JP7314764B2 - パウチ - Google Patents
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Description
特許文献1には、上部のサイドシール部に切り欠きを設け、切り欠き周囲のヒートシール部に易剥離性材料を用いた自立包装袋が開示されている。特許文献1の自立包装袋では、加熱によりパウチ内の圧力が高まった際に、易剥離性材料を用いたヒートシール部が剥離し、パウチ内の収容空間がパウチ外部と連通することにより、パウチ内の蒸気を切り欠きから外部に逃がすことができる。
[1]シーラント層を有する少なくとも1つの積層フィルムを、該シーラント層が内層側となるように重ねてヒートシールすることにより製袋され、内容物を収容する収容空間を有するパウチであって、前記積層フィルムをヒートシールした側部シール部を有し、前記側部シール部は、前記積層フィルムの側縁側に位置する側端シール部分と、前記積層フィルムの側縁と反対側で前記側端シール部分に接続され、かつ、前記側端シール部分よりも前記収容空間側に向けて張り出した、一対の突出部を有する張出シール部分と、を有し、前記突出部は、前記側縁が延在する方向に配列し、前記積層フィルムの少なくとも1つは、前記シーラント層よりも外側層に発熱インキ層を有し、前記発熱インキ層は、少なくとも前記一対の突出部の先端部の間の領域に、前記側端シール部分を含んで設けられている、パウチ。
[2]前記発熱インキ層が、前記側部シール部の収容空間側の内縁に達して設けられる、[1]に記載のパウチ。
[3]前記発熱インキ層が、前記側部シール部の前記収容空間側の内縁を越えて前記収容空間の一部に設けられる、[1]または[2]に記載のパウチ。
[4]前記発熱インキ層が、前記側部シール部の前記収容空間と反対側の縁部に達して設けられる、[1]~[3]のいずれかに記載のパウチ。
[5]前記一対の突出部が互いに離間し、前記一対の突出部の間において前記側端シール部分の内縁が前記収容空間に面し、前記発熱インキ層が前記一対の突出部に設けられていない、[1]~[4]のいずれかに記載のパウチ。
[6]前記一対の突出部が互いに離間し、前記一対の突出部の間において前記側端シール部分の内縁が前記収容空間に面し、前記発熱インキ層が、前記一対の突出部の一部を含み、かつ、前記一対の突出部の先端部に設けられていないように形成される、[1]~[4]のいずれかに記載のパウチ。
[7]前記一対の突出部が互いに接触し、前記一対の突出部が配列する方向を第1方向としたときに、前記発熱インキ層が設けられる領域の前記第1方向の幅は、前記張出シール部分の前記第1方向の幅の0.1~0.8の割合となる領域に設けられ、かつ、前記突出部の前記先端部の各々に設けられていない、[1]~[4]のいずれかに記載のパウチ。
図1に、本発明の一実施形態に係るパウチの平面図を示す。図1に示すパウチは、平袋タイプのパウチである。パウチ1は、2枚のシート11(表シート11a,裏シート11b)が重ねて配置され、シート11の側縁13及び下縁14近傍が互いにヒートシールされている。これにより、2枚のシート11の間に内容物を収容する収容空間2が形成される。
本実施形態では、2枚のシート11の少なくとも一方は、積層フィルム30からなる。
図2は、積層フィルム30の層構成を示す断面概略図である。本実施形態のパウチは、2枚のシートをなす積層フィルム30をヒートシールすることによって製袋される。積層フィルム30には、容器内方側となる部分にシール性を有するシーラント層34が設けられている。また、積層フィルム30には、印刷基材となる基材層31が、シーラント層34よりも容器外方側となる部分に設けられている。積層フィルム30には、基材層31とシーラント層34との間に、発熱インキ層36が設けられている。さらに、積層フィルム30は、電子レンジ用のパウチに要求される種々の機能を付与するため、基材層31とシーラント層34との間に中間基材層33を含んでいる。
〔基材層〕
基材層31は、積層フィルム30のうち、製袋してパウチ1とするときに最も外側に位置する層である。
製袋してパウチ1としたときに、基材層31の内面に積層された絵柄層32(後述)を、基材層31を介して視認し得るよう、基材層31は透明性を有していることが好ましい。
また、電子レンジ用のパウチ1は、熱に対する耐性を必要とされる。このため、本実施形態の基材層31は、耐熱性を持つ材料からなる。例えば、基材層31として、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ナイロンフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、またはポリプロピレン/エチレンービニルアルコール共重合体共押共延伸フィルム、またはこれらの2以上のフィルムを積層した複合フィルムを用いることができる。
上記のフィルムとして、ガスバリア性を高めるために、酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機物の蒸着を施したフィルム、あるいは、エチレン-ビニルアルコール共重合体の塗膜を形成したフィルムを用いても良い。
本実施形態では、基材層31の収容空間側となる面に、発熱インキ層36が積層されている。発熱インキ層36は、基材層31とシーラント層34との間に設けられる。すなわち、発熱インキ層は、シーラント層34よりも外側層となる。発熱インキ層36は、後述するようにパウチ1としたときに所定位置に設けられるように、基材層31の平面内の所定の箇所に形成される。
発熱インキ層の厚みは、電子レンジ加熱時の発熱量、塗工性、製造コスト等を考慮すると、0.1μm以上が好ましく、0.5μm以上であることがより好ましい。また、電子レンジ加熱時の発熱により積層フィルムのダメージを受けることを防止するとの観点から、発熱インキ層の厚みは、5μm以下であることが好ましく、4μm以下であることがより好ましく、3μm以下であることが特に好ましい。
導電性高分子としては、ポリチオフェン類、ポリピロール類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアセン類及びポリチオフェンビニレン類から選ばれる1種以上の化合物が好ましく、これら化合物に加えてさらにドーパントを含むことがより好ましい。
ドーパントとしては、ハロゲン類、ルイス酸、プロトン酸、有機カルボン酸、遷移金属ハロゲン化物、電解質アニオン、有機シアノ化合物、キノン類、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アミノ酸、核酸、界面活性剤、色素、アルキルアンモニウムイオン及び四級ホスホニウム塩が挙げられる。
導電性粒子としては、カーボンブラック及び金属粒子が挙げられる。
シーラント層34は、上述したように、2つの積層フィルム30同士を重ね合わせて対向する縁部近傍をヒートシールすることで、当該縁部を貼り合わせて密封するために設けられている。また、シーラント層34は、積層フィルム30のうち、製袋してパウチ1としたときに、最も収容空間側(内側)に位置する層である。
シーラント層34には、ヒートシール性の他、電子レンジで加熱した場合の耐熱性、輸送時や落下時における耐衝撃性などが求められる。
シーラント層34は、単層で構成されてもよいし、複数の層からなる多層構造で構成されてもよい。耐衝撃性、ヒートシール性、イージーピール性などの要求仕様に応じて、各層の材料や層構成を適宜変更することができる。
この場合、パウチ1の流通過程において生じ得る落下に対する耐衝撃強度に優れると共に、内容物の充填し易さ、内容物の取り出し易さといった取扱性にも優れる。
本実施形態では、基材層31の容器内方側となる面に、絵柄を含む絵柄層32が積層されている。すなわち、絵柄層32は、基材層31とシーラント層34との間に設けられる。
絵柄層32は、図2に示すように、発熱インキ層を視認させて取り扱い時の安全性を確保するとの観点から、発熱インキ層36よりもシーラント層34側に設けられることが好ましい。あるいは、絵柄層の視認性や、発熱インキ層で発生した熱をシーラント層に伝熱させる際の効率を考慮して、基材層上に絵柄層を形成し、該絵柄層上に発熱インキ層が設けられる構成としても良い。
また、図2の変形例として、発熱インキ層と絵柄層とを積層させない構成としても良い。この場合、積層フィルムを平面視したときに、発熱インキ層と絵柄層とが隣接するように形成されていても良く、発熱インキ層と絵柄層とが離間して設けられる構成としても良い。
絵柄層32は、基材層31の全面に形成されていてもよいし、部分的に形成されていてもよい。絵柄層32は、商品の仕様に応じて基材層31に積層されるものであり、基材層31に絵柄層32が設けられなくてもよい。
着色剤としては、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛及び鉛白等の白色顔料;カーボンブラック、チタンブラック及び鉄黒等の黒色顔料;黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青及びコバルトブルー等の有彩色無機顔料;キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー及びフタロシアニンブルー等の有彩色有機顔料;パール顔料、金属粒子及び金属鱗片等の光輝性材料;染料等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
本発明の積層フィルム30は、基材層31とシーラント層34との間に、中間基材層33を有していても良い。中間基材層33は、電子レンジ用のパウチに要求される種々の機能を補うために設けられている。
具体的に、食品を内容物として内包することに適したパウチとするため、内容物の酸化等の変質を防止しながら内容物を保存することができるように、中間基材層33は、水蒸気や酸素ガス等のガスの透過を防止するガスバリア性を有していてもよい。また、スタンディングパウチ形式のパウチ1は、売り場の商品棚に自立した状態で陳列される。このことから、パウチ1が商品棚から落下した際の衝撃等にも十分に耐え得るよう、中間基材層33は、耐屈曲性及び耐衝撃性を有していてもよい。また、中間基材層33は、消費者の購買意欲を高めるために、パウチ1の内容物が見えないように隠蔽性を十分に高める機能を有していてもよい。
中間基材層33は、上記列挙したフィルムのうち一種で構成されていても良く、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(1)透明蒸着PET/発熱インキ層/絵柄層/シーラント層/ONy/シーラント層/CPP
(2)ONy/発熱インキ層/絵柄層/シーラント層/透明蒸着PET/シーラント層/CPP
(3)透明蒸着PET/発熱インキ層/絵柄層/PET/シーラント層/CPP
(4)透明蒸着PET/発熱インキ層/絵柄層/シーラント層/PET/シーラント層/PET/シーラント層/CPP
(5)透明蒸着PET/絵柄層/発熱インキ層/シーラント層/ONy/シーラント層/CPP
(6)ONy/絵柄層/発熱インキ層/シーラント層/透明蒸着PET/シーラント層/CPP
(7)透明蒸着PET/絵柄層/発熱インキ層/PET/シーラント層/CPP
(8)透明蒸着PET/絵柄層/発熱インキ層/シーラント層/PET/シーラント層/PET/シーラント層/CPP
積層フィルム30からなるシート11の周縁近傍をヒートシールすることによって、シール部50が形成される。図1に示す方向から見たときに、シール部50は、収容空間2の周りを取り囲み、当該収容空間2を密閉している。
<第1実施形態>
第1実施形態に係るパウチでは、図1に示すように、シール部50の外縁50aは、シート11の縁部12~14に沿って、周状に延びている。一方、シール部50の内縁50bは、外縁50aに対して間隔を空けながら、周状に延びている。
側端シール部分56は、シート11(積層フィルム30)の側縁13近傍をヒートシールしてなる。すなわち、側端シール部分56は、収容空間2に対して、シート11(積層フィルム30)の側縁13側に位置する。側端シール部分56は、パウチ1の上下方向d2に伸び、上部シール部53及び下部シール部54に接続する。
なお、平面視とは、図において横方向d1及び上下方向d2の両方に直交する方向からパウチ1を見ることをいう。
ノッチ7は、第1側部シール部51及び第2側部シール部52の少なくとも一方に設けられていることが好ましい。例えば、図1に示すように、ノッチ7は第1側部シール部51だけでなく、第2側部シール部52にも設けられていても良い。この場合、2つのノッチ7が形成される位置は、パウチ1の上下方向d2で略同一の高さであることが好ましい。
なお、ノッチ7は、下側の側端シール部分56に形成されていても良い。
図3では、発熱インキ層が設けられる領域を斜線で示している。図3に示す例では、発熱インキ層が設けられる領域は、平面視したときに矩形である。
なお、第1側部シール部51の側縁13近傍に発熱インキ層が設けられていなくても、第1側部シール部51の発熱インキ層の面積が十分確保できれば、後述するシートの剥離効果を奏することができるが、確実にシートの剥離を発生させるためには、図3の構成とすることが特に好ましい。
なお、発熱インキ層は、第1側部シール部51の内縁に達するように設けられていなくても、内縁近傍まで設けられていれば後述するシートの剥離効果を奏することができるが、確実にシートの剥離を発生させるためには、図3の構成とすることが特に好ましい。
一方で、電子レンジ加熱時に、発熱インキ中の導電性高分子や導電性粒子により、発熱インキ層が設けられた側端シール部分56が加熱される。これにより、電子レンジ加熱後の比較的早期に、側端シール部分56でのシート11の接合力が低下している。このため、収容空間2内の圧力が高まった際に、接合力が弱まった側端シール部分56でシート11の剥離が発生する。そして、剥離箇所から収容空間2内の蒸気がパウチ1外部に放出される。
このように、本実施形態のパウチは、電子レンジ加熱時に、側端シール部分56の発熱インキ層が設けられる領域で確実にシート11の剥離を発生させ、収容空間2内の蒸気を外部に逃がすことが可能となる。本実施形態のパウチは、蒸気発生量が少ない内容物を収容する場合でも蒸気抜けを発生させることが可能である。
このようにシール後退を抑制できることから、本実施形態のパウチでは、シール部50の幅を従来よりも小さくすることができる。具体的に、シール部50の幅は、4mm程度とすることが可能である。この結果、袋の小型化が可能である。あるいは、外周の大きさを同じとして収容空間の容積を大きくすることもできる。
突出部の間隔とは、パウチを平面視したときに、突出部と側端シール部分とが接続する辺の端部のうち、互いに近い方の端部の距離を指す。
なお、発熱インキ層は、形成される領域内でベタ塗りされていても良いし、格子状等のパターンで塗布されていても良い。
図4に示す例では、発熱インキ層が設けられる領域は、平面視したときに矩形であり、横方向d1の一方端部が、側端シール部分56の内縁21(第1側部シール部分51の収容空間2側の内縁)を超えて収容空間2の一部に設けられている。このような構成とすることにより、発熱インキ層が設けられる領域の面積を大きくすることができるため、シート11の接合力が十分に低下するように、側端シール部分56を加熱することができる。更に、発熱インキ層の印刷ずれやシールずれ等の生産上の公差を許容することができる。一方で、収容空間2に形成される発熱インキ層の面積が大きくなると、シートが過度に加熱されてシートの収縮等が発生する恐れがある。また、生産コストが上昇するほか、発熱インキ層が目立ち、意匠性が悪くなる恐れがある。上記を考慮すると、収容空間2に形成される発熱インキ層は、側端シール部分56の内縁21から5mm以下の領域内に形成されていることが好ましい。
図5は、第2実施形態に係るパウチにおける張出シール部分付近の第1側部シール部の拡大図である。図5において、図3と共通する構成には同じ符号が付されている。
図5の張出シール部分155は、一対の突出部155(155a,155b)が平面視したときに直角三角形である。一対の突出部155(155a,155b)は互いに離間しており、側端シール部分56の長さ方向に配列する。一対の突出部155(155a,155b)の間で、側端シール部分56の内縁21(第1側部シール部51の内縁)が収容空間2に面する。
図5において、突出部155a,155bの斜辺は互いに対向して配置される。なお、図5の変形例として、収容空間2側に向けて横方向d1に張り出す辺同士が対向し、斜辺が上側シール部53及び下側シール部54を向くように、突出部155a,155bが配列されていても良い。
一対の突出部155a,155bの形状及び大きさは等しいことが好ましいが、異なっていても構わない。
図5では、発熱インキ層が設けられる領域を斜線で示している。図5に示す例では、発熱インキ層が設けられる領域は、平面視したときに矩形である。
図3と同様に、発熱インキ層は、側端シール部分56内で一対の突出部155a,155bの間の領域に設けられている。
図5において、発熱インキ層は、側部シール部51の側縁13に達して設けられる。また、発熱インキ層は、側端シール部分56の収容空間2の内縁21(第1側部シール部分51の内縁)に達して設けられている。図5の変形例として、発熱インキ層は、図4のように側端シール部分56の内縁21を超えて収容空間2の一部に設けられていても良い。
該領域の底辺は、第1シール領域51の側縁13と一致する。すなわち、発熱インキ層は、側部シール部分51の収容空間2と反対側の縁部に達して設けられている。底部の長さは、図6のように、突出部157a,157bの間隔よりも大きくても良い。
頂角は、平面視したときに収容空間2内に設けられる。従って、図6の発熱インキ層は、側端シール部分56(側部シール部分51)の内縁を超えて設けられている。なお、図6において、突出部157a,157bには発熱インキ層は設けられていない。
更に、発熱インキ層形成領域を挟むように一対の突出部を設けることにより、電子レンジ加熱中の内容物の噴出を抑制することができる。
図7は、第3実施形態に係るパウチにおける張出シール部分付近の第1側部シール部の拡大図である。図7において、図3と共通する構成には同じ符号が付されている。
図7の張出シール部分255の一対の突出部257(257a,257b)は互いに離間しており、側端シール部分56の長さ方向に配列する。一対の突出部257(257a,257b)の間で、側端シール部分56の内縁21(第1側部シール部51の内縁)が収容空間2に面する。
第3実施形態における張出シール部分は、側端シール部分よりも収容空間2側に向けた張り出した弧形を有する形状であり、角領域を有さない。図7に示す例では、突出部257a,257bの先端部258a,258bは、平面視したときに半楕円であり、長軸が上下方向d2(第1方向)と略一致する。図7の例では、突出部257a,257bは半楕円と矩形を組み合わせた形状とし、矩形部分が側端シール部分56と接続する。
一対の突出部257a,257bの形状及び大きさは等しいことが好ましいが、異なっていても構わない。
図7では、発熱インキ層が設けられる領域を斜線で示している。図7に示す例では、発熱インキ層が設けられる領域は、平面視したときに矩形である。
図3と同様に、発熱インキ層は、側端シール部分56内で、一対の突出部257a,257bの間の領域に設けられる。
図7において、発熱インキ層は、側部シール部51の収容空間2と反対側の縁部13に達して設けられる。また、発熱インキ層は、側端シール部分56の内縁21に達して設けられている。図7の変形例として、発熱インキ層は、図4のように側端シール部分56の内縁21を超えて収容空間2の一部に設けられていても良い。
更に、発熱インキ層形成領域を挟むように一対の突出部を設けることにより、電子レンジ加熱中の内容物の噴出を抑制することができる。
本実施形態において、発熱インキ層は、一対の突出部の間の領域と、各突出部の一部と、側端シール部分56とを含んで設けられる。
図8では、発熱インキ層が設けられる領域を斜線で示している。図8に示す例では、発熱インキ層が設けられる領域は、平面視したときに矩形である。発熱インキ層は、突出部158a,158bの斜辺側の領域を含んで設けられているが、突出部158a,158bの先端には設けられていない。
更に、発熱インキ層形成領域を挟むように一対の突出部を設けることにより、電子レンジ加熱中の内容物の噴出を抑制することができる。本実施形態では、突出部にも発熱インキ層が設けられているが、先端部には発熱インキ層が設けられていないため、例えば図5及び図6の態様に対して、内容物の噴出抑制効果が低下することはない。
図9は、第5実施形態に係るパウチにおける張出シール部分付近の第1側部シール部の拡大図である。図9において、図3と共通する構成には同じ符号が付されている。
第5実施形態では、一対の突出部357(357a,357b)が、側端シール部分56の長さ方向に配列し、互いに接触するように設けられている。第5実施形態では、突出部357a,357bの間で側端シール部分の内縁は収容空間2に露出していない。
図9の例では、張出シール部分355は、一対の突出部357(357a,357b)が平面視したときに直角三角形である。図5の場合と同様に、突出部357a,357bの直角をなす2辺のうち一辺が側端シール部分56の内縁21と接続し、他辺は側端シール部分56よりも収容空間2側に向けて横方向d1に張り出している。突出部357a,357bの斜辺は互いに対向して配置され、底角で突出部357a,357bが接触する。一対の突出部357(357a,357b)の形状及び大きさは等しいことが好ましいが、異なっていても構わない。
図10の例では、張出シール部分455は、直角三角形である一対の突出部457(457a,457b)が、平面視したときに互いに重複するように接続される。このため、平面視したときに突出部457a,457bの先端部458a,458bの間の領域で、連結領域459が形成されている。この連結領域459は、側端シール部分56の内縁21よりも収容空間2側に位置する。従って、突出部457の重複部分(連結領域459)の幅(横方向d1の幅)は、側端シール部分56の幅よりも大きくなっている。
一対の突出部457a,457bの形状及び大きさは等しいことが好ましいが、異なっていても構わない。
図9及び図10では、発熱インキ層が設けられる領域を斜線で示している。図9及び図10に示す例では、発熱インキ層が設けられる領域は、平面視したときに矩形である。
上記の割合の幅で発熱インキ層が設けられることにより、突出部の間で収容空間が露出していない場合、特に、図10のように、突出部の間の領域で側部シール部51の幅が側端シール部56の幅よりも大きくなる場合でも、電子レンジ加熱によりシート11の剥離を確実に発生させることが可能となる。
ただし、本実施形態では、2つの先端部が認識できないように接続される場合は除かれる。例えば、2つの直角三角形を斜辺が上部シール部53及び下部シール部54を向くように配置されると、1つの三角形と見なされ、先端部が1つのみとなるので、本実施形態からは除外される。
[試料の作製]
<実施例1>
1.積層フィルムの作製
基材層としてアルミナ蒸着PETフィルム(厚さ12μm)を準備した。基材層の蒸着面側に、導電性高分子を含むインキ(東京インキ株式会社製、品番MWヒート剤)をグラビア印刷して乾燥し、厚み1μmの発熱インキ層を形成した。なお、発熱インキ層は、項目2.で説明する箇所に形成されるように、パターニングして形成した。
次いで、基材層の発熱インキ層を形成した側の面に、ウレタン系2液硬化型接着剤(ロックペイント(株)製、RU-004/H-1)を用いたドライラミネート法により、中間基材層(延伸Ny、厚み15μm)を貼り合わせた。
次いで、中間基材層(延伸Ny)上に、上記接着剤を用いたドライラミネート法により、シーラント層(CPP、厚さ70μm)を貼り合わせ、積層フィルムを得た。
上記した積層フィルムから、一対のシートを得た。2枚のシートを重ね合わせ、側縁及び下縁をヒートシールして、図3に示す形状である平袋タイプのパウチ(上縁はヒートシールされていない開口となっている)を得た。側端シール部分及び張出シール部分に関して寸法を以下に記載する。パウチの収容空間の容積は420cm3とした。
(側端シール部分)
上部シール部53側の幅(パウチ縁部13から横方向d1の幅):10mm
下部シール部54側の幅(パウチ縁部13から横方向d1の幅):6mm
突出部の間の領域での幅(パウチ縁部13から横方向d1の幅):6mm
(張出シール部分)
突出部57a,57bの長さ(突出部間の側端シール部の内縁21から横方向d1の長さ):10mm
突出部57a,57bの幅(上下方向d2(第1方向)の長さ):3mm
突出部57a,57bの間隔:15mm
・温度:180℃
・時間:1.5秒
・圧力:2.0MPa(エアーシリンダー式)
図4に示す箇所に発熱インキ層を形成したこと以外は、実施例1と同様の工程にて実施例2のパウチ(平袋タイプのパウチ)を得た。発熱インキ層が形成された領域の形状は矩形であり、上下方向d2(第1方向)の幅を10mm、側縁13からの横方向d1の幅を10mmとした。
実施例1と同じ積層フィルムを用いて、張出シール部分が図5に示す形状である平袋タイプのパウチを得た。側端シール部分の幅は、上部シール部53から下部シール部54まで6mmとした。張出シール部分に関して寸法を以下に記載する。パウチの収容空間の容積は420cm3とした。
(張出シール部分)
突出部157a,157bの長さ(内縁21から横方向d1の長さ):7mm
先端部158a,158bの角度:45°
突出部157a,157bの間隔:10mm
実施例1と同じ積層フィルムを用いて、張出シール部分が図7に示す形状である平袋タイプのパウチを得た。側端シール部分の幅は、上部シール部53から下部シール部54まで6mmとした。張出シール部分に関して寸法を以下に記載する。パウチの収容空間の容積は420cm3とした。
(張出シール部分)
突出部の形状:先端部が半楕円弧(長軸が上下方向d2に一致)、側端シール部との接続部が矩形
半楕円弧部分の寸法:長軸3mm、短軸2mm
矩形部分の寸法:内縁21から横方向d1の長さ3mm、上下方向d2(第1方向)の長さ6mm
突出部257a,257bの間隔:15mm
実施例1と同じ積層フィルムを用いて、張出シール部分が図9に示す形状である平袋タイプのパウチを得た。側端シール部分の幅は、上部シール部53から下部シール部54まで6mmとした。張出シール部分に関して寸法を以下に記載する。パウチの収容空間の容積は420cm3とした。
(張出シール部分)
突出部357a,357bの長さ(内縁21から横方向d1の長さ):7mm
先端部358a,358bの角度:45°
張出シール部分355の幅(上下方向d2(第1方向)の長さ):7mm
張出シール部分及び発熱インキ層を設けないこと以外は、実施例1と同様の工程にて比較例1のパウチ(平袋タイプのパウチ)を得た。
張出シール部分を設けずに、実施例1と同じ位置の第1側部シール部に同形状の発熱インキ層を設けたこと以外は、実施例1と同様の工程にて比較例2のパウチ(平袋タイプのパウチ)を得た。
<シール性評価>
実施例及び比較例のパウチを、フラットテーブル式電子レンジの庫内に立てて配置した。その後、600W、180秒間の条件で加熱した。その後、パウチを電子レンジ庫内から取り出し、シール部の状態を目視で観察した。各実施例及び比較例で20個のパウチについて試験を行い、以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
A:すべてのパウチで、発熱インキ層が形成された領域で剥離が確認でき、発熱インキ層が形成される領域以外のシール部で剥離またはシール後退がなかったもの。
B:発熱インキ層が形成される領域以外のシール部で、シール後退が発生したパウチが1つでも確認できたもの。
C:発熱インキ層が形成される領域以外のシール部で、シール後退、及び、加熱中の内容物の漏出が発生したパウチが1つでも確認できたもの。
実施例及び比較例のパウチを上記条件で加熱している間に、発熱インキ層が設けられた領域を通じた吹きこぼれの様子を目視で観察した。各実施例及び比較例で20個のパウチについて試験を行い、以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
A:すべてのパウチで、吹きこぼれが確認できなかったもの。
B:吹きこぼれが確認できたパウチが1~4個あったもの。
C:吹きこぼれが確認できたパウチが5個以上あったもの。
2 収容空間
11 シート
30 積層フィルム
31 基材層
34 シーラント層
36 発熱インキ層
51 側部シール部(第1側部シール部)
55,155,255,355,455 張出シール部分
56 側端シール部分
57,157,257,357,457 突出部
Claims (7)
- シーラント層を有する少なくとも1つの積層フィルムを、該シーラント層が内層側となるように重ねてヒートシールすることにより製袋され、内容物を収容する収容空間を有するパウチであって、
前記積層フィルムをヒートシールした側部シール部を有し、
前記側部シール部は、前記積層フィルムの側縁側に位置する側端シール部分と、前記積層フィルムの側縁と反対側で前記側端シール部分に接続され、かつ、前記側端シール部分よりも前記収容空間側に向けて張り出した、一対の突出部を有する張出シール部分と、を有し、前記突出部は、前記側縁が延在する方向に配列し、
前記積層フィルムの少なくとも1つは、前記シーラント層よりも外側層に発熱インキ層を有し、
前記発熱インキ層は、少なくとも前記一対の突出部の先端部の間の領域に、前記側端シール部分を含んで設けられている、パウチ。 - 前記発熱インキ層が、前記側部シール部の収容空間側の内縁に達して設けられる、請求項1に記載のパウチ。
- 前記発熱インキ層が、前記側部シール部の前記収容空間側の内縁を越えて前記収容空間の一部に設けられる、請求項1または請求項2に記載のパウチ。
- 前記発熱インキ層が、前記側部シール部の前記収容空間と反対側の縁部に達して設けられる、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のパウチ。
- 前記一対の突出部が互いに離間し、前記一対の突出部の間において前記側端シール部分の内縁が前記収容空間に面し、
前記発熱インキ層が前記一対の突出部に設けられていない、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のパウチ。 - 前記一対の突出部が互いに離間し、前記一対の突出部の間において前記側端シール部分の内縁が前記収容空間に面し、
前記発熱インキ層が、前記一対の突出部の一部を含み、かつ、前記一対の突出部の先端部に設けられていないように形成される、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のパウチ。 - 前記一対の突出部が互いに接触し、
前記一対の突出部が配列する方向を第1方向としたときに、
前記発熱インキ層が設けられる領域の前記第1方向の幅は、前記張出シール部分の前記第1方向の幅の0.1~0.8の割合となる領域に設けられ、かつ、前記突出部の前記先端部の各々に設けられていない、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のパウチ。
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