以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
(実施形態1)
印刷成果物の品質条件は顧客あるいは印刷成果物によって様々であり、それらを達成するための手段もまた多数ありうる。たとえば品質条件として、企業のロゴマークに用いるコーポレートカラーについて、顧客から色の再現性と安定性を高い水準で求められたとする。色の再現性とは、顧客が提供した印刷データにおいてRGBやCMYKといった定義で表現される色が、印刷成果物において同じ色で印刷されているかを示す尺度である。安定性とは、複数ページあるいは複数部の印刷において、同じ色の印刷データが印刷成果物においても変わらない色で印刷されているかを示す尺度である。コーポレートカラーは企業・団体を象徴する色であるから、顧客は高い色再現性と安定性、すなわち顧客が提供した印刷データと同じ色で印刷され、かつどのページでも結果が変わらないことを品質条件として求めることが多い。一方、品質条件を満たすための印刷装置の有無や作業工程は顧客から提供された印刷データと、印刷成果物の仕様とに依存する。コーポレートカラーの例では、顧客が指定した色値が使用する印刷装置やインクの選定に影響する。また、色の安定性についても仕様として指定された用紙や、使用する印刷装置やインクによって、作業工程として印刷装置の色較正やサンプル印刷の確認頻度が変わってくる。
このように、顧客が求める品質条件を満足するための作業工程は印刷成果物の仕様と顧客が求める品質条件によって様々である。前述したPRXのフォーマットを用いて、顧客から受注した印刷成果物に対する品質要求を、デジタルフォーマットで受注した印刷ジョブごとに入力することが可能となる。またPQXを用いて、品質レポートをデジタルフォーマットで印刷ジョブごとに記載できる。したがって、PRXを解釈して、品質要求を満たすために必要な印刷装置の調整や、品質要求を満たせているかを確認するために必要なサンプル印刷ジョブの生成を行うための品質管理を行うことがジョブごとに可能な印刷システムが必要となる。
本実施形態では、顧客が要求する品質条件を満足する印刷成果物を作成し、また印刷成果物の品質レポートを作成するための印刷システムを提案する。本印刷システムは、顧客が求める品質条件を解析して印刷会社における印刷装置、ソフトウェアの作業工程を策定する。また、本印刷システムは、生産された印刷成果物の品質確認工程を策定する。そして、本印刷システムは、印刷装置とソフトウェアの事前設定を自動実行する。これにより、印刷会社において品質条件を満足するための作業工数を削減し、より簡便に作業工程の決定、伝送と実施を行える印刷システムを提供する。
本実施形態では、品質条件と品質レポートのデータフォーマットとして前述したPRXとPQXを用いる。このような標準フォーマットを用いることで、複数の異なる顧客、あるいは印刷会社間において品質条件と品質レポートの伝送を容易に行える。また、異なる印刷成果物の品質条件や品質レポートの比較も可能となる。
本実施形態では、PRXのフォーマットで記述された印刷品質要求を、ワークフロー管理サーバ100が解釈し、要求内容に応じて生産システム120に対する印刷品質設定を行う例について説明する。ワークフロー管理サーバ100は、受注システムサーバ110から受注データを取得し、取得した受注データを解釈して、解釈結果に基づいて生産システム120に印刷品質設定を行う情報処理装置である。
本実施形態における印刷システムの全体像を示す全体概要図を図1に示す。各装置の役割と印刷システムの動作詳細は図2以降で詳述する。図1において、菱形の項目はデータである。本発明の特徴は、受注システムサーバ110が生成するPRXデータを、ワークフロー管理サーバ100のPRX解析部521が解析し、解析結果に基づく印刷データ、ジョブチケット、動作設定情報、制御指示が生産システム120に対して送信される点である。
図2は、本実施形態に係る商業印刷システムの構成を説明する図である。ワークフロー管理サーバ100は、商業印刷の商品に関して、ワークフロー全体を管理する装置である。
ワークフロー管理サーバ100は、受注システムサーバ110から、印刷データや品質条件情報を含む受注データ(PRXデータ)を受信する。
そして、ワークフロー管理サーバ100は、受注システムサーバ110から受信したPRXデータを解釈して、受注ジョブ毎に、生産システム120の決定や、印刷データのプリプレス処理などを実行する。
また、生産システム120での処理対象となるデータ(図1に記載の印刷データ、ジョブチケット、動作設定情報、制御指示)を生成し、生産システム120を構成する各デバイスに送信する。生産システム120を構成するデバイスについては、後述する。さらに、各デバイスから取得した情報(図1に記載の制御結果)をもとに、PQXデータを生成し、受注システムサーバ110に送信する。
なお、本実施形態は、ワークフロー管理サーバ100は、ワークフロー管理を行う拠点に設置されるオンプレミスサーバであるものとして説明するが、その限りではない。別の実施形態として、ワークフロー管理サーバ100をクラウドサーバとして構築し、後述のワークフロー管理端末101からは、インターネットを介して接続する構成としてもよい。後述の、受注システムサーバ110も同様である。
ワークフロー管理端末101は、ワークフロー管理者が操作する端末であって、ワークフロー管理サーバ100にネットワークを介して接続し、各種機能を実行する。具体的には、ワークフロー管理機能の設定変更や、生産システム120のデバイスの状態確認などである。
受注システムサーバ110は、商業印刷の商品に関して、エンドユーザから注文を受けるためのシステムを管理する装置である。受注した商品、また、エンドユーザからの注文内容に応じて、印刷用データ、及び、PRXデータを生成し、ワークフロー管理サーバ100へと送信する。
受注システム管理端末111は、受注システム管理者が操作する端末であって、ネットワークを介して受注システムサーバ110に接続し、各種機能を実行する。具体的には、商品別の要求品質設定、受注ジョブごとのステータス確認、受注ジョブごとの成果物の品位情報の閲覧などの機能である。
エンドユーザ端末112は、エンドユーザが操作する端末であって、ネットワークを介して受注システムサーバ110に接続する。そして、ウェブブラウザなどのUIから商品の選択、原稿データの送信、発注などの指示をエンドユーザから受け付け、受注システムサーバ110に送信する。
生産システム120は、エンドユーザから受注した商業印刷における商品(成果物)を、生産するためのシステムである。詳細には、印刷装置121、印刷装置121を制御するプリントサーバ122、後処理加工装置123、検品装置124などの装置により構成される。
印刷装置121とプリントサーバ122は、ネットワーク、または、専用のインターフェースにより接続される。
本実施形態では、後処理加工装置123、検品装置124は、他のデバイスとネットワークで接続されるニアライン構成であるものとして説明する。ただし、その限りではなく、単独で稼働するオフライン構成でもよい。オフライン構成の場合は、ネットワークと接続可能な不図示の操作端末と接続し、操作端末を介してネットワークと接続する。いずれの場合も、ネットワーク経由で、ワークフロー管理サーバ100と接続し、各種情報の送受信を行う。
なお、生産システム120は、プリントサーバ122、後処理加工装置123、検品装置124のいずれか、または全てを含まない構成の場合もある。
印刷装置121は、ワークフロー管理サーバ100からのデータと指示に基づき、印刷処理を実行する装置である。印刷方式は特に限定されることはなく、電子写真方式、インクジェット方式、その他の方式のいずれでもよい。
生産システム120の管理者、あるいは、オペレータは、印刷装置121のUIを介して、印刷に関する制御を指示することが可能である。
プリントサーバ122は、印刷装置121を制御するサーバである。一般的な印刷システムと同様に、生産システム120の管理者、あるいは、オペレータは、プリントサーバ122のUIを介して、印刷に関する制御を指示することが可能である。
なお、本実施形態では、後述する色管理部545は、プリントサーバ122が有するものとして説明するが、その限りではない。例えば、プリントサーバ122、印刷装置121とネットワークを介して接続可能な、色管理サーバ(不図示)を別途設置し、色管理に関する処理を色管理サーバが実施する形態でもよい。
後処理加工装置123は、印刷済みの用紙、用紙束に対して、後処理加工を施すための装置である。例えば、用紙への筋付け(クリース)や折り、あるいは、用紙束に対する断裁、製本処理などである。
検品装置124は、最終成果物、あるいは、中間成果物に対して、品質要求を満たしていない成果物を検知し、ユーザへの通知や、生産ラインからの除外などの処理を実行する装置である。
生産オペレータ端末は、上述の生産システム120の各種デバイスを操作するオペレータが使用する装置である。デバイスの稼働状況の確認、異常発生時のエラー情報の確認などの機能を有する。別の形態として、外部の端末ではなく、各デバイスが具備するUI操作部が、これらの機能を担う構成でもよい。
生産オペレータ端末125は、生産システム管理者が操作する端末であって、ネットワークを介して生産システム120に接続し、生産システムの状態監視や管理を行うことができる。
次に、本実施形態に関わる各種装置のハードウェア構成を説明する。図3は、本実施形態に係るワークフロー管理サーバ100とワークフロー管理端末101とを含む、ワークフロー管理システムのハードウェア構成を説明するブロック図である。
まず、ワークフロー管理サーバ100のハードウェア構成を説明する。CPU201は、ROM202又はハードディスク(HDD)204に記憶された制御プログラムをRAM203に展開し、その展開したプログラムを実行してシステムバス206に接続される各種のデバイスとのアクセスを総括的に制御する。ROM202は、CPU201が実行可能な制御プログラム等を記憶している。RAM203は、主としてCPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能し、不図示の増設ポートに接続されるオプションRAM203によりメモリ容量を拡張することができるように構成されている。ハードディスク(HDD)204は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル等を記憶する。尚、本実施形態1ではHDD204を用いたが、HDDの他にSDカードや、フラッシュメモリなどを外部記憶装置として利用してもよい。これは、以降に説明するHDDを有する装置も同様である。ネットワークI/F205は、ネットワークを経由して、各種装置とデータ通信を行う。
なお、受注システムサーバ110の場合も、そのハードウェア構成はワークフロー管理サーバ100と同様であるため、その説明は省略する。
次に、ワークフロー管理端末101のハードウェア構成を説明する。CPU221は、ROM222又はハードディスク(HDD)224に記憶された制御プログラムをRAM223に展開し、その展開したプログラムを実行してシステムバス226に接続される各種のデバイスとのアクセスを総括的に制御する。ROM222は、CPU221が実行可能な制御プログラム等を記憶している。RAM223は、主としてCPU221の主メモリ、ワークエリア等として機能し、不図示の増設ポートに接続されるオプションRAM223によりメモリ容量を拡張することができるように構成されている。ハードディスク(HDD)224は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル等を記憶する。ネットワークI/F225は、ネットワークを経由して、その他の装置とデータ通信を行う。
なお、受注システム管理端末111、エンドユーザ端末112、そして、生産オペレータ端末などの、その他の端末装置も、そのハードウェア構成はワークフロー管理端末101と同様であるため、説明は省略する。
図4は、本実施形態に係る生産システム120のハードウェア構成を説明するブロック図である。
CPU301は、ROM302又はハードディスク(HDD)304に記憶された制御プログラムをRAM303に展開し、その展開したプログラムを実行してシステムバス306に接続される各種のデバイスとのアクセスを総括的に制御する。ROM302は、CPU301が実行可能な制御プログラム等を記憶している。RAM303は、主としてCPU301の主メモリ、ワークエリア等として機能し、不図示の増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することができるように構成されている。ハードディスク(HDD)304は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル等を記憶する。ネットワークI/F305は、ネットワークを経由して、その他の装置とデータ通信を行う。
プリンタI/F307は、印刷装置121の画像形成部321への画像出力を制御する。またプリンタI/F307は、印刷装置121内部に備わる測定部322を制御し、測定結果を受信する。
印刷装置121は、少なくとも印刷動作を担う画像形成部321と、後述する測定部322を有している。他にも、不図示の給紙装置や、インラインの後処理装置が接続された構成でも構わない。
画像形成部321は、印刷用データを用紙に出力する。そのハードウェア構成は、一般的な印刷装置121と同じである。
測定部322は、プリントサーバ122、あるいは、印刷装置121自体の指示に従い、画像形成部321が生成する印刷物を測定する。測定形式は、分光測色、濃度測定、CCSスキャン、CISスキャンなどの既知の測定形式である。
なお、本実施形態では、測定部322は、印刷装置121内に設けられるものとして説明するが、その限りではない。
印刷装置121とは独立して、測定部322単体でネットワークに接続する構成でもよい。あるいは、ネットワークに接続可能な不図示の操作端末と接続し、操作端末を介してネットワークに接続する。いずれの場合も、ネットワーク経由で、ワークフロー管理サーバ100と接続し、各種情報の送受信を行う。
次に、本実施形態に係る各種装置のソフトウェア構成を説明する。
図5(a)は、本実施形態に係る受注システムサーバ110のソフトウェア構成を説明するブロック図である。これらのソフトウェアモジュールは、HDD(不図示)にプログラムとして格納され、CPU(不図示)が、そのプログラムをRAM(不図示)に展開して実行することにより実現される。
受注部501は、ネットワークを介して、エンドユーザ端末112から商品の注文情報を受信する。注文情報とは、商品種別の情報、入稿された画像データ、品質に係る要求情報などが含まれる。なお、本実施形態では、入稿データとして、PDF形式データを例に説明するがその限りではない。生産システム120が解釈可能な、その他の一般的な形式の画像データを扱う形態でもよい。
PQX制御部502は、ワークフロー管理サーバ100からPQXデータを受け取り、所定の制御を行う。例えば、データベースへの記録、エンドユーザへ提示する情報への変換処理、などである。
PRX生成部503は、受注部501から受信した注文情報を解析し、PRXデータを生成する。また、生成したPRXデータを、ワークフロー管理サーバ100へと送信する。
データ管理部504は、注文情報、PRXデータ、PQXデータなどの情報を記録する。また、データ管理部504は、入稿された画像データ、商品種別情報、及び、PRXデータをワークフロー管理サーバ100へと送信する。さらにデータ管理部504は、各種装置との間の、その他のデータ送受信を実行する。
図5(b)は、本実施形態に係るワークフロー管理サーバ100のソフトウェア構成を説明するブロック図である。これらのソフトウェアモジュールは、HDD204にプログラムとして格納され、CPU201が、そのプログラムをRAM203に展開して実行することにより実現される。
PRX解析部521は、受注システムサーバ110から受信したPRXデータを解析し、印刷品質要件や必要とされるプリプレス処理の一部を特定する。例えば、印刷品質要件とは、所定の色パッチの測定結果から得られる平均色差が、特定の基準内に収まっていることである。また、プリプレス処理とは、例えば、画像データの余白部に、色品位確認処理で測色対象となる、前記色パッチ画像を追加する、などの処理である。
工程管理部522は、受注システムサーバ110から受信した商品種別情報、及び、PRX解析部521の解析結果情報を用いて、生産システム120の決定や、プリプレス制御部524への命令を実行する。商品種別によっては、商品が複数種のパーツから構成される場合がある。この場合、工程管理部522は、1つの注文から、パーツ単位でジョブを生成する必要がある。
また、工程管理部522は、生産システム120での各デバイスが参照するジョブチケットデータを生成する。本実施形態では、ジョブチケットデータとして、既知のJDFデータを用いて説明するが、その限りではない。生産システム120が解釈可能な、その他の既知のジョブチケットデータ形式を用いる構成でもよい。
また、工程管理部522は、印刷品質要件の情報を参照し、後処理加工装置123や検品装置124の動作設定情報を生成する。
さらに、工程管理部522は、後述のプリプレス処理後のPDFデータ、JDFデータ、および、各デバイスの動作設定情報を、生産システム120へ送信する。
PQX生成部523は、生産システム120から受信した各種情報を参照し、PQXデータを生成し、これを、受注システムサーバ110へと送信する。詳細は後述する。
プリプレス制御部524は、工程管理部522からの指示に基づき、入稿画像データに対してプリプレス処理を実行し、処理後のPDFデータを工程管理部522へと送信する。
データ管理部525は、受注システムサーバ110へPQXデータを送信する。また、データ管理部525は生産システム120へPDFデータ、JDFデータ、そして、生産システム120を構成する各種装置に対する指示情報を送信する。さらに、データ管理部525は各種装置との間のその他のデータ送受信を実行する。
図5(c)は、本実施形態に係る生産システム120のソフトウェア構成を説明するブロック図である。これらのソフトウェアモジュールは、生産システム120を構成する各種デバイスにおいて、HDD304にプログラムとして格納され、CPU301が、そのプログラムをRAM303に展開して実行することにより実現される。なお、生産システム120は印刷装置121、プリントサーバ122、後処理加工装置123、検品装置124を含むが、本実施例では前記4つのハードウェアを、生産システム120という一つのハードウェアとみなして説明する。
印刷制御部541は、ワークフロー管理サーバ100から受信した情報(PDF,JDF)を用いて、印刷制御を実行する。また、印刷制御部541は、印刷品位を調整する調整機能も有しており、ワークフロー管理サーバ100、プリントサーバ122、あるいは、オペレータ端末のいずれかから受信した制御指示に応じて、調整機能を実行する。
また、印刷制御部541は、測定制御部5411を有する。測定制御部5411は、ワークフロー管理サーバ100、プリントサーバ122、あるいは、オペレータ端末のいずれかから受信した制御指示に応じて、測定部322による測定制御を実行する。
後処理加工制御部542は、ワークフロー管理サーバ100から受信した制御指示に応じて、後処理加工制御を実行する。
検品制御部543は、ワークフロー管理サーバ100から受信した制御指示に応じて、検品装置124による検品制御を実行する。
検品制御部543は、検品装置124内のセンサで読み取った画像データと、基準となる画像データとを比較する。比較の結果、所定の許容範囲を超える差分が検知された場合は、品質要求を満たさない検品対象物として特定し、例えば、ユーザへの通知などの、所定の制御を行う。
データ管理部544は、ワークフロー管理サーバ100へ、生産システム120の各種デバイスの制御結果などの情報を送信する。さらにデータ管理部544は、各種装置との間の、その他のデータ送受信を実行する。なお、データ管理部544は、各デバイスに個別に備わる形態でもよい。
色管理部545は、印刷装置121とプリントサーバ122による出力物の色品質を管理する。具体的には、既知の色調整処理や色品位の確認処理の制御を行う。
図6は、実施形態に係るソフトウェア処理を説明するシーケンス図である。
601にて、受注部501は、エンドユーザからの注文を受注する。注文の内容としては、印刷データとしてのPDFと、成果物に関する商品種別が含まれる。商品種別とは、受注システムサーバ110があらかじめ定義している成果物の種類を表す情報である。例えば、「フォトブック」と「名刺」という2つの商品種別を受注システムサーバ110が定義しているとする。「フォトブック」という商品種別は、仕上がりサイズ「A5」、製本種類「無線綴じ」、本文の用紙種類「光沢紙」、本文仕上げ「ラミネート加工」という成果物の種類を表す。「名刺」という商品種別は、仕上がりサイズ「名刺」、製本種類「なし」、用紙種類「上質紙」という成果物の種類を表す。このような商品種別を設けることで、受注システム、ワークフロー管理サーバ100、生産システム120にて生産する商品の種類を定義する。なお、本実施例では、エンドユーザが「フォトブック」を選択したとして説明する。また、本実施例では受注システムサーバ110が商品種別を定義している構成として説明するが、その限りではなく、エンドユーザからの注文を営業が手動で入力するような構成にしてもよい。
602にて、受注部501は、601でエンドユーザから受注した商品種別をPRX生成部503へ送信する。エンドユーザが商品種別から「フォトブック」を選択した場合は、エンドユーザの選択が「フォトブック」であることをPRX生成部503へ送信する。
603にて、PRX生成部503は、602にて受注部501から受信した商品種別からPRXを生成する。まず、本処理で生成するPRXについて概要を説明する。
図16に例示されるように、PRXはMessageInfo、BusinessInfo、QualitySpecなどの品質に対する要求から構成されている。QualitySpecは品質仕様および評価基準を含むフィールドから構成されている。BasisOfCalculationは印刷品質のスコアやグレードを特定するためのバイヤーが指定した計算式の情報を表す。ここでバイヤーとは、エンドユーザあるいはエンドユーザの要望を確認してシステムへの情報の入力を行う仲介者などである。BasisOfCalculationは、バイヤーが入力した情報に基づいて、受注システムサーバ110が自動的に設定することとしてもよい。OverallGradingScaleは全体的なスコアやグレードの意味や範囲を表す。MinimumAcceptableRankは許容可能な最低品質レベルを表す。QualityParameterSetは色・レジ・画像不良・バーコードごとのスコア基準等を表す。QualityParameterSetTypeは色・レジ・画像不良・バーコードなどの品質仕様の種類を表す。ParameterSetNameは品質仕様の名称を表す。ParameterSetScoringScaleはバイヤーのスコア基準定義を表す。
本実施例ではQualitySpecの一部分を使用する構成として説明するが、その限りでなく、PRXの他のフィールドを使用するような構成にしてもよい。第一のQualityParameterSetの例として、印刷制御部541による色変動検査がある。
印刷制御部541は測定制御部5411を有しており、生産しながら生産システム120の色変動を監視することができる。印刷色基準の一例としてJapanColorがある。この基準を満たしている生産システム120は、印刷物の品質が一定以上であることが証明できる。本実施例では、ジョブ毎にJapanColorの基準を満たしていることを確認することで、色変動検査を行う。
生産システム120が生産した印刷物の測色値と、JapanColor規定値との色差ΔE00(CIE DE2000)の平均値によって、色変動を検査する。この場合、ParameterSetNameに「色変動検査」を記載する。QualityParameterSetTypeに「Color」を記載する。ParameterSetScoringScaleに以下を記載する。「DisplayLabe:RankColor1、Rank:1、ValueRange:ΔE00平均値が4以上」。「DisplayLabe:RankColor2、Rank:2、ValueRange:ΔE00平均値が4未満かつ3以上」。「DisplayLabe:RankColor3、Rank:3、ValueRange:ΔE00平均値が3未満」。本実施形態では、Rankの数値が高いほど、品質が高いことを表す。また、本QualityParameterSet内のMinimumAcceptableRankに「Rank:2」とすることで、最低品質レベルを記載することができる。
第二のQualityParameterSetの例として、検品装置によるトナー飛び散りの外観検査がある。生産システム120による生産が始まる前に、検品装置に付随しているカメラによって正解画像を取得し、検品装置に登録する。生産中は、検品装置がカメラによって印刷結果画像を取得し、正解画像と比較することで、トナーの飛び散りを検査する。この場合、ParameterSetNameに「飛び散り検査」を記載する。QualityParameterSetTypeに「Defects」を記載する。ParameterSetScoringScaleに以下を記載する。「DisplayLabe:RankDefects1、Rank:1、ValueRange:飛び散り直径3mm以上」。「DisplayLabe:RankDefects2、Rank:2、ValueRange:飛び散り直径3mm未満かつ2mm以上」。「DisplayLabe:RankDefects3、Rank:3、ValueRange:飛び散り直径2mm未満」。Rankの数値が高いほど、品質が高いことを表す。また、本QualityParameterSet内のMinimumAcceptableRankに「Rank:2」とすることで、最低品質レベルを記載することができる。
上記のようなQualityParameterSetを利用して、BasisOfCalculationによって品質のランクを計算する。例えば、BasisOfCalculationに色変動検査及び飛び散り検査のRankによる全体品質の計算式を記載する。例えば、「TotalRank=Rank(色変動検査)*0.6+Rank(飛び散り検査)*0.3」のような計算式を記載する。
TotalRankは全体品質を表し、Rank(ParameterSetName)はParameterSetNameに対応するRankを表すこととする。上記のBasisOfCalculationを使用して計算された品質のランクの意味を、OverallGradingScaleによって表す。「DisplayLabe:Poor、Rank:1」「DisplayLabe:Good、Rank:2」「DisplayLabe:Excellent、Rank:3」のように記載する。ここまでで説明した品質基準を表すようなPRXは、PRX生成部503が固定的な基準値として保持していることとして説明する。
PRX生成部503は、602にて受信した商品種別から、MessageInfo、BusinessInfo、QualitySpecなどを決定して、PRXを生成する。本実施例では、PRX生成部503は、商品種別によってMinimumAcceptableRankを決定する。QualitySpec内のMinimumAcceptableRankは、OverallGradingScaleによって定義された品質のランクで表すこととする。例えば、「フォトブック」という商品種別の場合は、MinimumAcceptableRankを「Good」に決定する。また、QualityParameterSet内に存在するMinimumAcceptableRankも商品種別によって決定する。ParameterSetNameが「色変動検査」のMinimumAcceptableRankは「RankColor3」のように記載する。ParameterSetNameが「飛び散り検査」のMinimumAcceptableRankは「RankDefects2」のように記載する。そうすることで、PRXを受けた各モジュールは、印刷の品質要求を解釈できるようになり、品質要求に応じた処理が可能となる。
604にて、PRX生成部503は、603で生成したPRXをデータ管理部504へ送信する。
605にて、受注部501は、601でエンドユーザから受注したPDFと商品種別をデータ管理部504へ送信する。
606にて、受注システムサーバ110のデータ管理部504は、エンドユーザから受注したPDF及び商品種別と、PRX生成部503が生成したPRXを、ワークフロー管理サーバ100のデータ管理部525へ送信する。
607にて、ワークフロー管理サーバ100のデータ管理部525は、受注システムサーバ110のデータ管理部504から受信したPDFと商品種別とPRXを工程管理部522へ送信する。
608にて、工程管理部522は、PRX解析部521に対してPRX解析を指示する。その際に607にて受信したPRXをPRX解析部521に送信する。
609にて、PRX解析部521は、工程管理部522から受信したPRXをもとに、印刷品質要件とプリプレス処理の内容を決定する。本実施例の場合、QualityParameterSetTypeによって、QualitySpecがどのモジュールで実行されるかを判断する。QualityParameterSetTypeが「Color」の場合は測定制御部5411によって実行され、「Defects」の場合は検品制御部543によって実行されるとする。603にてPRXに記載されたParameterSetNameの「色変動検査」、QualityParameterSetTypeの「Color」、MinimumAcceptableRankの「RankColor3」が解析される。印刷制御部541にて、ΔE00の検査を行う。そして、最低品質基準はΔE00平均値が3未満。」という印刷品質要件が特定される。また、603にて別途PRXに記載されたQualitySpecNameの「飛び散り検査」、QualityParameterSetTypeの「Defects」、MinimumAcceptableRankの「RankDefects2」が解析さる。そして、「検品装置にて、飛び散り幅の検査が必要。最低品質基準は飛び散り直径3mm未満かつ2mm以上。」という印刷品質要件が特定される。さらに、PRX解析部521は、印刷品質要件に応じて、プリプレス処理の有無を判断する。
前述の「印刷制御部541にて、ΔE00の検査を行う。最低品質基準はΔE00平均値が3未満。」という印刷品質要件を実施するためには、生産システム120による指定チャートの印刷と、チャートの測色が必要となる。本実施例では、用紙の端にパッチを差し込み、生産システム120に内蔵されている測定制御部5411によってパッチを測色することで色変動検査を行う。具体的には、PDFに対してJapanColor認証用のチャート(例えば54個のパッチ)を埋め込む処理が必要となる。そのため、PRX解析部521は、このパッチ埋め込み処理を、プリプレス処理実行時に必要な追加処理として、処理の内容を保持する。
本実施形態では、パッチを差し込む処理が必要な場合を例に説明したが、その限りでなく、パッチのみを配置したパッチチャートを生成して測色するような形態であっても良い。この場合、プリプレス処理実行時に追加で実行させるよう構成する必要はなく、生産システムが備える色管理部においてパッチチャートを生成してパッチ読み取りを実行する形態であっても良い。この時、PRX解析部521は、工程管理部522に対し、生産システム側でパッチチャートを生成して読み取りを行わせるような指示が出せるよう、工程管理部522に対する指示の内容を保存する。
610にて、PRX解析部521は、609にてPRXから解析した印刷品質要件とプリプレス処理の情報を、工程管理部522へ送信する。
611にて、工程管理部522は、607にて受信した商品種別と、609にて決定した印刷品質要件をもとに、ワークフロー管理サーバ100に接続されている複数の生産システム120の中から、実際に生産を行う生産システム120を決定する。例えば、フォトブックの場合、生産システム120による印刷、製本後に綴じ辺以外の断裁が行われる。また、無線綴じが行われるフォトブックの場合、表紙の用紙の大きさは、本文の用紙の2倍の大きさが必要となる。したがって、仕上がりサイズにA5、本文の用紙種類に光沢紙が指定されているようなフォトブックの場合、印刷後の断裁と、表紙用のA4サイズ用紙への印刷を考慮する必要がある。このときは、A4サイズ以上の光沢紙への印刷に対応できる生産システム120が工程管理部522によって選択される。また、フォトブックの表紙としてハードカバーが設定されており、前述で選択された生産システム120で印刷できない場合がある。その場合は、PDFを表紙と本文に分割し、表紙用のジョブと本文用のジョブを複数の生産システム120で印刷するようにしてもよい。なお、ワークフロー管理サーバ100の管理下にある生産システム120の印刷能力は、データ管理部525が保持しており、工程管理部522は必要に応じてデータ管理部525から印刷能力を取得できるものとする。
また、本実施形態では、使用可能な用紙と品質要求を満たすことが可能かどうか、という観点で生産システムを決定しているがこの限りではない。例えば、印刷ジョブの出力枚数(部数)と、生産システムの生産性から決定するよう構成してもよい。
612にて、工程管理部522は、606にて受信したPDFと商品種別、及び、611にて決定した生産システム120をプリプレス制御部524へ送信し、プリプレス処理を指示する。プリプレス処理の指示には、609にてPRX解析部521がPRXから決定したプリプレス処理の内容も含まれる。
613にて、プリプレス制御部524は、612にて受信したプリプレス指示から、プリプレス処理を行う。プリプレス処理の内容には大きく二種類ある。第一の処理は、商品種別、生産システム120、PDFから決まるプリプレス処理である。具体的には、面付処理などがあげられる。例えば、仕上がりサイズA5の商品種別を含むフォトブックの場合、表紙はA4、本文はA5の用紙に対して印刷位置を指定する。表紙に関しては、PDFの中で表紙に指定されているページをA4用紙の両面に面付を行う。本文に関しては、PDFの中で本文に指定されているページをA5用紙に指定されたページ順となるように両面に面付する。
他の例として、中綴じ製本が指定された場合には、指定されたページ順となるように、面付が行われる。第二の処理は、609にてPRXから決定したプリプレス処理である。第二のプリプレス処理の具体的内容については、609にて説明済なのでここでの説明は省略する。
614にて、プリプレス処理部は、613にて生成したプリプレス処理後のPDFを工程管理部522へ送信する。
615にて、工程管理部522は、JDFを作成する。例えばフォトブックの場合は、仕上がりサイズ「A5」、製本種類「無線綴じ」、本文の用紙種類「光沢紙」、本文仕上げ「ラミネート加工」を意味するジョブ情報を、JDFに対して設定する。また、609にてPRX解析部521が解析し、610にて受け取った印刷品質要件の中に、印刷制御部541による測定検査がある場合は、その測定指示をJDFに対して設定する。本実施例では印刷品質要件として「印刷制御部541にて、ΔE00の検査を行う。最低品質基準はΔE00平均値が3未満。」があるため、JDFにてジョブ中に測定制御部5411で測定を行うように指示する。
616にて、工程管理部522は、609にて決定した印刷品質要件をもとに、調整指示を作成する。調整指示には、生産システム120が生産を始める前に行う必要がある事前調整が記載されている。事前調整の例として、生産システム120における表裏レジの調整や、キャリブレーションの実行指示などがある。本実施例では、フォトブックの印刷品質要件として「印刷制御部541にて、ΔE00の検査を行う。最低品質基準はΔE00平均値が3未満。」というものが設定されている。そのため、例えば、この品質要求を満たせるような事前調整として、そのジョブが使う用紙(光沢紙)でのキャリブレーション指示を、ジョブ開始前の調整指示として作成する。なお、調整指示は、調整指示書として作成することで生産システム120を管理しているオペレータに実行させてもよいし、ジョブの中に調整指示の内容を表す情報を埋め込むことで生産システム120に実行させてもよい。
また、本実施形態では、品質要求を満たすための調整処理として、表裏レジ調整やキャリブレーションを例に説明しているがこの限りでなく、階調補正や濃度補正、用紙ごとに保持している印刷装置特有の調整(光沢度補正や転写電圧の調整など)であっても良い。
617にて、工程管理部522は、609にて決定した印刷品質要件をもとに、後処理加工設定を作成する。この後処理加工設定は、生産システム120の後処理制御部にて実行される後処理の種類を表す。例えばフォトブックの場合、製本方法として無線綴じ、本文仕上げとしてラミネート加工の指示が作成される。
618にて、工程管理部522は、609にて決定した印刷品質要件をもとに、検品設定を作成する。この検品設定は、生産システム120の検品制御部543にて実行される検品の種類や基準を表す。本実施例の場合、609にてPRX解析部521によって解析された「検品装置にて、飛び散り幅の検査が必要。最低品質基準は飛び散り直径3mm未満かつ2mm以上。」という印刷品質要件を、検品設定として作成する。ただし、検品の品質基準は飛び散りに限らず、最大濃度や印字位置ずれ、フィニッシング処理の精度など、他の品質基準を含めても良い。
619にて、工程管理部522は、PDF、JDF,調整指示、後処理加工設定、検品設定を生産システム120へ送信するために、データ管理部525へ送信する。
620にて、データ管理部525は、613にて作成したプリプレス処理後のPDF、615にて作成したJDF、616にて作成した調整指示を、印刷制御部541へ送信する。
621にて、印刷制御部541は、620にて受信した調整指示を実行する。前述の通り、調整指示は、調整指示書として作成することで生産システム120を管理しているオペレータに実行させてもよいし、ジョブの中に調整指示の内容を表す情報を含めることで生産システム120に実行させてもよい。
622にて、印刷制御部541は、620にて受信したJDFから、測定設定とジョブ設定を解析する。測定設定とジョブ設定は、615にて工程管理部522によって生成されたものが呼び出される。
623にて、印刷制御部541は、620にて受信したPDFとJDFから印刷処理を実行する。このとき、622にて解析した測定設定に基づき、測定制御部5411によって測定が行われる。
624にて、印刷制御部541は、623にて測定した測定結果をワークフロー管理サーバ100のデータ管理部525へ送信する。この測定結果は後述するPQX生成部523において、PQXを生成するために使用される。このとき、測色が行われた箇所も送信する。
625にて、データ管理部525は、617にて作成した後処理加工を、後処理加工制御部542へ指示する。例えばフォトブックの場合、製本方法として無線綴じ、本文仕上げとしてラミネート加工が指示される。
626にて、後処理加工制御部542は、625にてワークフロー管理サーバ100のデータ管理部525から指示された後処理加工を実行する。例えばフォトブックの場合、623にて印刷された印刷物に対して、無線綴じ、ラミネート加工の後処理を実行する。
627にて、後処理加工制御部542は、後処理加工の結果をワークフロー管理サーバ100のデータ管理部525へ送信する。結果には、後処理加工を実行したジョブのIDや、後処理加工が終了したことを示す情報が含まれる。
628にて、データ管理部525は、618にて作成した検品設定を検品制御部543へ送信する。
629にて、検品制御部543は、628にて受信した検品設定をもとに、検品を実行する。本実施例の場合、検品設定にて設定された「検品装置にて、飛び散り幅の検査が必要。最低品質基準は飛び散り直径3mm未満かつ2mm以上。」を実施する。検品結果は、OK(良品)もしくは、NG(不良品)で判定される。検品結果は、後述の630にて、ワークフロー管理サーバ100のデータ管理部525へ送信する。
630にて、検品制御部543は、629にて実行された検品結果を、ワークフロー管理サーバ100のデータ管理部525へ送信する。なお、公知であるため説明を省略するが、もし検品制御部543によって検品設定の基準値を満たさない成果物(不良品)が発生し、NGと判断された場合、ワークフロー管理サーバ100は、不良品を補うための再生産を生産システム120へ指示する。
631にて、データ管理部525は、624にて受信した測定結果と、630にて受信した検品結果を、PQX生成部523へ送信する。
632にて、PQX生成部523は、631にて受信した測定結果と検品結果からPQXを作成する。まず、本処理で生成するPQXについて概要を説明する。図17に例示されるように、PQXはMessageInfo、PrinterInfo、InkCollection、SampleCollectionなどの生産に関する情報から構成されている。PQXにおける代表的なフィールドについて説明する。SampleCollectionは生産のレポート情報に関するフィールドであるSampleの集合から構成されている。ColorReportは色に関するレポート情報を表す。DefectReportは画像不良に関するレポート情報を示す。本実施例ではSampleCollectionの一部分を使用する構成として説明するが、その限りでなく、PQXの他のフィールドを使用するような構成にしてもよい。
第一のSampleの例として、ColorReportがある。本実施例では623にて、印刷制御部541がジョブ中で印刷物の測色を行っている。その測色結果と測色箇所が631にてデータ管理部525を経て受信され、色に関するレポート情報を作成する。例えば、PositionOnSampleは印刷制御部541によって測色が行われた箇所が記載される。具体的な測色結果はCxF形式で保存され、CxFSampleObjectIdLinkによって、ColorReportと測色結果が紐づけられる。
第二のSampleの例として、DefectReportがある。本実施例では629にて、検品制御部543がジョブ中で成果物の検品を行っている。その検品結果と検品箇所が631にてデータ管理部525を経て受信され、画像不良に関するレポート情報を作成する。例えば、PositionOnSampleは検品制御部543によって画像不良が検出された箇所が記載される。画像不良の大きさはDefectXMeasure、DefectYMeasure、DefectUoMに記載される。また、画像不良数はDefectCountに記載される。
633にて、PQX生成部523は、632にて作成したPQXをデータ管理部525へ送信する。
634にて、データ管理部525は、633にて受信したPQXを受注システムサーバ110のデータ管理部504へ送信する。
635にて、データ管理部504は、634にて受信したPQXをデータ管理部504内に保存する。ここで保存されたPQXは、必要に応じて受注システムサーバ110の管理者が閲覧したり、他のシステムを経由してエンドユーザへ公開したりすることなどが可能となる。
以上のように構成することで、受注ジョブごとに多岐に渡るエンドユーザごとの品質要求に対して、品質確認を行いながら、必要となる調整を実施することが可能となり、ジョブごとの品質満足度を効率的に高めることが可能となる。
ここで、本実施例では、生産システム120として印刷装置121を例にとって説明してきたが、この限りでなく、受注から生産まで行う生産システム全てに対しても適用可能である。
(実施形態2)
実施形態2では、作業者がデバイスの品質管理アプリケーションを使い、手動で生産システムの測色やレジずれを測定し、印刷装置の色校正やレジの校正を手動で行う手間を低減するための構成の詳細について説明する。本実施形態では、特に、顧客の品質要望を基に測定パラメータを決定して設定する作業を自動化するための処理について説明する。
本実施形態に係るシステム構成は、実施形態1において説明した内容と同様であるため、説明を省略する。
図7は、データ管理部525が保持する品質要求の測定パラメータを保持したデータベースを示す図である。本実施例ではワークフロー管理サーバは品質要求に対応するデータベースをあらかじめ持つ。また、PRXで指定される品質要求の種類(ParameterSetType)として、色品質の確認、レジ確認、画像不良の確認、バーコード品質確認を行う。それぞれの確認で印刷するチャートや印刷データは後述の図9、図10、及び、図11を用いて説明する。
701は、PRXのパラメータであり、品質要求の種類を示すParameterSetTypeを示す。PRXにおいて色品質の確認の場合は「Color」、レジ確認ならば「Registration」、画像不良の確認であれば「Defects」、バーコードの品質確認であれば「Barcode」がParameterSetTypeに記述される。
702と703はPRXのパラメータであり、それぞれには測定に使うチャートの種類を表すNameとチャート番号を示すIDが記述されている。本実施例では色品質要求のチャートの種類はJapanColor、GRAcoL、Fograを用意しており、それぞれの認証制度で定められたチャートを出力可能である。ただし、チャートの種類はこれらに限られるものではない。本実施例では、それぞれのチャートはIDを割り当てており、704のデータ名称(チャート名)と705のパッチ数を確認することで作業者は測定したデータが何かを特定することができる。
例えば、後述の図9で示した測定チャート901はJapanColorのパッチ数が「54」個の「Control strip」チャートである。
706はデータに含まれるパッチの番号を示している。パッチ番号は図9のように印刷した測定チャートのパッチに割り振られた番号と連動している。
図7の枠線で囲った範囲は、パッチ番号1のパッチが持つCMYK、Lab、描画開始位置の値を示している。707から710は測定チャートのパッチが示すCMYKのそれぞれの値を示す。
711から713はパッチが示すLabの値を示す。714、715はパッチの描画開始位置を示す。パッチの描画開始位置は色品質の確認だけでなく、レジ確認、画像不良の確認、バーコード品質確認でも利用する。レジ確認の値は図10で後述する用紙の四隅に配置する黒四角のパッチの描画開始位置を示す。画像不良の確認の値は図11で後述するQRコード(登録商標)の描画開始位置を示す。また、バーコード品質確認の値は図11で後述するバーコードの描画開始位置を示す。
工程管理部522は602にて受信したPDFと商品種別をもとに、商品種別から求める用紙タイプと用紙サイズのデータと測定チャートの情報をプリプレス制御部524に渡す。
図8は本実施例における工程管理部522がJDFデータを作成するときのジョブ管理テーブルを示す図である。
前述したように、615において工程管理部522は商品種別から印刷成果物を印刷するJDFデータを作る。801は生産システムで印刷する印刷ジョブのジョブ番号を示す。
801は受注システムサーバから投入されたPDFデータをデータ管理部525で受け付けた順番に工程管理部522がジョブとしてリストアップしたものであり、工程管理部522はこのテーブルを使って印刷成果物を管理する。工程管理部522はジョブ番号の順番にジョブを投入し、生産システム120はジョブ番号の順番で印刷を行う。
802は商品種別を示す。工程管理部522は受注システムサーバ110からPDFデータと一緒に送られてくる商品種別をジョブごとに保存する。
803は製本種類を示す。本実施例では製本種類は商品種別により確定されるものであり、「フォトブック」の場合は「無線綴じ」を、「名刺」の場合は「なし」を工程管理部522はジョブごとに保存する。
804は用紙種類を示す。本実施例では用紙種類は商品種別により確定されるものであり、「フォトブック」の場合は「光沢紙」を、「名刺」の場合は「上質紙」を工程管理部522はジョブごとに保存する。
805は仕上がりサイズを示す。本実施例では仕上がりサイズは商品種別により確定されるものであり、「フォトブック」の場合は「A5」を、「名刺」の場合は「名刺」を工程管理部522はジョブごとに保存する。
806は用紙サイズを、807は後処理を示す。用紙サイズは仕上がりサイズと後処理によって確定されるものであり、本実施例では「フォトブック」の場合は「B4」の用紙を「A5」の仕上がりサイズに断裁する。「名刺」の場合は「A4」の用紙を「名刺」サイズに断裁する。工程管理部522はジョブごとに商品種別から値を判断して保存する。
808は印刷データ格納場所を示す。受注システムサーバ110が606にて送信するPDFデータのデータ管理部525の格納場所(パス)を示している。受注システムサーバ110からPDFデータがデータ管理部525に格納されると、工程管理部522はデータ管理部525から送られてくる格納場所を保存する。
809は品質要求を示す。前述の606で受注システムサーバ110が送信したPRXデータをPRX解析部521が解析した結果を工程管理部522は809に保存する。
810はQRデータを示す。本実施例ではPRX解析部521で解析した結果、809の品質要求に「Defects」が含まれるときに比較に使う品質要求809を、工程管理部522が保存する。プリプレス制御部524はデータ名をQRコードに変換して、描画開始位置として指定された場所に配置したプリプレスデータを作成する。
811はバーコード番号を示す。ワークフロー管理サーバは印刷成果物に管理のためにバーコードを付与する。この番号は印刷成果物にシリアルに付与するものであり、工程管理部522が割り付けてそれぞれのジョブに保存する。プリプレス制御部524は工程管理部522から送信されるバーコード番号を、描画開始位置として指定された場所に配置したプリプレスデータを作成する。
812はプリプレスデータ格納場所を示す。613において、プリプレス制御部524が生成したプリプレス処理後のPDFデータを工程管理部522が保存した場所を示す。
図9は本実施例における色品質を測定するときの測定チャートを示した図である。本測定チャートは測定チャートデータと、用紙タイプと用紙サイズデータをもとに、プリプレス制御部524が作成したチャートの例である。測定チャートデータは、工程管理部522が品質要求データ(PRX)に基づいて求める。また、用紙タイプは、606にて受信したPDFと商品種別から工程管理部522が求める。本例では、品質要求として色品質の確認にJapanColor認証制度に沿った測定チャートを選択し、商品種別として「フォトブック」を選択したときを示す。
901は測定チャートを示しており、902は「フォトブック」に割り当てられた印刷成果物の画像である。「フォトブック」は、前述したように本実施例では、仕上がりサイズ「A5」、製本種類「無線綴じ」、本文の用紙種類「光沢紙」、本文仕上げ「ラミネート加工」という成果物の種類を表す。
プリプレス制御部524は、印刷成果物として「フォトブック」が選択された場合は、印刷した用紙は後処理加工装置123で断裁するため、工程管理部522からの指示により測定データを断裁する場所にレイアウトして出力する。本図では断裁処理を行うときの測定チャートのレイアウトを示したが、前述したとおり、ページ全体に測定チャートデータをレイアウトしてもよい。この後、生産システム120は図6で示したシーケンスにのっとって色品質の確認を行う。
図10は、レジ(印字位置)調整に使用する測定チャートの例を表す模式図である。調整用チャートは印字位置調整を開始後、616において工程管理部522の調整指示によって印刷される。
1000は印刷された調整用チャートの表面を、1001は1000と同じ調整用チャートの裏面を表す。1010および1011は、オペレータが調整用チャートの搬送方向および表面・裏面を識別するために調整用チャート上に印字された画像である。図10では、用紙搬送方向は矢印で表現され、その下に表面であるか裏面であるかが文字で示されているが、これらの画像は必要不可欠な情報ではなく、これらのような画像を何も印字しない構成としても良い。図10では、同チャートをオペレータが読み取り装置で読み取る場合にも利用可能なように、用紙搬送方向や裏面であることを示す表示を形成するようにしている。
1020は、調整用チャートの特定の位置に印刷されたマークを表す。なお、マーク1020は通常用紙に対する反射率の差が大きい色のトナーで形成される。本実施例では、マーク1020は黒色のトナーで形成されるものとする。マーク1020は調整用チャートの表面・裏面それぞれの4隅に、計8箇所印字される。マーク1020は、印字位置が理想通りなら、用紙端から一定距離離れた位置に印字されるように画像配置される。このマーク1020の、調整用チャート上における相対位置を測定することで、印字位置のずれ量が求められる。本実施例では、図10中(A)~(V)で表された部分が測定される。(A)および(B)は、それぞれ調整チャートの副走査方向長さおよび主走査方向長さとなり、理想的な長さは用紙ライブラリで定義された用紙長となる。(C)~(V)は、マーク720から直近の用紙端までの距離となる。このチャート1000、1001は図8のデータ名称704が表裏レジ調整データを用いて、プリプレス制御部524がプリプレスデータとして作成する。
図11は、生産システム120の検品制御部543がワークフロー管理サーバの工程管理部522から送信された画像不良の確認とバーコード品質の確認を行うシート画像を示す図である。
生産システムの検品制御部543は、検品装置124の不図示の設定画面であらかじめ設定された検査項目に従い、送られてきたシート画像を検査する。検査項目は種々あるが、ここでは一例として、印刷内容検査、バーコード可読検査を行う例を説明する。
図11の1101は印刷成果物を読み取ったシート画像、つまり検品装置の不図示のカメラによって読み取られた画像を表す。本実施例では「フォトブック」の場合、印刷成果物管理のため表紙にバーコードと検査対象を示すQRコードをプリプレス制御部524で埋め込んで印刷をする。図11の1102は画像不良の検査対象となる検査エリアである。1103はバーコードの検査の対象となる検査エリアである。検品装置124は、表紙1101内に存在するQRコードを読み取って解析し、ワークフロー管理サーバ100上のデータ管理部544で管理する図8のジョブを管理するデータベースと照合することにより、読み取ったシートのデータの特定を行う。例えば、本実施例においてはQRコードから図8の808に示すデータ管理部525に保存されるファイル名の比較画像データが導出される。この比較画像データと印刷成果物を読み取ったシート画像を比較することで検品装置は画像不良の確認を行う。
また、検品装置124は、検査エリア903内に存在するバーコードが可読かどうかを判定する。可読であった場合はバーコードが正常に印刷され、不可読であった場合はバーコードの印刷が品質要求を満たしていないと判定される。
検品装置124は他にも、色ずれ検査、色味検査など、様々な検査が可能であるが、本発明はこれらの検査内容に限定されるものではないためその説明を省略する。なお本実施例では、検品装置124に対する前述の検査エリアや検査内容の設定は、検品装置上の不図示の設定画面から設定するとしたが、別の構成として、通信回線を通じてワークフロー管理サーバ100から設定可能としてもよい。
図12は本実施におけるワークフロー管理サーバ100と生産システム120の動作を示したフローチャートである。
以下、図12から図14のフローチャートの各ステップにおける制御はCPU221がROM222の制御プログラムを読み出して実行することで各種動作を実現する。
図12の(a)はワークフロー管理サーバのフローチャートであり、工程管理部522に受注システムサーバ110から商品種別とPDFデータ、品質要求(PRX)データが投入され、ジョブ管理データベースでジョブ情報が管理された後に実行される。
S1201において、工程管理部522はPRX解析部521に図7の品質要求のデータベースをもとにPRXデータに含まれる品質要求を解析させる。PRX解析部521の動作については図13にて後述する。PRX解析部521は品質要求データを解析した結果を工程管理部522に送信し、工程管理部522は図8の809に保存する。
S1202において、工程管理部522は投入される商品種別をもとに、本実施例であらかじめ決められた商品種別802、製本種類803、用紙種類804、仕上がりサイズ805、用紙サイズ806、後処理807などといった値を保存する。
S1203において、工程管理部522は製本種類803、用紙種類804、仕上がりサイズ805、用紙サイズ806、後処理807の情報をプリプレス制御部524に送る。プリプレス制御部524は図7の測定パラメータのデータベースからパッチの値(706から715)を求めプリプレス処理後のPDFデータを作成する。作成したプリプレス処理後のデータはPDFの形態でデータ管理部525に保存し、工程管理部にプリプレスデータ格納場所を送信する。工程管理部522はプリプレス制御部524から受け取ったプリプレスデータ格納場所を図8のジョブ管理データベースの812に保存する。
S1204において、工程管理部522は、プリプレス処理後のデータ、JDFデータ、調整指示、検品設定を生産システムに送信する。このとき、工程管理部522は調整指示をJDFデータに含んで送信する。
図12の(b)は生産システム120のフローチャートであり、測定データと測定命令を受け付けた後の生産システム120の動作を示すものである。本フローチャートは、生産システム120の起動後に実行される。
S1205において、印刷制御部541はプリプレス処理後のデータ、JDF、調整指示、検品設定を待ち受ける。ワークフロー管理サーバ100からS1204で送信されたプリプレス処理後のデータ(測定データ)と、JDFと調整指示と検品設定からなる測定命令を生産システム120が受け付けるとS1206へ進む。
S1206において生産システム120はプリプレス処理後のデータと調整指示をもとにレジ調整品質要求(事前調整)を実行する。続いて、S1207において、プリプレス処理後のデータとJDFのデータから、印刷成果物を印刷する。また、印刷後の印刷成果物を、検品設定を使い測定する。
次に、図13のフローチャートを用いて、PRX解析部521が図7の品質要求のデータベースをもとにPRXデータに含まれる品質要求を解析する処理を説明する。本フローチャートは、図12のS1201において、PRX解析部521がPRXの解釈を行う際に開始される。
本フローチャートでは、PRX解析部521はParameterSetTypeにおいて、色品質要求、レジ品質要求、画像不良の品質要求、バーコード品質要求が存在するか否かを順次判定する。対象の品質要求が存在する場合には、PRX解析部521は対象の品質要求に対応するPrameterSetType701に設定されている品質要求の値を、図8のジョブ管理データベースに追加する処理を行う。
色品質要求とは、例えば、基準となる色値と実際の印刷結果の色値の差である色差の許容範囲を指定する要求である。色差は、例えば、JapanColor等の基準値に対応する所定のパッチを印刷した結果を測定し、基準値と測定結果を比較することにより特定することができる。上述の通り、PRXでは、色品質要求を指定する場合、QualityParameterSetTypeに「Color」が記載される。さらに、ParameterSetScoringScaleに、品質ランクや品質ランクに応じた色差の程度が記載される。
レジ品質要求とは、用紙に対して画像を描画する位置のずれの許容範囲を指定する要求である。例えば、描画する位置のずれとは、用紙の表面に描画される画像と裏面に描画される画像のずれなどがある。あるいは、位置のずれとして、片面に描画される画像でも、描画内容と用紙上の基準位置との相対関係についての基準とのずれや、色版ごとの描画位置のずれなどがある。PRXでは、レジ品質要求を指定する場合、QualityParameterSetTypeに「Registration」が記載される。さらに、ParameterSetScoringScaleに、品質ランクや品質ランクに応じたずれの程度が記載される。
画像不良の品質要求とは、例えば、濃度ムラの発生やトナーの飛び散り等の画像不良の許容範囲を指定する要求である。ParameterSetScoringScaleに以下を記載する。PRXでは、画像不良の品質要求を指定する場合、QualityParameterSetTypeに「Defects」が記載される。さらに、ParameterSetScoringScaleに、品質ランクや品質ランクに応じた画像不良の程度(トナー飛び散り範囲等)が記載される。
バーコード品質要求とは、例えば、成果物に印刷されるバーコードの印刷品質あるいは印刷種別を示す。バーコードの印刷品質とは、例えば、バーコードの読み取りやすさの程度を表す。例えば、階調補正において生じる階調段差の変化がバーコードの読み取り品質に影響を与えてバーコード読み取りエラーが発生することが想定される。そこで、バーコードの品質を定義することで、階調補正の内容を制御することができる。
まず、色品質要求に対応する処理について述べる。S1301において、PRX解析部521はParameterSetTypeに色品質要求が存在するか否かを、図7に図示した「Color」が存在するか否かにより判定する。存在しない場合は、S1303に進む。存在する場合はS1310に進む。
S1310においてPRX解析部521は、色品質要求についてのParameterSetScoringScaleに記載の内容に基づいて、色管理部545が解釈可能なフォーマットの品質要求データを生成する。この品質要求データは、生産システム120が要求された品質の成果物を生産するための調整を行うためのデータである。例えば、基準値(パッチデータ)に対する色差の許容範囲を示す情報をXML形式あるいはJDF形式で表現したデータを生成する。このようにして生産システム120が実行すべき品質調整に用いる情報を含むジョブを、解釈結果に基づいて生成する。PRX解析部521は処理をS1302に進める。なお、生成した品質要求データは、印刷装置121又はプリントサーバ122が備える色管理部545に送信される。
S1302において、PRX解析部521は「Color」に記載されているID703の値を読み込む。そしてPRX解析部521は、対応する色品質要求を示す「Color」とID703の「1」を合成した値「Color1」を図8に図示したジョブ管理データベースの品質要求の列に書き込む。その後S1309に進み、PRX解析部521はParameterSetTypeに存在する全ての品質要求を確認したかを判定する。本実施例では、PRXのQualityParameterSetを全て読み込んだことにより、全ての品質要求を確認したと判定する。
ParameterSetTypeにおいて全ての色品質要求を確認し終えた場合は、S1303に進む。S1303において、PRX解析部521はParameterSetTypeにレジ品質要求が存在するか否かを、図7に図示した「Registration」が存在するか否かにより判定する。存在しない場合は、S1305に進む。存在する場合はS1311に進む。
S1311においてPRX解析部521は、レジ品質要求についてのParameterSetScoringScaleに記載の内容に基づいて、印刷制御部541が解釈可能なフォーマットの品質要求データを生成する。この品質要求データは、生産システム120が要求された品質の成果物を生産するための調整を行うためのデータである。例えば、用紙に対して画像を描画する位置のずれの許容範囲をXML形式あるいはJDF形式で表現したデータを生成する。このようにして生産システム120が実行すべき品質調整に用いる情報を含むジョブを、解釈結果に基づいて生成する。PRX解析部521は処理をS1304に進める。なお、生成したレジ品質要求データは、印刷装置121又はプリントサーバ122が備える印刷制御部541に送信される。
S1304において、PRX解析部521はParameterSetTypeに記載されている「Registration」に記載されているID703の値「40」を読み込む。そして、PRX解析部521は、対応するレジ調整を示す「Registration」とID703の「40」を合成した「Registration40」を図8に図示したジョブ管理データベースのジョブ管理データベースの品質要求809に書き込む。その後S1309に進む。
ParameterSetTypeにおいて全てのレジ品質要求を確認し終えた場合は、S1305に進む。S1305において、PRX解析部521はParameterSetTypeに画像不良の品質要求が存在するか否かを、図7に図示した「Defects」が存在するか否かにより判定する。存在しない場合は、S1307に進む。存在する場合はS1312に進む。S1312においてPRX解析部521は、画像不良の品質要求についてのParameterSetScoringScaleに記載の内容に基づいて、検品制御部543が解釈可能なフォーマットの品質要求データを生成する。この品質要求データは、生産システム120が要求された品質の成果物を生産するための調整を行うためのデータである。例えば、濃度ムラの発生やトナーの飛び散り等の画像不良の許容範囲をXML形式あるいはJDF形式で表現したデータを生成する。このようにして生産システムが実行すべき品質調整に用いる情報を含むジョブを、解釈結果に基づいて生成する。PRX解析部521は処理をS1306に進める。なお、生成した画像不良の品質要求データは、検品装置124が備える検品制御部543に送信される。
S1306において、PRX解析部521は「Defects」に記載されているID703の値「50」の値を読み込む。そしてPRX解析部521は、対応する画像不良確認を示す「Defects」とID703の「50」を合成した「Defects50」を図8に図示したジョブ管理データベースの品質要求の列809に書き込む。その後S1309に進む。
ParameterSetTypeにおいて全ての画像不良の品質要求を確認し終えた場合は、S1307に進む。S1307において、PRX解析部521はParameterSetTypeにバーコード品質要求が存在するか否かを、図7に図示した「Barcode」が存在するか否かにより判定する。存在しない場合は、S1309に進む。存在する場合はS1313に進む。
S1313においてPRX解析部521は、バーコード品質要求についてのParameterSetScoringScaleに記載の内容に基づいて、印刷制御部541が解釈可能なフォーマットの品質要求データを生成する。この品質要求データは、生産システム120が要求された品質の成果物を生産するための調整を行うためのデータである。例えば、バーコードの印刷品質についての許容範囲をXML形式あるいはJDF形式で表現したデータを生成する。このようにして生産システムが実行すべき品質調整に用いる情報を含むジョブを、解釈結果に基づいて生成する。PRX解析部521は処理をS1308に進める。なお、生成したバーコード品質要求データは、印刷装置121又はプリントサーバ122が備える印刷制御部541に送信される。
S1308においてPRX解析部521は「Barcode」に記載されているID703の「60」の値を読み込む。そしてPRX解析部521は、対応するバーコード品質確認を示す「Barcode」とID703の「60」を合成した「Barcode60」を図8に図示したジョブ管理データベースの品質要求の列809に書き込む。その後S1309に進む。
S1309において、PRX解析部521がParameterSetTypeに存在する全ての品質要求の確認を終えたと判定された場合は本フローチャートの処理を終了する。本フローチャートの処理が終了すると、ParameterSetTypeに存在する全ての品質要求に対して、品質要求に対応するPrameterSetType701に設定されている品質要求の値がすべて図8のジョブ管理データベースに格納される。図8のジョブ管理データベースに格納されたParameterSetTypeは、プリプレス制御部524がS1203においてプリプレス処理ずみのデータを作成するために用いられる。
次に、図14のフローチャートを用いて、プリプレス制御部524が図7の品質要求のデータベースと図8のジョブ管理データベースをもとにプリプレス処理後のPDFデータを生成する処理を説明する。本フローチャートは、図12のS1203において、プリプレス制御部524がプリプレス済みデータを作る際に開始される。
本フローチャートでは、プリプレス制御部524は図8の品質要求809において、色品質要求、レジ品質要求、画像不良の品質要求、バーコード品質要求がジョブに存在するか否かを順次判定する。対象の品質要求が存在する場合には、プリプレス制御部524は対象の品質要求に対応する図7のID703で設定されているパッチの値(706から715)を、図8の印刷データ格納場所に保存されている印刷成果物のPDFデータに配置または合成する。そして、プリプレス制御部524は作成したプリプレス済みPDFデータを図8のジョブ管理データベースに追加する処理を行う。
まず、色品質要求に対応する処理について述べる。S1401において、プリプレス制御部524は品質要求809に色品質要求が存在するか否かを、図7に図示した「Color」の文字列が存在するか否かにより判定する。存在する場合はS1402に進む。プリプレス制御部524はジョブに含まれる商品種別を図8の商品種別802から求める。商品種別が「フォトブック」の場合はS1403に進み、プリプレス制御部524は印刷データ格納場所808のPDFデータを、用紙サイズ806にあわせて「B4」の用紙に配置する。さらに、プリプレス制御部524は品質要求809に記載されている数字を読み、図7のID703の値と比較して、パッチの値(706から715)を求め、表紙にパッチを配置する。「フォトブック」の場合は断裁する余白部分にパッチを配置することができる。
商品種別が「名刺」の場合はS1404に進み、プリプレス制御部524は印刷データ格納場所808のPDFデータを、用紙サイズ806に合わせて「A4」の紙に配置する。さらに、プリプレス制御部524は品質要求809に記載されている数字を読み、図7のID703の値と比較して、パッチの値(706から715)を求め、別シートにパッチを配置して追加する。その後S1407に進み、プリプレス制御部524は図8の品質要求809に存在するすべての品質要求を確認したかを判定する。本実施例では図8のジョブ管理データベースの品質要求をすべて読み込むことにより、すべての品質要求を確認したと判定する。このように、プリプレス制御部524は、品質要求に含まれるパラメータに基づいて、生産システム120が用いるべきパッチを決定して記憶する。また、プリプレス制御部524は、商品種別に基づいて、パッチの配置位置を決定する。
品質要求809において全ての色品質要求を確認し終えた場合は、S1401に進む。S1401において、プリプレス制御部524は品質要求809にレジ品質要求が存在するか否かを、図7に図示した「Registration」の文字列が存在するか否かにより判定する。存在する場合はS1405に進み、プリプレス制御部524は印刷データ格納場所808のPDFデータを、用紙サイズ806にあわせて、「フォトブック」の場合は「B4」の用紙に、「名刺」の場合は「A4」の用紙に配置する。さらに、プリプレス制御部524は品質要求809に記載されている数字を読み、図7のID703の値と比較して、パッチの値(706から715)を求め、別シートにパッチを配置して追加する。表裏レジ調整データは用紙の全面を使って調整を行うため、別シートに配置して、追加する必要がある。その後S1407に進み、プリプレス制御部524は図8の品質要求809に存在するすべての品質要求を確認したかを判定する。本実施例では図8のジョブ管理データベースの品質要求をすべて読み込むことにより、すべての品質要求を確認したと判定する。品質要求809において全てのレジ品質要求を確認し終えた場合は、S1401に進む。
S1401において、プリプレス制御部524は品質要求809に画像不良の品質要求またはバーコード品質要求が存在するか否かを、図7に図示した「Registration」または「Barcode」の文字列が存在するか否かにより判定する。存在する場合はS1406に進み、プリプレス制御部524は印刷データ格納場所808のPDFデータを、用紙サイズ806にあわせて、「フォトブック」の場合は「B4」の用紙に、「名刺」の場合は「A4」の用紙に配置する。さらに、プリプレス制御部524は品質要求809に記載されている数字を読み、図7のID703の値と比較して、パッチの値(706から715)を求め、表紙のデータにパッチを合成して追加する。図11で説明したが、画像不良の品質要求とバーコード品質要求は印刷成果物の表紙を使って確認を行うため、表紙に合成する必要がある。その後S1407に進み、プリプレス制御部524は図8の品質要求809に存在するすべての品質要求を確認したかを判定する。本実施例では図8のジョブ管理データベースの品質要求をすべて読み込むことにより、すべての品質要求を確認したと判定する。
本実施形態によれば、PRXで記述された印刷品質要求の内容に基づいて、生産システムが実行可能な指示を生成して、生産システムに送信することができる。
(実施形態3)
実施形態2では、ワークフロー管理サーバ100は測定データと測定命令を生成したときに、生産システムに送信していた。市場において、作業者が測色調整、レジ調整、検品などそれぞれの作業を行う際には、ワークフロー管理サーバが発行する調整指示書などの作業指示書とバーコードリーダを使って作業時間を管理している。
実施形態3では、図15で示すようにワークフロー管理サーバ100がプリプレス処理後のデータを作った後に、調整指示書を生産システムで印刷し、バーコードリーダで読み込むことで作業者の作業時間を記録する例について説明する。
本実施形態に係る構成は、実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
図15は本実施におけるワークフロー管理サーバ100と生産システム120の動作を示したフローチャートである。本フローチャートでは品質要求の測定チャートと測定命令を出力するワークフロー管理サーバ100とそれらを受け取り実行する生産システム120の本実施例における特徴的な制御動作を説明する。図12と図15の差分は図15の中に点線で囲った部分で示した。
図15の(a)はワークフロー管理サーバ100の動作を示したフローチャートである。
S1203において、ワークフロー管理サーバ100のプリプレス制御部524は図12と図14の説明で前述したように品質要求にあわせたプリプレス処理後のデータを作成する。実施例2ではS1508において、工程管理部522は測定データ取得指示と測定命令取得指示を含む調整指示書を印刷する。このとき調整指示書に印刷する測定データ取得指示は図8のジョブ管理データベースで管理しているプリプレスデータ格納場所812の値をQRコードに変換して設定、印刷する。また測色命令指示はジョブごとにシリアルに管理されているバーコード番号811をバーコードに変換して設定、印刷する。同じQRコードとバーコードは画像不良の品質要求、バーコード品質要求がPRXデータに付与されていた時に、表紙にも印刷される。生産システム120で表紙をバーコードリーダで読み込むとしてもよい。S1508において調整指示書を印刷した後は、生産システム120のフローチャートS1511において、印刷制御部541が取得指示を送信することを待ち受ける。S1204において、工程管理部522は測定データと測定命令の取得指示を受け付けたとき、プリプレス処理後のデータ、JDF、調整指示、検品設定を生産システム120に送信する。
次に生産システム120側の動作を説明する。図15の(b)は生産システム120の動作を示したフローチャートである。本フローチャートは生産システムが起動後に実行する。
本実施形態では、S1510において、生産システム120の印刷制御部541は図15の(a)の説明で前述したように調整指示書を不図示のバーコードリーダを使って読み込む。印刷制御部541は調整指示書に付与されたQRコードと、ワークフロー管理サーバ100でジョブにシリアルに設定されたバーコード番号のバーコードを読み取る。続いてS1511において、印刷制御部541はバーコード番号とプリプレス処理後のデータの格納場所の情報を取得指示として、ワークフロー管理サーバ100に送信する。
生産システム120は接続された不図示のバーコードリーダなどで印刷された調整指示書を読むことで、プリントサーバ122や検品装置124は品質要求を満たす調整や検査に必要な比較データを含むプリプレス処理済みのPDFデータを取得する。このようにして生産システム120は、事前調整や検品を実行するだけでなく、ワークフロー管理サーバ100で作業時間の管理も行うことができる。
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。