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JP7361041B2 - 癒合促進デバイスおよび医療デバイス - Google Patents
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JP7361041B2 - 癒合促進デバイスおよび医療デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、癒合促進デバイスおよび医療デバイスに関する。
医療の分野において、生体器官を外科的手術により接合する手技(例えば、消化管の吻合術)が知られている。上記のような手技が行われた場合、生体器官同士が接合された接合部における癒合の遅延が生じないことが術後の予後決定因子として重要であることも知られている。
生体器官を接合する手技では種々の方法や医療器具が用いられるが、例えば、生分解性の縫合糸により生体器官を縫合する方法や、ステープラーによる吻合を行う機械式の吻合装置(特許文献1を参照)を利用する方法が提案されている。特に、機械式の吻合装置を利用して吻合術を行う場合、縫合糸を用いた方法と比較して接合部における生体器官同士の接合力を高めることができるため、縫合不全のリスクを低減させることが可能になる。
特表2007-505708号公報
しかしながら、接合部における癒合の進行の程度は、患者の接合対象部位(被接合部位)における生体組織の状態等にも依存する。そのため、例えば、特許文献1に記載されているような吻合装置を使用した場合においても、患者の生体組織の状態如何によっては、縫合不全のリスクを十分に低減させることができない可能性もある。
そこで本発明は、縫合不全のリスクを効果的に低減させることができる癒合促進デバイスおよび医療デバイスを提供することを目的とする。
本発明に係る癒合促進デバイスは、複数の貫通孔を有する生分解性シートから形成され生体器官の消化管の癒合を促進する平面視した際に円形の平面形状を有する本体部と、前記本体部に設けられ、接合対象の生体器官に対する前記本体部の保持を補助する補助部と、を有し、前記補助部は、前記本体部の最外周部の少なくとも一部に設けられ、可撓性を備える材料で構成されるとともに、紐状又は帯状の部材で構成される牽引部を備え、前記牽引部は、前記生体器官の消化管の接合対象となる一方の被接合部位側に牽引されることにより、前記本体部を前記一方の被接合部位側に押し付ける。
本発明に係る癒合促進デバイスによれば、接合対象となる生体器官の間に本体部を挟み込ませることにより、生体器官の生体組織の癒合を促進することができる。また、術者は、手技が行われている間、本体部に設けられた補助部を利用して接合対象の生体器官に対する本体部の保持を補助することにより、本体部が生体器官からズレたり、ヨレて変形したりすることを防止できる。そのため、術者は、生体器官の縫合不全のリスクを効果的に低減させることができる。
本発明の第1実施形態に係る癒合促進デバイスを示す斜視図である。 図1に示す矢印2A-2A線に沿った本体部の断面の一部を拡大して示す図である。 癒合促進デバイスを用いた処置方法の各手順を示すフローチャートである。 実施形態に係る処置方法(大腸吻合術)の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る癒合促進デバイスを使用した処置手順の一例を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る癒合促進デバイスを使用した処置手順の一例を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る癒合促進デバイスを使用した処置手順の一例を模式的に示す断面図である。 第1実施形態の変形例に係る癒合促進デバイスを示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る癒合促進デバイスを示す斜視図である。 第2実施形態に係る癒合促進デバイスを使用した処置手順の一例を模式的に示す断面図である。 第2実施形態の変形例1に係る癒合促進デバイスを示す斜視図である。 第2実施形態の変形例2に係る癒合促進デバイスを示す斜視図である。 第2実施形態の変形例2に係る癒合促進デバイスの一部を拡大して示す図である。 第2実施形態の変形例3に係る癒合促進デバイスを示す平面図である。 第2実施形態の変形例3に係る癒合促進デバイスを使用した処置手順の一例を模式的に示す断面図である。 第2実施形態の変形例4に係る癒合促進デバイスを示す平面図である。 本発明に係る補助デバイスを示す斜視図である。 補助デバイスを使用した処置手順の一例を模式的に示す断面図である。 補助デバイスの変形例を示す斜視図である。 補助デバイスの他の変形例を示す斜視図である。
(第1実施形態)
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。図1には、第1実施形態に係る癒合促進デバイス100を示している。図2には、図1に示す矢印2A-2A線に沿う本体部20の断面図を示している。
<癒合促進デバイス100>
図1に示すように、癒合促進デバイス100は、複数の貫通孔25を有する生分解性シートから形成され生体組織の癒合を促進する本体部20と、本体部20に設けられ、接合対象の生体器官に対する本体部20の保持を補助する補助部40と、を有している。
癒合促進デバイス100は、図5~図7に示すように、所定の生体器官同士を接合する手技(例えば、消化管の吻合術)に適用することができる。後述するように、本明細書の説明では、癒合促進デバイス100を使用した手技例として大腸吻合術を説明する。
<本体部20>
図1に示すように、本体部20は、シート状の部材で構成している。本体部20は、例えば、生分解性シートで形成することができる。
本体部20に形成された各貫通孔25は、図1に示すように、本体部20の面方向において規則的かつ周期的に設けられている。ただし、各貫通孔25は、本体部20の面方向の各部においてランダムに設けられていてもよい。
各貫通孔25は、図2に示すように、本体部20の厚み方向(図2の上下方向)に沿って表面21と裏面23との間で略垂直に延びている。なお、各貫通孔25は、本体部20の厚み方向に沿う断面において、表面21と裏面23との間でジグザグ状に屈曲していたり、湾曲していたりしてもよい。
各貫通孔25は、略円形の平面形状(本体部20の表面21又は本体部20の裏面23を平面視した際の形状)を有する。ただし、各貫通孔25の平面形状は、特に限定されず、例えば、楕円形や多角形(矩形や三角形等)であってもよい。また、貫通孔25ごとに平面形状や断面形状が異なっていてもよい。
本体部20は、略円形の平面形状を有する。ただし、本体部20の平面形状は、特に限定されず、例えば、楕円形や多角形(矩形や三角形等)であってもよい。
本体部20の厚み(図2に示す寸法T)は特に制限されないが、好ましくは0.05mm~0.3mmであり、より好ましくは0.1mm~0.2mmである。本体部20の厚みが0.05mm以上である場合(特に0.1mm以上である場合)、癒合促進デバイス10の取り扱い時に本体部20が破損しない程度の強度を備えさせることができる。一方、本体部20の厚みが0.3mm以下である場合(特に0.2mm以下である場合)、本体部20が適用される生体組織に本体部20が密着して生体組織に追随するのに十分な柔軟性を備えさせることができる。
本体部20は、貫通孔25のピッチP(図2に示す距離Pであり、隣接する貫通孔25の間の距離)に対する貫通孔25の孔径D(図2に示す距離D)の比の値が、0.25以上40未満であることが好ましい。なお、貫通孔25の平面形状が真円である場合、貫通孔25の孔径Dは真円の直径に等しくなる。一方、貫通孔25の平面形状が真円ではない場合には、貫通孔25の開口部(貫通孔25において表面21又は裏面23に面した部分)の面積と同じ面積を有する真円の直径(円相当径)を当該貫通孔25の孔径Dとすることができる。
本体部20は、複数の貫通孔25を有するため、各貫通孔25に対応する孔径Dの値が複数存在する。そこで、本実施形態では、上述した比の値を算出するにあたっては、複数の貫通孔25にそれぞれ対応する孔径Dの値の2点以上の算術平均値を孔径Dの代表値として用いるものとする。一方、複数の貫通孔25のピッチPは、二つの貫通孔25の開口部同士の最短距離で定義する。ただし、ピッチPの値についても隣接する貫通孔25の組み合わせに対応するピッチPの値が複数存在する。したがって、本実施形態では、上述した比の値を算出するにあたっては、隣接する貫通孔25の組み合わせにそれぞれ対応するピッチPの値の2点以上の算術平均値をピッチPの代表値として用いるものとする。
なお、上記の貫通孔25のピッチP、孔径D、ピッチPに対する孔径Dの比等は、一例であり、これに限定されることはない。
本体部20は、生分解性の材料で構成することができる。本体部20の構成材料について特に制限はなく、例えば、生分解性樹脂が挙げられる。生分解性樹脂としては、例えば、特表2011-528275号公報、特表2008-514719号公報、国際公報第2008-1952号、特表2004-509205号公報等に記載されるものなどの公知の生分解性(共)重合体が使用できる。具体的には、(1)脂肪族ポリエステル、ポリエステル、ポリ酸無水物、ポリオルソエステル、ポリカーボネート、ポリホスファゼン、ポリリン酸エステル、ポリビニルアルコール、ポリペプチド、多糖、タンパク質、セルロースからなる群から選択される重合体;(2)上記(1)を構成する一以上の単量体から構成される共重合体などが挙げられる。すなわち、生分解性シートは、脂肪族ポリエステル、ポリエステル、ポリ酸無水物、ポリオルソエステル、ポリカーボネート、ポリホスファゼン、ポリリン酸エステル、ポリビニルアルコール、ポリペプチド、多糖、タンパク質、セルロースからなる群から選択される重合体、ならびに前記重合体を構成する一以上の単量体から構成される共重合体からなる群より選択される少なくとも一種の生分解性樹脂を含むことが好ましい。
本体部20の製造方法は特に限定されないが、例えば、上述した生分解性樹脂からなる繊維を作製し、当該繊維を用いてメッシュ形状のシートを製造する方法が挙げられる。生分解性樹脂からなる繊維を作製する方法としては、特に限定されないが、例えば、エレクトロスピニング法(電界紡糸法・静電紡糸法)や、メルトブロー法等が挙げられる。本体部20は、上記の方法のうち1種のみを選択して用いてもよいし、2種以上を選択し適宜組み合わせてもよい。なお、本体部20の製造方法のさらに別の例として、上述した生分解性樹脂からなる繊維を常法に従って紡糸し、得られた繊維をメッシュ状に編むことによって本発明に係る生分解性シートを製造してもよい。
本体部20は、本体部20を構成する生分解性樹脂等の構成材料によって生体反応を惹起させる。本体部20は、この作用により、フィブリン等の生体成分の発現を誘導する。このようにして誘導された生体成分は、本体部20の貫通孔25を貫通するようにして集積することで、癒合を促進することができる。したがって、接合対象となる生体器官同士の間に癒合促進デバイス100の本体部20を配置することにより、上記のメカニズムによる癒合の促進が生じる。
本体部20は、本体部20の周縁部(最外周部)26に、本体部20の他の部分(貫通孔25が形成された部分)よりも剛性が高められた補強部27を有している。補強部27は、本体部20の周方向(図中の矢印R1-R2で示す方向)に沿って周縁部26の全範囲に亘って形成している。なお、補強部27は、周縁部26の一部のみに形成してもよい。
補強部27を形成する方法は、特に限定されないが、例えば、本体部20と別体で形成された補強部材(補強層)を本体部20の表面21側の周縁部26及び本体部20の裏面23側の周縁部26に固定(一体化)させることによって設けることができる。補強部材としては、例えば、貫通孔25のような孔部が形成されていない生分解性シートや、本体部20よりも高い剛性を備える樹脂製のシート等で構成することができる。
また、本体部20の構成材料となる生分解性シートの周縁部26に貫通孔25を形成しないことにより、本体部20に補強部27を設けることも可能である。
また、本体部20の構成材料となる生分解性シートの周縁部26に貫通孔25を形成した後、周縁部26のみを厚み方向に圧縮したり加熱したりして、貫通孔25を押し潰すことにより、生分解性シートの構成材料が密に集合した部分を形成し、当該部分を補強部27としてもよい。
図1に示すように、本体部20は、貫通孔25よりも孔径が大きく形成された孔部30を有している。孔部30は、本体部20の中心位置O(平面図上の中心位置)が含まれる範囲に形成している。なお、中心位置Oは、本体部20が回転対称な形状を有する場合、本体部20の回転中心である。
孔部30は、円形の平面形状を有する。孔部30の孔径は、例えば、5mm~25mmに形成することができる。なお、孔部30の平面形状は、特に限定されず、例えば、楕円形や多角形(矩形や三角形等)であってもよい。また、孔部30の大きさも特に限定されない。
<補助部40>
図1に示すように、補助部40は、牽引されることによって本体部20に対して牽引力を付与する牽引部50と、本体部20に対する牽引部50の接続を可能にする接続部60と、を有している。
牽引部50は、所定の長さ及び接続部60を挿通可能な断面形状を備える長尺状の部材(例えば、細径な紐状の部材や所定の幅を有する帯状の部材)で構成することができる。なお、牽引部50の断面形状や長さ等について特に制限はない。
接続部60は、本体部20に形成され本体部20を厚み方向に貫通する挿通孔で構成している。接続部60は、本体部20の補強部27に形成している。
図1に示すように、癒合促進デバイス100は、本体部20の周方向の異なる箇所にそれぞれ配置された四つの接続部60と、各接続部60に対応して設けられる四つの牽引部50と、を有している。各接続部60と各牽引部50は、補助部40を構成する。つまり、本実施形態に係る癒合促進デバイス100は、本体部20の周方向の異なる箇所にそれぞれ配置された四つの補助部40を有している。
癒合促進デバイス100のように一つの本体部20に複数の補助部40が設けられる場合、補助部40は本体部20の対向する箇所に対をなして少なくとも一組設けられることが好ましい。本実施形態では、図1に示すように、補助部40は、本体部20の対向する箇所に対をなして二組設けられている。なお、上記の本体部20の対向する箇所とは、図1に示すように、本体部20が回転対称な円形を有する場合、本体部20の中心位置Oで直交する二つの仮想線C1、C2上において、本体部20の中心位置Oを間に挟んで対向する位置を意味する。
牽引部50は、例えば、塩化ビニル、ポリウレタンエラストマー、ポリスチレンエラストマー、スチレンーエチレンーブチレンースチレン共重合体(SEBS)、スチレンーエチレンープロピレンースチレン共重合体(SEPS)などの熱可塑性エラストマー、ナイロン、PETなどの熱可塑性樹脂、又はゴム、シリコーンエラストマー、繊維素材、SUS線、銅線、チタン線、ナイチノール線などの金属等で構成することができる。ただし、牽引部50は、接続部(挿通孔)60に挿通された状態で本体部20に牽引力(引っ張り力)を伝達可能な限り、特に限定されない。
前述したように、本実施形態に係る補助部40は、牽引部50及び接続部60を備えている。ただし、補助部40は、接続部60のみで構成したり、後述する実施形態で説明するように牽引部50のみで構成したりしてもよい。本実施形態に係る癒合促進デバイス100のように牽引部50が本体部20と一体的に構成されていない場合、術者は、手技に際し、癒合促進デバイス100とは別に牽引部50を準備する。術者は、手技の進行等に応じて、癒合促進デバイス100と牽引部50とを適宜組み合わせて使用することができる。
また、癒合促進デバイス100に設けられる補助部40の個数は特に限定されない。例えば、一つの癒合促進デバイス100に、一つの接続部60のみを設けたり、一つの牽引部50のみを設けたり、一つの接続部60及び一つの牽引部50(一つの補助部40)を設けたりしてもよい。ただし、補助部40は、補助部40を介して本体部20に牽引力等を付与する際、本体部20に効率良く牽引力を伝達することが可能となるように、少なくとも二つ以上配置されていることが好ましく、配置方法は対角線上(本体部20の中心位置Oを間に挟んで対向する位置)であることがより好ましい。
<処置方法の実施形態(大腸吻合術)>
次に、癒合促進デバイス100を適用する処置方法を説明する。図3は、癒合促進デバイス100を適用する処置方法の各手順を示すフローチャートである。
癒合促進デバイス100を適用する処置方法(以下、単に「処置方法」とする)は、生体器官の接合対象となる一方の被接合部位と他方の被接合部位との間に生体組織の癒合を促進するシート状の本体部を備える癒合促進デバイスを配置すること(S11)、癒合促進デバイスの生体器官に対する保持を補助すること(S12)、一方の被接合部位と他方の被接合部位との間に癒合促進デバイスの本体部の少なくとも一部を配置した状態で一方の被接合部位と他方の被接合部位とを接合すること(S13)、を含む。
本実施形態に係る処置方法の適用対象となる生体器官及び生体器官の被接合部位は特に限定されず、任意に選択することができる。ただし、以下の説明では本実施形態に係る処置方法を大腸吻合術に適用した例を説明する。また、以下の説明では公知の手技手順や公知の医療装置・医療器具等については詳細な説明は適宜省略する。
以下、本明細書の説明において「生体器官の間に癒合促進デバイスを配置する」とは、生体器官に癒合促進デバイスが直接的に又は間接的に接触した状態で配置されること、生体器官との間に空間的な隙間が形成された状態で癒合促進デバイスが配置されること、又はその両方の状態で癒合促進デバイスが配置されること(例えば、一方の生体器官に癒合促進デバイスが接触し、他方の生体器官には癒合促進デバイスが接触していない状態で配置されること)の少なくとも一つを意味する。また、本明細書の説明において「周辺」とは、厳密な範囲(領域)を規定するものではなく、処置の目的(生体器官同士の接合)を達成し得る限りにおける所定の範囲(領域)を意味する。また、各処置方法において説明する手技手順は、処置の目的を達成し得る限りにおいて、順番を適宜入れ替えることが可能である。また、本明細書の説明において「相対的に接近させる」とは、接近させる対象となる二つ以上のものを、互いに接近させること、一方のみを他方のみに接近させることの両方を意味する。また、「癒合促進デバイスの生体器官に対する保持を補助する」とは、癒合促進デバイスを生体器官に対して保持する作業、保持する作業を実施するための準備作業、及び生体器官に対する保持を維持するための作業の少なくとも一つが含まれる。
<処置方法の実施形態(大腸吻合術)>
図4は、大腸吻合術の手順を示すフローチャートであり、図5~図7は、大腸吻合術の説明に供する図である。
本実施形態に係る処置方法において、接合対象となる生体器官は、癌腫瘍の切除に伴い切断された大腸である。具体的には、接合対象となる生体器官は、切断した大腸の口側A1と、切断した大腸の肛門側A2である。以下の説明では、切断した大腸の口側A1の口部周辺(一方の被接合部位)と、切断した大腸の肛門側A2の腸壁の一部(他方の被接合部位)を接合する手順を説明する。
図4に示すように、本実施形態に係る処置方法は、大腸の口部周辺と大腸の腸壁の間に癒合促進デバイスを配置すること(S101)、大腸の口部周辺又は大腸の腸壁に対する癒合促進デバイスの保持を補助すること(S102)、大腸の口部周辺と大腸の腸壁を相対的に接近させること(S103)、大腸の口部周辺と大腸の腸壁との間で癒合促進デバイスの本体部を挟み込むこと(S104)、大腸の口部周辺と大腸の腸壁との間に癒合促進デバイスの本体部を挟み込んだ状態で接合すること(S105)、大腸の口部周辺と大腸の腸壁との間に癒合促進デバイスの本体部を留置すること(S106)、を含む。
図5~図7を参照して、本実施形態に係る処置方法を具体的に説明する。
図5に示すように、術者は、大腸の口側A1に、吻合装置500の第1係合器具510を挿入する。術者は、大腸の肛門側A2に、吻合装置500の第2係合器具520を配置する。術者は、第2係合器具520を大腸の肛門側A2に配置するのに先立ち、大腸の肛門側A2に、吻合装置500の第2係合器具520を挿入するための貫通孔A21を形成しておく。なお、貫通孔A21を形成するタイミングは、第2係合器具520を配置する前であれば、特に限定されない。
吻合装置500としては、例えば、大腸吻合術に使用される公知の装置を用いることができる。吻合装置500は、第1係合器具510と第2係合器具520の係合に伴い、第1係合器具510と第2係合器具520との間に配置された生体組織の切除とともに、切除した生体組織の周囲をステープルにより円周状に縫合するように構成されている。第1係合器具510は、例えば、筒状の被係合部511を備える器具であり、第2係合器具520は、例えば、第1係合器具510の被係合部511に挿入及び係合される係合ピン521を備える器具である。
術者は、第1係合器具510の被係合部511を大腸の口側A1に挿入し、被係合部511を突出した状態で巾着縫合し、縫合部A11を形成する。縫合部A11の外表面は、縫合に伴い凹凸形状となる。
次に、術者は、図5に示すように、大腸の口側A1と大腸の肛門側A2との間に癒合促進デバイス100の本体部20を配置する。本実施形態では、本体部20に孔部30が形成されている。そのため、術者は、本体部20を配置する際、第1係合器具510が備える被係合部511に孔部30を通して、被係合部511に本体部20を引っ掛けて配置することができる。術者は、大腸の口側A1の縫合部A11が形成された周辺部に本体部20を接触させる。なお、術者は、第2係合器具520が備える係合ピン521に孔部30を通すことにより、大腸の肛門側A2に本体部20を配置してもよい。
次に、術者は、本体部20が大腸の口側A1からずれたり、本体部20がヨレて変形したりするのを防止するために、大腸の口側A1に対する本体部20の保持を補助する作業を行う。具体的には、術者は、補助部40の牽引部50を大腸の一端側(大腸の肛門側A2に対向する側と反対側)に牽引することにより、本体部20を大腸の口側A1に押し付ける。そのため、凹凸状の面形状を形成している縫合部A11及びその周辺部に対して本体部20をしっかりと保持することができる。この際、術者は、本体部20を大腸の口側A1に対してより安定的に保持するために、本体部20の対向する箇所に配置された一組の牽引部50を同時に牽引することが好ましい。また、術者は、腸鉗子等の医療器具やクリップで牽引部50を挟むなどして、本体部20に牽引力が付与された状態を維持することができる。
本体部20に牽引部50を接続するタイミングは特に制限されず、例えば、本体部20を大腸の口側A1と大腸の肛門側A2との間に配置した後であってもよいし、生体内に癒合促進デバイス100を導入する前であってもよい。
また、術者は、大腸の肛門側A2に本体部20を配置した場合には、補助部40の牽引部50を大腸の他端側(大腸の口側A1に対向する側と反対側)に牽引することにより、大腸の肛門側A2に対して本体部20を保持することができる。
次に、術者は、牽引部50に牽引力を付与して大腸の口側A1に対して本体部20を保持した状態を維持しつつ、図6に示すように、第1係合器具510と第2係合器具520を相対的に接近させて係合させる。術者は、第1係合器具510と第2係合器具520との間で、大腸の口側A1の口部周辺、癒合促進デバイス100の本体部20、大腸の肛門側A2の腸壁に形成した貫通孔A21の周辺を挟み込む。術者は、吻合装置500を操作することにより、第1係合器具510と第2係合器具520との間に挟み込まれた大腸の口側A1の一部、癒合促進デバイス100の本体部20の一部、及び大腸の肛門側A2の一部を切除しつつ、切除した部位の周囲をステープル(図示省略)により接合する。
次に、術者は、図7に示すように、吻合装置500を、例えば、大腸の肛門側A2から肛門を介して生体外へ取り出す。また、術者は、大腸の口側A1の口部周辺と大腸の肛門側A2の腸壁との間に挟み込まれた癒合促進デバイス100の本体部20の一部を留置する。術者は、大腸の口側A1と大腸の肛門側A2とを接合した後、本体部20に接続された牽引部50を生体外へ取り出すことができる。術者は、牽引部50を取り出す際、接続部(挿通孔)60から牽引部50を引き抜く簡単な作業により、本体部20から牽引部50を分離させることができる。なお、牽引部50が生分解性の材料で構成されている場合、牽引部50は本体部20に接続した状態で生体内に留置してもよい。
以上のように、本実施形態に係る癒合促進デバイス100は、複数の貫通孔25を有する生分解性シートから形成され生体組織の癒合を促進する本体部20と、本体部20に設けられ、接合対象の生体器官に対する本体部20の保持を補助する補助部40と、を有している。
癒合促進デバイス100によれば、接合対象となる生体器官の間に本体部20を挟み込ませることにより、生体器官の生体組織の癒合を促進することができる。また、術者は、手技が行われている間、本体部20に設けられた補助部40を利用して接合対象の生体器官に対する本体部20の保持を補助することにより、本体部20が生体器官からズレたり、ヨレて変形したりすることを防止できる。そのため、術者は、生体器官の縫合不全のリスクを効果的に低減させることができる。
また、補助部40は、牽引されることによって本体部20に対して牽引力を付与する牽引部50及び本体部20に対する牽引部50の接続を可能にする接続部60を備える。術者は、牽引部50を介して本体部20に牽引力を付与することにより、生体器官に対してより確実に本体部20を保持することができる。また、術者は、癒合促進デバイス100に接続部60が設けられていることにより、本体部20への牽引部50の接続を任意のタイミングで簡便に行うことができる。また、術者は、手技の最中に、牽引部50の使用及び不使用を自由に選択することができる。
また、接続部60は、本体部20に形成され本体部20を厚み方向に貫通する挿通孔により構成されている。そのため、術者は、挿通孔に牽引部50を挿通させる簡便な作業で本体部20に牽引部50を接続することができる。
また、本体部20は、本体部20の周縁部26に、本体部20の他の部分よりも剛性が高められた補強部27を有している。補助部40の接続部(挿通孔)60は補強部27に配置されている。そのため、接続部60及び接続部60に挿通された牽引部50を介して本体部20に牽引力が付与された際に、接続部60付近の応力集中により本体部20が破損することを防止できる。
また、本体部20は、回転対称な平面形状を有している。補助部40は、本体部20の対向する箇所に対をなして少なくとも一組設けられる。そのため、術者は、本体部20の対向する二箇所に対して牽引力を付与することが可能であるため、本体部20を生体器官に対してより安定的に保持することができる。
また、本体部20は、貫通孔25よりも孔径が大きく形成された孔部30を有する。そのため、大腸吻合術などに癒合促進デバイス100を使用する際、孔部30を利用することにより吻合装置500等への装着を容易に行うことができる。
次に、前述した第1実施形態の変形例、及びその他の実施形態を説明する。なお、以下の説明では、既に説明した構成等についての詳細な説明は省略する。また、特に説明の無い内容については、第1実施形態と実質的に同一のものとすることができる。
(第1実施形態の変形例)
図8は、変形例に係る癒合促進デバイス100Aを示す図である。
変形例に係る癒合促進デバイス100Aでは、接続部が、本体部20の周縁部26よりも外方側に形成され牽引部50を挿通可能な空間部63を備える引掛け部60Aにより構成されている。
引掛け部60Aは、本体部20の外周側面に取り付けられた枠状部材62と、枠状部材62により区画された空間部63と、を有している。術者は、空間部63に牽引部50を挿通させることにより、本体部20に牽引部50を接続することができる。そのため、術者は、挿通孔で構成された接続部60(図1を参照)が本体部20に設けられている場合と同様に、本体部20に対する牽引部50の接続を簡便に行うことができる。
なお、癒合促進デバイス100Aの本体部20には補強部27を設けていないが、補強部27を設けてもよい。また、癒合促進デバイス100Aには、引掛け部60Aとともに挿通孔を設けることも可能である。また、引掛け部60Aの具体的な形状や構成材料等は、牽引部50を挿通させることが可能な限り特に限定されない。
(第2実施形態)
図9は、第2実施形態に係る癒合促進デバイス100Bを示す図である。図10は、癒合促進デバイス100Bを使用した手技の手順例を示す図である。
第2実施形態に係る癒合促進デバイス100Bでは、牽引部50Bが本体部20に一体的に設けられた所定の長さを備える部材で構成されている。
牽引部50Bは、本体部20の周縁部26に設けられた補強部27と一体的に構成されている。牽引部50Bは、本体部20に二つ設けられている。各牽引部50Bは、本体部20の対向する箇所に配置している。
牽引部50Bは、牽引部50Bの延在方向と交差する方向に所定の幅寸法を備える帯状の部材で構成している。また、牽引部50Bの一部は、生体器官(大腸の口側A1)に平行に牽引する操作や後述する生体器官の外周上で結ぶ操作等を考慮して、可撓性を備える材料で構成している。
図10に示すように、癒合促進デバイス100Bを使用した手技では、術者は、各牽引部50Bを大腸の一端側(大腸の肛門側A2に対向する側と反対側)に牽引した状態で、各牽引部50B同士を結ぶことにより、結び目53を形成することができる。術者は、上記のように生体器官の外周上において結び目53を形成することにより、各牽引部50Bに牽引力が付与された状態を維持することができる。
また、牽引部50Bは、図9に示すように、本体部20の周縁部26の全周に亘って配置された補強部27と一体的に構成されている。そのため、牽引部50Bに牽引力が付与された際、補強部27により本体部20が破損することを効果的に防止することができる。
以上のように、本実施形態に係る癒合促進デバイス100Bでは、牽引部50Bが本体部20に一体的に設けられた所定の長さを備える部材で構成されている。そのため、本体部20に牽引部50を接続する作業を省略することができる。したがって、癒合促進デバイス100Bを使用した手技をより一層円滑に進めることができる。
(第2実施形態の変形例1)
図11は、第2実施形態の変形例1に係る癒合促進デバイス100Cを示す図である。
変形例に係る癒合促進デバイス100Cでは、牽引部50Cが本体部20に一体的に設けられている。ただし、本体部20には補強部27が設けられていない。牽引部50Cは、例えば、縫合糸、ステープラー、生体適合性の接着剤等により本体部20に固定することができる。
図12、図13は、第2実施形態の変形例2に係る癒合促進デバイス100Dを示す図である。
癒合促進デバイス100Dが備える牽引部50Dは、図13に示すように、牽引部50Dを長手方向に沿って二つ以上に分割可能にする分割容易部55を有する。
術者は、図12に示すように、手技の最中に分割容易部55により牽引部50Dを複数の分割片に分割することができる。術者は、牽引部50Dを分割した後、各分割片に牽引力を付与しつつ、牽引部50Dの各分割片を生体器官(例えば、大腸の口側A1)の外周に巻き付けることにより、本体部20を生体器官に保持させることができる。そのため、術者は、腸鉗子等の医療器具を使用することなく、本体部20を生体器官に安定的に保持させることができる。
なお、一つの牽引部50Dに設けられる分割容易部55の個数、配置、形状等は特に限定されない。また、分割容易部55は、例えば、牽引部50Dの一部に形成した切れ込み、肉厚が薄い部分、他の部分よりも破断し易い材料で構成された部分等により構成することができる。
(第2実施形態の変形例3)
図14は、第2実施形態の変形例3に係る癒合促進デバイス100Eを示す図である。図15は、癒合促進デバイス100Eを使用した手技の手順例を示す図である。
癒合促進デバイス100Eでは、本体部20に設けられた二つの牽引部51E、52Eが本体部20の中心位置Oから離間する外方側へ向けて湾曲して延びている。
図14に示すように、牽引部51Eは、延在方向に位置する先端部側が本体部20の周方向の一方の側に向けて次第に幅が狭くなりつつ、湾曲している。牽引部52Eは、本体部20の中心位置Oを基準にして、牽引部51Eと図14の左右方向において対称な形状を有している。なお、図示例では本体部20の周縁部26に補強部27を設けていないが、本体部20に補強部27を設けてもよい。また、各牽引部51E、52Eの具体的な形状は特に限定されない。
図15に示すように、癒合促進デバイス10Eを使用した手技では、術者は、例えば、各牽引部51E、52Eを大腸の一端側(大腸の肛門側A2に対向する側と反対側)に牽引した状態で、各牽引部51E、52Eを生体器官(例えば、大腸の口側A1)の外周に巻き付けることにより、本体部20を生体器官に対して保持させることができる。そのため、術者は、腸鉗子等の医療器具を使用することなく、本体部20を生体器官に安定的に保持させることができる。また、各牽引部51E、52Eが本体部20の中心位置Oから離間する外方側へ向けて湾曲して延びているため、生体器官に各牽引部51E、52Eを容易に巻き付けることができ、かつ、各牽引部51E、52Eの巻き付けが解けて、生体器官から外れることをより確実に防止することができる。
(第2実施形態の変形例4)
図16は、第2実施形態の変形例4に係る癒合促進デバイス100Fを示す図である。図16に示すように、癒合促進デバイス100Fでは、湾曲した形状の三つの牽引部51F、52E、53Fが本体部20の周方向の異なる位置に配置されている。本変形例に示すように牽引部51F、52F、53Fの数を増設することにより、生体器官に牽引部50Fを巻き付けた際の保持力を高めることができる。
(その他の実施形態)
前述した各実施形態及びその変形例では、補助部40(牽引部及び接続部の少なくとも一方)が本体部20の周縁部26の少なくとも一部に設けられた例を説明したが、本体部20において補助部40を設ける位置は周縁部26のみに限定されることはない。例えば、本体部20に孔部30が設けられている場合、補助部40は孔部30の周囲(最内周部)に設けることができる。また、孔部30の周囲に補助部40を配置する場合、孔部30を囲むように補強部27を設け、補強部27に補助部40を設けることができる。
(補助デバイス200)
次に、本発明に係る補助デバイス200について説明する。
図17は、補助デバイス200を示す斜視図である。図18は、補助デバイス200を使用した処置手順の一例を模式的に示す断面図である。
図18に示すように、補助デバイス200及び癒合促進デバイス100は、所定の吻合術に好適に使用される医療デバイス300を構成する。
図17に示すように、補助デバイス200は、生体器官(例えば、大腸の口側A1)の外周に沿って装着可能な装着部210と、装着部210に形成され生体器官が挿通される挿通部220と、装着部210に形成され装着部210の外周側面217と挿通部220とを連通する連通部230と、装着部210に形成され装着部210と癒合促進デバイス100の本体部20とを接続するための部材(例えば、牽引部50)を取り付け可能な取り付け部240と、を有している。
補助デバイス200は、図18に示すように、癒合促進デバイス100を生体器官に対して保持する際に、本体部20に付与した牽引力を維持するために使用される。具体的には、補助デバイス200は、補助デバイス200の装着部210が生体器官に装着された状態で、装着部210に牽引部50が接続されることにより、癒合促進デバイス100を生体器官に対して保持する。したがって、術者は、補助デバイス200を使用することにより、腸鉗子等の医療器具を使用することなく、本体部20を生体器官に保持させることが可能になる。
図17に示すように、装着部210は、略円形の平面形状を有している。挿通部220は、装着部210の中心位置を含む所定の範囲に形成された略円形の貫通孔で形成している。連通部230は、所定の幅を備える隙間部で構成している。
術者は、装着部210を生体器官に装着させる際、連通部230を通して生体器官を挿通部220内に案内する。また、連通部230を介して挿通部220に案内された生体器官は、挿通部220の周囲に抑え込まれて一部が撓んだ状態に変形する。装着部210は、撓んだ状態の生体器官の外周部に沿って装着される。
取り付け部240は、装着部210の表面211と裏面213の間を貫通するスリット(切れ目)により構成している。装着部210には、複数の取り付け部240が設けられている。各取り付け部240は、装着部210の周方向の異なる箇所に配置している。
各取り付け部240は、装着部210の外周側面217から装着部210の中心位置O1に向けて延びている。各取り付け部240の一端部は装着部210の外周側面217に達している。また、各取り付け部240の一端部と反対側の他端部は、挿通部220まで延びておらず、挿通部220よりも装着部210の外周側面217側に位置している。
装着部210は、装着部210が生体器官に装着された際に、ヨレて変形したりすることがないように、癒合促進デバイス100の本体部20よりも硬質な材料で形成されていることが好ましい。例えば、装着部210は、硬質樹脂、シリコン、PTFE等により形成することができる。なお、挿通部220の内周面には、挿通部220と生体器官との間で生じる摩擦を高めるためのコーティングを施したり、摩擦を高めるための滑り止め用の部材等を配置したりしてもよい。
図18に示すように、補助デバイス200を使用する際、術者は、取り付け部240に牽引部50を引っ掛けることにより、補助デバイス200に対して本体部20を保持させることができる。補助デバイス200では、取り付け部240が装着部210の外周側面217から装着部210の中心位置に向けて延びているため、術者は、取り付け部240に対して牽引部50を簡単に引っ掛けることができる。
術者は、取り付け部240に牽引部50を取り付けることにより、自身の手指等で牽引部50を把持や牽引することなく、本体部20を生体器官に対して保持させることができる。したがって、補助デバイス200は、本体部20を生体器官に対して保持させる際の術者の作業負担を軽減させることができる。
なお、補助デバイス200とともに使用される癒合促進デバイスは、前述した各実施形態及びその変形例のいずれのものでもあってもよい。また、補助デバイス200の各部の具体的な形状や構造、大きさ等は、図示により説明したものに限定されず、適宜変更することが可能である。また、補助デバイス200と癒合促進デバイスの接続に使用する部材には、牽引部以外の部材を使用してもよい。
補助デバイス200に形成される取り付け部240は、例えば、図19に示すように、装着部210の中心位置O1に向けて延びておらず、装着部210の外周側面217側から略直線状に延びた形状であってもよい。また、補助デバイス200に形成される取り付け部240は、例えば、図20に示すように、装着部210の中心位置O1に向かわず、かつ、装着部210の外周側面217まで延びていない形状であってもよい。補助デバイス200は、図19や図20に示す取り付け部240が形成されている場合、癒合促進デバイス100側から補助デバイス200側に牽引部50を牽引して配置する際、補助デバイス200と本体部20との間に配置される吻合装置500の第1係合器具510(図18を参照)に牽引部50が干渉したり、引っ掛かったりすることを好適に防止することが可能になる。
なお、取り付け部240は、スリット(切れ目)以外の構造を有していてもよい。例えば、取り付け部240は、装着部210に形成された孔部等でもよい。
以上、実施形態を通じて本発明に係る癒合促進デバイスおよび医療デバイスを説明したが、本発明は実施形態で説明した内容のみに限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
例えば、接合対象となる生体器官、被接合部位、具体的な手技手順等は、実施形態において説明したものに限定されない。また、医療器具の材質、大きさ、形状、具体的な構造等は、癒合促進デバイスが備える本体部により被接合部位の生体組織の癒合を促進する機能を持つ限り、特に限定されない。
また、各実施形態及び変形例で説明した各構造は、発明の効果を発揮し得る限り、一つの癒合促進デバイスに任意に組み合わせることが可能である。補助デバイスについても同様である。
本出願は、2018年9月27日に出願された日本国特許出願第2018-181774号に基づいており、その開示内容は、参照により全体として引用されている。
10、10A、10B、10C、10D、10E 癒合促進デバイス、
20 本体部、
25 貫通孔、
26 本体部の周縁部、
27 補強部、
30 孔部、
40 補助部、
50、50B、50C、50D、51E、52E、51F、52F,53F 牽引部、53 結び目、
55 分割容易部、
60 接続部(挿通孔)、
60A 引掛け部(接続部)、
62 枠状部材、
63 空間部、
200 補助デバイス、
210 装着部、
217 装着部の外周側面、
220 挿通部、
230 連通部、
240 取り付け部、
300 医療デバイス、
500 吻合装置、
510 第1係合器具、
520 第2係合器具、
O 本体部の中心位置、
O1 装着部の中心位置、
A1 大腸の口側(生体器官)、
A2 大腸の肛門側(生体器官)。

Claims (11)

  1. 複数の貫通孔を有する生分解性シートから形成され生体器官の消化管の癒合を促進する平面視した際に円形の平面形状を有する本体部と、
    前記本体部に設けられ、接合対象の生体器官に対する前記本体部の保持を補助する補助部と、を有し、
    前記補助部は、前記本体部の最外周部の少なくとも一部に設けられ、可撓性を備える材料で構成されるとともに、紐状又は帯状の部材で構成される牽引部を備え、
    前記牽引部は、前記生体器官の消化管の接合対象となる一方の被接合部位側に牽引されることにより、前記本体部を前記一方の被接合部位側に押し付ける、癒合促進デバイス。
  2. 前記補助部は、前記本体部に対する前記牽引部の接続を可能にする接続部を備える、請求項1に記載の癒合促進デバイス。
  3. 前記接続部は、前記本体部に形成され前記本体部を厚み方向に貫通する挿通孔及び前記本体部の周縁部よりも外方側に形成され前記牽引部を挿通可能な空間部を備える引掛け部の少なくとも一方を有し、
    前記引掛け部は、前記本体部の外周側面に取り付けられた枠状部材と、前記枠状部材により区画された前記空間部と、を有する、請求項2に記載の癒合促進デバイス。
  4. 前記本体部は、前記本体部の周縁部に、前記本体部の貫通孔が形成された部分よりも剛性が高められた補強部を有し、
    前記補助部の少なくも一部は、前記補強部に配置されている、請求項2又は請求項3に記載の癒合促進デバイス。
  5. 前記牽引部は、前記本体部に一体的に設けられた所定の長さを備える部材で構成されている、請求項~4のいずれか1に記載の癒合促進デバイス。
  6. 前記牽引部は、前記牽引部を長手方向に沿って二つ以上に分割可能にする分割容易部を有する、請求項5に記載の癒合促進デバイス。
  7. 前記牽引部は、前記本体部の中心位置から離間する外方側へ向けて湾曲して延びている、請求項5又は請求項6に記載の癒合促進デバイス。
  8. 前記本体部は、回転対称な平面形状を有し、
    前記補助部は、前記本体部の対向する箇所に対をなして少なくとも一組設けられる、請求項1~7のいずれか1項に記載の癒合促進デバイス。
  9. 前記本体部は、前記貫通孔よりも孔径が大きく形成された孔部をさらに有する、請求項1~8のいずれか1項に記載の癒合促進デバイス。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載の癒合促進デバイスと、
    前記消化管の外周に沿って装着可能な装着部を有し、前記消化管に装着された状態で前記本体部と接続されることにより、前記癒合促進デバイスを前記消化管に対して保持する補助デバイスと、を備える医療デバイス。
  11. 前記補助デバイスは、前記装着部の中心位置を含む所定の範囲に形成された略円形の貫通孔で形成され前記消化管が挿通される挿通部と、前記装着部に形成され前記装着部の外周側面と前記挿通部とを所定の幅を備える隙間部で連通する連通部と、前記装着部に形成され前記装着部と前記本体部とを接続するための部材を取り付け可能な取り付け部と、を有する、請求項10に記載の医療デバイス。
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