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JP7344872B2 - 双頭型有機アルミニウム組成物 - Google Patents
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JP7344872B2 - 双頭型有機アルミニウム組成物 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年12月29日に出願され、その全体が本明細書に組み込まれる、米国仮出願第62/611,680号の優先権、およびその利益を主張する。
実施形態は、双頭型有機アルミニウム組成物およびそれを調製するためのプロセスに関する。このような組成物は、チェーンシャトリングおよび/または連鎖移動が可能であり得る。少なくとも1つの態様では、双頭型有機アルミニウム組成物は、オレフィン重合に使用することができる。
近年、ポリマーの設計における進歩が、チェーンシャトリングが可能な組成物、すなわち、チェーンシャトリング剤(CSA)の使用に伴って見られてきた。例えば、遷移金属触媒を用いた可逆的連鎖移動能力を有するチェーンシャトリング剤は、新規なオレフィンブロックコポリマー(OBC)の製造を可能にした。現在、チェーンシャトリングが可能である最もよく知られている組成物は、一方の末端において亜鉛金属で終端するポリマー鎖を生成するジエチル亜鉛などの、典型的には各ポリマー鎖について金属への単一結合点のみを含有する単純な金属アルキルである。2つの金属に結合したアルカン部分を有する双頭型チェーンシャトリング剤などの、チェーンシャトリングが可能なより洗練された組成物も知られている。実際、チェーンシャトリングが可能な双頭型組成物は、テレケリック(telechelic)官能性ポリマー、トリブロックコポリマーなどの新しいポリオレフィンの製造を可能にするため、非常に興味深いものである。
ある特定の実施形態では、本開示は、式(I)の双頭型有機アルミニウム組成物に関し、
、式中、
nが、1~100の数であり、
Yは、任意に、少なくとも1つのヘテロ原子を含み、かつ脂肪族または芳香族である、直鎖状、分岐状、または環状のC~C100ヒドロカルビレン基からなる連結基であり、Yは、Al原子への2つの結合点を含み、2つの結合点のうちの少なくとも1つが、-CH-であり、
各J基は、独立して、水素または置換もしくは非置換の非環式アルキル基であり、
同じAl原子に結合した2つのJ基は、任意に互いに共有結合させることができる。
さらなる実施形態では、本開示は、式(I)の双頭型有機アルミニウム組成物を調製するためのプロセスに関し、このプロセスは、(a)アルミニウム化合物、連結剤、および任意の溶媒を、25℃~200℃の温度で組み合わせることと、(b)式(I)の組成物を得ることと、を含み、アルミニウム化合物が、式Al(J)を有し、各Jが、独立して、水素または置換もしくは非置換の非環式アルキル基であり、任意に、2つのJ基を互いに共有結合させることができ、連結剤が、少なくとも2つのビニル基、またはビニル基および環状オレフィン基のいずれかを含むC~C100炭化水素であり、任意に、少なくとも1つのヘテロ原子含む。
さらなる実施形態では、本開示は、アルミニウム化合物、連結剤、および任意の溶媒の反応生成物を含む、式(I)の双頭型有機アルミニウム組成物に関し、アルミニウム化合物が、式Al(J)を有し、各J基が、独立して、水素または置換もしくは非置換の非環式アルキル基であり、任意に、2つのJ基を互いに共有結合させることができ、連結剤が、少なくとも2つのビニル基、またはビニル基および環状オレフィン基のいずれかを含むC~C100炭化水素であり、任意に、少なくとも1つのヘテロ原子含む。
実施例1のH NMRスペクトルである。
および 実施例1のGC/MSスペクトルである。
実施例1の反応スキームである。
実施例2のGC/MSスペクトルである。
実施例4のNMRスペクトルである。
定義
元素周期表への全ての言及は、CRC Press,Inc.,2003によって出版および著作権保護された元素周期表を指す。また、族(単数または複数)へのいかなる言及も、族の番号付けのためのIUPACシステムを使用するこの元素周期表に反映される族(単数または複数)に対するものとする。相反する記載がない限り、文脈から黙示的でない限り、または当該技術分野で慣習的でない限り、すべての部および百分率は、重量に基づき、すべての試験方法は、本開示の出願日時点で最新のものである。米国特許慣行のため、参照されるいかなる特許、特許出願、または刊行物の内容の全体も、特に合成技術、製品設計および加工設計、ポリマー、触媒、定義(本開示に具体的に提供されるいかなる定義とも矛盾しない程度まで)の開示、ならびに当該技術分野における一般的知識に関して、参照により組み込まれる(またはその米国版に相当するものの全体が、参照によりそのように組み込まれる)。
本開示における数値範囲は近似値であり、したがって、別途記載のない限り、範囲外の値を含み得る。本明細書に開示されている数値範囲は、下限値および上限値を含む、下限値から上限値のすべての値を含む。明確な数値(例えば、1または2、または3~5、または6、または7)を含む範囲については、いずれかの2つの明確な数値間の任意の部分範囲が含まれる(例えば、1~2、2~6、5~7、3~7、5~6など)。本明細書に開示される数値範囲は、任意の2つの明示的な値の間の分数をさらに含む。
本明細書の化合物の名称がその構造的表示と一致しない場合には、構造的表示が優先するものとする。
「チェーンシャトリング剤」および「連鎖移動剤」という用語は、当業者に知られているものを指す。具体的には、「シャトリング剤」または「チェーンシャトリング剤」という用語は、重合条件下で様々な活性触媒部位間でポリメリル移動を引き起こすことができる化合物または化合物の混合物を指す。すなわち、ポリマーフラグメントの移動は、容易かつ可逆的な様式で活性触媒部位へおよび活性触媒部位からの両方で起こる。シャトリング剤またはチェーンシャトリング剤とは対照的に、いくつかの主族アルキル化合物のような単に「連鎖移動剤」として作用する薬剤は、例えば、連鎖移動剤上のアルキル基を触媒上の成長中のポリマー鎖と交換することができ、これは一般にポリマー鎖の成長の停止をもたらす。この場合、主族中心は、チェーンシャトリング剤が行うような様式で、触媒部位との可逆的移動に関与するのではなく、死んだポリマー鎖の貯蔵所として作用し得る。望ましくは、チェーンシャトリング剤とポリメリル鎖との間に形成された中間体は、この中間体と他の任意の成長ポリメリル鎖との間の交換に対して十分に安定ではなく、したがって連鎖停止は比較的まれである。
本明細書で使用される「誘導体」という用語は、金属アルキルまたは金属水素化物結合への化学種の挿入反応後の該化学種の反応生成物を指す。例えば、限定されないが、(R)-Al[-Y-Al(R)]-(R)中の「Y」は、連結剤の誘導体CH=CH(CHCH=CHを定義することができ、該連結剤が(iBu)AlHと反応すると、(iBu)-Al[-CH(CHCH-Al(iBu)]-iBuを形成する。この非限定的な例では、Yは、-CH(CHCH-であり、連結基は、該連結剤が、Al-H結合中への挿入後に、連結剤の誘導体CH=CH(CHCH=CHである。
「連結剤」という用語は、その誘導体が各金属の金属水素化物結合に挿入することによって、分子内で複数の金属種を一緒に連結する化学種である。上記の非限定的な例では、CH=CH(CHCH=CHは、n+1のアルミニウム種を接合して種(iBu)Al[-CH(CHCH-Al(iBu)]-iBuを形成する「結合剤」である。挿入後、連結剤は、連結基-CH(CHCH2-になる。
「共触媒」は、プロ触媒を活性化して、不飽和モノマーの重合が可能な活性触媒組成物/系を形成することができる化合物を指す。「共触媒」は、「活性剤」および同様の用語と互換的に使用される。
「プロ触媒」は、活性剤と組み合わされたときに、不飽和モノマーの重合が可能な遷移金属化合物を指す。本開示に好適なプロ触媒は、不飽和モノマーの重合が可能な活性触媒になるために共触媒を必要とするものであるか、または必要としないもののいずれかを含む。「プロ触媒」は、「触媒前駆体」、「遷移金属触媒」、「遷移金属触媒前駆体」、「金属錯体」などの用語と互換的に使用される。好適なプロ触媒には、当技術分野において既知のもの、例えば、WO2005/090426、WO2005/090427、WO2007/035485、WO2009/012215、WO2014/105411、米国特許公開第2006/0199930号、同第2007/0167578号、同第2008/0311812号、および米国特許第7,355,089B2号、同第8,058,373B2号、ならびに同第8,785,554B2号に開示されているものが含まれ、これらは全て参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
「触媒系」は、オレフィン重合が可能な、プロ触媒、または支持体を伴うか、もしくは伴わない、プロ触媒と活性剤との組み合わせを指す。「触媒系」は、「活性触媒」、「活性触媒組成物」、「オレフィン重合触媒」などの用語と互換的に使用される。
「ポリマー」は、同じ種類であるか異なる種類であるかにかかわらず、モノマーを重合することによって調製される化合物を指す。したがって、ポリマーという総称は、通常、1種類のみのモノマーから調製されるポリマーを指すために用いられるホモポリマーという用語、ならびに後に定義されるようなインターポリマーという用語を包含する。これはまた、すべての形態のインターポリマー、例えば、ランダム、ブロック、均一、不均一などを包含する。
「インターポリマー」および「コポリマー」は、少なくとも2つの異なる種類のモノマーの重合によって調製されたポリマーを指す。これらの一般的な用語には、古典的なコポリマー、すなわち、2つの異なる種類のモノマーから調製されたポリマー、および3つ以上の異なる種類のモノマーから調製されたポリマー、例えばターポリマー、テトラポリマーなど、の両方が含まれる。
「ブロックコポリマー」または「セグメント化コポリマー」という用語は、線状方式で接合された2つ以上の化学的に異なる領域またはセグメント(「ブロック」と呼ばれる)を含むポリマー、すなわち、ペンダントまたはグラフト様式ではなく、重合官能基に関して端部と端部とが接合(共有結合)している化学的に区別された単位を含むポリマーを指す。ブロックは、そこに組み込まれるコモノマーの量もしくは種類、密度、結晶化度の量、結晶化度の種類(例えば、ポリエチレン対ポリプロピレン)、そのような組成のポリマーに起因する結晶のサイズ、立体規則性の種類もしくは程度(アイソタクチックもしくはシンジオタクチック)、部位規則性もしくは部位不規則性、長鎖分岐もしくは超分岐を含む分岐の量、均一性、および/または任意の他の化学的もしくは物理的特性において異なる。ブロックコポリマーは、例えば、触媒と組み合わせたシャトリング剤(複数可)の使用の効果に基づいて、ポリマー多分散性(PDIまたはMw/Mn)およびブロック長分布の両方の独特の分布を特徴とする。
以下の全てのスキームおよび議論は、例示のためだけのものであり、多少なりとも限定することを意味するものではない。本明細書に記載されるように、双頭型組成物(例えば、双頭型CSA)は、テレケリック官能性ポリマーの製造を可能にし得るので、非常に興味深い。例えば、限定することなく、非限定的な構造1を参照する。構造1は、2つのアルミニウム原子の間に挟まれたY連結基を有する例示的な双頭型組成物を表す。Yは、任意に少なくとも1つのヘテロ原子((B、O、S、N、F、Cl、またはSi))を含み、かつ脂肪族または芳香族である、直鎖状、分岐状、または環状のC~C100ヒドロカルビレン基であってもよい。Y連結基は、2つの個別のAl原子に連結し、結合点を介して各Al原子に結合される。結合点は、Y連結基内の基(すなわち、そのフラグメント)であり、少なくとも1つの結合点は、エチレン基、-CH-である。末端J基の各々は、水素または置換もしくは非置換の非環式アルキル基であり得る。同じAl原子に結合した2つのJ基は、任意に互いに共有結合させることができる。次いで、Y連結基は、オレフィン重合中に、鎖の両方の末端が末端ポリマー-金属結合を介してアルミニウム原子に結合されたポリマー鎖に成長することができる。続いて、末端ポリメリル-金属結合を官能化化学を介して所望の官能基に変換し、それにより所望の二官能性(テレケリック)ポリマー鎖をもたらすことができる。非限定的な構造1の組成物は、モノマー(n=1)またはオリゴマー(n>1)の形態であってもよい。
双頭型有機アルミニウム組成物を調製するためのプロセス
式(I)の組成物は、アルミニウム化合物と連結剤とを組み合わせることから生じる反応から調製することができる。この反応は、溶媒(複数可)の非存在下(ニート)または溶媒(複数可)の存在下で起こることができる。好適な溶媒としては、キシレン、トルエン、ヘキサン、ペンタン、ベンゼン、またはこれらの組み合わせなどの非極性溶媒が挙げられるが、これらに限定されない。
したがって、式(I)の組成物は、(a)アルミニウム化合物、連結剤、および任意の溶媒を組み合わせることと、(b)式(I)の組成物を得ることと、を含むプロセスによって調製することができ、アルミニウム化合物が、式Al(J)を有し、各J基が、独立して、水素または置換もしくは非置換の非環式アルキル基であり、任意に、2つのJ基を互いに共有結合させることができ、連結剤が、少なくとも2つのビニル基、またはビニル基および環状オレフィン基のいずれかを含むC~C100炭化水素であり、任意に、少なくとも1つのヘテロ原子含む。
アルミニウム化合物、連結基、および任意の溶媒を組み合わせることにより生じる反応は、25℃~200℃、または80℃~180℃、または100℃~150℃の温度で行うことができる。高温は、ベータ水素化物脱離を介してアルミニウム化合物のJ基(例えば、アルキル基)の除去を促進し、結果として、連結剤をAl-Hに挿入して、式(I)の組成物を形成する。
したがって、ある特定の実施形態では、式(I)の組成物は、(a)アルミニウム化合物、連結剤、および任意の溶媒を、25℃~200℃(または80℃~180℃、または100℃~150℃)の温度で組み合わせることと、(b)式(I)の組成物を得ることと、を含むプロセスによって調製することができ、アルミニウム化合物が、式Al(J)を有し、各J基が、独立して、水素または置換もしくは非置換の非環式アルキル基であり、任意に、2つのJ基を互いに共有結合させることができ、連結剤が、少なくとも2つのビニル基、またはビニル基および環状オレフィン基のいずれかを含むC~C100炭化水素であり、任意に、少なくとも1つのヘテロ原子含む。
アルミニウム化合物、連結剤、および任意の溶媒を組み合わせることから生じる反応は、反応が行われる温度に応じて、30分~200時間の反応時間を必要とする場合がある。例えば、限定するものではないが、反応が150℃で行われる場合には、1~2時間の反応時間が必要となり得、反応が120℃で行われる場合には、2~5時間の反応時間が必要となり得、反応が60℃で行われる場合には、20~200時間の反応時間が必要になり得る。
したがって、ある特定の実施形態では、式(I)の組成物は、(a)アルミニウム化合物、連結剤、および任意の溶媒を、25℃~200℃(または80℃~180℃、または100℃~150℃)の温度で、30分~200時間(または30分~100時間、または1時間~50時間、または1時間~30時間、または1時間~25時間、または1時間~15時間、または1時間~10時間、または1時間~5時間)の時間、組み合わせることと、(b)式(I)の組成物を得ることと、を含むプロセスによって調製することができ、アルミニウム化合物が、式Al(J)を有し、各J基が、独立して、水素または置換もしくは非置換の非環式アルキル基であり、任意に、2つのJ基を互いに共有結合させることができ、連結剤が、少なくとも2つのビニル基、またはビニル基および環状オレフィン基のいずれかを含むC~C100炭化水素であり、任意に、少なくとも1つのヘテロ原子含む。
本開示のプロセスのある特定の実施形態において、連結剤:アルミニウム化合物の比は、n:(n+1)として定義され、式中、nは、1~10の数であり得る。
アルミニウム化合物
アルミニウム化合物は、本明細書では式Al(J)を有する化合物として定義され、各J基は、独立して、水素または置換もしくは非置換の非環式アルキル基であり、少なくとも1つのJ基は、水素または非環式アルキル基であり、任意に、2つのJ基を互いに共有結合させることができる。任意に、1つのJ基、または2つもしくは3つのJ基の各々は、水素原子であり得る。ある特定の実施形態では、1つのJ基、または2つもしくは3つのJ基の各々は、1~30個の炭素原子、または2~20個の炭素原子を含有する非環式アルキル基である。ある特定の実施形態では、1つのJ基、または2つもしくは3つのJ基の各々は、水素ではない。さらなる実施形態では、1つのJ基、または2つもしくは3つのJ基の各々は、メチルではない。さらなる実施形態では、1つのJ基、または2つもしくは3つのJ基の各々は、C~C30の非環式アルキル基、またはC~C20の非環式アルキルである。ある特定の実施形態では、1つのJ基、または2つもしくは3つのJ基の各々は、分岐状のC~C30非環式アルキル基である。さらなる実施形態において、2つのJ基は、互いに共有結合させることができる。
好適なJ基には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドセシル、およびそれらのすべての異性体が挙げられるが、これらに限定されない。トリアルキルアルミニウム化合物および水素化ジアルキルアルミニウム化合物が、好適な試薬である。有用なトリアルキルアルミニウム化合物には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリイソヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリイソオクチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリデシルアルミニウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。有用な水素化ジアルキルアルミニウム化合物には、水素化ジメチルアルミニウム、水素化ジエチルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化ジブチルアルミニウム、水素化ジプロピルアルミニウム、水素化ジヘキシルアルミニウム、水素化ジイソヘキシルアルミニウム、水素化ジオクチルアルミニウム、水素化ジイソオクチルアルミニウム、水素化ジペンチルアルミニウム、水素化ジデシルアルミニウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。
連結基
式(I)の組成物において、Yは、任意に少なくとも1つのヘテロ原子を含み、かつ脂肪族または芳香族である、直鎖状、分岐状、または環状のC~C100ヒドロカルビレン基である。連結基Yは、連結剤の誘導体であり、この連結剤は、少なくとも2つのビニル基、またはビニル基と環状オレフィン基とのいずれかを含むC~C100の炭化水素であり、任意に、少なくとも1つのヘテロ原子を含む。好適な連結剤は、連結剤の誘導体が2つのアルミニウム原子の間に挟まれるように、水素化アルミニウム結合に挿入できなければならない。上述のように、式(I)の組成物のYは、活性触媒に移動し、オレフィン重合中に、活性触媒とアルミニウム種との間の連鎖移動/チェーンシャトリングの結果としてポリマー鎖に成長し、テレケリックポリマーの前駆体を形成することができる連結基である。その後の官能化が、テレケリックポリマーの形成をもたらすであろう。
ある特定の実施形態では、Yは、ジエンの誘導体である。換言すれば、連結剤は、ジエンである。本明細書で使用される場合、ジエンという用語は、2つのビニル基、またはビニル基と環状オレフィン基とのいずれかを含み、任意に、少なくとも1つのヘテロ原子を含む任意の化合物を指す。好適なジエンの例としては、炭化水素ベースのジエン、1,3-ジ(ω-アルケニル)-テトラメチルジシロキサンおよびジ(ω-アルケニル)エーテルなどのヘテロ原子含有炭化水素ベースのジエン、ならびにジビニルベンゼンなどの芳香族フラグメントを含有するジエンが挙げられる。
本明細書で言及される好適な炭化水素ベースのジエンとしては、式CH=CH(CHCH=CH またはCH=CH(Ar)CH=CHを有するジエン(その二環式類似体を含む)が挙げられるが、これらに限定されず、式中、mは、0~20の整数であり、Arは、アリール基である。これらのヒドロカルビルベースのジエンの例としては、典型的には、5~40個の炭素原子を含有する、1,3-ブタジエン、1,4-ペンタジエン、1,5-ヘキサジエン、1,6-ヘプタジエン、1,7-オクタジエン、1,8-ノナジエン、1,9-デカジエン、1,10-ウンデカジエン、1,11-ドデカジエン、1,12-トリデカジエン、1,13-テトラデカジエンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で言及されるヘテロ原子含有炭化水素ベースのジエンとしては、少なくとも1つのB、O、S、N、F、Cl、またはSi原子、もしくは原子の組み合わせを含むジエンが挙げられる。ヘテロ原子含有炭化水素ベースのジエンの具体的な例としては、式O[(CHCH=CH、S[(CHCH=CH、RN[(CHCH=CH、(RSi[(CHCH=CH、Ar[Si(R(CHCH=CH、(CH[Si(R(CHCH=CH(RSiOSiR[(CHCH=CH、および[Si(R(CHCH=CHOを有する化合物が挙げられるが、これら限定されず、式中、mは、各出現において、独立して、0~20(両端値を含む)、好ましくは1~20(両端値を含む)の整数であり、Rは、H、または1~12個(両端値を含む)の炭素原子を有するヒドロカルビルであり、Rは、各出現において、独立して、1~12個(両端値を含む)の炭素原子を有するヒドロカルビルであり、Arは、アリール基である。
ヘテロ原子含有炭化水素ベースのジエンの例としては、典型的には、4~40個の炭素原子を含有する、ジビニルジフェニルシラン、1,4-ビス(ジメチル(ビニル)シリル)ベンゼン、1,5-ビス(ジメチル(ビニル)シリル)ペンタン、ジビニルエーテル、ジ(2-プロペニル)エーテル、ジ(3-ブテニル)エーテル、ジ(4-ペンテニル)エーテル、ジ(5-ヘキセニル)エーテル、ジビニルアミン、ジ(2-プロペニル)アミン、ジ(3-ブテニル)アミン、ジ(4-ペンテニル)アミン、ジ(5-ヘキセニル)アミン、ジビニルメチルアミン、ジ(2-プロペニル)メチルアミン、ジ(3-ブテニル)メチルアミン、ジ(4-ペンテニル)メチルアミン、ジ(5-ヘキセニル)メチルアミン、ジビニルチオエーテル、ジ(2-プロペニル)チオエーテル)、ジ(3-ブテニル)チオエーテル、ジ(4-ペンテニル)チオエーテル、ジ(5-ヘキセニル)チオエーテル、ジビニルジメチルシラン、ジ(2-プロペニル)ジメチルシラン、ジ(3-ブテニル)ジメチルシラン、ジ(4-ペンテニル)ジメチルシラン、ジ(5-ヘキセニル)ジメチルシランなどが挙げられるが、これらに限定されない。
好適なヘテロ原子含有炭化水素ベースのジエンのさらなる例には、ジシロキサン化合物、例えば、ジビニルテトラメチルジシロキサンの1,1-および1,3-異性体(本明細書ではジ(エタン-1,2-ジイル)テトラメチルジシロキサン)、ジ(2-プロペニル)テトラメチルジシロキサン、ジ(3-ブテニル)テトラメチルジシロキサン、ジ(4-ペンテニル)テトラメチルジシロキサン、ジ(5-ヘキセニル)テトラメチルジシロキサン、ジ(6-ヘプテニル)テトラメチルジシロキサン、ジ(7-オクテニル)テトラメチルジシロキサン、ジ(8-ノネニル)テトラメチルジシロキサン、ジ(9-デセニル)-テトラメチルジシロキサン、ジビニルテトラエチルジシロキサン、ジ(2-プロペニル)テトラエチルジシロキサン、ジ(3-ブテニル)テトラエチルジシロキサン、ジ(4-ペンテニル)テトラエチルジシロキサン、ジ(5-ヘキセニル)-テトラエチルジシロキサン、ジ(6-ヘプテニル)テトラエチルジシロキサン、ジ(7-オクテニル)テトラエチルジシロキサン、ジ(8-ノネニル)テトラエチルジシロキサン、ジ(9-デセニル)テトラエチルジシロキサンなど;
ビニルノルボルネン、1,3-ジビニルシクロペンタン、およびビニルシクロヘキセンなどの1つの環状オレフィンまたは環状アルカンを含有するジエン化合物;
3-クロロ-1,4-ペンタジエン、3-ブロモ-3-メチル-1,4-ペンタジエン、3-クロロ-1,4-ヘキサジエン、3-クロロ-3-メチル-1,4-ヘキサジエン、3-ブロモ-4-メチル-1,4-ヘキサジエン、3-クロロ-5-メチル-1,4-ヘキサジエン、3-ブロモ-4,5-ジメチル-1,4-ヘキサジエン、3-ブロモ-1,5-ヘキサジエン、3-クロロ-3-メチル-1,5-ヘキサジエン、3-ブロモ-1,5-ヘプタジエン、3-クロロ-3-メチル-1,5-ヘプタジエン、4-ブロモ-1,6-ヘプタジエン、3-クロロ-4-メチル-1,6-ヘプタジエン、4-ブロモ-1,6-オクタジエン、3-クロロ-4-メチル-1,6-オクタジエン、4-ブロモ-7-メチル-1,6-オクタジエン、4-クロロ-1,7-オクタジエン、3-クロロ-4-メチル-1,7-オクタジエン、4-ブロモ-1,7-ノナジエン、4-ブロモ-4-メチル-1,7-ノナジエン、4-ブロモ-1,8-ノナジエン、3-クロロ-4-メチル1,8-ノナジエン、5-ブロモ-1,8-デカジエン、3-クロロ-5-メチル-1、8-デカジエン、5-ブロモ-1,9-デカジエン、3-クロロ-5-メチル-1,9-デカジエン、5-ブロモ-1,10-ウンデカジエン、および5-ブロモ-1,1’-ドデカジエンなどのハロゲン含有ジエン化合物;
ビス(ビニルオキシ)シラン、ジメチルビス(ビニルオキシ)シラン、ビスアリルオキシシラン、ジメチルビス(アリルオキシ)シラン、ジ(3-ブテニル)ジメチルシラン、ビス(3-ブテニルオキシ)シラン、ジメチルビス(3-ブテニルオキシ)、ジ(4-ペンテニル)ジメチルシラン、ビス(4-ペンテニルオキシ)シラン、ビス(4-ペンテニルオキシ)ジメチルシラン、ジ(5-ヘキセニル)ジメチルシラン、ビス(5-ヘキセニルオキシ)シラン、およびビス(5-ヘキセニルオキシ)ジメチルシランなどのシラン含有ジエン;
3-ブテニル-4-ペンテノエート、4-ペンテニル-4-ペンテノエート、4-メトキシカルボニル-1,7-オクタジエン、および4-メトキシカルボニル-1,9-デカジエンなどのエステル含有ジエン化合物;
ジビニルエーテル、ジアリルエーテル、ジ(4-ブテニルオキシ)エーテル、およびジ(5-ヘキセニルオキシ)エーテルなどのエーテル含有ジエン化合物;
4-トリメチルシロキシメチル-1,7-オクタジエン、および4-トリメチルシロキシメチル-1,9-デカジエンなどのシロキシ含有ジエン化合物が挙げられる。
さらなる実施形態では、Yは、1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、1,3-ヘプタジエン、1,3-オクタジエン、1-フェニル-1,3-ブタジエン、1-フェニル-2,4-ペンタジエン、イソプレン、2-エチル-1,3-ブタジエン、2-プロピル-1,3-ブタジエン、2-ブチル-1,3-ブタジエン、2-ペンチル-1,3-ブタジエン、2-ヘキシル-1,3-ブタジエン、2-ヘプチル-1,3-ブタジエン、2-オクチル-1,3-ブタジエン、および2-フェニル-1,3-ブタジエンなどの共役ジエン化合物の誘導体である。
さらなる実施形態において、Yは、3つ以上のビニル基を含むトリエンまたはC~C100炭化水素の誘導体であり、任意に、少なくとも1つのヘテロ原子を含む。換言すれば、連結剤は、3つ以上のビニル基を含むトリエンまたはC~C100炭化水素の誘導体であり、任意に、少なくとも1つのヘテロ原子を含む。好適な例としては、1,4,7-オクタトリエン、3-メチル-1,4,7-オクタトリエン、1,5,9-デカトリエン、4-メチル-1,5,9-デカトリエン、1、2,4-トリビニルシクロヘキサンなどが挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態では、連結剤は、1,2,4-トリビニルシクロヘキサンであり、Jが本明細書で定義される以下の構造式を有する式(I)の組成物をもたらす:
本明細書で論じられるすべての連結基は、一般に入手可能であるか、または既知の方法によって生成することができる。
重合プロセス
ある特定の実施形態では、式(I)の組成物は、オレフィン重合プロセス中にチェーンシャトリング剤または連鎖移動剤として機能することができる。
したがって、本開示は、ポリマー組成物を形成するための少なくとも1つの付加重合性モノマー(すなわち、オレフィンモノマー)の重合のための重合プロセスに関し、本プロセスは、重合条件下で少なくとも1つの付加重合性モノマー(オレフィンモノマー)を触媒組成物と接触させることを含み、触媒組成物は、少なくとも1つの触媒前駆体、任意の共触媒、および式(I)の組成物の接触生成物(反応生成物)を含む。
本明細書に記載の式(I)の双頭型有機アルミニウム組成物、および式(I)の組成物を使用する触媒系は、広範囲の温度および圧力にわたる任意の予備重合および/または重合プロセスにおける使用に好適である。本明細書に記載のこのような温度および圧力、ならびに他の重合プロセス情報は、「重合条件」と称することができる。温度は、50℃~約280℃、好ましくは50℃~約200℃の範囲であり得る。別の実施形態では、重合温度は、0℃超、50℃超、80℃超、100℃超、150℃超、または200℃超である。一実施形態では、使用される圧力は、1気圧~約500気圧以上の範囲であり得る。重合プロセスは、溶液、気相、スラリー相、および高圧プロセスまたはそれらの組み合わせを含む。
一実施形態では、本開示は、2~30個の炭素原子、好ましくは2~12個の炭素原子、およびより好ましくは2~8個の炭素原子を有する1つ以上のオレフィンモノマーの溶液、高圧、スラリー、または気相重合プロセスに関する。本開示は、特に、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、および1-デセンの2つ以上のオレフィンモノマーの重合に関する。有用なモノマーとしては、エチレン性不飽和モノマー、4~18個の炭素原子を有するジオレフィン、共役または非共役ジエン、ポリエン、ビニルモノマー、および環状オレフィンが挙げられる。非限定的なモノマーとしては、ノルボルネン、ノルボルナジエン、イソブチレン、イソプレン、ビニルベンゾシクロブタン、スチレン、アルキル置換スチレン、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、およびシクロペンテンを挙げることができる。本開示の重合プロセスの別の実施形態では、エチレンのコポリマーが生成され、ここでは、エチレンと、4~15個の炭素原子、好ましくは4~12個の炭素原子、および最も好ましくは4~8個の炭素原子を有する少なくとも1つのアルファ-オレフィンを有するコモノマーが溶液法で重合される。本開示の方法の別の実施形態では、エチレンまたはプロピレンを少なくとも2つの異なるコモノマー(任意にそのうちの1つはジエンとすることができる)と重合させてターポリマーを形成する。
本開示の一態様では、オレフィン重合触媒および式(I)の組成物の存在下で、1つ以上のオレフィンモノマーを重合反応器またはゾーンで重合させて、それにより、式(I)の組成物の残部と接合した少なくともいくらかの量のポリマーの形成を引き起こすことを含む、重合プロセスおよび得られるポリマーが提供される。例示的で非限定的な重合プロセスとしては、当技術分野において既知のもの、米国特許第8,501,885B2号に開示されているもの、ならびにランダムコポリマーを製造するための当技術分野において既知のものが挙げられる。例示的で非限定的な重合プロセスとしては、単一の反応器または2つの反応器(並列または直列)で行われるものが挙げられる。
さらに別の態様において、プロセスおよび得られるポリマーが提供され、本プロセスは、オレフィン重合触媒および式(I)の組成物の存在下で1つ以上のオレフィンモノマーを重合反応器またはゾーン中で重合させ、これにより、反応器またはゾーン内で式(I)の組成物の残部と接合した少なくともいくらかの量の初期ポリマーの形成を引き起こすことと、反応生成物を第1の反応器またはゾーンから、第1の重合反応器またはゾーンのものと区別できる重合条件下で運転する第2の重合反応器またはゾーンに放出させることと、式(I)の組成物の少なくとも1つの残部のシャトリング部位を用いて、式(I)の組成物の残部と接合した初期ポリマーの少なくとも一部を、第2重合反応器またはゾーンの活性触媒部位に移動させることと、式(I)の組成物の残部を用いて初期ポリマーの一部または全てに結合した第2のポリマーセグメントを形成させるために、第2の重合反応器またはゾーン内で重合を行うことであって、第2のポリマーセグメントが、初期ポリマーセグメントと区別できるポリマー特性を有する、重合を行うことと、を含む。
重合中、反応混合物を、任意の好適な重合条件に従って活性化触媒組成物と接触させる。このプロセスは、一般に、高温および高圧の使用により特徴付けることができる。所望ならば、水素を既知の技術に従って分子量制御のための連鎖移動剤として使用することができる。他の同様の重合におけるように、使用されるモノマーおよび溶媒は、触媒失活または早期連鎖停止が起こらないように十分に高い純度であることが一般に望ましい。減圧での揮発分除去、分子篩もしくは高表面積アルミナとの接触、または前述のプロセスの組み合わせなどのモノマー精製のための任意の好適な技術を使用することができる。
本発明の方法、特にスラリー重合または気相重合において、担体を使用することができる。好適な担体としては、固体、粒状、高表面積、金属酸化物、半金属酸化物、またはそれらの混合物(本明細書では互換的に無機酸化物と呼ぶ)が挙げられる。例としては、タルク、シリカ、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、Sn、アルミノシリケート、ボロシリケート、粘土、およびこれらの任意の組み合わせまたは混合物が挙げられるが、これらに限定されない。好適な担体は、好ましくは、10~1000m/g、好ましくは100~600m/gのB.E.T.法を使用して、窒素ポロシメトリーによって決定される表面積を有する。平均粒径は、典型的には0.1~500μm、好ましくは1~200μm、より好ましくは10~100μmである。
本開示の一態様では、触媒および任意の支持体を噴霧乾燥するか、ないしは別の方法で、固体の粒状形態で回収して、容易に輸送および取り扱いできる組成物を提供することができる。液体含有スラリーを噴霧乾燥するための好適な方法は当技術分野において周知であり、本明細書において有用に使用される。本明細書で使用するための噴霧乾燥触媒組成物のための好ましい技術は、米国特許第5,648,310号および同第5,672,669号に記載されている。
重合は、触媒構成成分、モノマー、ならびに任意に溶媒、補助剤、捕捉剤、および重合助剤が1つ以上の反応器または区画に連続的に供給され、そこからポリマー生成物が連続的に除去される連続重合、例えば、連続溶液重合として実施されることが望ましい。この文脈において使用される場合、「連続的」および「連続的に」という用語の範囲には、反応物質の断続的な添加および規則的または不規則な小間隔での生成物の除去が存在し、そのため経時的に、全体的なプロセスが実質的に連続的であるプロセスが含まれる。式(I)の組成物(使用される場合)は、第1の反応器またはゾーン内、第1の反応器の出口もしくは出口の少し前、第1の反応器もしくはゾーンとその後に続く任意の反応器もしくはゾーンとの間、またはさらには第2の反応器もしくはゾーンのみ、を含む、重合中の任意の点で添加されてもよい。反応器内または直列に接続された2つ以上の反応器もしくはゾーン間でモノマー、温度、圧力または他の重合条件に違いがある場合、同一の分子内のコモノマー含有量、結晶化度、密度、タクティシティ、位置規則性、または他の化学的もしくは物理的差異などの異なる組成のポリマーセグメントが、本開示のポリマー中に形成され得る。このような事象において、それぞれのセグメントまたはブロックのサイズは、ポリマー反応条件によって決定され、典型的にはポリマーサイズの最確分布である。
複数の反応器を使用する場合、それぞれを高圧、溶液、スラリーまたは気相重合条件下で独立して運転することができる。複数ゾーンの重合では、全てのゾーンが、溶液、スラリー、または気相などの、同じ種類の重合下で運転するが、任意選択で、異なるプロセス条件で運転する。溶液重合プロセスの場合、用いられる重合条件下でポリマーが可溶性である液体希釈剤中で、触媒成分の均一な分散液を用いることが望ましい。非常に微細なシリカまたは類似の分散剤を用いて、このような均一系触媒分散液(通常、金属錯体または助触媒のいずれかが溶解性に乏しいだけ)を製造する、1つのこのようなプロセスは、米国特許第5,783,512号に開示されている。高圧プロセスは、通常、100℃~400℃の温度、および500バール(50MPa)を超える圧力で行われる。スラリープロセスは、不活性炭化水素希釈剤を使用してもよく、また、0℃から、得られるポリマーが不活性重合媒体中で実質的に可溶となる温度直下までの温度を使用してもよい。例えば、スラリー重合における典型的な温度は、調製されるポリマーに応じて、30℃から、一般に60℃から最高115℃まで、最高100℃までを含む。圧力は、典型的には、大気圧(100kPa)から500psi(3.4MPa)の範囲である。
前述のプロセスの全てにおいて、一般的に、連続的または実質的に連続的な重合条件が用いられる。このような重合条件、特に連続溶液重合プロセスの使用は、高い収率および効率で本ブロックコポリマーの経済的な製造をもたらす高められた反応器温度の使用を可能にする。
触媒は、必要な金属錯体または複数の錯体を、重合が行われる溶媒に、または最終反応混合物と適合する希釈剤中に添加することによって、均一な組成物として調製されてもよい。所望の共触媒または活性化剤、および任意に、式(I)の組成物は、触媒と、重合されるモノマーおよび任意のさらなる反応希釈剤とを組み合わせる前、組み合わせるのと同時に、または組み合わせた後のいずれかで、触媒組成物と組み合わされてもよい。望ましくは、存在するならば、式(I)の組成物を同時に添加する。
常に、個々の成分ならびにあらゆる活性触媒組成物は、酸素、水分、および他の触媒毒から保護されている。したがって、触媒成分、式(I)の組成物、および活性化触媒は、酸素および水分のない雰囲気中、一般には窒素などの乾燥した不活性ガス下で調製および貯蔵される。
本開示の範囲を何ら限定することなく、そのような重合プロセスを実施するための1つの手段は以下の通りである。溶液重合条件下で操作される1つ以上のよく撹拌されたタンクまたはループ反応器において、重合されるモノマーは、反応器の一部で任意の溶媒または希釈剤とともに連続的に導入される。反応器は、任意の溶媒または希釈剤および溶解したポリマーとともに、実質的にモノマーからなる比較的均一な液相を含む。好ましい溶媒としては、C4~10炭化水素またはそれらの混合物、特に、ヘキサンなどのアルカンまたはアルカンの混合物、および重合に用いられるモノマーのうちの1つ以上が挙げられる。好適なループ反応器の例およびそれとともに使用するための、直列で作動する多重ループ反応器の使用を含む種々の好適な操作条件は、米国特許第5,977,251号、同第6,319,989号、および同第6,683,149号に見られる。
共触媒と式(I)の組成物とともに、触媒は、反応器液相またはそのリサイクルされた任意の部分の最低1ヶ所に、連続的または断続的に導入される。反応器の温度および圧力は、例えば、溶媒/モノマー比または触媒添加速度を調節することにより、および冷却もしくは加熱コイル、ジャケット、またはその両方を使用することにより、制御され得る。重合速度は、触媒添加速度によって制御され得る。ポリマー生成物中の所与のモノマーの含量は、反応器中のモノマーの比率によって影響され、この比率は、これらの成分の反応器へのそれぞれの供給速度を操作することにより制御される。ポリマー生成物の分子量は、任意に、当該技術分野において既知であるように、温度、モノマー濃度などの他の重合変数を制御することにより、または前述の式(I)の組成物、または水素などの連鎖停止剤により、制御される。
本開示の一態様では、第1の反応器で調製された反応混合物がポリマー成長を実質的に停止させることなく第2の反応器に排出されるように、任意に導管または他の移送手段によって、第1の反応器の排出口に、第2の反応器が接続される。第1の反応器と第2の反応器との間で、少なくとも1つのプロセス条件の差が確立されてもよい。一般に、2つ以上のモノマーのコポリマーの形成における使用では、差は、1つ以上のコモノマーの存在もしくは不在、またはコモノマー濃度の差である。一連の第2の反応器と同様に配置された追加の反応器も提供され得る。カップリング反応生成物が望ましい場合には、反応器流出物を水、水蒸気もしくはアルコールなどの触媒停止剤またはカップリング剤と接触させることによってさらなる重合を終了させる。
得られたポリマー生成物は、残留モノマー(複数可)または希釈剤などの反応混合物の揮発性成分を減圧下でフラッシュオフし、必要に応じて、脱揮発押出機などの装置でさらなる脱揮を実施することによって回収する。連続プロセスにおいて、反応器内の触媒およびポリマーの平均滞留時間は、一般に、5分間~8時間、例えば、10分間~6時間である。
あるいは、本開示のさらなる態様では、前述の重合は、プラグフロー反応器内で、任意に、モノマー、触媒、式(I)の組成物、温度、または異なるゾーンまたはその領域間で確立される他の勾配とともに行われてもよく、さらに、任意に、触媒および/または式(I)の組成物を別々に添加し、断熱または非断熱重合条件下で運転することを伴う。
ポリマーの官能化誘導体の使用もまた本開示内に含まれる。例としては、式(I)の組成物から生じるAl末端を有するポリマーが挙げられる。反応器を出るポリマー生成物のかなりの部分が金属で終結しているので、さらなる官能化は比較的容易である。メタレート化ポリマー種は、アミン-、ヒドロキシ-、エポキシ-、シラン、ビニル、および他の官能化末端ポリマー生成物を形成するための他のアルキル-アルミニウム化合物に好適なものなどの、周知の化学反応に利用できる。Al末端を有するポリマーは、モノ-およびジ-不飽和ポリマーの熱脱離を介しても官能化することができ、これは、Al末端ポリマーを、ベータ水素脱離を引き起こす温度、好ましくは、150~250Cに、得られる水素化アルミニウム種と反応する、エチレンなどの犠牲モノマーの存在下で加熱し、除去されたモノ-またはジ-不飽和ポリマーが逆反応(すなわち、水素化アルミニウム種への挿入)を受けるのを防ぐことによる。
オレフィンモノマー
重合プロセスにおいて本開示のポリマー生成物を調製する際に使用するための好適なモノマーとしては、任意の付加重合性モノマー、一般に任意のオレフィンまたはジオレフィンモノマーが挙げられる。好適なモノマーは、直鎖、分岐鎖、非環式、環式、置換、または非置換であり得る。一態様では、オレフィンは、例えば、エチレンおよび少なくとも1つの異なる共重合性コモノマー、プロピレンおよび4~20個の炭素を有する少なくとも1つの異なる共重合性コモノマー、または4-メチル-1-ペンテンおよび4~20個の炭素を有する少なくとも1つの異なる共重合性コモノマーを含む任意のα-オレフィンであり得る。好適なモノマーの例としては、2~30個の炭素原子、2~20個の炭素原子、または2~12個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のα-オレフィンが挙げられるが、これらに限定されない。好適なモノマーの具体例としては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキサン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、および1-エイコセンが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に開示されるコポリマーを調製するのに使用するための好適なモノマーはまた、3~30個、3~20個の炭素原子、または3~12個の炭素原子を有するシクロオレフィンを含む。使用することができるシクロオレフィンの例としては、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5-メチル-2-ノルボルネン、テトラシクロドデセン、および2-メチル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレンが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に開示されるコポリマーを調製するのに使用するための好適なモノマーはまた、3~30個、3~20個の炭素原子、または3~12個の炭素原子を有するジ-およびポリ-オレフィンを含む。使用することができるジ-およびポリ-オレフィンの例としては、ブタジエン、イソプレン、4-メチル-1,3-ペンタジエン、1,3-ペンタジエン、1,4-ペンタジエン、1,5-ヘキサジエン、1,4-ヘキサジエン、1,3-ヘキサジエン、1,3-オクタジエン、1,4-オクタジエン、1,5-オクタジエン、1,6-オクタジエン、1,7-オクタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン、および5,9-ジメチル-1,4,8-デカトリエンが挙げられるが、これらに限定されない。さらなる態様では、芳香族ビニル化合物はまた、本明細書に開示されるコポリマーを調製するための好適なモノマーを構成し、これらの例としては、モノ-またはポリ-アルキルスチレン(スチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、o,p-ジメチルスチレン、o-エチルスチレン、m-エチルスチレン、およびp-エチルスチレンを含む)、および官能基含有誘導体、例えばメトキシスチレン、エトキシスチレン、ビニル安息香酸、メチルビニルベンゾエート、ビニルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、o-クロロスチレン、p-クロロスチレン、ジビニルベンゼン、3-フェニルプロペン、4-フェニルプロペンおよびα-メチルスチレン、塩化ビニル、1,2-ジフルオロエチレン、1,2-ジクロロエチレン、テトラフルオロエチレン、および3,3,3-トリフルオロ-1-プロペンが挙げられるが、これらに限定されない(但し、モノマーは、用いた条件下で重合可能である)。
さらに、一態様では、本明細書に開示されている式(I)の組成物と組み合わせて使用するために好適なモノマーまたはモノマーの混合物としては、エチレン、プロピレン、エチレンと、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、およびスチレンから選択される1つ以上のモノマーとの混合物、ならびにエチレン、プロピレンと、共役または非共役ジエンとの混合物が挙げられる。この態様では、コポリマーまたはインターポリマーは、異なる化学的または物理的性質を含む2つ以上の分子内領域、特に、二量体、直鎖、分岐または多分岐ポリマー構造で接合した差別化コモノマー組み込みの領域を含有し得る。このようなポリマーは、例えば、異なるコモノマー比を有する2つの反応器、異なるコモノマー組み込み能力を有する複数の触媒、またはこのようなプロセス条件の組み合わせ、および任意に多官能性カップリング剤を使用することによって、式(I)の組成物を含む重合中に重合条件を変更することによって調製され得る。
ポリマー生成物
本明細書に開示されるように、ポリマー生成物は、重合後に、典型的には反応性金属アルキル基を消費し、かつ遷移基または主族金属への結合からポリマー生成物を解放する化学処理を受けるポリマー生成物を指す。このプロセスは、水で加水分解して飽和ポリマー末端基を生成することを含む。あるいは、金属アルキル基を消費し、かつポリマー鎖上に反応性官能末端基を生成する両方のために、種々の有機または無機試薬の添加を加えてもよい。
本開示のプロセスによって生成されたポリマーは、多種多様な生成物および最終用途に使用することができる。生成されるポリマーは、エチレンおよびプロピレンのホモポリマーおよびコポリマーであることができ、直鎖状低密度ポリエチレン、エラストマー、プラストマー、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、およびポリプロピレンコポリマーが挙げられる。生成されるプロピレン系ポリマーとしては、アイソタクチックポリプロピレン、アタクチックポリプロピレン、およびランダム、ブロックまたはインパクトコポリマーが挙げられる。
本明細書に開示されている重合プロセスを利用して、本分子量分布を有する1つ以上のオレフィンモノマーのブロックコポリマーを含む新規ポリマー組成物が容易に調製される。例示的なポリマーは、エチレン、プロピレン、および4-メチル-1-ペンテンから選択される少なくとも1つのモノマーを重合形態で含む。実例として、ポリマーは、エチレン、プロピレン、または4-メチル-1-ペンテンと、少なくとも1つの異なるC2~20α-オレフィンコモノマーと、任意に1つ以上の追加の共重合性コモノマーとを重合形態で含むインターポリマーである。好適なコモノマーは、ジオレフィン、環状オレフィン、および環状ジオレフィン、ハロゲン化ビニル化合物、ビニリデン芳香族化合物、およびそれらの組み合わせから選択される。例示的なポリマーは、エチレンとプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセンまたは1-オクテンとのインターポリマーである。実例として、本明細書に開示されているポリマー組成物は、ポリマーの総重量に基づいて、1~99パーセントのエチレン含有量、0~10パーセントのジエン含有量、ならびに99~1パーセントのスチレンおよび/またはC3~8α-オレフィン含有量を有する。本開示のポリマーは、従来のGPC方法に従う、500~2,500,000の重量平均分子量(Mw)を有し得る。典型的には、本開示のポリマーは、従来のGPC方法に従う、500~250,000(例えば、2,000~150,000、3,000~100,000、1,000~25,000、5,000~25,000など)の重量平均分子量(Mw)を有する。
本開示に従って調製されたポリマーは、ASTM D-792、方法Bに従い、0.01~2000g/10分、典型的には0.01~1000g/10分、より典型的には0.01~500g/10分、特に0.01~100g/10分のメルトインデックスI2を有することができる。望ましくは、開示されたポリマーは、従来のGPC方法に従う、1,000g/mol~5,000,000g/mol、典型的には1000g/mol~1,000,000g/mol、より典型的には、1000g/mol~500,000g/モル、および特に1,000g/mol~300,000g/molの分子量Mwを有することができる。
本開示のポリマーの密度は、ASTM D-792、方法Bに従い、0.80~0.99g/ccとすることができ、典型的には、エチレン含有ポリマーについては、0.85g/cc~0.97g/cc(例えば、0.853~0.970g/cc)とすることができる。
本開示によるポリマーは、とりわけ、それらの狭い分子量分布によって、逐次モノマー添加、流動触媒、またはアニオン性もしくはカチオン性リビング重合技術によって調製された従来のランダムコポリマー、ポリマーの物理的ブレンド、およびブロックコポリマーと区別され得る。この態様では、例えば、本開示に従って調製されたポリマー組成物は、1.5~10.0(例えば、2.0~8.0、2.0~6.0、2.0~5.0、2.0~4.0など)の多分散指数(PDI)によって特徴付けることができる。例えば、ポリマー組成物の多分散指数(PDI)は、1.5~2.8、1.5~2.5、または1.5~2.3であり得る。
存在する場合、各ポリマー内の別々の領域またはブロックは、反応器条件の均一性に応じて比較的均一であり、互いに化学的に異なる。すなわち、ポリマー内のセグメントのコモノマー分布、タクティシティ、または他の特性は、同じブロックまたはセグメント内で比較的均一である。しかしながら、平均ブロック長は狭い分布であり得るが、必ずしもそうではない。平均ブロック長はまた、最確分布であり得る。
実例として、これらのインターポリマーは、少なくともいくつかの残りのブロックまたはセグメントからより高いタクティシティまたは結晶性を有するポリマーの末端ブロックまたはセグメントによって特徴付けることができる。実例として、ポリマーは、比較的非晶質またはさらにはエラストマーである中央ポリマーブロックまたはセグメントを含有する三元ブロックコポリマーであり得る。
本開示のなおさらなる態様では、(1)有機または無機ポリマー、好ましくはエチレンのホモポリマーもしくはプロピレンのホモポリマーおよび/またはエチレンもしくはプロピレンと1つ以上の共重合性コモノマーとのコポリマーと、(2)本開示による、または本明細書に開示されたプロセスに従って調製されたポリマーまたはポリマーの組み合わせと、を含むポリマー組成物が提供される。
ポリマー生成物は、異なる化学組成の領域またはセグメント(ブロック)を含む2つ以上のポリマーの組み合わせを含む。加えて、ポリマー組み合わせの構成成分のうちの少なくとも1つは、式(I)の組成物の残部である連結基を含有することができ、それによりポリマーにある特定の物理的特性を保有させる。
様々な添加剤を、得られる組成物の特性を損なわない量で、本発明の組成物に有用に組み込むことができる。これらの添加剤としては、例えば、補強剤、導電性および非導電性材料を含む充填剤、耐火性添加剤、酸化防止剤、熱および光安定剤、着色剤、増量剤、架橋剤、発泡剤、可塑剤、難燃剤、滴下防止剤、潤滑剤、滑り添加剤、ブロッキング防止助剤、劣化防止剤、柔軟剤、ワックス、顔料、およびそれらの組み合わせを含む同類のものなどが挙げられる。
得られるポリマーは、例えば米国特許第7,947,793号、同第7,897,698号、および同第8,293,859号に論じられているように、平均ブロック指数によって特徴付けることができるブロックインターポリマーであり得る。得られるポリマーは、例えば、米国特許第8,563,658号、同第8,476,366号、同第8,686,087号、および同第8,716,400号に論じられているように、ブロック複合指数によって特徴付けることができるブロック複合材料であり得る。得られるポリマーは、例えば、米国特許第8,785,554号、同第8,822,598号、および同第8,822,599号に論じられているように、結晶性ブロック複合材指数によって特徴付けることができる結晶性ブロック複合材料であり得る。得られたポリマーは、例えばWO2016/028957で論じられているように、ミクロ構造指数によって特徴付けることができる特定のブロック複合材料であり得る。得られたポリマーは、例えばWO2016/028970に論じられているように、修正ブロック複合材指数によって特徴付けることができる特定のブロック複合材料であり得る。
ある特定の実施形態では、式(I)の組成物を調製するためのプロセスは、テレケリックポリマーを開発するために官能化化学と組み合わせてもよい。ある特定の実施形態では、式(I)の組成物は、両末端が式(I)の組成物に結合したテレケリックポリマー鎖を生成および成長させることができ、その後の末端ポリメリル-金属結合の所望のジ-末端官能基への変換は、テレケリックポリマーを形成するために次いで起こり得る。
本開示の式(I)の組成物を調製するためのプロセスと官能化化学との組み合わせの用途は、決してテレケリックポリマーおよび上記の例の開発に限定されない。ある特定の実施形態では、本開示の式(I)の組成物を調製するためのプロセスは、官能化ポリオレフィンを生成するために、例えば、配位連鎖移動重合と組み合わせてもよい。
本開示のポリマーは、任意の他のポリマーとブレンドおよび/または共押出しされてもよい。他のポリマーの非限定的な例としては、直鎖状低密度ポリエチレン、エラストマー、プラストマー、高圧低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、エチレンプロピレンコポリマーなどが挙げられる。
本開示の方法によって生成されるポリマーおよびそれらのブレンドは、フィルム、シート、および繊維押出しならびに共押出し、加えてブロー成形、射出成形、回転成形などの成形操作において有用である。フィルムは、共押出しによって、またはシュリンクフィルム、粘着フィルム、ストレッチフィルム、シーリングフィルムまたは配向フィルムとして有用な積層によって形成されたブローンフィルムまたはキャストフィルムを含む。
方法
H NMR:H NMRスペクトルは、室温でBruker AV-400分光計で記録する。ベンゼン-d中のH NMR化学シフトは、TMS(0.00ppm)に対して7.16ppm(CH)を基準としている。
13C NMR:ポリマーの13C NMRスペクトルは、Bruker Dual DUL高温CryoProbeを装備したBruker 400MHz分光計を使用して収集される。ポリマー試料は、0.025Mクロムトリスアセチルアセトネート(緩和剤)を含有するテトラクロロエタン-d/オルトジクロロベンゼンの50/50混合物約2.6gを、10mmNMRチューブ内のポリマー0.2gに添加することによって調製される。チューブおよびその内容物を150℃に加熱することにより試料を溶解し、均一化する。データを、データファイル当たり320回のスキャン、7.3秒のパルス繰り返し遅延を使用して、120℃の試料温度で取得した。
GC/MS:電子衝撃イオン化(EI)を使用したタンデムガスクロマトグラフィー/低分解能質量分析は、Agilent Technologies 5975イナートXL質量選択検出器およびAgilent Technologies Capillaryカラム(HP1MS、15m×0.25mm、0.25ミクロン)を装備したAgilent Technologies 6890Nシリーズガスクロマトグラフ上で70eVで、以下に関して実施した:
プログラムされた方法:
オーブン平衡時間0.5分
50℃で0分
その後、25℃/分で200℃まで5分間
実行時間11分
GPC:ゲル浸透クロマトグラフィーシステムは、Polymer Laboratories Model PL-210またはPolymer Laboratories Model PL-220機器のいずれかからなる。カラムおよびカルーセル区画を140℃で操作する。3つのポリマー(Laboratoriesの10ミクロンMixed-Bカラムを使用する。溶媒は、1,2,4トリクロロベンゼンである。試料を、200ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を含有する50ミリリットルの溶媒中0.1グラムのポリマーの濃度に調製する。160℃で2時間軽く撹拌することによって、試料を調製する。使用された注入体積は100マイクロリットルであり、流速は1.0ml/分である。
GPCカラムセットの較正を、個別の分子量間に少なくとも一桁の間隔を有する、6つの「カクテル」混合物中に配置された、580~8,400,000の範囲の分子量を有する21個の狭い分子量分布ポリスチレン標準物質を用いて実施する。標準物質はPolymer Laboratories(Shropshire,UK)から購入する。1,000,000以上の分子量に対して50ミリリットルの溶媒中0.025グラム、および1,000,000未満の分子量に対して50ミリリットルの溶媒中0.05グラムでポリスチレン標準物質を調製する。ポリスチレン標準物質を、80℃で30分間穏やかに撹拌しながら溶解する。狭い標準物質混合物を最初に、および最高分子量構成成分を減少させる順序で実行して、分解を最小にする。以下の等式を使用して、ポリスチレン標準ピーク分子量をポリエチレン分子量に変換する(Williams and Ward,J.Polym.Sci.,Polym.Let.,6,621(1968)に記載の通り):Mポリエチレン=0.431(Mポリスチレン)。ポリエチレン等価分子量計算を、Viscotek TriSECソフトウェアバージョン3.0を使用して実施する。
分子量:分子量は、Rudin,A.,「Modern Methods of Polymer Characterization」,John Wiley & Sons,New York(1991)pp.103-112に記載されているように、低角度レーザー光散乱検出器(GPC-LALLS)と結合させたデコンボリューションゲル浸透クロマトグラフィーを含む光学分析技術によって決定する。
材料
ここで説明するすべての例の実施は、特に明記しない限り、ドライボックス技術を使用した不活性雰囲気下で行われる。
次の材料はSigma-Aldrichから得て、必要に応じて使用前に精製する:水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL-H)、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)、1,2,4-トリビニルシクロヘキサン(TVCH)、1,9-デカジエン、1,7-オクタジエン、3-メチル-1,4-ペンタジエン、p-キシレン、C、トルエン、メタノール、ヘキサン、ベンゼン、およびDO。1,3-ジビニルシクロペンタンは、Designed Monomers and Polymers,2004,7,661-676に公開された手順に従って調製した。
実施例1
窒素で満たされたドライボックス内で、TVCH(0.324mL、1.67mmol)とDIBAL-H(ヘキサン中の1M溶液5mL、5mmol)を攪拌棒付きのキャップ付きシンチレーションバイアルで混合する。この混合物を撹拌しながら70℃に加熱して21時間保持し、通気のためにセプタムのキャップに小さな針を挿入する。反応は意図したとおりに進行し(非限定的な反応スキーム1を参照)、双頭型有機アルミニウム組成物を形成する。反応を確認するために、試料(約0.1mL)をH NMR用のC(0.5mL)と混合し(図1)、すべてのビニル基が消費されていることを示している。別の試料をHOでクエンチし、有機相をGC/MSで分析すると(図2A)、m/z=166に明確なピークの群を示す。第3の試料を、DOでクエンチし、GC/MSで分析すると(図2B)、ピークがm/z=168まで移動したことを示す。図2Aおよび図2Bのピークは、図3に示される双頭型有機アルミニウム組成物の予想される加水分解生成物と一致している。ピークの多様性は、構造内に複数のキラル中心が存在することに起因する。
実施例2
窒素で満たされたドライボックス内で、TIBA(1mL、3.96mmol)と1,9-デカジエン(0.55mL、2.97mmol)を、攪拌棒付きのキャップ付きシンチレーションバイアルで2mLのp-キシレン中で混合する。この混合物を撹拌しながら130℃に加熱して2時間保持し、通気のためにセプタムのキャップに小さな針を挿入する。反応は意図したとおりに進行し(非限定的な反応スキーム2を参照)、双頭型有機アルミニウム組成物を形成する(スキーム2に示される生成物構造は、平均的な組成物を表す)。反応を確認するために、試料を採取して、H NMR用のC(0.5mL)と混合し、1,9-デカジエンのビニル基が減少していることを示している。図4で分かるように、試料も加水分解され、GC/MSで分析すると、双頭型有機アルミニウム組成物の予想される加水分解生成物と一致する、142のm/zを有する明確なピークを示している。
実施例3
窒素で満たされたドライボックス内で、DIBAL-H(0.5g、3.5mmol)と1,7-オクタジエン(0.39mL、2.6mmol)を、攪拌棒付きのキャップ付きシンチレーションバイアルで5mLのp-キシレン中で混合する。この混合物を撹拌しながら70℃に加熱して3時間保持し、次いで、撹拌しながら130℃に加熱して1時間保持し、通気のためにセプタムのキャップに小さな針を挿入する。反応は意図したとおりに進行し(非限定的な反応スキーム3を参照)、双頭型有機アルミニウム組成物を形成する(スキーム3に示される生成物構造は、平均的な組成物を表す)。反応を確認するために、混合物の試料を、H NMR分析用に採取する。H NMRは、1,7-オクタジエンのビニル基が完全に消費されていることを示している。加えて、混合物の試料は加水分解され、GC/MSで分析すると、双頭型有機アルミニウム組成物の予想される加水分解生成物と一致する、114のm/zを有する明確なピークを示している。
実施例4
窒素で満たされたドライボックス内で、DIBAL-H(4.0g、28.13mmol)と3-メチル-1,4-ペンタジエン(1.72mL、14.06mmol、d=0.673)を、攪拌棒付きのキャップ付きシンチレーションバイアルで12mLのp-キシレン中で混合する。この混合物を撹拌しながら60℃に加熱して14時間保持し、通気のためにセプタムのキャップに針を挿入する。反応は意図したとおりに進行し(非限定的な反応スキーム4を参照)、双頭型有機アルミニウム組成物を形成する。反応を確認するために、混合物のアリコートをCで希釈し、水で加水分解させ、H NMRで分析する(図5)。H NMRは、双頭型有機アルミニウム組成物の予想される加水分解生成物、イソブタンおよび3-メチルペンタンを示している。注記:この反応は、トルエン中または未希釈でも行うことができる。
実施例5
窒素で満たされたドライボックス内で、DIBAL-H(1.00mL、5.61mmol、d=0.798)と1,3-ジビニルシクロペンタン溶液(トルエン中30.9重量%、1.11g、2.81mmol)を、攪拌棒付きのキャップ付きシンチレーションバイアルで混合する。この混合物を撹拌しながら90℃に加熱して18時間保持する。反応は意図したとおりに進行し(非限定的な反応スキーム5を参照)、双頭型有機アルミニウム組成物を形成する。反応を確認するために、混合物のアリコートをCで希釈し、DO中の10重量%のNaODで加水分解させ、H NMRおよび13C NMRで分析する。H NMRおよび13C NMRは、双頭型有機アルミニウム組成物の予想される加水分解生成物である1,3-ビス(エチル-2-d)シクロペンタンを示す。加水分解試料もまた、GC/MSで分析すると、双頭型有機アルミニウム組成物の予想される加水分解生成物と一致する、128のm/zを有する明確なピークを示している。

本願は以下の態様にも関する。
(1) 式(I)の組成物であって、

式中、
nが、1~100の数であり、
Yが、任意に、少なくとも1つのヘテロ原子を含み、かつ脂肪族または芳香族である、直鎖状、分岐状、または環状のC ~C 100 ヒドロカルビレン基からなる連結基であり、Yが、Al原子への2つの結合点を含み、前記2つの結合点のうちの少なくとも1つが、-CH -であり、
各J基が、独立して、水素または置換もしくは非置換の非環式アルキル基であり、
同じAl原子に結合した2つのJ基が、任意に互いに共有結合させることができる、組成物。
(2) Yが、式(II):
-CH CH (CHR CH CH -(II)を有し、式中、
が、水素またはC ~C 20 アルキルもしくはアリール基であり、
mが、0~20の数である、前記(1)に記載の組成物。
(3) 以下の式:

式中、nが、1~100の数であり、各J基が、独立して、水素または置換もしくは非置換の非環式アルキル基であり、同じAl原子に結合した2つのJ基が、任意に互いに共有結合することができる、前記(1)に記載の組成物。
(4) 以下の式を有し:

式中、nが、1~100の数であり、各J基が、独立して、水素または置換もしくは非置換の非環式アルキル基であり、同じAl原子に結合した2つのJ基が、任意に互いに共有結合することができる、前記(1)に記載の組成物。
(5) 各Jが、水素またはC ~C 20 の非環式アルキル基である、前記(1)~(4)のいずれかに記載の組成物。
(6) nが、1~10の数である、前記(1)~(5)のいずれかに記載の組成物。
(7) nが、1~3の数である、前記(1)~(6)のいずれかに記載の組成物。
(8) 有機アルミニウム組成物を調製するためのプロセスであって、
(a)アルミニウム化合物、連結剤、および任意の溶媒を、25℃~200℃の温度で組み合わせることと、
(b)前記有機アルミニウム組成物を得ることと、を含み、
前記アルミニウム化合物が、式Al(J) を有し、各J基が、独立して、水素または置換もしくは非置換の非環式アルキル基であり、任意に、2つのJ基を互いに共有結合させることができ、前記連結剤が、少なくとも2つのビニル基、またはビニル基と環状オレフィン基とのいずれかを含むC ~C 100 炭化水素であり、任意に、少なくとも1つのヘテロ原子含む、プロセス。
(9) 前記連結剤が、アルファ、オメガジエンである、前記(8)に記載のプロセス。
(10) 前記連結剤が、1,2,4-トリビニルシクロヘキサンである、前記(8)に記載のプロセス。
(11) 前記連結剤が、1,3-ジビニルシクロペンタンである、前記(8)に記載のプロセス。
(12) アルミニウム化合物と、連結剤と、任意の溶媒との反応生成物を含む有機アルミニウム組成物であって、
前記アルミニウム化合物が、式Al(J) を有し、各J基が、独立して、水素または置換もしくは非置換の非環式アルキル基であり、任意に、同じAl原子に結合した2つのJ基が、互いに共有結合させることができ、
前記連結剤が、少なくとも2つのビニル基またはビニル基と環状オレフィン基とのいずれかを含むC ~C 100 の炭化水素であり、任意に、少なくとも1つのヘテロ原子を含む、組成物。
(13) 前記連結剤が、アルファ、オメガジエンである、前記(12)に記載の組成物。
(14) 前記連結剤が、1,2,4-トリビニルシクロヘキサンである、前記(12)に記載の組成物。
(15) 前記連結剤が、1,3-ジビニルシクロペンタンである、前記(12)に記載の組成物。
(16) ポリマー組成物を調製するための重合プロセスであって、(a)少なくとも1つのオレフィンモノマーを触媒組成物と接触させることであって、前記触媒組成物が、少なくとも1つの触媒前駆体、少なくとも1つの共触媒、および前記(1)に記載の組成物の反応生成物を含む、接触させることと、b)前記ポリマー組成物を得ることと、を含む、プロセス。
(17) 前記(16)に記載のプロセスによって調製されるポリマー組成物であって、1つまたは2つのアルミニウム末端を含む、ポリマー組成物。
(18) 化学試薬または高温のいずれかを使用して、前記(17)に記載のポリマー組成物のポリマー-Al結合を変換することにより、ポリマーまたはポリマー混合物を調製するためのプロセス。

Claims (5)

  1. 以下の式:

    式中、nが、1~100の数であり、各J基が、独立して、水素または置換もしくは非置換の非環式アルキル基であり、同じAl原子に結合した2つのJ基が、任意に互いに共有結合することができる、組成物。
  2. 以下の式を有し:

    式中、nが、1~100の数であり、各J基が、独立して、水素または置換もしくは非置換の非環式アルキル基であり、同じAl原子に結合した2つのJ基が、任意に互いに共有結合することができる、組成物。
  3. 各Jが、水素またはC~C20の非環式アルキル基である、請求項1または2に記載の組成物。
  4. nが、1~10の数である、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
  5. nが、1~3の数である、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
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