JP7328558B2 - 発光素子及び発光素子の製造方法 - Google Patents
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Description
n側窒化物半導体層と、
前記n側窒化物半導体層上に設けられた窒化物半導体からなる複数の井戸層と、窒化物半導体からなる複数の障壁層とを備えた紫外光を発する活性層と、
前記活性層上に設けられたp側窒化物半導体層と、を有し、
前記複数の障壁層のうち少なくとも1つの前記障壁層は、前記n側窒化物半導体層側から順に、Al及びGaを含む第1障壁層と、前記第1障壁層に接して設けられ、Al、Ga、及びInを含み前記第1障壁層よりバンドギャップエネルギーの小さい第2障壁層とを有し、
前記複数の井戸層のうち少なくとも1つの前記井戸層は、前記第2障壁層に接して設けられ、前記第2障壁層よりも小さいバンドギャップエネルギーを有する。
n側窒化物半導体層を成長させるn側窒化物半導体層成長工程と、前記n側窒化物半導体層上に窒化物半導体からなる複数の井戸層と、窒化物半導体からなる複数の障壁層とを備えた紫外光を発する活性層を成長させる活性層成長工程と、前記活性層上にp側窒化物半導体層を成長させるp側窒化物半導体層成長工程と、を含む窒化物半導体発光素子の製造方法であって、
前記活性層成長工程は、
Al原料ガス、Ga原料ガス、及びN原料ガスを含む原料ガスを用いて第1障壁層を成長させる第1障壁層成長工程と、
Al原料ガス、Ga原料ガス、In原料ガス、及びN原料ガスを含む原料ガスを用いて前記第1障壁層上に第2障壁層を成長させる第2障壁層成長工程と、
Ga原料ガス及びN原料ガスを含む原料ガスを用いて前記第2障壁層上に前記第2障壁層よりバンドギャップエネルギーの小さい井戸層を成長させる井戸層成長工程と、
を含む。
各図面中、同一の機能を有する部材には、同一符号を付している場合がある。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態や実施例に分けて示す場合があるが、異なる実施形態や実施例で示した構成の部分的な置換または組み合わせは可能である。後述の実施形態や実施例では、前述と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については、実施形態や実施例ごとには逐次言及しないものとする。各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張して示している場合もある。
以下、図面を参照しながら本実施形態の発光素子とその発光素子の製造方法について説明する。
図1は、本実施形態に係る発光素子10の構成を示す断面図である。
半導体積層体1は、第2電極32側から順に、第2電極32と電気的に接続されたp側窒化物半導体層13と、活性層12と、n側窒化物半導体層11とを含む。第1電極31は、n側窒化物半導体層11上に配置され、n側窒化物半導体層11と電気的に接続される。半導体積層体1は、第2電極32、絶縁膜35、及び金属層40を介して第2基板22に接合されている。これにより、例えば、第2基板22として導電性を有する半導体基板又は金属からなる基板を用いることによって、第2基板22を介して半導体積層体1に給電することが可能になる。このような構造を有する半導体積層体1は、第1電極31と第2電極32との間に電圧を印加することにより活性層12を発光させることができる。半導体積層体1が発する光は、n側窒化物半導体層11の第1電極31が設けられている面側から主に出射される。
以下、本実施形態の発光素子10について詳細に説明する。
n側窒化物半導体層11は、例えば、Si等のn型不純物をドープした窒化物半導体層を有する。n側窒化物半導体層11は、複数の層を含んで構成されている。また、n側窒化物半導体層11は、例えば、アンドープの半導体層を一部に含んでいてもよい。ここで、アンドープの半導体層とは、成長させるときにn型の不純物を添加することなく成長させた層のことをいい、例えば、隣接する層から拡散等により混入する不可避的な不純物を含んでいてもよい。
p側窒化物半導体層13は、例えば、Mg等のp型不純物をドープした窒化物半導体層を有する。p側窒化物半導体層13は、複数の層を含んで構成されている。また、p側窒化物半導体層13は、例えば、アンドープの半導体層を一部に含んでいてもよい。p側窒化物半導体層13は、例えば、活性層12と接して設けられるp型クラッド層と、p型クラッド層上に設けられるp型コンタクト層と、を有する。p型クラッド層のバンドギャップエネルギーは、例えば、第2障壁層2のバンドギャップエネルギーよりも大きい。p型コンタクト層のバンドギャップエネルギーは、例えば、第2障壁層2のバンドギャップエネルギーよりも小さい。
活性層12は、窒化物半導体からなる複数の井戸層と、窒化物半導体からなる複数の障壁層とを備えている。本実施形態に係る多重量子井戸構造は、図2に示すように、n側窒化物半導体層11側から順に、第1障壁層2及び第2障壁層3を含む障壁層4と、井戸層5とを交互に備えている。
第1障壁層2は、n側窒化物半導体層11上に積層される。第1障壁層2は、Al及びGaを含む窒化物半導体層である。Al及びGaを含む窒化物半導体層は、例えば3元化合物である。第1障壁層2の一般式は例えば、AlaGa1-aN(0<a<1)である。第1障壁層2のAl混晶比は、好ましくは0.05≦a≦0.15である。
第1障壁層2は、図3に示すように、第2障壁層3のバンドギャップエネルギーよりも大きいバンドギャップエネルギーを有する。また、第1障壁層2は、井戸層5のバンドギャップエネルギーよりも大きいバンドギャップエネルギーを有する。
第1障壁層2の膜厚は、第2障壁層3の膜厚よりも厚く形成されることが好ましい。第1障壁層2の膜厚は、例えば10nm以上35nm以下である。
第2障壁層3は、第1障壁層2上に積層される。第2障壁層3は、Al、Ga、及びInを含む窒化物半導体層である。Al、Ga、及びInを含む窒化物半導体層は、例えば4元化合物である。第2障壁層3の一般式は例えば、AlbIncGa1-b-cN(0<b<1、0<c<1、b+c<1)である。第2障壁層3のAl混晶比は、好ましくは0.05≦b≦0.15である。また、第2障壁層3のIn混晶比は、好ましくは0.0001≦c≦0.01である。
第2障壁層3は、図3に示すように、第1障壁層2のバンドギャップエネルギーよりも小さく、かつ井戸層5のバンドギャップエネルギーよりも大きいバンドギャップエネルギーを有する。つまり、本実施形態に係る発光素子10の半導体積層体1は、第1障壁層のバンドギャップエネルギー>第2障壁層のバンドギャップエネルギー>井戸層のバンドギャップエネルギーの関係を有するバンドギャップエネルギー構造を有する。このように第2障壁層3は、第1障壁層2のバンドギャップエネルギーよりも小さいバンドギャップエネルギーを有するため、第1障壁層2よりも、光吸収が生じやすいという懸念がある。そのため、第2障壁層3の膜厚は、第1障壁層2の膜厚よりも薄く形成されることが好ましい。第2障壁層3の膜厚は、例えば3nm以上25nm以下である。
井戸層5は、第2障壁層3上に積層される。井戸層5は、窒化物半導体層であり、紫外光を発光する。本明細書では、紫外光は、波長が400nm以下の光を意味する。窒化物半導体層は、例えば3元化合物である。井戸層5の一般式は、例えば、IneGa1-eN(0≦e<1)である。In混晶比は、好ましくは0≦e≦0.09である。このような組成を有する井戸層5は、紫外光を発光する。井戸層5が発する光のピーク波長は、例えば、365nm以上400nm以下である。井戸層5のピーク波長の例としては、365nmや385nmである。
また、井戸層5のIn混晶比は、第2障壁層3のIn混晶比と同一であることが望ましい。井戸層5のIn混晶比と第2障壁層3のIn混晶比とを同一にすることで、井戸層5と第2障壁層3との間の格子定数差を小さくでき、井戸層5と第2障壁層3との界面における格子緩和が抑制される。
井戸層5は、図3に示すように、第1障壁層2のバンドギャップエネルギーより小さいバンドギャップエネルギーを有する。また、井戸層5は、第2障壁層3のバンドギャップエネルギーより小さいバンドギャップエネルギーを有する。
井戸層5の膜厚は、例えば5nm以上30nm以下である。複数の井戸層5のうち、一部の井戸層5の膜厚を他の井戸層5の膜厚と異ならせてもよい。
このように、本実施形態における活性層は、n側窒化物半導体層側から順に、第1障壁層2、第1障壁層2のバンドギャップエネルギーより小さいバンドギャップエネルギーを有する第2障壁層3、及び第2障壁層3のバンドギャップエネルギーより小さいバンドギャップエネルギーを有する井戸層5を備える。これにより、井戸層5の結晶性を改善でき、かつ、井戸層5における電子の閉じ込め効果が高くすることができる。その結果、電子と正孔の再結合確率を高め、発光素子10の発光出力を高めることができる。
本実施形態に係る発光素子10の製造方法は、
(1)n側窒化物半導体層を成長させるn側窒化物半導体層成長工程と、
(2)n側窒化物半導体層上に窒化物半導体からなる複数の井戸層と、窒化物半導体からなる複数の障壁層とを備えた紫外光を発する活性層を成長させる活性層成長工程と、
(3)活性層上にp側窒化物半導体層を成長させるp側窒化物半導体層成長工程と、
(4)第1電極及び第2電極を形成する電極形成工程と、
(5)切断工程と、
を含む。
さらに、活性層成長工程は、
(2-1)Al原料ガス、Ga原料ガス、及びN原料ガスを含む原料ガスを用いて第1障壁層を成長させる第1障壁層成長工程と、
(2-2)Al原料ガス、Ga原料ガス、In原料ガス、及びN原料ガスを含む原料ガスを用いて前記第1障壁層上に第2障壁層を成長させる第2障壁層成長工程と、
(2-3)Ga原料ガス及びN原料ガスを含む原料ガスを用いて前記第2障壁層上に前記第2障壁層よりバンドギャップエネルギーの小さい井戸層を成長させる井戸層成長工程と、
を含む。
n側窒化物半導体層成長工程では、図5に示すように、例えば、サファイアからなる第1基板21を準備し、第1基板21上に、例えば、n型コンタクト層、n型クラッド層を成長させることにより、第1基板21側からn型コンタクト層、n型クラッド層を含むn側窒化物半導体層11を形成する。尚、第1基板21上にバッファ層を介してn側窒化物半導体層11を形成するようにしてもよい。
次に、n側窒化物半導体層11の上に、活性層12を形成する。活性層12は、窒化物半導体からなる複数の井戸層と、窒化物半導体からなる複数の障壁層とを備える。活性層12は、以下の工程により形成される。
まず、Al原料ガス、Ga原料ガス、及びN原料ガスを含む原料ガスを用いて、図6に示すように、n側窒化物半導体層11の上に第1障壁層2を成長させる。第1障壁層2の組成を、例えば、AlGaNとする場合は、Al原料ガスの流量を0.5sccm以上2sccm以下に設定し、Ga原料ガスの流量を20sccm以上50sccm以下に設定し、N原料ガスの流量を4slm以上10slm以下に設定することで、第1障壁層2を形成することができる。
第1障壁層2は、膜厚が10nm以上35nm以下の厚さに成長させることが望ましい。
次に、Al原料ガス、In原料ガス、Ga原料ガス、及びN原料ガスを含む原料ガスを用いて、図7に示すように、第1障壁層2の上に第2障壁層3を成長させる。第2障壁層3の組成を、例えば、AlInGaNとする場合は、Al原料ガスの流量を0.5sccm以上2sccm以下に設定し、In原料ガスの流量を3sccm以上15sccm以下に、望ましくは5sccm以上10sccm以下に設定し、Ga原料ガスの流量を20sccm以上50sccm以下に設定し、N原料ガスの流量を4slm以上10slm以下に設定することで、第2障壁層3を形成することができる。このように、第2障壁層成長工程におけるAl原料ガス、Ga原料ガス、及びN原料ガスの各流量は、第1障壁層成長工程におけるAl原料ガス、Ga原料ガス、及びN原料ガスの各流量と同一に設定することができる。これにより、第1障壁層成長工程におけるAl原料ガス、Ga原料ガス、及びN原料ガスの放出を停止することなく、又はそれらの原料ガスの流量を変更することなく、それら3つの原料ガスにIn原料ガスを所定の流量で混合させることで、第2障壁層3を形成することができる。つまり、第1障壁層2と第2障壁層3とを、連続工程により形成することができる。
第2障壁層3は、膜厚が第1障壁層2の膜厚より薄くなるように成長させることが望ましい。第2障壁層3は、3nm以上25nm以下の膜厚で成長させることが望ましい。
次に、Ga原料ガス、及びN原料ガスを含む原料ガスを用いて、図8に示すように、第2障壁層3の上に井戸層5を成長させる。井戸層5の組成を、例えば、InGaNとする場合は、In原料ガスの流量を6sccm以上25sccm以下に設定し、Ga原料ガスの流量を20sccm以上50sccm以下に設定し、N原料ガスの流量を4slm以上10slm以下に設定することで、井戸層5を形成することができる。井戸層成長工程においては、Al原料ガスを導入せず井戸層5を成長させることが好ましい。つまり、Al原料ガスの流量を0sccmに設定して井戸層5を成長させることが好ましい。
井戸層5は、5nm以上30nm以下の膜厚で成長させることが望ましい。
そして、活性層12の上に、例えば、p型クラッド層及びp型コンタクト層を成長させることにより、活性層12側から順にp型クラッド層とp型コンタクト層とを含むp側窒化物半導体層13を形成する。
このような工程により、図9に示すように、第1基板21の上に、n側窒化物半導体層11、活性層12、及びp側窒化物半導体層13を有する半導体積層体構造1aが形成された第1ウエハ100を準備する。
次に、図10に示すように、p側窒化物半導体層13上に、例えばリフトオフプロセス等の周知の技術を用いて、所定のパターンの第2電極32を形成する。そして、図11に示すように、p側窒化物半導体層13の上の第2電極32が形成されていない部分に絶縁膜35を形成し、さらに、第2電極32及び絶縁膜35上に、金属層40aを形成する。絶縁膜35は、例えば、第2電極32上にレジストを形成した後、p側窒化物半導体層13の上の第2電極32が形成されていない部分及びレジストの上に絶縁膜を形成し、レジストを、レジスト上に形成された絶縁膜とともに除去することで形成することができる。
最後に、第1電極31が形成された第2ウエハ200を、所望の大きさの個々の発光素子10に分割する。この分割は、ダイシングなどにより、図14に示す所定の切断位置CLに沿って行う。
実施例1の発光素子を以下のように作製した。
その結果、実施例1の発光素子の発光出力は1806.7mWであった。また、出力の維持率が85.3%、発光波長の半値幅が8.6nm、逆方向電圧が9.0Vであった。
実施例1の発光素子において、障壁層をAlGaNから構成される単一の層とした以外は、実施例1の発光素子と同様にして参考例1の発光素子を作製した。障壁層を成長させる際の各原料ガスの流量は、Al原料ガスを1.78sccmに設定し、Ga原料ガスを43sccmに設定し、N原料ガスを7slmに設定した。障壁層の膜厚は、29nmに成長させた。
以上のように形成された参考例1の発光素子について1000mAの電流を流したときの発光出力を評価した。また、実施例1と同様に、出力の維持率、発光波長の半値幅、及び逆方向電圧をそれぞれ評価した。
その結果、参考例1の発光素子の発光出力は1779.6mWであった。また、出力の維持率が84.7%、発光波長の半値幅が8.7nm、逆方向電圧が8.5Vであった。
実施例2の発光素子を以下のように作製した。
その結果、実施例2の発光素子の発光出力は48.7mWであった。また、発光波長の半値幅が12.4nm、表面粗さが5.3nmであった。
実施例2の発光素子において、障壁層をAl0.095Ga0.905Nから構成される単一の層とした以外は、実施例2の発光素子と同様にして参考例2の発光素子を作製した。障壁層を成長させる際の各原料ガスの流量は、Al原料ガスを1.53sccmに設定し、Ga原料ガスを39sccmに設定し、N原料ガスを7slmに設定した。障壁層の膜厚は、29nmに成長させた。
以上のように形成された参考例2の発光素子について100mAの電流を流したときの発光出力を評価した。また、実施例2と同様に、発光素子の発光波長の半値幅と、井戸層の表面粗さをそれぞれ評価した。
その結果、参考例2の発光素子の発光出力は47.4mWであった。また、発光波長の半値幅が12.6nm、表面粗さが6.0nmであった。
実施例2の発光素子において、障壁層をAl0.0945In0.0005Ga0.9050Nから構成される単一の層とした以外は、実施例2の発光素子と同様にして参考例3の発光素子を作製した。障壁層を成長させる際の各原料ガスの流量は、Al原料ガスを1.53sccmに設定し、In原料ガスを6sccmに設定し、Ga原料ガスを39sccmに設定し、N原料ガスを7slmに設定した。障壁層の膜厚は、29nmに成長させた。
以上のように形成された参考例3の発光素子について100mAの電流を流したときの発光出力を評価した。また、実施例2と同様に、発光素子の半値幅と、井戸層の表面粗さをそれぞれ評価した。
その結果、参考例3の発光素子の発光出力は48mWであった。また、発光波長の半値幅が12.3nm、表面粗さ4.7nmであった。
実施例1の発光素子において、第1障壁層をAl0.0945In0.0005Ga0.9050Nとし、第2障壁層をAl0.095Ga0.905Nとした以外は、実施例2の発光素子と同様にして参考例4の発光素子を作製した。つまり、参考例4の発光素子は、第1障壁層の組成を実施例2の第2障壁層の組成と同一にし、第2障壁層の組成を実施例2の第1障壁層の組成と同一にして作製された発光素子である。このような参考例4の発光素子は、第2障壁層のバンドギャップエネルギーが第1障壁層のバンドギャップエネルギーよりも大きくなる。従って、参考例4の発光素子における半導体積層体のバンドギャップエネルギー構造は、第2障壁層のバンドギャップエネルギー>第1障壁層のバンドギャップエネルギー>井戸層のバンドギャップエネルギーの関係を有している。
第1障壁層を成長させる際の各原料ガスの流量は、Al原料ガスを1.53sccmに設定し、In原料ガスを6sccmに設定し、Ga原料ガスを39sccmに設定し、N原料ガスを7slmに設定した。第1障壁層の膜厚は、15nmに成長させた。第2障壁層を成長させる際の各原料ガスの流量は、Al原料ガスを1.53sccmに設定し、Ga原料ガスを39sccmに設定し、N原料ガスを7slmに設定した。第2障壁層の膜厚は、14nmに成長させた。
以上のように形成された参考例4の発光素子について100mAの電流を流したときの発光出力を評価した。また、実施例2と同様に、発光素子の発光波長の半値幅と、井戸層の表面粗さをそれぞれ評価した。
その結果、参考例4の発光素子の発光出力は47.3mWであった。また、発光波長の半値幅が12.5nm、表面粗さが6.6nmであった。
また、実施例2及び参考例4より、バンドギャップエネルギーの関係が第1障壁層>第2障壁層である実施例2の発光素子が、バンドギャップエネルギーの関係が第2障壁層>第1障壁層である参考例4の発光素子よりも高い発光出力であることが確認された。これは、実施例2の方が参考例4よりも高い電子の閉じ込め効果を有するためであると推測される。また、実施例2の発光素子は、発光波長の半値幅が参考例2~参考例4の発光素子と同等であり、井戸層の表面粗さは参考例2及び参考例4よりも良好な値であることが確認された。このことから、実施例2の発光素子は参考例2及び参考例4の発光素子よりも、障壁層や井戸層における結晶性が良好であると推測される。実施例2の発光素子の表面粗さは、障壁層の組成をAlInGaNのみとした参考例3に比べると表面粗さは良くない結果となったが、実施例2の発光素子の発光出力は、参考例3の発光素子よりも高いことが確認された。このことから、実施例2の発光素子は、障壁層や井戸層における結晶性を良好にしつつ、高い電子の閉じ込め効果を有していると推測される。
1a 半導体積層体構造
2 第1障壁層
3 第2障壁層
4 障壁層
5 井戸層
10 半導体素子
11 n側窒化物半導体層
12 活性層
13 p側窒化物半導体層
21 第1基板
22 第2基板
31 第1電極
32 第2電極
35 絶縁膜
40、40a、40b 金属層
100 第1ウエハ
200 第2ウエハ
Claims (17)
- n側窒化物半導体層と、
前記n側窒化物半導体層上に設けられた窒化物半導体からなる複数の井戸層と、窒化物半導体からなる複数の障壁層とを備えた紫外光を発する活性層と、
前記活性層上に設けられたp側窒化物半導体層と、を有し、
前記複数の障壁層のうち少なくとも1つの前記障壁層は、前記n側窒化物半導体層側から順に、Al及びGaを含む第1障壁層と、前記第1障壁層に接して設けられ、Al、Ga、及びInを含み前記第1障壁層よりバンドギャップエネルギーの小さい第2障壁層とを有し、
前記複数の井戸層のうち少なくとも1つの前記井戸層は、前記第2障壁層に接して設けられ、前記第2障壁層よりも小さいバンドギャップエネルギーを有しかつ前記第2障壁層より薄い膜厚を有する発光素子。 - 前記複数の障壁層のうち最も前記p側窒化物半導体層側に位置する障壁層は、前記第1障壁層からなり、該第1障壁層は前記p側窒化物半導体層に接して設けられている請求項1に記載の発光素子。
- 前記複数の障壁層のうち前記p側窒化物半導体層に最も近くに位置する井戸層の上に位置する障壁層のみが、前記第1障壁層と前記第2障壁層とを含む請求項1又は2に記載の発光素子。
- 前記複数の井戸層のうち少なくとも1つの前記井戸層はInを含み、
前記複数の井戸層のうち少なくとも1つの前記井戸層のIn混晶比は、前記第2障壁層のIn混晶比と同一である請求項1~3のいずれか1項に記載の発光素子。 - 前記第2障壁層の膜厚は、前記第1障壁層の膜厚よりも薄い請求項1~4のいずれか1項に記載の発光素子。
- 前記複数の障壁層のそれぞれは、前記第1障壁層及び前記第2障壁層を有する請求項1~5のいずれか1項に記載の発光素子。
- n側窒化物半導体層を成長させるn側窒化物半導体層成長工程と、前記n側窒化物半導体層上に、窒化物半導体からなる複数の井戸層と、窒化物半導体からなる複数の障壁層とを備えた紫外光を発する活性層を成長させる活性層成長工程と、前記活性層上にp側窒化物半導体層を成長させるp側窒化物半導体層成長工程と、を含む発光素子の製造方法であって、
前記活性層成長工程は、
Al原料ガス、Ga原料ガス、及びN原料ガスを含む原料ガスを用いて第1障壁層を成長させる第1障壁層成長工程と、
Al原料ガス、Ga原料ガス、In原料ガス、及びN原料ガスを含む原料ガスを用いて前記第1障壁層上に第2障壁層を成長させる第2障壁層成長工程と、
Ga原料ガス及びN原料ガスを含む原料ガスを用いて前記第2障壁層上に前記第2障壁層よりバンドギャップエネルギーの小さい前記井戸層を、前記第2障壁層より薄い膜厚に成長させる井戸層成長工程と、
を含む発光素子の製造方法。 - 前記複数の障壁層のうち最も前記p側窒化物半導体層側に位置し、前記p側窒化物半導体層に接する障壁層を、第1障壁層成長工程により成長させ、
前記複数の障壁層のうち前記p側窒化物半導体層に接する前記障壁層以外の障壁層を、前記第1障壁層成長工程と前記第2障壁層成長工程とにより成長させる請求項7に記載の発光素子の製造方法。 - 前記複数の障壁層のうち前記p側窒化物半導体層に最も近くに位置する井戸層の上に位置する障壁層のみを、前記第1障壁層成長工程と前記第2障壁層成長工程とにより成長させる請求項7又は8に記載の発光素子の製造方法。
- 前記第2障壁層成長工程における前記Al原料ガス、前記Ga原料ガス、及び前記N原料ガスの各流量は、前記第1障壁層成長工程における前記Al原料ガス、前記Ga原料ガス、及び前記N原料ガスの各流量と同一である請求項7~9のいずれか1項に記載の発光素子の製造方法。
- 前記第1障壁層成長工程において、
前記Al原料ガスの流量を0.5sccm以上2sccm以下に設定し、前記Ga原料ガスの流量を20sccm以上50sccm以下に設定し、前記N原料ガスの流量を4slm以上10slm以下に設定し、
前記第2障壁層成長工程において、
前記Al原料ガスの流量を0.5sccm以上2sccm以下に設定し、前記Ga原料ガスの流量を20sccm以上50sccm以下に設定し、前記N原料ガスの流量を4slm以上10slm以下に設定し、前記In原料ガスの流量を3sccm以上15sccm以下に設定する請求項7~10のいずれか1項に記載の発光素子の製造方法。 - 前記第2障壁層成長工程において、前記In原料ガスの流量を5sccm以上10sccm以下に設定する請求項11に記載の発光素子の製造方法。
- 前記井戸層成長工程において、
前記Ga原料ガスの流量を20sccm以上50sccm以下に設定し、前記N原料ガスの流量を4slm以上10slm以下に設定し、前記In原料ガスの流量を6sccm以上25sccm以下に設定する請求項11又は12に記載の発光素子の製造方法。 - 前記井戸層成長工程において、前記Al原料ガスを導入せずに前記井戸層を成長させる請求項13に記載の発光素子の製造方法。
- 前記第2障壁層成長工程において、前記第2障壁層の膜厚を前記第1障壁層の膜厚よりも薄く成長させる請求項7~14のいずれか1項に記載の発光素子の製造方法。
- 前記第1障壁層成長工程において、前記第1障壁層を10nm以上35nm以下の厚さに成長させる請求項7~15のいずれか1項に記載の発光素子の製造方法。
- 前記第2障壁層成長工程において、前記第2障壁層を3nm以上25nm以下の厚さに成長させる請求項7~16のいずれか1項に記載の発光素子の製造方法。
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