JP7380966B2 - コールドスプレー用材料 - Google Patents
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Description
コールドスプレー法は溶射法の1種として分類されるコーティング技術であるが、一般的な溶射法は原材料を溶融状態或いは半溶融状態で基材に衝突させて成膜させるのに対し、コールドスプレー法は、原材料を溶融させることなく基材に固着させるという点で異なっている。
しかし近年、高比表面積を有するTiO2のナノ凝集粉を用いたコールドスプレー法による成膜例が報告されている(非特許文献1)。
また非特許文献1に記載のようなTiO2粉末ではハロゲン系ガスへの耐食性が得られない上、本発明者はTiO2粉末ではコールドスプレー法の成膜時に膜の黄色味が大きくなり、所望の色味の膜が得難い場合があることを知見した。
また、本発明の課題は、ハロゲン系プラズマに対する耐食性に優れる希土類元素の化合物を原料粉末として用い、原料からの物性変化の少ない膜を製造すること、及び、ハロゲン系プラズマに対する耐食性に優れた希土類元素の化合物からなり、白色度等の優れた物性を有するコールドスプレー膜を提供することにある。
また、本発明の課題は、コールドスプレー法に適した希土類元素の酸化物粉末の製造方法、非焼成である希土類元素のフッ化物粉末の製造方法及び希土類元素のオキシフッ化物粉末の製造方法を提供することにある。
また、本発明は、BET1点法による比表面積が30m2/g以上である希土類元素の化合物の粉末をコールドスプレー法に供する、膜の製造方法を提供するものである。
更に、本発明は、BET比表面積が30m2/g以上である希土類元素の化合物の粉末をコールドスプレーしてなる、膜を提供するものである。
前記粉末は、水銀圧入法による細孔直径20nm以下の細孔容積が0.03cm3/g以上であることも好ましい。
前記粉末の結晶子径が25nm以下であることも好ましい。
前記粉末の安息角が10°以上60°以下であることも好ましい。
前記粉末のL*a*b*系表色系色座標のL値が85以上であり、a値が-0.7以上0.7以下であり、b値が-1以上2.5以下であることも好ましい。
希土類化合物が希土類化合物の酸化物、希土類化合物のフッ化物及び希土類化合物のオキシフッ化物から選ばれる少なくとも1種であることも好ましい。
希土類元素がイットリウムであることも好ましい。
前記膜はL*a*b*系表色系色座標のL値が85以上であり、a値が-0.7以上0.7以下であり、b値が-1以上2.5以下であることが好ましい。
前記膜は結晶子径が3nm以上25nm以下であることが好ましい。
また、ハロゲン系プラズマに対する耐食性に優れる希土類元素の化合物を原料粉末として用い、原料からの物性変化の少ない膜の製造方法及び、ハロゲン系プラズマに対する耐食性に優れた希土類元素の化合物からなり、白色度に優れたコールドスプレー膜を提供することができる。
また、本発明の希土類元素の酸化物粉末の製造方法、希土類元素のフッ化物粉末の製造方法及び希土類元素のオキシフッ化物粉末の製造方法により、本発明のコールドスプレー用材料を工業的に有利な方法にて製造できる。
1.希土類元素の化合物粉末及びそれを含むコールドスプレー用材料
以下ではまず、希土類元素の化合物粉末及びそれを含むコールドスプレー用 材料について説明する。以下、「コールドスプレー」を「CS」と略して説明する場合がある。
本発明のCS用材料は、希土類元素(以下、「Ln」とも記載する)の化合物(以下、単に「希土類化合物」ともいう。)の粉末からなることを特徴の一つとしている。以下、CS用材料について好ましいものとして記載している事項は、全てCS用材料に含まれる希土類化合物の粉末にも当てはまる。例えば下記でCS用材料として好ましいBET比表面積の数値はいずれも希土類化合物の粉末についても好ましいものである。
更に好ましくは得られる膜の耐熱性、耐摩耗性及び耐食性などを更に一層高める観点から、本発明のCS用材料は、2θ=10度~90度におけるX線回折測定において観察されるメーンピークが希土類化合物に由来する場合に、当該メーンピークに対して、希土類元素の化合物以外の成分に由来する最大強度のピークのピーク高さが10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、希土類元素の化合物以外の成分に由来するピークが観察されないことが最も好ましい。とりわけ2θ=10度~90度におけるX線回折測定において観察されるメーンピークが希土類元素の酸化物、希土類元素のフッ化物又は希土類元素のオキシフッ化物に由来する場合に、当該メーンピークに対して、希土類元素の酸化物、希土類元素のフッ化物又は希土類元素のオキシフッ化物以外の成分に由来する最大強度のピークのピーク高さの比率が10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、希土類元素の酸化物、希土類元素のフッ化物又は希土類元素のオキシフッ化物以外の成分に由来するピークが観察されないことが最も好ましい。
同様に本発明のCS用材料は、2θ=10度~90度におけるX線回折測定におけるメーンピークが希土類元素のフッ化物に由来する場合に、当該メーンピークに対して、希土類元素のフッ化物以外の成分に由来する最大強度のピークのピーク高さの比率が10%以下であってもよく、5%以下であってもよい。
同様に本発明のCS用材料は、2θ=10度~90度におけるX線回折測定におけるメーンピークが希土類元素のオキシフッ化物に由来するときに、当該メーンピークに対して、希土類元素のオキシフッ化物以外の成分に由来する最大強度のピークのピーク高さの比率が10%以下であってもよく、5%以下であってもよい。
希土類化合物の粉末はBET1点法による比表面積を30m2/g以上とすることで、これをCS法による成膜に供した場合に、一定以上の厚膜の成膜が可能となる。プラズマ溶射において、この程度に高い比表面積を有する希土類化合物粉末を用いると、基材に到達する前に材料粒子が失速又は蒸発してしまい、膜が形成しがたい。より一層安定した成膜性を有する点から、希土類化合物の粉末のBET1点法による比表面積は35m2/g以上であることがより好ましく、40m2/g以上であることがより好ましく、45m2/g以上であることが特に好ましく、48m2/g以上が更に一層好ましく、50m2/g以上が最も好ましい。BET1点法による比表面積は、350m2/g以下であることが希土類化合物の粒子が基材に容易に到達でき、皮膜形成が容易である点や基材に衝突した際に粒子を容易に扁平化させる観点から好ましく、特に325m2/g以下であることがより好ましく、300m2/g以下であることが更に好ましく、200m2/g以下であることが更に一層好ましい。
BET1点法による比表面積は、具体的には下記実施例に記載の方法にて測定できる。
BET1点法による比表面積が上記範囲内である希土類化合物の粉末は、後述する希土類化合物の粉末の好ましい製造方法により製造できる。
本発明のCS用材料に用いる希土類化合物の粉末は、結晶子径が一定以下であることが、CS法により安定的に厚膜を得られる点や基材に衝突した際の粒子の扁平化を容易にする点で好ましい。この点から、希土類化合物の粉末の結晶子径は25nm以下であることが好ましく、23nm以下であることがより好ましく、20nm以下であることが一層好ましい。結晶子径は1nm以上であることがCS用材料の製造しやすさ、得られたCS膜の強度を担保する点で好ましく、3nm以上であることがより好ましい。
CS用材料の結晶子径は粉末X線回折測定により測定でき、具体的には後述する実施例に記載の方法にて測定できる。
結晶子径が上記範囲内である希土類化合物の粉末は、後述する希土類化合物の粉末の好ましい製造方法により製造できる。
本発明者は、希土類化合物の粉末が、ガス吸着法による細孔直径3nm以上20nm以下の細孔容積が0.08cm3/g以上であると、CS法による成膜に供したときに厚膜の製造が一層容易になることを知見した。
この理由は明確でないが、希土類化合物の粒子間の細孔や粒子内の細孔の容積が所定量以上であることが、高速のガスで基材へ押し付けた場合における粒子の基材への付着効率を高めていると考えられる。
ガス吸着法による細孔直径が3nm以上20nm以下の細孔容積は、ガス吸着法による吸脱着曲線をDollimore-Heal法を用いて解析し、吸着過程および脱着過程それぞれにおいて細孔直径3nm~20nmの範囲で測定された細孔容積の累積値をいう。細孔直径が3nm以上20nm以下の細孔容積は、結晶子径のみならず、粒子形状や粒子の凝集形態に依存するパラメータであり、BET比表面積や結晶子径が同じであっても、3nm以上20nm以下の細孔直径の細孔容積が同じであるとはいえない。
本発明のCS用材料は、ガス吸着法による細孔直径が3nm以上20nm以下の細孔容積が0.08cm3/g以上であることが好ましく、0.1cm3/g以上であることがより好ましく、0.15cm3/g以上であることが特に好ましい。
CS用材料のガス吸着法による細孔直径が3nm以上20nm以下の細孔容積は、1.0cm3/g以下であることがCS用材料の製造のしやすさ及び材料の流動性を担保する点で好ましく、0.8cm3/g以下であることが更に好ましく、0.6cm3/g以下であることがより更に好ましく、0.5cm3/g以下であることが更に一層好ましい。
ガス吸着法による細孔容積は、具体的には後述する実施例に記載の方法にて測定できる。
ガス吸着法による細孔直径3nm以上20nm以下の細孔容積が上記範囲内である希土類化合物の粉末は、後述する希土類化合物の粉末の好ましい製造方法により製造できる。
ガス吸着法による細孔直径3nm以上20nm以下の細孔容積が0.08cm3/g以上であることに替えて、又は加えて、希土類化合物の粉末について、水銀圧入法による細孔直径が20nm以下の細孔容積が0.03cm3/g以上であることが、CS法による成膜に供したときに剥がれ等のない均一な厚膜の製造が一層容易になる点で好ましい。本発明者は、水銀圧入法にて測定される細孔直径が20nm以下の微細孔の容積が所定量以上であることも、高速のガスで基材へ押し付けた場合における粒子の基材への付着効率を高めているものと考えている。
水銀圧入法による細孔直径が20nm以下の細孔容積は、水銀圧入法による細孔容積分布における、細孔直径が20nm以下である細孔の累積容積をいう。細孔直径が20nm以下の細孔容積は、粉末の結晶子径が十数nmから数nmレベルに小さい場合に大きくなる傾向があるものの、結晶子径のみならず、粒子形状や粒子の凝集形態に依存するパラメータであり、BET比表面積や結晶子径が同じであっても、20nm以下の細孔直径の細孔容積が同じであるとはいえない。
本発明のCS用材料は、水銀圧入法による細孔直径が20nm以下の細孔容積が0.03cm3/g以上であることが好ましく、0.04cm3/g以上であることがより好ましく、0.05cm3/g以上であることが特に好ましい。
CS用材料の水銀圧入法による細孔直径が20nm以下の細孔容積は、0.3cm3/g以下であることがCS用材料の製造のしやすさ及び材料の流動性を担保する点で好ましく、0.25cm3/g以下であることが更に好ましい。
水銀圧入法による細孔容積は、具体的には後述する実施例に記載の方法にて測定できる。
水銀圧入法による細孔直径20nm以下の細孔容積が上記範囲内である希土類化合物の粉末は、後述する希土類化合物の粉末の好ましい製造方法により製造できる。
本発明のCS用材料は、安息角が一定以下であることが好ましい。安息角が小さな材料は流動性が大きいためCS装置への搬送性がよい。それゆえ、安定した成膜を行うことができ、物性の良好な膜を得やすい。CS用材料の安息角は60°以下であることが好ましく、55°以下であることが更に好ましく、50°以下であることが一層好ましい。一方、安息角が小さすぎることは、流動性が大きすぎることによる粉体の取扱いが困難になる等の欠点を有する。この観点から安息角の下限値としては、10°以上であることが好ましく、20°以上であることが特に好ましい。安息角は後述する実施例に記載の方法にて測定できる。
安息角が上記範囲内である希土類化合物の粉末は、後述する希土類化合物の粉末の好ましい製造方法により製造できる。
本発明のCS用材料は、当該材料の製造容易性や流動性等の点からレーザ回折・散乱式粒度分布測定法による積算体積50容量%における積算体積粒径(D50N)が1μm以上100μm以下であることが好ましく、1.5μm以上80μm以下であることがより好ましく、2μm以上60μm以下であることが特に好ましく、5μm以上60μm以下であることが更に一層好ましく、10μm以上50μm以下であることが最も好ましい。
D50Nは超音波処理をせずに測定する粒径であり、実施例に記載の方法にて測定できる。
D50Nが上記範囲内である希土類化合物の粉末は、後述する希土類化合物の粉末の好ましい製造方法により製造できる。
本発明のCS用材料が凝集粉又は顆粒の場合には、超音波処理後のD50は、超音波処理による解砕又は解凝集を受けたものとなり、通常は、D50Nと異なる値となる。製造容易性等の点から本発明のCS用材料は、300W、15分間の超音波分散処理後に測定したレーザ回折・散乱式粒度分布測定法による積算体積50容量%における積算体積粒径(D50D)が0.3μm以上30μm以下であることが好ましく、0.5μm以上25μm以下であることがより好ましい。
D50Dは実施例に記載の方法にて測定できる。
D50Dが上記範囲内である希土類化合物の粉末は、後述する希土類化合物の粉末の好ましい製造方法により製造できる。
白色の膜が好まれるという観点、及び、希土類化合物の変質がない点などから、CS用材料はL*a*b*系表色系色座標のL値が85以上であることが好ましく、90以上であることが好ましい。同様の点から、CS用材料は、L*a*b*系表色系色座標のa値が-0.7以上0.7以下であることが好ましく、-0.5以上0.5以下であることがより好ましい。またCS用材料は、L*a*b*系表色系色座標のb値が-1以上2.5以下であることが好ましく、-0.5以上2.0以下であることがより好ましい。L*a*b*系表色系色座標のL値、a値、b値は実施例に記載の方法にて測定できる。なお、酸化チタンの粉末は後述する比較例5のように原料から色味の変化が比較的大きい上に、粉末自体のa値が上記下限よりも低く、所望の色調の膜が得られない場合がある。
L*a*b*系表色系色座標のL値、a値、b値が上記範囲内である希土類化合物の粉末は、後述する希土類化合物の粉末の好ましい製造方法により製造できる。
次いで、本発明のCS用材料に適した希土類元素の化合物粉末の製造方法について説明する。
(1)希土類元素の酸化物の粉末の製造方法
希土類化合物が希土類元素の酸化物である場合、希土類元素の酸化物(以下、「希土類酸化物」ともいう)粉末を、以下の製造方法により製造することが好適である。
本製造方法は、希土類元素の酸化物粉末を、加温した弱酸水溶液中に溶解させた後に冷却して、希土類元素の弱酸塩を析出させ、該弱酸塩を450℃以上950℃以下で焼成するものである。
析出した希土類弱酸塩を450℃以上950℃以下で焼成する。焼成雰囲気は、大気雰囲気等の酸素含有雰囲気であっても、窒素又はアルゴン等の不活性雰囲気であってもよく、酸素含有雰囲気であることが弱酸由来の残留有機物量を低減できる点で好ましい。焼成温度は950℃以下であることで、比表面積、結晶子径、細孔容積が所望の範囲の希土類酸化物が得られ、925℃以下であることがより好ましく、900℃以下であることが更に好ましい。焼成温度は、450℃以上であることが所望の結晶構造の希土類酸化物粉末が得やすく、475℃以上であることが更に好ましい。上記温度範囲における焼成時間は、3時間以上48時間以下が好ましく、5時間以上40時間以下がより好ましい。
希土類化合物が希土類元素のフッ化物である場合、希土類元素のフッ化物(以下、「希土類フッ化物」ともいう)粉末を、以下の製造方法により製造することが好適である。以下の方法は、上記CS用材料に適した希土類化合物粉末として希土類元素のフッ化物(以下、「希土類フッ化物」ともいう。)の非焼成粉末を製造する場合に関する。
(3)希土類元素のオキシフッ化物の製造方法1
本製造方法は、希土類元素の酸化物又は焼成すると希土類元素の酸化物になる化合物の粉末と、フッ化水素酸とを混合して、希土類元素のオキシフッ化物の前駆体を得る第1工程と、得られた希土類元素のオキシフッ化物の前駆体を焼成する第2工程とを有する。
本製造方法は、希土類元素の酸化物の粉末と希土類元素のフッ化物の粉末を混合したのち、焼成して希土類元素のオキシフッ化物の粉末を得、得られた希土類元素のオキシフッ化物の粉末を粉砕する方法である。
以上のようにして、本発明のCS用材料に好適な希土類元素のオキシフッ化物粉末を得ることができる。
アルコールとしては、メタノール(メチルアルコール)、エタノール(エチルアルコール)、1-プロパノール(n-プロピルアルコール)、2-プロパノール(iso-プロピルアルコール、IPA)、2-メチル-1-プロパノール(iso-ブチルアルコール)、2-メチル-2-プロパノール(tert-ブチルアルコール)、1-ブタノール(n-ブチルアルコール)、2-ブタノール(sec-ブチルアルコール)等の1価のアルコールのほか、1,2-エタンジオール(エチレングリコール)、1,2-プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3-プロパンジオール(トリメチレングリコール)、1,2,3-プロパントリオール(グリセリン)等の多価アルコールが挙げられる。
解砕は湿式粉砕及び乾式粉砕のいずれでもよいが、乾式粉砕の場合、ピンミル、擂潰器、乾式ボールミル、乾式ビーズミル、高速回転型衝撃式ミル、ジェットミル、石臼式摩砕機、ロールミル、アトマイザー等が使用可能である。湿式粉砕の場合、球状、円筒状等の粉砕媒体を使用した湿式粉砕装置によって行うのが好ましい。このような粉砕装置の例としてボールミル、振動ミル、ビーズミル、アトライタ(登録商標)等がある。
次いで、CS法による成膜方法について説明する。
CS法とは、粉末材料を溶融またはガス化させることなく、溶融温度以下の固相状態で基材に衝突させ、衝突のエネルギーで粉末材料に塑性変形を生じさせることにより皮膜を形成する技術である。
本成膜方法は、本発明のCS用材料を原料粉末とし、加熱及び加圧されたガスにより、原料粉末を加熱及び加速し、基材上に衝突させて成膜する。
CS法の成膜に用いる成膜装置としては、高温・高圧ガスを発生させる発生部と、当該発生部から高温・高圧ガスを受け取り、ガスを加速させるガス加速部および基材を保持する基材保持部とを有し、高温・高圧ガス流中に原料粉末を投入することで基材に原料粉末を衝突させるものが挙げられる。
基材としてはアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス、炭素鋼等の金属基材、グラファイト、石英、アルミナ等のセラミックス、プラスチック等を用いることができる。
ガスとしては、圧縮空気、窒素、ヘリウム等を用いることができる。
次いで、本発明のCS用材料をCS法に供して得られるコールドスプレー膜について説明する。
同様に本発明のコールドスプレー膜は、2θ=10度~90度におけるX線回折測定におけるメーンピークが希土類元素のフッ化物に由来するときに、当該メーンピークに対して、希土類元素のフッ化物以外の成分に由来する最大強度のピークのピーク高さの比率が10%以下であってもよく、5%以下であってもよい。
同様に本発明のコールドスプレー膜は、2θ=10度~90度におけるX線回折測定におけるメーンピークが希土類元素のオキシフッ化物に由来するときに、当該メーンピークに対して、希土類元素のオキシフッ化物以外の成分に由来する最大強度のピークのピーク高さの比率が10%以下であってもよく、5%以下であってもよい。
コールドスプレー膜のX線回折測定は実施例に記載の方法にて行うことができる。
本発明のコールドスプレー膜は、緻密な膜を作成する観点で、結晶子径が25nm以下であることが好ましく、23nm以下であることがより好ましく、20nm以下であることが一層好ましい。結晶子径は1nm以上であることがコールドスプレー膜の製造しやすさ、得られたコールドスプレー膜の強度を担保する点で好ましく、3nm以上であることがより好ましい。結晶子径は後述する実施例に記載の方法で測定できる。
コールドスプレー膜は半導体製造装置の構成部材以外にも各種プラズマ処理装置、化学プラントの構成部材のコーティング用途に用いることができる。
BET比表面積3.0m2/gの酸化イットリウム粉末160gを100℃に加温した30%酢酸水溶液1kg中に溶解させた後、室温まで冷却し、酢酸イットリウム水和物を析出させた。固液分離して得られた酢酸イットリウム水和物を120℃で12時間乾燥させた後、650℃で24時間焼成することにより、酸化イットリウム粉末を得た。乾燥及び焼成はいずれも大気雰囲気中で行った。得られた酸化イットリウム粉末を下記条件において2θ=10度~90度の走査範囲のX線回折測定に供したところ、20.1度~21.0度に酸化イットリウムに由来するメーンピークが観察され、当該メーンピークに対して、酸化イットリウム以外の成分に由来する最大強度のピークの高さ比が5%以下であった。
BET比表面積3.0m2/gの酸化イットリウム粉末160gを100℃に加温した30%酢酸水溶液1kg中に溶解させた後、室温まで冷却し、酢酸イットリウム水和物を析出させた。固液分離して得られた酢酸イットリウム水和物を120℃で12時間乾燥させた後、550℃で24時間焼成することにより、酸化イットリウム粉末を得た。乾燥及び焼成はいずれも大気雰囲気中で行った。得られた酸化イットリウム粉末を下記条件において2θ=10度~90度の走査範囲のX線回折測定に供したところ、20.1度~21.0度に酸化イットリウムに由来するメーンピークが観察され、当該メーンピークに対して、酸化イットリウム以外の成分に由来する最大強度のピークの高さ比が5%以下であった。
BET比表面積3.0m2/gの酸化イットリウム粉末160gを100℃に加温した30%酢酸水溶液1kg中に溶解させた後、室温まで冷却し、酢酸イットリウム水和物を析出させた。固液分離して得られた酢酸イットリウム水和物を120℃で12時間乾燥させた後、1000℃で24時間焼成することにより酸化イットリウム粉末を得た。乾燥及び焼成はいずれも大気雰囲気中で行った。
反応容器に、酸化イットリウム換算で濃度300g/Lの硝酸イットリウム水溶液2.2kgと50%フッ化水素酸0.5kgとを投入し、40℃で反応させることによりフッ化イットリウムの沈殿物を得た。得られた沈殿物を脱水及び洗浄した後、大気雰囲気中、150℃で24時間乾燥を行った。
得られた乾燥粉末を20%の濃度にて純水中に分散させた。得られた分散液について、大川原化工機製FOC-20型スプレードライヤーを用いて造粒を行った。スプレードライヤーの操作条件はスラリー供給速度:245mL/min、アトマイザー回転数:12000min-1、入口温度:250℃とした。以上の工程により、焼成を行わずにフッ化イットリウムの造粒粉末を得た。得られたフッ化イットリウム粉末を下記条件において2θ=10度~90度の走査範囲のX線回折測定に供したところ、27.0度~28.0度にフッ化イットリウムに由来するメーンピークが観察され、当該メーンピークに対して、フッ化イットリウム以外の成分に由来する最大強度のピークの高さ比が5%以下であった。
反応容器に、酸化イットリウム換算で濃度300g/Lの硝酸イットリウム水溶液2.2kgと50%フッ化水素酸0.5kgとを投入し、40℃で反応させることによりフッ化イットリウムの沈殿物を得た。得られた沈殿物を脱水及び洗浄した後、大気雰囲気中、150℃で24時間乾燥を行った。
得られた乾燥粉末を20%の濃度にて純水中に分散させた。得られた分散液について、大川原化工機製FOC-20型スプレードライヤーを用いて造粒を行った。スプレードライヤーの操作条件はスラリー供給速度:245mL/min、アトマイザー回転数:12000min-1、入口温度:250℃とした。得られた造粒粉末を大気雰囲気中、400℃で24時間焼結させフッ化イットリウム造粒粉末とした。
上記の沈殿物の乾燥粉末の代わりに、市販のフッ化イットリウム粉末(BET比表面積3.6m2/g)をスプレードライ法により造粒した。その点以外は比較例2と同様にしてフッ化イットリウム造粒粉末とした。
BET比表面積3.0m2/gの酸化イットリウム粉末0.61kgとBET比表面積1.0m2/gのフッ化イットリウム粉末0.39kgを混合したのち、大気雰囲気中、900℃で5時間焼成し、オキシフッ化イットリウム粉末を得た。粉末の組成がY:O:Fのモル比が1:1:1のYOFであることを確認した。
得られたオキシフッ化イットリウム粉末を広島メタル&マシナリー製UAM-1を用いて50%の濃度にて変性アルコール中で湿式粉砕を15時間行った。粉砕用のビーズとしては酸化ジルコニウム製の直径0.1mmのものを用いた。ビーズの使用量は、オキシフッ化イットリウム100gに対して100mlであった。得られた湿式粉砕物を大気雰囲気中、120℃で24時間乾燥させた。
得られた乾燥粉末を35%の濃度にて純水中に分散させたのち、大川原加工機製FOC-16型スプレードライヤーを用いて造粒を行い、オキシフッ化イットリウム造粒粉末とした。スプレードライヤーの操作条件はスラリー供給速度:245mL/min、アトマイザー回転数:12000min-1、入口温度:250℃とした。
得られたオキシフッ化イットリウム粉末を下記条件において2θ=10度~90度の走査範囲のX線回折測定に供したところ、28度~29度にYOFに由来するメーンピークが観察され、当該メーンピークに対して、YOF以外の成分に由来する最大強度のピークの高さ比が5%以下であった。
BET比表面積3.0m2/gの酸化イットリウム粉末160gを100℃に加温した30%酢酸水溶液1kg中に溶解させたのち、室温まで冷却し、酢酸イットリウム水和物を析出させた。固液分離した酢酸イットリウム水和物を120℃で12時間乾燥させた後、650℃で焼成することにより酸化イットリウム粉末を得た。乾燥及び焼成はいずれも大気雰囲気中で行った。
得られた酸化イットリウム粉末を70g/Lの濃度にて純水中に分散させ、そこに酸化イットリウム100gに対して、フッ化水素18gとなるように、50%フッ化水素酸を添加して25℃で24時間撹拌を行い、オキシフッ化イットリウム前駆体を得た。得られた前駆体を脱水したのち、大気雰囲気中、120℃で24時間乾燥を行った。得られた乾燥粉末を大気雰囲気中、400℃で5時間焼成を行った後、ピンミル(パウレック社製コロプレックス)にて5000rpmの回転数にて解砕を行い、オキシフッ化イットリウム粉末とした。
得られたオキシフッ化イットリウム粉末を下記条件において2θ=10度~90度の走査範囲のX線回折測定に供し、粉末の組成がY:O:Fのモル比が1:1:1のYOFであることを確認した。当該X線回折測定によれば、28度~29度にYOFに由来するメーンピークが観察され、当該メーンピークに対して、YOF以外の成分に由来する最大強度のピークの高さが5%以下であった。
酸化イットリウム換算で濃度300g/Lの硝酸イットリウム水溶液1Lと250g/L炭酸水素アンモニウム水溶液0.7Lとを混合して、硝酸イットリウムと炭酸水素アンモニウムとを反応させることにより炭酸イットリウムの沈殿物を得た。得られた沈殿物を脱水及び洗浄したのち、大気雰囲気中、120℃で24時間乾燥を行った。
得られた炭酸イットリウム粉末を酸化イットリウム換算で70g/Lの濃度にて純水中に分散させ、そこに酸化イットリウム換算100gの炭酸イットリウムに対して、フッ化水素18gとなるように、50%フッ化水素酸を添加して25℃で24時間撹拌を行い、オキシフッ化イットリウム前駆体を得た。得られた前駆体を脱水したのち、大気雰囲気中、120℃で24時間乾燥を行った。得られた乾燥粉末を大気雰囲気中、400℃で5時間焼成を行ったのち、ピンミル(パウレック社製コロプレックス)にて5000rpmの回転数にて解砕を行い、オキシフッ化イットリウム粉末とした。
得られたオキシフッ化イットリウム粉末を下記条件において2θ=10度~90度の走査範囲のX線回折測定に供したところ、粉末の組成がY:O:Fのモル比が1:1:1のYOFであることを確認した。当該X線回折測定によれば、28.0度~29.0度にYOFに由来するメーンピークが観察され、当該メーンピークに対してYOF以外の成分に由来する最大強度のピークの高さ比が5%以下であった。
BET比表面積3.0m2/gの酸化イットリウム粉末0.47kgとBET比表面積1.0m2/gのフッ化イットリウム粉末0.53kgを混合したのち、大気雰囲気下にて、900℃で5時間焼成し、オキシフッ化イットリウム粉末を得た。
得られたオキシフッ化イットリウム粉末を広島メタル&マシナリー製UAM-1を用いて50%の濃度にて変性アルコール中で湿式粉砕を15時間行ったのち、大気雰囲気中、120℃で24時間乾燥を行った。粉砕用のビーズとしては酸化ジルコニウム製の直径0.1mmのものを用いた。ビーズの使用量は、オキシフッ化イットリウム100gに対して0.1Lであった。
得られた乾燥粉末を35%の濃度にて純水中に分散させたのち、大川原加工機製FOC-16型スプレードライヤーを用いて造粒を行い、オキシフッ化イットリウム造粒粉末とした。スプレードライヤーの操作条件はスラリー供給速度:245mL/min、アトマイザー回転数:12000min-1、入口温度:250℃とした。
得られたオキシフッ化イットリウム粉末を下記条件において2θ=10度~90度の走査範囲のX線回折測定に供したところ、粉末の組成がY:O:Fのモル比が5:4:7のY5O4F7であることを確認した。当該X線回折測定によれば28.0度~29.0度にY5O4F7に由来するメーンピークが観察され、当該メーンピークに対して、Y5O4F7以外の成分に由来する最大強度のピークの高さが5%以下であった。
上記の沈殿物の乾燥粉末の代わりに、市販のオキシフッ化イットリウム粉末(BET比表面積3.1m2/g)をスプレードライ法により造粒した。その点以外は比較例2と同様にしてオキシフッ化イットリウム造粒粉末とした。
TiO2凝集粉(テイカ社製)を用いた。
これらの結果を下記表1に示す。
マウンテック社製全自動比表面積計Macsorb model―1201を用いてBET1点法にて測定した。使用ガスは、窒素ヘリウム混合ガス(窒素30vol%)とした。
結晶子径は、下記の条件のX線回折測定を行い、シェラーの式(D=Κλ/(βcosθ))を用いて評価した。式中、Dは結晶子径、λはX線の波長、βは回折線幅(半値幅)、θは回折角、Κは定数である。半値幅はKを0.94として求めた。
走査範囲2θ=10度~90度の範囲のうち、酸化イットリウムについては(222)面のピークの半値幅を用い、フッ化イットリウムについては、(111)面のピークの半値幅を用い、オキシフッ化物については、実施例5~7についてはYOFの(101)面のピークの半値幅を用い、実施例8及び比較例4についてはY5O4F7の(151)面のピークの半値幅を用いた。比較例5については、2θ=25.218°の(101)面のピークの半値幅を用いた。
X線回折の条件は以下の通りとした。
・装置:UltimaIV(株式会社リガク製)
・線源:CuKα線
・管電圧:40kV
・管電流:40mA
・スキャン速度:2度/min
・ステップ:0.02度
・スキャン範囲:2θ=10度~90度
各実施例及び比較例の粉末は、50gを採取し、めのう乳鉢に入れ、粉末が完全に浸漬する量のエタノールを滴下して10分、めのう乳棒で手粉砕した後、乾燥させ、目開き250μm以下の篩下をX線回折測定に供した。
マイクロメリティクス社製オートポアIVを用い、JIS R1655:2003に準じて測定した。具体的には、0.35gの試料を用い、初気圧7kPaにて水銀の圧入を行い測定した。なお測定試料に対する水銀接触角は130度,水銀表面張力は485dynes/cmに設定した。測定結果を付属の解析ソフトウェアを使用して、細孔直径が0.001μm以上100μm以下である範囲を測定し、細孔直径が20nm以下である範囲の累積容積を細孔容積とした。
Quantachrome Instruments社製Nova2200を用いてBET多点法により測定した。吸着媒体には窒素ガスを用い、得られた吸脱着曲線をDollimore-Heal法を用いて解析し、吸着過程および脱着過程それぞれにおいて細孔直径3nm~20nmの範囲で測定された細孔容積の累積値の平均を細孔容積とした。
多機能型粉体物性測定器マルチテスター MT-1001k型(株式会社セイシン企業製)を用い、JIS R 9301に準じて測定した。
D50Nは粉末を、純水が入った日機装株式会社製マイクロトラック3300EXIIの試料循環器のチャンバーに、適正濃度であると装置が判定するまで投入して、測定した。
D50Dは、100mLガラスビーカーに、粉末を約0.4g含む量入れ、次いで分散媒として純水を、ビーカーの100mLの線まで入れた。株式会社日本精機製作所製の超音波ホモジナイザーUS-300T型(出力300W)に、粒子と分散媒の入ったビーカーをセットして15分間超音波処理を行い、測定用スラリーとした。この測定用スラリーを、純水が入った日機装株式会社製マイクロトラック3300EXIIの試料循環器のチャンバーに、適正濃度であると装置が判定するまで滴下して、測定した。
コニカミノルタ社製の分光色差計CM-700dを用いて測定した。
上記各実施例1~7及び比較例1~5で得られた粉末について、以下の条件にてCS法による成膜を行った。
・成膜装置:実施例1及び2、比較例1並びに実施例4~7の粉末の成膜は、成膜装置としてメディコ―ト社製のACGSを使用した。実施例3、比較例2~5の粉末の成膜には、成膜装置としてロシアOCPS社製のDYMET413を使用した。
・作動ガス:実施例3、比較例2及び3では圧縮空気を用い、その他の実施例及び比較例ではN2を使用した。
・高温・高圧ガス発生部における作動ガス圧力:0.5MPa(比較例5のみ3MPa)
・作動ガス温度:550℃
・作動ガス流量:270L/分
・ノズル:ロシアOCPS社製のDYMET413付属のノズルを使用した。
・基材:50mm×50mmのアルミニウム板を用いた。
・成膜距離は20mmとした。
・ノズルへの粉末供給は図1に示す装置を用い、以下の手順により行った。まず、粉末フィーダー11に粉末0.5kgを投入し、振動によりチューブ12に供給した。チューブ12に供給された粉末は、ガス配管13からノズル14に向けて矢印方向に流れるガスに随伴されることによりノズル14まで供給され、ノズル14から基材15に向けて発射された。
・基材15は20mm/秒の速度で上下左右に動かし、基材に均一に膜を堆積させた。
◎:厚さ20μm以上の均一な厚膜が得られた。
○:厚さ20μm以上の厚膜が得られたが、一部に剥がれの発生又は成膜ができない部位があった。
×:膜形成ができなかった。
基材表面に形成された膜を下記の条件のX線回折測定に供した。
結晶子径は、シェラーの式(D=Κλ/(βcosθ))を用いて評価した。式中、Dは結晶子径、λはX線の波長、βは回折線幅(半値幅)、θは回折角、Κは定数である。半値幅はKを0.94として求めた。
走査範囲2θ=10度~90度の範囲のうち、酸化イットリウムについては(222)面のピークの半値幅を用い、フッ化イットリウムについては、(111)面のピークの半値幅を用い、イットリウムのオキシフッ化物については、実施例4~6についてはYOFの(101)面のピークの半値幅を用い、実施例7及び比較例4についてはY5O4F7の(151)面のピークの半値幅を用いた。比較例5については、酸化チタンの2θ=25.218°の(101)面のピークの半値幅を用いた。
X線回折の条件は以下の通りとした。
・装置:UltimaIV(株式会社リガク製)
・線源:CuKα線
・管電圧:40kV
・管電流:40mA
・スキャン速度:2度/min
・ステップ:0.02度
・スキャン範囲:2θ=10度~90度
各実施例及び比較例の膜は、50gを採取し、めのう乳鉢に入れ、膜が完全に浸漬する量のエタノールを滴下して10分、めのう乳棒で手粉砕した後、乾燥させ、目開き250μm以下の篩下をX線回折測定に供した。
なお、CS法で得られた各実施例の膜について得られたX線回折パターンにおいて、メーンピークと他の成分の最大強度のピークの高さ比は、各実施例の粉末のX線回折パターンとそれぞれ同様であった。
コニカミノルタ社製の分光色差計CM-700dを用いて測定した。
Claims (21)
- BET1点法による比表面積が30m2/g以上である希土類元素の化合物の粉末からなり、
ガス吸着法による細孔直径3nm以上20nm以下の細孔容積が0.08cm 3 /g以上1.0cm 3 /g以下である、コールドスプレー用材料。 - 水銀圧入法による細孔直径20nm以下の細孔容積が0.03cm3/g以上である、請求項1に記載のコールドスプレー用材料。
- 前記粉末の結晶子径が25nm以下である、請求項1又は2記載のコールドスプレー用材料。
- 安息角が10°以上60°以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載のコールドスプレー用材料。
- L*a*b*系表色系色座標のL値が85以上であり、a値が-0.7以上0.7以下であり、b値が-1以上2.5以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載のコールドスプレー用材料。
- 希土類元素の化合物が希土類元素の酸化物、希土類元素のフッ化物及び希土類元素のオキシフッ化物から選ばれる少なくとも1種である、請求項1~5のいずれか1項に記載のコールドスプレー用材料。
- Cu-Kα線又はCu-Kα 1 線を用いたX線回折測定において、2θ=10度~90度に観察される最大強度のピークが希土類化合物のものである、請求項1~6のいずれか1項に記載のコールドスプレー用材料。
- 前記最大強度のピークに対して、希土類元素の化合物以外の成分に由来する最大強度のピークのピーク高さが10%以下である、請求項7に記載のコールドスプレー用材料。
- 希土類元素がイットリウムである、請求項1~8のいずれか1項に記載のコールドスプレー用材料。
- BET1点法による比表面積が45m2/g以上325m2/g以下である希土類元素の化合物の粉末からなる、コールドスプレー用材料であって、
希土類元素の化合物が、希土類元素の酸化物、希土類元素のフッ化物及び希土類元素のオキシフッ化物から選ばれる少なくとも1種であり、
前記粉末の結晶子径が3nm以上25nm以下である、請求項1~9のいずれか1項に記載のコールドスプレー用材料。 - 安息角が20°以上50°以下であり、
レーザ回折・散乱式粒度分布測定法による積算体積50容量%における積算体積粒径(D50N)が1.5μm以上80μm以下であり、
300W、15分間の超音波分散処理後に測定したレーザ回折・散乱式粒度分布測定法による積算体積50容量%における積算体積粒径(D50D)が0.3μm以上30μm以下であり、
L*a*b*系表色系色座標のL値が90以上であり、a値が-0.7以上0.7以下であり、b値が-1以上2.5以下である、請求項10に記載のコールドスプレー用材料。 - Cu-Kα線又はCu-Kα1線を用いたX線回折測定において、2θ=10度~90度に観察される最大ピークが、YF3、Y2O3、YOF又はY5O4F7に由来する、請求項1~11のいずれか1項に記載のコールドスプレー用材料。
- 請求項1~12の何れか1項に記載のコールドスプレー用材料をコールドスプレー法に供する、膜の製造方法。
- L*a*b*系表色系色座標のL値が85以上であり、a値が-0.7以上0.7以下であり、b値が-1以上2.5以下である、膜を製造する、請求項13に記載の膜の製造方法。
- 希土類元素の酸化物、希土類元素のフッ化物又は希土類元素のオキシフッ化物からなり、結晶子径が3nm以上25nm以下であり、L*a*b*系表色系色座標のL値が85以上であり、a値が-0.7以上0.7以下であり、b値が-1以上2.5以下であり、厚さが20μm以上500μm以下の膜を製造する、請求項13又は14に記載の膜の製造方法。
- 希土類元素の酸化物粉末を、加温した弱酸水溶液中に溶解させた後に冷却して、希土類元素の弱酸塩を析出させ、該弱酸塩を450℃以上950℃以下で焼成する、希土類元素の酸化物粉末の製造方法。
- 希土類元素の水溶性塩の水溶液とフッ化水素酸とを混合して希土類元素のフッ化物を沈殿させ、得られた沈殿物を250℃以下で乾燥させた後、焼成を行わない、希土類元素のフッ化物の非焼成粉末の製造方法。
- 希土類元素の酸化物又は焼成すると希土類元素の酸化物になる化合物の粉末と、フッ化水素酸とを混合して、希土類元素のオキシフッ化物の前駆体を得る第1工程と、
得られた希土類元素のオキシフッ化物の前駆体を焼成する第2工程とを有する、希土類元素のオキシフッ化物粉末の製造方法。 - 希土類元素の酸化物粉末を加温した弱酸水溶液中に溶解させた後、得られた溶液を冷却して希土類元素の弱酸塩を析出させ、該弱酸塩を450℃以上950℃以下で焼成して、希土類元素の酸化物粉末を得、得られた希土類元素の酸化物粉末を、第1工程における希土類元素の酸化物として用いる、請求項18に記載の希土類元素のオキシフッ化物粉末の製造方法。
- 第1工程において、焼成すると希土類元素の酸化物になる化合物として、希土類元素の炭酸塩を用いる、請求項18に記載の希土類元素のオキシフッ化物粉末の製造方法。
- 前記の希土類元素の炭酸塩が、希土類元素の硝酸塩又は塩酸塩から選ばれる希土類元素の水溶性塩と、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム又は炭酸水素カリウムから選ばれる炭酸水素塩とを反応させて得られたものである、請求項20に記載の希土類元素のオキシフッ化物粉末の製造方法。
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| KUBRIN, Roman, et al.,"Flame aerosol deposition of Y2O3:Eu nanophosphor screens and their photoluminescent performance",Nanotechnology,2010年05月07日,Vol. 21, No. 22,pp. 225603-1~225603-7 |
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