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JP7417191B2 - 液体噴射装置 - Google Patents
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Description

本発明は、液体噴射装置に関する。
従来から、対象物に対して液体を噴射させる様々な液体噴射装置が使用されている。このような液体噴射装置のうち、液体が大きなエネルギーを有した状態で対象物に対して該液体を噴射させることを目的とした液体噴射装置がある。例えば、特許文献1には、純水と窒素ガスとを衝突させて純水の液滴を形成してこれを噴出させる基板処理装置が開示されている。
特開2009-88079号公報
しかしながら、特許文献1の基板処理装置は、特許文献1にも記載される下記の表1で表されるように純水の流量に対する窒素ガスの流量が多くなっている。なお、表1の比較例として挙げられている構成でも、純水の流量に対する窒素ガスの流量の比率が0.5以上となっている。このように、気体の流量に対して液体の流量が多い場合や、気体の流量に対して液体の流量が少ない場合であっても気体の流量に対する液体の流量が0.5以上となっている場合などにおいては、液体の液滴が拡散し、大きなエネルギーを有した状態で対象物に対して液体を噴射させることが困難な場合があった。
Figure 0007417191000001
上記課題を解決するための本発明の液体噴射装置は、液体を噴射するノズルと、液体に対して気流を導入する気流導入部材と、液体の圧力を調整する送液ポンプと、前記気流導入部材による気流の導入圧力を調整する圧力ポンプと、前記送液ポンプ及び前記圧力ポンプの駆動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、液体の噴射圧力に対する前記気流の導入圧力の比率が0.005以上0.11以下となることを特徴とする。
実施例1の液体噴射装置を表す概略図。 液体の噴射圧力と気流の導入圧力とを変更した場合の液滴の状態を表す写真。 好ましい状態の液滴を形成できる条件において、液滴化距離を最小にできる場合の、液体の噴射圧力と、気流の導入圧力と、の関係を表すグラフ。 好ましい状態の液滴を形成できる条件において、液滴化距離を最小にできる場合の、液体の噴射圧力と液体の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率との関係を表すグラフ。 好ましい状態の液滴を形成できる条件において、液体の噴射圧力ごとの、気流の導入圧力と液滴化距離との関係を表すグラフ。 好ましい状態の液滴を形成できる条件において、液体の噴射圧力ごとの、液体の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率と液滴化距離との関係を表すグラフ。 好ましい状態の液滴を形成できる条件において、液滴化距離を最小にできる場合の、レイノルズ数と気流の導入圧力との関係を表すグラフ。
最初に、本発明について概略的に説明する。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様の液体噴射装置は、液体を噴射するノズルと、液体に対して気流を導入する気流導入部材と、液体の圧力を調整する送液ポンプと、前記気流導入部材による気流の導入圧力を調整する圧力ポンプと、前記送液ポンプ及び前記圧力ポンプの駆動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、液体の噴射圧力に対する前記気流の導入圧力の比率が0.005以上0.11以下となることを特徴とする。
本態様によれば、液体の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率が0.005以上0.11以下となる条件で送液ポンプ及び圧力ポンプを駆動する。すなわち、気体の流量に対する液体の流量が液滴の拡散を抑制する状態となるように、液体を噴射させることができる。
本発明の第2の態様の液体噴射装置は、前記第1の態様において、前記制御部は、前記気流の導入圧力が0.01[MPa]以上0.15[MPa]以下の範囲となるように前記圧力ポンプを駆動することを特徴とする。
本態様によれば、気流の導入圧力が0.01[MPa]以上0.15[MPa]以下の範囲となるように圧力ポンプを駆動する。気流の導入圧力が低すぎると液滴化距離が長くなる傾向があり、気流の導入圧力が高すぎると液滴が拡散する傾向があるが、気流の導入圧力を上記範囲とすることで液滴化距離が長くなることを抑制しつつ液滴が拡散することを抑制できる。
本発明の第3の態様の液体噴射装置は、前記第1または第2の態様において、前記制御部は、液体の噴射圧力に応じて前記気流の導入圧力を調整することを特徴とする。
本態様によれば、制御部は液体の噴射圧力に応じて気流の導入圧力を調整する。このため、液体の噴射圧力に応じて液滴化距離が長くなることを抑制しつつ効果的に液滴が拡散することを抑制できる。
本発明の第4の態様の液体噴射装置は、前記第3の態様において、前記制御部は、前記ノズル中の液体のレイノルズ数に基づいて前記気流の導入圧力を調整することを特徴とする。
ノズル中の液体のレイノルズ数が異なれば、液滴が拡散することを抑制するための好ましい気流の導入圧力は異なる。本態様によれば、ノズル中の液体のレイノルズ数に基づいて気流の導入圧力を調整することができる。このため、ノズル中の液体のレイノルズ数に応じて液滴化距離が長くなることを抑制しつつ効果的に液滴が拡散することを抑制できる。
本発明の第5の態様の液体噴射装置は、前記第4の態様において、前記制御部は、前記ノズル中の液体が層流となるレイノルズ数のときよりも前記ノズル中の液体が乱流となるレイノルズ数のときのほうが低くなるように前記気流の導入圧力を調整することを特徴とする。
ノズル中の液体が層流であるか乱流であるかで、液滴が拡散することを抑制するための好ましい気流の導入圧力は大きく異なる。本態様によれば、ノズル中の液体が層流となるレイノルズ数のときよりもノズル中の液体が乱流となるレイノルズ数のときのほうが低くなるように気流の導入圧力を調整することができる。このため、ノズル中の液体の状態に応じて液滴化距離が長くなることを抑制しつつ特に効果的に液滴が拡散することを抑制できる。
本発明の第6の態様の液体噴射装置は、前記第4または第5の態様において、前記制御部は、前記ノズル中の液体が層流となるレイノルズ数の場合、前記ノズル中の液体のレイノルズ数が閾値以下か前記閾値を超えるかに基づいて、前記気流の導入圧力を調整することを特徴とする。
本態様によれば、ノズル中の液体が層流である場合、ノズル中の液体のレイノルズ数が閾値以下か閾値を超えるかに基づいて液体の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率が小さいように気流の導入圧力を調整することができる。このため、液滴化距離が長くなることを抑制しつつ効果的に液滴が拡散することを抑制できる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施形態を説明する。
最初に、実施例1の液体噴射装置1の概要について図1を参照して説明する。図1に示す液体噴射装置1は、液体4を連続的に噴射するノズル23を有する噴射部2と、液体4を貯留する液体容器6と、ノズル23から噴射される連続状態の液体4aに対して気流を導入する気流導入部材33を有する気流発生部3と、制御部5と、を備えている。なお、図1では、内部構成がわかりやすいように、気流導入部材33を断面図として表している。
液体噴射装置1は、噴射部2から液体4を噴射させ、対象物に衝突させることにより、各種作業を行う。各種作業とは、例えば、洗浄、バリ取り、剥離、はつり、切除、切開、破砕等が挙げられる。以下、液体噴射装置1の各部について詳述する。
[噴射部]
液体噴射装置1の噴射部2は、ノズル23と、液体搬送管21と、送液ポンプ22と、を備えている。このうち、ノズル23は、液体4を対象物に向けて噴射させる。また、液体搬送管21は、液体容器6からノズル23までの液体4の流路である。そして、送液ポンプ22は、ノズル23から噴射方向Dに噴射される液体4の噴射圧力を調整する。
以下、噴射部2について詳述する。ノズル23は、液体搬送管21の先端部に装着されている。ノズル23は、その内部に、液体4が通過するノズル流路を備えている。液体搬送管21内をノズル23に向かって搬送されてきた液体4は、ノズル流路を介して細流状に成形され、連続状態の液体4aとして噴射される。なお、ノズル23は、液体搬送管21とは別の部材であっても、一体であってもよい。
ノズル23から噴射される連続状態の液体4aは、詳細は後述する気流導入部材33の内部において気流が吹き付けられて液滴4bに変化する。なお、ノズル23から噴射される連続状態の液体4aが液滴4bに変化するまでの距離、いわゆる液滴化距離は、気流導入部材33の形状や気流の吹き付け条件などによって変化するが、液滴化距離をどのような距離にするかは適宜調整してもよい。液滴化距離を変えることで、ノズル23から噴射された液体4が対象物に与えるエネルギーが最も大きくなる位置である液滴化位置4cの位置を変えることができる。液滴化距離を短くすることで、狭い作業空間でも効率的に作業ができるので作業性が向上する。
液体搬送管21は、その内部に、液体4が液流方向F1に通過する液体流路を有する管体である。前述したノズル流路は、該液体流路に連通している。液体搬送管21は、直管であっても、一部または全部が湾曲した湾曲管であってもよい。
ノズル23及び液体搬送管21は、液体4を噴射する際に変形しない程度の剛性を有していればよい。ノズル23の構成材料としては、例えば、金属材料、セラミックス材料、樹脂材料等が挙げられる。液体搬送管21の構成材料としては、例えば、金属材料、樹脂材料等が挙げられる。
送液ポンプ22は、液体搬送管21の途中または端部に設けられる。液体容器6に貯留された液体4は、送液ポンプ22によって吸引され、所定の圧力でノズル23に供給される。また、送液ポンプ22には、配線72を介して制御部5が電気的に接続されている。送液ポンプ22は、制御部5から出力される駆動信号に基づいて、供給する液体4の流量を変更する機能を有する。送液ポンプ22の流量は、一例として、1[mL/min]以上100[mL/min]以下であるのが好ましく、2[mL/min]以上50[mL/min]以下であるのがより好ましい。送液ポンプ22は、実際の流量を測定する測定部が設けられていてもよい。
なお、送液ポンプ22は、必要に応じて逆止弁を内蔵していてもよい。このような逆止弁を備えていることにより、液体4が液体搬送管21を逆流してしまうのを防止することができる。なお、逆止弁は、液体搬送管21の途中に独立して設けられていてもよい。
[液体容器]
液体容器6は、液体4を貯留する。液体容器6に貯留された液体4は、液体搬送管21を介してノズル23に供給される。液体4としては、例えば水が好ましく用いられるが、有機溶剤等であってもよい。また、水や有機溶剤には、任意の溶質が溶解していてもよく、任意の分散質が分散していてもよい。液体容器6は、密閉された容器であってもよく、開放された容器であってもよい。
[気流発生部]
気流発生部3は、気流導入部材33と、気流導入部材33に繋がる気流導入管31と、圧力ポンプ32と、を備えている。このうち、気流導入部材33は、ノズル23から噴射される連続状態の液体4aに対して気流を導入する。また、気流導入管31は、気流導入部材33に向けて気流方向F2に気体を供給するための気体の流路である。そして、圧力ポンプ32は、気流導入管31を介して気流導入部材33に気流を導入するためのポンプであり、気流導入部材33による気流の導入圧力を調整する。
以下、気流導入部材33について詳述する。気流導入部材33は、気流導入管31の先端部に装着されている。気流導入部材33は、その内部に、気体が通過する気体流路33a及び33bを備えている。図1で表されるように、気流導入部材33は気体室33cを備えており、気体流路33a及び33bにおいて気体は気流方向F2に送られ気体室33cに導入される。
気体室33cにおいて、ノズル23から噴射される連続状態の液体4aに対して気流が導入される。気流導入部材33は、気体室33cに繋がるとともに噴射方向Dに沿って延びる排出口33dを備えており、ノズル23から噴射された液体4は排出口33dから排出される。また、気体室33cに気体流路33a及び33bから供給された気体も、ノズル23から噴射された液体4と同様、排出口33dから排出される。
[制御部]
制御部5は、配線72を介して送液ポンプ22と電気的に接続されている。また、制御部5は、配線73を介して圧力ポンプ32と電気的に接続されている。制御部5は、送液ポンプ22を制御する送液ポンプ制御部52と、圧力ポンプ32を制御する圧力ポンプ制御部53と、送液ポンプ22及び圧力ポンプ32の制御プログラムなど様々なデータを記憶している記憶部51と、を有している。
送液ポンプ制御部52は、送液ポンプ22に駆動信号を出力する。この駆動信号により、送液ポンプ22の駆動が制御される。これにより、例えば所定の圧力および所定の駆動時間で、ノズル23に液体4を供給することができる。また、圧力ポンプ制御部53は、圧力ポンプ32に駆動信号を出力する。この駆動信号により、圧力ポンプ32の駆動が制御される。これにより、例えば所定の圧力および所定の駆動時間で、気流導入部材33に気体を供給することができる。
このような制御部5の機能は、演算装置、メモリー、外部インターフェース等のハードウェアによって実現される。このうち、演算装置としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等が挙げられる。また、メモリーとしては、ROM(Read Only Memory)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク等が挙げられる。
[制御部による具体的な制御方法]
次に、本実施例の液体噴射装置1を用いてどのように制御部5が送液ポンプ22及び圧力ポンプ32の駆動を制御するかについて、図2から図7を参照して説明する。
最初に、図2を参照して、液滴4bの好ましい液滴状態について説明する。図2は、以下の条件で射出させた場合の写真であり、図中の横方向が噴射方向Dに対応する液滴4bの写真である。液体4のノズル23からの液体流量が20[mL/min]で液体4のノズル23からの噴射圧力が1.1[MPa]である場合に、気流導入部材33への気流の導入圧力を0.00[MPa]、0.04[MPa]、0.12[MPa]及び0.15[MPa]としたときの条件の写真。液体4のノズル23からの液体流量が30[mL/min]で液体4のノズル23からの噴射圧力が2.4[MPa]である場合に、気流導入部材33への気流の導入圧力を0.00[MPa]、0.04[MPa]、0.12[MPa]及び0.15[MPa]としたときの条件の写真。液体4のノズル23からの液体流量が40[mL/min]で液体4のノズル23からの噴射圧力が4.0[MPa]である場合に、気流導入部材33への気流の導入圧力を0.00[MPa]、0.04[MPa]、0.12[MPa]及び0.15[MPa]としたときの条件の写真。液体4のノズル23からの液体流量が50[mL/min]で液体4のノズル23からの噴射圧力が6.1[MPa]である場合に、気流導入部材33への気流の導入圧力を0.00[MPa]、0.04[MPa]、0.12[MPa]及び0.15[MPa]としたときの条件の写真。
上記のように、本実施例の液体噴射装置1は、ノズル23から噴射された液体4に対して気流を導入することが可能な構成の気流導入部材33を備えている。本実施例の液体噴射装置1は、圧力ポンプ32の駆動を止め、図2で表されるように、気流導入部材33への気流の導入圧力を0.00[MPa]とすることも可能である。ただし、気流導入部材33への気流の導入圧力を0.00[MPa]とすると、液滴化距離を短くすることが困難であり、液滴化位置4cのノズル23からの距離が長くなる。液滴化位置4cのノズル23からの距離が長くなると、作業空間を広くとらなくてはならなくなるなど、作業性が低下する。
図2で表されるように、液体4の噴射圧力が1.1[MPa]、液体4の噴射圧力が2.4[MPa]、液体4の噴射圧力が4.0[MPa]、液体4の噴射圧力が6.1[MPa]、のいずれの場合においても、気流の導入圧力を0.00[MPa]、0.04[MPa]及び0.12[MPa]としたときは、液滴4bが概ね拡散することなく整列した状態で噴射されており好ましい液滴状態となる。一方、液体4の噴射圧力が1.1[MPa]、液体4の噴射圧力が2.4[MPa]、液体4の噴射圧力が4.0[MPa]、液体4の噴射圧力が6.1[MPa]、のいずれの場合においても、気流の導入圧力を0.15[MPa]としたときは、液滴4bが多少拡散し始めた状態で噴射されており好ましい液滴状態から外れ始めている。
また、図2で表されるように、気流の導入圧力が同じ条件であれば、液体4の噴射圧力が大きいほど、液滴4bは拡散することなく整列しやすくなる。図2では、液体4の噴射圧力が1.1[MPa]で気流の導入圧力を0.12[MPa]である場合、すなわち、液体4の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率が0.11以下となる条件において、液滴4bが概ね拡散することなく整列した状態で噴射されており好ましい液滴状態となっていることがわかる。このため、液体4の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率が0.11以下となる条件であれば、液滴4bが概ね拡散することなく整列した状態で噴射されており好ましい液滴状態となる。
ここで、液体4の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率の好ましい下限値について図4を用いて説明する。図4で表されるように、液体4の噴射圧力が16MPa弱のところにあるプロットにおいては、噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率は0.005強となっている。また、図2の液体4の噴射圧力が6.1[MPa]で気流の導入圧力が0.04[MPa]の写真、すなわち、「気流の導入圧力/液体の噴射圧力」=0.04/6.1=0.0065の写真において、拡散噴流が発生し始めている。そこで、液体4の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率の好ましい下限値は、0.005となる。
上記より、本実施例の液体噴射装置1において、制御部5は、液体4の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率が0.005以上0.11以下となる条件であって、かつ、液滴化距離を短縮するために気流の導入圧力をゼロとはしない条件で、送液ポンプ22及び圧力ポンプ32を駆動する。このため、本実施例の液体噴射装置1は、気体の流量に対する液体4の流量が液滴4bの拡散を抑制する状態となるように、液体4を噴射させることができる。なお、液滴化距離を短縮するために気流の導入圧力をゼロとはしない条件とは、別の表現をすると、連続状態でノズル23から噴射された液体4が気流を導入しない場合よりも液滴化距離が短くなる条件である。
次に、図2に加えて図3を参照して、さらに好ましい制御部5による具体的な制御方法について説明する。図3においては、好ましい状態の液滴4bを形成できる条件において、液滴化距離を最小にできる場合の、液体4の噴射圧力と気流の導入圧力との関係を円形のドットで表している。図3で表されるように、液体4の噴射圧力を約1[MPa]から約16[MPa]まで振った場合における気流の導入圧力は、概ね0.1[MPa]近傍となっている。別の表現をすると、液体4の噴射圧力を振った場合における好ましい気流の導入圧力は、0.01[MPa]以上1.00[MPa]以下の範囲であり、さらに好ましくは、0.08[MPa]以上0.15[MPa]未満の範囲である。
上記より、制御部5は、気流の導入圧力が0.01[MPa]以上1.00[MPa]以下の範囲となるように圧力ポンプ32を駆動することができる。上記のように、気流の導入圧力が低すぎると液滴化距離が長くなる傾向があり、気流の導入圧力が高すぎると液滴4bが拡散する傾向があるが、気流の導入圧力を上記範囲とすることで液滴化距離が長くなることを抑制しつつ液滴4bが拡散することを抑制できる。
また、制御部5は、気流の導入圧力が0.15[MPa]未満となるように圧力ポンプ32を駆動することができる。図2で表されるように、気流の導入圧力が高すぎると液滴4bの拡散を抑制する効果が低下する場合があるが、気流の導入圧力が0.15[MPa]未満となるように圧力ポンプ32を駆動することで、液滴4bが拡散することを特に効果的に抑制できる。
また、制御部5は、例えば、液体4の噴射圧力が高くなるほど気流の導入圧力を高くする、或いは、液体4の噴射圧力が高くなるほど気流の導入圧力を低くするなど、液体4の噴射圧力に応じて気流の導入圧力を調整することができる。このため、本実施例の液体噴射装置1は、液体4の噴射圧力に応じて気流の導入圧力を好ましい条件に調整することができるので、液体4の噴射圧力に応じて液滴化距離が長くなることを抑制しつつ効果的に液滴4bが拡散することを抑制できる。
ここで、図4は、好ましい状態の液滴4bを形成できる条件において、液滴化距離を最小にできる場合の、液体4の噴射圧力と液体4の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率との関係を表すグラフである。図4中では、「液体4の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率」を、「気流の導入圧力/液体の噴射圧力」で表している。図4のグラフに基づき、制御部5は、例えば、液体4の噴射圧力が2[MPa]以下の条件である場合は液体4の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率を0.06以上とすることができる。また、例えば、液体4の噴射圧力が2[MPa]から5[MPa]までの範囲の条件である場合は液体4の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率を0.02以上0.07以下の範囲内とすることができる。また、例えば、液体4の噴射圧力が5[MPa]から10[MPa]までの範囲の条件である場合は液体4の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率を0.01以上0.03以下の範囲内とすることができる。さらに、例えば、液体4の噴射圧力が10[MPa]以上の条件である場合は液体4の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率を0.01以下とすることができる。
次に、液滴化距離を短縮する制御方法について図5及び図6を参照して説明する。図5は気流の導入圧力に対する液滴化距離の変化を液体の導入圧力毎に表したものである。図5で表されるように、気流の導入圧力を大きくすると、液滴化距離は短縮される傾向にある。このため、液滴化距離を短縮するという観点のみで考えると、気流の導入圧力を大きくすることが好ましい。しかしながら、上記のように、気流の導入圧力を大きくすると、液滴4bが拡散し易くなる。また、気流の導入圧力が大きい値であるほど、気流の導入圧力をさらに大きくした場合の液滴化距離の短縮度合いは小さくなり、気流の導入圧力を大きくすることによる液滴化距離の短縮効果は小さくなる。
また、図6で表されるように、同じ液滴化距離となる液体4の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率を比較すると、液体4の噴射圧力が大きい場合ほど小さくなる。ここで、好ましい液滴化距離を50mm以下とした場合、液滴化距離を好ましい距離まで短縮させるためには、液体4の噴射圧力が6.1[MPa]のときは液体4の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率を0.02以上とすることが好ましい。同様に、液体4の噴射圧力が4.0[MPa]のときは液体4の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率を0.03以上とすることが好ましく、液体4の噴射圧力が2.4[MPa]のときは液体4の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率を0.04以上とすることが好ましく、液体4の噴射圧力が1.1[MPa]のときは液体4の噴射圧力に対する気流の導入圧力の比率を0.07以上とすることが好ましい。
次に、液滴化距離を短縮する制御方法について図7を参照してレイノルズ数の観点から説明する。図7は、好ましい状態の液滴4bを形成できる条件において、液滴化距離を最小にできる場合の、ノズル23中の液体4のレイノルズ数と気流の導入圧力との関係を表している。図7で表されるように、ノズル23中の液体4のレイノルズ数が1000以下の範囲と、ノズル23中の液体4のレイノルズ数が1000を超えて2000未満の範囲と、ノズル23中の液体4のレイノルズ数が2000以上の範囲とで、好ましい液滴状態で液滴化距離を最小にできる気流の導入圧力が変化する。
そこで、本実施例の液体噴射装置1においては、制御部5は、ノズル23中の液体4のレイノルズ数に基づいて気流の導入圧力を調整することができる。図7で表されるように、ノズル23中の液体4のレイノルズ数が異なれば、液滴化距離を短縮しつつ液滴4bが拡散することを抑制するための好ましい気流の導入圧力は異なる。本実施例の液体噴射装置1は、ノズル23中の液体4のレイノルズ数に基づいて気流の導入圧力を調整することができるので、ノズル23中の液体4のレイノルズ数に応じて液滴化距離が長くなることを抑制しつつ効果的に液滴4bが拡散することを抑制できる。なお、例えば、レイノルズ数と気流の導入圧力との関係テーブルを記憶部51に記憶させておくことで、制御部5は該関係テーブルに基づいて簡単に送液ポンプ22及び圧力ポンプ32の駆動を制御することができる。
レイノルズ数が低い値から2300に近づくとノズル23中の液体4は層流から乱流に変化する。このため、ノズル23中の液体4のレイノルズ数が1000を超えて2000未満の範囲と、ノズル23中の液体4のレイノルズ数が2000以上の範囲とで、好ましい液滴状態で液滴化距離を最小にできる気流の導入圧力が変化すると考えられる。そこで、制御部5は、ノズル23中の液体4が層流となるレイノルズ数である2000未満のときよりもノズル23中の液体4が乱流となるレイノルズ数2000以上のときのほうが低くなるように気流の導入圧力を調整することができる。
上記のように、ノズル23中の液体4が層流であるか乱流であるかで、液滴化距離を短縮しつつ液滴4bが拡散することを抑制するための好ましい気流の導入圧力は大きく異なる。本実施例の液体噴射装置1は、ノズル23中の液体4が層流となるレイノルズ数のときよりもノズル23中の液体4が乱流となるレイノルズ数のときのほうが低くなるように気流の導入圧力を調整することで、ノズル23中の液体4の状態に応じて液滴化距離が長くなることを抑制しつつ特に効果的に液滴4bが拡散することを抑制できる。
また、制御部5は、ノズル23中の液体4のレイノルズ数が1000以下の場合と1000を超える場合とで、気流の導入圧力を変えることができる。すなわち、制御部5は、ノズル23中の液体4が層流となる2000未満のレイノルズ数の場合、ノズル23中の液体4のレイノルズ数が閾値以下か閾値を超えるかに基づいて、気流の導入圧力を調整することができる。このため、本実施例の液体噴射装置1は、液滴化距離が長くなることを抑制しつつ効果的に液滴が拡散することを抑制できる。
図7から、ノズル23中の液体4が層流であるか乱流であるかに対応するレイノルズ数が2000における閾値を第1閾値、ノズル23中の液体4が層流である場合におけるレイノルズ数が1000における閾値を第2閾値とすることができる。そして、本実施例の液体噴射装置1は、該第1閾値と該第2閾値とを基準にして、気流の導入圧力を調整することができる。さらに詳細には、本実施例の液体噴射装置1は、レイノルズ数が第2閾値以下の場合、レイノルズ数が第2閾値を超えて第1閾値未満の場合、レイノルズ数が第1閾値以上の場合、の各々の気流の導入圧力を、レイノルズ数が第1閾値以上の場合、レイノルズ数が第2閾値以下の場合、レイノルズ数が第2閾値を超えて第1閾値未満の場合、の順に大きくすることができる。
本発明は、上述の実施例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
1…液体噴射装置、2…噴射部、3…気流発生部、4…液体、4a…連続状態の液体、
4b…液滴、4c…液滴化位置、5…制御部、6…液体容器、21…液体搬送管、
22…送液ポンプ、23…ノズル、31…気流導入管、32…圧力ポンプ、
33…気流導入部材、33a…気体流路、33b…気体流路、33c…気体室、
33d…排出口、51…記憶部、52…送液ポンプ制御部、53…圧力ポンプ制御部、
72…配線、73…配線

Claims (4)

  1. 液体を噴射するノズルと、
    液体に対して気流を導入する気流導入部材と、
    液体の圧力を調整する送液ポンプと、
    前記気流導入部材による気流の導入圧力を調整する圧力ポンプと、
    前記送液ポンプ及び前記圧力ポンプの駆動を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、液体の噴射圧力に対する前記気流の導入圧力の比率が0.005以上0.11以下とするとともに、液体の噴射圧力に応じて、かつ、前記ノズル中の液体が層流となるレイノルズ数のときよりも前記ノズル中の液体が乱流となるレイノルズ数のときのほうが低くなるように、前記気流の導入圧力を調整することを特徴とする液体噴射装置。
  2. 請求項に記載の液体噴射装置において、
    前記制御部は、前記ノズル中の液体が層流となるレイノルズ数の場合、前記ノズル中の液体のレイノルズ数が閾値以下か前記閾値を超えるかに基づいて、前記気流の導入圧力を調整することを特徴とする液体噴射装置。
  3. 液体を噴射するノズルと、
    液体に対して気流を導入する気流導入部材と、
    液体の圧力を調整する送液ポンプと、
    前記気流導入部材による気流の導入圧力を調整する圧力ポンプと、
    前記送液ポンプ及び前記圧力ポンプの駆動を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、液体の噴射圧力に対する前記気流の導入圧力の比率が0.005以上0.11以下とするとともに、液体の噴射圧力に応じて、かつ、前記ノズル中の液体が層流となるレイノルズ数の場合、前記ノズル中の液体のレイノルズ数が閾値以下か前記閾値を超えるかに基づいて、前記気流の導入圧力を調整することを特徴とする液体噴射装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の液体噴射装置において、
    前記制御部は、前記気流の導入圧力が0.01[MPa]以上0.15[MPa]以下の範囲となるように前記圧力ポンプを駆動することを特徴とする液体噴射装置。
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