JP7388895B2 - 油性インクジェットインクの製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、油性インクジェットインクにおいて、α値5~60の化合物が側鎖として付加され、かつ、溶剤に混和性の櫛形ポリウレタン化合物によって表面処理されたカプセル型顔料を用いることが開示されている。特許文献1は、この油性インクジェットインクの製造方法として、メチルエチルケトンのような低沸点の非プロトン性溶剤に溶解した櫛形ポリウレタン化合物を、顔料等と混合し、分散させた後、低沸点溶剤を揮発させる方法を開示している。
本発明の実施形態は、揮発性有機溶剤を用いる必要がなく、安全性に優れた、油性インクジェットインクの製造方法を提供することを目的とする。
以下、油性インクジェットインクを、「インク」又は「油性インク」という場合がある。
また、工程3では、工程2で得られた樹脂粒子分散体と、顔料とを混合するが、例えば、一度に製造した樹脂粒子分散体を用いて、異なる顔料等を用いた複数種のインクを製造することもでき、これにより生産効率を向上させることもできる。
水分散性樹脂としては、酸性水分散性樹脂、塩基性水分散性樹脂、非イオン性水分散性樹脂のいずれも用いることができる。インクを用いて得られた印刷物の耐擦過性の向上の観点から、酸性水分散性樹脂が好ましい。非イオン性水分散性樹脂を用いる場合には、例えば、分散相が後述する水溶性有機酸を含むことが好ましい。
水分散体を用いた場合、水分散体に含まれる水は、工程2で除去することができる。
これらの水分散性樹脂としては、酸性水分散性樹脂が好ましく、このような酸性水分散性樹脂としては、上記の通り、樹脂が酸性基を有するものでもよく、水中油(O/W)型樹脂エマルション中で粒子状に分散している樹脂が酸性の分散剤等で表面処理されたものでもよい。
(メタ)アクリルは、メタクリル、アクリル、またはこれらの組み合わせを含むことを意味し、(メタ)アクリル樹脂は、メタクリル単位を含む樹脂、アクリル単位を含む樹脂、またはこれらの単位をともに含む樹脂を意味する。
水分散性樹脂の重量平均分子量は、GPC法で標準ポリスチレン換算により求めた値である。以下で述べる樹脂等における重量平均分子量についても同様である。
酸性水分散性ウレタン(メタ)アクリル樹脂の水分散体の市販品としては、例えば、ダイセル・オルネクス株式会社製「DAOTAN VTW-1262」(商品名)等が挙げられる。
塩基性水分散性ウレタン樹脂の水分散体の市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製「スーパーフレックス620」(商品名)等が挙げられる。
非イオン性水分散性ウレタン樹脂の水分散体の市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製「スーパーフレックス500M」(商品名)、三井化学株式会社製「タケラックW-635」(商品名)等が挙げられる。
「タケラックWS-5984」、「タケラックWS-4022」、「スーパーフレックス740」、「スーパーフレックス150H」、「スーパーフレックス620」、「スーパーフレックス500M」、「ユーコートUWS-145」、「DAOTAN TW-6493」、「DAOTAN TW-6490」、「DAOTAN VTW-1262」等のウレタン樹脂は、ウレア基を有するウレタンウレア樹脂である。
酸性水分散性(メタ)アクリル樹脂の水分散体の市販品としては、例えば、ジャパンコーティングレジン株式会社製「モビニール6750」(商品名)、「モビニール6969D」(商品名)等が挙げられる。
水分散性樹脂の量は、適宜調整できる。水分散性樹脂の量(固形分量)は、耐擦過性向上の観点から、インク全量に対して、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、4質量%以上がさらに好ましく、6質量%以上がさらに好ましい。一方、水分散性樹脂の量(固形分量)は、インク全量に対して、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、15質量%以下がさらに好ましい。水分散性樹脂の量(固形分量)は、例えば、インク全量に対して、0.1~30質量%が好ましく、0.5~30質量%がより好ましく、1~20質量%がさらに好ましく、2~20質量%がさらに好ましく、4~20質量%がさらに好ましく、6~15質量%がさらに好ましい。
水分散性樹脂の量(固形分量)は、油中水型エマルション全量に対して、0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましい。一方、水分散性樹脂の量(固形分量)は、油中水型エマルション全量に対して、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、15質量%以下がさらに好ましい。水分散性樹脂の量(固形分量)は、例えば、油中水型エマルション全量に対して、0.1~30質量%が好ましく、1~20質量%がより好ましく、5~15質量%がさらに好ましい。
油中水型エマルションにおいて、水の量は、分散相全量に対して、40質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、60質量%以上がさらに好ましい。一方、水の量は、分散相全量に対して、99質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、80質量%以下がさらに好ましい。水の量は、例えば、分散相全量に対して、40~99質量%が好ましく、50~90質量%がより好ましく、60~80質量%がさらに好ましい。
水の量は、油中水型エマルション全量に対して、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましい。一方、水の量は、油中水型エマルション全量に対して、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましい。水の量は、例えば、油中水型エマルション全量に対して、1~50質量%が好ましく、5~50質量%がより好ましく、10~40質量%がさらに好ましい。
他の成分としては、例えば、水溶性有機酸等が挙げられる。
例えば、分散相が、水分散性樹脂として非イオン性水分散性樹脂を含む場合、油中水型エマルション中での非イオン性水分散性樹脂と連続相の分散剤との結合の促進の観点、及び、それによる耐擦過性及び画像濃度の向上の観点から、分散相は水溶性有機酸を含むことが好ましい。
水溶性有機酸の分子量は、500以下が好ましく、300以下がより好ましく、250以下がさらに好ましい。
水溶性有機酸は、後述する工程2で除去されにくい観点から、150℃未満で沸騰も分解もしない化合物が好ましく、180℃未満で沸騰も分解もしない化合物がより好ましく、200℃未満で沸騰も分解もしない化合物がより好ましい。
水溶性有機酸の例としては、酪酸、グリコール酸、乳酸、フランカルボン酸、ピコリン酸、ニコチン酸、チオフェンカルボン酸等のモノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、イタコン酸、リンゴ酸、酒石酸などのジカルボン酸;クエン酸などのトリカルボン酸等が挙げられる。
水溶性有機酸の量は、耐擦過性及び画像濃度の向上の観点から、インク全量に対して、0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上がさらに好ましい。一方、水溶性有機酸の量は、インク全量に対して、5質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましい。水溶性有機酸の量は、例えば、インク全量に対して、0.01~5質量%が好ましく、0.05~2質量%がより好ましく、0.1~1質量%がさらに好ましい。
水溶性有機酸の量は、油中水型エマルション全量に対して、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。水溶性有機酸の量は、油中水型エマルション全量に対して、5質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましい。水溶性有機酸の量は、例えば、油中水型エマルション全量に対して、0.05~5質量%が好ましく、0.1~2質量%がより好ましい。
分散剤としては、特に限定されず、例えば、イオン性分散剤、非イオン性分散剤、またはその両者を用いてよい。
イオン性分散剤は、塩基性基及び酸性基の少なくとも1種を有する分散剤である。イオン性分散剤としては、塩基性分散剤、及び、酸性分散剤が挙げられる。塩基性分散剤は、塩基性(カチオン性)基を有する分散剤である。塩基性分散剤は、酸性基をさらに有してもよい。酸性分散剤は、塩基性基を有さず酸性(アニオン性)基を有する分散剤である。
また、塩基性分散剤をドデカンに5.0質量%溶解させたときのORP値は、0mV以下であることが好ましい。
また、塩基性分散剤の塩基性基としては、例えば、ウレタン結合等を有する窒素含有の官能基を挙げることができる。また、ウレタン結合等の窒素含有の構成単位が塩基性分散剤に導入されていてもよい。
塩基性分散剤は、塩基性基を1種のみ、または2種以上含んでよい。
ポリエステル部の重合度はとくに限定されず、例えば、2~80程度であってよい。塩基性櫛形分散剤は、ポリエステル部を含む側鎖を複数有することが好ましい。
塩基性櫛形分散剤が、主鎖に直接又は連結基を介して結合した塩基性基を含むとき、塩基性櫛形分散剤は、塩基性基を1個以上有すればよいが、2個以上有することが好ましい。また、主鎖に直接又は連結基を介して結合した塩基性基の種類は、とくに限定されず、例えば、上述の塩基性基を用いることができるが、なかでもアミノ基、モルホリノ基が好ましく、アミノ基がより好ましい。
塩基性櫛形分散剤として、例えば、ポリアミン骨格を含む主鎖を有し、かつ、側鎖を複数有するポリマーである塩基性分散剤(以下、「塩基性櫛形分散剤a」という場合がある。)、及び、主鎖に直接又は連結基を介して結合した塩基性基を有し、側鎖を複数有するポリマーである塩基性分散剤等が挙げられる。
塩基性櫛形分散剤aの例として、主鎖が、ポリアルキレンイミン等のポリアミン骨格を含み、グラフト鎖がポリエステル鎖を含むグラフトポリマーが挙げられる。主鎖である、ポリアミン骨格を含むポリマーの重量平均分子量はとくに限定されないが、60万以下であることが好ましい。
塩基性櫛形分散剤aの製造方法は特に限定されない。例えば、ポリアルキレンイミン骨格等のポリアミン骨格を含む主鎖とポリエステル部を含む側鎖とを含む塩基性櫛形分散剤は、例えば、ポリアルキレンイミン等のポリアミンと遊離のカルボキシ基を有するポリエステルとの反応を含む方法により得ることができる。
塩基性櫛形分散剤aは、ポリアミン骨格を有するが、これ以外の塩基性基をさらに有してもよく、例えば、主鎖に直接又は連結基を介して結合した塩基性基を有してもよい。
日本ルーブリゾール株式会社製「ソルスパース11200」、「ソルスパース13940」、「ソルスパース16000」、「ソルスパース17000」、「ソルスパース18000」、「ソルスパース19000」、「ソルスパース24000」、「ソルスパース32000」、「ソルスパース38500」、「ソルスパース39000」、「ソルスパース71000」、「ソルスパース22000」、「ソルスパース28000」(いずれも商品名);
ビックケミー・ジャパン株式会社製「DISPERBYK109」(商品名);
花王株式会社製「アセタミン24」、「アセタミン86」(いずれも商品名);
クローダジャパン株式会社製「HYPERMER KD3」、「HYPERMER KD11」(いずれも商品名);
味の素ファインテクノ株式会社製「アジスパーPB-821」(商品名);
ISP社製「ANTARON V-216」、「ANTARON V-220」(いずれも商品名)等を挙げることができる。
酸性分散剤の市販品の例としては、例えば、日本ルーブリゾール株式会社製「ソルスパース21000」等を挙げることができる。
例えば、画像濃度及び貯蔵安定性の観点から、塩基性櫛形分散剤と塩基性(メタ)アクリル系分散剤を併用することも好ましい。
油中水型エマルションにおいて、分散剤の量は、油中水型エマルション全量に対して、0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましい。一方、分散剤の量は、油中水型エマルション全量に対して、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。分散剤の量は、例えば、油中水型エマルション全量に対して、0.1~20質量%が好ましく、1~15質量%がより好ましく、5~10質量%がさらに好ましい。
脂肪族炭化水素溶剤及び脂環式炭化水素溶剤としては、パラフィン系、イソパラフィン系、ナフテン系等の非水系溶剤を挙げることができる。市販品としては、0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH、カクタスノルマルパラフィンN-10、カクタスノルマルパラフィンN-11、カクタスノルマルパラフィンN-12、カクタスノルマルパラフィンN-13、カクタスノルマルパラフィンN-14、カクタスノルマルパラフィンN-15H、カクタスノルマルパラフィンYHNP、カクタスノルマルパラフィンSHNP、アイソゾール300、アイソゾール400、テクリーンN-16、テクリーンN-20、テクリーンN-22、AFソルベント4号、AFソルベント5号、AFソルベント6号、AFソルベント7号、ナフテゾール160、ナフテゾール200、ナフテゾール220(いずれもJXTGエネルギー株式会社製);アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM、エクソールD40、エクソールD60、エクソールD80、エクソールD95、エクソールD110、エクソールD130(いずれもエクソンモービル社製);モレスコホワイトP-40、モレスコホワイトP-60、モレスコホワイトP-70、モレスコホワイトP-80、モレスコホワイトP-100、モレスコホワイトP-120、モレスコホワイトP-150、モレスコホワイトP-200、モレスコホワイトP-260、モレスコホワイトP-350P(いずれも株式会社MORESCO製)等を好ましく挙げることができる。
芳香族炭化水素溶剤としては、グレードアルケンL、グレードアルケン200P(いずれもJXTGエネルギー株式会社製)、ソルベッソ100、ソルベッソ150、ソルベッソ200、ソルベッソ200ND(いずれもエクソンモービル社製)等を好ましく挙げることができる。
石油系炭化水素溶剤の蒸留初留点は、100℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましく、200℃以上であることがいっそう好ましい。蒸留初留点はJIS K0066「化学製品の蒸留試験方法」に従って測定することができる。
例えば、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ヘキシル、パルミチン酸イソオクチル、パルミチン酸イソステアリル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、オレイン酸ヘキシル、リノール酸メチル、リノール酸エチル、リノール酸イソブチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソオクチル、イソステアリン酸イソプロピル、ピバリン酸2-オクチルデシル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル等の1分子中の炭素数が13以上、好ましくは16~30の脂肪酸エステル系溶剤;ラウリルアルコール、イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、イソエイコシルアルコール、デシルテトラデカノール等の1分子中の炭素数が6以上、好ましくは12~20の高級アルコール系溶剤;ラウリン酸、イソミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、α-リノレン酸、リノール酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の1分子中の炭素数が12以上、好ましくは14~20の高級脂肪酸系溶剤等が挙げられる。
脂肪酸エステル系溶剤、高級アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤等の極性有機溶剤の沸点は、150℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましく、250℃以上であることがさらに好ましい。なお、沸点が250℃以上の非水系溶剤には、沸点を示さない非水系溶剤も含まれる。
油中水型エマルションにおいて、非水系溶剤の量は、油中水型エマルション全量に対して、30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましい。非水系溶剤の量は、油中水型エマルション全量に対して、80質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましい。非水系溶剤の量は、例えば、油中水型エマルション全量に対して、30~80質量%が好ましく、40~70質量%がより好ましい。
油中水型エマルションは、例えば、分散相の成分と連続相の成分とを混合、乳化させることにより製造することができる。
インクの分散安定性の向上とそれによる耐擦過性向上の観点から、連続相の成分を含む連続相用混合物と分散相の成分を含む分散相用混合物とを、あらかじめ別々に調製することが好ましい。次いで、連続相用混合物に分散相用混合物を添加し、乳化処理することが好ましい。乳化処理は、例えば、超音波ホモジナイザー等の乳化機を用いて行ってもよい。乳化処理は、例えば、連続相用混合物に分散相用混合物を添加しながら行ってもよく、また、例えば、連続相用混合物に分散相用混合物を添加後に行ってもよい。
裏抜け低減、生産効率向上の観点からは、工程1は、例えば、水分散性樹脂、水、分散剤、及び非水系溶剤を混合して混合物を得る工程(以下、工程「b-1」という場合もある。)と、得られた混合物を乳化する工程(以下、工程「b-2」という場合もある。)とを含む工程であることが好ましい。分散相及び/又は連続相がその他の成分を含む場合、工程b-1では、水分散性樹脂、水、分散剤、及び非水系溶剤とともにその他の成分を混合してもよい。工程b-2では、乳化処理は、例えば、超音波ホモジナイザー等の乳化機を用いて行ってもよい。
アゾ顔料としては、溶性アゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔料及び縮合アゾ顔料等が挙げられる。フタロシアニン顔料としては、金属フタロシアニン顔料及び無金属フタロシアニン顔料等が挙げられる。多環式顔料としては、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、チオインジゴ系顔料、アンスラキノン系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料及びジケトピロロピロール(DPP)等が挙げられる。カーボンブラックとしては、ファーネスカーボンブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。金属酸化物としては、酸化チタン、酸化亜鉛等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。
工程3で用いる各材料の量はとくに限定されないが、インク中の各成分の量を考慮して適宜決定することができる。
樹脂粒子分散体と、顔料と、必要に応じて分散剤及び/又は非水系溶剤等とを混合し、顔料を分散し、必要に応じて他の工程を行うことで、油性インクジェットインクを得ることができる。油性インクジェットインク中では、顔料と樹脂粒子分散体の樹脂粒子とが、着色樹脂粒子を形成していてもよく、このような着色樹脂粒子において、顔料が樹脂に被覆されていてもよい。
インク全量に対する、油中水型エマルションの分散相成分の固形分の量と顔料の量の合計は、1~40質量%が好ましく、5~30質量%がより好ましい。
以下の実施例を通して、特に説明のない限り、共通する成分は同一のものである。特に説明のない限り、「%」は「質量%」を示す。
実施例及び比較例のインクの原材料を下記に示す。
フタロシアニンブルー:リオノールBGFJ(東洋インキ株式会社製)
酸性ウレタン2:スーパーフレックス740(第一工業製薬株式会社製)(酸性水分散性ウレタンウレア樹脂の水分散体、有効成分40%)
酸性ウレタン3:タケラックWS-4022(三井化学株式会社製)(酸性水分散性ウレタンウレア樹脂の水分散体、有効成分30%)
酸性ウレタン4:スーパーフレックス150H(第一工業製薬株式会社製)(酸性ウレタンウレア樹脂の水分散体、有効成分38%)
酸性ウレタン5:DAOTAN VTW1262(ダイセル・オルネクス株式会社製)
(酸性ウレタンウレア(メタ)アクリル樹脂の水分散体、有効成分35%)
塩基性ウレタン1:スーパーフレックス620(第一工業製薬株式会社製)(塩基性水分散性ウレタンウレア樹脂の水分散体、有効成分30%)
非イオン性ウレタン1:スーパーフレックス500M(第一工業製薬株式会社製)(非イオン性水分散性ウレタンウレア樹脂の水分散体、有効成分45%)
非イオン性ウレタン2:タケラックW-635(三井化学株式会社製)(非イオン性水分散性ウレタン樹脂の水分散体、有効成分35%)
酸性(メタ)アクリル1:モビニール6969D(日本合成化学工業株式会社製)(酸性水分散性(メタ)アクリル樹脂の水分散体、有効成分40%)
塩基性分散剤2:ソルスパース16000(日本ルーブリゾール株式会社製)(有効成分100%)
塩基性櫛形分散剤1:HYPERMER KD11(クローダジャパン株式会社製)(塩基性櫛形分散剤の溶液、有効成分40%、溶媒は高沸点パラフィン油)
酸性分散剤1:ソルスパース21000(日本ルーブリゾール株式会社製)(有効成分100%)
脂肪酸エステル系溶剤2:ミリスチン酸イソプロピル(富士フイルム和光純薬株式会社製)
石油系炭化水素溶剤1:エクソールD110(エクソンモービル社製)
高級アルコール系溶剤1:1-ドデカノール(ラウリルアルコール)(富士フイルム和光純薬株式会社製)
コハク酸:富士フイルム和光純薬株式会社製
実施例1~18のインクを下記のように製造した。
表1~4のエマルション1~14及び16~21に示す配合量で、非水系溶剤及び分散剤を混合した連続相用混合物、及び、表1~3のエマルション1~14及び16~18に示す配合量で水分散性樹脂の水分散体及び水を混合した分散相用混合物、及び表4に記載のエマルション19~21に示す配合量で水分散性樹脂の水分散体、水及び有機酸を混合した分散相用混合物をそれぞれ調製した。このようにして調製した連続相用混合物に、調製した分散相用混合物を滴下しながら、氷冷下、超音波ホモジナイザー「Ultrasonic processor VC-750」(ソニックス社製)を10分間照射し、油中水(W/O)型エマルションである、エマルション1~14及び16~21を得た。
表3のエマルション15に示す配合量で、非水系溶剤、分散剤、水分散性樹脂の水分散体及び水を混合し、氷冷下、超音波ホモジナイザー「Ultrasonic processor VC-750」(ソニックス社製)を10分間照射し、油中水(W/O)型エマルションである、エマルション15を得た。
上記のようにして得られたエマルション1~21のそれぞれを、ロータリーエバポレーター「RE601」(ヤマト科学株式会社製)を用い、80℃の水浴で、真空度100hPaで減圧し、エマルション100gあたり1時間処理し、エマルション中の水と、水分散性樹脂の水分散体中に含まれていた揮発分を除去して、樹脂粒子分散体1~21を得た。水の除去率は、ほぼ100質量%であった。
得られた樹脂粒子分散体1~21の組成を表5~8に示す。
次いで、表9~12に示す配合量で、樹脂粒子分散体1~21のそれぞれを、顔料及び非水系溶剤と混合し、ビーズミル「ダイノーミル Multi LAB」(株式会社シンマルエンタープライゼス製)にて分散し、実施例1~21のインクを得た。
得られたインクの組成を表13~16に示す。
表13~16において、「油中水型エマルション製造方法」の「X」は、油中水型エマルションの製造において、連続相用混合物と分散相用混合物とをあらかじめ別箇に用意したことを示し、「Y」は、油中水型エマルションの製造において、連続相用混合物と分散相用混合物とをあらかじめ別箇に用意するのではなく、非水系溶剤、分散剤、水分散性樹脂の水分散体及び水を混合したことを示す。
得られたインクを用いて、以下の評価方法に従って評価を行った。結果を表13~16に示す。
インクジェットプリンタ「オルフィスGD9630」(理想科学工業株式会社製)を用いて、普通紙「理想用紙マルチ」(理想科学工業株式会社製)にベタ画像を印刷した。印刷から24時間後に、印刷物のベタ画像を含む表面のベタ画像部を含む領域を、クロックメーター(アトラスエレクトリック デバイス社製CM-1)を用い白綿布で5秒間に5回擦って、画像周辺の汚染を以下の基準で評価した。
AA:画像周辺の汚染がほとんど見られない。
A:画像周辺の汚染がわずかに見られる。
B:画像周辺の汚染が見られる。
インクジェットプリンタ「オルフィスGD9630」(理想科学工業株式会社製)を用いて、普通紙「理想用紙マルチ」(理想科学工業株式会社製)にベタ画像を印刷した。印刷から24時間経過後に、分光濃度・測色計(eXact、X-rite社製)を用いて、印刷物表面のOD値(表OD値)、及び印刷物裏面のOD値(裏OD値)を測定した。表OD値から画像濃度を以下の基準で評価した。裏OD値から画像裏抜けを以下の基準で評価した。
AA:表OD値が1.20以上
A:表OD値が1.10以上1.20未満
B:表OD値が1.10未満
AA:裏OD値が0.25未満
A:裏OD値が0.25以上0.35未満
B:裏OD値が0.35以上
Claims (7)
- 非水系溶剤及び分散剤を含む連続相と、水及び水分散性樹脂を含む分散相とを含む油中水型エマルションを得る工程と、
前記油中水型エマルションから前記水を除去し、樹脂粒子分散体を得る工程と、
前記樹脂粒子分散体と顔料とを混合し、顔料を分散する工程とを含む、油性インクジェットインクの製造方法。 - 前記油中水型エマルションを得る工程は、
前記水分散性樹脂及び前記水を含む分散相用混合物を得る工程と、
前記分散剤及び前記非水系溶剤を含む連続相用混合物を得る工程と、
前記分散相用混合物を前記連続相用混合物に添加し、乳化を行う工程とを含む、請求項1に記載の油性インクジェットインクの製造方法。 - 前記油中水型エマルションを得る工程は、
前記水分散性樹脂、前記水、前記分散剤、及び前記非水系溶剤を混合して混合物を得る工程と、
前記混合物を乳化する工程とを含む、請求項1に記載の油性インクジェットインクの製造方法。 - 前記水分散性樹脂は、酸性水分散性樹脂を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の油性インクジェットインクの製造方法。
- 前記分散相は、水溶性有機酸をさらに含み、前記水分散性樹脂は、非イオン性水分散性樹脂を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の油性インクジェットインクの製造方法。
- 前記分散剤は、イオン性分散剤を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の油性インクジェットインクの製造方法。
- 前記イオン性分散剤は、塩基性分散剤を含む、請求項6項に記載の油性インクジェットインクの製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
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