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JP7366782B2 - 床構造 - Google Patents
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JP7366782B2 - 床構造 - Google Patents

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Description

本発明は、スタッドを介して鉄骨梁の上面で床スラブの端部を支持する床構造に関する。
鉄骨梁(H型鋼)の上面に設置されたコンクリート床スラブを備えた床構造が知られている(特許文献1)。コンクリート床スラブは、頭付きスタッドによって鉄骨梁に結合されている。
特開2015-21283号公報
上記のような床構造において、床スラブの外周に設置された鉄骨梁は床スラブの端部を支持する。つまり、この床スラブは鉄骨梁から片側(内側)のみに延設されることになる(以下、このような床スラブを「片側スラブ」と呼ぶ。)。片側スラブを支持する鉄骨梁(H型鋼)では、地震等の大きな外力によって、鉄骨梁の上部が外側に向けて水平または軸周りに変位する横座屈が発生することがある。仮に、鉄骨梁に横座屈が発生すると、鉄骨梁に結合されたスタッドも外側に向けて水平または軸周りに変位する。片側スラブではスタッドの軸心から床スラブの端面(外端)までの距離が短いため、スタッドが外側に変位すると、スタッドの周囲の床スラブ(コンクリート)にコーン状破壊が生じ、スタッドが床スラブから抜け出すことがあった。
本発明は、上記課題を解決するために、床スラブの端部が結合された鉄骨梁の横座屈を抑制することができる床構造を提供する。
本発明の床構造は、軸方向に延設された鉄骨梁と、前記鉄骨梁の上面に立設されたスタッドと、前記スタッドを埋め込んで前記軸方向に交差した交差方向の端部を前記鉄骨梁の上面に支持された床スラブと、前記床スラブに埋設された補強部材と、を備え、前記補強部材は、前記スタッドの天端以下に配置され、前記スタッドよりも前記床スラブの前記交差方向の端部側において前記軸方向に沿って延設された第1補強筋と、前記スタッドの天端以下に配置され、前記交差方向に沿って延設され、前記第1補強筋に係合された第2補強筋と、有する。
この場合、前記第2補強筋は、前記交差方向の端部に折り曲げられて前記第1補強筋に掛け合わされた折曲部を有してもよい。
この場合、前記第2補強筋は、前記第1補強筋の上方において前記交差方向に延設された上補強筋と、前記第1補強筋の下方において前記交差方向に延設された下補強筋と、前記上補強筋と前記下補強筋との前記交差方向の端部を連結した折曲部と、を有し、少なくとも前記下補強筋は、前記スタッドの天端以下に配置され、前記第1補強筋は、前記折曲部の内側に配置されてもよい。
この場合、前記補強部材の設置範囲は、前記鉄骨梁の前記軸方向の一端から他方に向かって前記鉄骨梁の前記軸方向の長さの25%以上であるとよい。
この場合、前記鉄骨梁は、複数の鉄骨を継手部材によって結合して構成され、前記スタッドおよび前記第2補強筋は、前記継手部材を避けた位置に設けられ、前記補強部材の設置範囲は、前記鉄骨梁の前記軸方向の一端から他方に向かって前記鉄骨梁の前記軸方向の長さの25%に前記継手部材の前記軸方向の長さを加えた長さ以上であるとよい。
この場合、前記軸方向の端部に配置された前記第2補強筋は、湾曲した湾曲部を介して前記第1補強筋の前記軸方向の端部に連設されてもよい。
本発明によれば、床スラブの端部が結合された鉄骨梁の横座屈を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る床構造を備えた建物の一部を示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る床構造を備えた建物の一部を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る床構造の一部を示す平面図である。 図3のIV-IV断面図である。 本発明の第1実施形態に係る床構造(床スラブを除く)の一部を示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係る床構造の一部を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る床構造(床スラブを除く)の一部を示す平面図である。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。なお、本明細書では、方向を示すために、X方向、Y方向およびZ方向(上下方向)が互いに直交する3次元空間の直交座標系を用いる。本明細書では、方向や位置を示す用語を用いるが、それらの用語は説明の便宜のために用いるものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[第1実施形態]
まず、図1および図2を参照して、床構造1を備えた建物100について簡単に説明する。図1は床構造1を備えた建物100の一部を示す平面図である。図2は床構造1を備えた建物100の一部を示す斜視図である。
建物100は、X-Y方向に離間した位置に立設された複数(図1では4本)の鉄骨柱101を有している。X-Y方向に隣接する鉄骨柱101の間には鉄骨梁10が階層毎に架設されている。鉄骨梁10の軸方向の両端は、溶接またはボルト等によって鉄骨柱101に固定されている。Y方向に離間して配置された一対の鉄骨梁10の間には2本の小梁102が架設されている。小梁102の軸方向の両端は、溶接またはボルト等によって鉄骨梁10に固定されている。各々の階層の4本の鉄骨梁10の上面には鉄筋コンクリート造の床スラブ12の端部が支持され、床構造1を構成する。なお、建物100の柱は、鉄骨造の鉄骨柱101に限らず、例えば、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造またはコンクリート充填鋼管構造等であってもよい。
[床構造]
図1ないし図5を参照して、1つの階層の床構造1について説明する。図3は床構造1の一部を示す平面図である。図4は、図3のIV-IV断面図である。図5は床構造1(床スラブ12を除く)の一部を示す平面図である。
図1および図3に示すように、床構造1は、複数(図1では4本)の鉄骨梁10と、複数のスタッド11と、床スラブ12と、複数の補強部材15と、を備えている。なお、本明細書では、X方向の一方(図1の右側)に配置され、Y方向(軸方向)に延設された1本の鉄骨梁10と、その周辺の構造と、に着目して説明する。また、各々の鉄骨柱101の周辺の構造は略同一であるため、本明細書では、1本の鉄骨柱101(鉄骨梁10の軸方向の一方(図1の上側))の周辺の構造に着目して説明する。
<鉄骨梁>
図2に示すように、鉄骨梁10は、上フランジ10Aと下フランジ10Bとをウェブ10Cで連結したH形鋼である。なお、鉄骨梁10は、H形鋼に限らず、例えばI形鋼であってもよい。
<スタッド>
図3および図4に示すように、複数のスタッド11は、鉄骨梁10の上面に立設されている。各々のスタッド11は、上下方向に延設された軸部11Aと、軸部11Aの上端において拡径した頭部11Bと、を有する頭付きスタッドである。軸部11Aは円形断面を有する棒状に形成され、頭部11Bは軸部11Aと同軸上に固定された円板状に形成されている。軸部11Aの下端は上フランジ10Aの上面に溶接されることで、スタッド11は上フランジ10Aに固定されている。複数のスタッド11は、鉄骨梁10の軸方向(図3のY方向)に間隔をあけて並設されて列を形成し、複数のスタッド11で形成された列は、鉄骨梁10の軸方向に直交する交差方向(図3のX方向)に間隔をあけて2列設けられている。つまり、複数のスタッド11は、上フランジ10Aにおいて、ウェブ10Cを挟んで両側に2列に並べられ、平面から見て格子状に配置されている。
<床スラブ>
図3および図4に示すように、床スラブ12は、スラブ筋13をコンクリートに埋め込んだ鉄筋コンクリートで構成されている。床スラブ12には、例えば、上下に離間した2つのスラブ筋13が配置されている(図4参照)。スラブ筋13は、Y方向に延設された複数の第1鉄筋13Aと、X方向に延設された複数の第2鉄筋13Bと、を有している。つまり、スラブ筋13は、平面から見て格子状に形成されている(図3参照)。複数の第2鉄筋13Bは、それぞれ、スタッド11に対応する位置に配置されている。第1および第2鉄筋13A,13Bは異形鉄筋であって、第1および第2鉄筋13A,13Bの交差部分は結束線等で結束されている(または溶接されてもよい)。
また、床スラブ12は、スタッド11を埋め込んでX方向(交差方向)の端部を鉄骨梁10の上面に支持されている。なお、図示は省略されているが、床スラブ12のY方向の端部もスタッド11を埋め込んで鉄骨梁10の上面に支持されている。
床スラブ12の端部は、鉄骨梁10の上フランジ10Aよりも外側に向かって延設されている。床スラブ12は、鉄骨梁10の交差方向の一方に大きく延設された片側スラブである。なお、本明細書において、床スラブ12の端部とは、床スラブ12の端面の近傍のみを指すのではなく、床スラブ12の端面から内側に広がる一定の範囲を指す。当該一定の範囲とは、例えば、鉄骨梁10の交差方向の幅よりも広い範囲を指す。例えば、外側(床スラブ12の端部側)の列を成すスタッド11の軸心と床スラブ12の端面との寸法Lhは100mm以上に設定されることが好ましい(図4参照)。
<補強部材>
図3および図4に示すように、補強部材15は、スタッド11やスラブ筋13と同様に、床スラブ12(コンクリート)に埋設されている。なお、補強部材15は、4本の鉄骨柱101の周辺に4つ設けられているが、先に述べた通り、1本の鉄骨柱101の周辺の1つの補強部材15に着目して説明する。
図3ないし図5に示すように、補強部材15は、第1補強筋21と、複数の第2補強筋22と、を有している。第1および第2補強筋21,22は、同一直径の異形鉄筋である。なお、図5では、補強部材15を明示するために、床スラブ12の図示を省略している。また、正確には、第1補強筋21は、建設現場への搬入や施工作業性を考慮して複数本に分割されており、建設現場で継ぎ合わされている。
(第1補強筋)
第1補強筋21は、スタッド11の天端以下に配置されている(図4参照)。詳細には、第1補強筋21は、側面から見て頭部11Bの下側に配置されている。また、第1補強筋21は、スタッド11よりもX方向の外側(床スラブ12の交差方向の端部側)において軸方向に沿って延設されている(図3~図5参照)。詳細には、第1補強筋21は、X方向の外側の列を成すスタッド11から外側に離間して配置されている。
(第2補強筋)
第2補強筋22は、スタッド11の天端以下に配置され、X方向(交差方向)に沿って延設されている(図4参照)。詳細には、第2補強筋22の頂部(最上部)は、側面から見て頭部11Bの天端(上面)と略同じ高さに配置されている。また、第2補強筋22は、第1補強筋21に係合されている。詳細には、第2補強筋22は、X方向(交差方向)の端部に折り曲げられて第1補強筋21に掛け合わされた折曲部22Aを有している(図4参照)。折曲部22Aは、第2補強筋22の端部を下方に向かって略180度折り返すことで構成されている。折曲部22Aは、結束線(図示せず)で第1補強筋21に結合されている(または溶接されてもよい)。
図3に示すように、第2補強筋22は、隣接する第2鉄筋13Bの間に配置されている。すなわち、複数の第2鉄筋13Bと複数の第2補強筋22とは、軸方向に(Y方向)に交互に並設されている。さらに換言すれば、第1補強筋21と隣接する第2補強筋22とで囲まれる範囲には、スタッド11が配置されている。
また、図5に示すように、鉄骨梁10の軸方向(Y方向)の端部(鉄骨柱101の近傍)に配置された第2補強筋22は、湾曲した湾曲部22Bを介して第1補強筋21の軸方向の端部に連設されている。つまり、鉄骨柱101の近傍に配置された第2補強筋22と第1補強筋21とは、1本の異形鉄筋を折り曲げて略L字状に形成されている。このL字状に形成された一対の第1補強筋21は、軸方向に延びた直線状の第1補強筋21の両側に重ねられ、結束線等によって継ぎ合わされている。
図5に示すように、第2補強筋22の床スラブ12に対する定着長さL2´は、L2+5d以上を確保する(L2´≧L2+5d)。ここで、「L2」は、社団法人日本建築学会から発行されている「鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説」(以下、「施工指針」ともいう。)に従って設定される。また、「d」は第2補強筋22の呼び名の数値である。また、L字状に形成された第1補強筋21と直線状の第1補強筋21との重ね継手長さL1も、上記した施工指針に従って設定される。例えば、第1および第2補強筋21,22としてSD345を用い、コンクリートの設計基準強度Fcを18N/mm^2に設定する場合、L2=40dとなり、L1=50dとなる。
以上のように構成された補強部材15は、鉄骨柱101から鉄骨梁10の軸方向の中央に向かって所定の範囲に設置されている。詳細には、補強部材15の設置範囲Lsは、鉄骨梁10の軸方向の一端から他方に向かって鉄骨梁10の軸方向の長さL(図1参照)の25%以上に設定されている(Ls=0.25L)。
また、補強部材15の第2補強筋22(1本)の必要耐力(降伏耐力)は、設置範囲Lsにおけるスタッド11の最大耐力時の水平補剛力に応じ、以下の式(1)によって算出され、式(2)を満たすように設定されている。このように算出された第2補強筋22の必要耐力から第2補強筋22の本数等が設定されている。
Figure 0007366782000001
以上説明した第1実施形態に係る床構造1では、鉄骨梁10の軸方向に延びた第1補強筋21と鉄骨梁10の交差方向に延びた第2補強筋22とがスタッド11の天端以下に配置されていた。また、第1補強筋21がスタッド11よりも外側に配置され、第2補強筋22が第1補強筋21に係合される構成とした。この構成によれば、第1および第2補強筋21,22がスタッド11の天端以下に配置されることで、床スラブ12からスタッド11が抜け出す方向の力に有効に対抗することができる。また、第1および第2補強筋21,22がスタッド11の周囲のコンクリートと一体化されるため、床スラブ12を鉄骨梁10の上面に確りと拘束することができる。これにより、スタッド11の引き抜き耐力が向上すると共に鉄骨梁10の上部の横移動が規制され、鉄骨梁10の横座屈を抑制することができる。その結果、スタッド11の周囲における床スラブ12(コンクリート)のコーン状破壊を抑制することができる。また、第1補強筋21と第2補強筋22とが交差するように配置され、補強部材15が格子状に形成されているため、仮に床スラブ12にひび割れが生じたとしても、当該ひび割れの成長を抑制することができる。
また、第1実施形態に係る床構造1によれば、折曲部22Aで接続された第1および第2補強筋21,22がコンクリートと一体化されるため、鉄骨梁10の横座屈に対する耐力を高めることができる。
また、第1実施形態に係る床構造1によれば、鉄骨柱101から鉄骨梁10の軸方向の中央に向かって0.25Lの範囲を設置範囲Lsとすることで、床スラブ12の横座屈やコーン状破壊等による鉄骨梁10の耐力低下を抑制することができる。
また、第1実施形態に係る床構造1によれば、軸方向の端部に配置された第2補強筋22は第1補強筋21と一体に形成されているため、床スラブ12に対する定着長さL2´を確保した第1および第2補強筋21,22を容易に配筋することができる。
[第2実施形態]
次に、図6を参照して、第2実施形態に係る床構造2(補強部材16)について説明する。図6は床構造2の一部を示す断面図である。なお、以下の説明では、第1実施形態に係る床構造1と同一の構成には同一の符号を付し、第1実施形態に係る床構造1と同様の説明は省略する。
第1実施形態に係る床構造1では、例えば、軸方向に隣接するスラブ筋13の間隔が狭い場合等、必要耐力を満たす数量の第2補強筋22を配置するスペースが確保できないことが想定される。そこで、第2実施形態に係る床構造2の第2補強筋23は、スラブ筋13の間隔が狭い場合等であっても、必要耐力を満たす数量を配置できるように構成されている。
第2補強筋23は、1本の異形鉄筋を略半分に折り返して形成されている。詳細には、第2補強筋23は、第1補強筋21の上方において交差方向に延設された上補強筋23Bと、第1補強筋21の下方において交差方向に延設された下補強筋23Cと、上補強筋23Bと下補強筋23Cとの交差方向の端部を連結した折曲部23Aと、を有している。
上補強筋23Bはスタッド11の天端よりも上方に配置され、下補強筋23Cはスタッド11の天端よりも下方に配置されている。上補強筋23Bと下補強筋23Cとは互いに略平行に配置され、上補強筋23Bと下補強筋23Cとの間隔は第1補強筋21の直径よりも十分に大きく(例えば3倍以上)設定されている。折曲部23Aは略U字状に湾曲しており、第1補強筋21は折曲部23Aの内側に配置されている。なお、第2補強筋23の必要耐力は、上補強筋23Bと下補強筋23Cの1組を1本の第2補強筋23として扱い、上記した式(1)によって算出される。
以上説明した第2実施形態に係る床構造2によれば、上補強筋23Bと下補強筋23Cとが一対となって第2補強筋23を構成するため、第2補強筋23の必要耐力を確保しながら第2補強筋23の軸方向の配置間隔を広げることができる。これにより、例えば、軸方向に隣接するスラブ筋13の間隔が狭い場合であっても、必要耐力を満たす数量の第2補強筋23を配置することができる。
なお、第2実施形態に係る床構造2では、上補強筋23Bがスタッド11の天端よりも上方に配置されていたが、これに限らず、スタッド11の天端以下に配置されてもよい(図示せず)。すなわち、上下一対の補強筋23B,23Cのうち少なくとも下補強筋23Cが、スタッド11の天端以下に配置されていればよい。
また、第2実施形態に係る床構造2では、折曲部23AがU字状に湾曲していたが、これに限らず、例えばコ字状(多角形状)に折れ曲がっていてもよい(図示せず)。
[第3実施形態]
次に、図7を参照して、第3実施形態に係る床構造3(補強部材17)について説明する。図7は床構造3(床スラブ12を除く)の一部を示す平面図である。なお、以下の説明では、第1実施形態に係る床構造1と同一の構成には同一の符号を付し、第1実施形態に係る床構造1と同様の説明は省略する。また、図7では床スラブ12の図示を省略している。
鉄骨梁10は、建設現場において鉄骨柱101に溶接されることもあるが(現場施工)、工場等で鉄骨梁10の一部である鉄骨10Dを鉄骨柱101に溶接し、その鉄骨柱101を建設現場に搬入して設置することもある(工場施工)。
工場施工される場合、鉄骨梁10は、鉄骨柱101に溶接された鉄骨10Dと他の鉄骨10Dとをスプライスプレート等の継手部材25で結合して構成されている。継手部材25は複数のボルト26によって両側の鉄骨10Dに固定されるため、スタッド11は、継手部材25上に立設させることができず、継手部材25を避けた位置(鉄骨10D)に立設されている。また、床構造3では、補強部材17の第2補強筋22も、継手部材25を避けた位置(スタッド11を設けた位置)に設けられている。
また、第1補強筋21は、継手部材25の軸方向の略中央で分離している(離れている)。さらに、鉄骨梁10の軸方向の両側に配置された一対の第2補強筋22は、湾曲部22Bを介して第1補強筋21の軸方向の両端部に連設されている。つまり、L字状に形成された第1および第2補強筋21,22が、鉄骨梁10の軸方向の両側に配置されている。
また、補強部材17の設置範囲Ls´は、鉄骨梁10の軸方向の一端から他方に向かって鉄骨梁10の軸方向の長さの25%に継手部材25の軸方向の長さLjを加えた長さ以上に設定されている(Ls´=0.25L+Lj)。つまり、継手部材25上に第2補強筋22を配置できないことから、補強部材17の設置範囲Ls´は、継手部材25の長さ分だけ拡大している。
第3実施形態に係る床構造3では、第2補強筋22が継手部材25を避けて配置され、補強部材17の設置範囲Ls´が継手部材25の長さ分だけ増加されていた。この構成によれば、複数の鉄骨10Dを継手部材25で継いで構成された鉄骨梁10であっても、補強部材17が埋設された床スラブ12によって鉄骨梁10の横座屈を抑制することができる。
なお、第1および第3実施形態に係る床構造1,3では、第2補強筋22の折曲部22Aが下方に180度に折り返されていたが(図4参照)、本発明はこれに限定されない。折曲部22Aの折り曲げ角度は、90度であってもよいし、135度であってもよい(図示せず)。また、折曲部22Aの折り曲げる向きは、下方から上方に向けて折り曲げてもよい(図示せず)。また、折曲部22Aを省略し、第2補強筋22の端部は折り曲げられていなくてもよい(図示せず)。この場合でも、第2補強筋22の端部は第1補強筋21と結束線等で結合されるとよい。
なお、第1~第3実施形態に係る床構造1~3では、スラブ筋13が上下に2重に配置されていたが(図4参照)、これに限らず、1重に配置されてもよいし、3重以上配置されてもよい(図示せず)。
また、第1~第3実施形態に係る床構造1~3では、スタッド11が頭付きスタッドであったが、これに限らず、上フランジ10Aに結合することができ、頭付きスタッドと同等にせん断力を伝達可能な部材であればよい。また、第1~第3実施形態に係る床構造1~3では、複数のスタッド11が、鉄骨梁10の上面において2列に並べられていたが、本発明はこれに限定されない。複数のスタッド11は、鉄骨梁10の上面において、1列に並べられてもよいし、3列以上の複数列に並べられてもよい(図示せず)。この場合であっても、第1補強筋21は、最も外側の列を構成するスタッド11よりも外側に配置する。
また、第1~第3実施形態に係る床構造1~3では、床スラブ12が、鉄筋コンクリート造であったが、これに限らず、例えば、鉄筋コンクリートとデッキプレートとを含む合成デッキ床スラブ等であってもよい(図示せず)。
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係る床構造における一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明は技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよく、特許請求の範囲は技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様を含んでいる。
1,2,3 床構造
10 鉄骨梁
11 スタッド
12 床スラブ
15,16,17 補強部材
21 第1補強筋
22 第2補強筋
22B 湾曲部
22A,23A 折曲部
23B 上補強筋
23C 下補強筋
25 継手部材

Claims (5)

  1. 軸方向に延設された鉄骨梁と、
    前記鉄骨梁の上面に立設されたスタッドと、
    前記スタッドを埋め込んで前記軸方向に交差した交差方向の端部を前記鉄骨梁の上面に支持された床スラブと、
    前記床スラブに埋設された補強部材と、を備え、
    前記補強部材は、
    前記スタッドの天端以下に配置され、前記スタッドよりも前記床スラブの前記交差方向の端部側において前記軸方向に沿って延設された第1補強筋と、
    前記スタッドの天端以下に配置され、前記交差方向に沿って延設され、前記第1補強筋に係合された第2補強筋と、有し、
    前記軸方向の端部に配置された前記第2補強筋は、湾曲した湾曲部を介して前記第1補強筋の前記軸方向の端部に連設されたことを特徴とする床構造。
  2. 前記第2補強筋は、前記交差方向の端部に折り曲げられて前記第1補強筋に掛け合わされた折曲部を有することを特徴とする請求項1に記載の床構造。
  3. 前記第2補強筋は、
    前記第1補強筋の上方において前記交差方向に延設された上補強筋と、
    前記第1補強筋の下方において前記交差方向に延設された下補強筋と、
    前記上補強筋と前記下補強筋との前記交差方向の端部を連結した折曲部と、を有し、
    少なくとも前記下補強筋は、前記スタッドの天端以下に配置され、
    前記第1補強筋は、前記折曲部の内側に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の床構造。
  4. 前記補強部材の設置範囲は、前記鉄骨梁の前記軸方向の一端から他方に向かって前記鉄骨梁の前記軸方向の長さの25%以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の床構造。
  5. 前記鉄骨梁は、複数の鉄骨を継手部材によって結合して構成され、
    前記スタッドおよび前記第2補強筋は、前記継手部材を避けた位置に設けられ、
    前記補強部材の設置範囲は、前記鉄骨梁の前記軸方向の一端から他方に向かって前記鉄骨梁の前記軸方向の長さの25%に前記継手部材の前記軸方向の長さを加えた長さ以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の床構造。
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