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JP7420455B2 - 車両用シート - Google Patents
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Description

本発明は、回転動作が可能な車両用シートに関する。
高齢者や身体障害者などの乗員の自動車などの車両への乗り降りを容易にする車両用シートに関する技術が、例えば特許文献1、2に開示されている。特許文献1に記載された車両用リフトアップシートは、座席本体を車両幅方向にスライド支持する幅方向支持台と、該幅方向支持台を回転支持する回転支持台と、該回転支持台を車両前後方向にスライド支持する前後方向支持台を備える。上記回転支持台は、上記幅方向支持台及び座席本体を車両正面向きの位置とドア開口部側に向けた位置との間で回転させる。車両正面向きに位置する座席本体は、回転支持台によりドア開口部側に向けた後、幅方向支持台により室外側に移動される(特許文献1の段落[0014]、及び図2など参照)。
特許文献2には、シートを格納位置と外向き位置との間で回転させ、シートを格納位置と突出位置との間で移動可能とした車両用回転シートが開示されている。この車両用回転シートは、シートを格納位置から突出位置に移動する際に、格納位置にあるシートを外向き位置とするシート外向き回転動作と、シートをドア開口から外に突出させるシート突き出し動作とを順次実行させる制御装置を備える(特許文献2の段落[0016]、[0017]、[0029]、及び図3など参照)。格納位置とは、通常の乗車時におけるシートが車両の前方に向く位置である。外向き位置とは、シートがドア開口側に向く位置である。突出位置とは、シートが外向きの状態でドア開口から外に出た位置である。
特開平11-321406号公報 特開2001-219770号公報
シート本体が回転動作して乗降し易い位置まで移動する車両用シートにおいて、シート本体の移動にかかる動作時間を短くすることが望まれる。特許文献1、2に記載された車両用シートは、乗員が乗車時に着座する位置から乗降時に乗り降りする位置までシート本体を移動させる場合、シート本体をドア開口側に向けて回転させた後、シート本体をドア開口から車外側にスライド移動させる動作を実行する。従来の車両用シートは、シート本体の回転動作とスライド動作とを順次実行するため、シート本体の移動にかかる動作時間が長い。
本発明の目的の一つは、シート本体の移動にかかる動作時間を短縮できる車両用シートを提供することにある。
本発明の一態様に係る車両用シートは、
シート本体を、車両の前方に向く着座位置と、前記車両のドア開口部側に向く乗降位置との範囲内で回転させる第一の動作部と、
前記シート本体を地面に対して近接又は離間させる第二の動作部と、
前記第一の動作部による前記シート本体の回転動作、並びに、前記第二の動作部による前記シート本体の近接動作及び離間動作を行う制御部と、を備え、
前記シート本体が回転する前記範囲内において、前記シート本体の前端が車両構成部材に最も接近する位置を最接近位置とするとき、
前記制御部は、
前記シート本体が前記最接近位置から前記乗降位置まで回転する間に前記近接動作を実行し、
前記シート本体が前記乗降位置から前記最接近位置まで回転する間に前記離間動作を実行する。
上記の車両用シートは、シート本体が着座位置と乗降し易い位置との間を移動するのにかかる動作時間を短縮できる。これは、シート本体を回転させる動作の途中で、シート本体を地面に近接又は離間させる動作を同時に実行するからである。具体的には、制御部によって、シート本体が最接近位置と乗降位置との間を回転する間、近接動作又は離間動作を実行する。また、上記の車両用シートは、制御が単純で使い勝手がよく、足下スペースが狭い小型車にも採用し易い。
制御部は、シート本体が着座位置から乗降位置まで回転する際、最接近位置から乗降位置まで回転する間に近接動作を実行する。つまり、シート本体が最接近位置を通り過ぎてから近接動作が行われる。また、制御部は、シート本体が乗降位置から着座位置まで回転する際、乗降位置から最接近位置まで回転する間に離間動作を実行する。つまり、シート本体が最接近位置を通り過ぎる前に離間動作が行われる。そのため、シート本体の回転動作中に、シート本体に着座している乗員が車両構成部材と接触することを抑制できる。
図1は、実施形態1に係る車両用シートの構成を示す概略側面図である。 図2は、実施形態1に係る車両用シートを車両の上方から見た概略図であり、車両用シートが着座位置にある状態を示す。 図3は、実施形態1に係る車両用シートを車両の上方から見た概略図であり、車両用シートが乗降位置にある状態を示す。 図4は、実施形態1に係る車両用シートを車両の後方から見た概略図であり、車両用シートが乗降位置にある状態を示す。
本発明の実施形態に係る車両用シートの具体例を、図面を参照して説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。図中の矢印で示す「FR」は車両前方、「RR」は車両後方、「UP」は車両上方、「LWR」は車両下方、「LH」は車両左方、「RH」は車両右方を示す。また、「OUT」は車両の外方、「IN」は車両の内方を示す。
[実施形態1]
実施形態1の車両用シート1は、図1に示すように、シート本体2と、シート本体2を支持する台座3とを備える。車両用シート1は、第一の動作部31と、第二の動作部32と、制御部4とを備える。第一の動作部31は、図2、図3に示すように、シート本体2を着座位置(図2中、実線で示す)と乗降位置(図3中、実線で示す)との範囲内で回転させる。第二の動作部32は、図4に示すように、シート本体2を地面Gに近接又は離間させる。制御部4は、シート本体2の回転動作、並びに、シート本体2の近接動作及び離間動作を行う。車両用シート1の特徴の一つは、制御部4は、シート本体2が最接近位置(図2、図3中、破線で示す)と乗降位置との間を回転する間、近接動作又は離間動作を実行する点にある。
(車両用シートの概要)
車両用シート1は、図1に示すように、シート本体2が台座3に支持され、台座3が車両10のフロア101上に取り付けられている。車両10の側方には、ドア開口部110が設けられている。ドア開口部110は、ドア11(図2、図3参照)により開閉される。図2、図3では、ドア11が開いた状態を示している。車両用シート1は、フロントシートでもよいし、リアシートでもよい。本例は、車両用シート1を助手席に適用した例である。助手席の左側にドア開口部110が設けられている。図2に示すドア11はフロントドアである。ドア11は、ドア開口部110を構成する車両構成部材に取り付けられている。具体的には、ドア11の前端がフロントピラー5の下部にヒンジ(図示せず)を介して回動自在に取り付けられている。なお、図1、図4では、ドア11を省略している。また、図2、図3では、説明の便宜上、台座3(第一の動作部31、第二の動作部32など)を図示していない。
(シート本体)
シート本体2は、図1に示すように、乗員の尻部を支えるシートクッション21と、乗員の背中を支えるシートバック22と、乗員の頭部を支えるヘッドレスト23とを有する。本例のシート本体2は、シートクッション21に対してシートバック22を傾斜させるリクライニング装置25を備える。リクライニング装置25により、シートバック22の傾斜角を手動で変更できる。勿論、リクライニング装置25は電動式のものでもよい。
(第一の動作部)
車両用シート1は、図1に示すように、シート本体2を回転させる第一の動作部31を備える。第一の動作部31により、シート本体2の回転動作が可能である。第一の動作部31は、図2、図3に示すように、シート本体2を着座位置と乗降位置との範囲内で回転させる。着座位置とは、乗員が乗車時に着座する位置であり、図2の実線で示すように、シート本体2が車両10の前方に向く。シート本体2が着座位置にある状態では、図2に示すように、シート本体2が車内に格納されており、シート本体2の前後方向が車両10の前後方向と一致する。乗降位置とは、乗員が乗り降りする位置であり、図3の実線で示すように、シート本体2がドア開口部110側に向く。シート本体2が乗降位置にある状態では、図3に示すように、シート本体2が車外側(本例では左側)に向き、シート本体2の前後方向が車両10の左右方向(車幅方向)と一致する。本例の第一の動作部31は台座3に設けられている。本例では、第一の動作部31は後述する第三の動作部33の上に設置されている。
第一の動作部31は、公知の回転装置を利用できる。第一の動作部31の構成としては、例えば、回転可能に支持される回転ベースと、回転ベースを回転駆動する回転機構と、回転機構を駆動させる回転用モータとを備える構成が挙げられる。シート本体2は回転ベース上に配置される。上記構成により、回転ベース(シート本体2)は、回転機構によって上記範囲内で回転する。
〈最接近位置〉
シート本体2は、図2、図3に示すように、点Oを回転中心として着座位置(図2中、実線で示す)と乗降位置(図3中、実線で示す)との範囲内で回転する。シート本体2の回転範囲は略90°である。シート本体2が回転する上記範囲内おいて、図2の破線で示すように、シート本体2の前端が車両構成部材に最も接近する位置を最接近位置とする。最接近位置は、シート本体2の回転範囲において、シート本体2の前端と車両構成部材との距離(図中、Aで示す)が最短になるシート本体2の回転角度といえる。ここでいうシート本体2の前端とは、シートクッション21の前縁21fにおける幅方向の中心を意味する。また、シート本体2の前端が接近する上記車両構成部材は、代表的にはドア開口部110の前縁を構成する部材であり、本例の場合はフロントピラー5の下部である。本例では、シート本体2が着座位置から範囲αまで回転した位置が最接近位置である。着座位置、乗降位置、最接近位置の各々は車両10を平面視したときの状態である。
(第二の動作部)
車両用シート1は、図4に示すように、シート本体2を地面Gに対して近接又は離間させる第二の動作部32を備える。第二の動作部32により、シート本体2を地面Gに近接させる近接動作、及び地面Gから離間させる離間動作が可能である。本例の第二の動作部32は台座3に設けられている。本例では、第二の動作部32は第一の動作部31(回転ベース)の上に設置されており、第二の動作部32の上にシート本体2が設置されている。
本例の第二の動作部32は、シート本体2を傾斜面に沿ってスライドさせて昇降させる構成である。第二の動作部32は、公知の昇降スライド装置を利用できる。第二の動作部32の構成としては、例えば、傾斜レールと、傾斜レールに沿ってスライド可能に支持される昇降スライドベースと、昇降スライドベースを駆動させる昇降スライド用モータとを備える構成が挙げられる。シート本体2は昇降スライドベースに取り付けられる。上記構成により、昇降スライドベース(シート本体2)は、傾斜レールに沿ってスライド移動する。傾斜レールは、上述した第一の動作部31の回転ベース上に配置される。傾斜レールは、シート本体2の前後方向に沿って設けられ、前方に向かって下り勾配で傾斜する。そのため、図4に示すように、車外側に回転させたシート本体2を前方(車外側)へスライド移動させると、シート本体2が傾斜レールに沿って前進しながら下降する。この場合、シート本体2が車外側へスライドしながら下降するので、シート本体2が地面Gに近づく近接動作となる。一方、シート本体2を前進させた状態から後方(車内側)へスライド移動させると、シート本体2が傾斜レールに沿って後退しながら上昇する。この場合、シート本体2が車内側へスライドしながら上昇するので、シート本体2が地面Gから離れる離間動作となる。
本例では、第二の動作部32により、傾斜レールに沿ってシート本体2をスライドさせながら昇降させる昇降スライド動作が可能である。第二の動作部32は、アームによってシート本体2を昇降させる構成でもよく、この場合、公知の昇降リフト装置を利用できる。
近接動作及び離間動作には、上述したシート本体2を昇降させる動作だけでなく、シート本体2に着座した乗員の足下が地面に対して近づく又は離れるような動作も含まれる。本例では、第二の動作部32は、シート本体2を傾斜レールに沿ってスライドさせながら昇降させる構成としたが、例えば、シートクッション21及びシートバック22のうち少なくとも一方を傾斜させる構成でもよい。シートクッション21の座面を前傾させる動作は、着座した乗員の足下が地面Gに近づくことになるため、近接動作である。また、シートバック22を前傾させる動作も、着座した乗員の足下が地面Gに近づくことになるため、近接動作といえる。一方、シートクッション21の座面を前傾させた状態からシートクッション21の傾斜角を元の状態に戻す動作は、着座した乗員の足下が地面Gから離れることになるため、離間動作である。また、シートバック22を前傾させた状態から後傾させてシートバック22の傾斜角を元の位置に戻す動作も、着座した乗員の足下が地面Gから離れることになるため、離間動作といえる。
(第三の動作部)
更に、本例の車両用シート1は、図1に示すように、シート本体2を車両10の前後方向にスライド移動させる第三の動作部33を備える。第三の動作部33により、シート本体2の前後スライド動作が可能である。本例の第三の動作部33は台座3に設けられている。本例では、第三の動作部33はフロア101上に設置されている。
第三の動作部33は、公知の前後スライド装置を利用できる。第三の動作部33の構成としては、例えば、車両10の前後方向に沿って設けられた前後レールと、前後レールに沿ってスライド可能に支持される前後スライドベースと、前後スライドベースを駆動させる前後スライド用モータとを備える構成が挙げられる。シート本体2はスライドベースに取り付けられる。前後レールは、フロア101に取り付けられる。前後スライドベースに、上述した第一の動作部31の回転ベースが配置される。上記構成により、前後スライドベース(シート本体2)は、前後レールに沿って車両10の前後方向にスライド移動する。
(制御部)
制御部4は、第一の動作部31によるシート本体2の回転動作、並びに、第二の動作部32によるシート本体2の近接動作及び離間動作(昇降スライド動作)を行う。更に、本例の制御部4は、第三の動作部33によるシート本体2の前後スライド動作を行う。制御部4は、回転用モータ、昇降スライド用モータ及び前後スライド用モータを駆動制御するシート用の電子制御ユニット(ECU)によって構成されている。本例の場合、制御部4は台座3に内蔵されている。台座3には、制御部4を操作するコントローラ40が取り付けられている。コントローラ40は台座3から取り外し可能である。コントローラ40は、格納スイッチ41と乗降スイッチ42とを有する。格納スイッチ41は、シート本体2を着座位置(図2参照)に移動するスイッチである。乗降スイッチ42は、シート本体2を乗降位置(図3参照)に移動するスイッチである。コントローラ40は無線式のものでも、有線式のものでもよい。更に、台座3には、シート本体2を車両10の前後方向にスライド移動する前後スライドスイッチ43が設けられている。
図2、図3を参照して上述したように、シート本体2が着座位置(図2中、実線で示す)と乗降位置(図3中、実線で示す)との範囲内で回転するとき、シート本体2の前端が車両構成部材(フロントピラー5)に最も接近する最接近位置(図中、破線で示す)が存在する。本例の場合、最接近位置は、シート本体2の前端が車両構成部材(フロントピラー5)に最も接近するシート本体2の回転角度を予め計算で求めておき、その回転角度を制御部4に設定している。そのため、シート本体2の回転動作時において、シート本体2が最接近位置よりも着座位置側か乗降位置側かをシート本体2の回転角度から制御部4で判定できる。その他、最接近位置は、シート本体2の回転動作時にその都度、車両構成部材(フロントピラー5)との距離を測定して求めてもよい。この場合、例えば、シートクッション21や第一の動作部31の前面に、前方に存在する物体との距離を測定する距離センサなどを取り付けておく。シート本体2の回転角度は、例えば、第一の動作部31の回転用モータの回転数をエンコーダなどにより検出して求めることができる。
制御部4は、シート本体2を着座位置から乗降位置まで回転させる回転動作を実行する際、シート本体2が最接近位置から乗降位置まで回転する間(図3中、βで示す範囲)に近接動作を実行する。つまり、最接近位置から乗降位置までの範囲βにおいて、回転動作と近接動作とを同時に実行する。本例の場合、近接動作として、図4に示すように、シート本体2を前方へスライド移動させることで、シート本体2を車外側へスライドさせながら下降させる。また、制御部4は、シート本体2を乗降位置から着座位置まで回転させる回転動作を実行する際、シート本体2が乗降位置から最接近位置まで回転する間(図3中、βで示す範囲)に離間動作を実行する。つまり、乗降位置から最接近位置までの範囲βにおいて、回転動作と離間動作とを並行して実行する。本例の場合、離間動作として、図4に示すように、シート本体2を後方へスライド移動させることで、シート本体2を車内側へスライドさせながら上昇させる。
以下、本例の車両用シート1におけるシート本体2の動作について、具体的に説明する。まず、シート本体2を着座位置から乗降位置に移動させる場合の動作例を説明する。
シート本体2が着座位置にある状態でコントローラ40の乗降スイッチ42がONになると、その情報がコントローラ40から制御部4に送信され、制御部4がシート本体2を乗降位置へ移動させる動作を開始する。制御部4は、初めに、第一の動作部31の回転用モータを作動させ、シート本体2をドア開口部110側に向ける回転動作を行う(図2参照)。回転動作は、着座位置から乗降位置まで継続して実行される。また、本例の場合、シート本体2の回転動作の開始と同時に、シート本体2の車両前後方向の位置がドア開口部110の前後方向における中央に位置するように、シート本体2の前後スライド動作を行う。具体的には、シート本体2の車両前後方向の位置を検出し、シート本体2の位置がドア開口部110の前後方向における中央の所定の範囲内にあるか否かを判定する。シート本体2の位置が所定範囲外にあるときは、第三の動作部33の前後スライド用モータを作動させ、シート本体2の前後スライド動作を行う。シート本体2の回転動作開始時に、シート本体2の位置が所定範囲内にあるときは、前後スライド動作は行わず、回転動作のみを行う。シート本体2の車両前後方向の位置は、例えば、第三の動作部33の前後スライド用モータの回転数をエンコーダなどにより検出して求めることができる。本例では、回転動作と前後スライド動作とを同時に実行する。前後スライド動作が終了した後、連続して回転動作を開始するようにしてもよい。回転動作と前後スライド動作とを同時に実行する場合、前後スライド動作は、シート本体2が着座位置から最接近位置まで回転する間(図2中、αで示す範囲)に完了するとよい。着座位置から最接近位置までの間は、回転動作と前後スライド動作のみで、第二の動作部32による近接動作は行われない。
制御部4は、シート本体2が最接近位置を通過した後、最接近位置から乗降位置まで回転する間(図3中、βで示す範囲)に近接動作を行う(図3参照)。換言すれば、着座位置から最接近位置までの範囲αでは、近接動作を実行しない。近接動作は、シート本体2が最接近位置から乗降位置まで回転する間に完了するとよい。本例の場合、シート本体2が最接近位置を通過してから、第二の動作部32の昇降スライド用モータを作動させ、シート本体2を前方へスライドさせながら下降させる昇降スライド動作を行う(図4参照)。この昇降スライド動作は、昇降スライドベースが傾斜レールの前端に達したか否かを判定し、傾斜レールの前端に達したら終了する。この昇降スライド動作により、シート本体2が乗降位置まで回転したとき、シート本体2はドア開口部110から車外側へスライドした状態となる。
次に、シート本体2を乗降位置から着座位置に移動させる場合の動作例を説明する。シート本体2を着座位置に戻す動作は、基本的に、上述したシート本体2を乗降位置へ移動させる動作と逆の動作を行う。
シート本体2が乗降位置にある状態でコントローラ40の格納スイッチ41がONになると、その情報がコントローラ40から制御部4に送信され、制御部4がシート本体2を着座位置へ移動させる動作を開始する。制御部4は、シート本体2を車両前方に向ける回転動作と並行して、シート本体2が乗降位置から最接近位置まで回転する間(図3中、βで示す範囲)に離間動作を行う(図3参照)。回転動作は、乗降位置から着座位置まで継続して実行される。離間動作は、シート本体2が乗降位置から最接近位置まで回転する間に完了するとよい。本例の場合、シート本体2が最接近位置を通過する前に、シート本体2を後方へスライドさせながら上昇させる昇降スライド動作を行う(図4参照)。この昇降スライド動作により、シート本体2がドア開口部110から車内側に引き入れられる。この昇降スライド動作は、昇降スライドベースが傾斜レールの後端に達したか否かを判定し、傾斜レールの後端に達したら終了する。
シート本体2が着座位置まで回転すると、シート本体2は車内に格納された状態となる(図2参照)。制御部4は、シート本体2が最接近位置を通過した後、最接近位置から着座位置まで回転する間(図2中、αで示す範囲)に前後スライド動作を実行してもよい。この前後スライド動作は、乗員の体格に合わせて予めメモリに設定した所定の位置に復帰させることが挙げられる。
上述したシート本体2の動作例では、乗降スイッチ42をONにして、シート本体2を乗降位置へ移動させる際、制御部4により、シート本体2がドア開口部110の前後方向における中央に位置するように、シート本体2の前後スライド動作を自動的に行う場合を説明した。シート本体2の前後スライド動作を自動的に行わない制御でもよい。また、シート本体2の回転動作中、前後スライドスイッチ43の操作によるシート本体2の前後スライド動作を許容して、前後スライド動作を実行できる制御としてもよい。シート本体2の回転動作中、前後スライドスイッチ43の操作によるシート本体2の前後スライド動作を禁止する制御としてもよい。
〔作用効果〕
実施形態1の車両用シート1は、シート本体2が着座位置と乗降位置との範囲内で回転動作する際、最接近位置と乗降位置との間の範囲(図3中、βで示す)において近接動作又は離間動作を実行する。車両用シート1は、シート本体2の回転動作の途中で近接動作又は離間動作を実行するため、シート本体2の移動にかかる動作時間を短縮できる。また、シート本体2が着座位置から乗降位置に移動する際、最接近位置を通過後に近接動作が行われる。シート本体2が乗降位置から着座位置に移動する際、最接近位置を通過前に離間動作が行われる。そのため、シート本体2の回転動作時に、シート本体2に着座した乗員が車両構成部材と接触することを抑制できる。
更に、車両用シート1は、制御が単純で、使い勝手がよいため、足下スペースが狭い小型車にも採用し易い。
本発明は、これらの例示に限定されず、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。実施形態1では、車両用シート1を助手席に適用した場合を例示したが、車両用シート1は運転席でもよいし、リアシートでもよい。車両用シート1をリアシートに適用した場合、シート本体2の回転動作時にシート本体2の前端が最も接近する車両構成部材は、代表的にはセンターピラーである。ピラーレス車の場合はフロントドアの後端になる。実施形態1では、第二の動作部32によってシート本体2を斜め方向に昇降スライドさせる構成を例示したが、シート本体2を水平方向と上下方向に移動させる構成としてもよい。
1 車両用シート
2 シート本体
21 シートクッション
21f 前縁
22 シートバック
23 ヘッドレスト
25 リクライニング装置
3 台座
31 第一の動作部
32 第二の動作部
33 第三の動作部
4 制御部
40 コントローラ
41 格納スイッチ
42 乗降スイッチ
43 前後スライドスイッチ
5 フロントピラー
10 車両
101 フロア
11 ドア
110 ドア開口部
G 地面

Claims (1)

  1. シート本体を、車両の前方に向く着座位置と、前記車両のドア開口部側に向く乗降位置との範囲内で回転させる第一の動作部と、
    前記シート本体を昇降させることによって地面に対して近接又は離間させる第二の動作部と、
    前記第一の動作部による前記シート本体の回転動作、並びに、前記第二の動作部による前記シート本体の近接動作及び離間動作を行う制御部と、を備え、
    前記シート本体が回転する前記範囲内において、前記シート本体の前端がフロントピラーの下部に最も接近する位置を最接近位置とするとき、
    前記制御部は、
    前記シート本体が前記最接近位置から前記乗降位置まで回転する間にのみ前記近接動作を実行し、
    前記シート本体が前記乗降位置から前記最接近位置まで回転する間にのみ前記離間動作を実行する、車両用シート。
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