工コンクリート11の出来形誤差、計測誤差を考慮して数cm手前まで移動後、トンネル軸方向およびトンネル軸直角方向の最終的な位置合わせは二次元ポテンショメーター3の情報を基に走行手段41のスライド調整機構により自動制御する。
すなわち、制御手段40は、TS30による各種計測値に基づき走行手段41を駆動した後、二次元ポテンショメーター3による磁気センサー3bの検出面の中心と発磁体3aの中心位置のずれ量に基づき走行手段41のスライド調整機構によりセントルを微調整する。
「工程4」
トンネル軸方向およびトンネル直角方向の位置が所定の位置まで来たら型枠体支持手段42により型枠体1を天井面、側面、下端面の順に既設コンクリート11側へ移動させ、押し当てを行う。
「工程5」
型枠体1の押し当てによるクラックを防止するため、ラップ部材2の周方向に設置した面状感圧センサー4が設定した圧力を感知すると型枠体1の移動を自動で停止し、セントルのセット完了となる。
すなわち、ラップ部材2の外周面に周方向に沿って配置された面状感圧センサー4により検出された既設覆工コンクリート11内周面に対する圧力分布に基づいて、制御手段40が型枠体支持手段42による型枠体1の既設覆工コンクリート11内周面に対する停止位置を制御する。
以上の自動セットシステムによる効果は下記のとおりである。
1)従来は作業員が目視で位置合わせをしていたラップ部材2の据付けを自動化することができる。
2)従来は点で測定していた押し当て防止を面状感圧センサー4により面で測ることで、確実に過度な押し当てを防止し、ラップ部の既設覆工コンクリート11に対する角欠けやクラックの発生を抑制することができる。
3)各種センサー(二次元ポテンショメーター3、面状感圧センサー4)のデータはリアルタイムで取得可能であり、セントルを自動で制御することができる。
4)覆工コンクリート打設前に型枠体1に発磁体3aを設置するための固定用ネジ23を埋め込むことで、既設覆工コンクリート11側の測量が不要となり、既設覆工コンクリート11の位置や形状に合わせて型枠体1をセットすることが可能となる。
(実験結果)
図6は面状感圧センサー4に積層する試験に供したゴム板6と緩衝材5の一般属性を示す図表である。
図示のように、ゴム板6について、一種類の硬度、引張強度、伸びを示して、緩衝材5については、四種類の硬度、引張強度、伸び、見掛密度、耐熱収縮率、吸水率、25%圧出荷重をそれぞれ示している。
図7は面状感圧センサー4とゴム板6及び緩衝材5の積層タイプ(1)~(3)を示した概略図(a)~(c)である。
図7(a)に、前述したように、ラップ部材2外周面に固定した面状感圧センサー4の上に緩衝材5、ゴム板6を順次積層した積層タイプ(1)を示す。
図7(b)に、ラップ部材2外周面の面状感圧センサー4上に緩衝材5を積層し、その上に同様の積層板5を積層して、その上にゴム板6を積層した積層タイプ(2)を示す。
図7(c)に、ラップ部材2外周面に固定した緩衝材5の上に面状感圧センサー4を積層し、その上に緩衝材5を積層して、その上にゴム板6を積層した積層タイプ(3)示す。
以上、三種類の積層タイプ(1)~(3)について実験した。
図8は積層タイプ(1)~(3)に応じた緩衝材5の四種類について鉛直変化量と一軸圧縮荷重と圧縮率の試験結果を示したグラフ(a)~(c)である。
図9は図8の試験結果を拡大して示したグラフ(a)~(c)である。
図10は積層タイプ(1)~(3)に応じた緩衝材5の硬度と一軸圧縮荷重の試験結果を示したグラフ(a)~(c)である。
図11は緩衝材5のタイプに応じた鉛直変化量と一軸圧縮荷重の試験結果を示したグラフその拡大グラフ(a)~(d)である。
図12は積層タイプ(1)で緩衝材5の三種類と面状感圧センサー4の鉛直変化量と一軸圧縮荷重の試験結果を示したグラフ(a)~(c)である。
図12(b)に示すように、緩衝材5(C-4305)の測定結果(点線)と面状感圧センサー4の測定結果(実線)が一致しているほど測定精度が良好と判断する。
なお、図12(c)において、緩衝材5(C-4505)の測定結果(点線)と面状感圧センサー4の測定結果(実線)が略一致しているが、初期変位時の測定ができていない。
図13は積層タイプ(2)で緩衝材5の四種類と面状感圧センサー4の鉛直変化量と一軸圧縮荷重の試験結果を示したグラフ(a)~(d)である。
図13(d)において、緩衝材5(C-4505)の測定結果(点線)と面状感圧センサー4の測定結果(実線)が略一致しているが、初期変位時の測定ができていない。
図14は積層タイプ(3)で緩衝材5の四種類と面状感圧センサー4の鉛直変化量と一軸圧縮荷重の試験結果を示したグラフ(a)~(d)である。
図14(d)において、緩衝材5(C-4505)の測定結果(点線)と面状感圧センサー4の測定結果(実線)が略一致しているが、初期変位時の測定ができていない。
以上の実験結果から、積層タイプ(1)で硬質タイプの緩衝材5(C-4305)が最も良かったとの結論に至った。
以上、実施形態のセントルの自動セットシステムによれば、既設覆工コンクリート11の内周面とラップ部材2と間に、既設覆工コンクリート11内周面の所定位置に対するラップ部材2の変位量を計測する二次元ポテンショメーター3(発磁体3a、磁気センサー3b)を設け、その二次元ポテンショメーター3により計測された既設覆工コンクリート11内周面の所定位置に対するラップ部材2の変位量に基づいて、制御手段40により、走行手段41による覆工コンクリート打設用セントルの走行停止位置を制御する。
そして、ラップ部材2の外周面に周方向に沿って配置された面状感圧センサー4により検出された既設覆工コンクリート11内周面に対する圧力分布に基づいて、制御手段40が型枠体支持手段42による型枠体1の既設覆工コンクリート11内周面に対する停止位置を制御する。
以上のように、セントルをTS30により略セット位置まで移動させ、二次元ポテンショメーター3の発磁体3a及び磁気センサー3bで平面位置を制御して、面状感圧センサー4でラップ部材2の既設覆工コンクリート11の圧力を確認しながらセントルを移動させることで、ラップ部の既設覆工コンクリート11に角欠けやクラックなどの不具合を発生させることなく、型枠体1及びラップ部材2の据付けを自動化することができる。
このように、型枠体1及びラップ部材2の据付けが微調整まで全自動で行えるため、次工程の精度が上がり、覆工コンクリートの仕上がりに優れたものとなる。
(変形例)
以上の実施形態において、二次元ポテンショメーターに代えて、すなわち、発磁体及び磁気センサーの代わりに、既設覆工コンクリート端部に設置された位置情報発生手段としてマーカーを用い、覆工コンクリート打設用セントル端部のラップ部材に設置され、前記マーカーの位置情報を映像から検出する検出手段としてカメラを用いてもよい。
(他の変形例)
以上の実施形態、変形例の他、面状感圧センサーの配置や各種部材の具体的な細部構造等について適宜に変更可能であることは勿論である。
1 型枠体
2 ラップ部材
3a 位置情報発生手段
3b 検出手段
4 面状感圧センサー
5 既設覆工コンクリート内周面に対する当接を緩衝する第二弾性体
6 既設覆工コンクリート内周面に当接する第一弾性体
11 既設覆工コンクリート
30 トータルステーション(TS)
40 制御手段
41 走行手段
42 型枠体支持手段

Claims (7)

  1. 既設覆工コンクリートの端部に設置された位置情報を発生させる位置情報発生手段と、
    覆工コンクリート打設用セントルの端部にあるラップ部材に設置され、前記位置情報発生手段から位置情報を検出する検出手段と、
    覆工コンクリート打設用セントルを走行させる走行手段と、
    前記検出手段が検出した位置情報により、前記位置情報発生手段の位置を確定し、その位置情報から前記走行手段の走行を制御する制御手段と、
    を有する覆工コンクリート打設用セントルの自動セットシステム。
  2. 前記位置情報発生手段と前記検出手段は、前記既設覆工コンクリート及び前記ラップ部材の複数個所に配置されている請求項1に記載の覆工コンクリート打設用セントルの自動セットシステム。
  3. 前記覆工コンクリート打設用セントルは、掘削されたトンネル内壁面との間に覆工コンクリートのための打設空間を形成する型枠体を具備し、当該型枠体を支持して配置位置を決める型枠体支持手段と、
    前記ラップ部材の外周面に周方向に沿って配置された面状感圧センサーと、
    を有し、
    前記制御手段は、前記面状感圧センサーにより検出された前記既設覆工コンクリート内周面に対する圧力分布に基づいて、前記型枠体支持手段による前記型枠体の前記既設覆工コンクリート内周面に対する停止位置を制御する請求項1又は2に記載の覆工コンクリート打設用セントルの自動セットシステム。
  4. 前記既設覆工コンクリート内周面に当接する第一弾性体と、
    前記面状感圧センサーと前記第一弾性体との間に介在されて、前記第一弾性体の前記既設覆工コンクリート内周面に対する当接を緩衝する第二弾性体と、
    を有する請求項3に記載の覆工コンクリート打設用セントルの自動セットシステム。
  5. 既設覆工コンクリートの端部に設置された位置情報発生手段により位置情報を発生し、
    覆工コンクリート打設用セントルの端部にあるラップ部材に設置された検出手段により、前記位置情報発生手段が発生した位置情報を検出し、
    制御手段により、前記検出手段が検出した位置情報に基づいて、前記位置情報発生手段の位置を確定し、走行手段による前記覆工コンクリート打設用セントルの走行を制御して、前記ラップ部材を前記既設覆工コンクリート端部の所定位置に自動でセットする覆工コンクリート打設用セントルの自動セット方法。
  6. 前記覆工コンクリート打設用セントルが有する型枠体の外周面にマークをつけておき、
    覆工コンクリート打設後で前記型枠体の脱型後に、前記既設覆工コンクリートの内周面に残された前記マークによるマーク痕に前記位置情報発生手段を設置する請求項5に記載の覆工コンクリート打設用セントルの自動セット方法。
  7. 前記制御手段によって、
    前記ラップ部材の外周面に周方向に沿って配置された面状感圧センサーにより検出された前記既設覆工コンクリート内周面に対する圧力分布に基づいて、前記覆工コンクリート打設用セントルが有する型枠体を支持して配置位置を決める型枠体支持手段による前記型枠体の前記既設覆工コンクリート内周面に対する停止位置を制御する請求項5又は6に記載の覆工コンクリート打設用セントルの自動セット方法。
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