以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.第1の実施の形態]
[1-1.現金処理装置の構成]
図1に、第1の実施の形態による現金処理装置1の構成を示す。この現金処理装置1は、郵便局などに設置されるものであり、現金としての釣銭準備金を出金し、現金としての売上金と釣銭準備金とを入金する為の装置である。この現金処理装置1は、主制御部10と、記憶部11と、表示部12と、操作部13と、カードリーダ部14と、バーコードリーダ部15と、レシート発行部16と、通信部17と、紙幣入出金部18と、硬貨入出金部19とを有している。
主制御部10は、例えばCPUとメモリとで構成され、記憶部11に格納されているプログラムをメモリ上に読み出して実行することにより、現金処理装置1全体を制御して入金処理、出金処理及び返金処理などを実行する。このうち、返金処理は、現金処理装置1から出金された釣銭準備金(又は入金前の売上金)が、例えば郵便局の窓口で、電子マネーでの支払いをキャンセルした客への返金に利用された場合に、その返金金額を、局員などの利用者に入力させて、入出金返金履歴情報として記憶部11に記憶する処理である。尚、詳しくは後述するが、現金処理装置1では、入出金取引とは別に、このような返金処理を実行する返金取引を行うことができるようになっている。また詳しくは後述するが、この主制御部10は、入金処理時に、利用者が入金すべき入金金額を決定するようにもなっている。さらに主制御部10は、現金処理装置1と利用者との間で取引(入出金取引及び返金取引)が行われるごとに、その取引に応じた入出金返金履歴情報を記憶部11に記憶する。
記憶部11は、例えばハードディスクや不揮発性メモリであり、主制御部10により実行されるプログラムなどを格納する。またこの記憶部11には、現金処理装置1と利用者との間で行われた入出金取引及び返金取引の履歴を示す入出金返金履歴情報が記憶されるようになっている。表示部12は、例えば液晶ディスプレイであり、各種情報を表示する。操作部13は、例えば確認キー、訂正キー、テンキーなどの操作キーと、表示部12と組み合わされたタッチパネルとで構成され、利用者からの操作指示を受け付ける。
カードリーダ部14は、現金処理装置1に設けられた図示しないカード挿入口に挿入されたIDカードから各種情報を読み取る。このIDカードは、例えば、現金処理装置1の利用者ごとに用意されたカードであり、利用者を識別するユーザIDと、IDカードを識別するカード番号とが書き込まれている。
主制御部10は、カードリーダ部14によりIDカードから読み取られたユーザIDと、操作部13を介して入力されたパスワードとをもとにユーザ認証を行う。すなわち、主制御部10は、IDカードから読み取ったユーザIDと入力されたパスワードとの組み合わせと一致する組み合わせが記憶部11に登録されている場合に、認証OKとして現金処理装置1へのログインを許可する。つまり、現金処理装置1では、IDカードを用いてユーザ認証してからでないと入出金及び返金などの取引を行うことができないようになっている。
ちなみに、ここではIDカードから読み取ったユーザIDと入力されたパスワードとによりユーザ認証を行っているが、他の方法でユーザ認証を行うようにしてもよい。例えば、IDカード以外の記憶媒体から読み取ったユーザIDと入力されたパスワードによりユーザ認証を行ってもよいし、操作部13を介して入力されたユーザIDとパスワードとによりユーザ認証を行ってもよい。またカードリーダ部14の代わりに指紋認証部を設けて、指紋認証部で読み取った利用者の指紋によりユーザ認証を行うようにしてもよい。
バーコードリーダ部15は、紙媒体などに印字されているバーコードを読み取る。具体的に、現金処理装置1では、このバーコードリーダ部15によって、売上伝票に印字されている売上金の金額を示すバーコードを読み取り、読み取った売上金の金額を主制御部10に送る。尚、この売上伝票は、現金処理装置1とは別に用意された図示しない現金管理システムによって利用者に発行されるものである。
レシート発行部16は、例えばプリンタであり、現金処理装置1から出金した現金の内訳などをレシートに印字して排出したり、現金処理装置1に入金した現金の内訳などをレシートに印字して排出したりする。通信部17は、ネットワークNtに接続されていて、ネットワークNtを介してサーバなどの外部装置2と通信できるようになっている。
紙幣入出金部18は、紙幣の入出金処理を行う部分であり、紙幣入出金部30と、紙幣一時保留部31と、紙幣鑑別部32と、紙幣カセット33と、紙幣回収カセット34と、紙幣リジェクト部35と、制御部36とを有している。
紙幣入出金部30は、入金時には、利用者により投入された紙幣を受け入れ、出金時には、利用者に出金する紙幣を排出する部分である。またこの紙幣入出金部30は、入金の取り消しなどにより利用者に返却する紙幣を排出するようにもなっている。紙幣一時保留部31は、入金された紙幣の計数時などに一時的に紙幣を集積する。紙幣鑑別部32は、各種センサによって紙幣を検知することで得られた検知結果を制御部36に送る。制御部36は、紙幣鑑別部32から得られた検知結果をもとに、紙幣の金種を鑑別したり、正常な紙幣であるか否かを鑑別したり、紙幣を計数したりする。
紙幣カセット33は、複数設けられ、それぞれが金種ごとに紙幣を収納する現金収納部である。具体的に各紙幣カセット33には、釣銭準備金としての各種紙幣が収納されるようになっていて、釣銭準備金の出金時には、各紙幣カセット33から各種紙幣が繰り出される。紙幣回収カセット34は、売上金としての紙幣を回収する為のカセットである。紙幣リジェクト部35は、制御部36により正常な紙幣ではないと鑑別されたリジェクト紙幣などが集積される。
制御部36は、例えばCPUとメモリとで構成され、図示しない記憶部に格納されているプログラムをメモリ上に読み出して実行することにより、紙幣入出金部18全体を制御して紙幣の入金処理や出金処理などを実行する。
硬貨入出金部19は、硬貨の入出金処理を行う部分であり、硬貨入金部40と、硬貨出金箱41と、硬貨鑑別部42と、硬貨一時保留部43と、硬貨収納庫44と、硬貨回収庫45と、硬貨リジェクト部46と、制御部47とを有している。
硬貨入金部40は、入金時に、利用者により投入された硬貨を受け入れる部分である。硬貨出金箱41は、出金時に、利用者に硬貨を排出する部分である。またこの硬貨出金箱41は、入金の取り消しなどにより利用者に返却する硬貨を排出するようにもなっている。硬貨鑑別部42は、各種センサによって硬貨を検知することで得られた検知結果を制御部47に送る。制御部47は、硬貨鑑別部42から得られた検知結果をもとに、硬貨の金種を鑑別したり、正常な硬貨であるか否かを鑑別したり、硬貨を計数したりする。硬貨一時保留部43は、入金された硬貨の計数時などに一時的に硬貨を集積する。
硬貨収納庫44は、各種硬貨を収納する現金収納部である。具体的に硬貨収納庫44には、釣銭準備金としての各種硬貨が収納されるようになっていて、釣銭準備金の出金時には、この硬貨収納庫44から各種硬貨が繰り出される。硬貨回収庫45は、売上金としての硬貨を回収する為のカセットである。硬貨リジェクト部46は、制御部47により正常な紙幣ではないと鑑別されたリジェクト硬貨などが集積される。
制御部47は、例えばCPUとメモリとで構成され、図示しない記憶部に格納されているプログラムをメモリ上に読み出して実行することにより、硬貨入出金部19全体を制御して硬貨の入金処理や出金処理などを実行する。現金処理装置1の構成は、以上のようになっている。
ここで図2に示す表を用いて、現金処理装置1の記憶部11に記憶される入出金返金履歴情報の構成について説明する。図2に示す入出金返金履歴情報の構成は一例であり、例えば「通番」、「ユーザID」、「カード番号」、「取引区分」、「現金種別」、「金額」、「突き合せ」、「日付」の計8項目で構成されている。この入出金返金履歴情報は、現金処理装置1と利用者との間で取引が行われるごとに、記憶部11に記憶されて蓄積されるようになっている。
具体的に入出金返金履歴情報の「通番」には、入出金返金履歴情報ごとの通し番号が記される。「ユーザID」及び「カード番号」には、取引時に利用者のIDカードから読み取ったユーザID及びカード番号が記される。「取引区分」には、取引の種類が記される。具体的にこの「取引区分」には、取引が入金取引であれば『入金』、出金取引であれば『出金』、返金取引であれば『返金』と記される。
「現金種別」は、現金の種別が記される。具体的にこの「現金種別」には、『釣銭準備金』又は『売上金及び釣銭準備金』のいずれかが記される。「金額」には、入金取引であれば入金金額、出金取引であれば出金金額、返金取引であれば返金金額が記される。「突き合せ」には、売上金と釣銭準備金の入金取引時に実行される、同一利用者による入金と出金と返金とを突き合わる突合処理が実行済みであるか否かを示す情報が記される。具体的にこの「突き合せ」には、突合処理が実行済みである場合に『済』と記される。「日付」には、取引が行われた日付が記される。入出金返金履歴情報の構成は、以上のようになっている。
具体的に図2に示す「通番」『1』の入出金返金履歴情報は、現金処理装置1と利用者との間で釣銭準備金の出金取引が行われた際に、記憶部11に記憶された入出金返金履歴情報である。また「通番」『2』の入出金返金履歴情報は、現金処理装置1と利用者との間で返金取引が行われた際に、記憶部11に記憶された入出金返金履歴情報である。さらに「通番」『3』の入出金返金履歴情報は、現金処理装置1と利用者との間で入金取引が行われた際に、記憶部11に記憶された入出金返金履歴情報である。
さらに図2に示す例では、「通番」『1』、『2』、『3』の入出金返金履歴情報により示される、同一利用者による入金と返金と出金とを突き合わせる突合処理が実行済みであることから、「通番」『1』、『2』、『3』の入出金返金履歴情報は、全て「突き合せ」の項目が『済』となっている。
[1-2.現金処理装置で実行される出金処理、返金処理及び入金処理]
次に、出金取引時に現金処理装置1で実行される出金処理の具体的な手順、返金取引時に現金処理装置1で実行される返金処理の具体的な手順、及び入金取引時に現金処理装置1で実行される入金処理の具体的な手順について説明する。まず図3に示すフローチャートを用いて、出金処理の具体的な手順について説明する。この出金処理は、現金処理装置1が釣銭準備金を出金する処理であり、現金処理装置1の主制御部10が主体となって実行する処理である。
まず利用者は、現金処理装置1との間で出金取引を行うにあたり、自分のIDカードを現金処理装置1のカード挿入口に挿入する。すると、最初のステップSP1において、カードリーダ部14が、カード挿入口に挿入されたIDカードからユーザIDとカード番号とを読み取り、これらを主制御部10に送る。
つづくステップSP2において、主制御部10は、表示部12にパスワードを入力する為の図示しないログイン画面を表示させ、操作部13を介して利用者にパスワードを入力させる。ここで、主制御部10は、IDカードから読み取ったユーザIDと、操作部13を介して入力されたパスワードとによりユーザ認証を行う。そして、主制御部10は、認証OKの場合、利用者に対して、現金処理装置1へのログインを許可する。
つづくステップSP3において、主制御部10は、表示部12に図4(A)に示すメニュー画面Sc1を表示させる。このメニュー画面Sc1には、出金取引を行う為の出金ボタンB1、入金取引を行う為の入金ボタンB2、返金取引を行う為の返金ボタンB3、先入金取引を行う為の先入金ボタンB4などが配置されている。
ちなみに、返金ボタンB3には「現外」と記されているが、これは現金以外を略称したものである。また先入金取引とは、入金取引の1つであり、現金処理装置1に対して売上金と釣銭準備金を投入してそれぞれの金額を計数した後、足りない分を返金金額として入力することで入金を可能にする取引である。本実施の形態では、入金取引とは別に返金取引を行うようになっている為、この先入金取引を行う場合の詳しい説明は省略する。
つづくステップSP4(図3)において、主制御部10は、利用者により出金ボタンB1が選択操作されたことを認識すると、ステップSP5に移る。ステップSP5において、主制御部10は、メニュー画面Sc1に代えて、釣銭準備金の出金金額を指定させる為の図示しない画面を表示部12に表示させ、操作部13を介して釣銭準備金の出金金額を利用者に指定させる。具体的には、例えば、釣銭準備金として出金する金種ごとの出金枚数を指定させることにより、釣銭準備金の出金金額を指定させる。
つづくステップSP6において、主制御部10は、利用者に指定された釣銭準備金の出金金額を例えばメモリに記憶して、次のステップSP7に移る。ステップSP7において、主制御部10は、利用者に指定された釣銭準備金の出金金額に基づいて、各紙幣カセット33及び硬貨収納庫44から紙幣及び硬貨を繰り出す。さらに主制御部10は、紙幣鑑別部32及び硬貨鑑別部42による検知結果をもとに、各紙幣カセット33及び硬貨収納庫44から繰り出した紙幣及び硬貨を制御部36及び制御部47に鑑別させるとともに計数させた後、紙幣及び硬貨を紙幣入出金部30及び硬貨出金箱41により排出又は集積することで、釣銭準備金を利用者に出金する。
釣銭準備金の出金が完了すると、主制御部10は、つづくステップSP8において、メモリに記憶している出金金額をもとに、今回の出金取引に対応する入出金返金履歴情報を作成して、これを記憶部11に記憶する。尚、この時点では、今回の釣銭準備金の出金に対応する返金及び入金がまだ行われていない為、記憶部11に記憶される入出金返金履歴情報の「突き合せ」は空のままとなっている。
つづくステップSP9において、主制御部10は、メモリに記憶している出金金額をもとに、レシート発行部16により、今回の釣銭準備金の出金金額を印字したレシートを利用者に発行する。尚、ステップSP8とステップSP9の処理を並行して行うようにしてもよいし、順番を入れ替えてもよい。またレシートに印字される内容を、表示部12にも表示するようにしてもよい。出金取引時に現金処理装置1で実行される出金処理の具体的な手順は、以上のようになっている。
次に、図5に示すフローチャートを用いて、返金処理の具体的な手順について説明する。利用者は、現金処理装置1から出金した釣銭準備金(又は入金前の売上金)を、電子マネーなどの現金以外での支払いに対する返金に利用した場合、現金処理装置1に対して返金取引を行う。この場合、利用者は、自分のIDカードを現金処理装置1のカード挿入口に挿入する。すると、最初のステップSP20において、カードリーダ部14が、カード挿入口に挿入されたIDカードからユーザIDとカード番号とを読み取り、これらを主制御部10に送る。
つづくステップSP21において、主制御部10は、表示部12にパスワードを入力する為の図示しないログイン画面を表示させ、操作部13を介して利用者にパスワードを入力させる。ここで、主制御部10は、IDカードから読み取ったユーザIDと、操作部13を介して入力されたパスワードとによりユーザ認証を行う。そして、主制御部10は、認証OKの場合、利用者に対して、現金処理装置1へのログインを許可する。
つづくステップSP22において、主制御部10は、表示部12に図4(A)に示すメニュー画面Sc1を表示させる。つづくステップSP23において、主制御部10は、利用者により返金ボタンB3が選択操作されたことを認識すると、ステップSP24に移る。ステップSP24において、主制御部10は、利用者に返金金額を入力させる。具体的に主制御部10は、図4(B)に示すように、メニュー画面Sc1に代えて、返金金額を入力する為の返金金額入力画面Sc2を表示部12に表示させる。この返金金額入力画面Sc2には、「返金」、「切手」、「小切手」、…などの項目が、操作部13の操作で選択可能に表示され、「返金」を選択した状態で、操作部13のテンキーを操作することにより返金金額を入力でき、且つ入力された返金金額が表示されるようになっている。さらにこの返金金額入力画面Sc2には、金額を入力した後、確認ボタンを押下操作するよう指示する文章Tx1が表示される。
主制御部10は、この返金金額入力画面Sc2上で返金金額が入力された後、利用者により操作部13の確認ボタンが押下操作されると、図4(C)に示すように、返金金額入力画面Sc2に代えて、入力された返金金額を確定する為の返金金額確定画面Sc3を表示部12に表示させる。この返金金額確定画面Sc3には、返金金額入力画面Sc2で入力された返金金額が表示されるとともに、この返金金額で正しければ確認ボタンを、訂正する場合には、訂正ボタンを押下操作するよう指示する文章Tx2が表示されている。
ここで、利用者により訂正ボタンが押下操作された場合、主制御部10は、再び、返金金額入力画面Sc2を表示部12に表示させる。一方で、利用者により確認ボタンが押下操作された場合、主制御部10は、利用者により入力された返金金額を確定する。
つづくステップSP25(図5)において、主制御部10は、利用者により入力された返金金額を例えばメモリに記憶して、次のステップSP26に移る。ステップSP26において、主制御部10は、利用者に入力された返金金額をもとに、今回の返金取引に対応する入出金返金履歴情報を作成して、これを記憶部11に記憶する。尚、この時点では、今回の返金に対応する入金がまだ行われていない為、記憶部11に記憶される入出金返金履歴情報の「突き合せ」は空のままとなっている。
つづくステップSP27において、主制御部10は、メモリに記憶している返金金額をもとに、レシート発行部16により、今回の返金金額を印字したレシートを利用者に発行する。尚、ステップSP26とステップSP27の処理を並行して行うようにしてもよいし、順番を入れ替えてもよい。またレシートに印字される内容を、表示部12にも表示するようにしてもよい。返金取引時に現金処理装置1で実行される返金処理の具体的な手順は、以上のようになっている。
次に、図6に示すフローチャートを用いて、入金処理の具体的な手順について説明する。まず利用者は、現金処理装置1との間で入金取引を行うにあたり、売上金及び釣銭準備金と、現金管理システムにより発行された売上伝票とを所持した状態で、自分のIDカードを現金処理装置1のカード挿入口に挿入する。すると、最初のステップSP40において、カードリーダ部14が、カード挿入口に挿入されたIDカードからユーザIDとカード番号とを読み取り、これらを主制御部10に送る。
つづくステップSP41において、主制御部10は、表示部12にパスワードを入力する為の図示しないログイン画面を表示させ、操作部13を介して利用者にパスワードを入力させる。ここで、主制御部10は、IDカードから読み取ったユーザIDと、操作部13を介して入力されたパスワードとによりユーザ認証を行う。そして、主制御部10は、認証OKの場合、利用者に対して、現金処理装置1へのログインを許可する。
つづくステップSP42において、主制御部10は、表示部12に図4(A)に示すメニュー画面Sc1を表示させる。つづくステップSP43において、主制御部10は、利用者により入金ボタンB2が選択操作されたことを認識すると(つまり入金の操作指示を受け付けると)、ステップSP44に移る。ステップSP44において、主制御部10は、利用者に、売上金の入金金額を指定させる。具体的に主制御部10は、図7(A)に示すように、メニュー画面Sc1に代えて、売上金の入金金額を指定する為の売上金指定画面Sc4を表示部12に表示させる。この売上金指定画面Sc4には、売上金の入金金額を入力する、もしくは売上伝票に印字されているバーコードをバーコードリーダ部15で読み取るよう指示する文章Tx3が表示されている。
ここで、利用者が、操作部13のテンキーを操作して、売上伝票に記載されている売上金の金額を入力すると、この金額が売上金の入金金額として売上金指定画面Sc4に表示される。そして利用者は、表示されている売上金の入金金額が正しければ操作部13の確認ボタンを押下操作する。主制御部10は、確認ボタンが押下操作されると、売上金指定画面Sc4に表示されている売上金の入金金額を取得する。一方で、利用者が、売上伝票に印字されているバーコードをバーコードリーダ部15に読み取らせた場合、主制御部10は、バーコードリーダ部15によってバーコードから読み取られた売上金の金額を取得して、これを売上金の入金金額とする。
このようにして、売上金の入金金額を取得すると、主制御部10は、次のステップSP45(図6)に移る。ステップSP45において、主制御部10は、今回の入金取引で利用者が入金すべき入金金額を算出して表示部12に表示する。現金処理装置1では、通常、売上伝票に記載されている金額の売上金と、出金したときと同額の釣銭準備金を利用者に入金させるようになっている。したがって利用者が入金すべき入金金額は、売上伝票に記載されている売上金の金額に釣銭準備金の出金金額を足した金額となる。しかしながら、現金以外での支払いに対する現金での返金があった場合、入金すべき入金金額を、売上伝票に記載されている売上金の金額に、釣銭準備金の出金金額を足した金額にしてしまうと、利用者が所持している売上金と釣銭準備金の合計金額が、入金すべき入金金額に対して返金金額の分だけ足りなくなってしまう。そこで、本実施の形態の現金処理装置1では、返金があった場合には、入金すべき入金金額を、売上伝票に記載されている売上金の金額に釣銭準備金の出金金額を足した金額から返金金額を引いた金額にするようになっている。つまり、入金すべき入金金額を、返金金額の分だけ減額するようになっている。
具体的に主制御部10は、記憶部11に記憶されている入出金返金履歴情報の中から、「ユーザID」がステップSP40で得られたユーザIDと同一であり、「取引区分」が「出金」であり、「突き合せ」が『済』でない入出金返金履歴情報(つまり今回の入金取引に対応する出金取引を示す入出金返金履歴情報)を抽出し、この入出金返金履歴情報の「金額」を、釣銭準備金の出金金額として取得する。さらに主制御部10は、「ユーザID」がステップSP40で得られたユーザIDと同一であり、「取引区分」が「返金」であり、「突き合せ」が『済』でない入出金履返金歴情報(つまり今回の入金取引に対応する返金取引を示す入出金返金履歴情報)を抽出し、この入出金返金履歴情報の「金額」を、返金金額として取得する。尚、「ユーザID」がステップSP40で得られたユーザIDと同一であり、「取引区分」が「返金」であり、「突き合せ」が『済』でない入出金返金履歴情報を抽出することができなかった場合(つまり返金がなかった場合)、主制御部10は、返金金額を0円とする。
ここで、主制御部10は、ステップSP44で得られた売上金の入金金額に、取得した釣銭準備金の出金金額を足した金額から、取得した返金金額を引いた金額を、利用者が入金すべき入金金額とする。そして主制御部10は、図7(B)に示すように、売上金指定画面Sc4に代えて、利用者が入金すべき入金金額を表示する入金金額表示画面Sc5を表示部12に表示させる。この入金金額表示画面Sc5には、紙幣及び硬貨を入金するよう指示する文章Tx4と、ステップSP44で得られた売上金の入金金額(つまり売上伝票に記載されている売上金の金額)と、釣銭準備金の入金金額(図では要釣銭返納金額)と、返金金額と、入金すべき入金金額(図では合計入金金額)とが表示される。尚、表示される釣銭準備金の入金金額は、釣銭準備金の出金金額と同額であり、また返金金額はマイナス表示される。
図7(B)の例では、売上金の入金金額が16000円、釣銭準備金の入金金額(要釣銭返納金額)が4000円、返金金額が-1000円、入金すべき入金金額(合計入金金額)が19000円と表示されている。このような入金金額表示画面Sc5を表示させた後、利用者により操作部13の確認ボタンが押下操作されると、主制御部10は、ステップSP46(図6)に移る。
ステップSP46において、主制御部10は、入金金額表示画面Sc5に代えて、紙幣及び硬貨の入金操作を案内する図示しない操作案内画面を表示部12に表示させ、この画面にしたがって利用者により投入される紙幣及び硬貨を紙幣入出金部30及び硬貨入金部40により受け入れる。
つづくステップSP47において、主制御部10は、受け入れた紙幣及び硬貨を、紙幣鑑別部32及び硬貨鑑別部42による検知結果をもとに、制御部36及び制御部47に鑑別させるとともに計数させた後、紙幣一時保留部31及び硬貨一時保留部43に一時保留し、投入された現金の計数結果を表示部12に表示させる。具体的に主制御部10は、図7(C)に示すように、操作案内画面に代えて、投入された現金の計数結果を表示する計数結果表示画面Sc6を表示部12に表示させる。この計数結果表示画面Sc6には、計数結果として得られた今回の入金金額(今回入金金額)と、ステップSP45で得られた入金すべき入金金額(合計入金金額)と、これらの金額を確認したら確認ボタンを押下操作するよう指示する文章Tx5とが表示される。図7(C)の例では、今回の入金金額(今回入金金額)が19000円、入金すべき入金金額(合計入金金額)が19000円と表示されている。つまり、計数結果表示画面Sc6の表示内容から、今回の入金金額が、入金すべき入金金額と同額となっていることがわかる。
ここで、利用者により操作部13の確認ボタンが押下操作されると、主制御部10は、ステップSP48(図6)に移り、今回の入金金額(つまり利用者に投入された現金の金額)が、入金すべき入金金額と一致していることから、今回の入金を許可するとともに、今回の入金金額を記憶する。
つづくステップSP49において、主制御部10は、投入された現金を収納する収納処理を実行する。具体的に主制御部10は、紙幣一時保留部31及び硬貨一時保留部43に一時保留している紙幣及び硬貨(つまり投入された現金としての紙幣及び硬貨)のうち、売上金の入金金額分の紙幣及び硬貨を、紙幣回収カセット34及び硬貨回収庫45へと搬送して収納する。つまり、主制御部10は、投入された金額のうちの売上金としての紙幣及び硬貨を、紙幣回収カセット34及び硬貨回収庫45に収納する。また主制御部10は、残りの紙幣及び硬貨(つまり釣銭準備金)を、各紙幣カセット33及び硬貨収納庫44に搬送して収納する。尚、主制御部10は、利用者により、現金の収納をキャンセルするよう指示された場合には、紙幣一時保留部31及び硬貨一時保留部43に一時保留している紙幣及び硬貨を、紙幣入出金部30及び硬貨出金箱41に搬送して利用者に返却するようになっている。
現金の収納(つまり入金)が完了すると、主制御部10は、つづくステップSP50において、メモリに記憶している今回の入金金額をもとに、今回の入金取引に対応する入出金返金履歴情報を作成して、これを記憶部11に記憶する。さらに主制御部10は、ここまでの処理で、今回の入金と、今回の入金に対応する出金及び返金とを突き合わせていることから、今回の入金を示す入出金返金履歴情報の「突き合せ」を『済』にするとともに、今回の入金に対応する出金を示す入出金返金履歴情報の「突き合せ」と、今回の入金に対応する返金を示す入出金返金履歴情報の「突き合せ」を『済』に更新する。
つづくステップSP51において、主制御部10は、メモリに記憶している今回の入金金額をもとに、レシート発行部16により、今回の入金金額を印字したレシートを利用者に発行する。尚、今回の入金金額にくわえて、その内訳(売上金の入金金額、釣銭準備金の入金金額、及び返金金額)をレシートに印字するようにしてもよい。またステップSP50とステップSP51の処理を並行して行うようにしてもよいし、順番を入れ替えてもよい。さらにレシートに印字される内容を、表示部12にも表示するようにしてもよい。入金取引時に現金処理装置1で実行される入金処理の具体的な手順は、以上のようになっている。
[1-3.まとめと効果]
ここまで説明したように、第1の実施の形態の現金処理装置1は、出金した釣銭準備金(又は入金前の売上金)が、電子マネーなどの現金以外での支払いに対する返金に利用された場合などに、利用者により返金の操作指示(つまり返金ボタンB3の押下操作)を受け付けると、利用者に返金金額を入力させ、入力された返金金額を入出金返金履歴情報として記憶部11に記憶するようにした。そして、現金処理装置1は、入金取引時に、この返金金額の分だけ、入金すべき入金金額を減額するようにした。これにより、現金以外での支払いに対する現金での返金があった場合でも、現金処理装置1に入金される現金の入金金額と、入金すべき入金金額とが一致するようになる。
こうすることで、現金処理装置1は、現金以外での支払いに対する現金での返金があった場合でも、現金処理装置1に現金(売上金と釣銭準備金)を入金できるようになる。かくして、現金処理装置1は、現金(売上金と釣銭準備金)を入金できなくなる状況を従来と比べて減らすことができる。
また現金処理装置1は、返金があった場合に利用者に返金金額を入力させるだけで、入金取引時に入金すべき入金金額を自動的に減額するようになっていることから、利用者に対して煩雑な操作を強いることなく、現金を入金できなくなる状況を減らすことができる。
[2.第2の実施の形態]
次に第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態では、現金処理装置1と利用者との間で先入金取引を行うようにし、この先入金取引の途中で、返金金額を利用者に入力させるようにした実施の形態である。ゆえに、ここでは、先入金取引時に現金処理装置1で実行される入金処理の具体的な手順についてのみ説明する。
[2-1.現金処理装置で実行される入金処理]
図8に示すフローチャートを用いて、入金処理の具体的な手順について説明する。まず利用者は、現金処理装置1との間で先入金取引を行うにあたり、売上金及び釣銭準備金と、現金管理システムにより発行された売上伝票とを所持した状態で、自分のIDカードを現金処理装置1のカード挿入口に挿入する。尚、この時点で、利用者は返金取引を行っていないものとする。すると、最初のステップSP60において、カードリーダ部14が、カード挿入口に挿入されたIDカードからユーザIDとカード番号とを読み取り、これらを主制御部10に送る。
つづくステップSP61において、主制御部10は、表示部12にパスワードを入力する為の図示しないログイン画面を表示させ、操作部13を介して利用者にパスワードを入力させる。ここで、主制御部10は、IDカードから読み取ったユーザIDと、操作部13を介して入力されたパスワードとによりユーザ認証を行う。そして、主制御部10は、認証OKの場合、利用者に対して、現金処理装置1へのログインを許可する。
つづくステップSP62において、主制御部10は、表示部12に図4(A)に示すメニュー画面Sc1を表示させる。つづくステップSP63において、主制御部10は、利用者により先入金ボタンB4が選択操作されたことを認識すると(つまり先入金の操作指示を受け付けると)、ステップSP64に移る。ステップSP64において、主制御部10は、利用者に、売上金の入金金額を指定させる。すなわち、主制御部10は、メニュー画面Sc1に代えて、図7(A)に示す売上金指定画面Sc4を表示部12に表示させる。ここで、利用者が、操作部13のテンキーを操作して、売上伝票に記載されている売上金の金額を入力すると、この金額が売上金の入金金額として売上金指定画面Sc4に表示される。そして利用者は、表示されている売上金の入金金額が正しければ操作部13の確認ボタンを押下操作する。主制御部10は、確認ボタンが押下操作されると、売上金指定画面Sc4に表示されている売上金の入金金額を取得する。一方で、利用者が、売上伝票に印字されているバーコードをバーコードリーダ部15に読み取らせた場合、主制御部10は、バーコードリーダ部15によってバーコードから読み取られた売上金の金額を取得して、これを売上金の入金金額とする。
このようにして、売上金の入金金額を取得すると、主制御部10は、次のステップSP65(図8)に移る。ステップSP65において、主制御部10は、今回の先入金取引で利用者が入金すべき入金金額を算出して表示部12に表示する。
具体的に主制御部10は、記憶部11に記憶されている入出金返金履歴情報の中から、「ユーザID」がステップSP60で得られたユーザIDと同一であり、「取引区分」が「出金」であり、「突き合せ」が『済』でない入出金返金履歴情報(つまり今回の先入金取引に対応する出金取引を示す入出金返金履歴情報)を抽出し、この入出金返金履歴情報の「金額」を、釣銭準備金の出金金額として取得する。
ここで、主制御部10は、ステップSP64で得られた売上金の入金金額に、取得した釣銭準備金の出金金額を足した金額を、利用者が入金すべき入金金額とする。そして主制御部10は、図9(A)に示すように、売上金指定画面Sc4に代えて、利用者が入金すべき入金金額を表示する入金金額表示画面Sc5を表示部12に表示させる。図9(A)の例では、売上金の入金金額が16000円、釣銭準備金の入金金額(要釣銭返納金額)が4000円、入金すべき入金金額(合計入金金額)が20000円と表示されている。このような入金金額表示画面Sc5を表示させた後、利用者により操作部13の確認ボタンが押下操作されると、主制御部10は、ステップSP66(図8)に移る。
ステップSP66において、主制御部10は、入金金額表示画面Sc5に代えて、紙幣及び硬貨の入金操作を案内する図示しない操作案内画面を表示部12に表示させ、この画面にしたがって利用者により投入される紙幣及び硬貨を紙幣入出金部30及び硬貨入金部40により受け入れる。
つづくステップSP67において、主制御部10は、受け入れた紙幣及び硬貨を、紙幣鑑別部32及び硬貨鑑別部42による検知結果をもとに、制御部36及び制御部47に鑑別させるとともに計数させた後、紙幣一時保留部31及び硬貨一時保留部43に一時保留し、投入された現金の計数結果を表示部12に表示させる。具体的に主制御部10は、図9(B)に示すように、操作案内画面に代えて、投入された現金の計数結果を表示する計数結果表示画面Sc6を表示部12に表示させる。
図9(B)の例では、計数結果として得られた今回の入金金額(今回入金金額)が19000円、入金すべき入金金額(合計入金金額)が20000円となっている。つまり、投入した現金の金額が、入金すべき入金金額に対して不足している。ここで、利用者により操作部13の確認ボタンが押下操作されると、主制御部10は、ステップSP68に移り、今回の入金金額(つまり利用者に投入された現金の金額)が、入金すべき入金金額に対して不足していることから、その旨を利用者に知らせるとともに、不足している分を返金金額として入力させる。
具体的に主制御部10は、図9(C)に示すように、計数結果表示画面Sc6に代えて、今回の入金金額(つまり利用者に投入された現金の金額)が、入金すべき入金金額に対して不足していることを利用者に知らせる為の不足通知画面Sc7を表示部12に表示させる。この不足通知画面Sc7には、今回の入金金額(今回入金金額)と、入金すべき入金金額(合計入金金額)と、入金すべき入金金額に対する今回の入金金額の過不足金額と、返金取引ボタンB5と、返金があった場合には返金取引ボタンB5を押下操作するよう指示する文章Tx6とが表示されている。図9(C)の例では、今回の入金金額(今回入金金額)が19000円、入金すべき入金金額(合計入金金額)が2000円、過不足金額が-1000円(つまり不足金額が1000円)と表示されている。尚、ここでは、不足通知画面Sc7に、返金の操作指示を促す案内として文章Tx6を表示しているが、これに限らず、返金の操作指示を促す案内として、例えば文章と画像とで構成される案内を表示するなどしてもよい。
ここで、利用者により返金取引ボタンB5が押下操作されると、主制御部10は、図10(A)に示すように、不足通知画面Sc7に代えて、返金金額を入力する為の返金金額入力画面Sc8を表示部12に表示させる。この返金金額入力画面Sc8には、返金金額を入力して確認ボタンを押下操作するよう指示する文章Tx7と、入金すべき入金金額に対する今回の入金金額の不足金額と、入力された返金金額とが表示される。この返金金額入力画面Sc8では、操作部13のテンキーを操作することにより返金金額を入力できるようになっていて、利用者は、例えば、表示されている不足金額と同額の返金金額を入力する。図10(A)の例では、不足金額が1000円、入力された返金金額が1000円と表示されている。
ここで、利用者により確認ボタンが押下操作されると、主制御部10は、利用者に投入された現金の金額(つまり投入された現金を計数して得られた金額であり、例えば19000円)に、利用者に入力された返金金額(例えば1000円)を足した金額(例えば20000円)を、今回の入金金額とする。つまり、投入された現金の金額と同額であった今回の入金金額を、入力された返金金額の分だけ増額する。これにより、今回の入金金額(投入された現金の金額と入力された返金金額との合計金額)が、入金すべき入金金額と一致することになる。そして、主制御部10は、図10(B)に示すように、返金金額入力画面Sc8に代えて、今回の入金金額を確認する為の入金金額確認画面Sc9を表示部12に表示させる。この入金金額確認画面Sc9には、返金金額の分だけ増額された今回の入金金額(今回入金金額)と、入金すべき入金金額(合計入金金額)と、入金すべき入金金額に対する今回の入金金額の過不足金額と、金額を確認したら確認ボタンを押下操作するよう指示する文章Tx8が表示される。図10(B)の例では、今回の入金金額(今回入金金額)が20000円、入金すべき入金金額(合計入金金額)が20000円、過不足金額が0円と表示されている。つまり、入金金額確認画面Sc9の表示内容から、今回の入金金額が、入金すべき入金金額と同額となっていることがわかる。
このように、第2の実施の形態では、第1の実施の形態のように入金すべき入金金額を返金金額の分だけ減額するのではなく、今回の入金金額を返金金額の分だけ増額することで、今回の入金金額と入金すべき入金金額とを一致させるようになっている。尚、現金処理装置1に実際に収納されるのは、現金処理装置1に投入された現金のみであり、今回の入金金額は、データ上、増額されているだけである。
ここで、利用者により操作部13の確認ボタンが押下操作されると、主制御部10は、ステップSP69(図8)に移り、今回の入金金額(つまり投入された現金の金額と返金金額との合計金額)が、入金すべき入金金額と一致していることから、今回の入金を許可するとともに、今回の入金金額を記憶する。具体的には、今回の入金金額として、計数結果として得られた投入された現金の金額と、入力された返金金額とを記憶する。
つづくステップSP70において、主制御部10は、投入された現金を収納する収納処理を実行する。収納処理については第1の実施の形態と同様の為、説明を省略する。現金の収納(つまり入金)が完了すると、主制御部10は、つづくステップSP71において、メモリに記憶している今回の入金金額をもとに、今回の入金取引に対応する入出金返金履歴情報を作成して、これを記憶部11に記憶する。具体的に主制御部10は、「取引区分」を『入金』、「金額」を、投入された現金の金額とする入出金返金履歴情報を作成するとともに、「取引区分」を「返金」、「金額」を、入力された返金金額とする入金返金履歴情報を作成する。さらに主制御部10は、ここまでの処理で、今回の入金及び返金と、今回の入金及び返金に対応する出金とを突き合わせていることから、今回の入金を示す入出金返金履歴情報の「突き合せ」と今回の返金を示す入出金返金履歴情報の「突き合わせ」を『済』にするとともに、今回の入金及び返金に対応する出金を示す入出金返金履歴情報の「突き合せ」を『済』に更新する。
つづくステップSP72において、主制御部10は、メモリに記憶している今回の入金金額をもとに、レシート発行部16により、今回の入金金額を印字したレシートを利用者に発行する。尚、今回の入金金額にくわえて、その内訳(売上金の入金金額、釣銭準備金の入金金額、及び返金金額)をレシートに印字するようにしてもよい。またステップSP71とステップSP72の処理を並行して行うようにしてもよいし、順番を入れ替えてもよい。さらにレシートに印字される内容を、表示部12にも表示するようにしてもよい。先入金取引時に現金処理装置1で実行される入金処理の具体的な手順は、以上のようになっている。尚、ここでは、返金があった場合の入金処理の手順について説明したが、返金がなかった場合には、ステップSP67で、今回の入金金額と入金すべき入金金額とが一致することにより、ステップSP68による返金金額の入力が省略されることになる。
[2-2.まとめと効果]
ここまで説明したように、第2の実施の形態の現金処理装置1は、出金した釣銭準備金(又は入金前の売上金)が、電子マネーなどの現金以外での支払いに対する返金に利用された場合などに、利用者により返金の操作指示(つまり返金取引ボタンB5の押下操作)を受け付けると、利用者に返金金額を入力させ、入力された返金金額を入出金返金履歴情報として記憶部11に記憶するようにした。そして、現金処理装置1は、先入金取引時に、この返金金額の分だけ、入金される現金の入金金額を増額するようにした。これにより、現金以外での支払いに対する現金での返金があった場合でも、現金処理装置1に入金される現金の入金金額と、入金すべき入金金額とが一致するようになる。
こうすることで、第2の実施の形態の現金処理装置1でも、第1の実施の形態と同様、現金以外での支払いに対する現金での返金があった場合でも、現金処理装置1に現金(売上金と釣銭準備金)を入金できるようになる。かくして、第2の実施の形態の現金処理装置1は、第1の実施の形態と同様、現金(売上金と釣銭準備金)を入金できなくなる状況を従来と比べて減らすことができる。
また第2の実施の形態の現金処理装置1では、先入金取引時に、投入された現金の金額が、入金すべき入金金額に対して不足していた場合に、その不足分を、返金金額としてまとめて入力できるようにした。このように、第2の実施の形態の現金処理装置1では、1回の先入金取引で、入金取引と返金取引とをまとめて行うことができるので、第1の実施の形態と比べて、利用者の作業負担を軽減することができる。
[3.他の実施の形態]
[3-1.他の実施の形態1]
尚、上述した第1の実施の形態では、現金処理装置1に入金される現金の入金金額はそのままに、入金すべき入金金額を、返金金額の分だけ減額するようにした。これに限らず、第1の実施の形態においても、第2の実施の形態と同様、入金すべき入金金額はそのままに、入金される現金の入金金額を、返金金額の分だけ増額するようにしてもよい。また第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同様、現金処理装置1に入金される現金の入金金額はそのままに、入金すべき入金金額を、返金金額の分だけ減額するようにしてもよい。
[3-2.他の実施の形態2]
また上述した第1の実施の形態では、入金取引時に、入金すべき入金金額を、返金取引で入力された返金金額の分だけ減額するようにし、第2の実施の形態では、先入金取引時に、入金される現金の入金金額が、入金すべき入金金額より不足している場合に、返金金額を入力させ、返金金額の分だけ、入金される現金の入金金額を増額するようにした。これら第1の実施の形態と、第2の実施の形態とを組みわせるようにしてもよい。
例えば、第1の実施の形態において、入金取引時に、入金すべき入金金額を、返金取引で入力された返金金額の分だけ減額しても、入金される現金の入金金額が、入金すべき入金金額より不足している場合には、第2の実施の形態のように、利用者に返金金額を入力させ、このとき入力された返金金額の分だけ、入金すべき入金金額をさらに減額するようにしてもよい。このようにすれば、第1の実施の形態において、返金取引を行うのを忘れてしまっていた場合でも、入金取引時に、返金金額を入力することができる。
[3-3.他の実施の形態3]
さらに上述した第1及び第2の実施の形態では、図示しない現金管理システムで発行された売上伝票に印字されたバーコードをバーコードリーダ部15が読み取る、もしくは売上伝票に記載された売上金の金額を操作部13を介して利用者に入力させることで、主制御部10が、売上金の金額を取得するようにした。これに限らず、例えば、ネットワークNtと現金管理システムを接続し、主制御部10が、通信部17によりネットワークNtを介して現金管理システムと通信し、利用者のユーザIDをもとに、この利用者の売上金の金額を、現金管理システムから受信するようにしてもよい。またこれに限らず、例えば売上金の金額を示すQRコード(登録商標)などのコードを読み取ることで売上金を取得したり、売上金の金額を記憶しているICタグを読み取ることで売上金を取得したりしてもよい。
さらに上述した第1及び第2の実施の形態では、操作部13を介して返金金額を利用者に入力させるようにした。これに限らず、例えば、現金管理システムで発行された売上伝票に返金金額を示すバーコードが印字されている場合、このバーコードをバーコードリーダ部15に読み取らせることで、現金処理装置1に返金金額を入力するようにしてもよい。また、例えば、ネットワークNtを介して、現金処理装置1と現金管理システムとを接続し、現金処理装置1が、現金管理システムと通信して、利用者のユーザIDをもとに、この利用者に対応する返金金額を、現金管理システムから受信するようにしてもよい。
[3-4.他の実施の形態4]
さらに上述した第1及び第2の実施の形態では、現金処理装置1の記憶部11に入出金返金履歴情報を記憶するようにした。ここで、この入出金返金履歴情報を記憶部11から読み出して、ネットワークNtを介して所定の送信先としての外部装置2に送信するようにしてもよい。このようにすれば、外部装置2側で、現金処理装置1に対してどのくらいの金額の返金取引が発生しているのかなどを把握することができ、返金によって減った釣銭準備金を補充するよう画面に表示して通知するようなことも可能となる。
[3-5.他の実施の形態5]
さらに上述した各実施の形態では、本発明を、釣銭準備金を出金して、その後、売上金と、出金時と同額の釣銭準備金とを入金するようにした現金処理装置に適用したが、これに限らず、例えば、現金として釣銭準備金のみを入出金するような現金処理装置にも適用できる。この場合、入金すべき入金金額は、単純に釣銭準備金の出金金額となる為、売上金の金額を指定する操作などについては省略される。さらに上述した各実施の形態では、本発明を、紙幣及び硬貨を扱う現金処理装置1に適用したが、これに限らず、例えば、紙幣のみ又は硬貨のみを扱う現金処理装置に適用してもよい。
[3-6.他の実施の形態6]
さらに上述した実施の形態では、現金処理装置1に、入金部の具体例として、紙幣入出金部30及び硬貨入金部40を設けたが、これに限らず、同一の機能を有するものであれば、紙幣入出金部30及び硬貨入金部40とは異なる入金部を設けるようにしてもよい。さらに上述した実施の形態では、現金処理装置1に、出金部の具体例として、紙幣入出金部30及び硬貨出金箱41を設けたが、これに限らず、同一の機能を有するものであれば、紙幣入出金部30及び硬貨出金箱41とは異なる出金部を設けるようにしてもよい。また例えば、入金部及び出金部として機能する紙幣入出金部30の代わりに、入金部として機能する紙幣入金部と、出金部として機能する紙幣出金部とを現金処理装置1に設けるようにしてもよい。さらに上述した実施の形態では、現金処理装置1に、全体を制御して入金処理、出金処理及び返金処理を実行する制御部としての主制御部10と、紙幣入出金部18が有する制御部36と、硬貨入出金部19が有する制御部47とを設けたが、これに限らず、例えば、制御部36と制御部47の機能を主制御部10に持たせるようにしてもよい。
[3-7.他の実施の形態7]
さらに、本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した実施の形態と他の実施の形態の一部または全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。