JP7422158B2 - 電極用成形体の製造方法 - Google Patents
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Description
本開示の一実施形態は、質量分布の均一性、及び電極材料と支持体との密着性に優れる電極用成形体を製造可能な電極用成形体の製造方法を提供することを目的とする。
<1> 電極活物質を含む電極材料を準備する工程と、支持体上に上記電極材料を供給する工程と、上記電極材料に接触する第1のロールと上記支持体に接触する第2のロールとの間に、上記支持体、及び上記電極材料を挟むことによって、上記支持体上の上記電極材料を加圧する工程と、を含み、上記第1のロールの温度T1、及び上記第2のロールの温度T2が、T1>T2の関係を満たす電極用成形体の製造方法。
<2> 上記第1のロールと上記第2のロールとの間に、上記支持体、及び上記電極材料を挟むことによって、上記支持体上の上記電極材料を加圧する工程における圧力P1が、10MPa~1GPaである<1>に記載の電極用成形体の製造方法。
<3> 上記温度T1と上記温度T2の差の絶対値が、10℃以上である<1>又は<2>に記載の電極用成形体の製造方法。
<4> 上記温度T1が、40℃~65℃である<1>~<3>のいずれか1つに記載の電極用成形体の製造方法。
<5> 上記温度T2が、0℃~30℃である<1>~<4>のいずれか1つに記載の電極用成形体の製造方法。
<6> 上記第1のロールと上記第2のロールとの間に、上記支持体、及び上記電極材料を挟むことによって、上記支持体上の上記電極材料を加圧する工程の後に、上記電極材料に接触する第3のロールと上記支持体に接触する第4のロールとの間に、上記支持体、及び上記電極材料を挟むことによって、上記支持体上の上記電極材料を加圧する工程を含む<1>~<5>のいずれか1つに記載の電極用成形体の製造方法。
<7> 上記第3のロールの温度T3、及び上記第4のロールの温度T4が、T3>T4の関係を満たす<6>に記載の電極用成形体の製造方法。
<8> 上記温度T3と上記温度T4の差の絶対値が、30℃以上である<7>に記載の電極用成形体の製造方法。
<9> 上記温度T3が、70℃~130℃である<7>又は<8>に記載の電極用成形体の製造方法。
<10> 上記温度T4が、0℃~30℃である<7>~<9>のいずれか1つに記載の電極用成形体の製造方法。
<11> 上記温度T1、及び上記温度T3が、T1<T3の関係を満たす<7>~<10>のいずれか1つに記載の電極用成形体の製造方法。
<12> 上記第3のロールと上記第4のロールとの間に、上記支持体、及び上記電極材料を挟むことによって、上記支持体上の上記電極材料を加圧する工程における圧力P2が、20MPa~1GPaである<6>~<11>のいずれか1つに記載の電極用成形体の製造方法。
<13> 上記第1のロールと上記第2のロールとの間に、上記支持体、及び上記電極材料を挟むことによって、上記支持体上の上記電極材料を加圧する工程における圧力P1に対する、上記第3のロールと上記第4のロールとの間に、上記支持体、及び上記電極材料を挟むことによって、上記支持体上の上記電極材料を加圧する工程における圧力P2の比が、2以上である<6>~<12>のいずれか1つに記載の電極用成形体の製造方法。
<14> 上記支持体の線膨張係数が、20×10-6/℃~180×10-6/℃である<1>~<13>のいずれか1つに記載の電極用成形体の製造方法。
本開示において、「工程」との用語には、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルの双方、又は、いずれか一方を意味する。
本開示において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
本開示において、「質量%」と「重量%」とは同義であり、「質量部」と「重量部」とは同義である。
本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本開示において、「固形分」とは、1gの試料に対して、窒素雰囲気下、200℃で6時間乾燥処理を行った際に、揮発又は蒸発によって消失しない成分を意味する。
本開示において、序数詞(例えば、「第1」、及び「第2」)は、構成要素を区別するために使用する用語であり、構成要素の数、及び構成要素の優劣を制限するものではない。
本開示に係る電極用成形体の製造方法は、電極活物質を含む電極材料を準備する工程(以下、「準備工程」という場合がある。)と、支持体上に上記電極材料を供給する工程(以下、「供給工程」という場合がある。)と、上記電極材料に接触する第1のロールと上記支持体に接触する第2のロールとの間に、上記支持体、及び上記電極材料を挟むことによって、上記支持体上の上記電極材料を加圧する工程(以下、「第1の加圧工程」という場合がある。)と、を含み、上記第1のロールの温度T1、及び上記第2のロールの温度T2が、T1>T2の関係を満たす。
本開示に係る電極用成形体の製造方法は、電極活物質を含む電極材料を準備する工程(準備工程)を含む。本開示において、「電極材料を準備する」とは、電極材料を使用可能な状態にすることを意味し、特に断りのない限り、電極材料を調製することを含む。すなわち、準備工程においては、予め調製した電極材料若しくは市販されている電極材料を準備してもよく、又は電極材料を調製してもよい。
電極材料は、電極活物質を含む。電極材料は、必要に応じて、電極活物質以外の成分を含んでいてもよい。以下、電極材料の成分について説明する。
電極活物質は、周期律表における第1族、又は第2族に属する金属元素のイオンを挿入、及び放出することが可能な物質である。電極活物質としては、例えば、正極活物質、及び負極活物質が挙げられる。
正極活物質としては、制限されず、正極に用いられる公知の活物質を利用できる。正極活物質は、可逆的にリチウムイオンを挿入及び放出できる正極活物質であることが好ましい。
負極活物質としては、制限されず、負極に用いられる公知の活物質を利用できる。負極活物質は、可逆的にリチウムイオンを挿入及び放出できる負極活物質であることが好ましい。
電極材料は、電池性能(例えば、放電容量、及び出力特性)の向上という観点から、無機固体電解質を含むことが好ましい。ここで、「固体電解質」とは、内部においてイオンを移動させることができる固体状の電解質を意味する。
硫化物系無機固体電解質は、硫黄原子(S)を含み、周期律表における第1族又は第2族に属する金属元素のイオン伝導性を有し、かつ、電子絶縁性を有することが好ましい。
酸化物系無機固体電解質は、酸素原子(O)を含み、周期律表における第1族又は第2族に属する金属元素のイオン伝導性を有し、かつ、電子絶縁性を有することが好ましい。
(1)LixaLayaTiO3(以下、「LLT」という。xaは0.3≦xa≦0.7を満たし、yaは0.3≦ya≦0.7を満たす。)
(2)LixbLaybZrzbMbb mbOnb(MbbはAl、Mg、Ca、Sr、V、Nb、Ta、Ti、Ge、In、及びSnからなる群より選択される少なくとも1種の元素である。xbは5≦xb≦10を満たし、ybは1≦yb≦4を満たし、zbは1≦zb≦4を満たし、mbは0≦mb≦2を満たし、nbは5≦nb≦20を満たす。)
(3)LixcBycMcc zcOnc(MccはC、S、Al、Si、Ga、Ge、In、及びSnからなる群より選択される少なくとも1種の元素である。xcは0≦xc≦5を満たし、ycは0≦yc≦1を満たし、zcは0≦zc≦1を満たし、ncは0≦nc≦6を満たす。)
(4)Lixd(Al,Ga)yd(Ti,Ge)zdSiadPmdOnd(xdは1≦xd≦3を満たし、ydは0≦yd≦1を満たし、zdは0≦zd≦2を満たし、adは0≦ad≦1を満たし、mdは1≦md≦7を満たし、ndは3≦nd≦13を満たす。)
(5)Li(3-2xe)Mee xeDeeO(xeは0≦xe≦0.1を満たし、Meeは2価の金属原子を表し、Deeはハロゲン原子又は2種以上のハロゲン原子の組み合わせを表す。)
(6)LixfSiyfOzf(xfは1≦xf≦5を満たし、yfは0<yf≦3を満たし、zfは1≦zf≦10を満たす。)
(7)LixgSygOzg(xgは1≦xg≦3を満たし、ygは0<yg≦2を満たし、zgは1≦zg≦10を満たす。)
(8)Li3BO3
(9)Li3BO3-Li2SO4
(10)Li2O-B2O3-P2O5
(11)Li2O-SiO2
(12)Li6BaLa2Ta2O12
(13)Li3PO(4-3/2w)Nw(wはw<1を満たす。)
(14)LISICON(Lithium super ionic conductor)型結晶構造を有するLi3.5Zn0.25GeO4
(15)ペロブスカイト型結晶構造を有するLa0.55Li0.35TiO3
(16)NASICON(Natrium super ionic conductor)型結晶構造を有するLiTi2P3O12
(17)Li1+xh+yh(Al,Ga)xh(Ti,Ge)2-xhSiyhP3 -yhO12(xhは0≦xh≦1を満たし、yhは0≦yh≦1を満たす。)
(18)ガーネット型結晶構造を有するLi7La3Zr2O12(以下、「LLZ」という。)
電極材料は、電極材料同士の密着性の向上という観点から、バインダーを含むことが好ましい。バインダーとしては、有機ポリマーであれば制限されず、電池材料の正極又は負極において結着剤として用いられる公知のバインダーを利用できる。バインダーとしては、例えば、含フッ素樹脂、炭化水素系熱可塑性樹脂、アクリル樹脂、及びウレタン樹脂が挙げられる。
電極材料は、活物質の電子伝導性の向上という観点から、導電助剤を含むことが好ましい。導電助剤としては、制限されず、公知の導電助剤を利用できる。特に、電極材料が正極活物質を含む場合、電極材料は、導電助剤を含むことが好ましい。
電極材料は、電池性能の向上の観点から、リチウム塩を含むことが好ましい。リチウム塩としては、制限されず、公知のリチウム塩を利用できる。
電極材料は、分散剤を含むことが好ましい。電極材料が分散剤を含むことで、電極活物質、及び無機固体電解質のいずれか一方の濃度が高い場合における凝集を抑制できる。
電極材料は、液体成分を含んでいてもよい。液体成分としては、例えば、電解液が挙げられる。
(1)特開2017-104784号公報の段落0029~段落0037に記載の造粒体。
(2)特開2016-059870号公報の段落0054に記載の正極合剤塗料。
(3)特開2016-027573号公報の段落0017~段落0070に記載の複合粒子。
(4)特許第6402200号公報の段落0020~段落0033に記載の複合粒子。
(5)特開2019-046765号公報の段落0040~段落0065に記載の電極組成物。
(6)特開2017-054703号公報の段落0080~段落0114に記載の材料(例えば、活物質、正極スラリー、及び負極スラリー)。
(7)特開2014-198293号公報に記載の粉体。
(8)特開2016-062654号公報の段落0024~段落0025、段落0028、及び段落0030~段落0032に記載の活物質、バインダー、及び複合粒子。
電極材料の形状は、制限されない。電極材料は、電池性能の観点から、粒子状の電極材料(すなわち、粉体)であることが好ましい。
電極材料は、例えば、電極活物質と、必要に応じて、電極活物質以外の上記成分と、を混合することによって調製できる。混合方法としては、例えば、ボールミル、ビーズミル、プラネタリミキサー、ブレードミキサー、ロールミル、ニーダー、又はディスクミルを用いる方法が挙げられる。
本開示に係る電極用成形体の製造方法は、支持体上に電極材料を供給する工程(供給工程)を含む。
支持体としては、制限されず、公知の支持体を利用できる。
(1)測定モード:引張
(2)昇温速度:5℃/分
(3)温度範囲:20℃~200℃
(4)荷重:98mN(一定荷重)
(5)雰囲気:窒素
(6)試料寸法:長さ5mm×幅25mm×厚さ1mm
電極材料を供給する方法としては、制限されず、公知の方法を利用できる。電極材料を供給する方法としては、例えば、供給装置を用いる方法が挙げられる。
本開示に係る電極用成形体の製造方法は、電極材料に接触する第1のロールと支持体に接触する第2のロールとの間に、支持体、及び電極材料を挟むことによって、支持体上の電極材料を加圧する工程(第1の加圧工程)を含む。
第1の加圧工程において用いられる第1のロールは、電極材料に接触して電極材料を加圧する。第1の加圧工程において、第1のロールは、電極材料に直接的に接触することが好ましい。
第1の加圧工程において用いられる第2のロールは、支持体に接触して電極材料を加圧する。第1の加圧工程において、第2のロールは、支持体に直接的に接触することが好ましい。
第1の加圧工程において、第1のロールの温度T1(以下、単に「温度T1」という場合がある。)、及び第2のロールの温度T2(以下、単に「温度T2」という場合がある。)は、T1>T2の関係を満たす。第1のロールの温度T1、及び第2のロールの温度T2がT1>T2の関係を満たすことで、質量分布の均一性、及び電極材料と支持体との密着性に優れる電極用成形体を製造することができる。
第1の加圧工程における圧力P1は、5MPa以上であることが好ましく、10MPa以上であることがより好ましい。圧力P1は、1GPa以下であることが好ましく、500MPa以下であることがより好ましく、300MPa以下であることが特に好ましい。圧力P1が上記範囲であることで、質量分布の均一性、及び電極材料と支持体との密着性に優れる電極用成形体を製造することができる。圧力P1の測定方法を以下に説明する。まず、第1のロールと第2のロールとの間に圧力測定フィルム(例えば、プレスケール、富士フイルム株式会社製)を挟み、第1のロールと第2のロールとの間に1mの圧力測定フィルムを通過させながら、第1の加圧工程の条件(例えば、圧力設定、温度設定、及び速度設定)と同じ条件で圧力測定フィルムを加圧する。次に、圧力測定フィルムのうち安定した条件で加圧された部分から、圧力測定フィルムの長さ方向(すなわち、圧力測定フィルムの搬送方向)に30cmの長さを有する四角形の試験片を採取する。言い換えると、条件の変動(例えば、ロールの回転速度の上昇又は低下)によって不安定な測定が行われた部分を除いた圧力測定フィルムから、試験片を採取する。試験片の幅は、少なくとも30cmである。次に、試験片の長さ方向(すなわち、圧力測定フィルムの搬送方向)に平行であり、かつ、試験片を5等分する5本の直線と、試験片の幅方向(すなわち、圧力測定フィルムの搬送方向に直交する方向)に平行であって、試験片を5等分する5本の直線とが交わる合計25か所の交点における圧力をそれぞれ計測する。例えば、富士フイルム株式会社製のプレスケールによれば、圧力の大きさに応じて得られる発色濃度に基づいて圧力を計測することができる。合計25点の測定値の算術平均を、圧力P1とする。
本開示に係る電極用成形体の製造方法は、第1の加圧工程の後に、電極材料に接触する第3のロールと支持体に接触する第4のロールとの間に、支持体、及び電極材料を挟むことによって、支持体上の電極材料を加圧する工程(以下、「第2の加圧工程」という場合がある。)を含むことが好ましい。本開示に係る電極用成形体の製造方法が第2の加圧工程を含むことで、質量分布の均一性に優れる電極用成形体を製造することができる。
第3のロールは、電極材料に接触して電極材料を加圧する。第2の加圧工程において、第3のロールは、電極材料に直接的に接触することが好ましい。
第4のロールは、支持体に接触して電極材料を加圧する。第2の加圧工程において、第4のロールは、支持体に直接的に接触することが好ましい。
第3のロールの温度T3(以下、単に「温度T3」という場合がある。)、及び第4のロールの温度T4(以下、単に「温度T4」という場合がある。)は、T3>T4の関係を満たすことが好ましい。第3のロールの温度T3、及び第4のロールの温度T4がT3>T4の関係を満たすことで、質量分布の均一性、及び電極材料と支持体との密着性に優れる電極用成形体を製造することができる。
第2の加圧工程における圧力P2は、20MPa以上であることが好ましく、50MPa以上であることがより好ましく、100MPa以上であることが特に好ましい。第2の加圧工程における圧力P2は、1GPa以下であることが好ましく、500MPa以下であることがより好ましく、300MPa以下であることが特に好ましい。第2の加圧工程における圧力P2が上記範囲であることで、質量分布の均一性、及び電極材料と支持体との密着性に優れる電極用成形体を製造することができる。圧力P2は、公知の圧力測定フィルム(例えば、プレスケール、富士フイルム株式会社製)によって測定する。具体的には、上記した圧力P1の測定方法に準ずる方法によって、圧力P2を測定する。
本開示に係る電極用成形体の製造方法は、上記工程以外の工程(以下、「他の工程」という。)を含んでいてもよい。以下、他の工程について説明する。
本開示に係る電極用成形体の製造方法は、本開示の趣旨を逸脱しない限り、第1の加圧工程、及び第2の加圧工程以外に、支持体上の電極材料を加圧する工程(以下、「第3の加圧工程」という場合がある。)を含んでいてもよい。
本開示に係る電極用成形体の製造方法は、供給工程と第1の加圧工程との間に、支持体上の電極材料を均す工程(以下、「均し工程」という場合がある。)を含んでいてもよい。本開示に係る電極用成形体の製造方法が均し工程を含むことで、質量分布の均一性に優れる電極用成形体を製造することができる。本開示において、「電極材料を均す」とは、電極材料表面の凹凸を少なくすることを意味し、電極材料表面を平らにすることに限られない。
本開示に係る電極用成形体の製造方法は、電極材料の支持体(上記「支持体」の項で説明した支持体をいう。)が配置される面とは反対側の面に他の支持体(以下、この項において「第2の支持体」という。)を配置する工程(以下、「被覆工程」という場合がある。)を含んでいてもよい。本開示に係る電極用成形体の製造方法が被覆工程を含む場合、上記「支持体」の項で説明した支持体を「第1の支持体」という。
本開示に係る電極用成形体の製造方法は、加圧工程後に、電極材料を他の支持体(以下、この項において「第2の支持体」という場合がある。)上に転写する工程(以下、「転写工程」という場合がある。)を含んでいてもよい。本開示において、「電極材料を他の支持体上に転写する」とは、電極材料を他の支持体上に配置することを意味する。本開示に係る電極用成形体の製造方法が転写工程を含む場合、上記「支持体」の項で説明した支持体を「第1の支持体」という。
本開示に係る電極用成形体の製造方法によって得られる電極用成形体は、電極材料の成形物である。本開示に係る電極用成形体の製造方法によって得られる電極用成形体は、質量分布の均一性、及び電極材料と支持体との密着性に優れるため、種々の電極として用いることができる。電極用成形体は、全固体二次電池の電極用成形体であることが好ましい。
[硫化物系無機固体電解質(Li-P-S系ガラス)の調製]
硫化物系無機固体電解質は、「T.Ohtomo,A.Hayashi,M.Tatsumisago,Y.Tsuchida,S.Hama,K.Kawamoto,Journal of Power Sources,233,(2013),pp231-235、及びA.Hayashi,S.Hama,H.Morimoto,M.Tatsumisago,T.Minami,Chem.Lett.,(2001),pp872-873」を参考にして調製した。
ジルコニア製45mL容器(フリッチュ社製)に、直径5mmのジルコニアビーズを66個投入し、次いで、上記硫化リチウムと上記五硫化二リンとの混合物の全量を投入した後、アルゴン雰囲気下で容器を完全に密閉した。フリッチュ社製遊星ボールミルP-7(商品名)に容器を取り付け、温度25℃、回転数510rpm(revolutions
per minute)で20時間メカニカルミリングを行うことによって、黄色粉体の硫化物系固体電解質(Li-P-S系ガラス)6.2gを得た。以上の工程を50回繰り返し、300gの硫化物系固体電解質を得た。
ジルコニア製45mL容器(フリッチュ社製)に、直径5mmのジルコニアビーズを180個投入し、次いで、調製した上記Li-P-S系ガラス3.0gを投入した。フリッチュ社製遊星ボールミルP-7に容器を取り付け、温度25℃、回転数300rpmで2時間混合した。次に、活物質としてLCO(LiCoO2、日本化学工業株式会社製)6.8g、及び導電助剤として株式会社デンカ製のLi-100(0.2g)を容器に投入し、次いで、遊星ボールミルP-7に容器を取り付け、温度25℃、回転数100rpmで10分間混合を行うことによって、粒子状の正極用電極材料(P-1)を得た。以上の工程を50回繰り返し、必要量の正極用電極材料(P-1)を得た。
正極用電極材料(P-1)を、並列に4か所配置したスクリューフィーダーにそれぞれ投入した。正極用電極材料(P-1)を、各スクリューフィーダーから支持体(20μmのアルミニウム箔、線膨張係数:23×10-6/℃)にかけて、ホッパーを通じて、支持体の上に供給した。ホッパーは、電極材料の入り口を4か所及び出口を1か所有する。ホッパーの1つの吐出口から、幅方向に20mmの電極材料を供給した。次に、均しロールを用いて、支持体の上に供給された電極材料(幅方向に20mm×4本)を均した。第1の加圧工程として、1対のプレスロール(電極材料側のロール温度:60℃、支持体側のロール温度:20℃)を用いて10MPaの圧力で支持体上の電極材料を加圧した。以上の手順によって、長手方向の長さが10cm以上であり、電極材料の目付量(目標値)が100mg/cm2である粉体シートを得た。
第1の加圧工程における圧力を100MPaにしたこと以外は、実施例1と同様の手順によって、粉体シートを作製した。
第1の加圧工程における圧力を200MPaにしたこと以外は、実施例1と同様の手順によって、粉体シートを作製した。
第1の加圧工程の後、第2の加圧工程として、1対のプレスロール(電極材料側のロール温度:100℃、支持体側のロール温度:20℃)によって100MPaの圧力で支持体上の電極材料を加圧したこと以外は、実施例1と同様の手順によって、粉体シートを作製した。
第1の加圧工程の後、第2の加圧工程として、1対のプレスロール(電極材料側のロール温度:100℃、支持体側のロール温度:20℃)によって200MPaの圧力で支持体上の電極材料を加圧したこと以外は、実施例1と同様の手順によって、粉体シートを作製した。
支持体として、市販のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(T60ルミラー、東レ株式会社製、厚さ:100μm、線膨張係数:120×10-6/℃)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手順によって、粉体シートを作製した。
支持体として、市販の離型紙(SP-8Eアイボリー、株式会社日本ラベル製、厚さ:100μm、線膨張係数:160×10-6/℃)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手順によって、粉体シートを作製した。
支持体として、市販のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(T60ルミラー、東レ株式会社製、厚さ:100μm、線膨張係数:120×10-6/℃)を用いたこと以外は、実施例4と同様の手順によって、粉体シートを作製した。
支持体として、市販の離型紙(SP-8Eアイボリー、株式会社日本ラベル製、厚さ:100μm、線膨張係数:160×10-6/℃)を用いたこと以外は、実施例4と同様の手順によって、粉体シートを作製した。
第1の加圧工程において、電極材料側のロール温度を70℃にしたこと、並びに第2の加圧工程において、電極材料側のロール温度、及び支持体側のロール温度をそれぞれ25℃にしたこと以外は、実施例4と同様の手順によって、粉体シートを作製した。
第1の加圧工程を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の手順によって、粉体シートを作製した。
第1の加圧工程において、支持体側のロール温度を60℃にしたこと以外は、実施例1と同様の手順によって、粉体シートを作製した。
粉体シートの80か所([幅方向に8か所]×[長さ方向に10か所])から、それぞれ、1cm2の大きさの試験片を切り取った。試験片の切り取りには、1つの枠あたりの枠内面積を1cm2に調節した枠状のトムソン刃を用いた。粉体シートの合計80か所から切り取った各試験片の質量を測定し、次いで、各試験片の質量からσ(標準偏差)を求めた。得られたσに基づいて、以下の基準に従って質量分布を評価した。以下の基準のうち、A、B、及びCを合格とした。
A:0%≦σ<1%
B:1%≦σ<2%
C:2%≦σ<3%
D:3%≦σ<10%
E:10%≦σ
粉体シートの電極材料の表面を地面に向け、支持体から電極材料が脱落するまでの時間(t)に基づいて、以下の基準に従って密着性を評価した。以下の基準のうち、A、B、及びCを合格とした。
A:60秒<t
B:30秒<t≦60秒
C:15秒<t≦30秒
D:10秒<t≦15秒
E:t≦10秒
Claims (12)
- 電極活物質を含む電極材料を準備する工程と、
支持体上に前記電極材料を供給する工程と、
前記電極材料に接触する第1のロールと前記支持体に接触する第2のロールとの間に、前記支持体、及び前記電極材料を挟むことによって、前記支持体上の前記電極材料を加圧する第1の加圧工程と、を含み、
前記第1のロールの温度T1、及び前記第2のロールの温度T2が、T1>T2の関係を満たし、
前記支持体上に前記電極材料を供給する工程と前記第1の加圧工程との間に、支持体上の電極材料を均す工程を含み、
前記第1のロールと前記第2のロールとの間に、前記支持体、及び前記電極材料を挟むことによって、前記支持体上の前記電極材料を加圧する第1の加圧工程の後に、前記電極材料に接触する第3のロールと前記支持体に接触する第4のロールとの間に、前記支持体、及び前記電極材料を挟むことによって、前記支持体上の前記電極材料を加圧する第2の
加圧工程を含み、
前記第3のロールと前記第4のロールとの間に、前記支持体、及び前記電極材料を挟むことによって、前記支持体上の前記電極材料を加圧する第2の加圧工程における圧力P2は、前記第1のロールと前記第2のロールとの間に、前記支持体、及び前記電極材料を挟むことによって、前記支持体上の前記電極材料を加圧する第1の加圧工程における圧力P1よりも大きい、
電極用成形体の製造方法。 - 前記第1のロールと前記第2のロールとの間に、前記支持体、及び前記電極材料を挟むことによって、前記支持体上の前記電極材料を加圧する第1の加圧工程における圧力P1が、10MPa~200MPaである請求項1に記載の電極用成形体の製造方法。
- 前記温度T1と前記温度T2の差の絶対値が、10℃以上である請求項1又は請求項2に記載の電極用成形体の製造方法。
- 前記温度T1が、40℃~65℃である請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の電極用成形体の製造方法。
- 前記温度T2が、0℃~30℃である請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の電極用成形体の製造方法。
- 前記第3のロールの温度T3、及び前記第4のロールの温度T4が、T3>T4の関係を満たす請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の電極用成形体の製造方法。
- 前記温度T3と前記温度T4の差の絶対値が、30℃以上である請求項6に記載の電極用成形体の製造方法。
- 前記温度T3が、70℃~130℃である請求項6又は請求項7に記載の電極用成形体の製造方法。
- 前記温度T4が、0℃~30℃である請求項6~請求項8のいずれか1項に記載の電極用成形体の製造方法。
- 前記温度T1、及び前記温度T3が、T1<T3の関係を満たす請求項6~請求項9のいずれか1項に記載の電極用成形体の製造方法。
- 前記第3のロールと前記第4のロールとの間に、前記支持体、及び前記電極材料を挟むことによって、前記支持体上の前記電極材料を加圧する第2の加圧工程における圧力P2が、20MPa~1GPaである請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の電極用成形体の製造方法。
- 前記第1のロールと前記第2のロールとの間に、前記支持体、及び前記電極材料を挟むことによって、前記支持体上の前記電極材料を加圧する第1の加圧工程における圧力P1に対する、前記第3のロールと前記第4のロールとの間に、前記支持体、及び前記電極材料を挟むことによって、前記支持体上の前記電極材料を加圧する第2の加圧工程における圧力P2の比が、2以上である請求項1~請求項11のいずれか1項に記載の電極用成形体の製造方法。
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