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JP7310317B2 - 反応性ホットメルト接着剤、並びに接着体及びその製造方法 - Google Patents
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反応性ホットメルト接着剤、並びに接着体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、反応性ホットメルト接着剤、並びに接着体及びその製造方法に関する。
ホットメルト接着剤は、無溶剤型の接着剤であるため、環境及び人体への負荷が少なく、短時間接着が可能であるため、生産性向上に適した接着剤である。ホットメルト接着剤は、熱可塑性樹脂を主成分としたもの及び反応性樹脂を主成分としたものの2つに大別できる。反応性樹脂としては、主にイソシアネート基を末端に有するウレタンプレポリマーが利用されている。
ウレタンプレポリマーを主成分とする反応性ホットメルト接着剤は、塗布後、接着剤自体の冷却固化により、短時間である程度の接着強度を発現する。その後、ウレタンプレポリマーの末端イソシアネート基が湿気(空気中又は被着体表面の水分)と反応することにより高分子量化し、架橋を生じることにより耐熱性を発現する。このような接着剤を「湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤」という。ウレタンプレポリマーを主成分とする反応性ホットメルト接着剤は、加熱時でも良好な接着強さを示す。また、初期及び硬化後の接着強度を向上させるために、ウレタンプレポリマーと熱可塑性樹脂と粘着付与剤とを含む反応性ホットメルト接着剤も知られている(例えば、特許文献1~3参照)。
特開平06-122860号公報 特開昭64-054089号公報 特開昭52-037936号公報
近年、ウェアラブル端末等の多様化に伴い、様々な反応性ホットメルト接着剤が用いられつつある。しかしながら、従来の反応性ホットメルト接着剤組成物では、初期及び硬化後の接着強度が充分ではなく、さらなる改善の余地がある。
そこで、本発明は、初期及び硬化後の接着強度に優れる反応性ホットメルト接着剤を提供することを主な目的とする。
本発明の一側面は、ポリオールに由来する構造単位、シロキサン結合を有するポリアミンに由来する構成単位、及びポリイソシアネートに由来する構造単位を含む重合鎖と、重合鎖の末端に結合しているイソシアネート基とを有するウレタンプレポリマーを含有する、反応性ホットメルト接着剤を提供する。このような反応性ホットメルト接着剤によれば、優れた初期及び硬化後の接着強度が発現し得る。
反応性ホットメルト接着剤は、複数の布又は紙を互いに貼り合わせるために用いられるものであってよい。ここで、貼り合わせの対象は、布と布、紙と紙、又は布と紙であってよい。本発明は、さらに上記のウレタンプレポリマーを含有する組成物の、複数の布若しくは紙を互いに貼り合わせるために用いられる反応性ホットメルト接着剤としての応用又は複数の布若しくは紙を互いに貼り合わせるために用いられる反応性ホットメルト接着剤の製造のための応用に関してもよい。
別の側面において、本発明は、第1の被着体と、第2の被着体と、第1の被着体及び第2の被着体を互いに接着する、上記反応性ホットメルト接着剤の硬化物とを備える、接着体を提供する。
別の側面において、本発明は、上記反応性ホットメルト接着剤を溶融させ、第1の被着体に塗布して接着剤層を形成する工程と、接着剤層上に第2の被着体を配置し、第2の被着体を圧着することによって積層体を得る工程と、積層体における接着剤層を硬化することによって接着体を得る工程とを備える、接着体の製造方法を提供する。
本発明によれば、初期及び硬化後の接着強度に優れる反応性ホットメルト接着剤が提供される。また、本発明によれば、このような反応性ホットメルト接着剤を用いた接着体及びその製造方法が提供される。
図1は、一実施形態に係る接着体の製造方法の一例を示す模式図であり、図1(a)、(b)、(c)、及び(d)は、各工程を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本明細書において、「ポリオール」は、分子内に2以上のヒドロキシ基を有する化合物を意味する。
本明細書において、「ポリアミン」は、分子内に2以上のアミノ基を有する化合物を意味する。なお、アミノ基は、-NH基又は-NHR基(Rは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基等を示す。)を意味する。
本明細書において、「ポリイソシアネート」は、分子内に2以上のイソシアネート基を有する化合物を意味する。
[反応性ホットメルト接着剤]
一実施形態に係る反応性ホットメルト接着剤は、ポリオールに由来する構造単位、シロキサン結合を有するポリアミンに由来する構成単位、及びポリイソシアネートに由来する構造単位を含む重合鎖と、重合鎖の末端に結合しているイソシアネート基とを有するウレタンプレポリマーを含有する。一般に、反応性ホットメルト接着剤は、化学反応によって高分子量化し、接着性等を発現し得るものである。重合鎖の末端に結合しているイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーは、湿気と反応して硬化する(硬化物を形成する)ことから、ウレタンプレポリマー単独で反応性ホットメルト接着剤として作用し得る。また、反応性ホットメルト接着剤は、ウレタンプレポリマー以外の成分を含有していてもよい。
<ウレタンプレポリマー>
ウレタンプレポリマーは、ポリオールに由来する構造単位、シロキサン結合を有するポリアミンに由来する構成単位、及びポリイソシアネートに由来する構造単位を含む重合鎖と、重合鎖の末端に結合しているイソシアネート基とを有する。ウレタンプレポリマーは、通常、ポリオール及びシロキサン結合を有するポリアミンに対して、ポリイソシアネートを反応させて得ることができる。すなわち、ウレタンプレポリマーは、ポリオール及びシロキサン結合を有するポリアミンとポリイソシアネートとの反応物であってよい。また、ポリオールとポリイソシアネートとが反応することによって、ウレタン結合が形成され、ポリアミンとポリイソシアネートとが反応することによって、ウレア結合が形成されることから、ウレタンプレポリマーの重合鎖は、ウレタン結合及びウレア結合を有し得る。
(ポリオール)
ポリオールは、ヒドロキシ基を2以上有する化合物であれば、特に制限なく用いることができる。ポリオールは、ヒドロキシ基を2つ有する化合物(ジオール)であってよい。ポリオールは、接着強度をより向上させる観点から、ポリエステルポリオールを含んでいてもよい。ポリオールは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合鎖がポリエステルポリオールに由来する構造単位を含むことによって、反応性ホットメルト接着剤の固化時間及び粘度を調整することができる。ポリエステルポリオールは、多価アルコールとポリカルボン酸との重縮合反応によって生成する化合物を用いることができる。ポリエステルポリオールは、例えば、2~15個の炭素原子及び2又は3個のヒドロキシ基を有する多価アルコールと、2~14個の炭素原子(カルボキシル基中の炭素原子を含む)を有し、2~6個のカルボキシル基を有するポリカルボン酸との重縮合物であってもよい。ポリエステルポリオールは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリエステルポリオールは、ジオールとジカルボン酸とから生成する直鎖ポリエステルジオールであってもよく、トリオールとジカルボン酸とから生成する分岐ポリエステルトリオールであってもよい。また、分岐ポリエステルトリオールは、ジオールとトリカルボン酸との反応によって得ることもできる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、ブタンジオールの各異性体、ペンタンジオールの各異性体、ヘキサンジオールの各異性体、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、2-メチルプロパンジオール、2,4,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール等の脂肪族又は脂環族ジオール;4,4’-ジヒドロキシジフェニルプロパン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ピロカテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン等の芳香族ジオールなどが挙げられる。多価アルコールは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、好ましくは脂肪族ジオール、より好ましくは2~6個の炭素原子を有する脂肪族ジオールである。
ポリカルボン酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸等の芳香族ポリカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、アコニット酸、1,2,3-プロパントリカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジエン-1,2-ジカルボン酸等の脂肪族又は脂環族ポリカルボン酸などが挙げられる。ポリカルボン酸は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリカルボン酸に代えて、カルボン酸無水物、カルボキシル基の一部がエステル化された化合物等のポリカルボン酸誘導体を用いることもできる。ポリカルボン酸誘導体としては、例えば、ドデシルマレイン酸、オクタデセニルマレイン酸が挙げられる。
ポリエステルポリオールは、非晶性ポリエステルポリオールであってもよく、結晶性ポリエステルポリオールであってもよい。ここで、非晶性及び結晶性の判断は25℃での状態で判断することができる。本明細書において、非晶性ポリエステルポリオールは、25℃で非結晶であるポリエステルポリオールを意味し、結晶性ポリエステルポリオールは、25℃で結晶であるポリエステルポリオールを意味する。ポリエステルポリオールは、非晶性ポリエステルポリオールを含んでいてもよい。
非晶性ポリエステルポリオールの数平均分子量Mnは、3000以下であってよく、反応性ホットメルト接着剤の接着強度を向上させる観点から、好ましくは500~3000の範囲、より好ましくは1000~3000の範囲である。なお、本明細書において、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定され、標準ポリスチレン換算した値である。GPCの測定は、以下の条件で行うことができる。
カラム:「Gelpack GLA130-S」、「Gelpack GLA150-S」及び「Gelpack GLA160-S」(日立化成株式会社製、HPLC用充填カラム)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/分
カラム温度:40℃
検出器:RI
結晶性ポリエステルポリオールの数平均分子量(Mn)は、防水性及び接着強度を向上させる観点から、好ましくは500~10000の範囲、より好ましくは800~9000の範囲、さらに好ましくは1000~8000の範囲である。
ポリエステルポリオールの含有量は、接着強度をさらに向上させる観点から、ポリオールの全量を基準として、70質量%以上、80質量%以上、90質量%以上、又は95質量%以上であってよい。
ポリオールは、ポリエステルポリオール以外のポリオールを含んでいてもよい。ポリエステルポリオール以外のポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリウレタンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール等が挙げられる。このようなポリオールは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
(シロキサン結合を有するポリアミン)
シロキサン結合を有するポリアミンは、ケイ素原子及び酸素原子を含みこれらが交互に結合しているシロキサンと、シロキサン中のケイ素原子に結合している、2以上のアミノ基を含む基とを有する化合物である。ウレタンプレポリマーが、シロキサン結合を有するポリアミンに由来する構成単位を含むことによって、反応性ホットメルト接着剤が初期及び硬化後の接着強度に優れるものとなり得る。シロキサン結合を有するポリアミンは、例えば、下記一般式(1)で表される両末端型アミノ変性シリコーンオイルであってよい。シロキサン結合を有するポリアミンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
Figure 0007310317000001
一般式(1)中、Rは炭素数1~5のアルキル基、フェニル基、又はフェノキシ基を示し、複数あるRは同一であっても異なっていてもよい。Rは好ましくはメチル基である。Rは炭素数1~5のアルキレン基又は置換基を有してもよいフェニレン基を示し、複数あるRは同一であっても異なっていてもよい。Rは水素原子、炭素数1~5のアルキル基、フェニル基、又はフェノキシ基を示し、複数あるRは同一であっても異なっていてもよい。Rは好ましくは水素原子である。
両末端型アミノ変性シリコーンオイルは、市販品を好適に用いることができる。両末端型アミノ変性シリコーンオイルの市販品としては、例えば、PAM-E、KF-8010、X-22-161A、X-22-161B、KF-8012、KF-8008(いずれも信越化学株式会社製)等が挙げられる。
シロキサン結合を有するポリアミンの含有量は、ポリオール及びシロキサン結合を有するポリアミンの合計量を基準として、0.1質量%以上、0.5質量%以上、1質量%以上、2質量%以上、3質量%以上、4質量%以上、又は5質量%以上であってよい。シロキサン結合を有するポリアミンの含有量がこのような範囲であると、初期及び硬化後の接着強度により優れる傾向にある。シロキサン結合を有するポリアミンの含有量は、反応性ホットメルト接着剤のゲル化を抑制する観点から、ポリオール及びシロキサン結合を有するポリアミンの合計量を基準として、30質量%以下、20質量%以下、18質量%以下、15質量%以下、12質量%以下、又は10質量%以下であってよい。
シロキサン結合を有するポリアミンの含有量は、ポリオール及びシロキサン結合を有するポリアミンの合計量を100モル%としたとき、0.1モル%以上、0.5モル%以上、1モル%以上、3モル%以上、4モル%以上、又は5モル%以上であってよい。シロキサン結合を有するポリアミンの含有量がこのような範囲であると、初期及び硬化後の接着強度により優れる傾向にある。シロキサン結合を有するポリアミンの含有量は、反応性ホットメルト接着剤のゲル化を抑制する観点から、ポリオール及びシロキサン結合を有するポリアミンの合計量を100モル%としたとき、35モル%以下、25モル%以下、20モル%以下、又は15モル%以下であってよい。
シロキサン結合を有するポリアミンとポリオールとの混合割合は、シロキサン結合を有するポリアミンのアミノ基(NH)/ポリオールのヒドロキシ基(OH)の官能基比((NH)/(OH))で0.001以上、0.005以上、0.01以上、0.03以上、0.04以上、又は0.05以上であってよい。(NH)/(OH)がこのような範囲であると、初期及び硬化後の接着強度により優れる傾向にある。また、(NH)/(OH)は、反応性ホットメルト接着剤のゲル化を抑制する観点から、0.35以下、0.32以下、0.29以下、0.26以下、又は0.23以下であってよい。
(ポリイソシアネート)
ポリイソシアネートは、イソシアネート基を2以上有する化合物であれば、特に制限なく用いることができる。ポリイソシアネートは、イソシアネート基を2つ有する化合物(ジイソシアネート)であってよい。ポリイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート;ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート等の脂環族イソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネートなどが挙げられる。ポリイソシアネートは、反応性及び接着性の観点から、好ましくは芳香族ジイソシアネートを含み、より好ましくはジフェニルメタンジイソシアネートを含む。ポリイソシアネートは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ウレタンプレポリマーは、ポリオール及びシロキサン結合を有するポリアミンとポリイソシアネートとを反応させることで合成することができる。ウレタンプレポリマーは、ポリオールに由来する構造単位、シロキサン結合を有するポリアミンに由来する構成単位、及びポリイソシアネートに由来する構造単位を含む重合鎖と、重合鎖の末端に結合しているイソシアネート基とを有する。このようなウレタンプレポリマーを合成する場合、ポリオールのヒドロキシ基(OH)及びシロキサン結合を有するポリアミンのアミノ基(NH)に対するポリイソシアネートのイソシアネート基(NCO)の当量比(ポリイソシアネートのイソシアネート基(NCO)当量/(ポリオールのヒドロキシ基(OH)当量+シロキサン結合を有するポリアミンのアミノ基(NH)当量)、NCO/(OH+NH))は、1.1以上であってよく、1.1~2.1であってよい。NCO/(OH+NH)が1.1以上であると、ウレタンプレポリマーが重合鎖の末端に結合しているイソシアネート基を有するとともに、ウレタンプレポリマーの粘度の上昇を抑えることができ、作業性がより向上する傾向にある。NCO/(OH+NH)が2.1以下であると、反応性ホットメルト接着剤の湿気硬化反応の際に発泡が生じ難くなり、接着強度の低下を抑制し易くなる傾向にある。
ウレタンプレポリマーを合成する場合のポリオール及びシロキサン結合を有するポリアミンとポリイソシアネートとを反応させる温度及び時間は、特に制限されないが、例えば、85~120℃、0.1分間~48時間であってよい。
反応性ホットメルト接着剤は、ウレタンプレポリマーの硬化を促進し、より高い接着強度を発現させる観点から、触媒をさらに含有していてもよい。触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチルチオンオクテート、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメチルベンジルアミン、トリオクチルアミン等が挙げられる。触媒の含有量は、反応性ホットメルト接着剤の全量を基準として、0.001~0.5質量%であってよい。
反応性ホットメルト接着剤は、形成される接着剤層のゴム弾性を高め、耐衝撃性をより向上させる観点から、熱可塑性ポリマーをさらに含有していてもよい。熱可塑性ポリマーとしては、例えば、ポリウレタン、エチレン系共重合体、プロピレン系共重合体、塩化ビニル系共重合体、アクリル共重合体、スチレン-共役ジエンブロック共重合体等が挙げられる。熱可塑性ポリマーの含有量は、反応性ホットメルト接着剤の全量を基準として、0.1~50質量%であってよい。
反応性ホットメルト接着剤は、形成される接着剤層により強固な接着性を付与する観点から、粘着付与樹脂をさらに含有していてもよい。粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン樹脂、ロジンエステル樹脂、水添ロジンエステル樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、水添テルペン樹脂、石油樹脂、水添石油樹脂、クマロン樹脂、ケトン樹脂、スチレン樹脂、変性スチレン樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。粘着付与樹脂の含有量は、反応性ホットメルト接着剤の全量を基準として、0.1~50質量%であってよい。
反応性ホットメルト接着剤は、必要に応じて、その他の成分をさらに含有していてもよい。その他の成分としては、例えば、酸化防止剤、顔料、紫外線吸収剤、界面活性剤、難燃剤、充填剤、光発色剤、熱発色防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤等が挙げられる。その他の成分の含有量は、反応性ホットメルト接着剤の全量を基準として、0.001~10質量%であってよい。
反応性ホットメルト接着剤(硬化前の反応性ホットメルト接着剤)の120℃における粘度は、1Pa・s以上、3Pa・s以上、又は5Pa・s以上であってよく、50Pa・s以下、40Pa・s以下、30Pa・s以下、又は20Pa・s以下であってよい。120℃における粘度が上記範囲内にあることで、ディスペンサー等で塗布する際の作業性が良好になる。本明細書において、反応性ホットメルト接着剤(硬化前の反応性ホットメルト接着剤)の120℃における粘度は、実施例に記載の方法によって測定される値を意味する。
反応性ホットメルト接着剤は、反応性ホットメルト接着剤に含有されるウレタンプレポリマーのイソシアネート基が空気中の水分又は被着体表面の水分と反応することから、例えば、温度23℃、50%RH(相対湿度)で24時間放置(養生)することによって硬化させることができる。これによって、反応性ホットメルト接着剤の硬化物を得ることができる。
反応性ホットメルト接着剤を用いて被着体同士を圧着した後、反応性ホットメルト接着剤が硬化する前に測定される接着強度(反応性ホットメルト接着剤の初期の接着強度)は、4.0N/8mm以上、4.1N/8mm以上、又は4.2N/8mm以上であってよい。接着剤が硬化する前に測定される接着強度の上限は、特に制限されないが、20N/8mm以下、15N/8mm以下、又は10N/8mm以下であってよい。なお、本明細書において、初期の接着強度は、実施例に記載の方法によって測定される値を意味する。すなわち、初期の接着強度は、反応性ホットメルト接着剤を用いて被着体同士を120℃で圧着することによって得られる圧着体において、圧着した時点から5分経過後の圧着体の反応性ホットメルト接着剤の接着強度を意味する。
反応性ホットメルト接着剤を用いて被着体同士を圧着した後、反応性ホットメルト接着剤が硬化した後に測定される接着強度(反応性ホットメルト接着剤の硬化後の接着強度)は、20N/8mm超、22N/8mm以上、又は24N/8mm以上であってよい。硬化後の接着強度の上限は、特に制限されないが、60N/8mm以下、50N/8mm以下、又は40N/8mm以下であってよい。なお、本明細書において、硬化後の接着強度は、実施例に記載の方法によって測定される値を意味する。すなわち、硬化後の接着強度は、反応性ホットメルト接着剤を用いて被着体同士を120℃で圧着することによって得られる圧着体を、23℃、50%RHの恒温槽で1日間養生し、得られる接着体の反応性ホットメルト接着剤の硬化後の接着強度を意味する。
反応性ホットメルト接着剤は、例えば、60~130℃で溶融してから、被着体に塗布することによって使用することができる。塗布方法は、特に制限されないが、例えば、バーコーター、ダイコーター、ロールコーター、スプレー等の塗布装置を用いる方法が挙げられる。小型部品等の狭小な部位へ塗布する場合には、ディスペンサーが適している。反応性ホットメルト接着剤の塗布パターンは、適宜設定することができるが、例えば、ドット状、直線状、ジグザグ状、面状、曲線状等の塗布パターンが挙げられる。
反応性ホットメルト接着剤は、当該反応性ホットメルト接着剤の硬化物を介して、各種被着体を接着させることができる。被着体としては、例えば、SUS、アルミニウム等の金属基材、布、紙、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ガラス、炭素繊維等の非金属基材などが挙げられる。これらの中でも、被着体は、例えば、布又は紙であってよい。反応性ホットメルト接着剤は、複数の布又は紙を互いに貼り合わせるために好適に用いることができる。この場合、貼り合わせの対象(被着体)は、布及び布、紙及び紙、又は布及び紙であってよい。反応性ホットメルト接着剤は、衣服等のアパレル商品、サポーター、カバン、財布、インテリア、各種カバー、ケース、ウェアラブル機器などに好適に用いることができる。
反応性ホットメルト接着剤は、フィルム状に形成して用いてもよい。このようなフィルムは、例えば、反応性ホットメルト接着剤をPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等の支持フィルム上に塗布することによって形成することができる。反応性ホットメルト接着剤の厚さは、10μm以上、20μm以上、又は30μm以上であってよく、300μm以下、250μm以下、又は200μm以下であってよい。フィルムが厚くなると、接着性を担保することができ、フィルムが薄くなると、伸縮性をより確保し易い傾向にある。
[接着体及びその製造方法]
一実施形態の接着体は、第1の被着体と、第2の被着体と、第1の被着体及び第2の被着体を互いに接着する、上記の反応性ホットメルト接着剤の硬化物とを備える。本実施形態の接着体としては、例えば、無縫製衣類、半導体装置、電子機器等が挙げられる。これらの中でも、接着体は、無縫製衣類であってよい。
第1の被着体及び第2の被着体は、上述の被着体で例示したものと同じものを例示することができる。本実施形態の反応性ホットメルト接着剤は、初期及び硬化後の接着強度に優れることから、第1の被着体及び第2の被着体は、布及び布、紙及び紙、又は布及び紙であってよい。
本実施形態の接着体は、上記の反応性ホットメルト接着剤を溶融させ、第1の被着体に塗布して接着剤層を形成する工程と、接着剤層上に第2の被着体を配置し、第2の被着体を圧着することによって積層体を得る工程と、積層体における接着剤層を硬化することによって接着体を得る工程とを備える方法によって製造することができる。
反応性ホットメルト接着剤を溶融させる温度は、例えば、60~130℃であってよい。反応性ホットメルト接着剤を第1の被着体に塗布する方法としては、例えば、ダイコーター、ロールコーター、スプレー等の塗布装置を用いる方法が挙げられる。小型部品等の狭小な部位へ塗布する場合には、ディスペンサーが適している。
第2の被着体を圧着する方法としては、例えば、加圧ロール等を用いて圧着する方法が挙げられる。
積層体における接着剤層は、例えば、温度23℃、50%RH(相対湿度)で24時間放置(養生)することによって硬化させることができる。
図1は、一実施形態に係る接着体の製造方法の一例を示す模式図であり、図1(a)、(b)、(c)、及び(d)は、各工程を示す模式図である。以下では、図1を参照して、第1の被着体及び第2の被着体として、布である伸縮性生地を用いた接着体の製造方法について説明する。
まず、伸縮性生地1を治具10に沿わせるように設置する(図1の(a)参照)。次いで、本実施形態の反応性ホットメルト接着剤を伸縮性生地1の所定部分に塗布して、接着剤層4を形成する(図1の(b)参照)。治具10の材質及び形状は特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。反応性ホットメルト接着剤の塗布は、例えば、ディスペンサーを用いて行ってもよい。次に、伸縮性生地2を接着剤層4上に配置して、伸縮性生地2の上からロール等により圧力をかけながら、伸縮性生地1と伸縮性生地2とを接着剤層4を介して貼り合わせて、積層体を得る(図1の(c)及び(d)参照)。その後、積層体を放置(養生)することによって接着剤層4が湿気硬化して、伸縮性生地同士が接着される接着体を得ることができる。
図1の(b)において、離型性基材上に予め形成しておいた接着剤フィルムを伸縮性生地1上に転写して、接着剤層4を形成してもよい。また、接着剤を伸縮性生地2に設けて、伸縮性生地1と貼り合わせてもよい。
以下、本発明について実施例を挙げてより具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1、2及び比較例1)
<反応性ホットメルト接着剤の調製>
表1に示す種類及び質量部のポリオール、ポリシロキサン骨格を有するポリアミン、及びポリイソシアネートを用いた。予め真空乾燥機によって脱水処理したポリオール及びポリシロキサン骨格を有するポリアミンに対して、ポリイソシアネートを、ポリオールのヒドロキシ基及びポリシロキサン骨格を有するポリアミンのアミノ基の合計に対するポリイソシアネートのイソシアネート基の当量比((NCO)当量/((OH)当量+(NH)当量)が表1で示す数値となるように反応容器に加えて、110℃で1時間均一になるまで混合した。次いで、触媒を加え、さらに110℃で1時間減圧脱泡撹拌し、ウレタンプレポリマーを得た。表1に示すとおり、(NCO)当量/((OH)当量+(NH)当量)が1より大きいことから、得られたウレタンプレポリマーは、ポリオールに由来する構造単位、ポリシロキサン骨格を有するポリアミンに由来する構成単位、及びポリイソシアネートに由来する構造単位を含む重合鎖の末端にイソシアネート基が結合していることが推測される。得られたウレタンプレポリマーを反応性ホットメルト接着剤としてそのまま用いた。
表1に示す各成分の詳細は以下のとおりである。
・ポリオール(a)
a-1:アジピン酸及びイソフタル酸と、エチレングリコール及びネオペンチルグリコールとを主成分とする非晶性ポリエステルポリオール(ヒドロキシ基数:2、数平均分子量2000)
・ポリシロキサン骨格を有するポリアミン(b)
b-1:両末端型アミノ変性シリコーンオイル(信越化学株式会社製、商品名:X-22-161A、アミノ基数:2)
・ポリイソシアネート(c)
c-1:ジフェニルメタンジイソシアネート(東ソー株式会社製、商品名:ミリオネートMT、イソシアネート基数:2)
・触媒(d)
d-1:ジモルホリノジエチルエーテル(サンアプロ株式会社製、商品名:UCAT-660M)
<硬化前の粘度>
実施例1、2及び比較例1の硬化前の反応性ホットメルト接着剤の粘度を、BH-HH型少量回転粘度計(東機産業株式会社製)を用い、ロータ4号、試料量15g、120℃の条件で測定した。結果を表1に示す。
<初期及び硬化後の接着強度>
実施例1、2及び比較例1の反応性ホットメルト接着剤を120℃で溶融して伸縮性布地(スパンデックス、東レ・オプロンテックス株式会社製、ライクラ(登録商標))上に塗布し、バーコーターによって80μmの厚さに塗工することによって接着剤層を形成した。形成した接着剤層上に、同じ伸縮性布地を配置し、120℃で圧着することによって圧着体を得た。圧着した時点から5分経過後の圧着体の接着強度を、フォースゲージ(株式会社イマダ製、DS250N)を用いて測定し、これを反応性ホットメルト接着剤の初期の接着強度とした。次いで、上記圧着体を23℃、50%RHの恒温槽で1日間養生し、接着剤層を硬化させることによって接着体を作製した。接着体の接着強度を、引張試験機(株式会社島津製作所製、EZ-Test EZ-SX)を用いて、測定温度が25℃、引張速度が100mm/分の条件でT型剥離強度試験によって測定し、これを反応性ホットメルト接着剤の硬化後の接着強度とした。結果を表1に示す。なお、硬化後の接着強度における「布地破壊」は、測定可能な範囲を超えて、伸縮性布地自体が破壊された(破れた)ことを意味する。測定可能な範囲は、およそ25N/8mm程度であることから、「布地破壊」は25N/8mm以上であることが推測される。
Figure 0007310317000002
表1に示すとおり、シロキサン結合を有するポリアミンに由来する構成単位を含むウレタンプレポリマーを含有する実施例1、2の反応性ホットメルト接着剤は、そのようなウレタンプレポリマーを含有しない比較例1の反応性ホットメルト接着剤に比べて、初期及び硬化後の接着強度が大きくなっていた。以上より、本発明の反応性ホットメルト接着剤は、初期及び硬化後の接着強度に優れることが確認された。
1,2…伸縮性生地、4…接着剤層、10…治具。

Claims (3)

  1. ポリオールに由来する構造単位、シロキサン結合を有するポリアミンに由来する構成単位、及びポリイソシアネートに由来する構造単位を含む重合鎖と、前記重合鎖の末端に結合しているイソシアネート基とを有するウレタンプレポリマーを含有し、
    前記ポリオールが、ポリエステルポリオールを含み、
    前記ポリエステルポリオールの含有量が、ポリオールの全量を基準として、90質量%以上であり、
    布及び布、紙及び紙、又は布及び紙を互いに貼り合わせるために用いられる、反応性ホットメルト接着剤。
  2. 第1の被着体と、
    第2の被着体と、
    前記第1の被着体及び前記第2の被着体を互いに接着する、請求項1に記載の反応性ホットメルト接着剤の硬化物と、
    を備え
    前記第1の被着体及び前記第2の被着体が、布及び布、紙及び紙、又は布及び紙である、接着体。
  3. 請求項1に記載の反応性ホットメルト接着剤を溶融させ、第1の被着体に塗布して接着剤層を形成する工程と、
    前記接着剤層上に第2の被着体を配置し、前記第2の被着体を圧着することによって積層体を得る工程と、
    前記積層体における前記接着剤層を硬化することによって接着体を得る工程と、
    を備え
    前記第1の被着体及び前記第2の被着体が、布及び布、紙及び紙、又は布及び紙である、接着体の製造方法。
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