JP7356482B2 - ケーブル - Google Patents
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Description
レーザマーキングは、レーザ照射によって樹脂材料を発泡させて白色などに変化させたり、レーザ照射によって樹脂材料を焼いて黒色などに変化させたりするのが主流である。
特許文献1の技術によれば、外被を第1被覆部と第2被覆部とに分け、一方の被覆部に対してのみレーザマーキング用の発色剤を添加し、他方の被覆部に対しては当該発色剤を添加しない構成を有しており、コスト増および外被全体の特性変化を最小限に抑制しようとしている。
本発明の主な目的は、レーザマーキング技術で印字しうるケーブルであって、レーザ照射条件の調整が不要なまたは調整可能な範囲内で印字しうるケーブルを提供することである。
すなわち本発明によれば、
複数本の絶縁心線を撚り合わせた対撚コアと、
前記対撚コアを被覆する内層シースと、
前記内層シースを被覆する外層シースとを備え、
前記外層シースがポリウレタン樹脂および着色剤を含有し、
前記外層シースの単位厚さ当たりの透過濃度D/tが5.4~13.2mm-1であることを特徴とするケーブルが提供される。
本明細書において数値範囲を示す「~」には上限値および下限値がその数値範囲に含まれる。
絶縁心線3bは撚線導体1bを絶縁体2bで被覆された構成を有しており、絶縁体2bが黒色に着色されている。
撚線導体1a、1bは好ましくは一定直径の錫めっき軟銅線(細径素線)を複数本撚り合わせ、外径がAWG18~30である。
一方の絶縁体2aを構成するポリエチレン樹脂には赤色に着色するための着色剤が配合されており、他方の絶縁体2bを構成するポリエチレン樹脂には黒色に着色するための着色剤が配合されている。
絶縁体2a、2bの厚さは好ましくは0.10~0.30mmである。
絶縁体2a、2bはポリエチレン樹脂が撚線導体1a、1bに対し押出し被覆され、その後電子線が照射され(架橋され)形成される。
内層シース20は当該黒色ポリ塩化ビニル樹脂が対撚コア10に対し押出し被覆され形成される。
当該黒色ポリウレタン樹脂は、JIS K 6301による低温脆化温度-60℃以下であり、好ましくは-68℃以下である。JIS K 7311による引張強さが40MPa以上、好ましくは42MPa以上であり、同伸びが450%以上、好ましくは500%以上であり、同100%モジュラスが5.0MPa以下、好ましくは4.9MPa以下である。
当該黒色ポリウレタン樹脂は、JIS K 6301による耐寒性が-75℃以上、JIS K 6723による引張強さが50MPa以下、同伸びが600%以下、同100%モジュラスが4.0MPa以上であることがより好ましい。
当該黒色ポリウレタン樹脂には、着色剤のほか、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱老化防止剤、充填剤、加工助剤、滑剤などの添加剤が配合されていてもよい。
外層シース30の厚さは好ましくは0.10~0.30mmである。
外層シース30は当該黒色ポリウレタン樹脂が内層シース20に対し押出し被覆され形成される。
外層シース30の単位厚さ当たりの透過濃度D/tの算出は下記のとおりに実施する。
ケーブルから外層シース30を剥ぎ取り、加熱しながらプレスし、厚さ約0.3mmのフィルム形状に加工する。その後、透過濃度計を使用し、出射Eoおよび入射Eiの光束から、透過濃度D=-log10(Eo/Ei)を測定する(図2参照)。併せて、ダイヤルシックネスゲージで厚さt[mm]を測定し、単位厚さ当たりの透過濃度D/t[mm-1]を算出する。
(1.1)サンプル1
直径0.05mmの錫めっき軟銅線95本を撚り合わせ、AWG25(外径0.56mm)の撚線導体を2条準備した。
他方の撚線導体に対し、黒色マスターバッチを配合した同高密度ポリエチレンを押出被覆して電子線を照射し、厚さが0.17mmの黒色絶縁体を形成し、外径0.90mmの第2の絶縁心線を得た。
各マスターバッチと高密度ポリエチレンとの質量混合比は赤色絶縁体および黒色絶縁体のいずれも1:30とした。
発振器平均出力:20W
パルス周期:5~50μs
スキャンスピード:最大12,000mm/s
サンプル1において、外層シースのカーボン濃度や厚さを変動させた。
それ以外はサンプル1と同様に製造しレーザ印字した。
各サンプルに対し下記の処理を実施し、単位厚さ当たりの透過濃度D/tと印字状態との関係を評価した。
ポリウレタン樹脂シース部分を剥ぎ取り、加熱しながらプレスし、厚さ約0.3mmのフィルム形状に加工した。その後、透過濃度計(X-Lite社製X-Lite301)を使用し、3mm径のアパーチャーを通じた、出射Eoおよび入射Eiの光束から、透過濃度D=-log10(Eo/Ei)を測定した(図2参照)。併せて、ダイヤルシックネスゲージ(アンビル径10mm)で厚さt[mm]を測定し、単位厚さ当たりの透過濃度D/t[mm-1]を算出した。
単位厚さ当たりの透過濃度D/tと印字状態との関係を表1に示す。
「◎」:標準見本と同等であり、レーザ照射条件の調整は不要である
「○」:標準見本と同等であり、レーザ照射条件の微調整が必要である
「△」:標準見本との差はあるが、レーザ照射条件の調整および照射回数の増加で標準見本と同等にしうる
「×」:レーザ照射条件および照射回数の増加でも印字を認識することができない
表1および図3に示すとおり、サンプル3~10では、印字状態が◎、○または△であり、単位厚さ当たりの透過濃度D/tが5.4~13.2mm-1であることが有用であることがわかった。特にサンプル4~7では印字状態が◎または○であり、単位厚さ当たりの透過濃度D/tが7.1~8.8mm-1であることが有用であることがわかった。
単位厚さ当たりの透過濃度D/tと印字状態との関係性は下記のとおりに推察した。
図4に示すとおり、単位厚さ当たりの透過濃度D/tが5.4~13.2mm-1である場合には、レーザの熱でガス泡がポリウレタン樹脂層内で発生し、気泡が表面で白く隆起する(現象:発泡)。これに対し、単位厚さ当たりの透過濃度D/tが5.4mm-1未満で過小である場合には、レーザがポリウレタン樹脂層を透過してしまいガス泡の発生が不十分となる(現象:透過)。単位厚さ当たりの透過濃度D/tが13.2mm-1超で過大である場合には、レーザのエネルギーがポリウレタン樹脂層表面のごく浅いところで吸収されることから、熱量が大きくなりすぎる為、ガス泡の状態が保てなくなりガス泡が消失してしまう(現象:ガス泡消失)。
2a、2b 絶縁体
3a、3b 絶縁心線
10 対撚コア
20 内層シース
30 外層シース
Claims (2)
- 複数本の絶縁心線を撚り合わせた対撚コアと、
前記対撚コアを被覆する内層シースと、
前記内層シースを被覆する外層シースとを備え、
前記外層シースがポリウレタン樹脂および着色剤を含有し、
前記外層シースの単位厚さ当たりの透過濃度D/tが5.4~13.2mm-1であることを特徴とするケーブル。 - 請求項1に記載のケーブルにおいて、
前記外層シースの単位厚さ当たりの透過濃度D/tが7.1~8.8mm-1であることを特徴とするケーブル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2021162944A JP7356482B2 (ja) | 2021-10-01 | 2021-10-01 | ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2021162944A JP7356482B2 (ja) | 2021-10-01 | 2021-10-01 | ケーブル |
Publications (2)
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| JP2023053732A JP2023053732A (ja) | 2023-04-13 |
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Family Applications (1)
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| JP2021162944A Active JP7356482B2 (ja) | 2021-10-01 | 2021-10-01 | ケーブル |
Country Status (1)
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| JP (1) | JP7356482B2 (ja) |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2018156817A (ja) | 2017-03-17 | 2018-10-04 | 東レKpフィルム株式会社 | 絶縁被覆用フィルム |
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2021
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Patent Citations (1)
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| JP2018156817A (ja) | 2017-03-17 | 2018-10-04 | 東レKpフィルム株式会社 | 絶縁被覆用フィルム |
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| JP2023053732A (ja) | 2023-04-13 |
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