以下に、本開示に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて新たな実施形態を構築することは当初から想定されている。また、以下の実施例では、図面において同一構成に同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、複数の図面には、模式図が含まれ、異なる図間において、各部材における、縦、横、高さ等の寸法比は、必ずしも一致しない。また、以下で説明される構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素であり、必須の構成要素ではない。また、本明細書で、「略」という文言を用いた場合、「大雑把に言って」という文言と同じ意味合いで用いており、「略~」という要件は、人がだいたい~のように見えれば満たされる。例を挙げれば、略円形という要件は、人がだいたい円形に見えれば満たされる。
(第1実施形態)
図1は、本開示の第1実施形態に係るエレベーター1のカゴ扉5を乗場側から見たときの模式図であり、図2は、上方から見たときの一方のカゴ扉5aに対する一方の乗場扉20aの相対位置関係を示す模式図である。また、図3及び図4は、乗場扉20aを手動で動かすことを可能にする機構の構造の一例について説明する模式図である。なお、乗場扉を手動で動かすことを可能にする機構は、以下に説明する機構に限らず多種多様存在する。本開示のエレベーターでは、それらのうちのいずれの機構が採用されてもよい。
先ず、図1~図4を用いて、乗場扉20aの開き動作について説明する。図1を参照して、本実施例では、カゴ扉5は、モータ2が接続された扉駆動部3によって開閉駆動される。カゴ扉5は、ハンガープレート4に取り付けられたハンガーローラ15により扉駆動部3のレール6に吊り下げられ、ハンガーローラ15がレール6上を転動することで開閉する。
扉駆動部3の駆動側プーリ7と、この駆動側プーリ7と扉駆動部3において対称の位置に設けられたアイドラプーリ8との間には、無端状のベルト9が巻き掛けられている。駆動側プーリ7及びアイドラプーリ8の夫々の中心軸は、水平面上に位置し、駆動側プーリ7の中心軸は、アイドラプーリ8の中心軸と略平行な状態になっている。モータ2は、駆動側プーリ7と連結され、モータ2の回転は、駆動側プーリ7に伝達される。ハンガープレート4の第1ハンガープレート4aには、ベルト9の下部を把持する第1把持部材10aが取り付けられ、第2ハンガープレート4bには、ベルト9の上部を把持する第2把持部材10bが取り付けられている。また、カゴ扉5の下端部には、脚11が取り付けられており、脚11は、かご敷居12の溝にはまり込んで、カゴ扉5が開閉する際にカゴ扉5の下端部分をガイドしている。
カゴ扉5には、係合ベーン13がカゴ扉5の高さ方向に延在するように設けられ、乗場扉(図示せず)には、係合ベーン13が扉開閉時に係合する係合ローラ14a,14bが設けられる。カゴ扉5の全閉時には、係合ベーン13と係合ローラ14a,14bとは係合しないようになっており、エレベーター1の上下移動時に、それらの部位13,14a,14bが破損しないようになっている。
戸開動作は、次のように開始される。詳しくは、モータ2が動作すると、駆動側プーリ7とアイドラプーリ8との間に巻き掛けられたベルト9が循環移動し、それに伴って、カゴ扉5が全閉状態から開方向に移動する。上述のように、第1把持部材10aが循環移動するベルト9の下部を把持する一方、第2把持部材10bがベルト9の上部を把持している。したがって、ベルト9が循環移動すると、第1把持部材10aと第2把持部材10bがカゴ扉5の幅方向を互いに逆側に移動し、ひいては、第1把持部材10aと一体になっている一方側扉5bと、第2把持部材10bと一体になっている他方側扉5aが互いに逆側に移動する。
カゴ扉5aが、係合ベーン13と係合ローラ14aとの隙間分だけ動くと、係合ベーン13が乗場扉20aの係合ローラ14aと係合し、カゴ扉5aの戸開動力が乗場扉20aに伝達されて、カゴ扉5と乗場扉20とが連動して扉開動作を行う。他方、扉閉時には、扉開時の動作とは逆になり、カゴ扉5aと乗場扉20aとは、係合ベーン13と係合ローラ14bとが係合した状態で連動して閉じ動作を始める。詳述しないが、一方の乗場扉20aと図示しない他方の乗場扉とは、例えば、カゴ扉5と同じ構造で一対のプーリとそれに掛け渡された無端ベルトを用いて互い逆方向に移動する。乗場扉20が全閉状態になった後に、カゴ扉5が全閉状態になる。
図2~図4を用いて、一方側のカゴ扉5aと一方側の乗場扉20aの連動動作について更に詳しく説明する。図2を参照して、カゴ扉5aが矢印Aで示す開方向に移動すると、図2及び図3に示すように、係合ベーン13が係合ローラ14aに接触して、係合ローラ14aを矢印A方向に示す開方向に押し出す。すると、図4に示すように、係合ローラ14a,14bと一体に構成されるインターロック本体30が、乗場側ハンガ32に回動自在に固定されている回転軸31を中心に矢印Cで示す時計回り側に回転し、その結果、インターロック本体30において矢印B方向に示す閉方向側に設けられた係止爪30aが、乗場38に固定された係止部材35の係合凹部35aから離脱する。インターロック機構25(図3参照)は、インターロック本体30の係止爪30aと係止部材35の係合凹部35aを含む。係止爪30aが係合凹部35aから離脱することで、インターロック機構25が解除され、乗場扉20aが開方向に移動可能になる。
他方、カゴ扉5aが閉方向に移動すると、係合ベーン13が係合ローラ14bを閉方向側に押し出し、係合ローラ14bが閉方向に移動し、その結果、係合ローラ14bと一体となった乗場扉20aも閉方向に移動する。図4に示すように、係止爪30aは、その閉方向の端部の下側に、閉方向に行くにしたがって上側に変動するテーパ面30bを有し、係止部材35は、その開方向の端部の上側に、開方向に行くにしたがって下側に変動すると共にテーパ面30bに対応するテーパ面35bを有する。
係合ローラ14bが係合ベーン13による押圧により閉方向に移動すると、テーパ面30bがテーパ面35bに当接してテーパ面35b上を閉方向側に移動し、テーパ面35bを乗り越えた後、係合凹部35aに入り込む。この動作により、乗場扉20a及びカゴ扉5aが閉状態になり、インターロック機構25が施錠され、人が乗場扉20を手動で開くことができなくなり、人が、乗場扉20が開いた後に生じる開口から落下することがない。
しかし、乗客がカゴに閉じ込められた場合を含むエレベーター1の故障時や保守点検時には、カゴが乗場に着床しているか否かを確認できない状態でも乗客の救出等のために乗場扉20が開閉されなければならない場合がある。次に、そのような場合に、乗場扉20を開く動作について説明する。
図3に示すように、乗場扉20aには、鍵挿入部としての貫通孔37が設けられる。乗場扉20aの厚さ方向から見たとき、貫通孔37は、インターロック本体30に固定されて乗場扉20aが閉状態になっているときに鉛直方向に延在する棒部材39の一部に重なる。詳述しないが、人は、棒状の鍵(図示せず)を貫通孔37において棒部材39で塞がれていない箇所に挿入する。その後、人が、一方の手を用いて乗場扉20aに開方向側の力を付与した状態で、他方の手を用いて鍵で棒部材39を閉方向に押圧すると、図4に示すように、インターロック本体30が回転軸31を中心にして時計回り側に回転し、インターロック機構25が解除され、その解除と同時に乗場扉20aが開き方向に移動する。手動による乗場扉20の開き動作は、この一連の動作で実行される。
インターロック本体30を鍵によって回転軸31を中心にして時計回り側に回転させる動作は、カゴの存在位置に無関係に乗場扉20の開き動作を可能にするためのインターロック機構25を解除する動作となっている。なお、本実施例の説明とは異なり、鍵挿入部は、乗場扉自体に設けられず乗場扉周辺に設けられてもよく、例えば、一対の乗場扉の隙間を鍵挿入部として利用してもよい。
図3に示すように、エレベーター1は、扉減速機構40を備える。この扉減速機構40は、人が乗場扉20を手動で開いた場合において乗場扉20が所定速度以上で開いたときに乗場扉20の開方向の移動速度を減速する。次に、扉減速機構40の構造及び動作について説明する。図3に示すように、扉減速機構40は、非自動運転検知手段の一例としての鍵検知部41、オイルダンパー42、油圧調整機構45を備え、油圧調整機構45は、オイルダンパー42内の油圧を調整する。
鍵検知部41は、例えば、圧電素子を含み、圧電素子は、棒部材39における鍵が接触する部分に設置される。これにより、鍵を用いて乗場扉20aを手動で開こうとすると、鍵が圧電素子を押圧し、力が圧電素子の圧電体に付与され、その力が電気信号に変換される。したがって、乗場扉20aが鍵で開かれる動作が、カゴが自動運転で昇降しない非自動運転時、例えば、カゴが手動操作で昇降するメンテナンスモードが選択されているとき等で実行される動作であると共に、乗場扉20aが手動で開かれる開始の動作(直前の動作)であるので、圧電素子がその押圧を検知することで、カゴが自動運転で昇降していない非自動運転時であることを検知でき、更には、乗場扉20aが手動で開かれる動作が開始されたことを検知できる。圧電素子の圧電体が鍵で押圧されると、電気信号がライン46を通って油圧調整機構45に出力される。
油圧調整機構45は、例えば、加速度センサ50、センサ用電力供給回路51、回転操作部付モータ52、モータ用電力供給回路53、電源54、及び制御装置55を有する。
制御装置55は、制御部55aと、記憶部55bを含む。制御装置55は、コンピュータ、例えば、マイクロコンピュータによって好適に構成され、制御部55a、すなわち、プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含む。また、記憶部55bは、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリや、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリで構成される。CPUは、記憶部55bに予め記憶されたプログラム等を読み出して実行する。また、不揮発性メモリは、制御プロラムや所定の閾値等を予め記憶する。また、揮発性メモリは、読み出したプログラムや処理データを一時的に記憶する。
制御部55aは、鍵検知部41からライン46を介して電気信号を受信すると、センサ用電力供給回路51のスイッチング部に制御信号を送信して、スイッチング部をオンにする。この制御により、電力が電源54から加速度センサ50に供給され、加速度センサ50が加速度を検出する。電源54は、例えば、単電池又は組電池で構成でき、この場合、乗場に対して静止する静止部と、乗場に対して移動する乗場扉20aとを電気的に接続する電力供給線を設ける必要がなく、油圧調整機構45の構成を単純なものにできる。なお、電源を設けず、そのような電力供給線を用いて商用電源からの電力で加速度センサ50や回転操作部付モータ52を駆動するようにしてもよい。
加速度センサ50は、乗場に対する乗場扉20aの加速度の情報を含む信号を制御部55aに出力する。加速度は、物理量の一例である。制御部55aは、その信号に基づいて乗場扉20aの加速度を記憶部55bに予め記憶されている加速度の閾値と比較する。乗場扉20aの加速度が加速度の閾値以上である場合、制御部55aは、モータ用電力供給回路53のスイッチング部に制御信号を送信して、そのスイッチング部を所定時間のみオンにする。この制御により、電力が電源54から回転操作部付モータ52(図5参照)のモータ57(図5参照)に供給される。センサ用電力供給回路51やモータ用電力供給回路53のスイッチング部は、トランジスタ等で構成できる。
図5は、オイルダンパー42、回転操作部付モータ52、及び回転伝達ケーブル56の接続構造を説明する図である。図5に示すように、回転操作部付モータ52は、モータ57、及び円板状の回転操作部58を有し、回転操作部58は、その中心軸がモータ57の出力軸57aの中心軸に略一致している状態で出力軸57aの端部に固定されている。また、回転伝達ケーブル56は、回転操作部58における出力軸57a側とは反対側の端面の径方向中央部と、オイルダンパー42において油圧を調整する円板状の回転部材47の一方側端面の中央部を連結する。
この構造により、モータ57が駆動して、出力軸57aが回転し、それに伴って、回転操作部58が回転すると、回転操作部58の回転動力が、回転伝達ケーブル56を介してオイルダンパー42の回転部材47に伝わる。回転伝達ケーブル56としては、例えば、多重コイルばねが可撓性スリーブ内に挿通された構造を有するケーブルを使用できる。ここで、多重コイルばねは、内側コイルばねと外側コイルばねを含み、内側及び外側コイルばねの夫々は、ばね性のある金属線材を巻回した構造を有し、内側コイルばねが外側コイルばねと反対方向に巻回されている。回転伝達ケーブル56は、例えば、保持手段94によって乗場扉20a(図3参照)の裏側に固定されてもよい。
図6及び図7は、オイルダンパー42の構造及び扉減速動作について説明する図である。オイルダンパー42は、本体80、及び棒部材としてのピストンロッド19を有し、本体80は、外側シリンダ91、及び内側シリンダ93を含む。本体80は、乗場扉20aの裏面上部に固定され、ピストンロッド19は、乗場上部に固定される。なお、本体が乗場上部に固定され、ピストンロッドが乗場扉の裏面上部に固定されてもよい。
内側シリンダ93は、外側シリンダ91内に配設され、ピストンロッド19のピストンヘッド89が内側シリンダ93内に摺嵌される。また、復帰用ばね59が、内側シリンダ93の端構成部分88とピストンヘッド89との間に取り付けられる。また、ピストンロッド19は、軸受61で外側シリンダ91に対して回転自在に支持される。外側シリンダ91の内面と内側シリンダ93の外面との間には隙間63が形成される。内側シリンダ93の内部65におけるピストンヘッド89の前部65a(内側シリンダ93の内部65における復帰用ばね59が取り付けられている部分)と隙間63とは、ピストンヘッド89を貫通する第一通路67と内側シリンダ93を貫通する第二通路69とを介して連通している。第一通路67は、内側シリンダ93の内部65におけるピストンヘッド89の前部65aと内側シリンダ93の内部65におけるピストンヘッド89の後部65bとを連通させる。また、第二通路69は、隙間63と内側シリンダ93の内部65における後部65bとを連通させる。また、チェックボール71が第一通路67内に移動自在に配設される。
回転部材47は、円板部47aと、その一方側端面の中央部から軸方向に延在する軸部47bを含み、軸部47bは、雄ねじ47cを有する。オイルダンパー42は、軸部47bの雄ねじ47cの締込量を調整することで、乗場扉20aの開き速度を調整する。詳しくは、内側シリンダ93の端構成部分88は、内側シリンダ93の内部65から外側シリンダ91の外部に通ずる透孔73を有し、透孔73には雌ねじ75を形成し、雌ねじ75には調整ねじ21の雄ねじ部77を螺合させる。また、雄ねじ部77の内側端に調整ボール79を連結し、調整ボール79は透孔73内に位置する。
透孔73と隙間63とを第三通路81を介して連通させる。また、隙間63内にはスポンジ等のフォームアキュムレーター83を配設する。内側シリンダ93の内部65と隙間63にはオイルが満たされている。乗場扉20aが閉じているときには、オイルダンパー42は、図6に示す状態にある。この状態から乗場扉20aが開かれると、ピストンロッド19がオイルダンパー42内に押し込まれ、ピストンヘッド89が復帰用ばね59を圧縮しつつ内側シリンダ93内を内側シリンダ93の端構成部分88に接近する方向に進む。ピストンヘッド89がこの方向に動き始めると、チェックボール71が第一通路67を閉塞する。
すると、内側シリンダ93の内部65における前部65aのオイルが透孔73と第三通路81とを通って隙間63内に流入する。隙間63内に流入したオイルの一部は第二通路69を通って内側シリンダ93の内部65における後部65b内に入るが、後部65bがオイルにより満たされると、隙間63内のオイルはフォームアキュムレーター83を圧縮する。フォームアキュムレーター83は、内側シリンダ93の内部65に押し込まれたピストンロッド19の体積に応じて圧縮される。
乗場扉20aを開く力が解除されると、復帰用ばね59は、ピストンロッド19を前記と反対の方向に戻す。ピストンロッド19が外側シリンダ91から突出するように動き始めると、第一通路67内のチェックボール71が第一通路67を開く方向に移動し、内側シリンダ93の内部65における後部65b内のオイルが第一通路67を通って内側シリンダ93の内部65における前部65a内に流入する。また、隙間63内のオイルは第三通路81と透孔73とを通って内側シリンダ93の内部65における前部65a内に流入する。そして、圧縮されていた隙間63内のフォームアキュムレーター83が膨張する。
軸部47bの雄ねじ47cの締込量を変えることで、調整ボール79を透孔73内で進退させ、透孔73内を通過可能なオイルの量を変えることができる。即ち、雄ねじ47cの締込量を減らしたときには、透孔73内を通過し得るオイルの量が大きくなり、ピストンロッド19が動き易くなり、乗場扉20aの開き速度が速くなる。
他方、雄ねじ47cの締込量を増やした時には、透孔73内を通過し得るオイルの量が小さくなり、ピストンロッド19は動き難くなり、乗場扉20aの開き速度が遅くなる。調整ボール79が透孔73を閉塞するまで雄ねじ47cを締め込むと、ピストンロッド19の動きが阻止され、乗場扉20aを緊急停止させることができる。
モータ57の駆動によって回動する回転操作部58の回転動力で、回転部材47を回動させることができ、雄ねじ47cを締め込むことができる。よって、モータ57の駆動を制御することで、乗場扉20aの開き速度を減速させることができ、例えば、モータ57の駆動に基づく雄ねじ47cの締め込み量を、調整ボール79が透孔73を閉塞する締込量に一致させることで、モータ57を駆動させれば、乗場扉20aを緊急停止させることができる。
したがって、本実施例では、乗場扉20aの開き動作の際の乗場扉20aの加速度が所定値以上である場合にモータ57が駆動するので、エレベーター1では、カゴが自動運転で昇降していない非自動運転時において、人が乗場扉20を開く際に、乗場扉20aの開き動作の際の加速度が所定値以上になると、乗場扉20を緊急停止させることができる。回転部材47は、力変動部の一例である。また、オイルダンパー42、センサ用電力供給回路51、回転操作部付モータ52、モータ用電力供給回路53、電源54、制御装置55、及び回転伝達ケーブル56は、扉減速手段85(図3参照)を構成する。
以上、エレベーター1は、カゴが自動運転で昇降していない非自動運転時であることを検知する鍵検知部(非自動運転検知手段)41と、鍵検知部41が非自動運転時において乗場扉20が手動で開いているときに乗場扉20が開く際の加速度を特定可能な物理量を検出する加速度センサ(開き度合検出手段)50と、その物理量が、乗場扉20が開く際の加速度が所定値以上であることを表す減速必要範囲内の値である場合に乗場扉20が開く速度を小さくする扉減速手段85を備える。
本開示によれば、乗場扉20が開く際の加速度が所定値以上である場合に乗場扉20が開く速度が減速することになる。よって、乗場扉20が手動で一気に開くことを防止できるので、人が、乗場扉20が開いた後に現れる開口から昇降路に転落することを防止できる。
また、開き度合検出手段が、乗場扉が開く際における乗場に対する乗場扉の加速度を検出する加速度センサ50でもよい。
本構成によれば、公知の加速度センサ、例えば、錘を付けたばねを共振周波数で振動させる加速度センサ、光学式の加速度センサ、半導体を用いた加速度センサ、又は静電容量の変化を検出する加速度センサ等を用いて簡単安価かつ正確に乗場扉20の加速度を検出できる。
また、扉減速手段85が、外側シリンダ91、外側シリンダ91内に充填させる油、外側シリンダ91内を進退する進退部を有するピストンロッド(棒部材)19、及び進退部が外側シリンダ91内に入り込む際に進退部が受ける油の油圧に基づく力を変動させる回転部材(力変動部)47を有してもよい。そして、物理量が減速必要範囲内の値であるとき、物理量が減速必要範囲内の値でないときとの比較において進退部が受ける力を大きくするように回転部材47が動作してもよい。
本構成によれば、油圧を用いて制動力が大きな扉減速手段85を実現できる。
また、加速度センサ(開き度合検出手段)50には、カゴの存在位置に無関係に乗場扉20の開き動作を可能にするためのインターロック機構25を解除する動作に基づいて電力が供給されてもよい。
乗場扉20が手動で開かれる場合、人が乗場扉20を開く直前にインターロック機構25を解除する動作を行うことになる。本構成によれば、乗場扉20が開く直前になるまで電力が加速度センサ50に供給されることがない。したがって、加速度センサ50の運転コストを低減できる。
また、鍵検知部(非自動運転検知手段)41が、カゴの存在位置に無関係に乗場扉20の開き動作を可能にするためのインターロック機構25を解除する動作を検出してもよい。
上述のように、乗場扉20が手動で開かれる場合、人が乗場扉20を開く直前にインターロック機構25を解除する動作を行うことになる。本構成によれば、乗場扉20が手動で開かれる際に扉減速手段85を必ず動作可能なスタンバイ状態にすることができ、乗場扉20を開く人の安全を盤石なものにできる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、開き度合検出手段が、乗場に対する乗場扉20の加速度を検出する加速度センサ50であり、扉減速手段を、オイルダンパー42を用いて構成した。しかし、開き度合検出手段は、乗場に対する乗場扉20の速度を特定可能な物理量を検出するセンサでもよく、扉減速手段は、油圧を用いずに乗場扉の開き速度を減速する機構でもよい。次に、図8~図12を用いて、そのような技術的思想を実現できる第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態では、第1実施形態と同様の作用効果及び変形例についての説明を省略する。
図8は、第2実施形態のエレベーター101における乗場扉127側の扉装置上部110を乗場側から見たときの平面図であり、図9は、エレベーター101の扉減速手段140aの構造及び動作を説明する図である。第2実施形態でも、第1実施形態と同様に、非自動運転検知手段としての鍵検知部(図示せず)が鍵を検知して、鍵検知部からの信号を受信した制御装置(図示しない)が非自動運転時であることを特定すると、電力が電源(図示しない)から開き度合検出手段に供給される。一方、第2実施形態では、開き度合検出手段が回転速度検出装置160になっており、扉減速手段が電磁気力により乗場扉127の開き速度を減速させる。
詳しくは、図8に示すように、回転速度検出装置160は、例えば、パルサリング131と磁場検出センサ132を含む。パルサリング131は、周方向交互に異なる極性の磁極が設けられたプラスチックマグネットリングから成る。このプラスチックマグネットリングは、磁性粉を混入した合成樹脂の射出成形品や焼結フェライト等の磁性金属材を母材として、その周方向所要角度領域を、交互にS極、N極に着磁されることにより形成されている。また、磁場検出センサ132は、ホールICから成る。このホールICは、ICチップを合成樹脂から成る保護カバーでモールドした構造を有する。
パルサリング131は、例えば、ハンガーローラ125を固定している回転軸に固定され、磁場検出センサ132は、ハンガープレート120においてパルサリング131に径方向に対向する箇所に配置される。ハンガーローラ125の回転に伴いパルサリング131がハンガーローラ125の回転と同期回転すると、パルサリング131の各磁極が非回転の磁場検出センサ132に対して順次対面することになる。ここで、パルサリング131の複数対の磁極間に発生する磁界(磁力線)の大きさは、周方向で周期的に連続的に増減し、磁界(磁力線)の向きは、周方向に交互に逆向きになっている。
よって、パルサリング131の回転に伴い磁場検出センサ132を通過する磁界の向きは回転速度に応じた周期で順次回転する。磁場検出センサ132は、上記磁界の向きの周期的な反転を検出して、パルサリング131の回転速度に応じた周波数のパルス信号を、上記制御装置に出力し、上記制御装置は、そのパルス信号に基づいてパルサリング131の回転速度、すなわち、ハンガーローラ125の回転速度を算出する。ハンガーローラ125の回転速度は、乗場扉127の開き速度と一対一に対応する。よって、パルサリング131の回転速度が算出できると、乗場扉127の開き速度を算出できて特定できる。パルサリング131の回転速度、すなわち、ハンガーローラ125の回転速度は、乗場扉127が開く際の速度を特定可能な物理量の一例である。なお、回転速度検出装置160が、パルサリング131とホールICを含む磁場検出センサ132を含む場合について説明したが、回転速度検出装置160はレゾルバ等で構成されてもよい。
次に、扉減速手段140a,140bの構成と動作について説明する。図8に示すように、エレベーター101は、高さ方向にレール150を挟むように対向配置された状態で、ハンガープレート120に固定された第1及び第2扉減速手段140a,140bを備える。図9は、第1扉減速手段140aの構造を示す断面図である。第1扉減速手段140aは、第2扉減速手段140bと同一の構造を有する。以下では、第1扉減速手段140aの構造及び動作を説明し、第2扉減速手段140bの構造及び動作についての説明を省略する。
図9に示すように、第1扉減速手段140aは、ケース141、及びプランジャ142を備える。ケース141は、円筒外周面141aを有すると共に、軸方向の両側に円板状の蓋部141b,141cを有し、一方側蓋部141bの中央部には、一方側蓋部141bを貫通すると共に軸方向に延在する貫通孔141dが設けられる。
一方、プランジャ142は、円柱状の形状を有する大径円柱部142aと、円柱状の形状を有する小径円柱部142bを備え、小径円柱部142bの外径は、大径円柱部142aの外径よりも小さくなっている。小径円柱部142bは、大径円柱部142aの軸方向一方側の端面の中央部から軸方向に突出する。大径円柱部142aは、ケース141内に配置され、ケース内部分を構成する。他方、小径円柱部142bは、貫通孔141dを通過する。小径円柱部142bの大径円柱部142a側とは反対側の端部は、ケース141の外側に位置している。
第1扉減速手段140aは、更に、付勢部材としてのコイルバネ143、コイル145、及びストッパ146を備える。コイルバネ143は、ケース141内に配置され、その軸方向の一方側端部が、一方側蓋部141bの内側端面に接触する一方、軸方向の他方側端部が、大径円柱部142aにおける小径円柱部142b側の端面に接触する。このことから、コイルバネ143は、大径円柱部142aを一方側蓋部141bに対して軸方向の他方側に付勢し、ひいては、プランジャ142を軸方向の他方側に付勢する。
コイルバネ143は、プランジャ142の小径円柱部142bの一部を取り囲むように巻回され、ケース141内に配置される。ストッパ146は、小径円柱部142bにおける大径円柱部142a側とは反対側の端部に連結され、ケース141外に位置する。ストッパ146は、板形状を有する。
上記構成において、上記制御装置が、回転速度検出装置160からの信号で乗場扉127の開き速度が所定速度以上であると判定すると、制御装置が第1扉減速手段140aのコイル145に電流を流す制御を行う。すると、コイル145を流れる電流が、矢印Dで示す磁力線を強磁性体材料で構成されるプランジャ142内に生成し、その結果、プランジャ142が、生成された磁力線に基づく電磁気力によってコイルバネ143を縮めるように移動し、ストッパ146が矢印Eで示すケース141から離れる方向に移動する。
図10(a)は、電流がコイル145に流れていないときの、第1及び第2扉減速手段140a,140bの状態を表す模式図であり、図10(b)は、電流がコイル145に流れているときの、第1及び第2扉減速手段140a,140bの状態を表す模式図である。
図10(a),(b)に示すように、第1扉減速手段140aは、電流がコイル145に流れていないとき、そのストッパ146がレール150に対して間隔をおいて位置する一方、電流がコイル145に流れているとき、ストッパ146の先端側の端面146a,がレール150の上面150aに当接するようになっている。また、第2扉減速手段140bは、電流がコイル145に流れていないとき、そのストッパ146がレール150に対して間隔をおいて位置する一方、電流がコイル145に流れているとき、ストッパ146の先端側の端面146aがレール150の下面150bに当接するようになっている。このことから、エレベーター101(図8参照)が非自動運転時になっていて、かつ、乗場扉127(図8参照)が手動で開かれている際の速度が所定速度以上になっているときのみ、ストッパ146がレール150に接触して、乗場扉127の速度が減速するようになっている。
以上、エレベーター101は、カゴが自動運転で昇降していない非自動運転時であることを検知する鍵検知部(非自動運転検知手段)41と、非自動運転時において乗場扉127が手動で開いているときに乗場扉127が開く際の速度を特定可能な物理量(ハンガーローラ125の回転速度)を検出する回転速度検出装置(開き度合検出手段)160と、物理量が、乗場扉127が開く際の速度が所定値以上であることを表す減速必要範囲内の値である場合に乗場扉127が開く速度を小さくする扉減速手段140a,140bを備える。
本開示によれば、乗場扉127が開く際の速度が所定値以上である場合に乗場扉127が開く速度が減速する。よって、乗場扉127が手動で一気に開くことを防止できるので、人が、乗場扉127が開いた後に現れる開口から昇降路に転落することを防止できる。
また、開き度合検出手段が、ハンガープレート120に回転自在に軸支されると共に乗場に設置されたレール150上を移動するハンガーローラ125の回転速度を検出する回転速度検出装置でもよい。
本構成によれば、開き度合検出手段が、ハンガーローラ125の回転速度を検出する回転速度検出装置であるので、レゾルバやパルサリングを用いて簡単安価かつ正確に乗場扉127の速度を検出できる。
また、扉減速手段140a,140bが、物理量が減速必要範囲内の値でないときにレール150に対して間隔をおいて位置するストッパ146を有してもよく、ストッパ146が、上記物理量が減速必要範囲内の値であるときにレール150に接触することで乗場扉127を減速させてもよい。また、扉減速手段140a,140bが、ハンガープレート120に設置されてもよい。
本構成によれば、上記物理量が減速必要範囲内の値であるときにハンガープレート120に設置される扉減速手段140a,140bのストッパ146がレール150に接触するので、レール150に対するハンガープレート120の速度を確実に減速させることができ、ひいては、乗場扉127を確実に減速させることができる。
また、扉減速手段140a,140bが、ケース141と、ケース141内に配置されるケース内部分を有するプランジャ142と、プランジャ142にその軸方向の力を付与し、ケース141内に配置されるコイルバネ(付勢部材)143と、プランジャ142を取り囲むように巻回され、ケース141内に配置されるコイル145と、を備えてもよい。そして、ストッパ146が、プランジャ142の片側端部に連結されてケース141の外側に位置し、電流がコイル145に流れると、ストッパ146が、コイルバネ143から受ける力が大きくなると共にケース141から離れる方向に移動してもよい。本構成によれば、乗場扉127の減速を簡単安価に実現できる。
なお、第2実施形態では、二つの扉減速手段140a,140bのストッパ146が、レール150の上下からレール150に接触することで、乗場扉127の移動速度を減速させる場合について説明した。しかし、エレベーターは、1つのみの扉減速手段を有し、その1つの扉減速手段が、レールの上面又は下面に接触することで、乗場扉の移動速度を減速させてもよい。
また、ハンガーローラ125の回転速度を物理量とし、その回転速度に基づいて乗場扉127の速度を特定する場合について説明した。しかし、物理量は、乗場扉の速度そのものでもよく、乗場扉の速度がピトー管やドップラ効果に基づいて測定される構成でもよい。また、ストッパ146を、電磁気力を用いて移動させる場合について説明したが、ストッパを、モータとボールネジとを備えるアクチュエータによって進退移動させるようにしてもよい。
図11は、第2実施形態の変形例のエレベーター201における図8に対応する図である。また、図12(a)は、第2実施形態の変形例のエレベーター201における図10(a)に対応する図であり、図12(b)は、第2実施形態の変形例のエレベーター201における図10(b)に対応する図である。第2実施形態の変形例では、磁場検出センサ132の配置位置と、扉減速手段240の構造のみが、第2実施形態と異なる。
第2実施形態では、上記物理量が減速必要範囲内の値であるときに、ストッパ146がレール150に接触することで乗場扉127を減速させる場合について説明した。しかし、上記物理量が減速必要範囲内の値であるときに、ストッパ246,256がハンガーローラ125に接触することで乗場扉127を減速させてもよい。
詳しくは、図11に示すように、扉減速手段240は、ハンガープレート120に回転自在に取り付けられた一対のハンガーローラ125の間に取り付けられる。また、図12(a)に示すように、扉減速手段240は、円筒形状のケース241、付勢部材としてのコイルバネ243、コイルバネ243の一端部に連結された第1ストッパ246、コイルバネ243の他端部に連結された第2ストッパ256、第1ストッパ246を取り囲むように配置される第1コイル245、及び第2ストッパ256を取り囲むように配置される第2コイル255を備える。ケース241の内部には、中央部に貫通孔を有する円板状の第1及び第2仕切壁280,281が軸方向に間隔をおいて設けられている。
コイルバネ243の一方側は、第1仕切壁280の貫通孔(図示せず)を通過し、コイルバネ243の他方側は、第2仕切壁281の貫通孔(図示せず)を通過する。また、各ストッパ246,256におけるコイルバネ243側の端面は、平面246a,256aになっている一方、各ストッパ246,256におけるコイルバネ243側とは反対側の端面は、円弧状面246b,256bになっている。円弧状面246b,256bは、ハンガーローラ125の円筒外周面125aに対応する円筒内周面の周方向の一部分で構成される。
第1及び第2コイル245,255に電流が流れていな状態では、図12(a)に示すように、各ストッパ246,256の平面246a,256aが第1及び第2仕切壁280,281におけるストッパ246,256側の端面280a,281aに当接し、ストッパ246,256がハンガーローラ125に間隔をおいて位置する。一方、第1及び第2コイル245,255に電流が流れている状態では、図12(b)に示すように、ストッパ246,256が電磁気力によりコイルバネ243を伸長させるようにハンガーローラ125側に移動し、ストッパ246,256の円弧状面246b,256bがハンガーローラ125の円筒外周面125aに接触する。この接触により、ハンガーローラ125の回転速度が減速し、その結果、乗場扉127が手動で開かれる際の速度が減速される。
以上、扉減速手段240は、物理量であるハンガーローラ125の回転速度が減速必要範囲内の値でないときに乗場に設置されたレール150上を移動するハンガーローラ125に対して間隔をおいて位置するストッパ246,256を有する。また、ストッパ246,256は、ハンガーローラ125の回転速度が減速必要範囲内の値であるときにハンガーローラ125に接触することで乗場扉127を減速させる。また、乗場扉127が開く際の速度が所定値以上であるとき、ハンガーローラ125の回転速度が減速必要範囲内の値になる。よって、本変形例によれば、ハンガーローラ125の回転速度を確実に減速させることができ、ひいては、乗場扉127を確実に減速させることができる。
なお、本開示は、上記第1及び第2実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲において種々の改良や変更が可能である。
例えば、上記実施形態及び変形例では、非自動運転時を、鍵検知部41で検知した。しかし、非自動運転検知手段を鍵検知部以外の装置で検出してもよい。詳しくは、エレベーターのモードをカゴの昇降制御を含む制御を手動操作で行うメンテナンスモードにする場合、人がカゴ内にある操作部や接続ポートに接続したメンテナンスコンピュータを用いて、エレベーターのモードをメンテナンスモードにすることを表す信号をカゴの昇降制御を行う制御装置に送信する。また、そのような制御装置は、例えば、昇降路の上方に位置する機械室や昇降路の下方に位置するピッチ上に設置される。
ここで、メンテコンは、ポータブルコンピュータである。メンテナンス作業には、設備の点検、保守等に関する専門知識が必要であり、また、メンテナンス履歴を記録に残すことが好ましい。そこで、保守作業員はノート型パーソナルコンピュータ等の携帯型あるいは可搬型のコンピュータを用いて、保守、点検等の手順を表示させ、あるいは保守、点検等の結果をメンテナンス履歴としてメモリに記憶させる。メンテコンは、そのようなコンピュータである。
係る背景において、その制御装置を、非自動運転検知手段として利用し、その制御装置が、開き度合検出手段からの信号を受けるように構成すると、その制御装置は、着床センサからの信号で、カゴが、乗場扉が手動で動いている階に着床しているか否かを判定できるので、カゴ着床していない階で乗場扉が所定以上で動いているか否かを判定できる。したがって、そのような場合に、制御装置が扉減速手段を動作させる信号を送るようにすると、人が昇降路に落下することを防止できる。
ここで、制御装置が、昇降路に対して静止している箇所に設置される一方、制御装置が開き度合検出手段からの信号を受ける際や、扉減速手段が作動する際には、開き度合検出手段や扉減速手段は、昇降路に対して移動する。したがって、制御装置が、開き度合検出手段から無線信号を受信すると好ましく、扉減速手段に無線で信号を送信するようにすると好ましい。
以上、非自動運転検知手段が、カゴの昇降制御を行う制御装置であり、開き度合検出手段が、無線を用いてその制御装置に信号を送信してもよく、その制御装置が、無線を用いて扉減速手段へ信号を送信してもよい。
本変形例によれば、非自動運転検知手段がカゴの昇降制御を含む制御を行う制御装置であるので、新たな非自動運転検知手段を設置する必要がなくて、人が昇降路に転落することを既存の制御装置を用いて簡単安価に防止できる。
更には、開き度合検出手段が、無線を用いてその制御装置に信号を送信し、制御装置が、無線を用いて扉減速手段へ信号を送信する。よって、開き度合検出手段が有線のみを用いて制御装置に信号を送信したり、制御装置から扉減速手段に有線のみで制御信号を送信する場合との比較において、昇降路に対して静止している制御装置と、昇降路に対して移動している開き度合検出手段や扉減速手段との信号のやり取りを、各段に簡素な構造で実行することができる。
また、乗場扉を所定の条件で減速させるという本開示の技術的思想を、乗場扉が複数存在して、2以上の乗場扉が、乗場扉の開き動作を行う際に互いに逆側に移動する構成に適用した。しかし、乗場扉を所定の条件で減速させるという本開示の技術的思想を、乗場扉が複数存在して、乗場扉の開き動作を行う際に全ての乗場扉が同じ方向に移動する構成に適用してもよい。
なお、非自動運転時で乗場扉が手動で開くことで、非自動運転検知手段と開き度合検出手段が動作することになる。ここで、非自動運転検知手段が非自動運転時であることを検知してから所定時間経過すると、非自動運転検知手段、開き度合検出手段、及び扉減速手段を、非自動運転検知手段が非自動運転時であることを検知する前の状態に自動的に戻るように制御すると、非自動運転検知手段、開き度合検出手段、及び扉減速手段を簡単な制御で待機状態に戻すことができて好ましい。また、開き度合検出手段、及び扉減速手段が、カゴが自動運転で昇降しているときに動作しない状態になるようにすると、運転コストを低減できて好ましいのは言うまでもない。