以下、添付図面を参照して本実施形態を説明する。本実施形態では、複数のLEDチップが搭載された支持基板を分割してLEDモジュールチップを形成した後、LEDモジュールチップをディスプレイ基板に配置することにより、ディスプレイパネルを製造する。
本実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法では、まず、LEDチップが搭載される支持基板を準備する(支持基板準備ステップ)。図1は、支持基板(回路基板)11を示す斜視図である。
例えば支持基板11は、シリコン等でなる円盤状のウェーハであり、表面11a及び裏面11bを備える。支持基板11は、互いに交差するように格子状に配列された複数の分割予定ライン(ストリート)13よって複数の矩形状の領域に区画されており、この複数の領域の表面11a側にはそれぞれ、後述のLEDチップ17(図3(A)等参照)を制御する制御回路(駆動回路)15が形成されている。
制御回路15は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)回路によって構成され、トランジスタ、容量素子等の各種の素子と、電極及び配線とを含む。この制御回路15には、後の工程でLEDチップ17が接続され、制御回路15はLEDチップ17の発光を制御する。
なお、支持基板11の種類、材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。また、支持基板11に形成される制御回路15の回路構成、構造、数量、形状、大きさ、配置等にも制限はなく、制御回路15に接続されるLEDチップ17の構成、特性、数量等に応じて適宜設定される。
次に、支持基板11の表面側に加工溝を分割予定ライン13に沿って形成する(分割予定ライン加工ステップ)。図2(A)は、切削ブレード10によって支持基板11に加工溝11cが形成される様子を示す一部断面正面図である。
分割予定ライン加工ステップでは、例えば切削装置2を用いて支持基板11を切削する。切削装置2は、支持基板11を保持するチャックテーブル(保持テーブル)4と、チャックテーブル4によって保持された支持基板11を切削する切削ユニット6とを備える。
チャックテーブル4の上面は、支持基板11を保持する保持面4aを構成する。例えば保持面4aは、支持基板11よりも直径の大きい円形に形成される。ただし、保持面4aの形状に制限はなく、支持基板11の形状に応じて適宜設定される。保持面4aは、チャックテーブル4の内部に形成された流路(不図示)を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
チャックテーブル4には、移動機構(不図示)及び回転機構(不図示)が接続されている。移動機構は、チャックテーブル4を加工送り方向(第1水平方向、図2(A)における前後方向)に沿って移動させる。また、回転機構は、チャックテーブル4を鉛直方向(上下方向)と概ね平行な回転軸の周りで回転させる。
チャックテーブル4の上方には、切削ユニット6が配置されている。切削ユニット6は、保持面4aと概ね平行で、且つ、加工送り方向と概ね垂直な割り出し送り方向(第2水平方向、図2(A)における左右方向)に沿って配置された円筒状のスピンドル(回転軸)8を備える。スピンドル8の先端部(一端側)には、支持基板11を切削する環状の切削ブレード10が装着される。また、スピンドル8の基端部(他端側)には、スピンドル8を回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)が接続されている。
例えば切削ブレード10は、金属等でなる環状の基台と、基台の外周縁に沿って形成された環状の切刃とが一体となって構成されたハブタイプの切削ブレードである。ハブタイプの切削ブレードの切刃は、ダイヤモンド等でなる砥粒がニッケルめっき等の結合材によって固定された電鋳砥石によって構成される。
ただし、切削ブレード10の砥粒及び結合材の材質に制限はなく、加工対象となる支持基板11の材質や加工条件等に応じて適宜選択される。また、切削ブレード10は、砥粒が金属、セラミックス、樹脂等でなる結合材によって固定された環状の切刃からなるワッシャータイプの切削ブレードであってもよい。
また、切削ユニット6には、切削ユニット6を移動させる移動機構(不図示)が接続されている。この移動機構は、切削ユニット6を割り出し送り方向及び鉛直方向に沿って移動させる。この移動機構によって、切削ブレード10の割り出し送り方向における位置と、切削ブレード10の高さ(支持基板11への切り込み深さ)とが調整される。
分割予定ライン加工ステップでは、まず、支持基板11をチャックテーブル4によって保持する。具体的には、支持基板11は、表面11a側(制御回路15側)が上方に露出し、裏面11b側が保持面4aと対向するように、チャックテーブル4上に配置される。この状態で、保持面4aに吸引源の負圧を作用させると、支持基板11がチャックテーブル4によって吸引保持される。なお、支持基板11の裏面11b側には、支持基板11を保護する保護テープ等が貼付されていてもよい。
次に、一の分割予定ライン13の長さ方向と加工送り方向とが概ね平行になるように、チャックテーブル4を回転させる。また、切削ブレード10の下端が支持基板11の表面11aよりも下方で、且つ、支持基板11の裏面11bよりも上方に配置されるように、切削ユニット6の高さを調整する。さらに、切削ブレード10が一の分割予定ライン13の延長線上に配置されるように、切削ユニット6の割り出し送り方向における位置を調整する。
そして、スピンドル8を回転駆動源によって回転させる。その結果、回転駆動源からスピンドル8を介して伝達される動力により、スピンドル8の先端部に装着された切削ブレード10が回転する。この状態で、チャックテーブル4を加工送り方向に沿って移動させると、切削ブレード10が分割予定ライン13に沿って支持基板11の表面11a側に切り込み、支持基板11には線状の加工溝11cが分割予定ライン13に沿って形成される。
なお、分割予定ライン加工ステップでは、後述の分割ステップ(図5参照)において研削されて薄化された後の支持基板11の厚さ(仕上げ厚さ)を超える深さの加工溝11cが形成されるように、切削ユニット6の高さが調整される。具体的には、支持基板11の表面11aと切削ブレード10の下端との高さの差(切削ブレード10の切り込み深さ)が仕上げ厚さを超えるように切削ユニット6が配置された状態で、支持基板11が切削される。
その後、同様の手順を繰り返し、他の分割予定ライン13に沿って仕上げ厚さを超える深さの加工溝11cを形成する。これにより、支持基板11の表面11a側には、各制御回路15(図1参照)を区画する複数の加工溝11cが格子状に形成される。
なお、加工溝11cの形成方法は切削ブレード10による切削加工に限られない。例えば、支持基板11の表面11a側からレーザービームを照射することによって加工溝11cを形成することもできる。図2(B)は、レーザービームの照射によって支持基板11に加工溝11cが形成される様子を示す一部断面正面図である。
支持基板11のレーザー加工には、例えばレーザー加工装置20が用いられる。レーザー加工装置20は、支持基板11を保持するチャックテーブル(保持テーブル)22と、チャックテーブル22によって保持された支持基板11に向かってレーザービーム26を照射するレーザー照射ユニット24とを備える。
チャックテーブル22の上面は、支持基板11を保持する保持面22aを構成する。例えば保持面22aは、支持基板11よりも直径の大きい円形に形成される。ただし、保持面22aの形状に制限はなく、支持基板11の形状に応じて適宜設定される。保持面22aは、チャックテーブル22の内部に形成された流路(不図示)を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
チャックテーブル22には、移動機構(不図示)及び回転機構(不図示)が接続されている。移動機構は、チャックテーブル22を、互いに垂直な加工送り方向(第1水平方向、図2(B)における左右方向)及び割り出し送り方向(第2水平方向、図2(B)における前後方向)に沿って移動させる。また、回転機構は、チャックテーブル22を鉛直方向(上下方向)と概ね平行な回転軸の周りで回転させる。
チャックテーブル22の上方には、レーザー照射ユニット24が配置されている。レーザー照射ユニット24は、チャックテーブル22によって保持された支持基板11に向かって、支持基板11を加工するためのレーザービーム26を照射する。具体的には、レーザー照射ユニット24は、所定の波長のレーザービームをパルス発振するYAGレーザー、YVO4レーザー等のレーザー発振器と、レーザー発振器から発振されたレーザービームを所定の位置で集光させる集光器とを備える。
レーザービーム26の波長は、レーザービーム26の少なくとも一部が支持基板11に吸収される(レーザービーム26が支持基板11に対して吸収性を有する)ように設定される。また、レーザービーム26の他の照射条件(パワー、スポット径、繰り返し周波数等)は、レーザービーム26が支持基板11に照射された際に支持基板11にアブレーション加工が施されるように設定される。
まず、支持基板11をチャックテーブル22によって保持する。具体的には、支持基板11は、表面11a側が上方に露出し、裏面11b側が保持面22aと対向するように、チャックテーブル22上に配置される。この状態で、保持面22aに吸引源の負圧を作用させると、支持基板11がチャックテーブル22によって吸引保持される。
次に、一の分割予定ライン13の長さ方向と加工送り方向とが概ね平行になるように、チャックテーブル22を回転させる。また、レーザービーム26が支持基板11の表面11a側で集光されるように、レーザービーム26の集光点の高さを調整する。さらに、レーザービーム26の集光点が一の分割予定ライン13の延長線上に位置づけられるように、チャックテーブル22の割り出し送り方向における位置を調整する。
そして、図2(B)に示すように、レーザー照射ユニット24からレーザービーム26を照射しながら、チャックテーブル22を加工送り方向に沿って移動させる。これにより、レーザービーム26が支持基板11の表面11a側から一の分割予定ライン13に沿って照射され、支持基板11の表面11a側にアブレーション加工が施される。その結果、一の分割予定ライン13に沿って加工溝11cが形成される。
レーザービーム26の照射条件は、加工溝11cの深さが仕上げ厚さを超えるように適宜調整される。なお、レーザービーム26を一度走査することによって仕上げ厚さを超える深さの加工溝11cを形成することが困難な場合には、一の分割予定ライン13に沿ってレーザービーム26を複数回走査してもよい。
上記の分割予定ライン加工ステップの後、必要に応じて、支持基板11を洗浄する工程が実施される。これにより、支持基板11を切削ブレード10で切削することによって生じた屑(切削屑)や、支持基板11にレーザービーム26を照射することによって生じたデブリ等の加工屑が除去される。支持基板11の洗浄は、例えば純水等の洗浄液で支持基板11に付着した加工屑を洗い流すことによって行われる。
なお、レーザービーム26の照射によって支持基板11に加工溝11cを形成する場合には、支持基板11にレーザービーム26を照射する前に、支持基板11の表面11a側に保護膜を形成してもよい。支持基板11の表面11a側に保護膜を形成し、この保護膜を介して支持基板11にレーザービーム26を照射すると、レーザービーム26の照射によって発生した加工屑(デブリ)が支持基板11の表面11a側に付着することを防止できる。この保護膜は、加工溝11cの形成が完了した後に除去される。
保護膜としては、例えばPVA(ポリビニルアルコール)、PEG(ポリエチレングリコール)等の水溶性の樹脂を用いることができる。保護膜が水溶性の樹脂でなる場合、支持基板11の表面11a側に純水等を供給することにより、保護膜を容易に除去できる。
次に、支持基板11の分割予定ライン13によって区画された複数の領域にそれぞれLEDチップを搭載する(LEDチップ搭載ステップ)。図3(A)は、支持基板11にLEDチップ17が搭載される様子を示す一部断面正面図である。
LEDチップ搭載ステップでは、まず、支持基板11がチャックテーブル(保持テーブル)30の上面(保持面30a)で保持される。そして、複数のLEDチップ17がそれぞれ、分割予定ライン13(加工溝11c)によって区画された領域の表面11a側に搭載される。なお、分割予定ライン13によって区画された領域には制御回路15(図1参照)が形成されており、制御回路15は表面で露出する接続電極を備えている。そして、LEDチップ17は制御回路15の接続電極と接続されるように搭載される。
図3(B)は、支持基板11に搭載された複数のLEDチップ17を示す斜視図である。例えば、一の制御回路15には3種類のLEDチップ17が接続される。図3(B)では、赤色の光を発するLEDチップ17(赤色LEDチップ17R)、緑色の光を発するLEDチップ17(緑色LEDチップ17G)、青色の光を発する2つのLEDチップ17(青色LEDチップ17B)が、同一の制御回路15に接続されている。そして、制御回路15は、赤色LEDチップ17R、緑色LEDチップ17G、青色LEDチップ17Bのそれぞれの発光を制御する。
なお、LEDチップ17の製造方法に制限はない。例えば、LEDチップ17の製造には、サファイア、SiC等でなる基板が用いられる。この基板上に、LEDを構成する各種の層(バッファ層、n型半導体層、発光層、p型半導体層等)が順次エピタキシャル成長によって形成される。そして、この積層体(エピタキシャル層)に電極を接続することにより、LEDが形成される。その後、基板を分割して個片化することにより、それぞれLEDを備える複数のLEDチップ17が得られる。
LEDチップ17の支持基板11への搭載方法にも制限はない。例えば、LEDチップ17を1つずつ、又は複数のLEDチップ17を同時に、コレット等によってピックアップして搬送し、ダイボンディングによって制御回路15の接続電極に接続させる。また、複数のLEDが形成された基板に向かってレーザービームを照射し、基板とLEDとの界面(例えばバッファ層)においてアブレーションを生じさせることにより、LEDを支持基板11に転写してもよい(レーザーリフトオフ)。このとき、支持基板11に転写、搭載される個々のLEDが、LEDチップ17に相当する。
上記のLEDチップ搭載ステップは、分割予定ライン加工ステップ(図2(A)及び図2(B)参照)の後に実施される。これにより、加工溝11cを形成する際に生じる加工屑がLEDチップ17に付着することを回避し、LEDチップ17からの光の放出が加工屑によって妨げられることを防止できる。
次に、支持基板11の表面11a側(LEDチップ17側)を保護部材で覆う(保護部材被覆ステップ)。図4は、保護部材(保護膜)19が形成された支持基板11を示す断面図である。
保護部材被覆ステップでは、支持基板11の表面11a側(LEDチップ17側)に、複数のLEDチップ17を被覆する保護部材19を形成する。例えば、保護部材19として樹脂でなる封止材が、支持基板11の表面11a側の全体を覆うように形成される。保護部材19によってLEDチップ17が保護され、後述の分割ステップにおいてLEDチップ17の損傷等が防止される。
次に、支持基板11を研削して、支持基板11を複数のLEDモジュールチップに分割する(分割ステップ)。図5は、支持基板11が研削される様子を示す一部断面正面図である。
分割ステップでは、例えば研削装置40を用いて支持基板11を研削する。研削装置40は、支持基板11を保持するチャックテーブル(保持テーブル)42と、チャックテーブル42によって保持された支持基板11を研削する研削ユニット44を備える。
チャックテーブル42の上面は、支持基板11を保持する保持面42aを構成する。保持面42aは、支持基板11の表面11a側(LEDチップ17側、保護部材19側)の全体を保持可能な大きさ及び形状に形成される。例えば、保持面42aは支持基板11よりも直径が大きい円形に形成される。保持面42aは、チャックテーブル42の内部に形成された吸引路(不図示)等を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
チャックテーブル42には、移動機構(不図示)及び回転機構(不図示)が接続されている。移動機構は、チャックテーブル42を水平方向に沿って移動させる。また、回転機構は、チャックテーブル42を鉛直方向(上下方向)と概ね平行な回転軸の周りで回転させる。
チャックテーブル42の上方には、研削ユニット44が配置されている。研削ユニット44は、鉛直方向に沿って配置された円筒状のスピンドル(回転軸)46を備える。スピンドル46の先端部(下端側)には、支持基板11を研削するための研削ホイール50が装着される円盤状のマウント48が固定されている。また、スピンドル46の基端部(上端側)には、スピンドル46を回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)が接続されている。
マウント48の下面側には、研削ホイール50が装着される。研削ホイール50は、ステンレス、アルミニウム等の金属でなりマウント48と概ね同径に形成された環状の基台52を備える。基台52の下面側には、複数の直方体状の研削砥石54が、基台52の外周に沿って概ね等間隔に固定されている。
研削ホイール50は、回転駆動源からスピンドル46及びマウント48を介して伝達される動力により、鉛直方向と概ね平行な回転軸の周りで回転する。また、研削ユニット44には移動機構(不図示)が接続されており、この移動機構は研削ユニット44を鉛直方向に沿って昇降させる。さらに、研削ユニット44の近傍には、チャックテーブル42によって保持された支持基板11と複数の研削砥石54とに純水等の研削液58を供給するノズル56が設けられている。
分割ステップでは、まず、支持基板11をチャックテーブル42によって保持する。具体的には、支持基板11は、表面11a側(LEDチップ17側、保護部材19側)が保持面42aと対向し、裏面11b側が上方に露出するように、チャックテーブル42上に配置される。この状態で、保持面42aに吸引源の負圧を作用させると、支持基板11の表面11a側がチャックテーブル42によって吸引保持される。
次に、支持基板11を保持したチャックテーブル42を研削ユニット44の下方に移動させる。そして、チャックテーブル42と研削ホイール50とをそれぞれ所定の方向に所定の回転数で回転させながら、研削ホイール50をチャックテーブル42に向かって下降させる。このときの研削ホイール50の下降速度は、複数の研削砥石54が適切な力で支持基板11の裏面11b側に押し当てられるように調整される。
回転する複数の研削砥石54が支持基板11の裏面11b側に接触すると、支持基板11の裏面11b側が削り取られる。これにより、支持基板11が研削されて薄化される。なお、支持基板11の研削中にはノズル56から研削液58が供給され、支持基板11及び複数の研削砥石54が冷却されるとともに、支持基板11の研削によって生じた屑(研削屑)が洗い流される。
支持基板11が所定の厚さ(仕上げ厚さ)になるまで薄化されると、支持基板11の表面11a側に形成されている加工溝11cが、裏面11bで露出する。その結果、支持基板11が分割予定ライン13(加工溝11c)に沿って分割され、複数のLEDチップ17と制御回路15とがパッケージ化されたLEDモジュールチップ21(図6(A)参照)が得られる。
なお、分割ステップでは、支持基板11の裏面11b側を研削することによって支持基板11を分割する。そのため、LEDチップ17が形成されている支持基板11の表面11a側は加工されず、LEDチップ17に加工屑が付着しにくい。これにより、LEDチップ17からの光の放出が加工屑によって妨げられることを防止できる。
次に、支持基板11の裏面11b側にテープを貼付した後、支持基板11から保護部材19を除去してLEDチップ17を露出させる。図6(A)は、支持基板11の裏面11b側にテープ23が貼付される様子を示す一部断面正面図である。ここでは一例として、支持基板11がテープ23を介して環状のフレーム25によって支持される場合について説明する。
まず、チャックテーブル(保持テーブル)60の上面(保持面60a)上に、金属等でなる環状のフレーム25を配置する。フレーム25の中央部には、フレーム25を厚さ方向に貫通する開口25aが設けられている。この開口25aは、内側に支持基板11を配置可能な形状及び大きさに形成される。例えば開口25aは、支持基板11よりも直径の大きい円形に形成される。
また、チャックテーブル60の保持面60a上に支持基板11(複数のLEDモジュールチップ21)を配置する。このとき支持基板11は、表面11a側が保持面60aと対向し、裏面11b側が上方に露出するように、フレーム25の開口25aの内側に配置される。
そして、チャックテーブル60によって保持された支持基板11及びフレーム25上に、テープ23を配置する。例えばテープ23は、フィルム状の基材と、基材上に形成された粘着層(糊層)とを備える。基材は、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート等の樹脂でなり、粘着層は、エポキシ系、アクリル系、又はゴム系の接着剤等でなる。なお、粘着層には、紫外線の照射によって硬化する紫外線硬化型の樹脂を用いることもできる。
テープ23の形状及び大きさは、テープ23がフレーム25の開口25aの全体を覆うことが可能となるように設定される。例えば、開口25aよりも直径の大きい円形のテープ23が用いられる。そして、テープ23は、支持基板11及びフレーム25と重なるように配置される。
また、チャックテーブル60の上方には、テープ23を支持基板11及びフレーム25に貼付するためのローラー62が配置される。例えばローラー62は、金属や樹脂等でなる円柱状の部材であり、高さ方向が保持面60aと概ね平行になるように配置される。
テープ23は、粘着層側が支持基板11の裏面11b側に対向するように配置される。この状態で、ローラー62をテープ23の基材側に接触させ、ローラー62でテープ23を支持基板11及びフレーム25に向かって押圧しながら、ローラー62をテープ23上で転がす。これにより、テープ23が支持基板11の裏面11b及びフレーム25に密着し、支持基板11がテープ23を介してフレーム25によって支持されたフレームユニットが構成される。
次に、支持基板11の上下を反転させ、支持基板11の裏面11b側(テープ23側)をチャックテーブル60の保持面60aで保持する。そして、支持基板11から保護部材19を除去する。図6(B)は、支持基板11から保護部材19が除去される様子を示す一部断面正面図である。
例えば、保護部材19の端部を把持具(不図示)で把持し、保護部材19を支持基板11から離れる方向に移動させる。これにより、保護部材19が支持基板11から剥離される。保護部材19が除去されると、LEDモジュールチップ21のLEDチップ17側が露出する。
次に、ディスプレイ基板にLEDモジュールチップ21を配置する(モジュールチップ配置ステップ)。図7(A)はディスプレイパネル27を示す斜視図であり、図7(B)はディスプレイパネル27を示す断面図である。
ディスプレイパネル27は、ガラス等でなるディスプレイ基板29を備える。ディスプレイ基板29の表面29a側には、互いに交差するように格子状に配列された複数の配線31が形成されている。配線31によって区画された領域が、ディスプレイパネル27の画素33に相当する。
テープ23を介してフレーム25によって支持された支持基板11(図6(B)参照)は、例えばLEDモジュールチップ21をピックアップして搬送する搬送装置に載置される。この搬送装置は、支持基板11を保持するチャックテーブル(保持テーブル)と、フレーム25を固定する複数のクランプとを備える。そして、支持基板11がテープ23を介してチャックテーブルによって保持されるとともに、フレーム25が複数のクランプによって固定される。
また、搬送装置は、LEDモジュールチップ21を吸引保持してピックアップするコレット等によって構成される搬送部を備える。搬送部で所定のLEDモジュールチップ21を吸引しつつ、搬送部をテープ23から離れる方向に移動させると、LEDモジュールチップ21がテープ23から剥離される。そして、ピックアップされたLEDモジュールチップ21は、搬送部によって搬送されてディスプレイパネル27の画素33に実装される。
具体的には、複数のLEDモジュールチップ21はそれぞれ、制御回路15(図3(B)等参照)がディスプレイ基板29上の配線31に接続されるように、画素33に配置される。なお、制御回路15と配線31との接続方法に制限はい。例えば、LEDモジュールチップ21はフリップチップによってディスプレイ基板29に実装される。
なお、制御回路15に接続された接続電極を予めLEDモジュールチップ21の裏面側で露出させておくと、制御回路15と配線31との接続が容易になる。例えば、支持基板11の内部に制御回路15と接続された接続電極を予め形成しておき、前述の分割ステップの後、支持基板11の裏面11b側にエッチング処理等を施すことによって、接続電極をLEDモジュールチップ21の裏面側で露出させることができる。
上記のモジュールチップ配置ステップを実施すると、画素33にLEDモジュールチップ21が実装されたディスプレイパネル27が得られる。そして、配線31を介して制御回路15に制御信号が入力されると、LEDチップ17の発光が制御回路15によって制御される。これにより、各画素33から任意の色の光を放出させることが可能となり、ディスプレイパネル27に所定の画像が表示される。
以上の通り、本実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法では、支持基板11に加工溝11cを形成した後に、支持基板11の表面11a側にLEDチップ17を搭載し、支持基板11の裏面11b側を研削して支持基板11を複数のLEDモジュールチップ21に分割する。これにより、支持基板11の表面11a側に搭載されたLEDチップ17への加工屑の付着が防止され、LEDモジュールチップ21からの光の放出が加工屑によって妨げられなくなる。その結果、LEDモジュールチップ21を備えるディスプレイパネルの品質低下が抑制される。
なお、上記の実施形態では、支持基板11の表面11a側に加工溝11cを形成した後(図2(A)及び図2(B)参照)、支持基板11の裏面11b側を研削する(図5参照)ことによって支持基板11を分割する例について説明した。ただし、支持基板11の分割方法はこれに限定されない。
例えば、支持基板11の内部に分割のきっかけ(分割起点)となる改質層を形成することによって支持基板11を分割してもよい。この場合には、分割予定ライン加工ステップにおいて、支持基板11の内部に分割起点となる改質層を分割予定ライン13に沿って形成する。図8は、支持基板11に改質層(変質層)11dが形成される様子を示す一部断面正面図である。
改質層11dの形成には、例えばレーザー加工装置70が用いられる。レーザー加工装置70は、支持基板11を保持するチャックテーブル(保持テーブル)72と、チャックテーブル72によって保持された支持基板11に向かってレーザービーム76を照射するレーザー照射ユニット74とを備える。なお、チャックテーブル72、レーザー照射ユニット74の構成及び機能は、以下で説明する事項を除き、レーザー加工装置20(図2(B)参照)のチャックテーブル22、レーザー照射ユニット24と同様である。
分割予定ライン加工ステップでは、まず、支持基板11をチャックテーブル72によって保持する。例えば支持基板11は、表面11a側が保持面22aと対向し、裏面11b側が上方に露出するように配置される。そして、レーザー照射ユニット74から支持基板11の裏面11b側にレーザービーム76が照射される。
レーザービーム76は、支持基板11の内部(表面11aと裏面11bとの間の領域)に集光された状態で、分割予定ライン13に沿って走査される。ここで、レーザービーム76の波長は、レーザービーム26の少なくとも一部が支持基板11を透過する(レーザービーム76が支持基板11に対して透過性を有する)ように設定される。また、レーザービーム76の照射条件(波長、パワー、スポット径、繰り返し周波数等)は、多光子吸収によって支持基板11の内部に改質された領域(改質層)が形成されるように設定される。
そして、レーザービーム76を支持基板11の裏面11b側から照射しつつチャックテーブル72を加工送り方向に移動させると、支持基板11の内部に改質層11dが分割予定ライン13に沿って形成される。そして、分割予定ライン加工ステップでは全ての分割予定ライン13に沿ってレーザービーム76が照射され、支持基板11の内部に複数の改質層11dが格子状に形成される。
支持基板11の改質層11dが形成された領域は、支持基板11の他の領域よりも脆くなる。そのため、分割予定ライン13に沿って改質層11dが形成された支持基板11に外力を付与すると、支持基板11が分割予定ライン13に沿って破断して分割される。すなわち、改質層11dは支持基板11が分割される際の分割起点(分割のきっかけ)として機能する。
支持基板11に改質層11dが形成された状態で分割ステップ(図5参照)を実施すると、支持基板11に研削砥石54が押し付けられた際の圧力により、支持基板11が改質層11dを分割起点として破断する。これにより、支持基板11が分割予定ライン13に沿って複数のLEDモジュールチップ21に分割される。
なお、改質層11dの状態や支持基板11の研削加工の条件によっては、支持基板11を研削しても支持基板11が分割されないことがある。この場合には、支持基板11にテープ23を貼付した後(図6(A)参照)、テープ23を引っ張って拡張することが好ましい。これにより、テープ23に貼付された支持基板11に、支持基板11の半径方向外側方向に向かって外力が付与され、支持基板11が改質層11dに沿って分割される。テープ23の拡張によって支持基板11を分割する場合には、テープ23として拡張可能なテープ(エキスパンドテープ)が用いられる。
なお、支持基板11に形成される改質層11dの段数は、支持基板11の厚さや材質に応じて適宜設定される。すなわち、支持基板11には改質層11dが支持基板11の厚さ方向に複数段形成されてもよい。
また、上記の実施形態では、支持基板11の研削加工(図5参照)の実施後に、支持基板11をフレーム25(図6(A)参照)によって支持する例について説明した。ただし、保護部材被覆ステップ(図4参照)において、保護部材19としてテープ23を用い、保護部材19を支持基板11とともにフレーム25に貼付してもよい。この場合、保護部材被覆ステップにおいて支持基板11がフレーム25によって支持される。そして、後の分割ステップ(図5参照)では、研削装置40が備える複数のクランプ(不図示)によってフレーム25が保持された状態で、支持基板11の研削が実施される。
また、LEDモジュールチップ21をディスプレイパネル27に実装する際、フレーム25がなくてもLEDモジュールチップ21をピックアップすることが可能である場合には、フレーム25を省略できる。さらに、支持基板11が複数のLEDモジュールチップ21に分割された後、そのままLEDモジュールチップ21を保護部材19から剥離してピックアップする場合には、テープ23を貼付する工程(図6(A)参照)を省略できる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。