JP7349889B2 - トナー用外添剤、トナーおよび画像形成装置 - Google Patents
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Description
前記現像手段として、態様8~12のいずれかに記載のトナーが少なくとも備わった、画像形成装置である。
〔メタチタン酸微粒子〕
まず、本発明のトナー用外添剤は、母粒子として、数平均一次粒子径が10~300nmのメタチタン酸微粒子を用いる。本発明では、母粒子としてメタチタン酸微粒子を用いることで、感光体表面に形成される酸化物の生成を抑制することができ、画像不良の発生を抑制できると考えられる。その理由として、明確ではないが次のように考えられる。
本発明では、前記メタチタン酸微粒子の製造方法まで特に限定されない。例えば硫酸チタニルを加水分解する方法で製造することができる。また、メタチタン酸微粒子の数平均一次粒子径を10~300nmの範囲内に制御する手段として気流式粉砕が挙げられる。
本発明の外添剤は、上記メタチタン酸微粒子の表面に、少なくともアミノ系シランカップリング剤を含む疎水化剤を用いて作成された疎水化物を有する。上記メタチタン酸微粒子がアミノ系シランカップリング剤で処理されていることにより、酸化物の形成が十分に抑制されると考えられる。また、アミノ系シランカップリング剤を用いることによって、優れた画質の画像を形成することのできる正帯電性感光体に適合した、プラス(正)帯電の外添剤とトナーを実現できる。
本発明では、本発明の外添剤の製造方法まで限定されない。例えば、メタチタン酸微粒子を含む溶液を撹拌しながら、疎水化剤を滴下または噴霧して、メタチタン酸微粒子の表面処理を行う方法、疎水化剤を有機溶媒に溶解して当該有機溶媒を攪拌しながら、メタチタン酸微粒子を加えて表面処理を行う方法等が挙げられる。なお、前者の方法では、疎水化剤を有機溶媒等で希釈して用いてもよい。前記疎水化剤を添加後は、60~100℃で0.5~2.0時間保持することがあげられる。その後、ろ過により固液分離し、乾燥することによって、疎水化剤を用いて作製された疎水化物を有してなるメタチタン酸微粒子、すなわち本発明の外添剤を得ることができる。
(1)本発明の外添剤
本発明のトナーは、本発明の外添剤が、少なくとも着色剤と樹脂とを含む着色樹脂粒子(以下、単に「着色樹脂粒子」ということがある)に、外添されたものとする。これによって、本発明のトナーは、上述した通り、感光体のクリーニング時に除去されやすく、長期間にわたり良好なクリーニング性を維持でき、画質に優れた画像を安定して得ることができる。
着色樹脂粒子は、少なくとも着色剤と樹脂とを含み、必要に応じて更に、内添剤として、離型剤(ワックス)や荷電制御剤を含みうる。以下、各成分について説明する。
本発明のトナーを構成するトナー粒子に含有される樹脂としては、例えば、スチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン-アクリル樹脂、オレフィン系樹脂などのビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスルホン、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂などの公知の樹脂が挙げられる。これらのうち1種を単独で用いるかまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。特に、スチレン-アクリル樹脂とポリエステル樹脂のうちの1以上が、低温定着性に優れたトナーが得られるため好ましい。樹脂は、ガラス転移点が35~70℃であることが好ましく、より好ましくは45~60℃である。また、高化式フローテスターによる軟化点(T1/2)が80~140℃であることが好ましく、より好ましくは90~135℃である。
本発明に係るトナー粒子に含まれる着色剤は、一般に知られている染料および顔料を用いることができる。黒色のトナーを得るための着色剤としては、ファーネスブラック、チャンネルブラックなどのカーボンブラック、マグネタイト、フェライトなどの磁性体、染料、非磁性酸化鉄を含む無機顔料などの公知の種々のものを任意に使用することができる。
離型剤として、公知のワックスを用いることができる。例えば、低分子量ポリエチレンワックス、低分子量ポリプロピレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスなどの炭化水素系ワックス、カルナウバワックス、ペンタエリスリトールベヘン酸エステル、ベヘン酸ベヘニル、クエン酸ベヘニルなどのエステルワックスなどを用いることができる。これらのうち1種を単独で用いるかまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。離型剤の含有量は、上記樹脂に対して2~20質量%であることが好ましく、より好ましくは3~10質量%である。
荷電制御剤として、公知の荷電制御剤を用いることができる。例えば、ニグロシン系染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩またはその金属錯体、カリックスアレーン化合物などを用いることができる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。荷電制御剤の含有量は、上記樹脂に対して0.1~3.0質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1~1.0質量%である。
当該樹脂粒子を製造する方法としては、混練粉砕法、懸濁重合法、乳化凝集法、溶解懸濁法、エステル伸長重合法、分散重合法などが挙げられる。さらには、着色剤と樹脂などを混錬粉砕した樹脂粒子を核とし、その表面に耐熱性などの機能を有する被覆層を形成したものや、懸濁重合で形成した樹脂粒子に被覆材のモノマーを添加し被覆層を形成したものや、さらには重合体微粒子を凝集させた粒子を核としその周囲にさらに別な樹脂粒子で被覆層を形成させたものなど、いわゆるマイクロカプセル型トナーでもよい。
本発明のトナーは、外添剤が、本発明の外添剤のみの場合の他、本発明の外添剤に加えて更に、下記の様な追加の外添剤を用いることができる。
本発明のトナーには、帯電性や流動性の付与の観点から、本発明の外添剤と共に、数平均一次粒子径が5~20nmの小粒径無機微粒子が、追加の外添剤として外添されていることが好ましい。
さらに、少なくとも着色剤と樹脂とからなる樹脂微粒子に、数平均一次粒子径が25~1000nmの大粒径無機微粒子を添加することによって、小粒径無機微粒子の着色樹脂粒子表面への埋没を抑制できる。この大粒径無機微粒子としては、前述の小粒径無機微粒子と同様の材料を使用することができる。
本発明のトナーは、上記着色樹脂粒子に対し、本発明の外添剤、必要に応じてさらに追加の外添剤として、上述した小粒径無機微粒子、大粒径無機微粒子等を添加してトナーを得ることができる。これらを混合させる方法として、ヘンシェルミキサー、V型混合機などの公知の混合装置を使用することができる。
本発明の画像形成装置は、正帯電性感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、およびクリーニング手段を少なくとも有し、前記現像手段として、前述した本発明の外添剤が外添されたトナーが少なくとも備わっている。
アモルファスシリコン(a-Si)感光体としては、例えばドラム状などの所定の形状に形成された導電性基体の表面に、アモルファスシリコン感光層(a-Si感光層)が形成されたものが挙げられる。特に、厚さが30μm以下である薄膜型のa-Si感光層を有するものが、生産性に優れる上、解像度の高い画像を形成できるため好ましい。a-Si感光層は、実際に感光層として機能する、単層もしくは2層以上の層に加えて、下記に詳述するキャリア阻止層や表面保護層などを有していてもよい。ただし、複数の層を有する場合は、そのトータルの層の厚さが30μm以下であることが好ましい。また、a-Si感光層として、Hやハロゲン元素を含有させたものや、C、N、O等の元素を含有させたものを、導電性基体の表面に形成させてもよい。すなわちa-Si感光層を構成する材料として、a-Siの他、a-SiC、a-SiO、a-SiONなどが挙げられる。
a-Si感光層と導電性基体との間にキャリア阻止層を介在させてもよい。このようなキャリア阻止層としては、a-SiC等の無機絶縁層や、ポリエチレンテレフタレート等の有機絶縁層等を用いることができ、その厚さは、0.01~5μmの範囲内とすることができる。
表面保護層は、従来使用されている材料で構成されていればよく、有機または無機の絶縁材料等があげられ、例えばa-SiにC、O、N等が添加された無機絶縁層が好ましく用いられる。
正帯電性有機感光体は、導電性基体表面に、必要に応じて下引き層が形成され、さらにその上に、電荷輸送層と電荷発生層を順に積層してなる感光層が形成されている。または、導電性基体表面に、必要に応じて下引き層が形成され、さらにその上に、電荷発生物質と電荷輸送物質が同一層中に混在した感光層が形成されたものであってもよい。
正帯電性有機感光体として、少なくとも保護層を表面に有してなる積層型の正帯電性有機感光体を用いることもできる。上記保護層を有することで感光体の耐久性がより高まる。前述のとおり、耐久性の高い感光体はクリーニング性が低下しやすいが、本発明の外添剤を含むトナーを用いることにより、研磨効果が発揮されてフィルミングの発生が防止され、結果として、従来よりも長期間にわたって安定的に画像を出力することができる。
前記保護層には、より高い耐久性を付与する目的で、例えば数平均一次粒子径が1~300nmの、アルミナ(Al2O3)、酸化スズ(SnO2)、二酸化チタン(TiO2)等の金属酸化物微粒子が含有されていてもよい。
メタチタン酸粉末を透過型電子顕微鏡(TEM)にて10000倍の拡大率で撮影し、その写真上で100個の粒子を対象に画像解析することによって、フェレ水平方向粒子径の平均値、すなわちフェレ水平方向平均粒子径を求め、これを数平均一次粒子径とした。
エタノール/水の体積比を0/100~100/0の間において5刻みで変化させた、複数のエタノール-水混合液を夫々50mL準備した。マグネティックスターラーで撹拌しながら、疎水化処理されたメタチタン酸微粒子を0.20g加え、5分間で全量湿潤したときの混合液のエタノール体積比率を、その試料の疎水化度とした。なお、環境安定性を勘案すれば、疎水化度は5%以上とすることが好ましい。疎水化度を5%以上とすることによって、特に高温高湿下での長期保存において、トナーの電荷のリークを抑えて帯電量の低下を抑制することができる。前記疎水化度の上限は、例えば60%とすることができる。
20mLのガラス容器に鉄粉キャリア19.5gと外添剤0.5gを入れ、20℃で50%RHの常温常湿環境に24時間保存した。ガラス容器を取出した後に蓋をし、ペイントシェーカーにて30分間振とうした。振とう後、混合サンプル1gを採取し、ブローオフ帯電量測定装置(トレック・ジャパン株式会社製 MODEL 230TO)で10秒間窒素ブローした後に測定して得られた値を、帯電量とした。
(メタチタン酸微粒子の作製)
硫酸チタニル水溶液(硫酸チタニル濃度10質量%)を130℃に加熱し、熱加水分解させ、メタチタン酸の硫酸水溶液スラリーを得た。得られたメタチタン酸の硫酸水溶液スラリーをろ過により固液分離した。そして、水洗して得られたろ過ケーキを120℃の温度で40時間乾燥させた。得られた乾燥品をハンマーミルで粉砕して、メタチタン酸微粒子を得た。ここで上記加熱条件等を調整し、種々の数平均一次粒子径のメタチタン酸微粒子を得た。得られたメタチタン酸微粒子を表1に示す。
上記各種のメタチタン酸微粒子に対し、表2に示す各種の疎水化剤で処理(疎水化処理)した。詳細には次の通りである。
前記酸化チタン微粒子に対し、本発明外添剤1と同様に、疎水化剤としてアミノ系シランカップリング剤で表面処理を行い、比較1の外添剤を得た。また、前記酸化チタン微粒子に表面処理を施さず、そのまま使用したものを、比較2の外添剤とした。
トナーに用いる着色樹脂粒子を製造した。樹脂、着色剤、離型剤および荷電制御剤として、それぞれ表3に示す種類のものを、表3に示す量となるよう秤量し、乾式予備混合した後、二軸押し出し機にて溶融混錬し、ついで機械式粉砕機にて粉砕、寄留式分級機にて分級し、体積平均粒子径が表3に示すサイズの着色樹脂粒子(着色樹脂粒子No.1~5)を得た。
上記の通り得られた着色樹脂粒子と、表2の本発明外添剤1~15、比較外添剤1、2と、表4に示す追加の外添剤(小粒径無機微粒子、大粒径無機微粒子)とを、表4に示す割合(いずれも着色樹脂粒子に対する割合)で、ヘンシェルミキサーにて混合し、トナー(本発明トナー1~18、ならびに比較トナー1~10)を得た。小粒径無機微粒子として、日本アエロジル社製の疎水性シリカRA-200H(数平均一次粒子径が12nm)、日本アエロジル社製のRX200(数平均一次粒子径が12nm)を用いた。また、大粒径無機微粒子として、日本アエロジル社製のNA-50H(数平均一次粒子径が30nm)、日本アエロジル社製のNAX-50(数平均一次粒子径が30nm)を用いた。
得られた本発明トナーの一例として、走査型電子顕微鏡で観察した顕微鏡写真(倍率5,000倍)を図1に示す。図1において、トナー母粒子の表面に、本発明の外添剤が均一に分散していることがわかる。
本発明トナー1~15及び比較トナー1、2を、第1の画像形成装置として、アモルファスシリコン感光体を具備する複合機(京セラドキュメントソリューションズ製、TASKalfa 620(62枚機))に用い、高温高湿環境(温度:35℃、相対湿度80%RH)下、5%の画素率にて間欠モードにて30万枚印字し、30万枚目の印刷物の画像濃度とカブリを評価した。前記画像濃度は、べた黒画像を10か所、反射濃度を測定し、紙の反射濃度を差し引いた画像濃度の平均値であり、この画像濃度が1.20を下回った場合、実用性がないとして不合格、上記濃度が1.20以上の場合を実用性があるとして合格と判断した。前記カブリは、白紙部分の10か所の反射濃度を測定し、紙の反射濃度を差し引いた画像濃度の平均値である。このカブリ濃度が0.005未満であれば実用レベルであるとして合格、カブリ濃度が、0.005以上であれば実用レベルでないとして不合格と判断した。
第2の画像形成装置として、保護層として多官能反応性を有する電荷輸送物質を用い、架橋構造にて表面層を形成した積層型有機感光体を使用する富士ゼロックス製Color 1000 Press(100枚機)を使用した。この画像形成装置において、表6に示すトナーを用いて、高温高湿環境(温度:35℃、相対湿度80%RH)下、5%の画素率にて間欠モードにて80万枚印字し、80万枚目の印刷物の画像濃度とカブリを評価した。また、80万枚印字後さらに1昼夜放置後に印刷した1枚目の印刷物の、画像濃度、カブリ、および画質(画像流れの有無)を評価した。その結果を表6に示す。
第3の画像形成装置として、正帯電性有機感光体を使用するブラザー工業社製フルカラープリンターHL-L9310CDW(31枚機)を使用した。この画像形成装置において、本発明トナー1(黒)、本発明トナー22(シアン)、本発明トナー23(マゼンタ)および本発明トナー24(イエロー)を組み合わせて使用した。また、比較トナー1と比較トナー5~7の組み合わせ、比較トナー1と比較トナー8~10の組み合わせについても使用した。フルカラーでイエロー、マゼンタ、シアン、黒をそれぞれが5%画素となるような評価パターンを使用し、33℃、80%RHの高温高湿条件にて1枚間欠印字を30,000枚実施し、初期と3万枚後の画像濃度、カブリを評価した。また、3万枚印字後さらに1昼夜放置後に印刷した1枚目の印刷物の、画像濃度、カブリ、画質(画像流れの有無)を評価した。その結果を表7に示す。なお、画像濃度はベタ黒画像の濃度を測定した。
Claims (14)
- 数平均一次粒子径が10~300nmのメタチタン酸微粒子の表面に、アミノ系シランカップリング剤とアミノ変性シリコンオイルを含む疎水化剤で疎水化処理されてなる疎水化物を有してなる、トナー用外添剤。
- 前記アミノ系シランカップリング剤と前記アミノ変性シリコンオイルの質量比は、20:1~1:1である、請求項1に記載のトナー用外添剤。
- 前記疎水化剤の割合は、外添剤に占めるメタチタン酸微粒子の含有量の1~40質量%である、請求項1または2に記載のトナー用外添剤。
- プラスに帯電している、請求項1~3のいずれかに記載のトナー用外添剤。
- 疎水化度が5~60%である、請求項1~4のいずれかに記載のトナー用外添剤。
- 少なくとも着色剤と樹脂を含む着色樹脂粒子と、請求項1~5のいずれかに記載のトナー用外添剤とを含む、トナー。
- 前記トナー用外添剤の割合は、トナーに占める着色樹脂粒子の含有量の0.05~2.0質量%である、請求項6に記載のトナー。
- 前記着色樹脂粒子は、更に、離型剤と荷電制御剤を含む、請求項6または7に記載のトナー。
- 更に、数平均一次粒子径が5~20nmの小粒径無機微粒子を、追加の外添剤として含む、請求項6~8のいずれかに記載のトナー。
- 更に、数平均一次粒子径が25~1000nmの大粒径無機微粒子を、追加の外添剤として含む、請求項6~9のいずれかに記載のトナー。
- 正帯電性感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、およびクリーニング手段を少なくとも有する画像形成装置であって、
前記現像手段として、請求項6~10のいずれかに記載のトナーが少なくとも備わった、画像形成装置。 - 前記正帯電性感光体がアモルファスシリコン感光体である、請求項11に記載の画像形成装置。
- 前記正帯電性感光体が正帯電性有機感光体である、請求項11に記載の画像形成装置。
- 前記正帯電性感光体が、保護層を表面に有してなる積層型の正帯電性有機感光体である、請求項11に記載の画像形成装置。
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