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JP7313191B2 - 遮音壁およびそれに用いられる遮音パネル - Google Patents
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JP7313191B2 - 遮音壁およびそれに用いられる遮音パネル - Google Patents

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Description

本発明は、騒音源から発生する騒音を遮る遮音壁と、それに用いられる遮音パネルに関する。
高速道路では、一般に、車両の走行によって発生する騒音の周辺地域への拡散を抑えるために、その騒音を遮る遮音壁が設置されている。この遮音壁としては、道路の路側部や中央分離帯等に所定の間隔で立設したH型鋼からなる支柱どうしの間に、吸音材を収納した複数の遮音パネルを設けたタイプのものが多く見られる(例えば、特許文献1参照。)。このような遮音壁は、線路を走行する鉄道車両や工場等の騒音源から発生する騒音を遮るために設置されることもある。
上記のタイプの遮音壁では、通常、基礎の上面に載置されるベースプレートを支柱の下端部に取り付け、そのベースプレートを貫通して基礎に埋め込まれるアンカーボルト等の固定部材によって、ベースプレートおよび支柱を基礎上に固定している。
特開2005-61167号公報
ところが、上記のような遮音壁の支柱固定構造は、固定部材が遮音パネルを挟んで正面側と背面側でベースプレートを基礎に固定しているので、固定部材の状態を点検する際には、作業者が遮音壁の正面側からの点検と背面側からの点検を別々に行う必要がある。特に、道路における橋や高架の道路等(高架橋)の路側部に設けられた遮音壁の場合、正面側(道路側)の固定部材の点検作業の負荷は小さいが、道路外側となる背面側の固定部材の点検はオーバーフェンス車等の高所作業車を用いて行わなければならず、作業負荷が大きいという問題がある。また、最近では、高架橋については定期的に点検を実施する必要があり、その点検作業に対する負荷軽減の要求が大きくなってきている。
そこで、本発明は、支柱どうしの間に遮音パネルを設けた遮音壁において、その支柱を固定するための固定部材の点検を正面側から容易に行えるようにすることを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の遮音壁は、所定の間隔で立設される支柱と、前記支柱どうしの間に設けられる遮音パネルとを備え、前記支柱は基礎の上面に固定部材で固定されるベースプレートを有し、前記固定部材は正面側および背面側で前記ベースプレートを貫通して基礎に埋め込まれるものである遮音壁において、前記遮音パネルは、正面側に開口し、前記ベースプレートの上面から突出する背面側の固定部材の頭部を収納するように背面側に膨出した点検部が設けられている構成を採用した。
すなわち、遮音壁の遮音パネルに、正面側に開口し、背面側の支柱用の固定部材の頭部を収納する点検部を設けることにより、点検作業の際に、背面側の固定部材の状態も正面側から容易に点検できるようにしたのである。
ここで、前記遮音パネルは、前記点検部が隔壁によって点検部以外の部位と仕切られており、前記点検部以外の部位の内部に吸音材が収納されているものとすることにより、吸音材の点検部への脱落を防止しつつ、十分な遮音性能を確保することができる。
また、本発明の遮音パネルは、上記構成の遮音壁に用いられるものであり、前記点検部以外の部位の背面の上下方向中央部に、横方向に延びる凹部が設けられており、前記凹部の下端が前記点検部の膨出部分の上端となっている構成とすることができる。
また、上記の遮音パネルにおいて、前記点検部の上壁部および背壁部が板部材で一体に形成され、その板部材が前記点検部以外の部位の正面側に固定されている構成とすれば、点検部の上壁部を背壁部と別体で形成して点検部以外の部位の正面側と背面側に固定する場合に比べて、固定箇所が少なくなって遮音パネル製作時の作業性が向上するし、背面側からの外観もよくなる。
本発明は、上述したように、遮音壁の遮音パネルに、正面側に開口し、背面側の支柱用の固定部材の頭部を収納する点検部を設けたので、点検作業の際に、作業者が背面側の固定部材の状態も正面側から容易に点検することができ、特に高架橋の路側部に設けた遮音壁の点検では、従来のように高所作業車を用いて背面側の点検を行う場合に比べて点検作業の負荷を大幅に軽減することができる。
実施形態の遮音パネルの正面図 (a)は図1のIIa-IIa線に沿った断面図、(b)は図1のIIb-IIb線に沿った断面図 実施形態の遮音壁の要部の正面図 図3のIV-IV線に沿った断面図 図4に対応して遮音パネルの変形例を示す断面図 図4に対応して遮音パネルの別の変形例を示す断面図
以下、図面に基づき本発明の実施形態を説明する。図1および図2(a)、(b)は、後述する実施形態の遮音壁に用いられる遮音パネル1を示す。この遮音パネル1は、全体として横長の長方形状で、その正面を形成する正面板11と、背面を形成する背面板12と、左右両側面を形成する側面板13と、その正面板11、背面板12および両側の側面板13に囲まれた空間に収納される厚板状の吸音材14と、正面板11の両側縁部を覆う板状のシール材16とを備えている。その正面板11はアルミニウム合金板、背面板12はラミネート鋼板もしくはめっき鋼板、側面板13はめっき鋼板でそれぞれ形成され、吸音材14はポリエステル繊維で形成されている。そして、この遮音パネル1の両側の下部には、正面側に開口し背面板12の一部を背壁部とする点検部17が形成されている。
前記正面板11は、点検部17の開口部以外の正面部11aにルーバー状に多数の窓孔があけられており、上端に背面側へ折り曲げられた上板部11bを有している。
前記背面板12は、背面部12aの上部が正面板11の正面部11aと平行に延び、中央部に横方向に延びる凹部12bが設けられている。この凹部12bは、全体としての断面強度を向上させるためのものである。そして、背面部12aの下部は、凹部12bの下端を起点として下方ほど背面側に膨出するように断面三角形状に形成されている。また、背面板12の上端には、正面側へ折り曲げられ、正面板11の上板部11bと重なった状態でリベット18で連結される上板部12cが設けられており、下端には正面側へ折り曲げられて遮音パネル1の下面を形成する下板部12dが設けられている。
前記側面板13は、図示は省略するが、遮音パネル1の側面のうちの上下に延びる矩形部分を形成する部材と、背面板12の背面側への膨出に沿って広がる三角形部分を形成する部材とからなり、正面板11はリベット18で、背面板12はリベット18もしくはスポット溶接で連結されている。
そして、互いに連結されて一体化された正面板11と背面板12と側面板13とで囲まれた空間のうち、点検部17以外の部分に吸音材14が収納されている。吸音材14は、正面視逆凸形状に一体形成されたものが用いられているが、両側の点検部17の上方に配される、幅狭で背丈の低い矩形のものと、その2つの間の中央部に配される、幅広で背丈の高い矩形のものを用いるようにしてもよい。
前記点検部17は、背面板12の背面部12aのうちの膨出部分の一部を背壁部、背面板12の下板部12dの一部を底壁部、側面板13の下部の一部を外側の側壁部としている。そして、上壁部となる上部隔壁17aと内側の側壁部となる側部隔壁17bとで点検部17以外の部位と仕切られ、点検部17以外の部位の内部に収納されている吸音材14が点検部17へ脱落せず、十分な遮音性能が確保されるようになっている。その上部隔壁17aは、図示省略したリベットで正面板11および背面板12に固定されている。また、底壁部には、外側の側壁部寄りの位置に矩形の窓17cが開けられている。
図3および図4は、上述した構成の遮音パネル1を用いた実施形態の遮音壁の要部を示す。この遮音壁は、基礎2の上面に所定の間隔で支柱3を立設し、その支柱3どうしの間に複数の遮音パネル1、1’を設けている。
前記支柱3は、H型鋼からなり、下端部に基礎2の上面に載置されるベースプレート4が溶接によって取り付けられている。そして、そのベースプレート4を貫通して基礎2に埋め込まれる固定部材としてのアンカーボルト5によって、ベースプレート4とともに基礎2上に固定されている。そのアンカーボルト5は、1本の支柱3につき、遮音壁の正面側と背面側にそれぞれ複数本(この例では2本ずつ)配されている。なお、支柱3とベースプレート4の間には、補強用のリブ6が溶接によって正面側に2枚取り付けられている。
前記遮音パネル1、1’は、支柱3どうしの間の最下段に図1および図2に示した遮音パネル1が配置され、その上に従来の遮音パネル1’が複数段積み重ねられる。従来の遮音パネル1’は、最下段に配される実施形態の遮音パネル1のベースとなるもので、遮音パネル1のような点検部は設けられておらず、背面板の背面部にも膨出部分がなく、全体に遮音パネル1と同じ材質の吸音材が収納されている。
ここで、各遮音パネル1、1’は、両側部を両側の支柱3のコの字断面内に嵌め込まれている。そして、そのうちの最下段の遮音パネル1は、ベースプレート4の上面から突出して点検部17の底壁部の窓17cを貫通する背面側のアンカーボルト5の頭部を点検部17内に収納した状態となっている。
この遮音壁は、上記の構成であり、最下段の遮音パネル1に、正面側に開口して背面側のアンカーボルト5の頭部を収納する点検部17を設けたので、点検作業の際に、遮音壁の正面側のアンカーボルト5だけでなく、背面側のアンカーボルト5の状態も正面側から容易に点検することができる。
したがって、この遮音壁を高架橋の路側部に設置すると、その高架橋の点検において、従来のように高所作業車を用いて背面側のアンカーボルト5の点検を行う場合に比べて、点検作業の負荷を大幅に軽減することができる。
ここで、最下段の遮音パネル1は、上述した実施形態では、点検部17の背壁部をなす背面板12の背面部12aの膨出部分を下方ほど大きく膨出する形状としたが、図5に示す変形例のように、正面板11の正面部11aと平行に膨出させてもよい。
また、図6に示す変形例のように、点検部17の上壁部および背壁部を、背面板12とは別体の板部材17dで一体に形成するようにしてもよい。この板部材17dは、断面半ドーム状に形成され、その上端部が正面板11に固定されている。このようにすれば、上述した各例のように点検部17の上部隔壁17aをリベットで正面板11および背面板12に固定する場合に比べて、固定箇所が少なくなって遮音パネル1製作時の作業性が向上するし、背面側からの外観もよくなる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、遮音パネルの背面は、実施形態では長手方向全長にわたって膨出部分が形成されているが、点検部の位置だけを膨出させるようにしてもよい。
また、最下段の遮音パネルの点検部の開口を開閉する扉を設け、アンカーボルトの点検時以外は扉を閉めて正面側からの外観が良くなるようにすることもできる。
1、1’ 遮音パネル
2 基礎
3 支柱
4 ベースプレート
5 アンカーボルト(固定部材)
11 正面板
12 背面板
12b 凹部
13 側面板
14 吸音材
17 点検部
17a 上部隔壁
17b 側部隔壁
17c 窓
17d 板部材

Claims (6)

  1. 所定の間隔で立設される支柱と、前記支柱どうしの間に設けられる遮音パネルとを備え、前記支柱は基礎の上面に固定部材で固定されるベースプレートを有し、前記固定部材は正面側および背面側で前記ベースプレートを貫通して基礎に埋め込まれるものである遮音壁において、
    前記遮音パネルは、正面側に開口し、前記ベースプレートの上面から突出する背面側の固定部材の頭部を収納する膨出部分を背面側に備えた点検部が設けられ、
    前記点検部は、前記遮音パネルの背面を形成する背面板の一部を背壁部としていることを特徴とする遮音壁。
  2. 前記点検部は、前記背面側の固定部材が貫通する窓が開けられた底壁部を有していることを特徴とする請求項1に記載の遮音壁。
  3. 前記遮音パネルは、前記点検部が隔壁によって点検部以外の部位と仕切られており、前記点検部以外の部位の内部に吸音材が収納されていることを特徴とする請求項1または2に記載の遮音壁。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の遮音壁に用いられる遮音パネル。
  5. 前記点検部以外の部位の背面の上下方向中央部に、横方向に延びる凹部が設けられており、前記凹部の下端は、前記点検部が備える前記膨出部分の上端となっていることを特徴とする請求項4に記載の遮音パネル。
  6. 所定の間隔で立設される支柱と、前記支柱どうしの間に設けられる遮音パネルとを備え、前記支柱は基礎の上面に固定部材で固定されるベースプレートを有し、前記固定部材は正面側および背面側で前記ベースプレートを貫通して基礎に埋め込まれるものであり、
    前記遮音パネルは、正面側に開口し、前記ベースプレートの上面から突出する背面側の固定部材の頭部を収納するように背面側に膨出した点検部が設けられている遮音壁に用いられる前記遮音パネルにおいて、
    前記点検部の上壁部および背壁部が板部材で一体に形成され、その板部材が前記点検部以外の部位の正面側に固定されていることを特徴とする遮音パネル。
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