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JP7320993B2 - 耐アルコール性積層体 - Google Patents
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JP7320993B2 - 耐アルコール性積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、耐アルコール性積層体に関する。
従来、アルコール含有物を密封包装する包装袋として、例えば、基材層、バリア層、シーラント層等を、それぞれ接着層を介して積層した積層体を、ヒートシールして作製した包装袋が使用されていた。
しかしながら、包装される内容物が、例えば50質量%以上の高濃度アルコールである場合は、長期保存中に、アルコール成分が積層体に浸透し、特にバリア層とシーラント層との間の接着層を侵す結果、シーラント層がバリア層から剥離(デラミネーション)して包装袋が破損するという問題があった。かかる問題に対する種々の提案がなされている。
特許文献1では、基材層とバリア層とシーラント層とが接着剤層を介して、この順で積層された積層体であって、前記バリア層が金属箔からなり、前記バリア層とシーラント層との間の接着剤層が、主剤としてポリエステルポリオールとエポキシ化合物とを含み、硬化剤としてポリイソシアネートとを含むウレタン系接着剤からなり、前記主剤と前記硬化剤との比が、固形分質量比で10:1.269~10:2.885であることを特徴とする、積層体が開示されている。
特許文献2では、アルコール濃度が50質量%以上の液体、又は液体の含浸物を包装する包装袋であって、該包装袋が、少なくとも基材層、接着層、バリア層、アンカーコート層、ポリオレフィン系樹脂層をこの順に積層してなる積層体で形成され、バリア層は、アルミニウム箔又は蒸着フィルムであり、アンカーコート層は、ポリオレフィン共重合樹脂をその数平均粒子径が1μm以下となるように分散した水性分散液であって、且つその水性分散液中には不揮発性水性化助剤を含まないように形成された水性分散液を、前記バリア層面に乾燥時の厚みが0.1~2μmとなるように塗布し、加熱乾燥して形成され、アルコールに対する遮断性を向上させるものであり、ポリオレフィン共重合樹脂は、所定の含有率の不飽和カルボン酸又はその無水物及び(メタ)アクリル酸エステルを含み、融点が90~110℃であり、メルトフローレートが1~10g/10分であり、また、ポリオレフィン系樹脂層は、アンカーコート層面にポリオレフィン系樹脂を押し出しコートする方法、又はポリオレフィン系樹脂フィルムを同様のポリオレフィン系樹脂を用いて押し出しラミネートする方法で形成されていることを特徴とする、アルコール含有物用包装袋が開示されている。
特開2015-157363号公報 特開2018-16370号公報
上記のデラミネーションの問題に対する対応策は、未だ要望されている。したがって、耐アルコール性を有する新規な積層体を提供する必要性が存在する。
本発明者らは、鋭意検討したところ、以下の手段により上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、下記のとおりである:
〈態様1〉基材樹脂層、基材接着層、金属箔層、第一の接着層、金属箔層以外のバリア層、第二の接着層、及びシーラント層をこの順で有する、
耐アルコール性積層体。
〈態様2〉前記バリア層が、被蒸着樹脂層、及び前記被蒸着樹脂層に直接に蒸着されている無機材料層を有する、無機材料蒸着樹脂層である、態様1に記載の耐アルコール性積層体。
〈態様3〉前記無機材料蒸着樹脂層の無機材料層が、前記第一の接着層側に存在している、態様2に記載の耐アルコール性積層体。
〈態様4〉前記無機材料蒸着樹脂層の前記無機材料層が、アルミニウム蒸着膜、アルミナ蒸着膜、シリカ蒸着膜、シリカ・アルミナ二元蒸着膜からなる群より選択される、態様2又は3に記載の耐アルコール性積層体。
〈態様5〉前記第二の接着層が、ウレタン接着層である、態様1~4のいずれか一項に記載の耐アルコール性積層体。
〈態様6〉前記ウレタン接着層が、ポリエステルポリオールに由来する繰り返し単位を有する、態様5に記載の耐アルコール性積層体。
〈態様7〉前記ウレタン接着層の、赤外分光法による測定によって得られるスペクトルにおいて、C=O伸縮振動に由来するピークの面積に対するC-N-H変角振動のピークの面積の比が、0.13以上である、態様6に記載の耐アルコール性積層体。
〈態様8〉態様1~7のいずれか一項に記載の耐アルコール性積層体で構成されている、袋。
〈態様9〉態様8に記載の袋、及び
前記袋に封入されているアルコールを含む内容物
を有する、内容物入り袋。
本発明によれば、耐アルコール性を有する新規な積層体を提供することができる。
図1は、本発明の耐アルコール性積層体の層構成を示す図である。
《耐アルコール性積層体》
図1に示すように、本発明の耐アルコール性積層体100は、基材樹脂層110、基材接着層112、金属箔層120、第一の接着層130、金属箔層以外のバリア層140、第二の接着層150、及びシーラント層160をこの順で有する。
バリア層140は、被蒸着樹脂層144、及び被蒸着樹脂層144に直接に蒸着されている、無機材料層142を有する、無機材料蒸着樹脂層であってよい。
本発明者らは、上記の構成により、金属箔層と接着層との界面がアルコールによって剥離することを抑制できることを見出した。理論に拘束されることを望まないが、これは、従来の接着層と金属箔層との間の接着では、アルコールが接着層に浸透して金属箔層の表面に達し、そして接着層と金属箔層との間の分子間相互作用が阻害されること、及び接着層が膨潤することによって、接着層と金属箔層との間の接着を弱めていたのに対して、本発明によれば、金属箔層以外のバリア層、例えば無機材料蒸着樹脂層を用いた場合、図1の矢印Aで示すように、無機材料蒸着樹脂層の無機材料層が、アルコールの浸透を妨げ、それによって金属箔の表面にアルコールが到達することを抑制することによると考えられる。
無機材料蒸着樹脂層の無機材料層は、第一の接着層側に存在していることが、無機材料層と接着層との間の界面での剥離を抑制する観点から好ましい。
以下では、本発明の各構成要素について説明する。
〈基材樹脂層〉
基材樹脂層としては、耐衝撃性、耐摩耗性等に優れた熱可塑性樹脂、例えば、ポリオレフィン、ビニル系ポリマー、ポリエステル、ポリアミド等を用いることができる。基材樹脂層は、単層であっても複層であってもよく、また基材樹脂層を構成する各層においては、上記の樹脂が単独で用いられていてもよく、又は混合して用いられていてもよい。この基材樹脂層は、延伸フィルムであっても、無延伸フィルムであってもよい。
ポリオレフィンとしては、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。
本明細書において、ポリエチレン系樹脂とは、ポリマーの主鎖にエチレン基の繰返し単位を、50mol%超、60mol%以上、70mol%以上、又は80mol%以上含む樹脂である。かかるポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等のポリエチレンを用いてもよく、エチレンと、カルボキシル基又はエステル基を有するエチレン系モノマーとの共重合体を用いてもよい。
本明細書において、ポリプロピレン系樹脂とは、ポリマーの主鎖にプロピレン基の繰返し単位を、50mol%超、60mol%以上、70mol%以上、又は80mol%以上含む樹脂であり、例えば、ポリプロピレン(PP)ホモポリマー、ランダムポリプロピレン(ランダムPP)、ブロックポリプロピレン(ブロックPP)、塩素化ポリプロピレン、酸変性ポリプロピレン、及びこれらの誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。
ビニル系ポリマーとしては、例えばポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)等が挙げられる。
ポリエステルとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
ポリアミドとしては、例えばナイロン(登録商標)6、ナイロンMXD6等のナイロン等が挙げられる。
基材樹脂層の厚さは、7μm以上、10μm以上、又は15μm以上であることが、金属箔層を良好に保護する観点から好ましく、また55μm以下、50μm以下、又は45μm以下であることが、取り扱い性を向上させる観点から好ましい。
〈基材接着層〉
基材接着層は、基材樹脂層と金属箔層とを接着させている層である。基材接着層は、ウレタン接着剤、ホットメルト接着剤、水溶性接着剤、エマルション接着剤、ノンソルベントラミネート接着剤、及び押出ラミネート用の熱可塑性樹脂等であってもよい。中でもウレタン接着剤で構成されているウレタン接着層を用いることが、金属箔層に対する接着性の観点から好ましい。
ウレタン接着層としては、例えばイソシアネート基を有する化合物と水酸基を有する化合物とがウレタン結合を介して縮合したポリマー等を用いることができる。水酸基を有する化合物(主剤)としては、例えばアクリルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロンラクトンポリオール等が挙げられる。イソシアネート基を有する化合物(硬化剤)としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)等、及びこれらの重合体(ポリイソシアネート)からなる群より選択される1又は複数種を用いることができる。上記の主剤及び硬化剤を縮合させたポリマーは、水酸基を有する化合物及びイソシアネート基を有する化合物に由来する繰り返し単位、並びにウレタン結合を有することができる。
〈金属箔層〉
金属箔層としては、アルミニウム箔、銅箔、チタン箔等の単体の金属箔、アルミニウム合金箔、ステンレス箔等の合金箔等を用いることができる。
金属箔層の厚さは、1μm以上、3μm以上、5μm以上、7μm以上、10μm以上、又は15μm以上であることが、強度及びバリア性を確保する観点から好ましく、また45μm以下、40μm以下、又は35μm以下であることが、取り扱い性を向上させる観点から好ましい。
〈第一の接着層〉
第一の接着層は、金属箔層と無機材料蒸着樹脂層との間に存在している層である。第一の接着層としては、基材接着層に関して挙げた接着剤を用いることができる。中でもウレタン接着剤で構成されているウレタン接着層を用いることが、金属箔層に対する接着性の観点から好ましい。
特に、第一の接着層が、ポリエステルポリオールに由来する繰り返し単位を有するウレタン接着層である場合には、このウレタン接着層の、赤外分光法(IR)による測定によって得られるスペクトルにおいて、1720cm-1(ポリエステルポリオールのエステル結合に由来するC=O伸縮振動)のピークの面積に対する1530cm-1(C-N-H変角振動)のピークの面積の比は、0.10以上、0.11以上、又は0.12以上であることが、接着性を確保する観点から好ましく、また0.16以下、0.15以下、0.14以下、0.13以下、又は0.12以下であることが、主剤成分と硬化剤成分との反応により生じる二酸化炭素の過剰な発生による外観不良を抑制する観点から好ましい。
例えば、ウレタン接着剤としてイソシアネート基を有する化合物と水酸基を有する化合物とがウレタン結合を介して縮合したポリマーを用いる場合、水酸基を有する化合物(主剤)の質量に対するイソシアネート基を有する化合物(硬化剤)の質量の比を調節することにより、このピークの面積の比を調節することができる。例えば、上記の範囲のピークの面積の比は、ウレタン接着層を積層させる際に、主剤と硬化剤との質量比を、9:1.0以上、9:1.1以上又は9:1.2以上であり、かつ9:2.0未満、9:1.8以下、9:1.5以下、9:1.4以下、又は9:1.3以下とすることにより、得ることができる。
〈バリア層〉
バリア層は、金属箔層以外のバリア層である。かかるバリア層としては、バリア性樹脂層、有機物コーティング膜を有する樹脂層、無機材料蒸着樹脂層を用いることができる。
バリア性樹脂層を構成する樹脂としては、例えば環状オレフィンポリマー、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン等を用いることができる。
有機物コーティング膜を有する樹脂層としては、ポリ塩化ビニリデンコーティング膜、ポリクロロトリフルオロエチレンコーティング膜、又はポリフッ化ビニリデンコーティング膜等の有機物コーティング膜を、基材樹脂層に関して挙げた樹脂に積層させた樹脂層を用いることができる。
〈バリア層:無機材料蒸着樹脂層〉
無機材料蒸着樹脂層は、被蒸着樹脂層、及び被蒸着樹脂層に直接に蒸着されている無機材料層を有する層である。かかる無機材料蒸着樹脂層としては、商業的に入手可能な「蒸着フィルム」として称されるフィルムを用いることができる。
(被蒸着樹脂層)
被蒸着樹脂層は、無機材料層が直接に蒸着されている層である。かかる被蒸着樹脂層を構成する樹脂としては、基材樹脂層に関して挙げた樹脂を用いることができる。
(無機材料層)
無機材料層は、被蒸着樹脂層に直接に蒸着されている層である。
無機材料層は、例えばアルミニウム蒸着膜、アルミナ蒸着膜、シリカ蒸着膜、シリカ・アルミナ二元蒸着膜等であってよい。
無機材料層の厚さは、100nm以上、200nm以上、300nm以上、500nm以上、700nm以上、又は1μm以上であることが、強度及びバリア性を確保する観点から好ましく、また5μm以下、4μm以下、3μm以下、又は2μm以下であることが、包装としての取り扱い性を向上させる観点から好ましい。
〈第二の接着層〉
第二の接着層は、無機材料蒸着樹脂層とシーラント層との間に存在している層である。第二の接着層としては、基材接着層に関して挙げた接着剤を用いることができる。中でも、ウレタン接着剤で構成されているウレタン接着層を用いることが、シーラント層との接着性の観点から好ましい。
特に、第二の接着層が、ポリエステルポリオールに由来する繰り返し単位を有するウレタン接着層である場合には、このウレタン接着層の、赤外分光法(IR)による測定によって得られるスペクトルにおいて、1720cm-1(ポリエステルポリオールのエステル結合に由来するC=O伸縮振動)のピークの面積に対する1530cm-1(C-N-H変角振動)のピークの面積の比は、は、0.10以上、0.11以上、0.12以上、0.13以上、0.14以上、0.15以上、又は0.16以上であってよい。このピークの面積の比は、0.50以下、0.45以下、0.40以下、0.35以下、0.30以下、0.25以下、又は0.20以下であってよい。
例えば、上記の範囲のピークの面積の比は、ウレタン接着層を積層させる際に、主剤と硬化剤との質量比を、9:1.0以上、9:1.3以上、9:1.5以上、9:1.8以上であり、かつ9:4.0以下、9:3.5以下、9:3.0以下、9:2.5以下、又は9:2.2以下とすることにより、得ることができる。
〈シーラント層〉
シーラント層は、例えば、ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン、エチレンメタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレンアクリル酸共重合体(EAA)、アイオノマー樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体等の樹脂でよい。これらの樹脂は、例えば、延伸又は無延伸フィルム、押出積層用の溶融樹脂、ホットメルト用の塗料等の形態で与えることができる。
シーラント層の厚さは、10μm以上、20μm以上、30μm以上、又は40μm以上であることが、強度を確保する観点から好ましく、また200μm以下、180μm以下、150μm以下、130μm以下、100μm以下、90μm以下、又は80μm以下であることが、製造上の観点から好ましい。
《袋》
本発明の袋は、上記の耐アルコール性積層体で構成されている。耐アルコール性積層体のシーラント層は、内容物と接触することとなる側に配置されていてよい。
本発明の袋では、本発明の耐アルコール性積層体は、例えばシーラント層が互いに対向してヒートシールされていてよい。また、2つの耐アルコール性積層体で袋が構成されている場合、この2つの耐アルコール性積層体は、同一の材料で構成されていてもよく、又は異なる材料で構成されていてもよい。
《内容物入り袋》
本発明の内容物入り袋は、上記の袋、及び
この袋に封入されているアルコールを含む内容物
を有する。
アルコールを含む内容物としては、例えばアルコール含有消毒液、アルコールを含侵しているシート、アルコール飲料、アルコールを含有している食品等が挙げられる。
特に、本発明の耐アルコール性積層体は、エポキシ化合物を含有しておらず、また押出し樹脂で構成されている層も有しないため、内容物が高濃度のアルコール、例えば30vol%以上、35vol%以上、40vol%以上、45vol%以上、50vol%以上、55vol%以上、又は60vol%以上のアルコールを含有しているアルコール飲料又はアルコールを含有している食品である場合には、押出し樹脂に起因するにおい成分、並びにエポキシ化合物及びこれに由来する成分が内容物に溶出しないため、本発明が有益となる。
実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
《耐アルコール性積層体の作製》
〈実施例1〉
基材樹脂層としてのナイロンフィルム(エンブレム(登録商標)ON、ユニチカ株式会社、厚さ15μm)に、金属箔層としてのアルミニウム箔を、基材接着層としての2液ウレタン系ドライラミネート接着剤(主剤:タケラックA-525(ポリエステルポリオール)、硬化剤:タケネートA-52、三井化学株式会社)を用いて積層させた。
次いで、アルミニウム箔の空いている側に、無機材料蒸着樹脂層としてのアルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート(テトライトEX-HB、尾池パックマテリアル株式会社、厚さ12μm)の無機材料層としてのアルミニウム蒸着膜側を、第一の接着層としての2液ウレタン系ドライラミネート接着剤(主剤:タケラックA-525(ポリエステルポリオール)、硬化剤:タケネートA-52(ポリイソシアネート)、三井化学株式会社)を用いて積層させた。
次いで、アルミニウム蒸着PETのPET側に、シーラント層としての直鎖状低密度ポリエチレン系シーラントフィルム(SK615P、タマポリ株式会社、厚さ50μm)を、第二の接着層としての2液ウレタン系ドライラミネート接着剤(主剤:タケラックA-525(ポリエステルポリオール)、硬化剤:タケネートA-52、三井化学株式会社)を用いて積層させて、実施例1の積層体を作製した。第二の接着層における主剤と硬化剤との質量比は、9:2とした。
〈実施例2〉
第二の接着層における主剤と硬化剤との質量比を、9:1としたことを除き、実施例1と同様にして、実施例2の積層体を作製した。
〈比較例1~2〉
アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートの代わりに、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET-B、ユニチカ株式会社、厚さ12μm)を用いたことを除き、実施例1~2と同様にして、比較例1~2の積層体をそれぞれ作製した。
〈比較例3~4〉
第一の接着層及びアルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートを積層させなかったことを除き、実施例1~2と同様にして、比較例3~4の積層体をそれぞれ作製した。
《評価》
〈ウレタン結合の含有率〉
実施例1及び2に関し、第二の接着層のIRスペクトルを、フーリエ変換赤外分光光度計(FT/IR-6700、JASCO社)を用いて測定し、1720cm-1(ポリエステルポリオールのエステル結合に由来するC=O伸縮振動)のピークの面積に対する1530cm-1(C-N-H変角振動)のピークの面積の比を測定した。実施例1及び2の第二の接着層の上記のピーク面積の比は、それぞれ0.1614及び0.1174であった。
〈初期のシール強度〉
作製した積層体を15mm幅で切り出し、シーラント層同士を合わせて、インパルスシーラー(FA-300-10W、富士インパルス社)を用いて200℃、1secの条件でヒートシールした。ヒートシール部分の15mm幅のシール強度(ヒートシール強さ)を、JIS Z 0238に基づきT型剥離試験で測定した。
〈エタノール暴露後のシール強度〉
作製した積層体を、160mm×100mmの大きさに切り出し、シーラント層が互いに対向するようにして長辺方向を畳んで、長辺及び短辺1箇所ずつを、10mm幅でインパルスシーラー(FA-300-10W、富士インパルス社)を用いて、200℃、1secの条件でヒートシールし袋形状を作製した。次いで、この袋に、50vol%エタノール水溶液を40g充填し、上記と同じ条件で残り一辺をヒートシールして三方シール袋にして、この水溶液を密封して、エタノール入り三方シール袋を作製した。これを、温度40℃相対湿度90%RHの恒温槽に7日間保管することにより、積層体をシーラント層側からエタノールに暴露した。
保管後、室温に1時間静置し袋の短辺1箇所に切込みを入れて内容物を除き、これを、ヒートシールされている部分を含むようにして15mm幅で切り出して、ヒートシール部分の15mm幅のシール強度(ヒートシール強さ)を、JIS Z 0238に基づきT型剥離試験で測定した。
初期及びエタノール暴露後のいずれにおいても、同様の測定を5回行い、その平均値を算出した。
初期のシール強度に対するエタノール暴露後のシール強度の割合を求めて、シール強度維持率とした。
〈破袋強度〉
上記のエタノール入り三方シール袋を、ストログラフ(VE100、東洋精機社)の上下の冶具の間に設置して、10mm/minで加圧していき、袋が破袋又は上限停止(8kN)するまで加圧し、その時の圧力を破袋強度とした。
上記の測定を5回行い、その平均値を算出した。
実施例及び比較例の構成及び評価結果を表1に示す。
Figure 0007320993000001
表1から、無機材料蒸着樹脂層を有する実施例1及び2の積層体は、無機材料蒸着樹脂層を有しない比較例1~4の積層体と比較して、エタノール暴露後のシール強度の減少が抑制されていることが理解できよう。また、実施例1及び2の積層体は、比較例1~4の積層体と比較して、高い破袋強度が得られていることが理解できよう。このことから、実施例1及び2の積層体は、良好な耐アルコール性を有することが理解できよう。
また、実施例の中でも、硬化剤の含有率が高い実施例1は、シール強度維持率が高かったことが理解できよう。
100 耐アルコール性積層体
110 基材樹脂層
112 基材接着層
120 金属箔層
130 第一の接着層
140 バリア層
142 無機材料層
144 被蒸着樹脂層
150 第二の接着層
160 シーラント層

Claims (8)

  1. 基材樹脂層、基材接着層、金属箔層、第一の接着層、金属箔層以外のバリア層、第二の接着層、及びシーラント層をこの順で有
    前記バリア層が、被蒸着樹脂層、及び前記被蒸着樹脂層に直接に蒸着されている無機材料層を有する、無機材料蒸着樹脂層であり、かつ
    前記無機材料蒸着樹脂層の無機材料層が、前記第一の接着層側に存在している、
    耐アルコール性積層体。
  2. 前記第二の接着層が、金属アルコキシドを含まない、請求項1に記載の耐アルコール性積層体。
  3. 前記無機材料蒸着樹脂層の前記無機材料層が、アルミニウム蒸着膜、アルミナ蒸着膜、シリカ蒸着膜、シリカ・アルミナ二元蒸着膜からなる群より選択される、請求項1又は2に記載の耐アルコール性積層体。
  4. 前記第二の接着層が、ウレタン接着層である、請求項1~のいずれか一項に記載の耐アルコール性積層体。
  5. 前記ウレタン接着層が、ポリエステルポリオールに由来する繰り返し単位を有する、請求項に記載の耐アルコール性積層体。
  6. 前記ウレタン接着層の、赤外分光法による測定によって得られるスペクトルにおいて、C=O伸縮振動に由来するピークの面積に対するC-N-H変角振動のピークの面積の比が、0.13以上である、請求項に記載の耐アルコール性積層体。
  7. 請求項1~のいずれか一項に記載の耐アルコール性積層体で構成されている、袋。
  8. 請求項に記載の袋、及び
    前記袋に封入されているアルコールを含む内容物
    を有する、内容物入り袋。
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