JP7431508B2 - バインダー樹脂組成物、プリフォーム、並びに繊維強化複合材料、及び繊維強化複合材料の製造方法 - Google Patents
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Description
一方で、特許文献2ではバインダーに高耐熱性の熱可塑性樹脂を用いている。この場合、プリフォームの加工温度がバインダーに利用する熱可塑性樹の融点以上と高くなるため、経済的に不利なプロセスとなる。
耐熱性の高い熱可塑性樹脂を用い、尚且つプリフォームの加工温度を下げるための方法として、耐熱性の高い熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂を組合わせる方法が特許文献3に開示されている。しかしながら、プリフォームの加工性や得られる繊維強化複合材料の層間靭性については言及されているものの、圧縮特性については特に言及されていない。
前記エポキシ樹脂のグリシジル基が3官能以上であることを特徴とするバインダー樹脂組成物。
で示される化合物を含有するエポキシ樹脂である〔1〕又は〔2〕に記載のバインダー樹脂組成物。
エポキシ樹脂としては、〔2〕又は〔3〕に記載のエポキシ樹脂が好ましい。
熱可塑性樹脂としては、〔4〕に記載の熱可塑性樹脂が好ましい。
このプリフォーム用バインダー樹脂組成物のガラス転移温度は、〔5〕に記載する範囲であることが好ましい。
〔1〕~〔5〕の何れかに記載のバインダー組成物と、
から成り、
前記複数の繊維強化基材シートが積層されるとともに、
前記複数の繊維強化基材シートが前記プリフォーム用バインダー組成物を介して互いに接着されているプリフォーム。
このプリフォームを構成する繊維強化基材シートは〔9〕に記載する材質であることが好ましい。
前記プリフォーム内に含浸して硬化された熱硬化性樹脂と、
から成る繊維強化複合材料。
本発明のバインダー樹脂組成物は、グリシジル基が3官能以上のエポキシ樹脂と、熱可塑性樹脂と、を含んで成る。本発明のバインダー樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂は、未硬化状態である。
硬化物の曲げ弾性率の測定は、JIS K7171法に準じて行う。測定に供じる硬化物は、エポキシ樹脂のグリシジル基と硬化剤の活性水素を等量として混合し、180℃、2時間で硬化させて得る。エポキシ樹脂の硬化剤としては、3,3’-ジアミノジフェニルスルホンを用いる。
環化反応時には相間移動触媒を用いてもよい。相間移動触媒としては塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、硫酸水素テトラブチルアンモニウムなどの第四級アンモニウム塩、臭化トリブチルヘキサデシルホスホニウム、臭化トリブチルドデシルホスホニウムなどのホスホニウム化合物、18-クラウン-6-エーテルなどのクラウンエーテル類が例示される。
その他のエポキシ樹脂としては、特に制限はないが、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジグリシジルアニリンおよびその誘導体などの2官能エポキシ樹脂、トリグリシジルアミノフェノール、トリス(グリシジルオキシフェニル)メタンなどの3官能エポキシ樹脂、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジルジアミノジフェニルエーテル、ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などの多官能エポキシ樹脂が挙げられる。
本発明のバインダー樹脂組成物は、エポキシ樹脂の他に、熱可塑性樹脂が使用される。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、150~280℃、好ましくは180~270℃、より好ましくは200~250℃である。
本発明のバインダー樹脂組成物は、その機能を損なわない限り、他の成分が配合されても良い。例えば、難燃剤、無機系充填剤が配合されてもよい。
硬化剤としては、例えばジシアンジアミド、芳香族アミン、アミノ安息香酸エステル類が挙げられる。
硬化促進剤としては、例えばイミダゾールおよびその誘導体およびその塩、DBU(1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)-ウンデセン-7)やDBN(1,5-ジアザビシクロ(4,3,0)-ノネン-5)などの有機強塩基化合物、トリフェニルホスフィンなどのリン系化合物およびその塩、BF3錯体、スルホニウム塩、強酸アルキルエステル、ポリフェノール化合物、脂肪族アルコール、などが挙げられる。
本発明のバインダー樹脂組成物の製造方法としては、エポキシ樹脂と、熱可塑性樹脂と、をニーダーなどを用いて混錬、分散させても良いし、エポキシ樹脂中で加熱するなどして、エポキシ樹脂中に熱可塑性樹脂を溶解させても良い。また、適当な溶媒へエポキシ樹脂と、熱可塑性樹脂とを溶解し、溶媒を除去することで製造しても良い。本発明のバインダー樹脂組成物は、一部の熱可塑性樹脂をエポキシ樹脂に溶解させて使用することが好ましい。
本発明のプリフォームは、複数の繊維強化基材シートと、
上述のバインダー樹脂組成物と、
から成り、
複数の繊維強化基材シートが積層されるとともに、
複数の繊維強化基材シートがバインダー樹脂組成物を介して互いに接着されている。
繊維強化基材シートとしては、あらゆる繊維を用いることが出来るが、炭素繊維、ガラス繊維、又はアラミド繊維を含んで成る繊維強化基材シートであることが好ましく、炭素繊維から成る繊維強化基材シートであることがより好ましい。特に、引張強度に優れる点でポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維が特に好ましい。
本発明のプリフォームは、複数の繊維強化基材シート間に本発明のバインダー樹脂組成物を介在させて積層し、加圧成形することにより製造することが出来る。
バインダー樹脂組成物を介在させる方法としては、予めフィルム状に成形したバインダー樹脂組成物を繊維強化基材シートに積層する方法や、粒子状のバインダー樹脂組成物を繊維強化基材シートに散布しながら積層する方法が例示される。
あるいは、繊維強化基材シートにバインダー樹脂組成物を予め含ませておいても良い。例えば、繊維状のバインダー樹脂組成物とともに、繊維強化基材シートが形成されていても良いし、粒子状のバインダー樹脂組成物が繊維強化基材シートに付着していても良い。
本発明の繊維強化複合材料は、本発明のプリフォームと、このプリフォーム内に含浸されている熱硬化性樹脂組成物の硬化体と、から成る。
繊維強化複合材料中の樹脂含有量は、10~80質量%が好ましく、20~60質量%がより好ましく、30~50質量%が特に好ましい。樹脂含有量が低過ぎると、繊維強化複合材料の内部にボイド等が発生する場合がある。樹脂含有量が高過ぎると、強化繊維の含有量が不足し、得られる繊維強化複合材料の強度が低下し易い。
これらの熱硬化性樹脂の中でも、耐熱性、機械特性および炭素繊維との接着性のバランスに優れているエポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂が好ましく、機械特性の面からはエポキシ樹脂がさらに好ましく、耐熱性の面からはビスマレイミド樹脂がより好ましい。
ジシアンジアミドは、潜在性を有するため好ましい。
脂肪族ポリアミン類は反応性が高く、低温での硬化反応が可能となるため好ましい。脂肪族ポリアミン類としては4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、m-キシリレンジアミン等が例示される。
芳香族ポリアミンは耐熱性や各種力学特性に優れるため好ましい。芳香族ポリアミン類としてはジアミノジフェニルスルホン類、ジアミノジフェニルメタン類、トルエンジアミン誘導体が例示される。4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン等の芳香族ジアミン化合物及びそれらの非反応性置換基を有する誘導体は、耐熱性の良好な硬化物を与えるという観点から特に好ましい。また、非反応性置換基を有する芳香族ジアミン化合物は、反応性が特に低く、保存安定性に優れるため、特にRTM法に用いられるエポキシ樹脂組成物に適している。
炭素繊維束“テナックス(登録商標)”HTS40-12K:(引張強度4.2GPa、引張弾性率240GPa、帝人(株)製)をタテ糸とヨコ糸に用いて、織物(綾織物、目付380g/m2)を製造した。
所定の熱可塑性樹脂およびエポキシ樹脂を混合したスラリーを、2軸押出機で混練して樹脂組成物のペレットを得た。
得られたペレットを凍結粉砕機を用いて粉砕し、粉状のバインダー樹脂組成物を得た。
炭素繊維複合材料のマトリックス樹脂として、アミン硬化型エポキシ樹脂を利用した。その組成は以下の通りである。
[エポキシ樹脂]
・ハンツマン・ジャパン株式会社製 Araldite(登録商標) MY721 20質量部
・ハンツマン・ジャパン株式会社製 Araldite(登録商標) MY0510 30質量部
・ハンツマン・ジャパン株式会社製 Araldite(登録商標) MY0610 30質量部
・ハンツマン・ジャパン株式会社製 Araldite(登録商標) PY306 20質量部
・ロンザジャパン株式会社製 Lonzacure(登録商標)M-MIPA 67質量部
バインダー樹脂組成物を炭素繊維織物(綾織物、目付380g/m2)の片面に8g/m2を塗布し、その後、150℃のオーブンで10分間加温し、バインダー樹脂を炭素繊維織物に固定した。バインダー樹脂付き炭素繊維織物を350×350mmにカットし、500×500mmの離型処理したアルミ板の上に、バインダー樹脂の塗布面を上にして炭素繊維織物を8枚重ねて積層体([(0/90) / (±45)]2s)とした。 更に積層体の上に、離型性機能を付与した基材であるピールクロスのRelease Ply C(AIRTECH社製)と樹脂拡散基材のResin Flow 90HT(AIRTECH社製)を積層した。 その後、樹脂注入口と樹脂排出口形成のためのホースを配置し、全体をナイロンバッグフィルムで覆い、シーラントテープで密閉し、内部を真空にした。続いてアルミ板を120℃に加温し、バック内を5torr以下に減圧した後、樹脂注入口を通して、真空系内へ上記の液状熱硬化性樹脂を100℃に加熱した樹脂の注入を行った。注入した混合樹脂がバック内に充満し、積層体に含浸した状態で180℃に昇温し、180℃で2時間保持して、炭素繊維複合材料を得た。
バインダー樹脂組成物を炭素繊維織物(綾織物、目付380g/m2)の両面に25g/m2ずつ、合計50g/m2を塗布し、その後、150℃のオーブンで10分間加温し、バインダー樹脂を炭素繊維織物に固定した。バインダー樹脂付き炭素繊維織物を350×350mmにカットし、500×500mmの離型処理したアルミ板の上に、バインダー樹脂の塗布面を上にして炭素繊維織物を8枚重ねて積層体([(0/90) / (±45)]2s)とした。 更に積層体の上に、離型性機能を付与した基材であるピールクロスのRelease Ply C(AIRTECH社製)と樹脂拡散基材のResin Flow 90HT(AIRTECH社製)を積層した。 その後、樹脂注入口と樹脂排出口形成のためのホースを配置し、全体をナイロンバッグフィルムで覆い、シーラントテープで密閉し、内部を真空にした。続いてアルミ板を120℃に加温し、バック内を5torr以下に減圧した後、樹脂注入口を通して、真空系内へ上記の液状熱硬化性樹脂を100℃に加熱した樹脂の注入を行った。注入した混合樹脂がバック内に充満し、積層体に含浸した状態で180℃に昇温し、180℃で2時間保持して、炭素繊維複合材料を得た。
(1) バインダー樹脂組成物のガラス転移温度
ティー・エイ・インスツルメント社製DSC(Q2000)を用い、ガラス転移温度を測定した。室温から250℃まで20℃/minで昇温した後、-40℃まで20℃/minで降温し、更に250℃まで20℃/minで昇温し、ベースラインがシフトするカーブの変曲点をガラス転移温度とした。
炭素繊維基材の片面へ12g/m2の目付量でバインダー樹脂組成物を散布した。続いて160℃のオーブンへ投入し、10分間加熱処理を行うことで、基材を得た。基材のバインダー樹脂組成物を散布した面を指でこすり、バインダー樹脂組成物の脱落有無を確認した。
炭素繊維複合材料のガラス転移温度は、SACMA 18R-94法に準じて測定した。炭素繊維複合材料1を50mm×6mm×2mmの寸法に切断し、試験片を準備した。UBM社製動的粘弾性測定装置Rheogel-E400を用い、測定周波数1Hz、昇温速度5℃/分、ひずみ0.0167%の条件で、チャック間の距離を30mmとし、50℃からゴム弾性領域まで貯蔵弾性率E’を測定した。logE’を温度に対してプロットし、logE’の平坦領域の近似直線と、E’が変位する領域の変曲点における接線との交点から求められる温度を、炭素繊維複合材料のガラス転移温度として記録した。
炭素繊維複合材料2を幅38.1mm × 長さ304.8mmの寸法に切断し、試験片中心に直径6.35mmの穴あけ加工を施し、有孔圧縮強度(OHC)試験の試験片を得た。試験は、SACMA SRM3に則って実施し、最大点荷重から有孔圧縮強度を算出した。
エポキシ樹脂の硬化剤として、3,3’-ジアミノジフェニルスルホンを用い、エポキシ樹脂のグリシジル基と硬化剤の活性水素を等量として混合し、180℃、2時間で硬化させ、硬化物を得た。硬化物の曲げ弾性率の測定は、JIS K7171法に準じて行った。
(エポキシ樹脂)
・3,4’-TGDDE:以下の化学式(4)のエポキシ化合物を合成して用いた。
温度計、滴下漏斗、冷却管および攪拌機を取り付けた四つ口フラスコに、窒素雰囲気下で3,4’-ジアミノジフェニルエーテル1000g(5.0mol)、トルエン2500g、蒸留水250gを仕込んだ。これにエピクロロヒドリン5545g(60mol)を加え、80℃で24時間撹拌して付加反応を完結させ、N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシ-3-クロロプロピル)-3,4’-ジアミノジフェニルエーテルを得た。続いて、フラスコ内温度を30℃に下げてから硫酸水素テトラブチルアンモニウム50.9g(150mmol)を加え、これに48%NaOH水溶液2497g(30mol)を60分かけて滴下し、更に4時間撹拌した。得られた反応液へ蒸留水3000mLを加え、有機層を分取した。得られた有機層を0.5%食塩水で1回、蒸留水で1回洗浄を行い、有機層を硫酸ナトリウムで脱水した後に濾過し、濾液を濃縮することで赤褐色の粘性液体を1309g得た。このエポキシ樹脂の硬化物の曲げ弾性率は、4.7GPaであった。
・jER1004(三菱ケミカル社製 ビスフェノールA型エポキシ樹脂、硬化物の曲げ弾性率:3.2GPa)
・ポリエーテルイミド(ULTEM1000P、SABIC社製)
・ポリエーテルスルホン(スミカエクセルPES5003P、住友化学社製)
・フェノキシ樹脂(PKHP200、 Gabriel社製)
バインダー樹脂組成物を用いない他は、炭素繊維複合材料1と同様に操作して炭素繊維複合材料を得た。この炭素繊維複合材料1のガラス転移温度は、210℃であった。
得られたバインダー樹脂組成物を用いた炭素繊維複合材料のOHCは、277MPaであった。
エポキシ樹脂として3,4’-TGDDEを、熱可塑性樹脂としてULTEM1000Pを、質量比20:80となる様に用いた。得られたバインダー樹脂組成物のガラス転移温度は134℃であった。
バインダー樹脂組成物の接着性を評価したところ、バインダー樹脂組成物の脱落はなかった。
得られたバインダー樹脂組成物を用いた炭素繊維複合材料1のガラス転移温度は211℃であり、未使用の場合(参考例)と比べて1℃高く、良好な耐熱性を示した。
エポキシ樹脂として3,4’-TGDDEを、熱可塑性樹脂としてULTEM1000Pを、質量比40:60となる様に用いた。得られたバインダー樹脂組成物のガラス転移温度は95℃であった。
バインダー樹脂組成物の接着性を評価したところ、バインダー樹脂組成物の脱落はなかった。
得られたバインダー樹脂組成物を用いた炭素繊維複合材料1のガラス転移温度は209℃であり、未使用の場合と比べて1℃低くなったものの、良好な耐熱性を示した。
エポキシ樹脂として3,4’-TGDDEを、熱可塑性樹脂としてULTEM1000Pを、質量比50:50となる様に用いた。得られたバインダー樹脂組成物のガラス転移温度は69℃であった。
バインダー樹脂組成物の接着性を評価したところ、バインダー樹脂組成物の脱落はなかった。
得られたバインダー樹脂組成物を用いた炭素繊維複合材料1のガラス転移温度は208℃であり、未使用の場合と比べて2℃低くなったものの、良好な耐熱性を示した。
得られたバインダー樹脂組成物を用いた炭素繊維複合材料2のOHCは、286MPaであり、参考例と比べても高く優れた物性を示した。
エポキシ樹脂として3,4’-TGDDEを、熱可塑性樹脂としてスミカエクセルPES5003Pを、質量比30:70となる様に用いた。得られたバインダー樹脂組成物のガラス転移温度は137℃であった。
バインダー樹脂組成物の接着性を評価したところ、バインダー樹脂組成物の脱落はなかった。
得られたバインダー樹脂組成物を用いた炭素繊維複合材料1のガラス転移温度は209℃であり、未使用の場合と比べて1℃低くなったものの、良好な耐熱性を示した。
エポキシ樹脂として3,4’-TGDDEを、熱可塑性樹脂としてスミカエクセルPES5003Pを、質量比40:60となる様に用いた。得られたバインダー樹脂組成物のガラス転移温度は102℃であった。
バインダー樹脂組成物の接着性を評価したところ、バインダー樹脂組成物の脱落はなかった。
得られたバインダー樹脂組成物を用いた炭素繊維複合材料1のガラス転移温度は209℃であり、未使用の場合と比べて1℃低くなったものの、良好な耐熱性を示した。
得られたバインダー樹脂組成物を用いた炭素繊維複合材料2のOHCは、285MPaであり、参考例と比べても高く優れた物性を示した。
エポキシ樹脂として3,4’-TGDDEを、熱可塑性樹脂としてスミカエクセルPES5003Pを、質量比50:50となる様に用いた。得られたバインダー樹脂組成物のガラス転移温度は71℃であった。
バインダー樹脂組成物の接着性を評価したところ、バインダー樹脂組成物の脱落はなかった。
得られたバインダー樹脂組成物を用いた炭素繊維複合材料1のガラス転移温度は210℃であり、未使用の場合と比べて差はなく、良好な耐熱性を示した。
得られたバインダー樹脂組成物を用いた炭素繊維複合材料2のOHCは、286MPaであり、参考例と比べても高く優れた物性を示した。
エポキシ樹脂として3,4’-TGDDEを、熱可塑性樹脂としてスミカエクセルPES5003Pを、質量比60:40となる様に用いた。得られたバインダー樹脂組成物のガラス転移温度は51℃であった。
バインダー樹脂組成物の接着性を評価したところ、バインダー樹脂組成物の脱落はなかった。
得られたバインダー樹脂組成物を用いた炭素繊維複合材料1のガラス転移温度は212℃であり、未使用の場合と比べて2℃高く、良好な耐熱性を示した。
得られたバインダー樹脂組成物を用いた炭素繊維複合材料2のOHCは、287MPaであり、参考例と比べても高く優れた物性を示した。
熱可塑性樹脂としてULTEM1000Pを凍結粉砕し、単独でバインダー樹脂として評価した。バインダー樹脂のガラス転移温度は220℃であった。
バインダー樹脂組成物の接着性を評価したところ、バインダー樹脂組成物は脱落し、接着性が不十分であった。
熱可塑性樹脂としてスミカエクセルPES5003Pを凍結粉砕し、単独でバインダー樹脂として評価した。バインダー樹脂のガラス転移温度は223℃であった。
バインダー樹脂組成物の接着性を評価したところ、バインダー樹脂組成物は脱落し、接着性が不十分であった。
エポキシ樹脂としてjER825を、熱可塑性樹脂としてULTEM1000Pを、質量比10:90となる様に用いた。得られたバインダー樹脂組成物のガラス転移温度は162℃であった。
バインダー樹脂組成物の接着性を評価したところ、バインダー樹脂組成物は脱落し、接着性が不十分であった。
エポキシ樹脂としてjER1004を、熱可塑性樹脂としてULTEM1000Pを、質量比30:70となる様に用いた。得られたバインダー樹脂組成物のガラス転移温度は158℃であった。
バインダー樹脂組成物の接着性を評価したところ、バインダー樹脂組成物は脱落し、接着性が不十分であった。
エポキシ樹脂としてjER825を、熱可塑性樹脂としてULTEM1000Pを、質量比50:50となる様に用いた。得られたバインダー樹脂組成物のガラス転移温度は43℃であった。
バインダー樹脂組成物の接着性を評価したところ、バインダー樹脂組成物の脱落はなかった。
得られたバインダー樹脂組成物を用いた炭素繊維複合材料2のOHCは、278MPaであった。
エポキシ樹脂としてjER825を、熱可塑性樹脂としてスミカエクセルPES5003Pを、質量比50:50となる様に用いた。得られたバインダー樹脂組成物のガラス転移温度は52℃であった。
バインダー樹脂組成物の接着性を評価したところ、バインダー樹脂組成物の脱落はなかった。
得られたバインダー樹脂組成物を用いた炭素繊維複合材料2のOHCは、279MPaであった。
バインダー樹脂組成物として、フェノキシ樹脂(PKHP200、 Gabriel社製)を用い、評価を行った。ガラス転移温度は69℃であった。
バインダー樹脂組成物の接着性を評価したところ、バインダー樹脂組成物の脱落はなかった。
得られたバインダー樹脂組成物を用いた炭素繊維複合材料のガラス転移温度は198℃であり、未使用の場合と比べて12℃低くなり、耐熱性が大きく低下した。
得られたバインダー樹脂組成物を用いた炭素繊維複合材料2のOHCは、270MPaであり、参考例と比べても低く不十分な物性を示した。
Claims (9)
- ガラス転移温度が150~280℃である熱可塑性樹脂と、
下記化学式(1)
(ただし、化(1)中、R1~R4は、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、及びハロゲン原子から成る群から選ばれた1つを表す。Xは、-CH2-、-O-、-S-、-CO-、-C(=O)O-、-O-C(=O)-、-NHCO-、-CONH-、及び-SO2-から成る群から選ばれた1つを表す。)
で示されるエポキシ樹脂を全エポキシ樹脂100質量部中、25質量部以上と、
を含むバインダー樹脂組成物であって、
前記化学式(1)で示されるエポキシ樹脂と前記熱可塑性樹脂との質量比が1:9 ~ 7:3であり、
ガラス転移温度が40~150℃であることを特徴とするバインダー樹脂組成物。 - 前記化学式(1)で示されるエポキシ樹脂が、硬化物の曲げ弾性率が4GPa以上であるエポキシ樹脂である請求項1に記載のバインダー樹脂組成物。
- 前記熱可塑性樹脂がポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、若しくはこれらの共重合体、又はこれらの混合物である請求項1又は2に記載のバインダー樹脂組成物。
- 請求項1乃至3の何れか1項に記載の樹脂組成物からなる、プリフォーム用バインダー樹脂組成物。
- 室温(25℃)において粒子形態を有する請求項4に記載のプリフォーム用バインダー樹脂組成物。
- 複数の繊維強化基材シートと、
請求項1乃至3の何れか1項に記載のバインダー樹脂組成物と、
から成り、
前記複数の繊維強化基材シートが積層されるとともに、
前記複数の繊維強化基材シートが前記バインダー樹脂組成物を介して互いに接着されているプリフォーム。 - 前記繊維強化基材シートが炭素繊維、ガラス繊維、又はアラミド繊維を含んで成る請求項6に記載のプリフォーム。
- 請求項6又は7に記載のプリフォームと、
前記プリフォーム内に含浸して硬化された熱硬化性樹脂と、
から成る繊維強化複合材料。 - 請求項6又は7に記載のプリフォーム内に、液状又はスラリー状の熱硬化性樹脂組成物を含浸させて硬化させる繊維強化複合材料の製造方法。
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