JP7354933B2 - 切削工具 - Google Patents
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Description
(AlxTiyM1-x-y)N
[式中、MはZr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、WおよびSiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を表し、xはAl元素とTi元素とMで表される元素との合計に対するAl元素の原子比を表し、yはAl元素とTi元素とMで表される元素との合計に対するTi元素の原子比を表し、0.60≦x≦0.85、0≦y≦0.40、0.60≦x+y≦1.00を満足する。]
で表される組成を有する化合物を含有する層であり、前記所定の層の平均厚さは、1.4μm以上15μm以下であり、前記所定の層は、所定の条件(1)、(2)および(3)を満たす上部領域と下部領域とを有する、被覆切削工具が開示されている。
上記被覆層は、構成元素としてアルミニウム、チタン及びタングステンを含む窒化物からなり、
上記被覆層における上記アルミニウム、上記チタン及び上記タングステンの全体を基準とした場合、上記アルミニウムの原子比a、上記チタンの原子比b及び上記タングステンの原子比cそれぞれは、以下の式1~式4、
1/4<(b+2c)/a<2/3 式1
0<b<0.05 式2
0.1<c<0.25 式3
a+b+c=1 式4
を満たし、
上記被覆層は、構成元素としてケイ素を含まない。
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
[1]本開示に係る切削工具は、基材と上記基材上に配置されている被覆層とを備える切削工具であって、
上記被覆層は、構成元素としてアルミニウム、チタン及びタングステンを含む窒化物からなり、
上記被覆層における上記アルミニウム、上記チタン及び上記タングステンの全体を基準とした場合、上記アルミニウムの原子比a、上記チタンの原子比b及び上記タングステンの原子比cそれぞれは、以下の式1~式4、
1/4<(b+2c)/a<2/3 式1
0<b<0.05 式2
0.1<c<0.25 式3
a+b+c=1 式4
を満たし、
上記被覆層は、構成元素としてケイ素を含まない。
上記下地層は、上記被覆層とは組成が異なる第一単位層を少なくとも含み、
上記第一単位層は、周期表4族元素、5族元素、6族元素、アルミニウム及びケイ素からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素、又は上記金属元素の少なくとも1種と、炭素、窒素、酸素及び硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非金属元素とからなる化合物からなることが好ましい。これにより、耐摩耗性に更に優れ、かつ基材との密着性に優れた切削工具となる。
上記第二単位層は、周期表4族元素、5族元素、6族元素、アルミニウム及びケイ素からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素、又は上記金属元素の少なくとも1種と、炭素、窒素、酸素及び硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非金属元素とからなる化合物からなることが好ましい。これにより、耐摩耗性に更に優れ、かつ基材との密着性に優れた切削工具となる。
上記表面層は、周期表4族元素、5族元素、6族元素、アルミニウム及びケイ素からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素、又は上記金属元素の少なくとも1種と、炭素、窒素、酸素及び硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非金属元素とからなる化合物からなり、
上記表面層は、上記被覆層とは組成が異なることが好ましい。これにより、耐摩耗性に更に優れ、かつ摺動性に優れた切削工具となる。
以下、本開示の一実施形態(以下「本実施形態」と記す。)について説明する。ただし、本実施形態はこれに限定されるものではない。本明細書において「A~Z」という形式の表記は、範囲の上限下限(すなわちA以上Z以下)を意味する。Aにおいて単位の記載がなく、Zにおいてのみ単位が記載されている場合、Aの単位とZの単位とは同じである。さらに、本明細書において、例えば「TiN」等のように、構成元素の比が限定されていない化学式によって化合物が表された場合には、その化学式は従来公知のあらゆる組成比(元素比)を含むものとする。このとき化学式は、化学量論組成のみならず、非化学量論組成も含むものとする。例えば「TiN」の化学式には、化学量論組成「Al1N1」のみならず、例えば「Al1N0.8」のような非化学量論組成も含まれる。このことは、「AlN」以外の化合物の記載、例えば「TiCN」についても同様である。
本開示に係る切削工具は、
基材と上記基材上に配置されている被覆層とを備える切削工具であって、
上記被覆層は、構成元素としてアルミニウム、チタン及びタングステンを含む窒化物からなり、
上記被覆層における上記アルミニウム、上記チタン及び上記タングステンの全体を基準とした場合、上記アルミニウムの原子比a、上記チタンの原子比b及び上記タングステンの原子比cそれぞれは、以下の式1~式4、
1/4<(b+2c)/a<2/3 式1
0<b<0.05 式2
0.1<c<0.25 式3
a+b+c=1 式4
を満たし、
上記被覆層は、構成元素としてケイ素を含まない。
なお、上記基材10上に配置されている上述の各層をまとめて「被膜」と呼ぶ場合がある。すなわち、上記切削工具50は上記基材10上に配置されている被膜40を備え、上記被膜40は上記被覆層11を含む。また、上記被膜40は、上記表面層12を更に含んでいてもよい。上記被膜40は、上記下地層13を更に含んでいてもよい。本実施形態の一側面において、上記被膜は、上記基材におけるすくい面を被覆していてもよいし、すくい面以外の部分(例えば、逃げ面)を被覆していてもよい。
本実施形態の基材は、この種の基材として従来公知のものであればいずれの基材も使用することができる。例えば、上記基材は、超硬合金(例えば、炭化タングステン(WC)基超硬合金、WCの他にCoを含む超硬合金、WCの他にCr、Ti、Ta、Nb等の炭窒化物を添加した超硬合金等)、サーメット(TiC、TiN、TiCN等を主成分とするもの)、高速度鋼、セラミックス(炭化チタン、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム等)、立方晶型窒化硼素焼結体(cBN焼結体)及びダイヤモンド焼結体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。上記基材は、超硬合金、サーメット及びcBN焼結体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことがより好ましい。
本実施形態に係る被膜40は、上記基材10上に配置されている被覆層11を含む(図2参照)。「被膜」は、上記基材の少なくとも一部(例えば、切削加工時に被削材と接するすくい面等)を被覆することで、切削工具における耐欠損性、耐摩耗性、耐凝着性等の諸特性を向上させる作用を有するものである。上記被膜は、上記基材の一部に限らず上記基材の全面を被覆することが好ましい。しかしながら、上記基材の一部が上記被膜で被覆されていなかったり被膜の構成が部分的に異なっていたりしていたとしても本実施形態の範囲を逸脱するものではない。
上記被覆層は、構成元素としてアルミニウム、チタン及びタングステンを含む窒化物からなる。ここで、「構成元素としてアルミニウム、チタン及びタングステンを含む窒化物からなる」とは、上記被覆層が当該窒化物のみからなる態様に限られず、当該窒化物と不可避不純物とから構成される態様も含むことを意味する。上記窒化物としては、例えば、AlTiWNで表される化合物が挙げられる。上記不可避不純物としては、例えば、鉄(Fe)、クロム(Cr)が挙げられる。上記不可避不純物の含有割合は、被覆層の全質量に対して0質量%以上0.2質量%以下であることが好ましい。
1/4<(b+2c)/a<2/3 式1
0<b<0.05 式2
0.1<c<0.25 式3
a+b+c=1 式4
を満たす。
上記切削工具は、上記基材10と上記被覆層11との間に配置されている少なくとも1層の下地層13を更に備えることが好ましい(図3参照)。例えば、下地層は、1層であってもよいし、2層であってもよいし、3層以上であってもよい。上記下地層は、上記被覆層とは組成が異なる第一単位層を少なくとも含むことが好ましく、上記被覆層及び上記第一単位層とは組成が異なる第二単位層を更に含むことがより好ましい。ここで「上記基材と上記被覆層との間に配置されている」とは、上記被覆層の下側(基材側)に下地層が配置されていればよく、上記下地層と上記被覆層とは必ずしも接触していることを要しない。言い換えると、上記下地層と被覆層との間に他の層が配置されていてもよい。上記下地層は、被覆層の直下に配置されていることが好ましい。また、下地層は基材と必ずしも接触していることを要しない。言い換えると、上記下地層と基材との間に他の層が配置されていてもよい。
上記第一単位層は、周期表4族元素、5族元素、6族元素、アルミニウム(Al)及びケイ素(Si)からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素、又は上記金属元素の少なくとも1種と、炭素、窒素、酸素及び硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非金属元素とからなる化合物からなることが好ましい。上記第一単位層は、チタン(Ti)、クロム(Cr)、アルミニウム及びケイ素からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素、又は上記金属元素の少なくとも1種と、炭素、窒素、酸素及び硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非金属元素とからなる化合物からなることがより好ましい。周期表4族元素としては、チタン、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)等が挙げられる。周期表5族元素としては、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)等が挙げられる。周期表6族元素としては、クロム、モリブデン(Mo)、タングステン(W)等が挙げられる。
上記第二単位層は、周期表4族元素、5族元素、6族元素、アルミニウム及びケイ素からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素、又は上記金属元素の少なくとも1種と、炭素、窒素、酸素及び硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非金属元素とからなる化合物からなることが好ましい。上記第二単位層は、チタン、クロム、アルミニウム及びケイ素からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素又は、上記金属元素の少なくとも1種と、炭素、窒素、酸素及び硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非金属元素とからなる化合物からなることがより好ましい。上記第二単位層は、上記被覆層及び上記第一単位層とは組成が異なる。
上記切削工具は、上記被覆層上に配置されている表面層12を更に備えることが好ましい(図3参照)。上記表面層は、上記被覆層とは組成が異なることが好ましい。ここで「上記被覆層上に配置されている」とは、上記被覆層の上側(基材とは反対側)に表面層が配置されていればよく、上記被覆層と上記表面層とは必ずしも接触していることを要しない。言い換えると、上記被覆層と上記表面層との間に他の層が配置されていてもよい。上記表面層は、被覆層の直上に配置されていることが好ましい。本実施形態の一側面において、上記表面層は、上記第一単位層とは、組成が同一であってもよいし、異なっていてもよい。上記表面層は、上記第二単位層とは、組成が同一であってもよいし、異なっていてもよい。
本実施形態に係る切削工具の製造方法は、
基材を準備する工程と、
上記基材上に被覆層を形成する工程と、
を含む。本実施形態に係る切削工具の製造方法はこれらの工程を含む限り、その他の工程を含んでもよい。以下、各工程について説明する。
本工程では、上記基材を準備する。上記基材としては、上述したようにこの種の基材として従来公知のものであればいずれのものも使用することができる。基材は、製造してもよいし、市販品を購入してもよい。基材を製造する場合、従来公知の方法を用いて製造してもよい。例えば、上記基材が超硬合金からなる場合、まず所定の配合組成(質量%)からなる原料粉末を市販のアトライターを用いて均一に混合して、続いてこの混合粉末を所定の形状(例えば、SEET13T3AGSN、CNMG120408、AXMT170512等)に加圧成形する。その後上述の成形体を、所定の焼結炉において1300~1500℃以下で、1~2時間焼結することにより、超硬合金からなる上記基材を得ることができる。市販品を購入する場合、市販品としては、例えば、住友電工ハードメタル株式会社製のEH520(商品名)が挙げられる。
本工程では、上記基材上に被覆層を形成する。
本実施形態に係る製造方法では、上述した工程の他にも、上記基材と上記被覆層との間に下地層を形成する工程、上記被覆層上に表面層を形成する工程等を適宜行ってもよい。上述の下地層及び表面層は、従来の方法によって形成されてもよい。具体的には、例えば、上述したPVD法によって下地層、表面層を形成することが挙げられる。
(基材を準備する工程)
まず、基材を準備する工程として、JIS規格P30超硬合金(形状:JIS規格SEET13T3AGSN)を基材として準備した。次に、上記各基材をアークイオンプレーティング装置(株式会社神戸製鋼所製、商品名:AIP)の所定の位置にセットした。
次に、被覆層を形成する工程として、アークイオンプレーティング法により上記基材の上に被覆層を形成した。具体的には以下の方法で行った。まずAlTiターゲット(組成がAlTiであって、各金属元素の原子比が表1又は表2に記載の原子比に対応するターゲット)及びWターゲットをアークイオンプレーティング装置の隣接するアーク式蒸発源にそれぞれセットした。次に、基材温度を450℃及び該装置内のガス圧を0.5Paに設定した。上記ガスとしては、アルゴンガスと窒素ガスとの混合ガスを導入した。そして、基材側(負)のバイアス電圧を70V、且つパルスDC(周波数250kHz)に維持したまま、AlTiターゲットのカソード電極及びWターゲットのカソード電極にそれぞれ150A及び100Aのアーク電流を定電流で供給した。アーク電流の供給でアーク式蒸発源からターゲットに由来する金属イオン等を発生させることにより被覆層を形成した。なお、試料101及び105については、ターゲットとして、AlTiの代わりに、それぞれ、Al及びAlTiSiを用いた。
試料21~23、26及び27については、被覆層を形成する工程の前に、基材上に下地層を形成した。なお、試料23については、まず、第一下地層を基材上に形成した後に、上記第一下地層の上に第二下地層を形成した。このときのターゲットは、それぞれTiW(試料21)、AlTiCr(試料22)、TiAl(試料23の第一下地層)及びAlTiB(試料23の第二下地層)、TiAlSi及びTiNb(試料26)、並びに、AlCr、TiAlSi及びTiTa(試料27)を用いた。まず、基材温度を450℃及び該装置内のガス圧を1.0Paに設定した。上記ガスとしては、N2とCH4との混合ガス(試料21)、又はN2ガス(試料22、23、26及び27)を導入した。そして、基材側(負)のバイアス電圧を60V且つDCに維持したまま、カソード電極に150Aのアーク電流を供給した。アーク電流の供給でアーク式蒸発源からターゲットに由来する金属イオン等を発生させることにより基材上に下地層を形成した。
試料24、25及び27については、被覆層を形成する工程の後に、上記被覆層上に表面層を形成した。このときのターゲットは、それぞれTiZr(試料24)、Ti(試料25)及びAl(試料27)を用いた。まず、基材温度を450℃及び該装置内のガス圧を1.0Paに設定した。上記ガスとしては、窒素ガス(試料24及び27)又はN2とCH4との混合ガス(試料25)を導入した。そして、基材側(負)のバイアス電圧を90V(試料24)、500V(試料25)又は30V(試料27)、且つDCに維持したまま、カソード電極に150Aのアーク電流を供給した。アーク電流の供給でアーク式蒸発源からターゲットに由来する金属イオン等を発生させることにより被覆層上に表面層を形成した。
(各層の厚みの測定)
被覆層、下地層及び表面層それぞれの厚みは、以下のようにして求めた。まず透過型電子顕微鏡(TEM)(日本電子株式会社製、商品名:JEM-2100F)を用いて、基材の表面の法線方向に平行な断面サンプルの各層における任意の3点を測定した。その後、測定された3点の厚みの平均値をとることで求めた。結果を表1及び表2に示す。表中、「-」との表記は、該当する層が被膜中に存在しないことを示す。また、試料26における「[(Ti0.58Al0.35Si0.07N)200nm/(Ti0.95Nb0.05N)100nm]x5」の表記は、下地層が、厚み200nmのTi0.58Al0.35Si0.07Nからなる層(第一単位層)と厚み100nmのTi0.95Nb0.05Nからなる層(第二単位層)とを交互に5回積層した多層構造(合計厚み1.5μm)により形成されていることを示している。試料27の第一下地層についても同様である。
被覆層、下地層及び表面層それぞれの組成をTEMに付帯のEDX(日本電子株式会社製、商品名:JED-2200)によって測定した。具体的には、上記断面サンプルの各層における任意の3点それぞれを測定して、各構成元素の原子比の値を求め、求められた3点の値の平均値を上記断面サンプルの各層における原子比とした。ここで当該「任意の3点」は、各層中の任意の30nm×30nmの領域を3か所選択した。なお、測定対象の層の厚みが50nm未満である場合は、1辺の長さが測定対象の層の厚みの60%である正方形となるように当該領域を設定した。結果を表1及び表2に示す。
積層方向における被覆層中のアルミニウムの分布を、上述のEDXを用いて求めた。具体的には、上記断面サンプルの被覆層において、上記被覆層の積層方向に沿って線分析を行った。次に線分析の結果に基づいて、上記アルミニウムの原子比の最大値と上記アルミニウムの原子比の最小値とを求め、これらの差を求めた。この測定を少なくとも3視野において行った。最後に求められた差の平均値を、当該被覆層における上記アルミニウムの原子比の最大値と上記アルミニウムの原子比の最小値との差(Δa)とした。結果を表1及び表2に示す。表1及び表2の結果から試料1~27の切削工具では、上記差Δaが0.03以下であり、上記被覆層内にアルミニウムが均一に分布していることが分かった。
上述のようにして作製した試料1~27及び試料101~106の切削工具を用いて、正面フライス加工試験を実施した。切削試験の切削条件を以下に示す。ここで、被削材として用いているSUS304は、難削材として知られているステンレス鋼である。上記切削試験は、切削時間が長いほど耐摩耗性、耐欠損性及び耐凝着性に優れる切削工具として評価することができる。結果を表3及び表4に示す。
被削材(材質):SUS304
速度 :200m/分
送り :0.2mm/刃
切り込み :1.5mm
切削環境 :dry
評価法 :切削工具が欠損するまでの切削時間
2 逃げ面
3 刃先稜線部
10 基材
11 被覆層
12 表面層
13 下地層
40 被膜
50 切削工具
131 第一単位層
132 第二単位層
Claims (13)
- 基材と前記基材上に配置されている被覆層とを備える切削工具であって、
前記被覆層は、構成元素としてアルミニウム、チタン及びタングステンを含む窒化物からなり、
前記被覆層における前記アルミニウム、前記チタン及び前記タングステンの全体を基準とした場合、前記アルミニウムの原子比a、前記チタンの原子比b及び前記タングステンの原子比cそれぞれは、以下の式1~式4、
1/4<(b+2c)/a<2/3 式1
0<b<0.05 式2
0.1<c<0.25 式3
a+b+c=1 式4
を満たし、
前記被覆層は、構成元素としてケイ素を含まない、切削工具。 - 前記被覆層の任意の断面において前記被覆層の積層方向に沿って線分析を行った場合、前記アルミニウムの原子比の最大値と前記アルミニウムの原子比の最小値との差が0.03以下である、請求項1に記載の切削工具。
- 前記タングステンの原子比cは、0.2を超えて0.25未満である、請求項1又は請求項2に記載の切削工具。
- 前記被覆層の厚みは、0.5μm以上7μm以下である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の切削工具。
- 前記基材と前記被覆層との間に配置されている少なくとも1層の下地層を更に備え、
前記下地層は、前記被覆層とは組成が異なる第一単位層を少なくとも含み、
前記第一単位層は、周期表4族元素、5族元素、6族元素、アルミニウム及びケイ素からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素、又は前記金属元素の少なくとも1種と、炭素、窒素、酸素及び硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非金属元素とからなる化合物からなる、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の切削工具。 - 前記第一単位層は、チタン、クロム、アルミニウム及びケイ素からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素、又は前記金属元素の少なくとも1種と、炭素、窒素、酸素及び硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非金属元素とからなる化合物からなる、請求項5に記載の切削工具。
- 前記下地層は、前記被覆層及び前記第一単位層とは組成が異なる第二単位層を更に含み、
前記第二単位層は、周期表4族元素、5族元素、6族元素、アルミニウム及びケイ素からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素、又は前記金属元素の少なくとも1種と、炭素、窒素、酸素及び硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非金属元素とからなる化合物からなる、請求項5又は請求項6に記載の切削工具。 - 前記第二単位層は、チタン、クロム、アルミニウム及びケイ素からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素、又は前記金属元素の少なくとも1種と、炭素、窒素、酸素及び硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非金属元素とからなる化合物からなる、請求項7に記載の切削工具。
- 前記第一単位層及び前記第二単位層は、それぞれが交互に1層以上積層された多層構造を形成している、請求項7又は請求項8に記載の切削工具。
- 前記第一単位層の厚みと前記第二単位層の厚みとの合計は、1nm以上100nm以下である、請求項9に記載の切削工具。
- 前記被覆層上に配置されている表面層を更に備え、
前記表面層は、周期表4族元素、5族元素、6族元素、アルミニウム及びケイ素からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素、又は前記金属元素の少なくとも1種と、炭素、窒素、酸素及び硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非金属元素とからなる化合物からなり、
前記表面層は、前記被覆層とは組成が異なる、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の切削工具。 - 前記表面層は、チタン、クロム、アルミニウム及びケイ素からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素、又は前記金属元素の少なくとも1種と、炭素、窒素、酸素及び硼素からなる群より選ばれる少なくとも1種の非金属元素とからなる化合物からなる、請求項11に記載の切削工具。
- 前記基材は、超硬合金、サーメット、高速度鋼、セラミックス、立方晶窒化硼素焼結体、及びダイヤモンド焼結体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の切削工具。
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