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JP7409185B2 - 車両用差動装置取付構造 - Google Patents
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本発明は、車両用差動装置取付構造に関するものである。
一般に、車両後部の下側には、車両がカーブを曲がるときに左右のホイールの回転差を吸収する差動装置(デファレンシャルギアとも呼称される)が設けられている。差動装置は、比較的大型の装置であって、車両の走行中に荷重を受けるため、車体に対する高い取付剛性が求められている。
例えば、特許文献1の技術では、ディファレンシャル装置13に対して、前端側を取付部13aL、13aRを介して第1クロスメンバ5に取り付け、後端側をデフ取付ブラケット25を介して第2クロスメンバ7に取り付けている。特許文献1によれば、車両の低床化を実現しつつ、互いに車両前後方向に離れた第1クロスメンバ5および第2クロスメンバ7にディファレンシャル装置13を取り付けることで、デファレンシャル装置13から車体への振動入力を抑制することが可能であると述べられている。
特開2009-279993号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、取付部13aL、13aRおよびデフ取付ブラケット25は、第1クロスメンバ5および第2クロスメンバ7それぞれの下面にのみ設置されている。そのため、各取付部の設置剛性の点においては、改良の余地を残している。
本発明は、このような課題に鑑み、差動装置の取付剛性を向上可能な車両用差動装置取付構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる車両用差動装置取付構造の代表的な構成は、車両後部のフロアの下側を車幅方向に延びるクロスメンバと、クロスメンバに設けられて車両の差動装置が取り付けられる取付部とを備える車両用差動装置取付構造において、取付部は、クロスメンバの下面に設けられる1または複数のマウントブラケットと、フロア、クロスメンバの前側または後側の壁面、および1または複数のマウントブラケットの少なくとも1つにわたって接合されるリンフォースとを含むことを特徴とする。
本発明によれば、差動装置の取付剛性を向上可能な車両用差動装置取付構造を提供することが可能になる。
本発明の実施例に係る車両用差動装置取付構造の概要を示す図である。 図1(b)の取付部の拡大図である。 図2(a)の取付部を車両前方から正対して見た図である。 図3の取付部のA-A断面図である。 図4の取付部の変形例である。
本発明の一実施の形態にかかる車両用差動装置取付構造の代表的な構成は、車両後部のフロアの下側を車幅方向に延びるクロスメンバと、クロスメンバに設けられて車両の差動装置が取り付けられる取付部とを備える車両用差動装置取付構造において、取付部は、クロスメンバの下面に設けられる1または複数のマウントブラケットと、フロア、クロスメンバの前側または後側の壁面、および1または複数のマウントブラケットの少なくとも1つにわたって接合されるリンフォースとを含むことを特徴とする。
上記構成によれば、リンフォースがフロア、クロスメンバ、およびマウントブラケットを連結することで、取付部の前後左右への変形を抑えることができる。また、リンフォースがクロスメンバの前壁または後壁に接合することで、取付部の上下方向の振動を抑えることができる。これにより、差動装置の取付剛性が向上する。
上記の1または複数のマウントブラケットは、車幅方向に間隔をおいて一対設けられていて、リンフォースは、一対のマウントブラケットに差し渡された状態になっていてもよい。この構成によって、リンフォースは、一対のマウントブラケットを効率よく補強することができ、差動装置の取付剛性がより向上する。
上記のクロスメンバは、断面ハット形状であり、取付部はさらに、クロスメンバの内側に設けられる隔壁部材を含み、隔壁部材は、クロスメンバを介してリンフォースおよび少なくとも1つのマウントブラケットに接合されるとよい。
上記構成によれば、クロスメンバ内に隔壁部材を設けることで、取付部の全体としての剛性をより向上させることが可能になる。
上記の一対のマウントブラケットそれぞれは、クロスメンバの下面よりもリンフォースが位置する車両前後いずれかの側に延びていて、リンフォースは、フロアに接合されるフロア接合部と、クロスメンバの前壁または後壁に接合されるクロスメンバ接合部と、マウントブラケットの上側に接合されるブラケット接合部と、フロア接合部、クロスメンバ接合部およびブラケット接合部をつなぐ脚部とを有してもよい。
上記構成によれば、リンフォースの脚部によって、マウントブラケットの変形や振動を好適に防止することが可能になる。
上記の脚部は、車両前後方向から見て、一対のマウントブラケットの間の範囲に設けられていてもよい。この構成によっても、マウントブラケットを効率よく補強することが可能であり、差動装置の取付剛性がより向上する。
上記のクロスメンバの前壁および後壁は、下方に向かうほど互いに近づくよう傾斜していて、隔壁部材は、リンフォースのクロスメンバ接合部が接合されているクロスメンバの前壁または後壁の内側に接合されているとよい。
上記構成によれば、リンフォースは、隔壁部材の剛性も利用してマウントブラケットを効率よく支え、差動装置の取付剛性がより向上する。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。かかる実施例に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本発明の実施例に係る車両用差動装置取付構造(以下、取付構造100)の概要を示す図である。以下、図1その他の本願のすべての図面において、車両前後方向をそれぞれ矢印F(Forward)、B(Backward)、車幅方向の左右をそれぞれ矢印L(Leftward)、R(Rightward)、車両上下方向をそれぞれ矢印U(upward)、D(downward)で例示する。
図1(a)は、当該取付構造100を実施した車両後部の下側を示した図である。当該取付構造100は、差動装置102を車両のフロア104の下側に取り付けるための部材群であり、差動装置102の取付剛性の向上を図ることで、走行中のフロアの振動の低減や、各部材の変形の抑制などを図っている。特に、本実施例の取付構造100は、差動装置102の車両前側を支える取付部106の剛性向上に着目している。
図1(b)は、図1(a)の差動装置102を取り外した状態の図である。クロスメンバ108は、車体の骨格となる部材であり、車両後部のフロア104の下側を車幅方向に延びている。取付部106は、車両後部のうちの前側のクロスメンバ108に設けられ、差動装置102の前端側が取り付けられる。なお、差動装置102の後端側は、後側のクロスメンバ110に設けられた複数のブラケット112に取り付けられる。
図2は、図1(b)の取付部106の拡大図である。図2(a)は、図1(b)の取付部106をそのまま拡大している。取付部106には、一対のマウントブラケット114a、114b、リンフォース116、および一対の隔壁部材118a、118b(図2(b)参照)が含まれている。
マウントブラケット114a、114bは、クロスメンバ108の下面108aに車幅方向に間隔をおいて配置されている。マウントブラケット114a、114bそれぞれには接続孔120a、120bが設けられていて、差動装置102が接続される領域として、接続孔120a、120bを中心とした円形の接続領域126a、126bが形成されている。差動装置102は、マウントブラケット114a、114bの接続領域126a、126bの間に緩衝材等を介して接続される。マウントブラケット114a、114bは、車両後側が連結部122(図3(b)参照)によって互いに一体化した状態になっているが、互いに独立した構成であってもよい。
リンフォース116は、マウントブラケット114a、114bを補強する部材であって、フロア104、クロスメンバ108の前壁108b、およびマウントブラケット114a、114bにわたって接合される。リンフォース116が各部材を連結して剛性を高めることで、取付部106は全体として前後左右および上下への変形や振動を抑えることが可能になっている。そして、取付部106は差動装置102から入力される荷重をクロスメンバ108に効率よく伝えることができ、当該取付構造100はクロスメンバ108も使用して差動装置102に由来する振動を防止することが可能になる。
図2(b)は、図2(a)のリンフォース116およびクロスメンバ108を透過して例示した図である。クロスメンバ108は、断面ハット形状(図4参照)であって、フロア104との間に閉断面を形成している。このクロスメンバ108の内側には、一対の隔壁部材118a、118bが設けられる。隔壁部材118a、118bは、クロスメンバ108の内側に沿った形状で、クロスメンバ108を介してリンフォース116およびマウントブラケット114a、114bそれぞれに接合される。クロスメンバ108内に隔壁部材118a、118bを設けることで、取付部106の全体としての剛性がより向上する。
図3は、図2(a)の取付部106を車両前方から正対して見た図である。図3(a)は、図2(a)の取付部106を車両前方からそのまま見た図である。リンフォース116は、一対のマウントブラケット114a、114bに車幅方向に差し渡された状態になっている。特に、リンフォース116は、マウントブラケット114a、114bよりも車幅方向に広い形状で、マウントブラケット114a、114bをまたいでクロスメンバ108の前壁108bに接合される。この構成であれば、マウントブラケット114a、114bを効率よく補強し、マウントブラケット114a、114bの車幅方向への変形や振動を抑えることができる。
再び図2(a)を参照する。リンフォース116には、2本の脚部124a、124bが形成されている。脚部124a、124bは、車両前方に向かって突出した柱状の部位であり、上下方向に延びるよう形成されている。脚部124a、124bを設けることで、リンフォース116の断面二次モーメントが大きくなり、リンフォース116は剛性が高まり曲がり難くなる。
図3(b)は、図3(a)のリンフォース116およびクロスメンバ108を透過した状態の図である。マウントブラケット114a、114bの上方には、隔壁部材118a、118bが備えられている。隔壁部材118a、118bは、車幅方向の寸法がマウントブラケット114a、114bよりもやや広い。マウントブラケット114a、114bにかかった荷重は、隔壁部材118a、118bにも分散される。
リンフォース116の脚部124a、124bは、車両前方から見て、マウントブラケット114a、114bの間の範囲に設けられている。マウントブラケット114a、114bの接続領域126a、126bは、互いに近づく方向に膨出している。リンフォース116の脚部124a、124bは、車幅方向外側がマウントブラケット114a、114bの接続領域126a、126bそれぞれに隣接するようにして設けられている。この構成によれば、リンフォース116は、マウントブラケット114a、114bの間の範囲において脚部124a、124bを利用して荷重を効率よく受け止め、マウントブラケット114a、114bの振動や変形を好適に防止することができる。
図4は、図3の取付部106のA-A断面図である。以下、図4を参照してマウントブラケット114aおよび隔壁部材118aの構成を説明するが、同様の構成はマウントブラケット114b(図3(b)参照)および隔壁部材118bも有している。
上述したように、クロスメンバ108は、断面ハット形状であって、フロア104との間に閉断面を形成している。マウントブラケット114aは、接続領域126a(図2(a)参照)を含む一部が、クロスメンバ108の下面108aよりもリンフォース116が位置する車両前方に延びている。
リンフォース116の各部位を詳しく説明する。フロア接合部128は、フロア104に接合される部位であり、フロア104およびクロスメンバ108の前側のフランジに接合している。クロスメンバ接合部130は、クロスメンバ108の前壁108bに接合されている。ブラケット接合部132は、マウントブラケット114aのクロスメンバ108の下面108aから車両前方かつ下方に延びた箇所に対して、その上側に接合される。
なお、当該取付部106では、クロスメンバ108に対してマウントブラケット114a、リンフォース116および隔壁部材118bを接合させた後で、このクロスメンバ108をフロア104に接合している。例えば、図4のリンフォース116のフロア接合部128では、フロア104も含めて最大4つの部材が重なっている。しかしながら、クロスメンバ108に対して先にリンフォース116やマウントブラケット114a、および隔壁部材118bを接合させる構成であれば、最大で3つの部材が重なるのみである。スポット溶接で部材同士を接合する場合、重ねる部品点数は少ないほうが十全な接合が可能になる。そのため、上述したようにクロスメンバ108に対して先に各部材を接合させている。なお、クロスメンバ108をフロア104に接合させるときは、リンフォース116の重ならない箇所にてスポット溶接を行うことが好適である。
図2(a)のリンフォース116の脚部124a、124bは、フロア接合部128、クロスメンバ接合部130およびブラケット接合部132をつなぐように直線的に延びた構成になっている。この構成によって、リンフォース116は、マウントブラケット114a、114bを効率よく補強することが可能になっている。特に、リンフォース116は、マウントブラケット114a、114bのうちの接続領域126a、126bを、脚部124a、124bを利用して効率よく支えることができるため、マウントブラケット114a、114bの上下および前後方向への変形や振動を効率よく抑えることができる。
再び図4を参照する。クロスメンバ108は断面ハット形状であって、前壁108bおよび後壁108cが下方に向かうほど互いに近づくよう傾斜している。隔壁部材118aは、クロスメンバ108のうち、リンフォース116のクロスメンバ接合部130が接合した前壁108bの内側に接合している。この構成によって、隔壁部材118aは、リンフォース116およびマウントブラケット114aを共に上方から支える構成となっている。特に、隔壁部材118aは車両前後方向および車幅方向のいずれにおいてもマウントブラケット114aよりも寸法が大きく、マウントブラケット114aは上下方向において隔壁部材118aの範囲内に収まるよう設置されている。これら構成によって、リンフォース116は、隔壁部材118aの剛性も利用してマウントブラケット114aを効率よく支えることができる。
(変形例)
図5は、図4の取付部106の変形例(取付部200)である。以下では、既に説明した構成要素と同じものには同じ符号を付していて、これによって既出の構成要素については説明を省略する。また、以下の説明において、既に説明した構成要素と同じ名称のものについては、例え異なる符号を付していても、特に明記しない場合は同じ機能を有しているものとする。
取付部200では、マウントブラケット202は、クロスメンバ108の下面108aに対して車両後方に突出している。リンフォース204は、クロスメンバの後壁108cに接合されていて、マウントブラケット202を車両後方の上方から支持する構成となっている。この構成においても、図4に示した取付部106と同様に、リンフォース204を利用してマウントブラケット202に係る荷重を効率よく受け止め、マウントブラケット202の振動や変形を好適に防止することができる。
なお、上記実施例の他にも、2つのリンフォースを同時に使用することも可能である。例えば、クロスメンバ108の下面108aに2つのマウントブラケットが存在し、その車両前側および車両後側のそれぞれにリンフォースを設けることも可能である。また、各リンフォースは、必ずしも2つのマウントブラケットに差し渡して設置する必要はなく、1つのマウントブラケットに対して1つのリンフォースが接合する構成とすることも可能である。また、リンフォースは、車幅方向に複数並べて設置することも可能である。また、マウントブラケットは、車幅方向に並べる構成の他、車両前後方向に一対並べる構成や、上下方向に対になる構成とすることも可能である。いずれの構成のマウントブラケットにおいても、リンフォースによってクロスメンバの前壁や後壁に連結されることによって、剛性を向上させることが可能である。また、これらマウントブラケットおよびリンフォースは、設置するクロスメンバに制限はなく、例えば車両後側のクロスメンバ110(図1(b)参照)に設置することも可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、車両用差動装置取付構造に利用することができる。
100…取付構造、102…差動装置、104…フロア、106…取付部、108…クロスメンバ、108a…クロスメンバの下面、108b…クロスメンバの前壁、108c…クロスメンバの後壁、110…クロスメンバ、114a、114b…マウントブラケット、116…リンフォース、118a、118b…隔壁部材、120a、120b…接続孔、122…連結部、124a、124b…脚部、126a、126b…接続領域、128…フロア接合部、130…クロスメンバ接合部、132…ブラケット接合部、200…変形例の取付部、202…変形例のマウントブラケット、204…変形例のリンフォース

Claims (6)

  1. 車両後部のフロアの下側を車幅方向に延びるクロスメンバと、
    前記クロスメンバに設けられて車両の差動装置が取り付けられる取付部とを備える車両用差動装置取付構造において、
    前記取付部は、
    前記クロスメンバの下面に設けられる1または複数のマウントブラケットと、
    前記フロア、前記クロスメンバの前側または後側の壁面、および前記1または複数のマウントブラケットの少なくとも1つにわたって接合されるリンフォースとを含むことを特徴とする車両用差動装置取付構造。
  2. 前記1または複数のマウントブラケットは、車幅方向に間隔をおいて一対設けられていて、
    前記リンフォースは、前記一対のマウントブラケットに差し渡された状態になっていることを特徴とする請求項1に記載の車両用差動装置取付構造。
  3. 前記クロスメンバは、断面ハット形状であり、
    前記取付部はさらに、前記クロスメンバの内側に設けられる隔壁部材を含み、
    前記隔壁部材は、前記クロスメンバを介して前記リンフォースおよび前記マウントブラケットに接合されることを特徴とする請求項2に記載の車両用差動装置取付構造。
  4. 前記一対のマウントブラケットそれぞれは、前記クロスメンバの下面よりも前記リンフォースが位置する車両前後いずれかの側に延びていて、
    前記リンフォースは、
    前記フロアに接合されるフロア接合部と、
    前記クロスメンバの前壁または後壁に接合されるクロスメンバ接合部と、
    前記マウントブラケットの上側に接合されるブラケット接合部と、
    前記フロア接合部、前記クロスメンバ接合部および前記ブラケット接合部をつなぐ脚部とを有することを特徴とする請求項3に記載の車両用差動装置取付構造。
  5. 前記脚部は、車両前後方向から見て、前記一対のマウントブラケットの間の範囲に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の車両用差動装置取付構造。
  6. 前記クロスメンバの前壁および後壁は、下方に向かうほど互いに近づくよう傾斜していて、
    前記隔壁部材は、前記リンフォースのクロスメンバ接合部が接合されている前記クロスメンバの前壁または後壁の内側に接合されていることを特徴とする請求項4または5に記載の車両用差動装置取付構造。
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