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JP7346111B2 - 画像加熱装置 - Google Patents
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本発明は、例えば電子写真方式を採用した複写機やプリンタに、トナー画像を記録材に定着させる定着ユニットとして搭載される、電磁誘導加熱方式の画像加熱装置に関する。
電子写真方式のプリンタ等に搭載される定着ユニットの一種として、電磁誘導加熱方式の定着ユニットがある。
特許文献1では、磁性コアに直接励磁コイルを巻きまわす一方、特許文献2では、図6に模型化して示すように、定着ローラ(熱ローラ)1の内部に、ボビンXの周りに巻回した励磁コイル3を設け、ボビンXの内部に磁性コア2を設けている。
特開平9-102385号公報 特開2002-229361号公報
しかしながら特許文献1のように磁性コア2に直接励磁コイルを巻き回す場合、励磁コイルに供給した高周波電流が磁性芯材を介して電気的にショートすることで高周波コンバータ等が破損に至る可能性があった。また、物流時の衝撃等により、磁性芯材の長手方向において励磁コイルの巻き位置がずれてしまう可能性があり、巻き位置のずれにより磁束が不均一になり定着ローラを長手方向で均一に発熱させることが困難となる可能性があった。
また、特許文献2のように磁性コア2にボビンXを介して励磁コイル3を巻き回した場合、ボビンXの厚みや、磁性コア2とボビンのガタを考慮して定着ローラ1の外径を大きくする必要があった。定着ローラ1の外径が大きくなると、発熱を維持するために必要なエネルギーが増大し、また、定着ローラ1を所定温度に加熱するまでの時間が長くなり、結果的に過剰な電力が必要となる。
本発明の目的は、加熱回転体の長手方向に直交する断面内における励磁コイルと磁性コアを備える励磁手段の薄型化、および加熱回転体の長手方向における励磁コイルの安定化が可能であり、電気的なショートを回避した画像加熱装置を提供することにある。
本発明の一態様は、記録材に形成されたトナー画像を加熱する画像加熱装置であって、筒状の導電層を備え、記録材と接触しつつ回転する筒状の回転体と、前記導電層を誘導発熱させるための励磁コイルであって、前記回転体の中空部に、前記励磁コイルの螺旋軸が前記回転体の長手方向と平行になるよう設けられている励磁コイルと、前記励磁コイルの螺旋の内側に設けられ、前記励磁コイルによって発生する磁束を誘導するための磁性コアと、前記励磁コイルと前記磁性コアの間に設けられている樹脂層と、を有し、前記磁性コアを、前記回転体の長手方向と平行な断面で見たとき、前記磁性コアのラジアル方向において前記励磁コイルの前記磁性コア側の領域とは反対側の領域には前記樹脂層は設けられておらず、且つ、前記樹脂層に前記励磁コイルが侵入しており、前記回転体の長手方向において、前記励磁コイルを前記磁性コアに巻き回した領域以外で、前記磁性コアの表面に前記樹脂層が存在しておらず、前記磁性コアが露出していることを特徴とする画像加熱装置である。
本発明の他の一態様は、記録材に形成されたトナー画像を加熱する画像加熱装置であって、筒状の導電層を備え、記録材と接触しつつ回転する筒状の回転体と、前記導電層を誘導発熱させるための励磁コイルであって、前記回転体の中空部に、前記励磁コイルの螺旋軸が前記回転体の長手方向と平行になるよう設けられている励磁コイルと、前記励磁コイルの螺旋の内側に設けられ、前記励磁コイルによって発生する磁束を誘導するための磁性コアと、前記励磁コイルと前記磁性コアの間に設けられている樹脂層と、を有し、前記励磁コイルは、断面が円柱状である導電性の複数本の線材で構成されており、前記磁性コアを、前記回転体の長手方向と平行な断面で見たとき、前記磁性コアのラジアル方向において前記樹脂層が前記複数本の線材の各々の断面に沿うように曲面形状に窪んでいることで前記樹脂層に前記励磁コイルが侵入していることを特徴とする画像加熱装置である。
本発明によれば、加熱回転体の長手方向に直交する断面内における励磁コイルと磁性コアを備える励磁手段の薄型化、および加熱回転体の長手方向における励磁コイルの安定化が可能であり、電気的なショートを回避した画像加熱装置を提供することができる。
実施形態1の定着ユニットを搭載した画像形成装置の断面図 定着ユニットの主要部分を示した断面図 樹脂層と励磁コイルを巻き回された磁性芯材の斜視図 (a)は樹脂層と励磁コイルを巻き回された磁性芯材の断面図、(b)はコイルユニットの製造工程の説明図 定着ユニットの主要部分を示した斜視図 従来の電磁誘導加熱装置の概略図 実施形態2の説明図 実施形態2の説明図
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて説明する。
《第1の実施形態》
(画像形成装置)
図1は、本発明の実施形態に係る画像加熱装置としての定着ユニットを搭載した画像形成装置100の概略構成図である。画像形成装置100は、電子写真方式のフルカラーレーザービームプリンタである。画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4つの感光ドラム11(11y、11m、11c、11k)を備えている。感光ドラム11は、図示しない駆動手段によって、図1の時計回り方向に回転駆動される。
感光ドラム11の周囲には、その回転方向に従って順に、帯電手段としての帯電ローラ12(12y、12m、12c、12k)、感光ドラム11上に静電潜像を形成する露光手段となるスキャナユニット13、静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像ローラ14(14y、14m、14c、14k)が配置される。更に、感光ドラム11の表面に残った残トナーを除去するクリーニングブレード16(16y、16m、16c、16k)が配置される。
更に、感光ドラム11上のトナー像を、対向する無端ベルトとなる中間転写ベルト21に一次転写させる中間転写ユニット15が配置される。また、中間転写ユニット15と感光ドラム11が当接する一次転写部から中間転写ベルト21の搬送方向下流側(図1の右側)に、中間転写ベルト21上のトナー像を記録材Pに二次転写させる二次転写ユニット24(二次転写部)が配置される。
給送ローラ18は、給送カセット17上の最上部の記録材Pをレジストローラ対19に向けて給送する。また、レジストローラ対19は中間転写ベルト21上の画像位置との同期をとって、記録材Pを二次転写ユニット24へと給送する。
感光ドラム11に形成されたトナー像は、画像位置の同期をとって、一次転写ローラ22(22y、22m、22c、22k)によって、矢印A方向に回転する中間転写ベルト21上に重畳転写される。この時、全色のトナー像が一次転写された段階で、中間転写ベルト21上に未定着のフルカラートナー像が形成される。一次転写後に各感光ドラム11上に残った転写残トナーはクリーニングブレード16(16y、16m、16c、16k)によって除去され、クリーニング装置内の貯留部に貯留される。中間転写ベルト21上に転写されたフルカラートナー像は、トナーを転写させるための電圧が印可された二次転写ローラ25によって記録材Pに転写される。なお、符号26は中間転写ベルト21をクリーニングするクリーナである。また、符号23及び29はテンションローラである。
フルカラートナー像を転写された記録材Pは、二次転写部から定着ユニット20に搬送される。記録材P上のトナー像は、定着ユニット20で記録材Pに定着される。記録材Pはその後、搬送ローラ対27及び排出ローラ対28によって、排出部から画像形成面を下にした状態で装置本体外に排出される。
(画像加熱装置)
図2は、本発明の実施形態に係る画像加熱装置としての定着ユニットの要部の概略断面図である。この定着ユニットは、電磁誘導加熱方式の定着ユニットである。
導電層を備えた筒状の加熱回転体としての定着ローラ1は、Ni、Cu、Cr、Fe、Co等の導電性を有する磁性金属の中空ローラの基体となる導電層1aと、その外周に積層された弾性層1bと表面離型層1cとで構成されている。そして、定着ローラ1は、不図示のフランジによって定着ユニットのフレームに支持されている。
基体である導電層1aは、例えば厚さ0.1mm~1.0mmに形成したオーステナイト系ステンレス(SUS)が用いられ、電磁誘導で十分な発熱が得られる固有抵抗値となるよう材質を選択する。弾性層1bは、硬度が20度(JIS-A、1kg加重)のシリコーンゴムで形成され、厚みが0.1mm~0.8mmである。そして、表面離型層1cとして、厚みが10μm~50μmのフッ素樹脂チューブを被覆している。
図2に示す磁性芯材(以下、磁性コア)2、及び励磁コイル3は磁界発生手段(励磁手段)として機能し、定着ローラ1の中空部内に挿入配置されている。そして、図3に示すように、励磁コイル3の内側に設けられ交番磁界の磁力線を誘導するための磁性コア2は、略円柱形状をしており、不図示の固定手段で定着ローラ1の中央に配置されている。
磁性コア2の材質は、ヒステリシス損が小さく比透磁率の高い材料、例えば、焼成フェライト、フェライト樹脂、非晶質合金(アモルファス合金)やパーマロイ等の、高透磁率の酸化物や合金材質で構成される強磁性体が好ましい。特に21kHz~100kHz帯の高周波交流を励磁コイル3に流す場合、高周波電流において損失の小さな焼成フェライトが好ましい。本実施形態では、磁性コア2として直径12mm、長さ300mm、比透磁率1800の焼成フェライトを用いる。尚、磁性コア2の形状は円柱形状に限定されず、角柱形状などでも良い。
励磁コイル3は、耐熱性のポリアミドイミドで被覆した直径1mmの銅線材(単一導線)を用いており、図3に示すように磁性コア2に螺旋状に巻いて形成する。本実施形態では励磁コイル3の巻き数は16巻とする。励磁コイル3に印加する高周波電流が磁性コア2に流れないように磁性コア2と励磁コイル3は絶縁関係を維持するため、部材間に樹脂層10を設けている。また、定着ローラ1の長手方向に直交する断面内で、励磁コイル3は樹脂層10に食い込む様に侵入させた構成であり、巻き回した位置がずれることのないように構成している。
図5に示すように、定着ローラ1の長手方向における一方の端部には、ギア4が取り付けられており、不図示のギアと噛みあうことで定着ローラ1を駆動する。図5に示す30は、励磁コイル3に高周波電流を供給するための高周波コンバータであり、32は給電接点部である。また、5は定着ローラ1の温度を検出する温度検出素子(例えばサーミスタ)である。本実施形態では、温度検出素子5を、定着ローラの内面でニップ部Nの上流側付近の記録材搬入口に対応する位置に接触させて配置している。
また、図5に示す31は、温度検出手段である温度検出素子5によって検出された温度を基に高周波コンバータ30を制御する制御回路である。励磁コイル3は、図3に示すように磁性コア2に対して定着ローラ1の軸線方向(長手方向)に交差する方向に巻き回されている。そして、この励磁コイル3に高周波電流を流すと、定着ローラ1の軸線方向に平行な方向に交番磁界を発生させることができる。磁性金属で構成された定着ローラ1は、磁性コア2と主磁路を形成するため、励磁コイル3より生じる磁束の大部分が磁性金属の定着ローラ1に供給される。
磁性金属に高周波磁界が印加されると、渦電流損が生じ、定着ローラ1自体が発熱する。つまり、定着ローラ1は励磁コイル3に高周波電流が流されることで発生する磁界の作用で磁性金属の基体(導電層1a)に渦電流が生じ、ジュール熱で磁性金属の基体自体、即ち定着ローラ1自体が電磁誘導加熱方式で発熱する。
定着ローラ1の温度は、定着ローラ1に内接する温度検出素子5で検出され、制御回路31により、予め決定された温度と比較することで、高周波コンバータ30の出力が制御される。これにより、定着ローラ1の温度が目標の温度に制御される。
図2に示す加圧部材としての加圧ユニット9には、定着ローラ1の回転に従動して回転し、定着ローラ1と共に記録材Pを挟持搬送する加圧ベルト7と、加圧ベルト7の内面側に接触配置されて定着ローラ1と共に加圧ベルト7を介してニップ部Nを形成する加圧パッド8が設けられている。そして、加圧パッド8は、凹部を有する剛性支持体6bに支持されており、加圧ベルト7の内面側から加圧ベルト7を介して定着ローラ1を押圧するようになっている。
定着ローラ1に対向し、定着ローラ1と共にトナー画像を担持した記録材を挟持搬送するニップ部Nを形成する対向体としての加圧ベルト7は、単層構造であってもよいが、本実施形態では基材表面に離型層を施した積層構造のベルトを使用している。加圧ベルト7の基材としては、耐熱性を有する、例えば熱硬化性ポリイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド等の樹脂基材が用いられる。
また、加圧ベルト7の離型層としては、表面に付着するトナーの剥離性が良好なものがよい。その材質としては、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレンpolytetrafluoroethylene)、PFA(テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体tetrafluoroethylene-perfluoroalkyl vinyl ether copolymer)等のフッ素系樹脂が用いられる。本実施形態では、加圧ベルト7として、ポリイミドを基体とし、PFAを離型層とした加圧ベルトを用いた。
加圧パッド8は、定着ローラ1と加圧ベルト7との間でニップ部Nを形成するためのバックアップ部材として機能し、例えばアルミニウム、ステンレス、鋼、銅、黄銅等の金属や合金並びに樹脂材料からなる剛性の高い材料が主として使用される。本実施形態では、ガラス強化の液晶ポリマー樹脂を射出成形したものを使用している。そのため、ニップ部Nの幅方向に沿って、安定して適度な剛性を実現することができるようになっている。これら加圧ユニット9により、定着ローラ1との間に所定幅のニップ部Nが形成されている。
そして、定着ローラ1と加圧ベルト7を回転させ、また定着ローラ1が電磁誘導加熱されて所定の温度に温調された状態において、ニップ部Nに未定着トナー像が転写された記録材Pを導入する。そして、この記録材Pをニップ部Nで挟持搬送させて、定着ローラ1の熱と加圧ユニット9からの加圧力にて未定着トナー像を加熱溶融させ、記録材Pの表面に染み込ませて熱定着するものである。
(励磁コイルと磁性コアの間に設けられる樹脂層)
1)磁性コアへの励磁コイルおよび樹脂層の巻き回しを含む製造工程
定着ユニットの製造工程として、磁性コア2に励磁コイル3および樹脂層10を巻き廻す工程に関して、先ず説明する。磁性コア2に励磁コイル3および樹脂層10を巻き廻す工程には、図4(b)に示す磁性コア2に樹脂層10と励磁コイル3を螺旋状に巻き廻すコイル巻き工具Mを使用する。
まず、コイル巻き工具Mの保持部材35a、35bに、磁性コア2の長手方向における両端部をチャックさせる。磁性コア2の端部の上部には、樹脂が押し出される成型機36を配置しており、磁性コア2の上部の所定位置に樹脂が成型される。
その後、コイル巻き工具の駆動手段により磁性コア2がR1方向へ回転して、励磁コイル3は成型された樹脂(10)に重なる様に共に巻き廻される。その際に、保持部材35a、35bに固定された磁性コア2は、R1方向に回転しながら磁性コア2の長手方向S1に移動する。これにより、励磁コイル3が、成型された樹脂(10)とともに磁性コア2に螺旋状に巻き廻される。これにより、磁性コア2と励磁コイル3の間に樹脂層10が設けられる。
巻き廻した励磁コイル3は、定着ローラ1が均一に発熱するように所定の位置に精度よく巻く必要がある。本実施形態では、磁性コア2の長手方向に対して、公差±0.3mmの範囲内で巻いた。
そして、励磁コイル3は、押し出し成型直後の十分に固化していない樹脂層10に巻き廻すので、励磁コイル3が樹脂層10に食い込む状態となる。その後、樹脂層10の樹脂は冷却されるとともに固化して、励磁コイル3を固定保持する。このようにして、励磁コイル3が樹脂層10に対して侵入するように固定されながら巻き廻す構成を実現している。本実施形態では、図4(a)に示すように樹脂層10に対してφ1.0mmの励磁コイルがΕ=0.5mm食い込む様に侵入して巻いている。
これにより、一度巻き回した励磁コイル3の位置が樹脂層10の樹脂によって固定され、その後の衝撃等によるずれを無くすことが可能となり、定着ローラ1に関し均一な発熱を維持できる。尚、冷却された樹脂層10は、磁性コア2と励磁コイル3の両方に対して接着状態となっている。
2)本実施形態の効果
上述した製造工程により、定着ローラ1に挿通する内蔵部品の外径、及び定着ローラ1の外径を小さくすることが可能となり、熱容量が小さくなるため、省エネルギーで発熱させることができる。本実施形態では、押し出し成型用の樹脂に耐熱性や押し出し成型性に優れたPPS樹脂を使用している。また、フェライトなどの磁性コア2は無機物を焼き固めたセラミックスでできているため、衝撃に対して折れやすい部品だが、樹脂層を密着させることで破損に対しても強度アップする。
また、図3に示すように、励磁コイル3と樹脂層10の組が、隣り合う励磁コイル3と樹脂層10の組と離れるように、磁性コア2と励磁コイル3が磁性コア2に対して螺旋状に巻き回してある。このため、磁性コア2が隣り合う励磁コイル3の間で露出するように構成している。すなわち、樹脂層10も励磁コイル3と同様、磁性コア2に螺旋状に設けられている。これにより、磁性コア2の全てが樹脂層で覆われている構成よりも昇温を抑制することができる。
本実施形態で使用した焼成フェライトの飽和温度は165℃であったが、この構成により、飽和温度以下で使用することができ、安定して定着ローラ1を誘導発熱させられる。
以上、本実施形態によれば、磁性コアと励磁コイルの間に、それぞれに対して密着した樹脂層を設け、励磁コイルが樹脂層に対して磁性コアのラジアル方向に侵入するように構成することによって、励磁コイルのズレを防止して定着ローラを均一に発熱することができる。また、樹脂層を磁性コアと励磁コイルそれぞれに密着するように設けることにより、定着ローラに挿通する部品の外径を小さくすることで定着ローラ外径を小さくすることができる。これにより、定着ローラの熱容量を下げ、ウォームアップ時間の短縮と消費電力の低減を行うことができる。
また、衝撃に対して折れやすい磁性コアに対して、樹脂層が密着することで破損することが防止できる。また、磁性コアに対して励磁コイルが巻き回された領域分のみに樹脂層を設けることにより、磁性コアが部分的に露出することで磁性コアの昇温を抑制し、磁気飽和温度以下で定着ローラを均一に発熱させることができる。これらによって、省エネルギーで均一発熱可能な画像加熱装置を提供することができる。
《第2の実施形態》
図7及び図8(a)、(b)に、第2の実施形態の定着ユニットの導電層及びコイルユニットを示す。図7及び図8に示す例は、励磁コイル3、磁性コア2、励磁コイル3と磁性コア2の間に設けた樹脂層10の構成は図3と同じである。しかしながら、本例では、導電層1aの材質が、比透磁率が1のアルミであり、厚さが20μm~100μmである。導電層1aの材質としては、非磁性体である銅(Cu)、Ag(銀)であっても良いし、弱磁性体であるステンレス(SUS)であっても良い。
磁性コア2は有端形状である。そして、図7、図8(a)、(b)に示すように、励磁コイル3に交番電流Iを流すことによって発生し磁性コア2の両端から出る磁束MFが、導電層1aの外を通るように構成されている。図7には磁束MFを二本しか示していないが、実際には無数の磁束が発生している。導電層1aの材質をアルミにしているため、磁性コア2の両端から出た磁束MFが導電層1aの厚みの範囲内に入りにくくなっている。
図8(a)、(b)において、磁性コア2の内部を通過する磁束MFをBinと示している。磁束Binは図8(a)の紙面の手前から奥に向かっている。一方、導電層1aの外を通過する磁束MFをBoutと示している。磁束Boutは図8(a)の紙面の奥から手前に向かっている。図8(a)の例では、磁束Bin、磁束Bout共に8本であり、磁性コア2の内部を通過する磁束が全て導電層1aの外を通っていることを示している。磁性コア2の内部を通過する磁束Binの数に対して少なくとも9割以上が導電層1aの外を通過する構成とするのが定着ユニットのエネルギー効率的に好ましい。
実際に交番磁界を形成した時には、図7及び図8(a)、(b)のように形成されようとする磁束を打ち消すように、導電層1aの周方向全域に誘導起電力がかかり、周回方向に電流Jが誘導される。実際には、電流Iは交番電流なので、誘導電流Jの方向も電流Iの向きの変化に合わせて変化する。導電層1aに電流が流れると、導電層1aは金属なので電気抵抗によりジュール発熱する。なお、誘導電流Jの向きは導電層1aの厚み方向の全域で同じである。
本例では、磁性コア2の両端から出る磁束MFのほとんどが導電層1aの外を通過する構成の定着ユニットに、図3に示したような、励磁コイル3、磁性コア2、励磁コイル3と磁性コア2の間に設けた樹脂層10の構成を採用している。これにより、消費電力を抑えた定着ユニットを提供できる。
1・・定着ローラ(回転体)、2・・磁性芯材(磁性コア)、3・・励磁コイル、7・・加圧ベルト、10・・樹脂層

Claims (6)

  1. 記録材に形成されたトナー画像を加熱する画像加熱装置であって、
    筒状の導電層を備え、記録材と接触しつつ回転する筒状の回転体と、
    前記導電層を誘導発熱させるための励磁コイルであって、前記回転体の中空部に、前記励磁コイルの螺旋軸が前記回転体の長手方向と平行になるよう設けられている励磁コイルと、
    前記励磁コイルの螺旋の内側に設けられ、前記励磁コイルによって発生する磁束を誘導するための磁性コアと、
    前記励磁コイルと前記磁性コアの間に設けられている樹脂層と、
    を有し、
    前記磁性コアを、前記回転体の長手方向と平行な断面で見たとき、前記磁性コアのラジアル方向において前記励磁コイルの前記磁性コア側の領域とは反対側の領域には前記樹脂層は設けられておらず、且つ、前記樹脂層に前記励磁コイルが侵入しており、
    前記回転体の長手方向において、前記励磁コイルを前記磁性コアに巻き回した領域以外で、前記磁性コアの表面に前記樹脂層が存在しておらず、前記磁性コアが露出していることを特徴とする画像加熱装置。
  2. 記録材に形成されたトナー画像を加熱する画像加熱装置であって、
    筒状の導電層を備え、記録材と接触しつつ回転する筒状の回転体と、
    前記導電層を誘導発熱させるための励磁コイルであって、前記回転体の中空部に、前記励磁コイルの螺旋軸が前記回転体の長手方向と平行になるよう設けられている励磁コイルと、
    前記励磁コイルの螺旋の内側に設けられ、前記励磁コイルによって発生する磁束を誘導するための磁性コアと、
    前記励磁コイルと前記磁性コアの間に設けられている樹脂層と、
    を有し、
    前記励磁コイルは、断面が円柱状である導電性の複数本の線材で構成されており、
    前記磁性コアを、前記回転体の長手方向と平行な断面で見たとき、前記磁性コアのラジアル方向において前記樹脂層が前記複数本の線材の各々の断面に沿うように曲面形状に窪んでいることで前記樹脂層に前記励磁コイルが侵入していることを特徴とする画像加熱装置。
  3. 前記樹脂層は、前記磁性コアの表面で前記励磁コイルに沿って螺旋状に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像加熱装置。
  4. 前記樹脂層は、PPS樹脂であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  5. 前記磁性コアは有端形状であり、前記励磁コイルの両端から出る磁束は前記導電層の外を通っていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  6. 前記磁性コアの内部を通過する磁束の9割以上が前記導電層の外を通っていることを特徴とする請求項に記載の画像加熱装置。
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