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JP7362575B2 - 隣接するセンサ装置の出力に基づき異常を検知する方法、装置及びプログラム - Google Patents
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JP7362575B2 - 隣接するセンサ装置の出力に基づき異常を検知する方法、装置及びプログラム - Google Patents

隣接するセンサ装置の出力に基づき異常を検知する方法、装置及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、現場に設置されたセンサ装置群に対する保守技術に関する。
所定のエリア内に多数のセンサ装置を設置して、当該エリア又はその近傍における所定の現象の発生を検出し、その発生内容を解析する技術は周知であり、実際、様々な分野で広く活用されている。
このような技術の使用例として例えば、特許文献1には、害獣の侵入を阻止するための網柵に設置される振動検出装置が開示されている。この振動検出装置は、(a)網柵に対する害獣の衝突、接触や、破壊行為を振動として検出するための加速度センサを有し、このセンサから出力された加速度データに基づいて振動の発生を検出する振動情報検出部と、(b)このセンサから出力された加速度データを記憶するレジスタと、(c)このレジスタに記憶された加速度データのうちの所定データを取得し、取得されたデータに関する処理を行う演算部とを備えている。
ここで、上記(a)の振動情報検出部は、振動の発生が検出された際、演算部に対し第1の通知を行い、また上記(c)の演算部は、この第1の通知を、第1状態(スリープ状態)であるときに受け取った場合、この第1状態よりも消費電力の大きい第2状態(稼働状態)へ移行し、さらに、振動の発生時点よりも所定時間だけ過去となる時点を、上記(b)のレジスタから加速度データを取得する初めの時点とするのである。このような工夫によって、本振動検出装置においては、消費電力を低減させつつ、十分なデータを取得することが可能となる。
また、非特許文献1には、特許文献1に開示された振動検出装置の設置されたポリエチレン製害獣侵入防護柵における衝撃検知の手法が開示されている。具体的には、破損部位からの害獣侵入が懸念されるポリエチレン製網柵における点検負担の軽減を目的とし、上記の加速度センサを用いて、柵を破壊し得るような衝撃の検知を行い、さらに、機械学習の手法であるXGBoostを用いて検知された衝撃・振動の原因の推定も行っている。
さらに、特許文献2には、複数の区間に分けられた光ファイバの振動を当該区間毎に検知し、天候等の外的要因で発生する外的ノイズ振動によって生じ得る誤報を判別して、検知レベルを調整する振動検知センサシステムが開示されている。
具体的に、本振動検知システムは、複数の区間に分けられた光ファイバに接続され、この光ファイバの振動を検知する検知装置と、この検知装置で検知した各区間の振動を区間データとして処理し、当該区間データを区間データ記憶装置に記憶させる区間データ処理部と、上記の区間データ記憶装置から区間データを抽出する区間データ抽出部と、抽出された区間データを比較し、外的要因による外的ノイズ振動が大きいか否かを判断する区間データ比較部と、外的ノイズ振動が大きいと判断された場合に、異常を検知する警報レベルを制御する警報レベル制御部と、当該区間データが当該警報レベルを超える異常検知信号を有するか否かを判定する異常判定部とを備えている。
特開2020-122755号公報 特開2007-233643号公報
加藤拓也,野垣内出,宇都宮栄二,「ポリエチレン製害獣侵入防護柵における衝撃検知」,信学技報,Vol. 119,No. 53,SeMI2019-13,pp. 177-181,2019年
例えば特許文献1及び非特許文献1に記載された害獣侵入防護柵に設置される振動検出装置のように、所定の現象の発生を検出すべく所定のエリアに設置されたセンサ装置群は、多くのケースにおいて管理者から見て遠隔の地に存在し、山間地等、アクセスの不便なところに展開されていることも少なくない。
一方、このようなセンサ装置群の保守点検は、通常、管理者が当該センサ装置群の設置された現地へ赴いて行うのであり、また装置群の保全上、定期的に実施されることがほとんどである。したがって、遠隔地且つアクセス不便なエリアに設置されたセンサ装置群に対する保守点検については、現地へ赴いての点検作業の回数を削減し、且つ現地での点検作業時間を短縮して、人的コストや移動費用を抑えることが大いに望まれるのである。
この点、例えば特許文献1及び非特許文献1に記載された振動検出装置は、電源確保の困難なエリアに設置される場合がほとんどなので、加速度センサや演算部等を内蔵電池で稼働させている。そのため、消費電力を低減させるべく演算部等は通常、スリープ状態となっており、動物等の接触によって生じる振動の検出をトリガとしてセンサデータ処理を開始する設定となっている。
したがって現実的に、このような振動検出装置の保守点検は、定期的に且つ現地で相当の時間をかけながら実施せざるを得ない。例えば、無線通信ネットワークを介して振動検出装置の出力状況(死活状況)の情報を取り寄せて保守を行うことも考えられるが、振動検出装置へのタイマ追加の費用や、無線通信の電力消費による電池交換回数の増大等を考慮すると、費用対効果が見合わないのである。
さらに、特許文献2に記載された光ファイバ系の保守点検についてもやはり、定期的に且つ現地で相当の時間をかけながら実施することになってしまう。ここでも例えば、無線通信ネットワークを介して保守を行うことが考えられるが、現地での電源設備や光ファイバ等にかかるコストを考慮すると、同じく費用対効果の点で見合うものになる確証を得ることは困難である。
そこで、本発明は、設置されたセンサ装置群の状態確認又は保守にかかる負担を低減することの可能なセンサ異常検知方法、装置及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明によれば、所定の設置範囲内に設置された、同種のセンサを備えた複数のセンサ装置であって、検出対象となるある現象が生じた際、少なくとも互いに隣接する2つのセンサ装置が当該現象の検出に係る信号を、当該現象の影響を受けて連動して出力する確率である連動確率が、ゼロでない値として統計的に決定される複数のセンサ装置に対し、その中に含まれる検知対象のセンサ装置における異常を検知するセンサ異常検知装置であって、
当該検知対象のセンサ装置に隣接する少なくとも1つのセンサ装置が当該信号を出力した状況における当該検知対象のセンサ装置の状態であって、当該検知対象のセンサ装置が当該信号を出力していない状態である不連動状態特定するセンサ状態解析手段と、
当該検知対象のセンサ装置について、当該不連動状態が当該状況の下で連続して特定されていて、その間当該検知対象のセンサ装置は一度も当該信号を出力していない場合に、その連続して特定された回数が所定条件を満たすまでに大きい値であるか否かを判定し、当該回数が所定条件を満たすまでに大きい値であるとの判定を行った場合、当該検知対象のセンサ装置の異常を決定するセンサ異常判定手段
を有するセンサ異常検知装置が提供される。
この本発明によるセンサ異常検知装置おいて、当該所定条件は、当該回数が所定閾値を超えているとの条件であり、センサ異常判定手段は、当該回数が当該所定閾値を超えているか否かを判定し、当該回数が当該所定閾値を超えていて、それ故当該所定条件を満たすまでに大きい値であるとの判定を行った場合に当該検知対象のセンサ装置の異常を決定することも好ましい。さらに、本センサ異常検知装置は、当該連動確率を、前記複数のセンサ装置について統計的に決定し、当該連動確率が大きくなるほど、当該所定閾値を、より小さい値に設定することも好ましい。またさらに、1から当該連動確率の値を差し引いた値における当該所定閾値を冪指数とした冪乗値が、当該連動確率の値に等しくなるように、当該所定閾値を設定することも好ましい。
また、本発明によるセンサ異常検知装置の一実施形態として、本センサ異常検知装置は、前記複数のセンサ装置のうちの1つのセンサ装置が当該信号を出力してから次に当該信号を出力するまでの時間であって、前記複数のセンサ装置にわたり統計的に決定された時間である統計出力間隔に基づいて出力間隔閾値を設定し、
センサ異常判定手段は、当該検知対象のセンサ装置が、所定の基準時点から当該出力間隔閾値だけの時間が経過するまでの間、当該信号を出力しない場合にも、当該検知対象のセンサ装置の異常を決定することも好ましい。
さらに、本発明によるセンサ異常検知装置の他の実施形態として、本センサ異常検知装置は、前記複数のセンサ装置の各々を異常検知の対象とした場合における、1つのセンサ装置について異常が決定されてから次に他のセンサ装置について異常が決定されるまでの時間であって、前記複数のセンサ装置にわたり統計的に決定された時間である統計異常発生間隔に基づいて異常発生間隔閾値を設定し、
センサ異常判定手段は、当該検知対象のセンサ装置が、所定の基準時点から当該異常発生間隔閾値だけの時間が経過するまでの間、当該信号を出力しない場合にも、当該検知対象のセンサ装置の異常を決定することも好ましい。
またさらに、本発明によるセンサ異常検知装置の更なる他の実施形態として、上記の複数のセンサ装置は電池を電源としており、
センサ異常判定手段は、当該電池において設定された寿命に基づいて、又は実測された寿命の統計値に基づいて設定された電池寿命閾値を用い、当該検知対象のセンサ装置が、所定の基準時点から当該電池寿命閾値だけの時間が経過するまでの間、当該信号を出力しない場合にも、当該検知対象のセンサ装置の異常を決定することも好ましい。
また、本発明によるセンサ異常検知装置の更なる他の実施形態として、上記の複数のセンサ装置は、少なくとも当該信号を出力する機能に関し通常はスリープ状態となっており、前記複数のセンサ装置のうち、当該現象検出センサ装置は、当該スリープ状態を解除して当該信号を出力することも好ましい。
さらに、本発明によるセンサ異常検知装置における所定閾値の設定に関する他の実施形態として、
本センサ異常検知装置は、当該現象、当該センサ装置の検出に係る信号によって複数の種別に分類また、当該連動確率当該現象の種別毎に決定して、当該所定閾値当該現象の種別毎に設定
前記センサ状態解析手段は、当該検知対象のセンサ装置に隣接する少なくとも1つのセンサ装置がある種別の現象の検出に係る信号を出力した状況における当該検知対象のセンサ装置の状態であって、当該検知対象のセンサ装置が当該ある種別の現象の検出に係る信号を出力していない状態である不連動状態特定し、
前記センサ異常判定手段は、当該回数が、当該ある種別について設定された所定閾値を超えているか否かを判定することも好ましい。
また、本発明によるセンサ異常検知装置の具体的な適用例として、上記の複数のセンサ装置は、所定の対象の侵入を阻止するための柵に並べて設置されており、当該現象は、当該所定の対象のこの柵への衝突、接触又は破壊行為を含むことも好ましい。
本発明によれば、また、所定の設置範囲内に設置された、同種のセンサを備えた複数のセンサ装置であって、検出対象となるある現象が生じた際、少なくとも互いに隣接する2つのセンサ装置が当該現象の検出に係る信号を、当該現象の影響を受けて連動して出力する確率である連動確率が、ゼロでない値として統計的に決定される複数のセンサ装置に対し、その中に含まれる検知対象のセンサ装置における異常を検知する、コンピュータによって実施される方法であって、
当該検知対象のセンサ装置に隣接する少なくとも1つのセンサ装置が当該信号を出力した状況における当該検知対象のセンサ装置の状態であって、当該検知対象のセンサ装置が当該信号を出力していない状態である不連動状態特定するステップと、
当該検知対象のセンサ装置について、当該不連動状態が当該状況の下で連続して特定されていて、その間当該検知対象のセンサ装置は一度も当該信号を出力していない場合に、その連続して特定された回数が所定条件を満たすまでに大きい値であるか否かを判定し、当該回数が所定条件を満たすまでに大きい値であるとの判定を行った場合、当該検知対象のセンサ装置の異常を決定するステップ
を有するセンサ異常検知方法が提供される。
本発明によれば、さらに、所定の設置範囲内に設置された、同種のセンサを備えた複数のセンサ装置であって、検出対象となるある現象が生じた際、少なくとも互いに隣接する2つのセンサ装置が当該現象の検出に係る信号を、当該現象の影響を受けて連動して出力する確率である連動確率が、ゼロでない値として統計的に決定される複数のセンサ装置に対し、その中に含まれる検知対象のセンサ装置における異常を検知するコンピュータを機能させるプログラムであって、
て、
当該検知対象のセンサ装置に隣接する少なくとも1つのセンサ装置が当該信号を出力した状況における当該検知対象のセンサ装置の状態であって、当該検知対象のセンサ装置が当該信号を出力していない状態である不連動状態特定するセンサ状態解析手段と、
当該検知対象のセンサ装置について、当該不連動状態が当該状況の下で連続して特定されていて、その間当該検知対象のセンサ装置は一度も当該信号を出力していない場合に、その連続して特定された回数が所定条件を満たすまでに大きい値であるか否かを判定し、当該回数が所定条件を満たすまでに大きい値であるとの判定を行った場合、当該検知対象のセンサ装置の異常を決定するセンサ異常判定手段
してコンピュータを機能させるセンサ異常検知プログラムが提供される。
本発明のセンサ異常検知方法、装置及びプログラムによれば、設置されたセンサ装置群の状態確認又は保守にかかる負担を低減することが可能となる。
本発明によるセンサ異常検知装置を含むセンサ運用システムにおける2つの実施形態を概略的に示す模式図である。 本発明によるセンサ異常検知装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図、及び本発明に係るセンサ装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明によるセンサ異常検知方法の一実施形態を概略的に示すフローチャートである。 本発明によるセンサ異常検知方法の実施例を説明するためのヒートマップである。 本発明によるセンサ異常検知方法の実施例を説明するためのテーブルである。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
[センサ異常検知装置,センサ運用システム]
図1は、本発明によるセンサ異常検知装置を含むセンサ運用システムにおける2つの実施形態を概略的に示す模式図である。
最初に、図1(A)に示した実施形態のセンサ運用システムについて説明する。本センサ運用システムが展開している現場においては、所定の対象としての害獣が所定の区域(例えば農地や居住地等)へ侵入するのを阻止するため、所定のエリア(例えば農地や居住地の外周)に網柵が設けられている。
ここで、本センサ運用システムは、当該網柵に対する害獣による衝突、接触や、破壊行為(所定の現象)の発生を検出し、検出されたデータに基づいて害獣による被害の抑制や網柵の保全を図り、さらに、検出用のセンサ装置の保守を行うシステムとなっている。
具体的に本センサ運用システムは、
(ア)上記の衝突、接触や、破壊行為(所定の現象)の発生によって生じる振動を検出可能なセンサ301(図2,本実施形態では加速度センサ)を備えており、網柵における複数の支柱のそれぞれに設置された複数のセンサ装置3と、
(イ)全センサ装置3のうちで、担当する柵区間(柵単位)に設置されているセンサ装置3(図1(A)では3つのセンサ装置3)から無線で送信されてきたセンサ出力データを、受信時刻に係る情報を付与した上で管理装置1へ無線で転送する複数の中継装置2と、
(ウ)複数の中継装置2を介して送信されてきた、各センサ装置3のセンサ出力データを受け取り、当該センサ出力データを解析することによって、(ウ1)害獣による衝突、接触や、破壊行為(所定の現象)の発生状況(発生時刻、発生個所や、その程度・大きさ等)や、さらには網柵の受けた被害状況(柵形状の変化の発生時刻、発生個所や、その度合い等)を監視・把握し、また、(ウ2)各センサ装置3における故障や不良等の異常の発生を検知し、センサ装置3の保守点検用の情報を生成する、センサ異常検知装置としての管理装置1と
を有している。
このうち、上記(ア)の網柵に設置されたセンサ装置3群においては、害獣による網柵への衝突、接触や、破壊行為(所定の現象)が生じた際、少なくとも互いに隣接する2つのセンサ装置3がそれぞれ、センサ出力データ(振動検出データ)を出力(送信)する可能性が存在する。言い換えると、少なくとも互いに隣接する2つのセンサ装置3が概ね同時にセンサ出力データを出力(送信)する確率である「連動確率」が、ゼロでない値として統計的に決定可能となっている。
例えば、隣接する2つの支柱の間に張られた網に害獣が衝突した場合、少なくともこれらの支柱に設置された隣接する2つのセンサ装置3がそれぞれ、概ね同時にセンサ出力データを出力(送信)する可能性は高くなり、一方、当該網に害獣が単に接触した場合には、当該可能性はそれほど高くなく、むしろ片方のみの(単独の)センサ装置3がセンサ出力データを出力(送信)する可能性も生じてくると考えられる。ここで、網柵全体の設置態様や、存在する害獣の種別・性質・大きさ等によって、これらの可能性についてゼロでない一定の確率が統計的に決定されるのである。
なお、後に詳細に説明するが、本実施形態のセンサ装置3は、電源確保の困難なエリアに設置されることを前提にして電池30(図2)で駆動するタイプのものであって、消費電力を抑えるため、通常はセンサ301(図2)を除きスリープ状態にある。ここで、所定閾値を超える大きさの振動を検出した際、このスリープ状態を解除して稼働状態に移行し、センサ出力データを出力(送信)するのである。したがって、本実施形態においては、センサ出力データを取得できたことをもって、スリープ状態の解除も正常に実施されていると捉えることも可能となっている。
ちなみに本実施形態において、上記(イ)の中継装置2や上記(ウ)の管理装置1は、例えば、近くに設置されたソーラーパネル(太陽電池)・蓄電池システムからの電力によって駆動するものであってもよい。
同じく図1(A)において、上記(ウ)の管理装置1は、上記(ウ2)の保守運用機能を果たすべく保守運用部113を有しており、この保守運用部113は、
(A)検知対象であるセンサ装置3に隣接する少なくとも1つのセンサ装置3が「現象の検出に係る信号」を出力(送信)した際に、この検知対象のセンサ装置3が「現象の検出に係る信号」を出力(送信)していない状態である「不連動状態」を抽出するセンサ状態解析部113a(図2)と、
(B)「不連動状態」が連続して抽出されていて、その間検知対象のセンサ装置3は一度も「現象の検出に係る信号」を出力していない場合に、その連続して抽出された回数である「不連動回数」が所定条件を満たすまでに大きい値であるか否かを判定し、「不連動回数」が所定条件を満たすまでに大きい値であるとの判定を行った場合、検知対象のセンサ装置3の異常を決定するセンサ異常判定部113b(図2)と
を有している。
このように、管理装置1(の保守運用部113)は、検知対象のセンサ装置3について上述したような「不連動回数」を決定し、この「不連動回数」に基づいて、検知対象のセンサ装置3における異常の有無を判定するのである。ここで上述したように、本センサ運用システムでは、少なくとも互いに隣接する2つのセンサ装置3がそれぞれセンサ出力データを出力(送信)する「連動確率」が、ゼロでない値として統計的に決定可能となっている。
したがって、検知対象のセンサ装置3が正常な状態にあると仮定するならば、上記の「不連動回数」が、「連動確率」で決まるような「所定条件を満たすまでに大きい値」となることは、極めて起こり難いのである。より簡単に言えば、「連動」がゼロでない確率で生じる系において「不」連動が所定以上連続して起こることは、当該系に異常が発生していない限り、概ねあり得ないと考えられる。このような知見に基づき、上記(B)のセンサ異常判定部113b(図2)は、「不連動回数」が「所定条件を満たすまでに大きい値」であるとの判定を行った場合、検知対象のセンサ装置3の異常を決定することができるのである。
これにより、管理装置1によれば、この装置(の保守運用部113)からの出力をもって、例えば異常であるセンサ装置3を予め特定することができ、例えば、現地(本実施形態ではセンサ装置3群の設置された網柵)に赴いて行う保守作業の対象をこの特定したセンサ装置3に絞ることによって、保守作業時間を短縮することも可能となる。また、異常であると決定されたセンサ装置3が存在しない場合は、現地での保守作業を先延ばしすることもできる。このように、管理装置1によれば、現地におけるセンサ装置3群の状態確認又は保守にかかる負担を低減することが可能となるのである。
ちなみに、上述した異常なセンサ装置3の特定は、管理装置1の設置場所まで赴いて確認してもよいが、本実施形態において、管理装置1は、特定した異常なセンサ装置3に係る情報、例えば異常なセンサ装置3の設置位置を含むリストを、保守点検用の情報として管理者パーソナル・コンピュータ(PC)8へ無線で送信することが可能となっている。これにより、管理者は、例えば保守点検計画を立てる際、管理装置1の設置場所へも赴かずに済むのである。
また本実施形態において、上記(A)及び(B)における「現象の検出に係る信号」は、センサ装置3で生成され、出力(送信)されたセンサ出力データ(振動検出データ)とすることができる。また変更態様として、センサ装置3が、スリープ状態から稼働状態へ移行する際に装置内で生成するスリープ解除信号を外部にも出力(送信)する場合に、当該スリープ解除信号を「現象の検出に係る信号」とすることも可能である。さらに、センサ装置3が、稼働状態へ移行した際、稼働状態に入ったことを示す稼働状態発動信号を生成して外部に出力(送信)する場合、当該稼働状態発動信号を「現象の検出に係る信号」としてもよい。すなわち、この「現象の検出に係る信号」として、出力(送信)元のセンサ装置3が正常であることを示す(示唆する)信号ならば種々のものが採用可能となっている。
以上、図1(A)を用いて害獣侵入阻止用の網柵に展開されたセンサ運用システムを説明したが、本発明によるセンサ異常検知装置(管理装置1)を包含するセンサ運用システムは当然、このような実施形態に限定されるものではない。例えば、図1(B)に示すような、道路脇の斜面に展開された、地滑りの発生を検知し且つその発生個所を特定するセンサ運用システムであってもよい。
具体的に、このセンサ運用システムは、図1(B)に示すように、
(a)地面のずれや移動を検出するための加速度センサ(センサ301)を備えており、道路脇の斜面であって地滑り発生の懸念される斜面に所定の間隔をもって配置された、電池駆動であってスリープ機能を備えた複数のセンサ装置3と、
(b)当該斜面に配置された全センサ装置3のうちで、担当する斜面区域に設置されているセンサ装置3から無線で送信されてきたセンサ出力データを、受信時刻に係る情報を付与した上で管理装置1へ無線で転送する複数の中継装置2と、
(c)複数の中継装置2を介して送信されてきた、各センサ装置3のセンサ出力データを受け取り、当該センサ出力データを解析することによって、(c1)地滑りの発生時刻や、発生個所、さらには発生した地滑りの程度を把握し、また、(c2)各センサ装置3における故障や不良等の異常の発生を検知し、センサ装置3の保守点検用の情報を生成する、センサ異常検知装置としての管理装置1と
を有している。
ここで特に、管理装置1(の保守運用部113)は、図1(A)の場合と同様の機能を果たし、同様の効果を奏するのであり、その結果、図1(A)の場合と同様、現地(道路脇の斜面)におけるセンサ装置3群の状態確認又は保守にかかる負担を低減することが可能となるのである。
さらに勿論、本発明によるセンサ異常検知装置(管理装置1)を包含するセンサ運用システムは、他にも様々な実施形態をとることが可能である。例えば、センサ装置3に備えられたセンサ301(図2)も、加速度センサに限定されるものではなく、例えば可視光センサ、赤外線センサ、温度センサ、湿度センサ、音声センサ、超音波センサ、ガスセンサ、気圧センサ、傾斜センサ等、種々様々なセンサとすることが可能である。
また、その発生を検出すべき「現象」も当然、以上に説明したものに限定されるものではない。すなわち、設置されたセンサ装置3群において、その現象が生じた際、少なくとも互いに隣接する2つのセンサ装置3がそれぞれ、「現象の検出に係る信号」を出力(送信)する可能性が存在するような現象であれば、種々様々なものが当該「現象」として採用され得る。例えば、各種の自然災害、自然現象や、各種環境の状況変化、さらには、群衆の発生や、交通手段の稼働状況の変化といったような人為的・社会的現象を、当該「現象」とすることも可能になるのである。
さらに、センサ装置3は、図1(A)の実施形態では線的に(1次元的に)並べて設置されており、一方、図1(B)の実施形態では面内に(2次元的に)配置されているが、所定のエリアとしての所定空間内に(3次元的に)配置されるような実施形態をとることもできる。例えば、ある巨大スタジアムの各所に、温度(赤外線)センサを備えた多数のセンサ装置3を高い密度をもって配置し、人の出現・行動・移動を精度よく検出するような実施形態をとることも可能である。
さらに言えば、センサ装置3はスリープ機能を有さない、常時稼働状態にある装置であってもよく、また、センサ装置3、中継装置2や、管理装置1の電源も、電池やソーラーパネルではなく、例えば商用電源であってもよい。さらに、センサ装置3は、複数種別のセンサを備えたものとすることもでき、この場合、例えば各種別のセンサからのセンサ出力データを個別に取り扱って、以上に述べたようなセンサ異常の発生を検知してもよいのである。また勿論、センサ装置3と中継装置2との間、及び/又は中継装置2と管理装置1との間の通信を有線で行ってもよく、さらに、中継装置2を用いず、管理装置1は全てのセンサ装置3からのデータを直接受け取るような態様をとることも可能である。
[装置機能構成]
図2は、本発明によるセンサ異常検知装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図、及び本発明に係るセンサ装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態のセンサ装置は、図1(A)に示した害獣侵入阻止用の網柵に設置されたものとなっている。
最初に、図2におけるセンサ装置3の機能ブロック図によれば、本実施形態のセンサ装置3は、現象検出判定部301aを備えたセンサ301と、レジスタ302と、演算部311と、通信制御部312と、通信インタフェース303と、電池30とを有する。ここで、演算部311及び通信制御部312は、対応するプログラムを搭載したプロセッサ・メモリによって実現する機能構成部であってもよく、または、それぞれ専用のモジュールとしてセンサ装置3に組み込まれたものであってもよい。
また本実施形態において、これらのセンサ301、レジスタ302、演算部311、通信制御部312及び通信インタフェース303はいずれも、センサ装置3が商用電源確保の困難な場所に設置されることを想定し、内蔵された例えば乾電池である電池30で駆動するようになっている。ここで、センサ装置3は、例えば初期設定完了後、消費電力の大きい演算部311、通信制御部312及び通信インタフェース303を、低消費電力状態であるスリープ状態へ移行させ、消費電力の低減を図るのである。
同じく図2におけるセンサ装置3の機能ブロック図において、本実施形態のセンサ301は、網柵に発生する振動、例えば網柵に対する害獣の衝突、接触や、破壊行為による振動を検出し、当該振動に係る加速度データを出力する加速度センサであり、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて形成された静電容量方式又はピエゾ抵抗方式による3軸(XYZ軸)タイプの(3次元加速度ベクトルデータを出力可能な)加速度センサとすることができる。
ここで本実施形態では、センサ301は、所定時間経過毎に加速度を計測して、加速度データをレジスタ302へ出力する。レジスタ302は、受け付けた加速度データを所定の記憶領域に順次保存し、当該記憶領域に空きが無くなった際、保存している中で最も古い加速度データを消去していく。これにより、レジスタ302には常時、過去一定期間の加速度データが保存されることになるのである。
また、このセンサ301に含まれる(又はセンサ301外に設けられてもよいが)現象検出判定部301aは、本実施形態において振動検出判定部であって、リセット時(例えば網柵の静止時)における加速度データを基準値として、所定時間経過毎に計測・出力される加速度データにおける当該基準値からの変化分が、所定閾値を超えているか否かを判定する。ここで、加速度のX成分、Y成分及びZ成分の変化分のうちのいずれか1つが所定閾値を超えているか否かを判定してもよく、または、X成分、Y成分及びZ成分を組み合わせた値(例えば加速度ベクトルの大きさ)が所定閾値を超えているか否かを判定してもよい。
さらに、現象検出判定部301aは、所定時間経過毎に得られる加速度データについて上記の判定を行い、所定閾値を超えているとの判定を所定回数以上連続して行った場合に、目的の振動を検出(所定の現象を検出)したとして、スリープ状態にある演算部311に対し、スリープ解除信号をもって割り込み通知を行う。
同じく図2におけるセンサ装置3の機能ブロック図において、この割り込み通知(スリープ解除信号)を受けた演算部311は、スリープ状態から稼働状態へ移行して、
(a)レジスタ302から、その時点(目的の振動を検出したと判定された時点)から見て直前の過去となる加速度データを、所定サンプル数分だけ読み出し、さらに、
(b)当該その時点以降の加速度データを順次、レジスタ302から読み出し、
このように読み出した加速度データに対し、所定の処理を実施する。ここでこの所定の処理は、例えば所定のデータ分析処理であってもよいが、本実施形態においては説明を簡単にするべく、当該加速度データを取りまとめるだけの処理とする。
また、演算部311は、当該処理後の加速度データが所定サンプル数に達した段階で、スリープ状態にある通信制御部312及び通信インタフェース303に対し、スリープ解除信号をもって割り込み通知を行い、さらに当該加速度データを、稼働状態にある通信制御部312へ出力する。次いで、通信制御部312は、受け付けた加速度データをセンサ出力データとして適宜、同じく稼働状態にある通信インタフェース303を用いて中継装置2を介し、管理装置1へ送信するのである。
なお本実施形態において、演算部311、通信制御部312及び通信インタフェース303は、当該その時点(目的の振動を検出したと判定された時点)から所定サンプル数の加速度データを送信した段階で、稼働状態からスリープ状態へ移行し、次の目的振動の検出判定が行われるまで待機することになる。
以上詳細に説明したように、網柵に設置された各センサ装置3は、少なくとも「現象の検出に係る信号」(本実施形態ではセンサ出力データ)を出力・送信する機能に関し、通常はスリープ状態となっており、所定以上の網柵の振動(所定の現象)が検出された際、このスリープ状態を解除して「現象の検出に係る信号」(センサ出力データ)を、管理装置1に宛てて送信するのである。次に、この管理装置1の機能構成について説明を行う。
同じく図2における管理装置1の機能ブロック図によれば、本発明によるセンサ異常検知装置の一実施形態としての管理装置1は、通信インタフェース101と、センサデータ保存部102と、プロセッサ・メモリとを有する。
ここで、このプロセッサ・メモリは、本発明によるセンサ異常検知プログラムの一実施形態を保存しており、さらにコンピュータ機能を有していて、このセンサ異常検知プログラムを実行することによってセンサ異常検知処理を実施する。またこのことから、管理装置1(センサ異常検知装置)は、当該センサ異常検知処理用の専用装置とすることもできるが、本発明によるセンサ異常検知プログラムを搭載した汎用のクラウドサーバや非クラウド型サーバであってもよく、さらにはパーソナル・コンピュータ(PC)、ノート型若しくはタブレット型コンピュータ、又はスマートフォン等とすることも可能である。
またさらに、上記のプロセッサ・メモリは、センサデータ管理部111と、現象監視検出部112と、センサ状態解析部113a及びセンサ異常判定部113bを備えた保守運用部113と、通信制御部114とを有する。ここで、これらの機能構成部は、プロセッサ・メモリに保存されたセンサ異常検知プログラムの機能と捉えることができる。また、図1における管理装置1(センサ異常検知装置)の機能構成部間を矢印で接続して示した処理の流れは、本発明によるセンサ異常検知方法の一実施形態としても理解される。
同じく図2における管理装置1の機能ブロック図において、センサデータ管理部111は、網柵に設置された各センサ装置3から、通信インタフェース101及び通信制御部114を介し、センサ出力データ(加速度データ,「現象の検出に係る信号」)を受け取り、当該センサ出力データを、センサデータ保存部102に保存・管理させる。
ここで本実施形態において、センサデータ保存部102は、センサ装置3の識別子であるセンサID毎に、
(a)(予め管理者によって入力された)当該センサIDのセンサ装置3の設置位置(例えば設置された支柱の位置データ)と、
(b)当該センサIDのセンサ装置3から受信されたセンサ出力データと
を対応付けて記録したテーブルデータを保存・管理してもよい。
現象監視検出部112は、上記のセンサ出力データを含むテーブルデータを、センサデータ保存部102からセンサデータ管理部111を介して適宜取り込み、所定期間についての当該テーブルデータに基づき、
(a)網柵に対する害獣による衝突、接触や、破壊行為(所定の現象)の発生状況(発生時刻、発生個所や、その程度・大きさ等)の情報である衝突等(現象)発生情報や、
(b)網柵の受けた被害状況(柵形状の変化の発生時刻、発生個所や、その度合い等)の情報である網柵被害情報
を生成する。
ここで、上記(a)について、現象監視検出部112は例えば、当該所定期間においてセンサ出力データを出力(送信)した(単独の又は互いに隣接した複数の)センサ装置3の位置(範囲)や、当該センサ出力データに係る加速度(振動)の向き・大きさの統計値(平均値,分散等)や、そのパターン(波形)、さらにはそれらから生成される特徴量に基づいて、上記の現象発生情報を生成することも好ましい。
また、上記(b)について、現象監視検出部112は例えば、1つのセンサ装置3から出力(送信)された、当該所定期間において連続して存在するセンサ出力データのうち、先頭の所定サンプル数分の加速度データを振動(現象)発生直前のデータとし、末尾の所定サンプル数分の加速度データを振動(現象)終了直後のデータとして、これらのデータに基づき、当該振動(現象)発生の前後における傾斜差を算出し、また、当該傾斜差が所定閾値を上回る場合に、網柵形状の変化が発生したとしてもよい。さらに、現象監視検出部112は、この網柵形状の変化が発生したと判定されたセンサ出力データに基づき、上記の網柵被害情報を生成することができる。
またさらに好適な実施形態として、現象監視検出部112は、所定期間についての当該テーブルデータに基づき、XGBoost等による学習済みの振動原因推定モデルを用いて、検出された振動(現象)を生じさせた原因を推定し、この原因を特定した情報である振動(現象)発生原因情報を生成してもよい。例えば、網柵に振動を生じさせた原因の正解ラベルとして、"害獣の衝突"、"害獣の接触"、"害獣よりも小さいモノの衝突・接触"、"風"や、"その他"等を予め準備しておき、当該原因としてこれらのうちの1つを推定することも好ましい。
また、現象監視検出部112は、以上に説明したような衝突等発生情報、網柵被害情報や、さらには振動発生原因情報を、例えば管理装置1の設置場所に赴いた管理者に対し、(図示していない)ディスプレイに表示させて提示してもよい。しかしながら、本実施形態では、これらの情報を、通信制御部114及び通信インタフェース101を介し、管理者PC8へ送信することができるのである。これにより、管理者は、管理装置1の設置場所に赴くことなく、これらの情報を確認することが可能となる。
同じく図2における管理装置1の機能ブロック図において、保守運用部113は、予防保全・予知保全としてセンサ装置3の死活管理を実施する主要機能部である。具体的に、保守運用部113のセンサ状態解析部113aは、保守対象である全てのセンサ装置3について1つ1つを順次、検知対象としていくが、ここで、検知対象となっているセンサ装置3に隣接する少なくとも1つのセンサ装置3が(「現象の検出に係る信号」としての)センサ出力データを送信した際に、この検知対象のセンサ装置3が(「現象の検出に係る信号」としての)センサ出力データを送信していない状態である「不連動状態」を抽出する。
なお、このような「不連動状態」の抽出については、例えば後に示す実施例のように、センサデータ保存部102から読み出したデータに基づき、所定期間における各センサ装置3におけるセンサ出力データの出力(送信)状況を示すヒートマップを生成し、このヒートマップから、検知対象のセンサ装置3の「不連動状態」を特定・抽出してもよい。
次いで本実施形態において、保守運用部113のセンサ異常判定部113bは、「不連動状態」が連続して抽出されていて、その間検知対象のセンサ装置3は一度もセンサ出力データを出力していない場合に、その連続して抽出された回数である不連動回数Kが、閾値K_thを超えているか否かを判定し、不連動回数Kが閾値K_thを超えているとの判定を行った場合に検知対象のセンサ装置3の異常を決定する。また、このような異常判定処理を、保守対象である全てのセンサ装置3について(1つ1つを順次、検知対象として)実施するのである。
ここで、上記の異常判定処理に用いる閾値K_thは、経験に基づき所定値(例えば3(回))に設定されることも可能である。しかしながら、保守対象である全てのセンサ装置3の実際の状況に応じて適宜、決定されることが好ましい。例えば、
(a)1つのセンサ装置3が(「現象の検出に係る信号」としての)センサ出力データを出力(送信)した際に、この1つのセンサ装置3に隣接する少なくとも1つのセンサ装置3もセンサ出力データを出力(送信)する確率である連動確率PWPN(P-sensor-wake-previous-next)を、保守対象である全てのセンサ装置3からなる系について統計的に決定しておき、
(b)このPWPNが大きい値であるほど、閾値K_thをより小さい値に設定することも好ましい。
この点、本実施形態では、次式
(1) K_th = log(PWPN)/log(1-PWPN)
によって閾値K_thを決定する。すなわち、閾値K_thは、1からPWPNを差し引いた値における閾値K_thを冪指数とした冪乗値がこのPWPNに等しくなるように、具体的には次式
(2) (1-PWPN)K_th = PWPN
を満たすように決定されるのである。ここで、このような閾値K_thを超えている不連動回数Kは、次式
(3) (1-PWPN)K < PWPN
を満たすことになるのである。
ここで、上式(3)の示す内容について説明する。最初に、検知対象のセンサ装置3が正常な状態にあると仮定するならば、この正常な検知対象のセンサ装置3が、隣接するセンサ装置3の出力(送信)にもかかわらず出力(送信)を行わない「不連動」が、連続して不連動回数Kだけ発生する事象(その確率は(1-PWPN)K)は当然に、K値が大きくなるにつれ、極めて起こり難くなる。したがって、上式(3)を満たすような大きな値である不連動回数Kが実際にカウントされた場合、検知対象のセンサ装置3は(本来センサ出力データを出力(送信)すべき状況で出力(送信)を行わないという意味で)異常な状態にあると判断するのである。
なお、上述した連動確率PWPNは、(本実施形態のように)センサ装置3が害獣侵入阻止用の網柵において線的に(1次元的に)並べて設置されていて互いに前後関係が決められている場合においては、
(a)1つのセンサ装置3がセンサ出力データを出力(送信)した際に、この1つのセンサ装置3の1つ前となるセンサ装置3もセンサ出力データを出力(送信)する連動確率PWP(P-sensor-wake-previous)と、
(b)1つのセンサ装置3がセンサ出力データを出力(送信)した際に、この1つのセンサ装置3の1つ後となるセンサ装置3もセンサ出力データを出力(送信)する連動確率PWN(P-sensor-wake-next)と
の平均として求めてよいことが分かっている。ここで、上記(a)のPWPも上記(b)のPWNも、保守対象である全てのセンサ装置3における所定期間(例えば半年間)での統計値として算出することができる。
さらに、閾値K_th設定に関する他の好適な実施形態として、上述したように現象監視検出部112が、網柵に振動(所定の現象)を生じさせた原因を複数の種別に分類している(当該現象を複数の種別に分類している)場合、
(a)連動確率PWPNを、振動原因の種別(当該現象の種別)毎に統計的に算出し、したがって閾値K_thも、振動原因の種別(当該現象の種別)毎に設定し、
(b)検知対象のセンサ装置3に隣接する少なくとも1つのセンサ装置3が、ある種別の原因による振動に係るセンサ出力データ(ある種別の現象の検出に係る信号)を出力した際に、検知対象のセンサ装置3が当該種別の原因による振動に係るセンサ出力データ(当該種別の現象の検出に係る信号)を出力していない「不連動状態」を抽出し、
(c)抽出した「不連動状態」の不連動回数Kが、当該種別について設定された閾値K_thを超えているとの判定を行った場合に検知対象のセンサ装置3の異常を決定する
ことも好ましい。
この場合例えば、振動原因としての"害獣の衝突"、"害獣の接触"、"害獣よりも小さいモノの衝突・接触"、"風"、及び"その他"のそれぞれに対し、閾値K_thを個別に設定し、例えば、"害獣の接触"による振動に係るセンサ出力データについての不連動回数Kに対しては、"害獣の接触"について設定された閾値K_thを用いて異常の検知を実施するのである。これにより、実際に発生している現象に適合した閾値判定を行うことができ、その結果、センサ装置3の異常の検知をより正確に実施可能となるのである。
またさらに本実施形態において、(保守運用部113の)センサ異常判定部113bは、
(a1)平均(統計)出力間隔AWP:1つのセンサ装置3が、センサ出力データを出力(送信)してから次にセンサ出力データを出力(送信)するまでの時間についての、全てのセンサ装置3における所定期間での平均値(又は他の統計値)、
(b1)平均(統計)異常発生間隔MTBF:1つのセンサ装置3について異常が決定されてから、次に他のセンサ装置3について異常が決定されるまでの時間についての、全てのセンサ装置3における所定期間での平均値(又は他の統計値)、及び
(c1)(統計)電池寿命ABL:電池30において設定された寿命、又は実測された寿命についての全てのセンサ装置3における平均値(又は他の統計値)
のうちの少なくとも1つを算出しておき、この算出した指標を用いて、検知対象のセンサ装置が異常であるか否かの判定を行うことも好ましい。ここで本実施形態において、当該判定は、以上に説明した不連動回数Kの閾値判定と並行して行われるのである。
具体的に、センサ異常判定部113bは、
(a2)平均(統計)出力間隔AWPに基づいて設定された出力間隔閾値T_th_AWP(例えば、AWP/3)を用い、検知対象のセンサ装置3が、所定の基準時点(例えば保守運用開始時点)から出力間隔閾値T_th_AWP(=AWP/3)だけの時間が経過するまでの間、センサ出力データを出力しない場合、検知対象のセンサ装置の異常を決定することも好ましく、
(b2)平均(統計)異常発生間隔MTBFに基づいて設定された異常発生間隔閾値T_th_MTBF(例えば、MTBF/3)を用い、検知対象のセンサ装置3が、所定の基準時点(例えば保守運用開始時点)から異常発生間隔閾値T_th_MTBF(=MTBF/3)だけの時間が経過するまでの間、センサ出力データを出力しない場合、検知対象のセンサ装置3の異常を決定することも好ましく、
(c2)(統計)電池寿命ABLに基づいて設定された電池寿命閾値T_th_ABL(例えば、ABL/2)を用い、検知対象のセンサ装置3が、所定の基準時点(例えば保守運用開始時点)から電池寿命閾値T_th_ABL(=ABL/2)だけの時間が経過するまでの間、センサ出力データを出力しない場合、検知対象のセンサ装置3の異常を決定することも好ましい。
またさらに、出力間隔閾値T_th_AWP、異常発生間隔閾値T_th_MTBF、及び電池寿命閾値T_th_ABLのうちで、最も小さい値の閾値をT_thとし、検知対象のセンサ装置3が、所定の基準時点(例えば保守運用開始時点)から閾値T_thだけの時間が経過するまでの間、センサ出力データを出力しない場合に、検知対象のセンサ装置3の異常を決定することも好ましい。
ここで、出力間隔閾値T_th_AWP、異常発生間隔閾値T_th_MTBF、及び電池寿命閾値T_th_ABLはそれぞれ、算出された平均(統計)出力間隔AWP、平均(統計)異常発生間隔MTBF、及び(統計)電池寿命ABLに対し、実際の保守運用データから決定された係数を掛けた値とすることも好ましい。また、センサ異常判定部113bは、上記以外の時間間隔指標による異常判定を実施してもよい。例えば、天候の影響を受け得るセンサを用いたセンサ装置3群が屋外に設置されている場合において、(年平均日照時間)/3を判定閾値としてセンサ装置3の異常判定を行うことも考えられる。
以上、センサ装置3の異常判定の手法として、不連動回数Kの閾値判定処理に加え、出力間隔閾値T_th_AWP、異常発生間隔閾値T_th_MTBFや、電池寿命閾値T_th_ABLを用いた判定処理について説明したが、これらはいずれも、「所定以上の長期間出力を行わない(起動しない)センサ装置3は、故障や不良等の異常状態にある可能性が高い」との知見に基づく判定処理となっているのである。
以上詳細に説明を行った保守運用部113はさらに、本実施形態において、
(a)保守対象である全てのセンサ装置3の各々を検知対象として、異常状態にあるセンサ装置3を特定し、
(b)特定した異常なセンサ装置3に係る情報、例えば異常なセンサ装置3の設置位置を含むリストを、保守点検用の情報として通信制御部114及び通信インタフェース101を介し管理者PC8へ無線で送信する。
これにより、管理者は、例えば保守点検計画を立てる際、管理装置1の設置場所へ赴かずに済むのである。ただし勿論、異常なセンサ装置3のリスト等の情報を、例えば管理装置1の設置場所に赴いた管理者に対し、(図示していない)ディスプレイに表示させて提示する態様をとることも可能である。また変更態様として、保守運用部113は、異常なセンサ装置3の存在を決定した際、当該センサ装置3を特定する情報を含む警報を、管理者PC8へ通知することも好ましい。
[センサ異常検知方法]
図3は、本発明によるセンサ異常検知方法の一実施形態を概略的に示すフローチャートである。なお当然ではあるが、本発明によるセンサ異常検知方法は、このフローチャートで示された形態に限定されるものではない。
(S101)連動確率PWPN、平均(統計)出力間隔AWP、平均(統計)異常発生間隔MTBFや、(統計)電池寿命ABL等の保守運用値の設定を行う。具体的には、予め統計的に算出しておいたこれらの値を保守運用値として入力設定する。
(S102)設定した保守運用値を用いて、判定閾値K_th、及びT_th(T_th_AWP、T_th_MTBF、及びT_th_ABLのうちで最も小さい値の閾値)を決定・設定する。
以下、所定判定期間を構成する各時刻(時間区間)t(=1, 2, 3,・・)について、ステップS201~S205)を実施する異常判定ループに入る。ちなみに本実施形態において、所定判定期間の開始時点では、全てのセンサ装置3は正常である(異常なセンサ装置3は存在しない)ことが仮定されている。
(S201)保守対象である全てのセンサ装置3の各々について、現時刻(時間区間)tにおけるセンサ出力データの出力(送信)状況を解析し、不連動回数Kを算出する。具体的には、
(a)各センサ装置3_n(n=1, 2,・・・, N(センサ装置の総数))の不連動回数であるK_nについて初期値をゼロとした上で、
(b)現時刻(時間区間)tにおいて、隣接する(直前又は直後にある)センサ装置3がセンサ出力データを出力しているにもかかわらずセンサ出力データを出力(送信)していないセンサ装置3_iについては、その不連動回数であるK_iに1を加算し、
(c)現時刻(時間区間)tにおいて、センサ出力データを出力(送信)したセンサ装置3_Wについては、その不連動回数であるK_Wをゼロとする(リセットする)のである。
(S202,S203)各センサ装置3について、現時刻(時間区間)tにおいて不連動回数Kが閾値K_thを超えている(K>K_thである)か否かを判定し、不連動回数Kが閾値K_thを超えていると判定されたセンサ装置3については、異常であるとの決定を行う。
(S204,S205)現時刻(時間区間)tが閾値t_thを超えている(t>t_thである)場合に、各センサ装置3について、ここまで一度もセンサ出力データを出力(送信)していないか否かを判定し、一度もセンサ出力データを出力(送信)していないと判定されたセンサ装置3については、異常であるとの決定を行う。
(S301)上記の異常判定ループの終了後(所定判定期間の経過後)、異常であると決定されたセンサ装置3について取りまとめた(例えばそのセンサIDと網柵におけるその設置位置とを対応付けた)異常センサ装置リストを生成する。
[実施例]
以下、本発明によるセンサ異常検知方法の実施例を示す。本実施例は、図1(A)に示したようなセンサ運用システムの管理装置1において、3月25日から6月11日までの判定期間に実施された異常判定処理の実例となっている。ちなみに、このセンサ運用システムにおいては、山間部において害獣の侵入阻止のために設けられた網柵における30本の支柱の各々に、電池駆動であってスリープ機能を備えたセンサ装置3(合計30台,センサID:PL001~PL030)が設置されており、これらの装置から送信されたセンサ出力データを、太陽電池駆動の管理装置1が、同じく太陽電池駆動の10台の中継装置2を介し無線で受信して解析処理を行うのである。
また、本実施例において、連動確率PWPNは0.3に設定されており、その結果、閾値K_thを超えるKは4以上(の整数)となっている。また、閾値T_th_AWP(=AWP/3)、閾値T_th_MTBF(=MTBF/3)、及び閾値T_th_ABL(=ABL/2)はそれぞれ、84日、608日、及び182日となっており、その結果、閾値T_thは、これらのうちの最短日数である84日に設定されている。
図4に、本実施例において管理装置1の現象監視検出部112で生成されたヒートマップであって、判定期間の一部(6月1日~6月15日)におけるセンサ装置PL001~PL030におけるセンサ出力データの出力(送信)状況を表したヒートマップを示す。なお、センサ装置PL001~PL030は、網柵においてその番号(1~30)の若い順に一列に並べて設置されている。
この図4のヒートマップは、6月1日~6月15日の各日を0:00~6:00、6:00~12:00、12:00~18:00、及び18:00~24:00の4つの時間区間に分けた上で、計60個の時間区間の各々において、センサ装置PL001~PL030の各々からセンサ出力データが出力(送信)されたか否かを、グレーのマス目(センサ出力データ有り)又は白のマス目(センサ出力データ無し)で表している。なお、グレーのマス目における明暗の度合いはセンサ出力データの強度を示しているが、本実施例では、グレーのマス目を、その明暗の度合いにかかわらず「センサ出力データ有り」を示すものとして扱っている。
次に図5に、本実施例で生成されたヒートマップから生成されたテーブルであって、センサ装置PL001~PL030におけるセンサ出力データの出力(送信)状況を表した出力状況テーブルを示す。ここで同図では、当該出力状況テーブルのうち、異常判定処理にかかわるテーブル部分だけが示されている。なお、当該テーブル部分においては、判定期間を構成する1日単位で出力(送信)状況をまとめており、また当該テーブル部分中、"0"はセンサ出力データの出力(送信)が無かったことを示し、一方、"1"はセンサ出力データの出力(送信)が有ったことを示している。
この図5に示されたテーブル部分によれば、判定期間の最終日である6月11日において、センサ装置PL001、PL002、PL023、及びPL024~PL030はセンサ出力データを出力(送信)していない。そこで異常である可能性があるこれらのセンサ装置について、センサ出力データの出力(送信)状況を確認した経緯・結果を以下に示す。
(a)センサ装置PL001は、図5のテーブル部分によれば、4月2日において不連動回数Kが4(>K_th)となるので、異常であると判定・決定される。
(b)センサ装置PL002は、図5のテーブル部分によれば、6月11日において不連動回数Kが4(>K_th)となるので、異常であると判定・決定される。
(c)センサ装置PL023は、不連動回数Kが4以上となることはなく、また、少なくとも6月8日にセンサ出力データを出力(送信)しているので、不出力(送信)期間が閾値T_th(=84日)を超えることもなく、その結果、正常である(異常ではない)と判定・決定される。
(d)センサ装置PL024~PL030のいずれにおいても、不連動回数Kが4以上となることはなく、また、不出力(送信)期間が閾値T_th(=84日)を超えることもなく、その結果、正常である(異常ではない)と判定・決定される。
このように、本実施例では、網柵に設置された30台のセンサ装置3(PL001~PL030)のうちで、2台のセンサ装置3(PL001及びPL002)を異常なセンサ装置3として特定している。その結果、この情報を受け取った管理者は、現地(30台のセンサ装置3が設置された網柵)に赴いて行う保守点検の対象をこの2台に限定することができ、これにより、30台全てを点検しなければならない従来の場合に比べて保守作業の負担を大幅に低減することができるのである(例えば、保守作業時間が大幅に短縮される)。
以上詳細に説明したように、本発明においては、現地に設置されたセンサ装置群のうちの検知対象のセンサ装置について上述したような不連動回数Kを決定し、この不連動回数Kに基づいて、検知対象のセンサ装置における異常の有無を判定する。これにより、例えば異常であるセンサ装置を予め特定することができ、例えば、現地に赴いて行う保守作業の対象をこの特定したセンサ装置に絞ることによって、保守作業時間を短縮することも可能となる。また、異常であると決定されたセンサ装置が存在しない場合は、現地での保守作業を先延ばしすることもできる。このように、本発明によれば、現地におけるセンサ装置群の状態確認又は保守にかかる負担を低減することが可能となるのである。
また、本発明は、設置されたセンサ装置群において隣接するもの同士が概ね同時にセンサ出力を行う可能性があり且つ当該センサ装置群を保守・管理する必要若しくは要望があるようなケースであれば、種々様々な分野のケースに適用することができる。すなわち、本発明は汎用性の高い発明となっているのである。
以上に述べた本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲内での種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。以上に述べた説明はあくまで例示であって、何ら制約を意図するものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ制約される。
1 管理装置(センサ異常検知装置)
101 通信インタフェース
102 センサデータ保存部
111 センサデータ管理部
112 現象監視検出部
113 保守運用部
113a センサ状態解析部
113b センサ異常判定部
114 通信制御部
2 中継装置
3 センサ装置
30 電池
301 センサ
301a 現象検出判定部
302 レジスタ
303 通信インタフェース
311 演算部
312 通信制御部
8 管理者パーソナル・コンピュータ(PC)

Claims (12)

  1. 所定の設置範囲内に設置された、同種のセンサを備えた複数のセンサ装置であって、検出対象となるある現象が生じた際、少なくとも互いに隣接する2つのセンサ装置が当該現象の検出に係る信号を、当該現象の影響を受けて連動して出力する確率である連動確率が、ゼロでない値として統計的に決定される複数のセンサ装置に対し、その中に含まれる検知対象のセンサ装置における異常を検知するセンサ異常検知装置であって、
    当該検知対象のセンサ装置に隣接する少なくとも1つのセンサ装置が当該信号を出力した状況における当該検知対象のセンサ装置の状態であって、当該検知対象のセンサ装置が当該信号を出力していない状態である不連動状態特定するセンサ状態解析手段と、
    当該検知対象のセンサ装置について、当該不連動状態が当該状況の下で連続して特定されていて、その間当該検知対象のセンサ装置は一度も当該信号を出力していない場合に、その連続して特定された回数が所定条件を満たすまでに大きい値であるか否かを判定し、当該回数が所定条件を満たすまでに大きい値であるとの判定を行った場合、当該検知対象のセンサ装置の異常を決定するセンサ異常判定手段
    を有することを特徴とするセンサ異常検知装置
  2. 当該所定条件は、当該回数が所定閾値を超えているとの条件であり、
    前記センサ異常判定手段は、当該回数が当該所定閾値を超えているか否かを判定し、当該回数が当該所定閾値を超えていて、それ故当該所定条件を満たすまでに大きい値であるとの判定を行った場合に当該検知対象のセンサ装置の異常を決定することを特徴とする請求項1に記載のセンサ異常検知装置
  3. 当該連動確率を、前記複数のセンサ装置について統計的に決定し、当該連動確率が大きくなるほど、当該所定閾値を、より小さい値に設定することを特徴とする請求項2に記載のセンサ異常検知装置
  4. 1から当該連動確率の値を差し引いた値における当該所定閾値を冪指数とした冪乗値が、当該連動確率の値に等しくなるように、当該所定閾値を設定することを特徴とする請求項3に記載のセンサ異常検知装置
  5. 前記複数のセンサ装置のうちの1つのセンサ装置が当該信号を出力してから次に当該信号を出力するまでの時間であって、前記複数のセンサ装置にわたり統計的に決定された時間である統計出力間隔に基づいて出力間隔閾値を設定し、
    前記センサ異常判定手段は、当該検知対象のセンサ装置が、所定の基準時点から当該出力間隔閾値だけの時間が経過するまでの間、当該信号を出力しない場合にも、当該検知対象のセンサ装置の異常を決定す
    とを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のセンサ異常検知装置
  6. 前記複数のセンサ装置の各々を異常検知の対象とした場合における、1つのセンサ装置について異常が決定されてから次に他のセンサ装置について異常が決定されるまでの時間であって、前記複数のセンサ装置にわたり統計的に決定された時間である統計異常発生間隔に基づいて異常発生間隔閾値を設定し、
    前記センサ異常判定手段は、当該検知対象のセンサ装置が、所定の基準時点から当該異常発生間隔閾値だけの時間が経過するまでの間、当該信号を出力しない場合にも、当該検知対象のセンサ装置の異常を決定す
    とを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のセンサ異常検知装置
  7. 前記複数のセンサ装置は電池を電源としており、
    前記センサ異常判定手段は、当該電池において設定された寿命に基づいて、又は実測された寿命の統計値に基づいて設定された電池寿命閾値を用い、当該検知対象のセンサ装置が、所定の基準時点から当該電池寿命閾値だけの時間が経過するまでの間、当該信号を出力しない場合にも、当該検知対象のセンサ装置の異常を決定す
    とを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のセンサ異常検知装置
  8. 前記複数のセンサ装置は、少なくとも当該信号を出力する機能に関し通常はスリープ状態となっており、前記複数のセンサ装置のうち、当該現象検出センサ装置は、当該スリープ状態を解除して当該信号を出力することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のセンサ異常検知装置
  9. 当該現象、当該センサ装置の検出に係る信号によって複数の種別に分類
    当該連動確率当該現象の種別毎に決定して、当該所定閾値当該現象の種別毎に設定
    前記センサ状態解析手段は、当該検知対象のセンサ装置に隣接する少なくとも1つのセンサ装置がある種別の現象の検出に係る信号を出力した状況における当該検知対象のセンサ装置の状態であって、当該検知対象のセンサ装置が当該ある種別の現象の検出に係る信号を出力していない状態である不連動状態特定し、
    前記センサ異常判定手段は、当該回数が、当該ある種別について設定された所定閾値を超えているか否かを判定する
    ことを特徴とすることを特徴とする請求項3又は4に記載のセンサ異常検知装置
  10. 前記複数のセンサ装置は、所定の対象の侵入を阻止するための柵に並べて設置されており、当該現象は、当該所定の対象の前記柵への衝突、接触又は破壊行為を含むことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のセンサ異常検知装置
  11. 所定の設置範囲内に設置された、同種のセンサを備えた複数のセンサ装置であって、検出対象となるある現象が生じた際、少なくとも互いに隣接する2つのセンサ装置が当該現象の検出に係る信号を、当該現象の影響を受けて連動して出力する確率である連動確率が、ゼロでない値として統計的に決定される複数のセンサ装置に対し、その中に含まれる検知対象のセンサ装置における異常を検知する、コンピュータによって実施される方法であって、
    当該検知対象のセンサ装置に隣接する少なくとも1つのセンサ装置が当該信号を出力した状況における当該検知対象のセンサ装置の状態であって、当該検知対象のセンサ装置が当該信号を出力していない状態である不連動状態特定するステップと、
    当該検知対象のセンサ装置について、当該不連動状態が当該状況の下で連続して特定されていて、その間当該検知対象のセンサ装置は一度も当該信号を出力していない場合に、その連続して特定された回数が所定条件を満たすまでに大きい値であるか否かを判定し、当該回数が所定条件を満たすまでに大きい値であるとの判定を行った場合、当該検知対象のセンサ装置の異常を決定するステップ
    を有することを特徴とするセンサ異常検知方法
  12. 所定の設置範囲内に設置された、同種のセンサを備えた複数のセンサ装置であって、検出対象となるある現象が生じた際、少なくとも互いに隣接する2つのセンサ装置が当該現象の検出に係る信号を、当該現象の影響を受けて連動して出力する確率である連動確率が、ゼロでない値として統計的に決定される複数のセンサ装置に対し、その中に含まれる検知対象のセンサ装置における異常を検知するコンピュータを機能させるプログラムであって、
    当該検知対象のセンサ装置に隣接する少なくとも1つのセンサ装置が当該信号を出力した状況における当該検知対象のセンサ装置の状態であって、当該検知対象のセンサ装置が当該信号を出力していない状態である不連動状態特定するセンサ状態解析手段と、
    当該検知対象のセンサ装置について、当該不連動状態が当該状況の下で連続して特定されていて、その間当該検知対象のセンサ装置は一度も当該信号を出力していない場合に、その連続して特定された回数が所定条件を満たすまでに大きい値であるか否かを判定し、当該回数が所定条件を満たすまでに大きい値であるとの判定を行った場合、当該検知対象のセンサ装置の異常を決定するセンサ異常判定手段
    してコンピュータを機能させることを特徴とするセンサ異常検知プログラム。
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