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JP7368518B2 - 鞍乗型車両 - Google Patents
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本発明は、鞍乗型車両に係り、特に、車輪の上方に配設されて車輪が巻き上げる泥や水等を受け止めるフェンダを備えた鞍乗型車両に関する。
従来から、鞍乗型車両の車輪の上方に配設されるフェンダにおいて、フェンダの裏面に付着する泥や水等を下方に落とすための工夫が知られている。
特許文献1には、上面側シートと下面側シートとの間に空洞を有して一体化されたシート部材をフェンダの裏面に取り付けることで、走行時に下面側シートが上下に振動して泥や水等が落ちるようにした鞍乗型車両が開示されている。
特開2016-60365号公報
しかし、特許文献1の技術では、シート部材の下面側シートが上下に動く範囲が小さく、泥や水等をより効果的に落とすための構成に関しては、依然として工夫の余地があった。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、フェンダの裏面に付着する泥や水等をより効果的に落とすことができる鞍乗型車両を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、車輪(WF,WR)の上方に配設されるフェンダ(9,17)を有する鞍乗型車両(1)において、前記フェンダ(9,17)の裏面にシート部材(30)が取り付けられており、前記シート部材(30)は、車両前後方向の一方の端部側(32)が前記フェンダ(9,17)に固定されることで、他方の端部側(31)が揺動可能とされる点に第1の特徴がある。
また、前記フェンダ(9,17)に固定される一方の端部側(32)は、前記シート部材(30)の後端部である点に第2の特徴がある。
また、前記シート部材(30)が弾性部材からなる点に第3の特徴がある。
また、前記シート部材(30)は、車両前後方向に複数枚取り付けられる点に第4の特徴がある。
また、前記複数枚のシート部材(30)は、車両前後方向で互いに一部が重なるように配設されている点に第5の特徴がある。
また、前記シート部材(30)は、車幅方向に複数枚が取り付けられる点に第6の特徴がある。
さらに、前記シート部材(30)の厚みは、前記フェンダ(9,17)に固定される一方の端部側(32)より他方の端部側(31)の方が薄い点に第7の特徴がある。
第1の特徴によれば、車輪(WF,WR)の上方に配設されるフェンダ(9,17)を有する鞍乗型車両(1)において、前記フェンダ(9,17)の裏面にシート部材(30)が取り付けられており、前記シート部材(30)は、車両前後方向の一方の端部側(32)が前記フェンダ(9,17)に固定されることで、他方の端部側(31)が揺動可能とされるので、走行中にシート部材が上下に揺動することで、シート部材に付着した泥や水等が落ちやすくなり、フェンダの裏面に泥や水等が溜まることを防ぐことができる。また、シート部材の一方の端部側が固定されることで、他方の揺動量が大きくなり、泥や水等をより効果的に落とすことができる。
第2の特徴によれば、前記フェンダ(9,17)に固定される一方の端部側(32)は、前記シート部材(30)の後端部であるので、走行中に車輪が巻き上げる泥や水等は、フェンダに対して後方下方から前方上方に向かって飛散するところ、シート部材の後端部が固定されていることで、フェンダとシート部材との間に泥や水等が侵入することを抑制できる。
第3の特徴によれば、前記シート部材(30)が弾性部材からなるので、シート部材が全体的に湾曲して揺動することで泥や水等が落ちやすくなる。また、停車時においても泥や水等の重みでシート部材が湾曲して泥や水等が落ちやすくなる。
第4の特徴によれば、前記シート部材(30)は、車両前後方向に複数枚取り付けられるので、揺動するシート部材の数を増やすことで、より一層、泥や水等が下方に落ちやすくなる。
第5の特徴によれば、前記複数枚のシート部材(30)は、車両前後方向で互いに一部が重なるように配設されているので、前側のシート部材の後端部が後側のシート部材の前端部によって下方から覆われることとなり、シート部材の後端部に泥や水等が付着することを抑制できる。
第6の特徴によれば、前記シート部材(30)は、車幅方向に複数枚が取り付けられるので、フェンダの形状に合わせたシート部材の配置が容易となる。
第7の特徴によれば、前記シート部材(30)の厚みは、前記フェンダ(9,17)に固定される一方の端部側(32)より他方の端部側(31)の方が薄いので、フェンダに対して強固に固定できると共に揺動しやすいシート部材を得ることができる。
本実施形態に係る自動二輪車の左側面図である。 リヤフェンダの裏面に取り付けられるシート部材の構成を示す模式断面図である。 図2のA方向視図である。 シート部材の構成を示す断面図である。 停車時のシート部材の形状を示す断面図である。 フロントフェンダの斜視図である。 フロントフェンダの底面図である。 図7のVIII-VIII線断面図である。 シート部材の配設方法の一例を示す断面図である。 本実施形態の変形例に係るシート部材の構成を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る自動二輪車1の左側面図である。自動二輪車1は、パワーユニットPの駆動力をドライブチェーン15を介して車輪としての後輪WRに伝達して走行する鞍乗型車両である。車体フレーム2を構成する左右一対のメインフレーム3の前端部には、車輪としての前輪WFの操舵機構を回動自在に軸支するヘッドパイプ7が取り付けられている。ヘッドパイプ7の上下には、左右一対のフロントフォーク10を支持するトップブリッジ6およびボトムブリッジ8が配設されている。トップブリッジ6の上部には、操向ハンドル5が取り付けられており、フロントフォーク10の上下方向の中間位置には、前輪WFの上方を覆うフロントフェンダ9が取り付けられている。
メインフレーム3の後端下部には、スイングアーム14を揺動自在に軸支するピボット12を備えるピボットフレーム13が連結されている。スイングアーム14の後端部には、後輪WRが回転自在に軸支されている。メインフレーム3の上方には燃料タンク4が配設されており、メインフレーム3の下方には、駆動源としてのパワーユニットPが吊り下げられている。メインフレーム3の側方には、左右一対のサイドカウル11が配設されている。
メインフレーム3の後部には、運転者が着座するシート19を支持するリヤフレーム20が連結されている。リヤフレーム20は、左右一対のリヤカウル18および後輪WRの上方を覆うリヤフェンダ17を支持しており、リヤカウル18の内側には、パワーユニットPの燃焼ガスを排出するマフラ16が配設されている。
図2は、リヤフェンダ17の裏面に取り付けられるシート部材30の構成を示す模式断面図である。また、図3は図2のA方向視図である。本発明に係るシート部材30は、弾性を有する薄板状の部材であり、その後端側を固定部材40によってリヤフェンダ17の裏面に固定することで、走行中の振動によって前端側が上下に揺動するように構成されている。このシート部材30の上下方向への揺動動作により、後輪WRから巻き上げられて付着する泥や水等が下方に落ちやすくなり、リヤフェンダ17の裏面に泥や水等が溜まることを防ぐことができる。また、後輪WRによって巻き上げられる泥や水等は、後方下方から前方上方に向かって飛散するので、シート部材30の後端側を固定することで、リヤフェンダ17とシート部材30との間に泥や水等が侵入することを防ぐことができる。
図4は、シート部材30の構成を示す断面図である。前記したように、シート部材30は、その後端部32が固定部材40によってリヤフェンダ17の裏面に取り付けられることで、前端部31が上下方向に揺動できるように構成されている。本実施形態では、シート部材30の後端部32のみを固定することで、開放されている前端部31の揺動範囲を大きくすることができる。さらに、揺動する前端部31によって水膜を切りやすくなるため、シート部材30に付着する泥M等を下方に落とす効果が高められる。なお、固定される後端部32は、シート部材30の後端部からシート部材30の前後方向で中心より後端部側のことを意味し、後端部近傍を指す。
シート部材30をリヤフェンダ17の裏面に固定する方法は、本実施形態のようにネジやリベット等の固定部材40を用いる方法に限られず、接着剤による接着する方法、クリップ部材によって挟む方法、リヤフェンダ17の裏面に設けられた溝に係合させる方法等、種々の変形が可能である。
図5は、停車時のシート部材30の形状を示す断面図である。シート部材30には、厚みのある合成樹脂、クリアファイルのような薄い合成樹脂、弾性の高いゴム、メッシュシート等の種々の素材を適用することができる。また、シート部材30の厚みも種々の変更が可能とされる。この素材と厚みの組み合わせにより、(a)に示すように、初期状態でほとんど変形しない態様から、(b),(c)のような中間の態様、(d)に示すような下方に垂れ下がる態様まで任意に設定することが可能となる。例えば、下方に湾曲しやすい素材とした場合には、停車時においても泥や水等の重みでシート部材30が湾曲して泥や水等が落ちやすくなる。シート部材30には、車両前後の長さ方向よりも高さ方向が薄く、車両前後方向の長さが長い種々の部材を適用できる。
図6は、フロントフェンダ9の斜視図である。また、図7はフロントフェンダ9の底面図であり、図8は図7のVIII-VIII線断面図である。シート部材30は、後輪WRの上方を覆うリヤフェンダ17に限られず、前輪WFの上方を覆うフロントフェンダ9に適用してもよい。シート部材30の形状や大きさは、フロントフェンダ9やリヤフェンダ17の形状に合わせて種々の変更が可能である。また、シート部材30の配置は、車両前後方向に複数枚を配置するほか、車幅方向に複数枚を配置する構成としてもよい。これにより、フロントフェンダ9やリヤフェンダ17の形状に合わせた配置が可能になると共に、揺動箇所が増えることで、泥や水等を落とす効果を高めることが可能となる。
図9は、シート部材30の配設方法の一例を示す断面図である。シート部材30は、車両前後方向に複数枚を配設した際に、互いに一部が重なるように配設することができる。具体的には、前後に隣接するシート部材30において、前側のシート部材30の後端部32が、後側のシート部材30の前端部31によって下方から覆われるように配設する。これにより、揺動しない後端部32に泥や水等が付着することを防ぐことができる。また、シート部材30が1枚の場合では、シート部材30が撓んで開放側の端部が車輪に付きやすくなるが、複数枚のため揺動面を増やせる。
図10は、本実施形態の変形例に係るシート部材30の構成を示す断面図である。シート部材30の厚さは、フロントフェンダ9またはリヤフェンダ17に固定される後端部32より、振動により揺動する前端部31の方を薄く設定することができる。これにより、フロントフェンダ9またはリヤフェンダ17にシート部材30を強固に固定できると共により前端部31が揺動しやすいシート部材30を得ることができる。
上記したように、本発明に係るシート部材によれば、フロントフェンダ9またはリヤフェンダ17の裏面に配設されるシート部材30において、シート部材30の後端部32のみを固定することで前端部31が揺動できるように構成したので、鞍乗型車両1の走行中にシート部材30が上下に揺動することで、シート部材30に付着した泥や水等が落ちやすくなり、フェンダの裏面に泥や水等が溜まることを防ぐことが可能となる。また、シート部材30の後端部32が固定されることで前端部31の揺動量が大きくなり、泥や水等を落とす効果をより一層高めることができる。
なお、自動二輪車の態様、フロントフェンダおよびリヤフェンダの形状や構造、シート部材の形状や材質、シート部材の配設位置や数、固定部材の態様、シート部材の固定方法等は、上記実施形態に限られず、種々の変更が可能である。例えば、シート部材は、前端部をフェンダに固定することで後端部が揺動するように構成してもよい。本発明に係るシート部材は、自動二輪車の前後フェンダに限られず、三輪車や四輪車等の種々の車両のフェンダに適用することが可能である。
1…自動二輪車(鞍乗型車両)、9…フロントフェンダ(フェンダ)、17…リヤフェンダ(フェンダ)、30…シート部材、31…前端部(他方の端部側)、32…後端部(一方の端部側)、WF…前輪(車輪)、WR…後輪(車輪)

Claims (5)

  1. 車輪(WF,WR)の上方に配設されるフェンダ(9,17)を有する鞍乗型車両(1)において、
    前記フェンダ(9,17)の裏面に車両前後方向に複数枚、弾性部材からなるシート部材(30)が取り付けられており、
    前記シート部材(30)は、車両前後方向の一方の端部側(32)が前記フェンダ(9,17)に固定されることで、他方の端部側(31)が前記フェンダ(9,17)に接する位置から前記車輪(WF,WR)の方向に揺動可能とされることを特徴とする鞍乗型車両。
  2. 前記フェンダ(9,17)に固定される一方の端部側(32)は、前記シート部材(30)の後端部であることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両。
  3. 前記複数枚のシート部材(30)は、車両前後方向で互いに一部が重なるように配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の鞍乗型車両。
  4. 前記シート部材(30)は、車幅方向に複数枚が取り付けられることを特徴とする請求
    項1ないしのいずれかに記載の鞍乗型車両。
  5. 前記シート部材(30)の厚みは、前記フェンダ(9,17)に固定される一方の端部側(32)より他方の端部側(31)の方が薄いことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の鞍乗型車両。


    以上
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