以下、本発明の各実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、以下の各実施の形態に記載されている構成はあくまで例示に過ぎず、本発明の範囲は各実施の形態に記載されている構成によって限定されることはない。
以下、本実施形態について説明する。図1は、本実施形態のシステムの構成図である。図1において、プロジェクタ100は、映像出力装置200に接続されている。プロジェクタ100は、表示装置に対応する。表示装置は、プロジェクタ100以外の任意の表示装置に適用され得る。映像出力装置200は、例えば、パーソナルコンピュータである。プロジェクタ100は、1つの映像入力部を有しており、ケーブルを介して映像出力装置200と接続されている。映像出力装置200からの制御により、プロジェクタ100は、投影用のスクリーン400に映像300を投影して、表示を行う。OSD表示500には、映像信号情報が表示される。OSD表示500は、例えば、プロジェクタ100のメニューボタンが押下されることにより、表示される。映像信号情報は、映像出力装置200から入力されている映像に関する信号情報であり、且つプロジェクタ100が投影中の映像の信号情報である。
図2は、プロジェクタ100の構成を示すブロック図である。プロジェクタ100(プロジェクタ本体)は、各ブロックを制御するための制御部101を有する。制御部101は、バス133を介して、図2に示される各部に接続されている。制御部101は、バス133を介して、各部に対して制御指示やデータの授受等のアクセスを行なうことができる。
プロジェクタ100は、操作部102、電源部103、液晶部104、液晶駆動部105および光源106を有する。操作部102は、ユーザ操作を受け付ける。電源部103は、プロジェクタ100の各部に対する電源供給を制御する。液晶部104は、1枚の液晶パネル或いは複数枚(例えば、3枚)の液晶パネル等で構成されている。液晶部104の液晶パネル上に画像が形成される。液晶駆動部105は、入力された画像信号に基づいて、液晶部104の液晶パネルに画像を形成させる。光源106は、液晶部104に光を供給する。
プロジェクタ100は、投影光学系107、光源制御部108、光学系制御部109および映像入力部110を有する。投影光学系107は、光源106から発せられた光を液晶部104に供給することにより得られた光学像をスクリーン400に投影する。光源制御部108は、光源106の光量等を制御する。光学系制御部109は、投影光学系107のズームレンズやフォーカスレンズ等の動作を制御し、ズーム倍率や焦点調整等を行う。
映像入力部110には、映像出力装置200からデジタルの映像信号が入力される。映像入力部110は、デジタルの映像信号の入力だけでなく、DP信号を送受信することが可能である。DP信号は、DP規格(DisplayPort規格)にて規定されたプロトコルに基づく映像信号や音声信号、メタデータ、制御信号等である。DP規格においては、メタデータや制御信号は、SDP(Secondary Data Packet)という補助情報パケットで伝送される。映像入力部110は、SDPを取得して、取得したSDPに含まれる入力映像に関する情報(映像信号情報)を取り出す。制御部101は、取り出した映像信号情報を、RAM132に記憶する。
補助情報パケットは、映像規格で定義されているパケットである。補助情報パケットは、HDMI(High-Dfinition Multimedia Interface)で定義されるInfoFrameであってもよい。補助情報パケットは、映像を伝送するメインリンクを使用して映像のブランキング期間中に、映像出力装置200からプロジェクタ100に伝送される。また、映像入力部110は、受信可能な映像フォーマット情報や信号伝送レート、オプショナルファンクションへの対応可否情報等、所定のフォーマットに基づいて情報を記憶する機能を内蔵している。上記の各情報は、例えば、EDID(Extended Display Identification Data)や、DPCD(DisplayPort Configuration Data)等である。EDIDは、制御部101の指示に基づいて読み出しおよび書き込みを行うことができる。また、DPCDは、制御部101からの指示に基づく読み出しおよび書き込みだけでなく、映像出力装置200からの要求に基づく読み出しおよび書き込みを行うこともできる。EDIDおよびDPCDについて、映像出力装置200からの読み出しおよび書き込みが行われる際、AUX-CH(Auxiliary-Channel)という補助通信路を介してアクセスがされる。また、映像入力部110は、入力された映像信号を画像処理部116に直接出力する。
プロジェクタ100は、USBI/F112、カードI/F113および通信部114を有する。USBI/F112(USBインタフェース)は、USBケーブルを介して、映像出力装置200から映像データや画像データ、映像ファイル等の各種の情報データのファイルを受け取ることができる。また、USBI/F112は、映像出力装置200に上記のファイルを書き出すこともできる。USBI/F112には、ポインティングデバイスや、キーボード、USB型のフラッシュメモリ等も接続可能である。カードI/F113(カードインタフェース)は、カード型の記録媒体に対して、映像データや画像データ、映像ファイル等の各種の情報データのファイルを読み書きするカードインタフェースである。カードI/F113には、SDカードやコンパクトフラッシュ等が挿入可能である。例えば、ファイル再生部121は、カードI/F113に入力されたドキュメントファイルを再生する。ファイル再生部121は、ドキュメントファイルから、ユーザに提示するための画像信号を生成して、画像処理部116に出力する。
通信部114は、イントラネットやインターネット等を介して、映像データや画像データ、映像ファイル等の各種の情報データのファイル或いは命令信号を送受信する。通信部114は、例えば、有線LANや無線LAN等で構成される。内部メモリ115は、画像データやユーザ設定データ等の各種の情報データのファイルを保存する内部メモリである。例えば、内部メモリ115は、半導体メモリやハードディスク等で構成される。
プロジェクタ100は、画像処理部116を有する。画像処理部116は、映像入力部110またはファイル再生部121から画像信号を取得する。画像処理部116は、取得した画像信号に対して、制御部101からの制御内容に基づき、液晶部104による表示
に適した補正を行う。また、画像処理部116は、入力映像に対してOSD(On Screen Display)画像の重畳等を行う。
例えば、画像処理部116は、画像信号の画素数を、液晶部104の液晶パネルの画素数に応じて変換し、液晶パネルの交流駆動のため、入力された映像信号のフレームレートを倍速化し、液晶パネルによる画像形成に適した補正をする。ここで、液晶パネルの交流駆動は、液晶パネルの液晶に印可する電圧の方向を交互に入れ替えて表示させる方法である。これは、液晶パネルは、液晶にかける電圧の方向が正方向でも逆方向でも画像を生成できる性質を利用したものである。このとき、液晶駆動部105に、正方向用の画像と逆方向用の画像とを1枚ずつ送る必要があるため、画像処理部116は、映像信号のフレームレートを倍速化する処理を行う。
液晶駆動部105は、画像処理部116が処理した画像信号に基づいて、液晶部104の液晶パネルに画像を形成する。ここでは、アナログ信号により駆動する液晶パネルを採用した例を説明したが、例えばデジタル信号により駆動することが可能な液晶パネルが採用されてもよい。この場合、液晶駆動部105は、画像処理部116が出力した画像信号に基づいて、所定のパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)駆動による液晶パネルの制御を行なう。また、PWM等のデジタル信号にて駆動する液晶パネルが採用される場合であっても、画像処理部116は、フレームレートの倍速化する処理を行ってもよい。これにより、駆動方式に起因するディスクリネーション等の画質劣化を低減するための技術を適用することができる。
また、スクリーン400に対して斜め方向から映像300が投影されると、映像300が、例えば台形状に歪んで表示されることがある。このため、画像処理部116は、スクリーン400に投影される映像300に生じている歪みを打ち消すように画像の形状を変形させるキーストーン補正を行ってもよい。キーストーン補正が行われることにより、スクリーン400に投影される映像300を、正常なアスペクト比の長方形の形状に近づけることができる。プロジェクタ100は、傾きセンサ117を有する。キーストーン補正は、傾きセンサ117から得られた傾き角に基づいて自動的に行われてもよいし、ユーザが操作部102等を操作することにより行われてもよい。
画像処理部116は、映像入力部110に入力された映像信号を取得し、画像処理やOSD合成処理を行い、処理された映像を出力する。次に、画像処理部116について説明する。図3は、画像処理部116の機能ブロック図である。入力信号処理部171は、取得した映像信号から垂直同期信号を出力タイミング生成部176へ出力する。制御部101はRAM132に記憶されている映像フォーマット情報を読み出してスケーリング部172に通知する。スケーリング部172は、入力信号処理部171から映像信号を取得し、入力の映像フォーマット情報をプロジェクタ100の投影解像度に変換するために、入力映像を拡大、縮小して色変換部173に出力する。このとき、拡大処理または縮小処理を行うためのフレームバッファが用いられてもよい。
制御部101は、RAM132に記憶されている入力映像の色/レンジ情報を読み出して色変換部173に通知する。色変換部173は、入力映像の色/レンジをプロジェクタ100のパネル仕様に変換するために、色変換処理を行う。書き込み制御部174は、色変換部173から出力される映像フレーム(入力映像)を、フレームバッファ175に書き込むためのアドレス制御を行う。また、書き込み制御部174は、省電力モード制御部181からの指示に基づいて、省電力モードONの時は書き込みを停止する。フレームバッファ175は、色変換部173から出力される映像フレームを、出力タイミング生成部176が生成するタイミングに合わせるため、映像フレームを一時的にバッファリングする。
出力タイミング生成部176は、入力信号処理部171が出力する垂直同期信号を取得する。出力タイミング生成部176は、読み出し制御部177に対して、映像フレームを読み出すタイミングを示す信号(以下、タイミング信号)を出力する。読み出し制御部177は、出力タイミング生成部176が生成するタイミング信号に基づいて、フレームバッファ175から映像フレームを読み出す。また、省電力モードがONのときには同じフレームを読み続けるようアドレス制御を行う。これにより、プロジェクタ100に対して、映像出力装置200から映像が入力されていない状態でも、プロジェクタ100は、フリーズされた映像を投影し続けることができる。
OSD生成部178は、OSD表示するためのOSD画像を生成する。例えば、操作部102が受け付けたユーザ操作に応じて、制御部101は、OSD表示指示を発行する。OSD生成部178は、OSD表示指示を受け付ける。OSD表示指示が、映像信号情報の表示を示している場合、OSD生成部178は、省電力制御部181から受けた映像信号情報をOSD表示するための画像を生成する。映像信号情報は、映像フォーマット情報や色/レンジ情報、省電力モードON/OFF情報等である。映像フォーマット情報としては、例えば、解像度や周波数等がある。また、色/レンジ情報としては、色空間やクロマサブサンプリング、色レンジ、ビット深度等がある。映像信号情報は、他の情報を含んでもよい。OSD重畳部179は、読み出し制御部177から読み出された映像フレームに、OSD生成部178が生成するOSD画像を重畳する。OSD重畳部179は、OSD画像が重畳された映像フレームを、省電力モード制御部181に渡す。
省電力制御部181は、省電力モードを制御する。本実施形態の省電力モードは、映像出力装置200が映像の出力を停止して省電力化を図るとともに、プロジェクタ100は映像の表示を継続しているモードである。制御部101は、RAM132に記憶されている省電力モード情報(省電力モードがONであるかOFFであるかを示す情報)を読み出して、省電力モード情報を省電力制御部181に通知する。省電力制御部181は、省電力モード情報に基づいて、省電力モードの状態管理を行う。省電力モードの状態管理については後述する。また、省電力制御部181は、書き込み制御部174および読み出し制御部177に対して、省電力モード情報を通知する。さらに、省電力制御部181は、制御部101から映像フォーマット情報および色/レンジ情報を受け取り、受け取った情報を、省電力モードがONであるかOFFであるかの状態ごとに記憶する。そして、省電力制御部181は、省電力モードがONであるかOFFであるかの状態に応じて、OSD生成部178に出力する映像フォーマット情報および色/レンジ情報を決定する。信号出力部180は、OSD重畳部179から受けた映像フレームを、液晶駆動部105が受信可能な映像信号に処理して出力する。
図2に示されるように、プロジェクタ100は、傾きセンサ117、タイマ118、温度計119および冷却部120を有する。傾きセンサ117は、プロジェクタ100の傾きを検出する。タイマ118は、プロジェクタ100の動作時間や各ブロックの動作時間等を検出する。温度計119は、光源106の温度や液晶部104の温度、外気温等を計測する。冷却部120は、プロジェクタ100内の熱を外部に放出して、冷却を行う。冷却部120は、例えば、ヒートシンクとファンとにより構成される。
プロジェクタ100は、ファイル再生部121、赤外線受信部122、焦点検出部123、撮像部124、測光部125、表示部128、表示制御部129、バッテリ130、電源入力部131およびRAM132を有する。ファイル再生部121は、制御部101からの指示に基づきエンコードされたファイルデータ等をデコードして、ファイルを再生する。赤外線受信部122は、プロジェクタ100に付属しているリモコンや他の機器からの赤外線を受信し、制御部101に信号を送る。赤外線受信部122は、例えば、プロジェクタ100の前後方向等の複数箇所に設置されている。焦点検出部123は、プロジェクタ100とスクリーン400との距離を検出し、焦点距離を検出する。撮像部124は、スクリーン400の方向を撮像する。測光部125は、スクリーン400により反射される光の光量や輝度を計測するスクリーン測光部である。
表示部128は、プロジェクタ100の本体に配置され、プロジェクタ100の状態や警告等を表示する。表示制御部129は、表示部128を制御する。バッテリ130は、プロジェクタ100本体を持ち運んで使用するとき等に、電力を供給するために用いられる。電源入力部131は、外部からの交流電力を受け入れ、所定の電圧に整流して電源部103に供給する。RAM132は、内部メモリ115に記憶されているプログラムの展開や制御処理に使用する情報を一時的に記憶する領域である。例えば、制御部101がCPUにより構成される場合、RAM132に展開されたプログラムを実行することで、本実施形態の処理が実現されてもよい。また、制御部101は、所定のプログラミング回路により実現されてもよい。バス133には、図2に示される各部が接続されている。図2の各部のうち、制御部101、映像入力部110、画像処理部116およびRAM132が制御装置に対応する。制御装置は、図2の他のブロックを含んでもよい。
次に、映像出力装置200について説明する。上述したように、映像出力装置200は、例えば、パーソナルコンピュータである。図4は、映像出力装置200の構成を示すブロック図である。映像出力装置200は、制御部201、光学ドライブ202、操作部203、電源部204および電源入力部205を有する。制御部201は、映像出力装置200の各部を制御する。光学ドライブ202は、光学メディアからデータの読み出しや書き出し等を行う。操作部203は、映像出力装置200の電源制御やリセット等の操作を行うためのボタン等により構成される。電源部204は、制御部201の指示に基づいて、各部へ電源を供給する。電源入力部205は、外部からの交流電力を受け入れ、所定の電圧に整流して電源部204に供給する。
映像出力装置200は、USBI/F206、通信部207、映像出力部208、RAM209、HDD210および画像処理部211を有する。USBI/F206は、マウスやキーボード等の入力装置が接続可能なUSBインターフェースである。通信部207は、イントラネットやインターネットを介して、映像データや画像データ、映像ファイル等の各種の情報データのファイル、或いは命令信号等を送受信する。通信部207は、例えば、有線LANや無線LAN等で構成される。映像出力部208は、制御部201の指示に基づいて生成された映像信号および映像信号に関する情報を所定の形式でプロジェクタ100に送信する。本実施形態では、映像出力部208は、DP規格に準拠したDP映像信号を送信可能であるものとする。
RAM209は、HDD210に記憶されているプログラムや各種データの展開、画像処理部211が施す画像処理のためのフレームバッファの記憶等に用いられる。HDD210は、OS(Operating System)等のプログラムやドキュメント、映像、画像コンテンツ等の各種情報を保存するための記憶装置である。画像処理部211は、HDD210に記憶されている情報等に基づいて、RAM209をフレームメモリとして用いて各種画像処理を行ない、映像出力部208へ映像信号を出力する。
次に、本実施形態における通常動作の処理の流れについて説明する。通常動作は、省電力モードに遷移することなく、プロジェクタ100が映像出力装置200から映像を受信し、受信した映像を投影する動作である。図5は、通常動作の処理の流れを示すフローチャートである。図5(a)は、プロジェクタ100の通常動作の処理の流れを示すフローチャートである。図5(b)は、映像出力装置200の通常動作の処理の流れを示すフローチャートである。以下、プロジェクタ100と映像出力装置200とは、DPケーブルで接続されているものとする。また、DP規格で規定された制御を経て、映像300がスクリーン400に表示されるものとする。
まず、プロジェクタ100と映像出力装置200とがDPケーブルで接続される。この場合、制御部101は、DPケーブルによる接続を、ポーリングまたは割り込みにより検知する(S101)。S101の処理の後、制御部101は、DP規格で規定されるHPD(Hot Plug Detect)信号を、DPケーブル内の1ラインを介してアサートする(S102)。これにより、接続が確立されたことを示す情報が、映像出力装置200に通知される。HPD信号通知を受けた映像出力装置200は、プロジェクタ100に対し、DPケーブル内の補助通信路(AUX-CH)を介してEDID読み出し要求を行なう。映像入力部110は、映像出力装置200からEDID読み出し要求を受信すると、記憶しているEDIDを読み出し、AUX-CHを介して、読み出した結果を通知する(S103)。
映像出力装置200は、プロジェクタ100からEDIDを読み出した後、AUX-CHを介してDPCD読み出し要求を行なう。DPCDには、プロジェクタ100が受信可能な信号の伝送レートや伝送レーン数等の伝送パラメータを決定する上で必要となる情報が含まれている。DPCDは、映像入力部110に記憶されている。映像入力部110は、映像出力装置200からDPCD読み出し要求を受信すると、記憶されたDPCDを読み出し、AUX-CHを介して、読み出した結果を通知する(S104)。ここでは、プロジェクタ100が対応可能な伝送データレートや使用ライン数等の情報が、読み出し結果として通知される。
映像出力装置200は、プロジェクタ100から読み出したEDIDおよびDPCDに基づいて、また伝送する映像フォーマット情報(解像度やフレームレートやビット深度等)に応じて、レーン数および伝送レートを決定する。そして、映像出力装置200は、映像信号をプロジェクタ100に送信する。映像出力装置200は、プロジェクタ100からDPCDを読み出すと、読み出したDPCDに基づいて、リンクトレーニング開始要求をプロジェクタ100に通知する。リンクトレーニングは、通信パラメータの決定等、通信路を確立するための所謂ハンドシェイク処理である。制御部101は、映像出力装置200からの要求に基づいてリンクトレーニングを実施する(S105)。ここでは、事前に授受されたDPCDの伝送データレートや使用ライン数の情報に基づいて、リンクトレーニングが実施される。リンクトレーニングにおいては、8B10B方式でエンコードされたシンボルデータによるテストパターンに基づいて、各種のチェックが順次確認される。ここでは、クロックデータリカバリチェックやチャネルイコライゼーションチェック、8B10Bシンボルデータのアラインチェックの成否等が順次確認されるものとする。
制御部101は、各項目のチェックの成否結果を映像入力部110に記憶されているDPCDに書き出す。制御部101は、映像入力部110に記憶されているDPCDからリンクトレーニングの結果を読み出して、リンクトレーニングの成否を判定する(S106)。リンクトレーニングが失敗したと制御部101が判定した場合(S106でNo)、処理はS105に移行する。そして、制御部101は、DP規格で規定されている手順に則って伝送条件を変更する(S107)。伝送条件が変更された後、S105において、再度リンクトレーニングが実施される。
リンクトレーニングに成功したと制御部101が判定した場合、映像出力装置200は、リンクトレーニングを実施したときの伝送レートおよびレーン数に基づいて、所定数の8B10Bシンボルデータをアイドルパターンとして送信する。映像入力部110は、アイドルパターンを受信する(S108)。映像出力装置200は、一定期間のアイドルパターンの送信が完了した後、読み出したEDIDに基づいて決定した映像フォーマット情報で映像信号の送信を行う。映像入力部110は、映像信号を受信する(S109)。
制御部101は、ポーリングまたは映像入力部110からの制御部101に対する割り込み通知により映像信号を受信したことを検知する。そして、制御部101は、映像入力部110から映像信号情報を取得する(S110)。制御部101は、取得した映像信号情報を、記憶部としてのRAM132に記憶する。
制御部101は、映像信号情報のうちの映像信号フォーマットを画像処理部116のスケーリング部172へ設定する(S111)。制御部101は、色/レンジ情報を色変換部173に設定する。これにより画像処理が行われる。以上の処理が実行されることで、映像入力部110が受信した所定のフォーマットの映像信号が、画像処理部116および液晶駆動部105を通じて液晶部104に画像形成される。投影光学系107は、光源106を用いて、液晶部104に画像形成された映像をスクリーン400に投影する(S112)。
次に、図5(b)のフローチャートを参照して、映像出力装置200の処理の流れについて説明する。上述したように、接続が確立されると、映像出力装置200の映像出力部208は、HPD信号通知を受ける。これにより、映像出力部208は、HPD信号がアサートされたことを検出する(S201)。そして、制御部201は、は、AUX-CHを介して、EDID読み出し要求を送信して、プロジェクタ100からEDIDを読み出す(S202)。また、制御部201の制御により映像出力部208は、AUX-CHを介して、DPCD読み出し要求を送信して、プロジェクタ100からDPCDを読み出す(S203)。制御部201は、DPCDを読み出すと、読み出したDPCDに基づいて、リンクトレーニングを実施する(S204)。
制御部201は、AUX-CHを介して、プロジェクタ100へリンクトレーニング成否に関わる情報の読み出し要求を送信する。制御部201は、読み出した情報に基づいて、リンクトレーニングの成否を判定する(S205)。リンクトレーニングが失敗したと制御部201が判定した場合(S205でNo)、制御部201は、伝送条件を変更する(S207)。そして、処理は、S204に移行し、変更された伝送条件で再度リンクトレーニングが実施される。リンクトレーニングが成功したと制御部201が判定した場合(S205でYes)、映像出力部208は、リンクトレーニングが成功したときの伝送条件に基づいて、所定数の8B10Bシンボルデータをアイドルパターンとして送信する(S207)。映像出力部208は、一定期間、アイドルパターンを送信した後に、読み出したEDIDに基づいて映像信号のフォーマットを決定する。そして、映像出力部208は、決定したフォーマットで映像信号を送信する(S208)。
次に、プロジェクタ100が映像を投影しているときに、映像出力装置200が省電力モードに遷移したときの処理の流れを説明する。DP規格においては、ソース機器(映像出力装置200)が省電力モードに遷移するときに、シンク機器(プロジェクタ100)は、バッファリングされている映像フレームを表示し続ける機能が定義されている。該機能は、PRM(Panel Replay Mode)と称される。これにより、映像出力装置200の省電力化を図ることができるとともに、表示の継続が可能になる。PRMの機能が稼働しているとき、映像出力装置200は、省電力モードに遷移している。省電力モードに遷移すると、プロジェクタ100は、映像出力装置200から映像信号情報を受信しない。このため、スクリーン400に投影されている映像300におけるOSD表示500に不定な映像信号情報が表示される。そこで、本実施形態では、DP規格において映像出力装置200が省電力モードに遷移したときに、プロジェクタ100および映像出力装置200は、以下の省電力モード遷移処理を実行する。
図6は、省電力モード遷移処理の流れを示すフローチャートである。映像出力装置200は、所定条件を満たすと、省電力モードへ遷移する。例えば、プロジェクタ100または映像出力装置200が、所定期間、ユーザ操作を受け付けていない場合、映像出力装置200は、省電力モードへ遷移してもよい。或いは、所定期間、出力している映像に変化がない場合、映像出力装置200は、省電力モードへ遷移してもよい。所定条件は、これらの例には限定されない。
図6(a)は、映像出力装置200が省電力モード遷移処理の流れを示すフローチャートである。制御部201は映像出力部208に対して、プロジェクタ100に省電力モードに対する対応能力情報の要求を送信するよう指示する。映像出力部208は、該指示をプロジェクタ100に送信し、プロジェクタ100の対応能力情報を取得する。制御部201は、取得された対応能力情報を映像出力部208から読み出す(S301)。そして、制御部201は、プロジェクタ100が省電力モード遷移の対応能力を有しているかを判定する(S302)。プロジェクタ100が、受信した映像信号のフレームバッファ175への書き込みを停止すること、即ちフリーズ表示させることが可能である場合、省電力モードの対応能力がある。プロジェクタ100に対応能力がないと制御部201が判定した場合(S302でNo)、本実施形態の処理は行われない。この場合、処理は、終了する。
プロジェクタ100に対応能力があると制御部201が判定した場合(S302でYes)、映像出力装置200は、省電力モード遷移に向けた事前設定およびコンフィギュレーションをプロジェクタ100と協働して実施する(S303)。事前設定として、例えば、映像出力装置200の内部の状態情報を保存するため、制御部201は、状態情報をRAM209に書き出す。また、制御部201は、映像出力部208を介して、プロジェクタ100に対して、省電力モード中にエラーが発生した際の通信方法に関する設定を指示する等の処理を行なう。また、コンフィギュレーションとして、例えば、映像出力部208は、制御部201の指示に基づいて、プロジェクタ100と省電力モード遷移前のハンドシェイク処理による通信路の再確立を行う。制御部201は、映像出力装置200のうち動作が不要な部位に対して電源供給を停止するよう、電源部204へ指示を出す等の処理を行ってもよい。
S303の処理が完了した後、映像出力部208は、省電力モードの対応を有効にする指示をプロジェクタ100へ送信する(S304)。制御部201は、プロジェクタ100から省電力モード遷移への対応を有効化した旨の返信を受信した場合、省電力モード遷移の準備が整った状態になったことを認識する。映像出力部208は、省電力モードをONにする指示する信号(消費電力ON信号)をプロジェクタ100に送信する(S305)。消費電力ON信号は、プロジェクタ100に対して、映像フレームのフレームバッファ175への書き込みを停止、即ちフリーズ表示させることを促す旨の信号である。映像出力部208が消費電力ON信号を送信する場合、映像出力部208からの映像の出力は停止している。消費電力ON信号は、映像停止信号に対応する。本実施形態では、映像出力装置200は、SDPを用いて消費電力ON信号をプロジェクタ100に通知する。ただし、消費電力ON信号は、SDP以外の方法で、プロジェクタ100に通知されてもよい。また、省電力モードをOFFにする通知にもSDPが用いられてもよい。
映像出力装置200が省電力モードで動作している間、映像出力装置200は、消費電力ON信号を定期的に送信するとともに、ダミー信号を継続的に送信する(S306)。ダミー信号は、映像の同期タイミングを示すSYNC信号(同期信号)は有効であるが、映像のピクセルデータは無効なデータであり、且つ補助情報パケットであるSDPに関しても映像フォーマット情報や色/レンジ情報が無効であることを示す信号である。なお、ダミー信号において、映像タイミングを示すSYNC信号も無効なデータであってもよい。
次に、映像出力装置200の動作と連動するプロジェクタ100の省電力モード遷移処理について説明する。図6(b)は、プロジェクタ100の省電力モード遷移処理の流れを示すフローチャートである。映像入力部110は、映像出力装置200から省電力モード遷移に応じた対応能力情報の要求を受信すると、記憶している対応能力情報を映像出力装置200に通知する(S401)。プロジェクタ100は、上述したS303における事前設定およびコンフィギュレーションに対応して、映像出力装置200とプロジェクタ100との連動に必要な処理(事前設定およびコンフィギュレーション)を実施する(S402)。映像入力部110は、映像出力装置200から映像入力部110に送信される指示(省電力モード中にエラーが発生した際の通信方法に関する設定を指示)に基づいて、設定を変更する。また、コンフィギュレーションとして、映像入力部110は、映像出力装置200の映像出力部208とハンドシェイク処理を行なう。
S402の処理の実行が完了した後、映像入力部110は、映像出力装置200から省電力モードへの対応を有効にする指示を受信する(S403)。映像入力部110は、上記の指示を受信したことに応じて、該指示を正常に受信したことを示す情報を映像出力装置200に送信する(S404)。そして、映像入力部110は映像出力装置200から送信される省電力ON信号を受信する(S405)。映像入力部110は、省電力モードON信号を受信した旨を制御部101に通知する。通知を受けた制御部101は、画像処理部116の内部の省電力制御部181に対して、省電力モードをONにする通知を行う。省電力制御部181は、書き込み制御部174および読み出し制御部177に対して、更新停止指示を通知することで、フレームバッファの更新が停止する(S406)。これにより、プロジェクタ100は、更新停止直前の映像を継続してスクリーン400に投影する状態となる。また、映像入力部110は、映像出力装置200からダミー信号を受信する(S407)。従って、プロジェクタ100が映像出力装置200と連動して動作することで、映像出力装置200は省電力モードへ遷移しつつ、プロジェクタ100は映像の投影を継続することができる。
次に、映像出力装置200が省電力モードに遷移する際、プロジェクタ100の映像信号情報をOSD表示500にOSD表示する動作について説明する。図7は、本実施形態の状態遷移図である。図7において、映像出力装置200が省電力モードに遷移する前、つまり通常の映像を送信している状態を状態Aとする。状態Aでは、プロジェクタ100は、省電力モードがOFFの状態にあり、映像出力装置200から入力された映像を投影している。状態Aは、上述した通常動作である。状態Aにおいては、プロジェクタ100は、映像出力装置200から定期的に送信されるSDPを受信し、受信したSDPから映像信号情報を取得し、RAM132に記憶する。状態Aにおいて、ユーザが、操作部102を用いて、映像信号情報をOSD表示させる操作を行ったとする。この場合、制御部101は、受け付けた操作に基づいて、RAM132に記憶されている最新の映像信号情報を画像処理部116に転送する。上述したように、画像処理部116は、省電力制御部181が決定した映像信号情報をOSD生成部178に送信し、OSD表示を行う。この場合、正常な最新の入力情報がOSD表示される。
映像出力装置200が送信した省電力ON信号をプロジェクタ100が受信すると、状態は、状態Aから状態Bに遷移する。状態Bでは、省電力モードがONの状態であるため、映像出力装置200から受信した入力映像の1フレームがフレームバッファ175にキャプチャされる。ここで、映像入力部110が省電力モードをOFFにする信号(省電力OFF信号)を受信した場合、状態は、状態Bから状態Aに遷移する。状態Bでは、プロジェクタ100の映像入力部110は、映像出力装置200からSDPを受信していないため、映像信号情報は不定である。また、映像入力部110は、映像出力装置200から映像信号を受信していない。状態Bにおいて、プロジェクタ100が省電力OFF信号を受信しない場合、制御部101は、省電力モードが継続していると判定する。この場合、状態は、状態Bから状態Cに遷移する。
状態Cでは、プロジェクタ100は省電力モードがONであり、制御部101は、状態Bでフレームバッファ175にキャプチャした映像フレームの読み出しを継続して、フリーズ表示を行う。状態Cは、映像入力部110が映像出力装置200から省電力OFF信号を受信するまで継続する。状態Cにおいても、状態Bと同様、映像入力部110は、映像出力装置200からSDPを受信していない。このため、映像信号情報は不定である。状態Bおよび状態Cにおいては、映像出力装置200の映像出力部208が送信する映像信号およびSDPはダミー信号であり、正しい信号ではなく、不定な信号である。そこで、本実施形態では、プロジェクタ100は、状態Bおよび状態Cにあるときは、映像出力装置200が送信する映像信号情報を使用しない。つまり、プロジェクタ100は、省電力モードがOFFの状態Aにおいて最後に取得された映像信号情報を使用してOSD表示を行う。最後に取得された映像信号情報は、映像停止信号を受信する直前の映像信号情報である。プロジェクタ100は、フレームバッファ175に最後にバッファリングされた映像フレームをスクリーン400に投影しているため、OSD表示500には、スクリーン400に投影されている映像300に応じた映像信号情報が表示される。これにより、スクリーン400に表示中の映像信号情報をユーザに正しく通知することができる。なお、状態Bおよび状態Cにおいて、DPケーブルが切断された場合には、状態は、状態Aに遷移する。
図8は、映像信号情報のOSD表示例を示す図である。図8(a)は、省電力モードがONの状態で、操作部102に対してユーザ操作がされたときのスクリーン400におけるOSD表示例を示す。OSD表示500には、信号フォーマット情報601および色/レンジ情報602がOSD表示されている。OSD表示500に表示されている信号フォーマット情報601および色/レンジ情報602は、省電力モードがONに遷移する前の情報である。図8(b)は、図8(a)に加えて、省電力モードがONであることを明示するため、省電力表示603をOSD表示した例を示す。上述したように、省電力モードがONのときには、プロジェクタ100の映像入力部110はダミー信号を受信する。従って、スクリーン400に投影される映像の映像信号情報と、リアルタイムで入力されているダミー信号(映像信号情報)との間には齟齬がある。
そこで、制御部101は、省電力モードがONの状態であるときには、省電力モードであることを明示する表示(省電力表示)をスクリーン400に投影する制御を行ってもよい。図8(b)の例では、星印に「省電力」が表示されている。これにより、省電力モードがONであることを明示することができる。つまり、制御部101は、映像出力装置200からの映像の送信が停止されたことを明示する情報を表示する制御を行う。省電力表示の表示態様は、図8(b)の例には限定されない。例えば、制御部101は、「PRM中」という表示を行わせる制御を行ってもよい。
図8(c)は、省電力モードONであることを示すとともに、映像信号情報がダミー信号であることを明示するOSD表示の例を示す図である。OSD表示500には、信号フォーマット情報604および色/レンジ情報605に、図8(c)に示されるような不定な情報が表示されるとともに省電力表示が表示される。この場合、スクリーン400にフリーズ表示されている映像に関する信号情報を確認することはできないが、省電力モードがONであり、且つ入力信号は不定であることを認識できる。これにより、入力されている映像の信号情報についてユーザが誤認識を防止することができる。
図8(d)は、表示欄505に、省電力モードがONであることのみを通知するOSD表示がされている例を示す図である。この場合、制御部101は、映像信号情報を表示することなく、映像の送信が停止されたことを示す情報(省電力モードがONであることを明示する情報)のみを表示する制御を行う。この場合でも、ユーザは、省電力モードがONであり、映像信号情報が不定であることを把握できる。また、図8(d)の表示は、ユーザ操作なしで行われてもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は上述した各実施の形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。本発明は、上述の各実施の形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークや記憶媒体を介してシステムや装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータの1つ以上のプロセッサーがプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能である。また、本発明は、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。