JP7377721B2 - マーカ検出装置およびそのプログラム、ならびに、マーカ発光装置 - Google Patents
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Description
例えば、同一平面内に存在する位置関係が既知の4個以上の点を用いて、透視4点問題(P4P問題;Perspective 4-Point Problem)を解くことでカメラパラメータを推定することができる。
このP4P問題の解法を用いるカメラ校正手法では、カメラが撮像した画像上において、4個以上の点がどの像に対応するかを対応付ける必要がある。
一般に、形状や大きさが既知の矩形状のパターンを印刷した平面上のマーカを用いて、矩形状のパターンとともに印刷される識別用パターンによって、複数のマーカを区別する工夫がなされている。
また、3次元位置が既知の点付近にある3次元位置が未知のパターンを用いてカメラパラメータを推定する手法が開示されている(非特許文献1参照)。
また、マーカに識別用パターンを含めても、識別用パターンの一部に影が落ちる等、均一な照明が得られない場合、識別誤りが生じることがある。
また、マーカに類似した模様の物体が校正すべきカメラの視野内に存在すると、誤認識を起こしてしまう。
このように、従来の手法では、マーカの検出および識別を頑健に行うことができないという問題がある。また、強校正以外にも、物体の位置検出等、少なくとも2以上のマーカを頑強に検出および識別する手法が望まれている。
このとき、各マーカの発光パターンは、同一のマーカにおける発光パターンベクトルの内積が0より大きく、異なるマーカ間の発光パターンベクトル内積が0以下であるため、相関画像は、発光パターンと相関の強い画素の画素値が正または負で大きな値となる。
そして、マーカ検出装置は、マーカ座標演算部によって、閾値処理部で生成された二値化画像において、マーカの領域の重心等の代表点を演算する。
これによって、マーカ検出装置は、発光パターンで識別されるマーカの位置を代表点の位置として検出する。
このような発光パターンでマーカの発光状態を制御することで、マーカを撮像した映像から、マーカの発光パターンと相関の強い画像上の位置を検出することが可能になる。
本発明によれば、マーカの発光によって、照明が均一でない環境であっても、マーカを検出することができる。また、本発明によれば、マーカの発光パターンによって、映像中のマーカの検出と識別とを頑健に行うことができる。
<第1実施形態>
[マーカ検出システム]
図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るマーカ検出システムSの概要について説明する。
マーカ検出システムSは、2以上のマーカを、カメラが撮像した映像から検出し識別するものである。
マーカ検出システムSは、マーカ発光装置1と、マーカ検出装置2と、カメラ3と、を備える。
マーカ検出装置2は、マーカ発光装置1が発光するマーカの発光パターンによって、カメラ3が撮像した映像から、マーカの位置を検出するものである。ここでは、マーカ検出装置2は、それぞれのマーカごとに、その位置を、映像を構成する時系列の画像中の座標として出力する。
以下、マーカ発光装置1およびマーカ検出装置2について詳細に説明する。
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るマーカ発光装置1について説明する。
図1に示すように、マーカ発光装置1は、発光部10と発光制御部11とを備える。
発光部10は、複数のマーカ101,…,106として複数の発光素子を備える。
マーカ101,…,106は、2つの発光状態で切り替えて光(可視光、赤外光、紫外光等の電磁波)を発光するものである。2つの発光状態とは、点滅の場合であれば点灯状態および消灯状態、輝度変化の場合であれば高輝度状態および低輝度状態等である。
ここでは、マーカを6個(101~106)、2つの発光状態を点滅とする例で説明する。
マーカ101,…,106は、発光制御部11から出力される制御信号により発光状態を切り替える。
ここでは、発光制御部11は、2値の値をとる時間関数により定義される発光パターンを用いる。以下、時間関数をwn(t)とする。なお、nはマーカを区別する符号(ここでは、101~106)であり、tは時刻である。wn(t)は、“+1”および“-1”の2値をとる。
時間関数wn(t)は、所定の時間周期でパターンが繰り返され、その時間周期に有限個のタイムスロット(一定の時間区間)を有し、各タイムスロットにおいて1つの発光状態を継続するような関数とする。
例えば、時間関数wn(t)は、カメラ3の撮像のフレームレートFに同期したM個のタイムスロットを有し、周期M/Fの時間で反復するウォルシュ関数Wnで定義する以下の式(1)とする。
図3において、(a)はw101(t)、(b)はw102(t)、(c)はw103(t)、(d)はw104(t)、(e)はw105(t)、(f)はw106(t)のそれぞれのタイムスロット4個分の時刻tにおける値を示している。
なお、(d)~(f)の各値は、(a)~(c)の同じ時刻の値の符号を反転したものである。
図4(a)は、マーカ101,102,103が点灯し、マーカ104,105,106が消灯した状態を示している。図4(b)は、マーカ101,105,106が点灯し、マーカ102,103,104が消灯した状態を示している。図4(c)は、マーカ103,104,105が点灯し、マーカ101,102,106が消灯した状態を示している。図4(d)は、マーカ102,104,106が点灯し、マーカ101,103,105が消灯した状態を示している。
このように、発光制御部11は、予め定めた数のタイムスロットで、周期的に、マーカ101,…,106の発光状態を変えて発光させる。
発光パターンベクトルは、タイムスロットごとの発光パターンの変化を示す数値列である。例えば、タイムスロットの数が4個で変化する図3(a)のw101(t)は、[+1 +1 -1 -1]、図3(b)のw102(t)は、[+1 -1 -1 +1]、図3(c)のw103(t)は、[+1 -1 +1 -1]等である。
また、時間関数wn(t)は、ウォルシュ関数以外にも、疑似ランダム雑音系列、M系列等、2値(±1とする)の切り替えを周期的に行う関数であればよい。この場合、周期的に切り替わる2値のそれぞれに、マーカの発光状態を対応付ければよい。
次に、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るマーカ検出装置2の構成について説明する。
図1に示すように、マーカ検出装置2は、相関演算部20と、閾値処理部30と、マーカ座標演算部40と、を備える。
ここでは、相関演算部20は、乗算部21と、積算部22と、を備える。
ここでは、乗算部21は、以下の式(4)に示すように、時刻tに入力されるフレーム画像I(t)と、マーカごとの制御信号である時間関数wn(t)とを、個々の乗算器M1~M3で乗算することで、マーカごとの乗算結果pn(t)を生成する。
ここでは、反転していない発光パターンを示す関数w101(t),w102(t),w103(t)を、それぞれ、乗算器M1,M2,M3に入力し、フレーム画像I(t)と乗算することで、乗算結果p101(t),p102(t),p103(t)を生成する。
乗算部21は、乗算結果p101(t),p102(t),p103(t)を、積算部22に出力する。
ここでは、積算部22は、以下の式(5)に示すように、乗算部21で生成された乗算結果pn(t)を、発光パターンの繰り返しの基準であるタイムスロットM個(ここでは、4個)分に相当する時間区間で、画素位置ごとに和を演算することで、相関画像rn(t)を生成する。
積算部22は、生成した相関画像r101(t),r102(t),r103(t)を、積算部22に出力する。
図5は、前記式(5)の演算によって積算部22が生成する相関画像を示す図であって、(a)は相関画像r101(t)、(b)は相関画像r102(t)、(c)は相関画像t103(t)を示す。
図5に示すように、マーカ101は、相関画像r101(t)のみにおいてマーカ像が現れ、そのマーカ像はマーカ101の輝度に応じた輝度が高い正の画素値となり、他の画素はそれよりも輝度が低い画素値となる。
また、マーカ102は、相関画像r102(t)のみにおいてマーカ像が現れ、そのマーカ像はマーカ102の輝度に応じた輝度が高い正の画素値となり、他の画素はそれよりも輝度が低い画素値となる。
同様に、マーカ103は、相関画像r103(t)のみにおいてマーカ像が現れ、そのマーカ像はマーカ103の輝度に応じた輝度が高い正の画素値となり、他の画素はそれよりも輝度が低い画素値となる。
また、マーカ105は、マーカ102の発光パターンの符号を判定させたものであるため、相関画像r102(t)のみにおいてマーカ像が現れ、そのマーカ像はマーカ105の輝度に応じた輝度が低い負の画素値となり、他の画素はそれよりも輝度が高い画素値となる。
同様に、マーカ106は、マーカ103の発光パターンの符号を判定させたものであるため、相関画像r103(t)のみにおいてマーカ像が現れ、そのマーカ像はマーカ106の輝度に応じた輝度が低い負の画素値となり、他の画素はそれよりも輝度が高い画素値となる。
このように、相関演算部20は、相関画像として、マーカの領域を輝度で識別可能な画像を生成する。
図1に戻って、マーカ検出装置2の構成について説明を続ける。
閾値処理部30は、抽出したいマーカの像が正の画素値となる相関画像rn(t)については、相関画像rn(t)の各画素の画素値が予め定めた正の閾値を超えた(または閾値以上)か否かを判定する。そして、閾値処理部30は、閾値を超えた(または閾値以上の)場合には、二値化画像の当該画素位置の画素値を例えば“1”、それ以外の場合には、二値化画像の当該画素位置の画素値を例えば“0”とする。
図6に示すように、閾値処理部30は、マーカの数に応じた複数の二値化部31(311,312,313,314,315,316)を備える。
二値化部311,312,313は、正の閾値で相関画像を二値化するものである。
ここでは、二値化部311は、相関画像r101(t)を入力し、閾値(+θ)を超える画素値を“1”、閾値(+θ)以下の画素値を“0”とすることで、二値化画像b101(t)を生成する。
二値化部312は、二値化部311と同様の処理で、相関画像r102(t)から二値化画像b102(t)を生成する。
二値化部313も、二値化部311と同様の処理で、相関画像r103(t)から二値化画像b103(t)を生成する。
ここでは、二値化部314は、相関画像r101(t)を入力し、閾値(-θ)以上の画素値を“0”、閾値(-θ)未満の画素値を“1”とすることで、二値化画像b104(t)を生成する。
二値化部315は、二値化部314と同様の処理で、相関画像r102(t)から二値化画像b105(t)を生成する。
二値化部316も、二値化部314と同様の処理で、相関画像r103(t)から二値化画像b106(t)を生成する。
図7(a)に示すように、二値化画像b101(t)には、マーカ101のみが明るく検出される。また、図7(b)に示すように、二値化画像b102(t)には、マーカ102のみが明るく検出される。また、図7(c)に示すように、二値化画像b103(t)には、マーカ103のみが明るく検出される。また、図7(d)に示すように、二値化画像b104(t)には、マーカ104のみが明るく検出される。また、図7(e)に示すように、二値化画像b105(t)には、マーカ105のみが明るく検出される。また、図7(f)に示すように、二値化画像b106(t)には、マーカ106のみが明るく検出される。
図1に戻って、マーカ検出装置2の構成について説明を続ける。
閾値処理部30は、生成したマーカごとの二値化画像をマーカ座標演算部40に出力する。
ここでは、マーカ座標演算部40は、各二値化画像において、マーカの像として検出された所定画素値(ここでは、“1”)の領域の重心をマーカ座標として算出する。
マーカ座標演算部40は、二値化画像bn(t)の画像座標(x,y)における画素値をbn(t;x,y)としたとき、以下の式(6)により、マーカであるはマーカnの画像座標(ξn,ηn)をマーカ座標として算出する。
以上説明したようにマーカ検出装置2を構成することで、マーカ検出装置2は、マーカの発光パターンによって、照明が均一でない環境であっても、マーカを検出し、各マーカを識別することができる。
なお、マーカ検出装置2は、コンピュータを、前記した各部として機能させるプログラム(マーカ検出プログラム)で動作させることができる。
次に、図8を参照(構成については適宜図1参照)して、本発明の第1実施形態に係るマーカ検出装置2の動作について説明する。なお、マーカ検出装置2には、マーカ発光装置1が所定発光パターンで複数のマーカを発光させた空間をカメラ3で撮像した映像が、入力されるものとする。また、マーカ検出装置2には、マーカ発光装置1がマーカを発光させる発光パターンの制御信号が、信号線4を介して入力されるものとする。
これによって、相関演算部20は、発光パターンの時間区間を基準として画素ごとの相関を示す相関画像(図5参照)を、発光パターンごとに生成する。
なお、マーカの発光パターンが互いに反転したパターンの場合、閾値処理部30は、1つの相関画像から、2つの二値化画像を生成する。
これによって、マーカ座標演算部40は、マーカごとの画像上のマーカ座標を算出する。
以上の動作によって、マーカ検出装置2は、複数のマーカの発光パターンによって、マーカを撮像した映像から、マーカを検出するとともに、マーカの識別を行うことができる。
[マーカ検出装置]
次に、図9を参照して、本発明の第2実施形態に係るマーカ検出装置2Bについて説明する。なお、マーカ発光装置は、図1で説明したマーカ発光装置1を用いることができる。
ここでは、相関演算部20Bは、映像遅延部23と、動き補償部24と、信号遅延部25と、乗算部21Bと、積算部22Bと、を備える。
映像遅延部231は、カメラ3から入力される映像を1フレーム遅延して、映像遅延部232と、動き補償部241とに出力する。
映像遅延部232は、映像遅延部231から入力される映像を1フレーム遅延して、映像遅延部233と、動き補償部242とに出力する。
映像遅延部233は、映像遅延部232から入力される映像を1フレーム遅延して、動き補償部243に出力する。
動き補償部242は、カメラ3から入力される映像と、映像遅延部232で遅延された映像との間の画像の動きを推定し動き補償を行うことで、遅延された映像をカメラ3から入力される映像に位置合わせした動き補償映像を生成する。動き補償部242は、生成した動き補償映像を、乗算部213に出力する。
動き補償部243は、カメラ3から入力される映像と、映像遅延部233で遅延された映像との間の画像の動きを推定し動き補償を行うことで、遅延された映像をカメラ3から入力される映像に位置合わせした動き補償映像を生成する。動き補償部243は、生成した動き補償映像を、乗算部214に出力する。
例えば、動き補償部24は、画面全体を幾何変換するグローバル動き補償を行うものであってもよい。グローバル動き補償を行うことで、画面全体の大局的な動きを補償し、時刻の異なる画像間の細かな動きに影響されない頑健なマーカの検出および識別が可能になる。
なお、グローバル動き補償や局所的な動き補償に用いる幾何変換には、併進、拡大・縮小、回転、せん断写像(シアー)、アフィン変換、ホモグラフィー変換、レンズ歪み補償の一つまたは複数の組み合わせが挙げられる。
例えば、動き補償部24は、入力した映像の画像間で、画素値列の誤差を最小化するように動きを推定するものであってもよいし、画像間の画素値列の相関を最大化するように動きを推定するものであってもよい。また、画素値列の誤差を最小化する手法は、ロバスト推定法を用いてもよい。
例えば、ロバスト推定法として、最小メジアン(LMedS;Least Median of Squares)を用いる場合、動き補償部24は、入力した映像の画像間において画素値列の誤差を最小化する際に、画素ごとの二乗誤差を求め、その中央値が最小となるように、幾何変換のパラメータを算出することで動き推定し動き補償を行う。
これによって、マーカ以外の被写体の輝度や動きの変化、画像の雑音等の影響を抑えて動き補償の頑健性を高めることができ、頑健なマーカの検出および識別が可能になる。
このとき、動き補償部241は、フレーム画像I(t-1)に対して、フレーム画像I(t)との誤差が最小となるように動き補償を行う。また、動き補償部242は、フレーム画像I(t-2)に対して、フレーム画像I(t)との誤差が最小となるように動き補償を行う。また、動き補償部243は、フレーム画像I(t-3)に対して、フレーム画像I(t)との誤差が最小となるように動き補償を行う。また、動き補償部244は、フレーム画像I(t-4)に対して、フレーム画像I(t)との誤差が最小となるように動き補償を行う。
信号遅延部252は、信号遅延部251で遅延された制御信号をさらに1フレームに相当する時間遅延して、乗算部213と、信号遅延部253とに出力する。
信号遅延部253は、信号遅延部252で遅延された制御信号をさらに1フレームに相当する時間遅延して、乗算部214に出力する。
乗算器M11は、フレーム画像I(t)と関数w101(t)とを乗算し、乗算結果(図中、〇A)を積算部22Bに出力する。なお、図中の丸で囲んだ文字A,B,…等は、本明細書において、〇A,〇B,…等と記載する。
乗算器M12は、フレーム画像I(t)と関数w102(t)とを乗算し、乗算結果(図中、〇B)を積算部22Bに出力する。
乗算器M13は、フレーム画像I(t)と関数w103(t)とを乗算し、乗算結果(図中、〇C)を積算部22Bに出力する。
乗算器M21は、フレーム画像I(t-1)と関数w101(t-1)とを乗算し、乗算結果(図中、〇D)を積算部22Bに出力する。
乗算器M22は、フレーム画像I(t-1)と関数w102(t-1)とを乗算し、乗算結果(図中、〇E)を積算部22Bに出力する。
乗算器M23は、フレーム画像I(t-1)と関数w103(t-1)とを乗算し、乗算結果(図中、〇F)を積算部22Bに出力する。
乗算器M31は、フレーム画像I(t-2)と関数w101(t-2)とを乗算し、乗算結果(図中、〇G)を積算部22Bに出力する。
乗算器M32は、フレーム画像I(t-2)と関数w102(t-2)とを乗算し、乗算結果(図中、〇H)を積算部22Bに出力する。
乗算器M33は、フレーム画像I(t-2)と関数w103(t-2)とを乗算し、乗算結果(図中、〇I)を積算部22Bに出力する。
乗算器M41は、フレーム画像I(t-3)と関数w101(t-3)とを乗算し、乗算結果(図中、〇J)を積算部22Bに出力する。
乗算器M42は、フレーム画像I(t-3)と関数w102(t-3)とを乗算し、乗算結果(図中、〇K)を積算部22Bに出力する。
乗算器M43は、フレーム画像I(t-3)と関数w103(t-3)とを乗算し、乗算結果(図中、〇L)を積算部22Bに出力する。
加算部221は、加算結果を閾値処理部30に出力する。
加算部222は、加算結果を閾値処理部30に出力する。
加算部223は、加算結果を閾値処理部30に出力する。
これによって、積算部22Bは、図5に示したような発光パターンに対する画素ごとの相関を示す相関画像を生成することができる。
なお、マーカ検出装置2Bは、コンピュータを、前記した各部として機能させるプログラム(マーカ検出プログラム)で動作させることができる。
[マーカ発光装置]
次に、図11を参照して、本発明の第3実施形態に係るマーカ発光装置1Cについて説明する。
第1実施形態、第2実施形態のマーカ発光装置1(図1参照)は、マーカ101~106の点灯または消灯の2つの発光状態を予め定めた発光パターンで制御するものであった。
このマーカは、点灯および消灯以外に、異なる輝度、異なる色、または、それらの組み合わせごとの複数の発光状態で発光パターンを形成してもよい。
ここでは、消灯と3つの異なる色の発光とによって、4状態をとるタイムスロットで発光するマーカを例に説明する。
マーカ発光装置1Cは、消灯と3つの異なる色の発光状態によって、マーカを検出するための発光パターンを発光するものである。
図11に示すように、マーカ発光装置1Cは、発光部10Cと発光制御部11Cとを備える。
マーカ101C,…,136Cは、消灯、赤点灯、緑点灯および黄点灯の4つの発光状態を切り替えて光を発光するものである。
赤および緑の発光体をいずれも消灯した場合、マーカ101Cは消灯状態となる。また、赤の発光体のみを点灯した場合、マーカ101Cは赤点灯状態となる。また、緑の発光体のみを点灯した場合、マーカ101Cは緑点灯状態となる。また、赤および緑の発光体をいずれも点灯した場合、マーカ101Cは黄点灯状態となる。
マーカ101C,…,136Cは、発光制御部11Cから出力される制御信号により発光状態を切り替える。
ここでは、発光制御部11Cは、2値の値をとる時間関数により、発光パターンを生成する。以下、時間関数をwp (R)(t),wp (G)(t)とする。なお、wp (R)(t)はマーカの赤(R)の発光体を制御する関数であり、wp (G)(t)はマーカの緑(G)の発光体を制御する関数である。また、pはマーカを区別する符号(ここでは、0~35)であり、tは時刻である。wp (R)(t),wp (G)(t)は、それぞれ、“+1(発光)”および“-1(消灯)”の2値をとる。
時間関数wp (R)(t),wp (G)(t)を、以下の式(7)で定義する。
これによって、マーカ発光装置1Cは、消灯と3つの異なる色の発光状態によって、36個の発光パターンによるマーカの発光を行うことができる。
次に、図14を参照して、本発明の第3実施形態に係るマーカ検出装置2Cについて説明する。
マーカ検出装置2Cは、図11で説明したマーカ発光装置1Cが発光するマーカの発光パターンによって、カメラ3Cが撮像したカラー映像から、マーカの位置を検出し識別するものである。
相関演算部20は、カメラ3が撮像する色チャンネルのうち、2つの色チャンネルに対応して、2つの相関演算部201,202を備える。なお、相関演算部201,202は、それぞれ、入力するフレーム画像の色チャンネルが異なるだけで、図1で説明した相関演算部20と同じものである。なお、相関演算部201,202は、図9で説明した相関演算部20Bで構成してもよい。
ここでは、相関演算部201は、発光パターンの繰り返しの基準である4個のタイムスロットに相当する時間区間ごとに、3個の相関画像を生成する(図5参照)。相関演算部201は、生成した相関画像を閾値処理部301に出力する。
ここでは、相関演算部202は、発光パターンの繰り返しの基準である4個のタイムスロットに相当する時間区間ごとに、3個の相関画像を生成する(図5参照)。相関演算部202は、生成した相関画像を閾値処理部302に出力する。
閾値処理部30は、相関演算部201,202に対応して、2つの閾値処理部301,302を備える。なお、閾値処理部301,302は、図1で説明した閾値処理部30と同じものである。
ここでは、閾値処理部301は、6個の二値化画像を生成する(図6参照)。閾値処理部301は、生成した二値化画像を論理演算部50に出力する。
ここでは、閾値処理部302は、6個の二値化画像を生成する(図6参照)。閾値処理部302は、生成した二値化画像を論理演算部50に出力する。
ここでは、論理演算部50は、閾値処理部301で生成された6個の二値化画像と、閾値処理部302で生成された6個の二値化画像との36個の組み合わせで、論理積を演算する。
なお、論理演算部50における論理積は、二値化画像同士の対応する画素位置ごとに画素値の最小値を選択すればよい。
これによって、論理演算部50は、マーカごとに、当該マーカの像のみを抽出した画像を生成することができる。
論理演算部50は、生成した二値化画像(ここでは、36個の二値化画像)を、マーカ座標演算部40に出力する。
なお、マーカ座標演算部40は、二値化画像の数が異なるだけで、図1で説明したマーカ座標演算部40と同じものである。
これによって、マーカ検出装置2Cは、4個のタイムスロット、4発光状態(消灯状態を含む)、および、6種類の時間関数wq(t) (q∈0,1,…,5)(図13参照)に基づいて、最大で36個のマーカの位置を検出し、識別することができる。
なお、マーカ検出装置2Cは、コンピュータを、前記した各部として機能させるプログラム(マーカ検出プログラム)で動作させることができる。
例えば、ここでは、マーカの発光状態を、点灯および消灯の2種類の状態とした。
しかし、マーカの輝度値に応じて、発光状態を多状態としてもよい。また、色(赤、緑、青、シアン、マゼンタ、黄、白等)および輝度値に応じて、マーカの発光状態を多状態とすることとしてもよい。
その場合、マーカ検出装置2は、カメラ3が撮像するフレーム画像から特定の輝度範囲ごとの画像を生成する、あるいは、カメラ3が撮像するフレーム画像の色チャンネルごとに、特定の輝度範囲ごとの画像を生成する輝度別画像生成部(不図示)を備え、図14で説明したマーカ検出装置2Cの複数の相関演算部20に、輝度範囲ごとの画像を出力することとすればよい。
また、相関演算部20および閾値処理部30は、色チャンネルおよび輝度範囲ごとに、複数備えることとすればよい。
これによって、発光パターンの基準となる時間区間のタイムスロットに多値情報を載せることが可能になり、より多くのマーカを短時間で検出することが可能になる。
しかし、図15に示すように、マーカ検出装置2に、マーカ発光装置1の発光制御部11と同じ発光パターンを生成する発光制御部60を備え、発光制御部11と発光制御部60とで、同期して動作する構成としてもよい。
なお、この同期方法は、発光制御部11および発光制御部60のいずれか一方から他方へと有線または無線で同期のための信号を伝送してもよいし、外部に設けた同期用に信号源から同期信号を発光制御部11および発光制御部60に有線または無線により与えてもよい。あるいは、標準電波、ビーコン、測位衛星、天体からの電磁波等に基づいて、発光制御部11および発光制御部60を同期させてもよい。
10,0C 発光部
101,…,106 マーカ
11,11C 発光制御部
2,2B,2C マーカ検出装置
20,20B 相関演算部
21,22B 乗算部
22,22B 積算部
23 映像遅延部
24 動き補償部
25 信号遅延部
30 閾値処理部
31 二値化部
40 マーカ座標演算部
50 論理演算部
60 発光制御部
3,3C カメラ
Claims (10)
- 複数のタイムスロットで構成された発光パターンの時間区間において、前記タイムスロットごとの発光パターンの変化を示す発光パターンベクトルの同一のマーカにおける内積が0より大きく、異なるマーカ間の前記内積が0以下となる発光パターンで発光する複数のマーカを撮像した映像から、前記マーカを検出するマーカ検出装置であって、
前記時間区間ごとに、前記映像のフレーム画像の画素と、前記発光パターンごとの発光パターンベクトルとの間の相関を演算することで前記発光パターンごとの相関画像を生成する相関演算部と、
前記発光パターンごとの相関画像を予め定めた閾値で二値化することで、前記マーカとそれ以外の領域とを区分した二値化画像を生成する閾値処理部と、
前記閾値処理部で生成された二値化画像において、前記マーカの領域の代表点を演算するマーカ座標演算部と、
を備えることを特徴とするマーカ検出装置。 - 前記相関演算部は、
前記発光パターンごとに、前記映像のフレーム画像の画素値と、前記フレーム画像の時刻に対応して符号が変化する前記発光パターンベクトルの値とを乗算する乗算部と、
前記乗算部で乗算された前記発光パターンごとの乗算結果を前記時間区間ごとに積算して前記相関画像を生成する積算部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のマーカ検出装置。 - 前記相関演算部は、
前記映像をフレーム単位で遅延させる映像遅延部と、
前記フレーム画像の時刻に対応して前記発光パターンを示す制御信号を前記フレーム単位で遅延させる信号遅延部と、
現時点のフレーム画像と、前記遅延されたフレーム画像とから映像の動きを推定し、前記遅延されたフレーム画像の動き補償を行う動き補償部と、
前記動き補償されたフレーム画像において、当該フレーム画像の画素の画素値と、当該フレーム画像の時刻に対応して遅延された前記制御信号の値とを乗算する乗算部と、
前記乗算部で乗算された同じ発光パターンに対応する乗算結果を前記時間区間ごとに加算して前記相関画像を生成する積算部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のマーカ検出装置。 - 前記動き補償部は、グローバル動き補償、または、前記フレーム画像の部分領域ごとに動き補償を行うことを特徴とする請求項3に記載のマーカ検出装置。
- 異なる輝度、異なる色、または、それらの組み合わせごとの複数の発光状態を示す発光パターンごとに前記相関画像を生成し、前記二値化画像を生成する複数の前記相関演算部および前記閾値処理部を備え、
複数の前記閾値処理部で生成された二値化画像に対して、論理積演算を行うことで、発光パターンの組み合わせに係る前記マーカの領域を示す二値化画像を生成する論理演算部をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のマーカ検出装置。 - コンピュータを、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のマーカ検出装置として機能させるためのマーカ検出プログラム。
- マーカごとに予め定めた発光パターンで複数のマーカを発光するマーカ発光装置であって、
前記複数のマーカとなる複数の発光素子を備えた発光部と、
前記マーカごとの発光状態を制御する発光制御部と、を備え、
前記発光制御部は、複数のタイムスロットで構成された発光パターンの時間区間において、前記タイムスロットごとの発光パターンの変化を示す発光パターンベクトルの同一のマーカにおける内積が0より大きく、異なるマーカ間の前記内積が0以下となる発光パターンで前記マーカの発光状態を制御することを特徴とするマーカ発光装置。 - 前記発光状態は、異なる輝度、異なる色、または、それらの組み合わせである2以上の状態であることを特徴とする請求項7に記載のマーカ発光装置。
- 前記発光パターンは、ウォルシュ関数、疑似ランダム雑音系列、または、M系列に基づいて、前記時間区間で符号が変化するパターンであることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のマーカ発光装置。
- 前記発光パターンの1以上は、他の発光パターンの符号を反転させたパターンであることを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか一項に記載のマーカ発光装置。
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