JP7391492B2 - シーリング材用組成物 - Google Patents
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Description
図1は、タイル貼り工法によって形成された外壁の一例を模式的に表す断面斜視図である。
図1において、外壁10は、下地12、14と、下地12、14間の目地16と、下地12、14及び目地16の上のシーリング材層18と、シーリング材層18の上のタイル用接着剤層20と、タイル用接着剤層20の上のタイル22、24と、タイル22、24間の目地26とを有する。
次いで、下地12、14及び目地16の上に変成シリコーン系硬化性樹脂組成物を塗布し、変成シリコーン系硬化性樹脂組成物の上に更にタイル用接着剤を塗布する。
次に、タイル用接着剤の上にタイル22、24を貼り合せ、外壁10が形成される。タイル22、24間の目地26はシーリング材でシールされていてもよい。硬化後、下地12、14及び目地16の上に塗布した変成シリコーン系硬化性樹脂組成物がシーリング材層18となり、上記タイル用接着剤がタイル用接着剤層20となる。
変成シリコーンポリマーは、主鎖としてポリエーテルや(メタ)アクリル系ポリマーを有し、さらに、架橋可能な架橋性シリル基を有する重合体である。変成シリコーンポリマーは、硬化触媒と併用することができ、この場合、密封下では長期間安定であるが、湿気にさらすと急速に硬化してゴム状物質に変わることができる。このように変成シリコーンポリマーは湿気で硬化できるため、変成シリコーン系硬化性樹脂組成物を1液型組成物とすることができる。
特許文献1は、低温貯蔵安定性に優れ、かつ、硬化後に優れた耐久性、塗料適性を示す、ノンブリード性のシーリング材組成物を提供することを目的とし、(A)分子中に平均して1.2以上の加水分解性シリル基を有するポリマーと、(B)分子中に平均して0.5以上1.2未満の加水分解性シリル基を有する数平均分子量300以上8,000未満のポリマーと、(C)炭素数16~30のエポキシ化オレフィンとを含んでなる、シーリング材組成物が記載されている。また、特許文献1において、反応性可塑剤の主鎖はポリアルキレンエーテルが好ましいことが記載されている[0015]。
そこで、本発明はタイルに生じる濡れのような汚れを抑制することができるシーリング材用組成物を提供することを目的とする。
架橋性シリル基Aを有する変性重合体と、反応性可塑剤と、充填剤と、硬化触媒とを含有し、
前記反応性可塑剤が、架橋性シリル基B及び主鎖骨格としての(メタ)アクリル系ポリマーを有し、前記架橋性シリル基Bの数が前記反応性可塑剤1分子あたり0.2個以上であり、前記反応性可塑剤の数平均分子量が15,000以下である、シーリング材用組成物によれば、所定の効果が得られることを見出し、本発明に至った。
本発明は上記知見等に基づくものであり、具体的には以下の構成により上記課題を解決するものである。
前記反応性可塑剤が、架橋性シリル基B及び主鎖骨格としての(メタ)アクリル系ポリマーを有し、前記架橋性シリル基Bの数が前記反応性可塑剤1分子あたり0.2個以上であり、前記反応性可塑剤の数平均分子量が15,000以下である、シーリング材用組成物。ただし、前記変性重合体は前記反応性可塑剤を含まない。
2. 前記反応性可塑剤のガラス転移温度が-30℃以下である、上記1に記載のシーリング材用組成物。
3. 前記充填剤が、表面処理されたコロイダル炭酸カルシウムを含む、上記1又は2に記載のシーリング材用組成物。
4. 前記硬化触媒が、4価の錫触媒を含む、上記1~3のいずれかに記載のシーリング材用組成物。
5. 下地とタイルとの間にシーリング材層を形成する、上記1~4のいずれかに記載のシーリング材用組成物。
6. 前記反応性可塑剤の数平均分子量が3,000~10,000である、上記1~5のいずれかに記載のシーリング材用組成物。
7. 前記架橋性シリル基Bの数が前記反応性可塑剤1分子あたり1.0個以下である、上記1~6のいずれかに記載のシーリング材用組成物。
8. 前記変性重合体の主鎖が、ポリオキシアルキレンである、上記1~7のいずれかに記載のシーリング材用組成物。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートはアクリレートまたはメタクリレートを表し、(メタ)アクリロイルはアクリロイルまたはメタクリロイルを表し、(メタ)アクリルはアクリルまたはメタクリルを表す。
また、本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、成分が2種以上の物質を含む場合、上記成分の含有量とは、2種以上の物質の合計の含有量を指す。
本発明のシーリング材用組成物(本発明の組成物)は、
架橋性シリル基Aを有する変性重合体と、反応性可塑剤と、充填剤と、硬化触媒とを含有し、
前記反応性可塑剤が、架橋性シリル基B及び主鎖骨格としての(メタ)アクリル系ポリマーを有し、前記架橋性シリル基Bの数が前記反応性可塑剤1分子あたり0.2個以上であり、前記反応性可塑剤の数平均分子量が15,000以下である、シーリング材用組成物である。ただし、前記変性重合体は前記反応性可塑剤を含まない。
上記のように下地とタイルとの間に配置されるタイル用接着剤が可塑剤(例えば、フタル酸系可塑剤)を含有する場合、経時で、タイルが目地に接する部分に、濡れたような現象が生じる問題がある。上記の濡れたような現象は、図1において、タイル22、24が目地26に接するタイル部分29、27で示されている。
この問題を解決するために本発明者はまず、下地とタイルとの間に使用されるシーリング材用組成物をノンブリードタイプにすることに想到した。
また、下地間のシーリング材が可塑剤を含有したとしても、下地とタイル間のシーリング材層のネットワークが強固であることによって、下地間のシーリング材の可塑剤がタイルへ移行することを防ぐことができると考えられる。
また、下地とタイル間のシーリング材層は所定の反応性可塑剤以外の可塑剤を更に含有したとしても、上記シーリング材層のネットワークが強固であるため、上記シーリング材層中の可塑剤がタイルへ移行することを防ぐことができると考えられる。
以下、本発明の組成物に含有される各成分について詳述する。
本発明の組成物に含有される変性重合体は、架橋性シリル基Aを有する、変性された重合体である。変性重合体は、架橋性シリル基Aで変性された重合体であることが好ましい態様の1つとして挙げられる。
変性重合体の主鎖としては、例えば、(メタ)アクリル系重合体のような炭化水素の骨格を有する重合体;ポリエーテルが挙げられる。なかでも、変性重合体の主鎖が、ポリエーテルであることが好ましい態様の1つとして挙げられる。
変性重合体の主鎖の骨格は、直鎖状であることが好ましい態様の1つとして挙げられる。
変性重合体の主鎖としてのポリエーテルとしては、例えば、ポリオキシアルキレンが挙げられる。ポリオキシアルキレンを構成するオキシアルキレンとしては例えば、オキシエチレン、オキシプロピレンが挙げられる。
変性重合体の主鎖としての(メタ)アクリル系重合体は、(メタ)アクリル酸エステル単量体による繰り返し単位を有する重合体であれば特に制限されない。
メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、第3ブチルアクリレート、n-ペンチルアクリレート、n-ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、n-ヘプチルアクリレート、n-オクチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリレート、ウンデシルアクリレート、ドデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、トリデシルアクリレート、ミリスチルアクリレート、セチルアクリレート、ステアリルアクリレート、ベヘニルアクリレートのようなアクリル酸アルキルエステルまたはこれに対応するメタクリル酸アルキルエステル;
フェニルアクリレート、トルイルアクリレート、ベンジルアクリレート、ビフェニルアクリレートのような芳香族炭化水素を有するアクリル酸エステルまたはこれに対応するメタクリル酸エステル;
ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ポリオキシアルキレンジオール(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール)のモノ(メタ)アクリレートのようなヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル;
アルコキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル(例えば、上記ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステルのヒドロキシ基がアルコキシ基に置換された(メタ)アクリル酸エステル);
グリシジルアクリレートのようなエポキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル;
2-アミノエチルアクリレートのようなアミノ基及び/又はイミノ基を有するアクリル酸エステルまたはこれに対応するメタクリル酸エステル;
ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレートのような第3級アミンを有するアクリル酸エステルまたはこれに対応するメタクリル酸エステル;
トリフルオロメチルメチルアクリレート、2-トリフルオロメチルエチルアクリレート、2-パーフルオロエチルエチルアクリレート、2-パーフルオロエチル-2-パーフルオロブチルエチルアクリレート、パーフルオロエチルアクリレート、パーフルオロメチルアクリレート、ジパーフルオロメチルメチルアクリレート、2-パーフルオロメチル-2-パーフルオロエチルエチルアクリレート、2-パーフルオロヘキシルエチルアクリレート、2-パーフルオロデシルエチルアクリレート、2-パーフルオロヘキサデシルエチルアクリレートのようなハロゲンを有するアクリル酸エステル等のアクリル酸エステルまたはこれに対応するメタクリル酸エステルが挙げられる。
これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
そのほかに、アクリロニトリル、スチレン、α-メチルスチレン、アルキルビニルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、エチレン等に起因する単量体単位が挙げられる。
本発明において、架橋性シリル基Aは縮合反応を起こす基を意味する。架橋性シリル基Aは、例えば湿気等の存在下で又は高温条件下で硬化触媒等を使用することにより、縮合反応することができる。
架橋性シリル基Aとしては、例えば、ケイ素原子と結合した加水分解性基を有するケイ素含有基、シラノール基が挙げられる。より具体的には例えば、下記一般式(1)で表される基が挙げられる。
ここで、R8は炭素数1~20の1価の炭化水素基であり、3個のR8は同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記一般式(1)において、bは0、1または2をそれぞれ示す。
上記一般式(1)において、tは0~19の整数を示す。
ただし、上記一般式(1)において、a+t×b≧1を満足するものとする。
変性重合体において、主鎖と架橋性シリル基Aとは直接又は有機基を介して結合することができる。有機基は特に制限されない。
また、上記数平均分子量は、本発明の効果により優れ、強度と粘度とのバランスの点から、10,000~50,000が好ましい。
上記数平均分子量は、本発明の効果により優れ、作業性等取扱いの容易さ、接着性等の点から、10,000~30,000が好ましい。
上記数平均分子量は、15,000を超える値であることが好ましい態様の1つとして挙げられる。
上記変性重合体の分子量は、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)におけるポリスチレン換算での数平均分子量である。
なお、本発明において、変性重合体が1分子あたりに有する架橋性シリル基Aの数は、平均値である。
なお、本発明において、上記変性重合体は後述する反応性可塑剤を含まない。
本発明の組成物に含有される反応性可塑剤は、架橋性シリル基B及び主鎖骨格としての(メタ)アクリル系ポリマーを有する。
本発明において、反応性可塑剤は、架橋性シリル基Bで変性された(メタ)アクリル系ポリマーであることが好ましい態様の1つとして挙げられる。また、架橋性シリル基Bで変性された(メタ)アクリル系ポリマーは、主鎖の骨格が直鎖状であることが好ましい態様の1つとして挙げられる。
反応性可塑剤は主鎖骨格として(メタ)アクリル系ポリマーを有する。上記(メタ)アクリル系ポリマーは、変性重合体が主鎖として有する(メタ)アクリル系重合体と同様である。
本発明の組成物に含有される反応性可塑剤は、架橋性シリル基Bを有する。
架橋性シリル基Bは架橋性シリル基Aと同様である。
本発明の効果がより優れる点で、変性重合体の架橋性シリル基Aがケイ素原子と結合した加水分解性基を有するケイ素含有基又はシラノール基であり、反応性可塑剤の架橋性シリル基Bがケイ素原子と結合した加水分解性基を有するケイ素含有基又はシラノール基である組合せが好ましい。
反応性可塑剤において、主鎖骨格としての(メタ)アクリル系ポリマーと架橋性シリル基Bとは直接又は有機基を介して結合することができる。有機基は特に制限されない。
なお、本発明において、反応性可塑剤が1分子あたりに有する架橋性シリル基Bの数は、平均値である。
反応性可塑剤の数平均分子量は、本発明の効果がより優れ、粘度に優れる点で、3,000~10,000が好ましく、7,000~9,500がより好ましい。
反応性可塑剤の数平均分子量はテトラヒドロフラン(THF)を溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)におけるポリスチレン換算での数平均分子量である。
また、反応性可塑剤のガラス転移温度(Tg)は、本発明の効果がより優れ、低温時のゴム物性に優れる点で、-30℃以下が好ましく、-40~-60℃がより好ましい。本発明において、反応性可塑剤のガラス転移温度は、JIS K7121に基づき測定できる。
本発明において、反応性可塑剤は、架橋性シリル基Bで変性された(メタ)アクリル系ポリマーと、上記ポリマーと主鎖の種類が共通するが架橋性シリル基Bを有さない(メタ)アクリル系ポリマーとの混合物であってもよい。上記混合物に含有される上記架橋性シリル基Bを有さない(メタ)アクリル系ポリマーは、架橋性シリル基Bで変性された(メタ)アクリル系ポリマーを製造する際に使用された原料の未反応物であってもよい。
反応性可塑剤としては、例えば、1つ又は複数の架橋性シリル基Bで変性された(メタ)アクリル系ポリマーと、上記ポリマーと主鎖の種類が共通するが、架橋性シリル基Bを有さないポリマーとの混合物が挙げられる。
反応性可塑剤は、1つの架橋性シリル基Bで変性された(メタ)アクリル系ポリマーと、上記ポリマーと主鎖の種類が共通するが、架橋性シリル基Bを有さないポリマーとの混合物が好ましい態様の1つとして挙げられる。
本発明の組成物に含有される充填剤は、シーリング材用組成物に含有できる充填剤であれば特に制限されない。例えば、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、カーボンブラックなどが挙げられる。
なかでも、炭酸カルシウムが好ましく、コロイダル炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウムがより好ましい。
充填剤を表面処理する方法は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
充填剤は、表面処理されたコロイダル炭酸カルシウムが好ましい。
充填剤はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の組成物に含有される硬化触媒は、架橋性シリル基を加水分解及び/又は縮合させうる化合物であれば特に制限されない。
4価の錫触媒としては、例えば、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオレエート、ジオクチル錫ジラウレート、ジフェニル錫ジアセテート、ジブチル錫ジアセチルアセトナート、酸化ジブチル錫、酸化ジブチル錫とフタル酸エステルとの反応生成物、ジブチル錫ジメトキシド、ジブチル錫(トリエトキシシロキシ)のような有機錫化合物が挙げられる。
硬化触媒は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の組成物を1液型組成物として製造することができる。
本発明の組成物はシーリング材層を形成することができる。また、本発明の組成物は例えば下地(例えば、ボード)とタイルとの間のシーリング材層を形成することができる。
本発明の組成物を下地としてのサイディングボードに適用することが好ましい態様の1つとして挙げられる。サイディングボードは特に制限されない。
本発明の組成物を基材に適用する方法は特に制限されない。
硬化の際の温度は特に制限されない。硬化の際の温度は、例えば、5~40℃とすることができる。
空気中の湿度が低い場合であっても、本発明の組成物は、例えば70℃以上の温度条件下で硬化することができる。
接着剤によって接着させる被着体は特に制限されない。例えば、上記基材と同様のものが挙げられる。
(反応性可塑剤1~3の調製)
・反応性可塑剤1の調製
1L3口フラスコにトルエン200g、V-MTG97.6g(メトキシトリエチレングリコールアクリレート、大阪有機化学工業社製)、KBM503(3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン:2.1g、及び、アゾビスイソブチロニトリル(ABN-R)1.4gを、各々入れ、系内を窒素置換した。その後、80℃に加熱攪拌し、3時間後更にアゾビスイソブチロニトリル0.7g加え、80℃の条件下で6時間加熱攪拌した。その後、エバポレーターでトルエンを除去して反応性可塑剤1を得た。
反応性可塑剤1は、主鎖がポリアクリル酸エステルであり、架橋性シリル基Bとしてトリメトキシシリル基を有する。反応性可塑剤1のガラス転移温度は-50℃である。反応性可塑剤1の数平均分子量は9000であり、反応性可塑剤1は1分子中に架橋性シリル基Bを0.7個(平均値)有する。
1L3口フラスコにトルエン200g、V-MTG97.6g(メトキシトリエチレングリコールアクリレート、大阪有機化学工業社製)、KBM503(3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン:3.1g、及び、アゾビスイソブチロニトリル(ABN-R)1.4gを、各々入れ、系内を窒素置換した。その後、80℃に加熱攪拌し、3時間後更にアゾビスイソブチロニトリル0.7g加え、80℃の条件下で6時間加熱攪拌した。その後、エバポレーターでトルエンを除去して反応性可塑剤2を得た。
反応性可塑剤2は、主鎖がポリアクリル酸エステルであり、架橋性シリル基Bとしてトリメトキシシリル基を有する。反応性可塑剤2のガラス転移温度は-50℃である。反応性可塑剤2の数平均分子量は9000であり、反応性可塑剤2は1分子中に架橋性シリル基Bを1個(平均値)有する。
1L3口フラスコにトルエン200g、V-MTG97.6g(メトキシトリエチレングリコールアクリレート、大阪有機化学工業社製)、KBM502(3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン:2.0g、及び、アゾビスイソブチロニトリル(ABN-R)1.4gを、各々入れ、系内を窒素置換した。その後、80℃に加熱攪拌し、3時間後更にアゾビスイソブチロニトリル0.7g加え、80℃の条件下で6時間加熱攪拌した。その後、エバポレーターでトルエンを除去して反応性可塑剤3を得た。
反応性可塑剤3は、主鎖がポリアクリル酸エステルであり、架橋性シリル基Bとしてジメトキシシリル基を有する。反応性可塑剤3のガラス転移温度は-50℃である。反応性可塑剤3の数平均分子量は9000であり、反応性可塑剤3は1分子中に架橋性シリル基Bを0.7個(平均値)有する。
下記第1表の各成分を同表に示す組成(質量部)で用いて、これらを撹拌機で混合し、組成物を製造した。
上記のとおり製造された組成物を用いて以下に示すノンブリード性の評価を行った。結果を第1表に示す。
(評価用積層体の作製)
・評価用積層体の構成
添付の図面を用いて、本明細書の実施例においてノンブリード性を評価するために作製された評価用積層体を以下に説明する。
図2は、本明細書の実施例においてノンブリード性を評価するために作製された評価用積層体を模式的に表す断面斜視図である。
図2において、評価用積層体30は、下地としてのボード32、34を有し、ボード32、34間にシーリング材層36を有し、ボード32、34及びシーリング材層36の上にタイル用接着剤層38を有する。
ボード32、34として、商品名モエンサイディング(ニチハ社製。奥行き10cm、幅10cm、高さ5cm)を使用した。
シーリング材層36として、上記のとおり製造された組成物を使用した。
タイル用接着剤層38として、タイル用アクリル接着剤(商品名ペアフィットDY、TOTO社製)を使用した。
まず、ボード32、34を幅10cm開けて並行に置いた。
次いで、ボード32、34の間にできた上記幅の空間に上記のとおり製造された組成物を、奥行き及び高さがボード32、34と同じとなるように充填し、シーリング材層36とした。
次に、ボード32、34及びシーリング材層36の上に上記タイル用接着剤を硬化後のタイル用接着剤層38の厚さが2mmとなるように塗布して、評価用積層体30を調製した。
(硬化条件1)
上記のとおり調製された評価用積層体30を、100℃、Dry(相対湿度0%。以下同等)の条件下に3日間置いて、評価用積層体30を硬化させた。
(硬化条件2)
上記のとおり調製された評価用積層体30を、80℃、Dryの条件下に14日間置いて、評価用積層体30を硬化させた。
(硬化条件3)
上記のとおり調製された評価用積層体30を、70℃、Dryの条件下に28日間置いて、評価用積層体30を硬化させた。
上記の各硬化条件で硬化させたあとの評価用積層体30のタイル用接着剤層38を目視で観察した。
観察の結果、タイル用接着剤層38に全く異常がなかった場合、タイルに生じる濡れのような汚れの抑制に非常に優れると評価して、これを◎と表示した。
タイル用接着剤層38に濡れた感じが認められなかった場合、タイルに生じる濡れのような汚れの抑制に優れると評価して、これを〇と表示した。
タイル用接着剤層38にうっすら濡れた様子が認められた場合、タイルに生じる濡れのような汚れの抑制がやや悪いと評価して、これを△と表示した。
タイル用接着剤層38にはっきり濡れた様子が認められた場合、タイルに生じる濡れのような汚れの抑制が悪いと評価して、これを△△と表示した。
タイル用接着剤層38の表面に液体が明らかに生じた場合、タイルに生じる濡れのような汚れの抑制ができなかったと評価して、これを×と表示した。
なお、反応性可塑剤1~3は架橋性シリル基Bを末端又は側鎖に有する。
反応性可塑剤4において、架橋性シリル基Bは主鎖の末端に結合する。
12、14 下地
16、26 目地
18、36 シーリング材層
20、38 タイル用接着剤層
22、24 タイル
27、28、29 タイル部分
30 評価用積層体
32、34 ボード
Claims (3)
- 架橋性シリル基Aを有する変性重合体と、反応性可塑剤と、充填剤と、硬化触媒とを含有し、
前記反応性可塑剤が、架橋性シリル基B及び主鎖骨格としての(メタ)アクリル系ポリマーを有し、前記架橋性シリル基Bの数が前記反応性可塑剤1分子あたり0.2個以上であり、前記反応性可塑剤の数平均分子量が7,000~9,500であり、前記架橋性シリル基Bが下記一般式(1)で表される基であり、
前記変性重合体の数平均分子量が10,000~50,000であり、
前記架橋性シリル基Aの数が前記変性重合体1分子あたり1個を超え3個以下であり、
前記変性重合体1分子あたりの架橋性シリル基Aの数に対する前記反応性可塑剤1分子あたりの架橋性シリル基Bの数(B/A)が0.1より大きく0.5以下である、シーリング材用組成物。ただし、前記変性重合体は前記反応性可塑剤を含まない。
一般式(1)中、
Yは、メトキシ基を示し、
R6およびR7は、それぞれ独立に、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~20のアリール基、炭素数7~20のアラルキル基または(R8)3SiO-で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R6またはR7が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよく、R8は炭素数1~20の1価の炭化水素基であり、3個のR8は同一であってもよく、異なっていてもよく、
aは、0、1、2または3を示し、
bは、0、1または2をそれぞれ示し、
tは、0~19の整数を示し、
a、b、tは、a+t×b≧1を満足する。 - 前記変性重合体1分子あたりの架橋性シリル基Aの数に対する前記反応性可塑剤1分子あたりの架橋性シリル基Bの数(B/A)が0.35より大きく0.5以下であり、
前記架橋性シリル基Bの数が前記反応性可塑剤1分子あたり0.2個以上0.8個以下である請求項1に記載のシーリング材用組成物。 - 前記反応性可塑剤のガラス転移温度が-30℃以下であり、
前記充填剤が、表面処理されたコロイダル炭酸カルシウムを含み、
前記硬化触媒が、4価の錫触媒を含み、
下地とタイルとの間にシーリング材層を形成し、
前記架橋性シリル基Bの数が前記反応性可塑剤1分子あたり1.0個以下であり、
前記変性重合体の主鎖が、ポリオキシアルキレンであり、
前記充填剤の含有量は、前記変性重合体100質量部に対して、100~300質量部である請求項1または2に記載のシーリング材用組成物。
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