(実施の形態1)
以下、実施の形態1の食器洗い機の概略構成について、図1を参照しながら、説明する。
図1は、実施の形態1における洗浄槽1を筐体2から引き出した状態の食器洗い機の概略側面図である。詳しくは、図1は、食器洗い機の洗浄槽1を、食器洗い機の筐体2から引き出した状態の概略側面図を示している。
また、実施の形態1の食器洗い機は、例えばシステムキッチンなどに搭載されるビルトイン式の食器洗浄機である。
なお、実施の形態1において、図中に示すように、前方向は扉体3および洗浄槽1が引き出される方向、後方向は洗浄槽1が収納され扉体3が閉じられる方向として、説明する。また、食器洗い機の洗浄槽1の開口部1a側を上方、反対側を下方とし、さらに扉体3の正面から見て右側を右方、左側を左方として、以降では、説明する。
図1に示すように、実施の形態1の食器洗い機は、筐体2と、筐体2の内部に配置される洗浄槽1、側壁12、洗剤タンク15、制御装置19と、筐体2の開口を開閉する扉体3などを有する。
洗浄槽1は、上方に開口部1aを有し、内部に食器類8を収容するかご7が配置される。洗浄槽1は、下方に固定される第1のレール5を備える。一方、筐体2は、内面内側に固定される第2のレール6を備える。第1のレール5は、筐体2の第2のレール6に移動可能に支持される。これにより、洗浄槽1は、前後方向(図1の紙面上では左右方向)へ、筐体2から出し入れ自在に支持される。
洗浄槽1の外側前方上部である開口部1aの前方に配置される平面部23を備える。平面部23には、操作部24および表示部25などが配置される。操作部24は、使用者の操作により、食器洗い機の洗浄コース、電源のオン、オフなどが設定される。表示部25は、洗浄状況、動作状況、時間などを表示する。また、操作部24や表示部25が配置される平面部23の裏面側には、それらの動作を制御する操作表示基板(図示せず)が配置される。
側壁12は、洗浄槽1と扉体3との間の両側に配置される。側壁12は、洗浄槽1と扉体3とを、一体的に移動可能につなぐ。このとき、食器洗い機は、洗浄槽1の前面側と扉体3の後面側と側壁12と平面部23とで区画されて形成される前方空間部13を有する。
扉体3は、上方で、前方に突出するように設けられる取手4を備える。取手4は、使用者が把持して、洗浄槽1を筐体2から出し入れするのに利用される。
また、実施の形態1の食器洗い機は、以下に示す経路で洗浄槽1の食器類を洗浄する洗浄水が、給水される。具体的には、まず、図示しないシステムキッチン上の分岐水栓などから給水ホースなどの給水経路に、水道水などの洗浄水が供給される。供給された洗浄水は、給水経路を経て、図示しない給水ポンプや給水弁などにより、洗浄槽1内に必要な水位や必要量の給水がなされる。以上のように構成される経路で、洗浄槽1内に給水される。
洗浄槽1の外側下方には、循環ポンプ9が配置される。循環ポンプ9は、洗浄槽1内に給水された洗浄水を、循環経路を経て循環させ、洗浄ノズル11から洗浄水を噴射させる。そして、噴射された洗浄水で、食器類8の洗浄が可能に構成される。なお、洗浄水を加熱するヒータ10も、洗浄槽1の底部近傍に配置される。
また、実施の形態1の食器洗い機は、洗浄槽1から洗浄水を排水する排水経路を備える。排水経路は、図示しない排水ポンプと排水ホースなどで構成される。そして、食器類8の洗浄やすすぎが終了すると、排水ポンプが駆動され、洗浄水は、排水ホースを介して、外部に排水される。つまり、排水経路は、洗浄槽1内の洗浄水をシステムキッチンのシンクなどに排水可能に構成される。
洗浄槽1の外側前方である前方空間部13には、洗剤タンク15が出し入れ自在に収容される洗剤タンク収納部14が配置される。洗剤タンク収納部14は、側壁12の片側に溶着、ネジ止め、または側壁12と一体成型で形成される。なお、洗剤タンク収納部14を、洗浄槽1の前面に設ける構成としてもよい。
以上のように、実施の形態1の食器洗い機は構成される。
つぎに、食器洗い機の洗剤タンク15周りの構成について、図2および図3を参照しながら、説明する。
図2は、洗剤タンク15を収納途中もしくは引出途中の状態を示す食器洗い機の概略正面図である。図3は、洗剤タンク15を収納した状態を示す食器洗い機の概略正面図である。
図2および図3に示すように、洗剤タンク収納部14は、空洞状の空間を有する。これにより、洗剤タンク15は、洗剤タンク収納部14の空間に出し入れ自在に収納される。洗剤タンク15は、前方(扉体3の正面側)から見て、例えば左右方向(側方)へ出し入れ自在に収納される。
また、洗剤タンク収納部14は、図1に示すように、平面部23(操作部24または表示部25)の略下方(下方を含む)で、例えば洗浄槽1の中央部側から右方側に配置され、洗剤タンク15を収納する。
なお、図2および図3では、洗剤タンク収納部14から洗剤タンク15を右方向に引き出す構成を例に図示しているが、これに限られない。例えば、洗剤タンク収納部14および洗剤タンク15を、図2や図3とは左右対称の反対の位置に配置してもよい。この場合、洗剤タンク収納部14から洗剤タンク15を左方向に引き出す構成が望ましい。
上記構成により、洗浄槽1が筐体2に完全に収納された状態において、洗剤タンク15が目立つことがない。そのため、食器洗い機をシンプルなデザインで構成できる。さらに、洗浄槽1の外側前方における洗剤タンク15を収納するスペース(前方空間部13)を、有効活用できる。
また、図1に示すように、洗剤タンク15は、洗浄槽1を前方に少なくとも距離a(図1の点線矢印)以上、引き出された状態において、洗剤タンク収納部14から洗剤タンク15を左右方向に出し入れ自在に構成される。なお、距離aは、扉体3の背面と筐体2の最前面との合わせ面と、洗剤タンク収納部14の洗浄槽1側の面の最短距離を示す。すなわち、距離aは、少なくとも洗剤タンク収納部14全体が、筐体2の最前部より前側に引き出された状態を示す。
上記構成により、洗浄槽1が前方向に所定距離(距離a)以上引き出された状態において、はじめて洗剤タンク15の出し入れが可能となる。そのため、洗剤タンク15を収納する洗浄槽1の前方のスペースと、筐体2から洗浄槽1を引き出したときの横方向のスペースとを活用して、使用者は洗剤タンク15を容易に出し入れできる。なお、距離aは、洗剤タンク15の左右方向の出し入れ可能な距離であれば、特に、限られない。
また、実施の形態1の食器洗い機は、上述したように、洗浄槽1の外側前方上部に設けられ、使用者が、洗浄コース、電源のオン、オフなどを設定する操作部24を有する。これにより、使用者は、例えば洗浄槽1の前方、かつ、上方から片手で操作部24を操作できる。このとき、同時に、使用者は、もう一方の片手で、洗剤タンク15を左右方向へ出し入れできる。その結果、使用者の作業性を、高めることができる。
また、洗剤タンク15は、液体洗剤が貯められる、例えばボトル状の容器で構成される。具体的には、洗剤タンク15は、洗剤タンク洗剤吐出口15cと、洗剤タンク洗剤吸引経路15dと、洗剤入れ蓋部15eなどで構成される。
洗剤タンク洗剤吐出口15cと洗剤タンク洗剤吸引経路15dと洗剤入れ蓋部15eとは、一体で形成され、洗剤タンク15から着脱可能に構成される。そのため、洗剤入れ蓋部15eを洗剤タンク15から取り外すと、一体構成の洗剤タンク洗剤吐出口15cと洗剤タンク洗剤吸引経路15dも、同時に、洗剤タンク15からの取り外しが可能となる。なお、液体洗剤を吸引する洗剤タンク洗剤吸引経路15dの先端部は、洗剤タンク15の底面付近まで延設される。これにより、洗剤タンク15から液体洗剤がほぼ無くなるまで吸引することができる。そのため、洗剤タンク15内の液体洗剤を、無駄なく、効率よく使用できる。
また、使用者は、液体洗剤の洗剤タンク15への補充時において、まず、洗剤タンク15を洗剤タンク収納部14から取り外す。そして、使用者は、洗剤入れ蓋部15eを洗剤タンク15から取り外す。これにより、使用者は、液体洗剤を洗剤タンク15に、容易に補充できる。
上述した洗剤タンク15の構成により、洗浄槽1の外側で、液体洗剤を洗剤タンク15内に、供給およびストックできる。そのため、洗浄時における、洗浄槽1内の湿気、乾燥などによる、洗剤タンク15での洗剤の固化を抑制できる。また、洗剤タンク15を配置しない分、洗浄槽1の容積を増やすことができる。さらに、使用者は、洗剤タンク15を容易に着脱できる。つまり、従来、洗浄槽と扉体との間には、操作部や表示部などの制御用の基板が配置され、基板以外の空間はデッドスペースであった。そこで、本実施の形態では、デッドスペースに洗剤タンク15を、基板と、左右方向に並べて配置する。これにより、デッドスペースを有効に活用し、洗浄槽1内に洗剤タンク15を配置しない分、従来の洗浄槽と比べて、洗浄槽1の容積を増やすことができる。
また、図2に示すように、洗剤タンク15の洗剤タンク洗剤吐出口15cは、洗剤入れ蓋部15eから左側側方に凸状に突出する凸部15fを有する。一方、洗剤タンク収納部14は、洗剤タンク洗剤吐出口15cの凸部15fが係合する凹部14cを有する。そして、洗剤タンク収納部14の凹部14cは、洗剤入れ蓋部15eの凸部15fと係合される。これにより、洗剤タンク15の洗剤タンク収納部14への収納が完了する。
そして、凹部14cと凸部15fとの嵌合により、洗剤タンク15が洗剤タンク収納部14に収納されると、洗剤タンク洗剤吐出口15cから洗剤タンク収納部側洗剤吐出経路14bへの液体洗剤を移送する経路が構成される。さらに、凸部15fと凹部14cとの嵌合により、洗剤タンク15の洗剤タンク収納部14内への安定した収納が可能となる。
また、洗剤タンク収納部14は、凹部14cに設けられる洗剤タンク収納部洗剤吐出口14aを備える。洗剤タンク収納部洗剤吐出口14aには、洗剤タンク収納部側洗剤吐出経路14bの一端が配置、接続される。一方、洗剤タンク収納部側洗剤吐出経路14bの他端には、洗剤ポンプ16が接続される。さらに、洗剤ポンプ16と、洗浄槽1の前面に設けられた洗浄槽洗剤吐出口17(図1参照)との間に、洗浄槽側洗剤吐出経路18が接続される。つまり、洗剤ポンプ16は、洗剤タンク収納部側洗剤吐出経路14bの他端と洗浄槽側洗剤吐出経路18の間である洗剤投入経路の途中に配置される。
上述したように、洗剤タンク15は、洗剤タンク収納部側洗剤吐出経路14bに、液体洗剤を吐出する洗剤タンク洗剤吐出口15cを有する。そして、洗剤タンク収納部側洗剤吐出経路14bは、洗剤タンク収納部14と連結される。つまり、洗剤タンク15が洗剤タンク収納部14に収納されたとき、洗剤タンク洗剤吐出口15cは、洗剤タンク収納部側洗剤吐出経路14bと連結されるように構成される。
また、制御装置19は、図1に示すように、洗浄槽1の前面下方に配置される。制御装置19は、例えば循環ポンプ9、排水ポンプ、給水ポンプ(給水弁)、洗剤ポンプ16などの駆動を制御する。
具体的には、制御装置19は、洗剤ポンプ16の駆動回転速度、駆動時間などを制御する。これにより、食器類8などの洗浄時において、必要な量の液体洗剤が洗剤タンク15から吸引される。吸引された液体洗剤は、洗剤タンク洗剤吸引経路15d、洗剤タンク洗剤吐出口15c、洗剤タンク収納部洗剤吐出口14a、洗剤タンク収納部側洗剤吐出経路14b、洗剤ポンプ16、洗浄槽側洗剤吐出経路18、洗浄槽洗剤吐出口17を順番に経由して、洗浄槽1内に供給される。つまり、洗剤タンク15に溜められた液体洗剤を、洗浄槽1に移送して供給可能に構成される。
以上のように、食器洗い機の洗剤タンク15周りは構成され、液体洗剤が洗浄槽1内に供給される。
以下に、実施の形態1の他の例における食器洗い機の構成について、図4を参照しながら、説明する。
図4は、実施の形態1における洗浄槽1を筐体2から引き出した状態の他の例に係る食器洗い機の概略側面図である。
図4に示すように、他の例に係る食器洗い機は、洗剤タンク15の側面側の少なくとも一部に設けられる透明部15aを有する。透明部15aは、洗剤タンク15が洗剤タンク収納部14に収納された状態で、使用者が洗剤タンク15内の液体洗剤の残量を目視可能とする。透明部15aは、液体洗剤の洗剤量を示す目盛り15bを、さらに有する。これにより、洗剤タンク15の洗剤タンク収納部14へ収納した状態でも、使用者は、透明部15aを介して、洗剤タンク15内の洗剤量を側方から目視で確認できる。そのため、使用者は、液体洗剤の減り具合、補充のタイミングなどを、目視により推測できる。その結果、使用者は、洗剤タンク15を引き出して、適切なタイミングで、液体洗剤を容易に補充できる。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2の食器洗い機の概略構成について、図5および図6を参照しながら、説明する。
図5は、実施の形態2における洗剤タンク15を収納した状態の食器洗い機の概略正面図である。図6は、実施の形態2における洗浄槽1を筐体2から引き出した状態の食器洗い機の概略側面図である。
図5および図6に示すように、実施の形態2の食器洗い機は、操作部24および表示部25の配置位置、および取手4の構成が実施の形態1とは異なる。それ以外の構成は、実施の形態1と同様であるので、重複する構成の説明は省略する。
つまり、図5に示すように、実施の形態2の食器洗い機は、操作部24および表示部25が、扉体3の前面上部に配置される。取手4は、扉体3の内方に向けてへこんだ形状で形成される。操作部24は、実施の形態1と同様に、使用者の操作により、洗浄コース、電源のオン、オフが設定される。表示部25は、洗浄状況、動作状況、時間などを表示する。
実施の形態2の操作部24および表示部25は、洗浄槽1の外側前方上部で、扉体3の前方側に設けられる。これにより、実施の形態1と同様に、使用者は、洗浄槽1の前方、かつ、上方から操作部24を操作しながら、例えば同時に、洗剤タンク15を、洗剤タンク収納部14の左右方向から出し入れできる。
なお、図6に示すように、操作部24または表示部25のいずれか一方を、実施の形態1と同様に平面部23に配置し、表示部25または操作部24のいずれか他方を扉体3の前面上部に配置してもよい。
また、実施の形態1の記載内容と実施の形態2の記載内容とを、記載されている範囲内で自由に組み合わせて、食器洗い機を構成してもよい。これにより、設計の自由度、汎用性などを高めることができる。
(実施の形態3)
図7は、実施の形態3に係る食器洗い機の概略側面図である。実施の形態3に係る食器洗い機は、洗剤タンク収納部および洗剤タンクの構成が実施の形態1および2と異なる。その他の構成および動作は、実施の形態1または2と同様である。実施の形態1および2と異なる点について主に説明する。
洗剤タンク30が洗浄槽1または筐体2に対して出し入れされるときに、洗剤タンク30内に貯留された液体洗剤に発生する波を抑えるために、液体洗剤内で浮遊する浮遊体の一例であるフロート34が洗剤タンク30内に設けられる。フロート34は、アーム33を介して、洗剤タンク30の蓋に設けられた回動軸で軸支される。フロート34には、磁性体35が設けられる。
洗剤タンク30は、洗剤タンク収納部40に出し入れ自在に収納される。洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40に収納された状態で洗浄が開始されると、洗剤タンク30内に貯留された液体洗剤が洗剤ポンプ16により適量吸い出され、洗剤タンク収納部側洗剤吐出経路43および洗浄槽側洗剤吐出経路18を介して洗浄槽1内に供給される。
洗剤タンク収納部40の側面には、磁性体35の磁気を検知するための磁気センサ41が設けられる。磁気センサ41が磁性体35の磁気を検知することにより、洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40に収納されていることが検知される。
図8~図11は、実施の形態3に係る食器洗い機の概略正面図である。図8は、洗剤タンク30に液体洗剤が貯留されていないときの食器洗い機の概略正面図である。図9は、洗剤タンク30に液体洗剤が貯留されていないときに洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40から引き出されたときの食器洗い機の概略正面図である。図10は、洗剤タンク30に液体洗剤が貯留されているときの食器洗い機の概略正面図である。図11は、洗剤タンク30に液体洗剤が貯留されているときに洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40から引き出されたときの食器洗い機の概略正面図である。
フロート34は、洗剤タンク30の開口を覆うカバー31に設けられた回動軸32に、アーム33を介して軸支される。図8および図9に示すように、洗剤タンク30に液体洗剤が貯留されていないときには、フロート34およびアーム33は自重により鉛直下方に垂れ下がる。洗剤タンク30に液体洗剤が貯留されると、図10および図11に示すように、フロート34は液体洗剤の液位に応じて浮上し、アーム33は回動軸32を中心として上方に回動する。磁気センサ41により磁性体35の位置を検知することにより、洗剤タンク30内の液体洗剤の液位を検知することができる。また、図9および図11に示すように、洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40に収納されていないときには、磁気センサ41により磁性体35の磁気が検知されないので、洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40に収納されていないことを検知することができる。
磁気センサ41は、例えば、洗剤タンク30内の液体洗剤の複数の液位に対応する磁性体35の位置の近傍に設けられた複数のホール素子であってもよい。これにより、液体洗剤の液位をより精確に検知することができる。磁気センサ41は、磁気抵抗効果素子、磁気インピーダンス素子など、任意の方式で磁性体35の磁気を検知可能なセンサであってもよい。
磁気センサ41は、洗剤タンク収納部40の側面のうち、制御装置50から遠い側の側面に設けられてもよい。これにより、制御装置50の電気回路において発生する磁場の影響を小さくすることができるので、磁気センサ41の検知精度を向上させることができる。
洗剤タンク30の出し入れ方向奥側の側面の最下端に、洗剤吐出口37が設けられる。洗剤タンク収納部40の、洗剤タンク収納部40に洗剤タンク30が収納されたときに洗剤タンク30の洗剤吐出口37が当接する位置に、洗剤受入口42が設けられる。洗剤ポンプ16が動作すると、洗剤タンク30内の液体洗剤が、洗剤吐出口37、洗剤受入口42、洗剤タンク収納部側洗剤吐出経路43、洗浄槽側洗剤吐出経路18を介して洗浄槽1内に供給される。洗剤タンク30の内底面36は、洗剤吐出口37に向けて低くなるように傾斜がつけられている。
図12は、洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40に収納された状態を示す部分拡大図である。図12(a)は、洗剤タンク30内の液体洗剤の液位が低いときの洗剤タンク30および洗剤タンク収納部40の概略正面図である。図12(b)は、洗剤タンク30内の液体洗剤の液位が高いときの洗剤タンク30および洗剤タンク収納部40の概略正面図である。磁気センサ41により磁性体35の位置を検知することにより、液体洗剤の液位を検知することができる。
図13は、洗剤タンク30の断面を模式的に示す。洗剤タンク30内に液体洗剤38が貯留されているときに、洗浄槽1が筐体2から引き出されたり、洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40から引き出されたりすると、液体洗剤38に波が発生する。本実施の形態の食器洗い機では、この波を打ち消すために、液体洗剤38に浮く材料で形成されたフロート34が設けられている。フロート34が液体洗剤38の液面に浮遊して波を打ち消すことにより、フロート34が設けられない場合に比べて、液体洗剤38に発生する波を抑えることができることが本発明者らによる実験によって明らかになっている。これにより、食器洗い機の使用時や、洗剤タンク30に液体洗剤を補充する時などに、液体洗剤が洗剤タンク30からこぼれたり、周囲の部材などに付着して固化したりするのを防ぐことができる。
フロート34は、熱可塑性樹脂や金属などによって形成されてもよい。フロート34を金属によって形成する場合には、フロート34が液体洗剤に浮くようにするために、内部に空洞が設けられてもよい。フロート34とアーム33は、一体的に形成されてもよいし、別々に形成されて接合されてもよい。アーム33は、洗剤タンク30のカバー31に設けられた回動軸32に着脱自在に軸支されてもよい。この場合、使用者がカバー31からアーム33およびフロート34を取り外して洗うことができる。アーム33は、洗剤タンク30のカバー31と一体的に形成されてもよい。
図14は、洗剤タンク30の断面を模式的に示す。洗剤タンク30のカバー31には、外部と連通する大気開放口39が設けられる。カバー31は、洗剤タンク30の開口を気密かつ液密に覆うように設けられるので、洗剤タンク30から液体洗剤38が吐出されると、洗剤タンク30の内部が負圧になって、液体洗剤38の吐出が円滑に進まなくなる可能性がある。大気開放口39を設けることにより、洗剤タンク30から液体洗剤38が吐出されるときに大気開放口39から洗剤タンク30内に外気を流入させることができるので、洗剤タンク30内が負圧になるのを防ぐことができる。これにより、洗剤タンク30から洗浄槽1内に供給される液体洗剤38の量の信頼性を向上させることができる。
大気開放口39に液体洗剤38が付着して固化すると、大気開放口39が塞がれて外気を洗剤タンク30内に流入させる機能が低下し、洗剤タンク30から洗浄槽1内に適切な量の液体洗剤38を供給できなくなる可能性がある。このような課題を解決するために、本実施の形態の食器洗い機では、大気開放口39を、カバー31の、フロート34の移動範囲の上方に設ける。これにより、洗剤タンク30内の液体洗剤38の液位が高く、液体洗剤38が液面から飛び跳ねて大気開放口39にかかりやすいときにも、フロート34が大気開放口39の直下の液面に浮上して液体洗剤38の波を打ち消すので、液体洗剤38が大気開放口39にかかるのを抑えることができる。
図15は、洗剤タンク30のカバー31の下面を示す。図15(a)は、カバー31の下面図である。図15(b)は、カバー31の下面の斜視図である。図15(c)は、大気開放口39の近傍の拡大斜視図である。本実施の形態の食器洗い機では、大気開放口39の近傍に、カバー31の下面から洗剤タンク30の内部に向けて突出する突出部39aが設けられる。突出部39aは、液面から飛び跳ねた液体洗剤38が大気開放口39にかからないように保護するための壁として機能する。これにより、液体洗剤38が大気開放口39にかかるのをさらに抑えることができる。突出部39aは、カバー31と一体的に形成されてもよいし、カバー31とは別に形成されてカバー31に取り付けられてもよい。
突出部39aは、フロート34が上方に移動しているときに、フロート34またはアーム33の少なくとも一部が突出部39aに近接又は当接するように設けられる。洗剤タンク30内の液体洗剤38の液位が高いときには、液体洗剤38が大気開放口39にかかる可能性が高まるが、フロート34が液体洗剤38の液面に浮上して、フロート34またはアーム33と突出部39aとの間の間隙が狭まるので、間隙から液体洗剤38が浸入して大気開放口39にかかる可能性を低減させることができる。突出部39aは、フロート34が上方に移動するときにフロート34とともに移動する他の部材の少なくとも一部に近接又は当接するように設けられてもよい。
突出部39aは、大気開放口39を囲う形状を有し、その一部に切欠39bが設けられる。これにより、突出部39aに液体洗剤38が触れたときに突出部39aの開口に膜が形成されて、膜によって大気開放口39が塞がれてしまうのを抑えることができる。
本実施の形態の食器洗い機は、洗浄槽1が筐体2に対して出し入れ自在に設けられる。そのため、食器などの被洗浄物を出し入れするために洗浄槽1を筐体2に対して出し入れするたびに、液体洗剤38が洗浄槽1の出し入れ方向に揺れて波が生じる。したがって、切欠39bは、洗浄槽1の出し入れ方向と異なる方向に設けられてもよい。これにより、洗浄槽1の出し入れに伴って生じた液体洗剤38の波によって液体洗剤38が切欠39bから突出部39aの内部に浸入し、大気開放口39にかかるのを抑えることができる。
本実施の形態の食器洗い機は、洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40に対して出し入れ自在に設けられる。そのため、液体洗剤を補充するために洗剤タンク30を洗剤タンク収納部40に対して出し入れするたびに、液体洗剤38が洗剤タンク30の出し入れ方向に揺れて波が生じる。したがって、切欠39bは、洗剤タンク30の出し入れ方向と異なる方向に設けられてもよい。これにより、洗剤タンク30の出し入れに伴って生じた液体洗剤38の波によって液体洗剤38が切欠39bから突出部39aの内部に浸入し、大気開放口39にかかるのを抑えることができる。
切欠39bは、アーム33が軸支された回動軸32側に設けられてもよい。液体洗剤38の液位が高いときは、フロート34が液面に浮上することによりアーム33が上方に移動するので、突出部39aと回動軸32の間の空間は、突出部39a、回動軸32、およびアーム33によって液体洗剤38と隔てられる。これにより、液体洗剤38が切欠39bから突出部39aの内部に浸入し、大気開放口39にかかるのを抑えることができる。
図16は、アーム33と回動軸32との関係を模式的に示す。回動軸32は、円柱状の形状を有する。アーム33は、円柱状の回動軸32に嵌合する嵌合部33aを上端に有する。嵌合部33aは、側面の一部の角度範囲が軸方向に切り欠かれた円筒状の形状を有する。切欠部33bを設けることにより、アーム33を回動軸32から取り外して洗浄することができるので、嵌合部33aと回動軸32との間に液体洗剤が付着して固化してしまい、フロート34が機能しなくなるのを抑えることができる。また、洗剤タンク30の内部を清潔に保つことができる。食器洗い機を製造する際にも、アーム33を回動軸32に容易に取り付けることができるので、製造コストを低減させることができる。
鉛直方向に設けられたガイドに沿ってフロートを移動させる方式によっても、液体洗剤の液位を検知することができ、消波効果が得られる可能性があるが、粘度の高い液体洗剤を使用する場合は、ガイドとフロートの間の摺動抵抗が大きくなるので、フロートが液位の変動に追随し難くなる可能性がある。また、液体洗剤の液位が下がったときに、ガイドとフロートの間に付着した液体洗剤が固化してフロートが移動しなくなる可能性がある。さらに、洗剤タンクの深さが浅い場合には、フロートの移動範囲が狭いので、液位を細かく検知することができない。本実施の形態の構成によれば、液体洗剤の液面よりも上方に設けられた回動軸32でアーム33を軸支し、液位に応じてフロート34を回動させるので、回動軸32とアーム33の間で液体洗剤が固化することによりフロート34が移動しなくなる可能性を低減させることができる。また、フロート34が液位に応じて水平方向にも垂直方向にも変位するので、液位をより精確に検知することができる。
図17は、アーム33と回動軸32の断面を模式的に示す。図17(a)は、液体洗剤の液位が最高であるときのアーム33と回動軸32の断面を示す。図17(b)は、液体洗剤が空であるときのアーム33と回動軸32の断面を示す。液体洗剤の液位の全範囲において、液位に応じてアーム33が回動軸32の周りで回動したときに、切欠部33bは水平方向よりも上方に向くように構成される。これにより、液面から飛び跳ねた液体洗剤が切欠部33bからアーム33と回動軸32の間に浸入し、固化してしまう可能性をより低減させることができる。
本実施の形態の食器洗い機では、洗浄槽1を筐体2に対して出し入れする方向に平行に回動軸32が設けられており、洗浄槽1を筐体2に対して出し入れする方向と直交する方向にフロート34が回動するように構成されている。これにより、洗浄槽1を筐体2に対して出し入れする際に、出し入れする方向に生じる波をフロート34により効果的に打ち消すことができるので、大気開放口39、回動軸32、アーム33の嵌合部33aなどに液体洗剤が付着するのを抑えることができる。洗剤タンク30を洗剤タンク収納部40に対して出し入れする際にも、出し入れする方向に生じる波をフロート34により打ち消すことができるので、大気開放口39、回動軸32、アーム33の嵌合部33aなどに液体洗剤が付着するのを抑えることができる。
別の例では、洗剤タンク30を洗剤タンク収納部40に対して出し入れする方向に平行に回動軸32を設け、洗剤タンク30を洗剤タンク収納部40に対して出し入れする方向と直交する方向にフロート34が回動するように構成してもよい。これにより、洗剤タンク30を洗剤タンク収納部40に対して出し入れする際に、出し入れする方向に生じる波をフロート34により効果的に打ち消すことができるので、大気開放口39、回動軸32、アーム33の嵌合部33aなどに液体洗剤が付着するのを抑えることができるとともに、使用者が洗剤タンク30に液体洗剤を補充する際に液体洗剤が洗剤タンク30からこぼれてしまうのを抑えることができる。洗浄槽1を筐体2に対して出し入れする際にも、出し入れする方向に生じる波をフロート34により打ち消すことができるので、大気開放口39、回動軸32、アーム33の嵌合部33aなどに液体洗剤が付着するのを抑えることができる。
図18は、実施の形態に係る食器洗い機を制御するための制御装置の構成を示す。制御装置50は、マイクロコンピュータ、マイクロコントローラ、集積回路などのハードウェアにより実現される。
制御装置50は、工程制御部51、検知結果取得部52、液位判定部53、洗剤タンク収納判定部54、送液制御部55、報知部56、放置時間取得部57、送液目標量判定部58、およびメモリ59を備える。これらの構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIなどにより実現され、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、またはハードウエアとソフトウエアの組合せなど、いろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
工程制御部51は、食器洗い機による洗浄運転を制御する。工程制御部51は、食器洗い機の操作部24から使用者による指示を受け付け、指示にしたがって洗浄運転を制御する。工程制御部51は、洗浄工程、すすぎ工程、および乾燥工程を連続的に実行してもよいし、いずれかの工程のみを実行してもよいし、いずれか2以上の工程の組合せを任意の順序で実行してもよい。
検知結果取得部52は、磁気センサ41による検知結果を磁気センサ41から取得する。上述したように、磁気センサ41は、フロート34に設けられた磁性体35の磁気を検知する。
液位判定部53は、検知結果取得部52により取得された検知結果に基づいて、洗剤タンク30に貯留された液体洗剤の液位を判定する。液位判定部53は、例えば、設置位置の異なる複数のホール素子により検知された磁気に基づいて磁性体35の位置を判定し、判定された磁性体35の位置に基づいて液体洗剤の液位を判定してもよい。
洗剤タンク収納判定部54は、検知結果取得部52により取得された検知結果に基づいて、洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40に収納されているか否かを判定する。洗剤タンク収納判定部54は、磁気センサ41が磁性体35の磁気を検知したことを示す検知結果が検知結果取得部52により取得された場合に、洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40に収納されていると判定する。洗剤タンク収納判定部54は、磁気センサ41が磁性体35の磁気を検知しなかったことを示す検知結果が検知結果取得部52により取得された場合に、洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40に収納されていないと判定する。
送液制御部55は、洗剤タンク30に貯留されている液体洗剤を洗浄槽1へ送液するために洗剤ポンプ16を制御する。送液制御部55は、後述するように、送液目標量判定部58により判定された量の液体洗剤が洗浄槽1に供給されるように洗剤ポンプ16を制御する。送液制御部55は、送液目標量判定部58により判定された量の液体洗剤の送液が終了すると、送液終了時刻をメモリ59に記録する。
送液制御部55は、洗剤タンク収納判定部54により洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40に収納されていないと判定された場合、液体洗剤を洗剤タンク30から洗浄槽1へ送液しないように洗剤ポンプ16を制御する。これにより、洗剤が洗浄槽1に供給されないまま洗浄工程が実行されるのを防ぐことができる。また、洗剤タンク30から洗浄槽1に至る液体洗剤の流路に空気が送り込まれて、次回以降に洗浄を実行する際に送液目標量の洗剤が洗浄槽1に適切に供給されなくなってしまうのを防ぐことができる。
報知部56は、洗剤タンク収納判定部54により、洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40に収納されていないと判定された場合、その旨を使用者に報知する。報知部56は、洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40に収納されていない旨を音声で使用者に報知してもよいし、表示部25に表示してもよい。これにより、使用者が誤って洗剤タンク30を洗剤タンク収納部40に収納しないまま洗浄を開始した場合であっても、洗剤タンク30を洗剤タンク収納部40に収納させることができる。
放置時間取得部57は、洗剤ポンプ16により前回液体洗剤が洗浄槽1に供給されてからの経過時間を算出することにより、洗剤ポンプ16および液体洗剤の流路が使用されずに放置されていた時間を取得する。放置時間取得部57は、前回の送液終了時刻をメモリ59から読み出して、現在時刻までの経過時間を算出する。放置時間取得部57は、前回の送液終了時刻からの経過時間をカウンタ回路などによりカウントしてもよい。放置時間取得部57は、前回の送液終了時刻または放置時間を示す情報を外部のサーバなどから取得してもよい。
食器洗い機において使用される液体洗剤は、長期にわたって放置されると、空気中の酸素による酸化などによって増粘する。図19は、回転式粘度計によって測定した液体洗剤の粘度を示す。3ヶ月放置した後に測定した液体洗剤の粘度は、初期値からわずかに増加した程度であるが、6ヶ月放置した後に測定した液体洗剤の粘度は、初期値から顕著に増大している。そのため、食器洗い機が使用されてから長期間使用されずに放置された後、再び食器洗い機が使用される場合、洗剤ポンプ16を含む流路に残っていた液体洗剤が増粘または固化して流れが悪くなり、洗剤ポンプ16によって規定量の洗剤を洗浄槽1に供給できない可能性がある。
そのため、本実施の形態では、放置時間が所定の閾値よりも長かった場合、液体洗剤の送液目標量を規定量よりも増量することにより、洗剤ポンプ16の駆動時間、駆動回数、駆動電圧などを通常よりも増加させる。これにより、液体洗剤の増粘によって送液量が低下する分を補うことができるので、適切な量の液体洗剤を洗浄槽1に供給することができる。
送液目標量判定部58は、洗浄槽1に液体洗剤を供給する際の送液目標量を判定する。放置時間取得部57により取得された放置時間が第1の閾値よりも短い場合、送液目標量判定部58は、洗浄工程の運転モード、液体洗剤の種類、被洗浄物の種類や量、水温、気温などに応じて送液目標量を決定する。放置時間取得部57により取得された放置時間が第1の閾値よりも長い場合、送液目標量判定部58は、上記のように決定された通常の送液目標量に、所定量を追加する。追加量は、放置時間、放置期間の季節、気温、湿度などに応じて決定されてもよい。例えば、放置時間が長いほど、放置期間の気温または湿度が低いほど、液体洗剤の増粘の程度が高いと考えられるので、追加量を多くしてもよい。
送液制御部55は、送液目標量判定部58により決定された送液目標量の液体洗剤を送液するために洗剤ポンプ16を制御する。送液制御部55は、送液目標量に応じて洗剤ポンプ16の駆動時間、駆動回数、駆動電圧を決定し、洗剤ポンプ16を制御する。
第1の閾値よりも長い時間液体洗剤が使用されずに放置された場合に、送液目標量判定部58が液体洗剤の送液目標量を通常よりも増量する期間は、直後の1回だけであってもよいし、所定回数であってもよいし、洗剤タンク30に貯留されていた液体洗剤が概ね使用されて洗剤タンク30がほぼ空になったことが検知されるまでであってもよい。放置時間に応じて、上記のいずれの期間を採用するかが決定されてもよい。例えば、放置時間が比較的短かかった場合は、液体洗剤を1回送液することにより、流路に残っていた増粘した液体洗剤が洗浄槽1に流れ出ることが期待されるので、直後の1回だけ送液目標量を増量してもよい。放置時間が比較的長かった場合は、流路に残っていた増粘した液体洗剤が洗浄槽1に流れ出るまでに数回の送液が必要とされると考えられるので、直後の所定回数にわたって送液目標量を増量してもよい。放置時間がさらに長かった場合は、洗剤タンク30に残っていた液体洗剤も増粘していると考えられるので、洗剤タンク30に残っていた液体洗剤が概ね使用されるまで送液目標量を増量してもよい。洗剤タンク30に残っていた液体洗剤が概ね使用されたことは、液位判定部53により判定された液体洗剤の液位に基づいて判定してもよい。
送液目標量判定部58は、液体洗剤が洗剤タンク30に貯留されてからの経過時間にさらに基づいて送液目標量を決定してもよい。送液目標量判定部58は、液体洗剤が洗剤タンク30に貯留されてからの経過時間が所定の閾値よりも長い場合、洗剤タンク30に貯留されている液体洗剤の増粘による送液量の低下を補うために、送液目標量を増量してもよい。この場合、液位判定部53により洗剤タンク30に貯留された液体洗剤の液位が満量になったと判定されたときの時刻がメモリ59に記録され、送液目標量判定部58は、メモリ59に記録された時刻を参照して経過時間を算出してもよい。
送液目標量判定部58は、液位判定部53により判定された液体洗剤の液位にさらに基づいて送液目標量を決定してもよい。送液目標量判定部58は、第1の時点、例えば液位判定部53により判定された液体洗剤の液位が満量である時点から第2の時点までの送液目標量の累計を第1の時点において液位判定部53により判定された液位から差し引いた目標液位と、第2の時点において液位判定部53により判定された実液位との差が所定値よりも大きい場合に、現実に送液された液体洗剤の量が送液目標量から大きく外れていると判定し、目標液位と実液位との差に応じて送液目標量を調整してもよい。例えば、目標液位が実液位よりも所定値以上高い場合は、送液目標量を増量してもよい。目標液位と実液位との差を算出するための送液目標量は、送液目標量判定部58により増量される前の値であってもよい。
送液制御部55は、放置時間取得部57により取得された放置時間が第2の閾値よりも長い場合、または、液体洗剤が洗剤タンク30に貯留されてからの経過時間が所定の閾値よりも長い場合、洗剤タンク30に貯留されている液体洗剤を廃棄してもよい。この場合、送液制御部55は、洗剤タンク30に貯留されている全ての液体洗剤を洗浄槽1に送液した後、洗浄槽1内に水を供給し、水とともに液体洗剤を排出してもよい。このとき、報知部56は、液体洗剤を廃棄する旨を使用者に報知してもよい。これにより、洗剤タンク30に長期間貯留されたままになっていて酸化などにより劣化している可能性がある液体洗剤を使用して被洗浄物を洗浄することを防ぐことができる。
図20は、実施の形態に係る食器洗い機の制御方法の手順を示すフローチャートである。図20に示したフローチャートは、食器洗い機において洗浄工程が開始される前の手順を示す。工程制御部51により洗浄工程が開始されると(S10)、検知結果取得部52は磁気センサ41から検知結果を取得し、洗剤タンク収納判定部54は検知結果に基づいて洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40に収納されているか否かを判定する(S12)。洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40に収納されていない場合は(S12のN)、報知部56が使用者にその旨を報知して(S14)、S12に戻る。洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40に収納されている場合は(S12のY)、工程制御部51が洗浄工程を実行する(S16)。
図21は、実施の形態に係る食器洗い機の制御方法の手順を示すフローチャートである。図21に示したフローチャートは、食器洗い機において実行される洗浄工程の手順を示す。放置時間取得部57は、前回の送液終了時刻をメモリ59から読み出し(S20)、放置時間を算出する(S21)。放置時間が第2の閾値t2よりも大きい場合は(S22のY)、送液制御部55は洗剤タンク30に貯留されている全ての液体洗剤を洗浄槽1に送液し(S24)、洗浄槽1内に水を供給して液体洗剤とともに排出して(S26)、洗浄工程を終了する。
放置時間が第2の閾値t2以下である場合は(S22のN)、送液目標量判定部58は通常の送液目標量を決定する(S28)。放置時間が第1の閾値t1よりも大きい場合は(S30のY)、送液目標量判定部58は送液目標量を増量する(S32)。放置時間が第1の閾値t1以下である場合は(S30のN)、S32をスキップし、送液目標量は変更されない。送液制御部55は、送液目標量の液体洗剤を洗浄槽1に送液するように洗剤ポンプ16を制御し(S34)、送液が終了すると送液終了時刻をメモリ59に記録する(S36)。工程制御部51は洗浄工程を実行する(S38)。
図22は、洗剤タンク30の別の例を模式的に示す。図22(a)は、洗剤タンク30の概略断面図であり、図22(b)は、洗剤タンク30を出し入れ方向奥側から見た概略側面図である。洗剤タンク30の出し入れ方向奥側の側面の最下端に、洗剤吐出口71が設けられる。洗剤吐出口71は、略円筒状の形状を有しており、内部の空洞に、洗剤タンク30内に混入した異物を捕捉するための異物捕捉部70が挿入される。異物捕捉部70と洗剤吐出口71の間には、oリング72が設けられる。これにより、異物捕捉部70と洗剤吐出口71との間が液密に固定される。洗剤タンク30に貯留された液体洗剤は、異物捕捉部70の内部に設けられた流路73から吐出される。
異物捕捉部70の、洗剤タンク30の内側の端部は、洗剤吐出口71の内側の開口よりも小さい外径を有し、外側の端部は、洗剤吐出口71の外側の開口よりも大きい外径を有する。したがって、異物捕捉部70は、洗剤タンク30の外側から洗剤吐出口71の内部に着脱自在に挿入される。異物捕捉部70は、oリング72による摺動抵抗のみで洗剤吐出口71に固定されるので、使用者は、図22(a)に矢印で示すように、洗剤タンク30の内側から外側に向けて異物捕捉部70を押し出すだけで容易に異物捕捉部70を取り外すことができる。また、洗剤タンク30の外側から洗剤吐出口71に押し込むだけで異物捕捉部70を容易に取り付けることができる。これにより、異物捕捉部70を容易に着脱して洗剤吐出口71とその周辺を洗い流すことができるので、異物捕捉部70により捕捉された異物を容易に除去することができる。
図23は、異物捕捉部70の断面を模式的に示す。異物捕捉部70は、略円筒状の形状を有するカバー76と、カバー76の端部に接続された絞り部74と、カバー76の内部の空洞に設けられた弁体80とを備える。カバー76の中央部に溝部78が設けられており、溝部78の外側にoリング72が設けられる。絞り部74のカバー76との接続部付近には絞り部開口75が設けられ、カバー76の絞り部74との接続部付近にはカバー開口77が設けられる。洗剤タンク30に貯留された液体洗剤は、絞り部開口75およびカバー開口77を介してカバー76の内部に流入する。弁体80は、付勢ばね81によって図中左方向に付勢されている。このとき、弁体80が溝部78の内側に押し付けられ、弁体80とカバー76との間がシール部材82によって液密にシールされるので、液体洗剤は流路73に流出しない。
図24は、異物捕捉部70が洗剤吐出口71に取り付けられた状態を模式的に示す。図24(a)は、異物捕捉部70が洗剤吐出口に取り付けられたときの断面を示す。図24(b)は、図24(a)の矩形部分の一部拡大図である。図24(c)は、異物捕捉部70を洗剤タンク30の内部から見た側面図である。図24(d)は、異物捕捉部70の絞り部74の別の例の側面図である。図24では、弁体80が開かれた状態を示しているが、弁体80の開閉については後述する。
異物捕捉部70が洗剤吐出口71に取り付けられたときに、異物捕捉部70の本体の外側と洗剤吐出口71の内側開口との間の間隙dが、絞り部開口75から洗浄槽1に至る液体洗剤の流路の内径よりも小さくなるように構成される。絞り部開口75から洗浄槽1に至る液体洗剤の流路は、カバー開口77、弁体80が開いたときの弁体80とカバー76との間の流路、流路73、洗剤吐出口71の外側の開口、洗剤タンク収納部側洗剤吐出経路43、洗剤ポンプ16内の流路、洗浄槽側洗剤吐出経路18、および洗浄槽洗剤吐出口17を含む。洗剤ポンプ16により洗剤タンク30から洗浄槽1に液体洗剤が送液されるときに、洗剤タンク30にある間隙dよりも大きい異物は、間隙dを通過することができないので、洗剤タンク30内に留まる。間隙dよりも小さく、間隙dを通過可能な異物は、途中の流路で詰まることなく洗浄槽1まで流れる。これにより、洗剤吐出口71から洗浄槽1に至る液体洗剤の流路に異物が詰まってしまうのを防ぐことができる。間隙dを通過せずに洗剤タンク30内に留まった異物は、異物捕捉部70を取り外すことにより容易に洗い流して除去することができる。
図24(c)に示した例では、液体洗剤は同心円環状に形成された間隙dのみから異物捕捉部70の内部に流入し、洗剤吐出口71から吐出される。間隙dは、洗剤タンク30にある異物を捕捉するための異物捕捉用流路として機能する。
図24(d)に示した例では、液体洗剤は間隙dに加えて、絞り部74に設けられた孔83からも異物捕捉部70の内部に流入可能である。孔83の径も、洗剤吐出口71から洗浄槽1に至る液体洗剤の流路の径よりも小さくなるように構成される。すなわち、孔83も異物捕捉用流路として機能する。孔83よりも大きい異物は、孔83を通過することができないので、洗剤タンク30内に留まる。孔83よりも小さく、孔83を通過可能な異物は、流路に詰まることなく洗浄槽1まで流れる。これにより、洗剤吐出口71から洗浄槽1に至る液体洗剤の流路に異物が詰まってしまうのを防ぐことができる。孔83を通過せずに孔83の周辺に付着した異物は、異物捕捉部70を取り外して洗うことにより容易に除去することができる。
孔83をさらに設けることにより、液体洗剤の流路断面積を増加させることができるので、圧力損失を低減させ、洗剤ポンプ16により液体洗剤が吸い出されるときに生じる負圧を低減させることができる。また、液体洗剤が通過可能な部分を増加させることができるので、一部が異物によって塞がれてしまったとしても、詰まりの影響を低減させることができる。したがって、液体洗剤の送液の性能および信頼性を良好に維持することができる。
図25は、洗剤タンク30を洗剤タンク収納部40に収納したときの断面を模式的に示す。洗剤タンク収納部側洗剤吐出経路43を構成するエルボ44の先端部に、リブ45が設けられる。洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40に収納されると、リブ45が異物捕捉部70の流路73に挿入され、弁体80を押し込む。これにより、弁体80が開かれ、液体洗剤が流路73に流入可能となる。洗剤タンク30が洗剤タンク収納部40から取り外されている間は、弁体80が付勢ばね81によって溝部78に押し付けられ、弁体80とカバー76との間の流路が閉じられるので、内部に貯留されている液体洗剤が洗剤吐出口71から漏れ出るのを防ぐことができる。
上記の実施の形態では、異物捕捉部70が、異物を捕捉するための異物捕捉用流路を有する例について説明したが、異物捕捉部70は、異物を捕捉するためのフィルターなどを有してもよい。この場合も、異物捕捉部70は、洗剤タンク30の外側方向に取り外し可能に設けられてもよい。これにより、フィルターを容易に取り外して異物を除去することができる。
以上、本開示を、実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施の形態では、上方に開口部を有する洗浄槽1が、前方に前方開口部を有する筐体2から前後に出し入れ可能に設けられる例を示したが、別の例では、洗浄槽1の開閉扉が洗浄槽1の上方に設けられていてもよい。この場合、洗浄槽1は筐体2から前後に出し入れ可能に設けられてもよいし、筐体2の内部に固定的に収納されてもよい。
実施の形態では、食器洗い機がキッチンの内部に収納される例を示したが、別の例では、食器洗い機は独立した装置として構成されてもよい。
実施の形態では、食器などの被洗浄物を洗浄するための食器洗い機について説明したが、本開示の技術は、衣類などを洗浄するための洗濯機や、その他の被洗浄物を洗浄するための洗浄装置などにも適用可能である。