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JP7409796B2 - 部材の接合構造、接合方法、仮設構造物および仮設構造物の組立解体方法 - Google Patents
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JP7409796B2 - 部材の接合構造、接合方法、仮設構造物および仮設構造物の組立解体方法 - Google Patents

部材の接合構造、接合方法、仮設構造物および仮設構造物の組立解体方法 Download PDF

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本発明は、例えば仮設構造物などを構成する部材の接合構造、接合方法、仮設構造物および仮設構造物の組立解体方法に関するものである。
従来、建築工事現場において使用される仮設構造物として、鋼製単管パイプなどの部材を金具等で組み立てた枠組足場などが知られている(例えば、特許文献1、2を参照)。部材の接合には、組立・解体の効率を優先して乾式のボルトやピンによる接合が利用されている。この接合は、せん断力についてはボルトやピンの支圧力に期待する接合となるため、素材の加工や組み立ての精度に起因するガタや遊びが生じるおそれがある。仮設構造物全体としては、それらが積み重なって想定外の撓みや変形を生じさせ、しばしば施工スケジュールに遅延させる原因にもなっている。
特開2016-217058号公報 特開2017-089269号公報
このため、単管パイプなどの部材の接合部分において、ガタをなくすことが求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ガタのない部材の接合構造、接合方法、仮設構造物および仮設構造物の組立解体方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る部材の接合構造は、部材どうしを接合する構造であって、双方の部材の端部に係合配置され、双方の部材を繋ぐジョイント部品と、ジョイント部品と部材の端部との間の隙間に設けられ、ジョイント部品と部材を接着する熱可塑性の接着材とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の部材の接合構造は、上述した発明において、接着材は、シート状の熱可塑性樹脂であることを特徴とする。
また、本発明に係る部材の接合方法は、部材どうしを接合する方法であって、双方の部材の端部にジョイント部品を係合配置して、双方の部材を繋ぐステップと、ジョイント部品と部材の端部との間の隙間に熱可塑性の接着材を設けるステップと、隙間に設けた熱可塑性の接着材を加熱して、ジョイント部品と部材を接着するステップとを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の部材の接合方法は、上述した発明において、接着材は、シート状の熱可塑性樹脂であることを特徴とする。
また、本発明に係る仮設構造物は、上述した部材の接合構造を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る仮設構造物の組立解体方法は、上述した仮設構造物を組立または解体する方法であって、組立時に、上述した部材の接合方法で部材どうしを接合するステップと、解体時に、隙間に設けた熱可塑性の接着材を加熱することによってジョイント部品と部材とを分離するステップの少なくとも一方を備えることを特徴とする。
本発明に係る部材の接合構造によれば、部材どうしを接合する構造であって、双方の部材の端部に係合配置され、双方の部材を繋ぐジョイント部品と、ジョイント部品と部材の端部との間の隙間に設けられ、ジョイント部品と部材を接着する熱可塑性の接着材とを備えるので、ガタのない部材の接合構造を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の部材の接合構造によれば、接着材は、シート状の熱可塑性樹脂であるので、接着材をジョイント部品と部材の間の隙間に容易に設けることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る部材の接合方法によれば、部材どうしを接合する方法であって、双方の部材の端部にジョイント部品を係合配置して、双方の部材を繋ぐステップと、ジョイント部品と部材の端部との間の隙間に熱可塑性の接着材を設けるステップと、隙間に設けた熱可塑性の接着材を加熱して、ジョイント部品と部材を接着するステップとを備えるので、ガタのない部材の接合方法を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の部材の接合方法によれば、接着材は、シート状の熱可塑性樹脂であるので、接着材をジョイント部品と部材の間の隙間に容易に設けることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る仮設構造物によれば、上述した部材の接合構造を備えるので、ガタによる想定外の撓みや変形を抑制した仮設構造物を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る仮設構造物の組立解体方法によれば、上述した仮設構造物を組立または解体する方法であって、組立時に、上述した部材の接合方法で部材どうしを接合するステップと、解体時に、隙間に設けた熱可塑性の接着材を加熱することによってジョイント部品と部材とを分離するステップの少なくとも一方を備えるので、仮設構造物の組立や解体を容易かつ迅速に行うことができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る部材の接合構造、接合方法、仮設構造物および仮設構造物の組立解体方法の実施の形態を示す図であり、(1)は直線ジョイント、(2)~(4)は接合手順である。 図2は、本発明の効果を検証する試験の説明図である。 図3は、曲げ試験状況を示す写真図である。 図4は、曲げ載荷荷重と加力点の変位の関係を示す図である。 図5は、曲げ試験後に分離した直線ジョイント、単管パイプを示す写真図である。
以下に、本発明に係る部材の接合構造、接合方法、仮設構造物および仮設構造物の組立解体方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1(4)に示すように、本発明の実施の形態に係る部材の接合構造は、鋼製の単管パイプ12、12(部材)どうしを直列に接合する構造であって、双方の単管パイプ12、12の端部に内挿配置され、双方を繋ぐ鋼製の直線ジョイント14(ジョイント部品)と、直線ジョイント14の外周と単管パイプ12の端部の内周との間の隙間に設けられ、直線ジョイント14と単管パイプ12を接着する熱可塑性の接着材16とを備える。
図1(1)に示すように、直線ジョイント14は、中央の環状の大径部18と両側の小径部20とを同心状に一体的に連結した円筒状部材からなる。小径部20は、大径部18の両側に延びており、その開口端には一対のL形溝22が形成される。図1(2)に示すように、小径部20は、単管パイプ12の開口端に挿入可能である。
接着材16は、熱可塑性樹脂をシート状に成形したものであり、あらかじめ直線ジョイント14の小径部20の外周面に巻き付け配置される。接着材16をシート状にしてあらかじめ直線ジョイント14に装着しておくことで、接着材16を直線ジョイント14と単管パイプ12の間の隙間に容易に挟み込ませることができる。本実施の形態の接着材16は、L形溝22の部分を含む開口端側には配置されないが、L形溝22の部分を除いた開口端側に配置してもよい。接着材16には、例えば、常温では固体で加熱溶融することにより液状化して被着体に塗布し、冷却固化によって接合を形成するホットメルト接着材を用いてもよい。また、自動車内装材や家電部材の接着などに利用されるポリオレフィン系の熱可塑性樹脂などを用いてもよい。接着材16は、シート状に限るものではなく、直線ジョイント14と単管パイプ12の間の隙間に充填できる態様のものであればいかなるものでもよいが、作業性を向上する観点でシート状のものが好ましい。
図1(2)に示すように、単管パイプ12には、単管パイプ12を直径方向に貫通する係止ピン24が固定されている。このピン24は廻り止め用であり、直線ジョイント14のL形溝22に係止可能である。
次に、本実施の形態に係る部材の接合方法について説明する。
まず、直線ジョイント14の両側の小径部20にシート状の接着材16を巻き付けておく。次に、直線ジョイント14の一方の小径部20を単管パイプ12の開口端に挿入する。続いて、ピン24をL形溝22に挿入した状態で直線ジョイント14を矢印方向に回転させると、ピン24はL形溝22に係止し、図1(3)に示すように、直線ジョイント14は単管パイプ12に接続されロックされる。これにより、シート状の接着材16が、小径部20の外周面と単管パイプ12の内周面の間の隙間に配置される。次に、図1(4)に示すように、反対側の小径部20を単管パイプ12の開口端に挿入してピン24をL形溝22に挿入し、単管パイプ12を矢印方向に回転させると、ピン24とL形溝22を介して直線ジョイント14が単管パイプ12に接続されロックされる。これにより、シート状の接着材16が、小径部20の外周面と単管パイプ12の内周面の間の隙間に配置される。
続いて、直線ジョイント14の部分を接着材16の熱可塑性樹脂の軟化点以上に加熱することで、樹脂をなじませる。樹脂が隙間の形状に応じてなじむことで、単管パイプ12の内周面と直線ジョイント14の外周面が接着され、かつ両者の隙間が樹脂で埋まり、ガタのない単管パイプ12の接合構造が得られる。このようにして、単管パイプ12および直線ジョイント14を順次連結することにより、多数の単管パイプ12を直列に連結することができる。これにより、足場の全長に亘って延びる水平な手摺等を有する単管足場などの仮設構造物を組み立てることができる。
本実施の形態の接合構造はガタがないので、この接合構造を用いて組み立てた単管足場などの仮設構造物の想定外の撓みや変形を低減することができる。また、仮設構造物の解体時に、直線ジョイント14の部分を加熱することで、接着材16の熱可塑性によって単管パイプ12の内周面と直線ジョイント14の外周面の接着力が弱まる。これにより、接着した直線ジョイント14と単管パイプ12とを容易かつ迅速に分離することができる。したがって、本実施の形態の接合構造を用いた仮設構造物は、組立や解体を容易かつ迅速に行うことができる。分離した直線ジョイント14や単管パイプ12は再利用可能である。
(本発明の効果の検証)
本発明の効果を検証するために、単管パイプ(直径φ48.3mm、厚さ2.4mm、長さ300mm)2本を市販の直線ジョイントで接合し、4点曲げ試験を行った。図2(1)に直線ジョイントの寸法を、(2)、(3)に試験体の形成手順を、(4)に試験装置を示す。
本発明の実施例の直線ジョイントでは、直線ジョイントの内挿される部分(φ41.9mm)に対してシート状に成形した熱可塑性樹脂(ポリオレフィン系ホットメルト接着剤「エバーグリップ(登録商標)AS852」、東亞合成株式会社製)を60mm幅で巻き付け、やや力をかけて押し込むような状況で単管パイプに内挿した。直線ジョイントが内挿されている部分を1800Wの工業用ドライヤーで満遍なく加熱したところ、約5分後に直線ジョイントと単管パイプ端部の隙間より軟化した熱可塑性樹脂の滲み出しが確認できたので、さらに3分全体を加熱した後、室温で冷却した。温度が下がり樹脂が硬化した後の直線ジョイントには遊びやガタは確認できなかった。
4点曲げ試験は、図2(4)、図3に示すように、支持点間距離が500mm、加力点間距離が300mmの条件下で実施した。試験体数は、熱可塑性樹脂を用いたものが2体(実施例1、2)と、比較用として熱可塑性樹脂を用いないもの(比較例1)と、直線ジョイントのない単管パイプ(比較例2)がそれぞれ1体である。なお、ジョイント部分は純曲げ区間に配置した。
曲げ載荷荷重と加力点の変位の平均値の関係を図4に示す。単管パイプが曲げ降伏する荷重(35.9kN)時の変位は、単管パイプ(比較例2)が9.6mm、熱可塑性樹脂で接着した直線ジョイント(実施例1、2)が11.4mmと11.2mm、乾式の直線ジョイント(比較例1)が14.0mmであった。実施例1、2の熱可塑性樹脂を用いた直線ジョイントは、単管パイプが曲げ降伏する程度までの応力範囲では直線ジョイントの撓みを抑制する効果があることが確認された。
4点曲げ試験後の試験体(実施例1、2)の片方を万力でつかみ、ジョイント部を工業用ドライヤーで加熱しながら力を加えた。加熱開始後約3分で単管パイプが周方向に動くようになり、5分後には直線ジョイントから外すことができた。外した後の状況を図5に示す。
なお、上記の試験に用いた熱可塑性樹脂(AS852)は、軟化点が150℃、ホットメルトとしての使用温度が200℃~220℃という耐熱型の樹脂であり、自動車内装材や家電部材の接着に広く利用されている。様々な素材に対して良好な接着性を示すのはポリオレフィン系の樹脂であり、一般的な仕様ではAS852よりも軟化点が低め(100℃超程度、使用温度150℃~180℃)のものもある。耐熱性を要求されないような部位ではさらに良好な接着接合性、分離性が期待できることから、単管足場などの仮設構造物に含まれる単管パイプ接合用の接着材としては、こうした樹脂を用いてもよい。
また、シート状の熱可塑性樹脂の幅を60mm以上とすることで、母材(単管パイプ)の曲げ降伏強度以上の直線ジョイントの曲げ強度を発揮することができる。試験を行った単管パイプの直線ジョイントでは、母材(単管パイプ)が曲げ降伏する程度の応力範囲においても、ガタが生じず、応力伝達がスムーズに行え、継手の剛性が向上した。接着されたジョイントを再加熱すれば分離させることができ、仮設部材の「解体性の良さ」を大きく損なわない。また、分離された部材の再利用が可能である。
以上説明したように、本発明に係る部材の接合構造によれば、部材どうしを接合する構造であって、双方の部材の端部に係合配置され、双方の部材を繋ぐジョイント部品と、ジョイント部品と部材の端部との間の隙間に設けられ、ジョイント部品と部材を接着する熱可塑性の接着材とを備えるので、ガタのない部材の接合構造を提供することができる。
また、本発明に係る他の部材の接合構造によれば、接着材は、シート状の熱可塑性樹脂であるので、接着材をジョイント部品と部材の間の隙間に容易に設けることができる。
また、本発明に係る部材の接合方法によれば、部材どうしを接合する方法であって、双方の部材の端部にジョイント部品を係合配置して、双方の部材を繋ぐステップと、ジョイント部品と部材の端部との間の隙間に熱可塑性の接着材を設けるステップと、隙間に設けた熱可塑性の接着材を加熱して、ジョイント部品と部材を接着するステップとを備えるので、ガタのない部材の接合方法を提供することができる。
また、本発明に係る他の部材の接合方法によれば、接着材は、シート状の熱可塑性樹脂であるので、接着材をジョイント部品と部材の間の隙間に容易に設けることができる。
また、本発明に係る仮設構造物によれば、上述した部材の接合構造を備えるので、ガタによる想定外の撓みや変形を抑制した仮設構造物を提供することができる。
また、本発明に係る仮設構造物の組立解体方法によれば、上述した仮設構造物を組立または解体する方法であって、組立時に、上述した部材の接合方法で部材どうしを接合するステップと、解体時に、隙間に設けた熱可塑性の接着材を加熱することによってジョイント部品と部材とを分離するステップの少なくとも一方を備えるので、仮設構造物の組立や解体を容易かつ迅速に行うことができる。
以上のように、本発明に係る部材の接合構造、接合方法、仮設構造物および仮設構造物の組立解体方法は、建築工事現場などで用いられる単管パイプによる枠組足場などの仮設構造物に有用であり、特に、仮設構造物に生じる想定外のガタや変形を減らすのに適している。
12 単管パイプ(部材)
14 直線ジョイント(ジョイント部品)
16 接着材
18 大径部
20 小径部
22 L形溝
24 ピン

Claims (4)

  1. 鋼製の単管パイプどうしを直列に接合する構造であって、
    双方の前記単管パイプの端部に係合配置され、双方の前記単管パイプを繋ぐ鋼製の直線ジョイントと、前記直線ジョイント前記単管パイプの端部との間の隙間に設けられ、前記直線ジョイント前記単管パイプを接着する熱可塑性の接着材とを備え、前記接着材は、シート状の熱可塑性樹脂であることを特徴とする部材の接合構造。
  2. 鋼製の単管パイプどうしを直列に接合する方法であって、
    双方の前記単管パイプの端部に鋼製の直線ジョイントを係合配置して、双方の前記単管パイプを繋ぐステップと、前記直線ジョイント前記単管パイプの端部との間の隙間に熱可塑性の接着材を設けるステップと、隙間に設けた熱可塑性の前記接着材を加熱して、前記直線ジョイント前記単管パイプを接着するステップとを備え、前記接着材は、シート状の熱可塑性樹脂であることを特徴とする部材の接合方法。
  3. 請求項1に記載の部材の接合構造を備えることを特徴とする仮設構造物。
  4. 請求項に記載の仮設構造物を組立または解体する方法であって、
    組立時に、請求項に記載の部材の接合方法で前記単管パイプどうしを接合するステップと、解体時に、隙間に設けた熱可塑性の前記接着材を加熱することによって前記直線ジョイント前記単管パイプとを分離するステップの少なくとも一方を備えることを特徴とする仮設構造物の組立解体方法。
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