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JP7432142B2 - 便座及び便蓋 - Google Patents
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JP7432142B2 - 便座及び便蓋 - Google Patents

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Description

本発明の態様は、一般的に、便座及び便蓋に関する。
従来から、樹脂を含む材料を成形することで製造した便座が知られている(例えば、特許文献1)。このような便座の材料には、例えば、安価なポリプロピレン(PP:Polypropylene)などの樹脂が用いられる。しかし、PPなどの樹脂を用いて便座を成形すると、表面硬度が小さいために、トイレットペーパーの乾拭きなどで便座の表面に傷がつきやすいという問題がある。
特開2000-308601号公報
便座の上面は、使用者が触れる部分であり、汚れやすいため、トイレットペーパーで乾拭きされる頻度が高い。一方、便座の側面は、汚れにくいため、上面に比べてトイレットペーパーで乾拭きされる頻度が低い。そのため、長期間設置されると、乾拭きされる頻度が高い便座の上面には、乾拭きされる頻度が低い便座の側面よりも多くの傷がつきやすい。このように、便座の上面に便座の側面よりも多くの傷がつくと、便座の側面との対比で便座の上面の傷が目立ってしまい、便座全体の外観が悪化してしまうという問題がある。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、拭き掃除などによって表面に傷がついたとしても、外観が悪化することを抑制できる便座及び便蓋を提供することを目的とする。
第1の発明は、下面と、前記下面の上方に位置する上面と、前記下面と前記上面とを接続する側面と、を備え、熱可塑性樹脂を含み、前記上面の表面硬度は、前記側面の表面硬度よりも大きいことを特徴とする便座である。
この便座によれば、便座の上面の表面硬度を便座の側面の表面硬度よりも大きくすることで、便座の上面の耐傷性を便座の側面の耐傷性よりも高くすることができる。これにより、便座の側面と比べて便座の上面に傷がつきにくくなり、便座の側面と比べて便座の上面の傷が目立つことを抑制できる。したがって、拭き掃除などによって表面に傷がついたとしても、外観が悪化することを抑制できる。
第2の発明は、第1の発明において、前記下面の表面硬度は、前記側面の表面硬度よりも大きいことを特徴とする便座である。
便座の下面も、便器からの尿や水の跳ね返りが付着して汚れやすいため、拭き掃除をされる頻度が比較的高い。そこで、この便座によれば、便座の下面の表面硬度を便座の側面の表面硬度よりも大きくすることで、便座の下面の耐傷性を便座の側面の耐傷性よりも高くすることができる。これにより、便座の側面と比べて便座の下面に傷がつきにくくなり、便座の側面と比べて便座の下面の傷が目立つことを抑制できる。したがって、拭き掃除などによって表面に傷がついたとしても、外観が悪化することを抑制できる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記側面は、立面と、前記上面と前記立面とを接続する湾曲面と、を有し、前記湾曲面は、一端において前記上面と接続され、他端において前記立面と接続され、前記湾曲面の表面硬度は、前記一端から前記他端に向かって小さくなることを特徴とする便座である。
この便座によれば、側面のうち、湾曲面の表面硬度を上面側の一端から立面側の他端に向かって小さくすることで、湾曲面においても傷が目立つことを抑制できる。これにより、外観が悪化することをさらに抑制できる。
第4の発明は、第1~第3のいずれか1つの発明において、前記上面の表面粗さは、前記側面の表面粗さよりも小さいことを特徴とする便座である。
この便座によれば、便座の上面の表面粗さを便座の側面の表面粗さよりも小さくすることで、使用者から見えやすい便座の上面を使用者から見えやすい便座の側面よりも滑らかにし、外観を向上させることができる。また、使用者の肌が触れやすい便座の上面を使用者の肌が触れにくい便座の側面よりも滑らかにすることで、使用者がより快適に便座を使用することができる。
第5の発明は、第1~第4のいずれか1つの発明において、前記熱可塑性樹脂は、結晶性樹脂であり、加熱部により加熱された金型に前記金型よりも高温に加熱された材料を充填して前記材料を徐々に冷却し、さらに冷却部により前記金型を冷却して前記材料を硬化させることで成形されたことを特徴とする便座である。
この便座によれば、便座が結晶性樹脂を含み、加熱部により加熱された金型に金型よりも高温に加熱された材料を充填して材料を徐々に冷却し、さらに冷却部により金型を冷却して材料を硬化させることで成形することで、表面付近の結晶化を促進し、表面硬度を大きくすることができる。これにより、表面に傷がつくことをさらに抑制できる。
第6の発明は、上面と、前記上面に接続される側面と、を備え、熱可塑性樹脂を含み、前記上面の表面硬度は、前記側面の表面硬度よりも大きいことを特徴とする便蓋である。
この便蓋によれば、便蓋の上面の表面硬度を便蓋の側面の表面硬度よりも大きくすることで、便蓋の上面の耐傷性を便蓋の側面の耐傷性よりも高くすることができる。これにより、便蓋の上面に傷がつきにくくなり、便蓋の側面と比べて便蓋の上面の傷が目立つことを抑制できる。したがって、拭き掃除などによって表面に傷がついたとしても、外観が悪化することを抑制できる。
本発明の態様によれば、拭き掃除などによって表面に傷がついたとしても、外観が悪化することを抑制できる便座及び便蓋を提供することができる。
実施形態に係る便座を備えたトイレ装置を表す斜視図である。 実施形態に係る便座を表す分解斜視図である。 実施形態に係る便座の一部を表す斜視断面図である。 実施形態に係る便座の表面付近を模式的に表す断面図である。 図5(a)~図5(c)は、実施形態に係る便座の製造工程の一部を表す断面図である。 実施形態に係る便蓋の一部を表す斜視断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係る便座を備えたトイレ装置を表す斜視図である。
図1に表したように、トイレ装置500は、便座装置100と、洋式腰掛便器(以下、単に「便器」という)200と、を備える。
便座装置100は、便器200の上に取り付けられる。便座装置100は、便器200に対して一体的に取り付けられてもよいし、便器200に対して着脱可能に取り付けられてもよい。便座装置100は、便座10と、便蓋20と、本体部30と、を有する。
ここで、本願明細書においては、便座10に座った使用者からみて上方を「上方」とし、便座10に座った使用者からみて下方を「下方」とする。また、開いた状態の便蓋20に背を向けて便座10に座った使用者からみて左右方向を、それぞれ「左側方」及び「右側方」とし、前後方向を、それぞれ「前方」及び「後方」とする。図1には、上方UW、下方DW、左側方LW、右側方RW、前方FW、及び後方BWの一例が表されている。
便器200は、下方に向けて窪んだボウル部200aを有する。便器200は、ボウル部200aにおいて使用者の尿や便などの排泄物を受ける。便座装置100の本体部30は、便器200のボウル部200aよりも後方の上部に設けられる。本体部30は、便座10及び便蓋20を開閉可能に軸支している。
便座10は、開口部10hを有する。便座10は、ボウル部200aの外縁を囲むように便器200の上に設けられ、開口部10hを介してボウル部200aが露呈される。これにより、使用者は、便座10に座った状態でボウル部200aに排泄を行うことができる。この例では、貫通孔状の開口部10hが形成された、いわゆるO型の便座10を示している。便座10は、O型に限ることなく、U字型などでもよい。便座10の内部には、着座部(使用者の臀部が接する部分)を温めるヒータ等が適宜設けられる。
図2は、実施形態に係る便座を表す分解斜視図である。
図3は、実施形態に係る便座の一部を表す斜視断面図である。
図2及び図3に表したように、便座10は、底板11と、上板12と、第1接合部材13と、第2接合部材14と、を備えている。上板12は、底板11の上方に設けられている。第1接合部材13は、便座10の内周側に設けられ、底板11と上板12とを接合している。第2接合部材14は、便座10の外周側に設けられ、底板11と上板12とを接合している。
以下で、便座10のより具体的な構造について説明する。なお、ここでは、「上方」や「下方」などの方向は、便座10の底板11が水平面上に載置された状態(便器200の上に載置され、使用者が着座可能な状態)を基準にしている。
図2に表したように、底板11及び上板12は、それぞれ、開口部11h及び開口部12hを有する。底板11及び上板12を上方から見た形状は、便座10を上方から見た形状と実質的に同じである。すなわち、底板11及び上板12を上方から見た形状は、環状又はU字状である。底板11の開口部11h及び上板12の開口部12hによって、便座10の開口部10hが形成される。
底板11は、底板基部11a、内周支持部11b、及び外周支持部11cを有する。底板基部11aは、厚みが略一様であり、例えば、前部が水平方向に沿って設けられ、後部が上方に向かって傾斜している。底板基部11aには、便器200の上面と接する支持足11dが適宜設けられる。内周支持部11bは、底板基部11aに対して、便座10の内周側に設けられている。外周支持部11cは、底板基部11aに対して、便座10の外周側に設けられている。
上板12は、着座部12a、内周側壁部12b、及び外周側壁部12cを有する。着座部12aは、便座10に着座した使用者の臀部を下方から支持する。着座部12aは、内周側壁部12b及び外周側壁部12cによって下方から支持されている。内周側壁部12bは、着座部12aに対して、便座10の内周側に設けられている。外周側壁部12cは、着座部12aに対して、便座10の外周側に設けられている。
図3に表したように、内周側壁部12bは、底板11の内周支持部11bの上に設けられている。外周側壁部12cは、底板11の外周支持部11cの上に設けられている。内周側壁部12bの下端は、第1接合部材13によって内周支持部11bと接合されている。外周側壁部12cの下端は、第2接合部材14によって外周支持部11cと接合されている。
底板基部11aと着座部12aは、鉛直方向において離間している。また、内周側壁部12bと外周側壁部12cは、水平方向において離間している。これにより、便座10には、底板11及び上板12によって囲まれた内部空間Sが形成されている。
なお、便座10がU字状である場合などは、内周支持部11bと外周支持部11cが底板基部11aの周りで連なり、内周側壁部12bと外周側壁部12cが着座部12aの周りで連なっていても良い。この場合、第1接合部材13と第2接合部材14は、底板基部11aの周りで連続し、一体に設けられていても良い。
また、図3に表したように、便座10は、下面10aと、上面10bと、内側面10cと、外側面10dと、を有する。下面10aは、便座10の下方を向く面である。上面10bは、便座10の上方を向く面である。上面10bは、下面10aの上方に位置する。内側面10cは、便座10の内周側を向く面である。外側面10dは、便座10の外周側を向く面である。内側面10cは、便座10の内周側において、下面10aと上面10bとを接続している。外側面10dは、便座10の外周側において、下面10aと上面10bとを接続している。以下、内側面10cと外側面10dとをまとめて、単に「側面」と称する。
この例では、底板11の底板基部11aの下面、内周支持部11bの下面、及び外周支持部11cの下面は、便座10の下面10aを構成している。また、第1接合部材13は、底板11の内周支持部11bと上板12の内周側壁部12bとの間において外部に露出する露出面13aを有する。第2接合部材14は、底板11の外周支持部11cと上板12の外周側壁部12cとの間において外部に露出する露出面14aを有する。露出面13a及び露出面14aは、それぞれ、便座10の下面10aに位置している。換言すれば、露出面13a及び露出面14aは、それぞれ、便座10の下面10aを構成している。
また、この例では、上板12の着座部12aの上面は、便座10の上面10bを構成している。また、上板12の内周側壁部12bの内周側の側面は、便座10の内側面10cを構成している。また、上板12の外周側壁部12cの外周側の側面は、便座10の外側面10dを構成している。
内側面10c及び外側面10d(側面)は、それぞれ、立面10eと、湾曲面10fと、を有する。立面10eは、略鉛直方向に延びる面である。湾曲面10fは、立面10eから上面10bに向かって湾曲し、上面10bと立面10eとを接続する面である。湾曲面10fは、一端(上端)において上面10bと接続され、他端(下端)において立面10eと接続される。
図4は、実施形態に係る便座の表面付近を模式的に表す断面図である。
図4に表したように、便座10は、熱可塑性樹脂18aを含む。熱可塑性樹脂18aとしては、例えば、結晶性樹脂が用いられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、PPまたはポリブチレンテレフタレート(PBT:Polybutyleneterephtalate)が用いられる。
図4に表したように、便座10は、無機フィラー18bをさらに含んでもよい。無機フィラー18bは、無機材料からなるフィラー(充填剤)である。無機フィラー18bとしては、例えば、ガラス繊維などの繊維状の無機フィラーが用いられる。無機フィラー18bは、繊維状でなくてもよい。また、無機フィラー18bは、例えば、針状鉱物、板状鉱物、フリット系鉱物などの鉱物であってもよい。無機フィラー18bとしてガラス繊維を用いる場合、繊維径が直径6μm以上24μm以下(例えば、13μm程度)、長さが10μm以上3000μm以下(例えば、300μm以上1000μm以下程度)のガラス繊維を用いることが好ましい。便座10に含まれる無機フィラー18bの量は、熱可塑性樹脂18aと無機フィラー18bの合計(便座10)の100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下(例えば、10質量部程度)であることが好ましい。
実施形態においては、便座10を構成する底板11、上板12、第1接合部材13、及び第2接合部材14のうち、少なくとも、上板12が、熱可塑性樹脂18aと、無機フィラー18bと、を含むことが好ましい。また、底板11が、熱可塑性樹脂18aと、無機フィラー18bと、を含むことも好ましい。第1接合部材13及び第2接合部材14は、熱可塑性樹脂18aを含み、無機フィラー18bを含まなくてもよいし、熱可塑性樹脂18aと、無機フィラー18bと、を含んでもよい。第1接合部材13及び第2接合部材14が無機フィラー18bを含む場合、第1接合部材13または第2接合部材14に含まれる無機フィラー18bの量は、上板12に含まれる無機フィラー18bの量及び底板11に含まれる無機フィラー18bの量の少なくともいずれかよりも少ないことが好ましい。
便座10の上面10bの表面硬度は、便座10の側面の表面硬度よりも大きい。ここで、便座10の「側面」は、便座10の内側面10c及び外側面10dの少なくともいずれかである。つまり、便座10の上面10bの表面硬度は、便座10の内側面10cの表面硬度及び外側面10dの表面硬度の少なくともいずれかよりも大きい。便座10の上面10bの表面硬度は、便座10の内側面10cの表面硬度よりも大きく、かつ、外側面10dの表面硬度よりも大きいことが好ましい。
便座10の上面10bの表面硬度は、例えば、鉛筆硬度でB以上であり、好ましくは鉛筆硬度でHB以上である。便座10の側面の表面硬度は、便座10の上面10bの表面硬度に対して鉛筆硬度で1ランク以上低い。つまり、例えば、便座10の上面10bの表面硬度が鉛筆硬度でBのとき、便座10の側面の表面硬度は、鉛筆硬度で2B以下である。例えば、便座10の上面10bの表面硬度が鉛筆硬度でHBのとき、便座10の側面の表面硬度は、鉛筆硬度でB以下、好ましくはBである。例えば、便座10の上面10bの表面硬度が鉛筆硬度でFのとき、便座10の側面の表面硬度は、鉛筆硬度でHB以下、好ましくはHBである。例えば、便座10の上面10bの表面硬度が鉛筆硬度でHのとき、便座10の側面の表面硬度は、鉛筆硬度でF以下である。便座10の側面の表面硬度は、例えば、鉛筆硬度で6B以上2B以下であり、好ましくは鉛筆硬度で2Bである。
表面硬度は、JIS K 5600-5-4:1999に準拠した鉛筆硬度として求めることができる。例えば、上面10bのうち、内側面10cと外側面10dとの間の左右方向の中央の表面硬度を、上面10bの表面硬度の代表値とみなすことができる。例えば、内側面10cまたは外側面10dのうち、上下方向の中央の表面硬度を、側面の表面硬度の代表値とみなすことができる。
このように、便座10の上面10bの表面硬度を便座10の側面の表面硬度よりも大きくすることで、便座10の上面10bの耐傷性を便座10の側面の耐傷性よりも高くすることができる。これにより、便座10の側面と比べて便座10の上面10bに傷がつきにくくなり、便座10の側面と比べて便座10の上面10bの傷が目立つことを抑制できる。したがって、拭き掃除などによって表面に傷がついたとしても、外観が悪化することを抑制できる。
また、便座10の下面10aの表面硬度は、例えば、便座10の側面の表面硬度よりも大きい。つまり、便座10の下面10aの表面硬度は、便座10の内側面10cの表面硬度及び外側面10dの表面硬度の少なくともいずれかよりも大きい。便座10の下面10aの表面硬度は、便座10の内側面10cの表面硬度よりも大きく、かつ、外側面10dの表面硬度よりも大きいことが好ましい。
便座10の下面10aの表面硬度は、例えば、鉛筆硬度でB以上であり、好ましくは鉛筆硬度でHB以上である。便座10の下面10aの表面硬度は、例えば、便座10の上面10bの表面硬度と同じである。例えば、下面10aのうち、内側面10cと外側面10dとの間の左右方向の中央の表面硬度を、下面10aの表面硬度の代表値とみなすことができる。
便座10の下面10aも、便器200からの尿や水の跳ね返りが付着して汚れやすいため、拭き掃除をされる頻度が比較的高い。そこで、便座10の下面10aの表面硬度を便座10の側面の表面硬度よりも大きくすることで、便座10の下面10aの耐傷性を便座10の側面の耐傷性よりも高くすることができる。これにより、便座10の側面と比べて便座10の下面10aに傷がつきにくくなり、便座10の側面と比べて便座10の下面10aの傷が目立つことを抑制できる。したがって、拭き掃除などによって表面に傷がついたとしても、外観が悪化することを抑制できる。
また、便座10の側面のうち、湾曲面10fの表面硬度は、例えば、一端(上面10b側)から他端(立面10e側)に向かって小さくなる。湾曲面10fの一端における表面硬度は、例えば、上面10bにおける表面硬度と同じである。湾曲面10fの他端における表面硬度は、例えば、立面10eにおける表面硬度と同じである。
このように、便座10の側面のうち、湾曲面10fの表面硬度を上面10b側の一端から立面10e側の他端に向かって小さくすることで、湾曲面10fにおいても傷が目立つことを抑制できる。これにより、外観が悪化することをさらに抑制できる。
便座10の上面10bの表面粗さは、便座10の側面の表面粗さよりも小さい。つまり、便座10の上面10bの表面粗さは、便座10の内側面10cの表面粗さ及び外側面10dの表面粗さの少なくともいずれかよりも小さい。便座10の上面10bの表面粗さは、便座10の内側面10cの表面粗さよりも小さく、かつ、外側面10dの表面粗さよりも小さいことが好ましい。
表面粗さは、ISO 25178-2:2012に準拠した算術平均高さSaとして求めることができる。算術平均高さは、例えば、オリンパス社製のレーザー顕微鏡OLS4100を用いて、倍率設定:20倍、撮影設定:高速/自動、範囲:2900μm×2900μm、測定設定:線粗さ解析、フィルタ設定:ノイズ除去、表面補正、カットオフ波長:λc=80μ、評価領域:2900μm×2900μm、フィルタ:ガウシアンフィルタの設定で測定することができる。
このように、便座10の上面10bの表面粗さを便座10の側面の表面粗さよりも小さくすることで、使用者から見えやすい便座10の上面10bを使用者から見えやすい便座10の側面よりも滑らかにし、外観を向上させることができる。また、使用者の肌が触れやすい便座10の上面10bを使用者の肌が触れにくい便座10の側面よりも滑らかにすることで、使用者がより快適に便座10を使用することができる。
以下、実施形態に係る便座10の製造工程について説明する。
便座10は、例えば、上記の樹脂などを含む材料を成形することで底板11と上板12とを作製し、底板11と上板12とを第1接合部材13及び第2接合部材14により接合させることで、製造することができる。以下では、底板11や上板12を成形する工程について、詳しく説明する。
図5(a)~図5(c)は、実施形態に係る便座の製造工程の一部を表す断面図である。
図5(a)~図5(c)に表したように、底板11や上板12の成形に用いられる金型Mには、加熱部Hと、冷却部Cと、が設けられている。
製造工程においては、まず、図5(a)に表したように、加熱部Hにより加熱された金型Mに上記の結晶性樹脂などを含む材料Xを充填する。このとき、材料Xは、金型Mよりも高温に加熱された状態で、金型Mに充填される。言い換えると、材料Xは、熱変形温度(ISOR75)のマイナス30℃以上かつ射出シリンダの温度より低い温度に加熱された金型Mに、射出シリンダにより加熱された状態で充填される。これにより、材料Xは、金型Mにおいて徐々に冷却される。次に、図5(b)に表したように、冷却部Cにより金型Mを冷却することで、金型Mの内部において材料Xを冷却して硬化させる。次に、図5(c)に表したように、材料Xが硬化することで成形された便座10(底板11や上板12)を金型Mから取り出す。
このように、加熱部Hにより加熱された金型Mに金型Mよりも高温に加熱された材料Xを充填して材料Xを徐々に冷却し、さらに冷却部Cにより金型Mを冷却して材料Xを硬化させることで便座10を成形することで、便座10の表面付近の結晶化を促進し、便座10の表面硬度を大きくすることができる。これにより、便座10の表面に傷がつくことをさらに抑制できる。
例えば、便座10を成形する際に、便座10の上面10bにおける加熱・冷却条件を、便座10の側面における加熱・冷却条件と異ならせることで、便座10の上面10bの表面硬度を便座10の側面の表面硬度よりも大きくすることができる。より具体的には、例えば、図5(b)に表したように材料Xを徐々に冷却して硬化させる際に、便座10の上面10bにおける温度の低下速度を、便座10の側面における温度の低下速度よりも小さくする(つまり、便座10の上面10bを、便座10の側面に比べてゆっくりと硬化させる)ことで、便座10の上面10bの表面硬度を便座10の側面の表面硬度よりも大きくすることができる。
図6は、実施形態に係る便蓋の一部を表す斜視断面図である。
図6に表したように、便蓋20は、上面20aと、側面20bと、有する。上面20aは、便蓋20の上方を向く面である。側面20bは、便蓋20の外周側を向く面である。側面20bは、便蓋20の外周側において、上面20aから下方に延びている。
なお、ここでは、「上方」や「下方」などの方向は、便蓋20が下ろされた状態(便座10の上に載置された状態)を基準にしている。
便蓋20は、熱可塑性樹脂を含む。便蓋20は、無機フィラーをさらに含んでもよい。熱可塑性樹脂及び無機フィラーとしては、上記の熱可塑性樹脂18a及び無機フィラー18bと同様のものを用いることができる。
便蓋20の上面20aの表面硬度は、便蓋20の側面20bの表面硬度よりも大きい。便蓋20の上面20aの表面硬度は、例えば、鉛筆硬度でB以上であり、好ましくは鉛筆硬度でHB以上である。便蓋20の側面20bの表面硬度は、便蓋20の上面20aの表面硬度に対して鉛筆硬度で1ランク以上低い。便蓋20の側面20bの表面硬度は、例えば、鉛筆硬度で6B以上2B以下であり、好ましくは鉛筆硬度で2Bである。表面硬度は、JIS K 5600-5-4:1999に準拠した鉛筆硬度として求めることができる。例えば、上面20aのうち、左右方向の中央の表面硬度を、上面20aの表面硬度の代表値とみなすことができる。例えば、側面20bのうち、上下方向の中央の表面硬度を、側面20bの表面硬度の代表値とみなすことができる。
このように、便蓋20の上面20aの表面硬度を便蓋20の側面20bの表面硬度よりも大きくすることで、便蓋20の上面20aの耐傷性を便蓋20の側面20bの耐傷性よりも高くすることができる。これにより、便蓋20の側面20bと比べて便蓋20の上面20aに傷がつきにくくなり、便蓋20の側面20bと比べて便蓋20の上面20aの傷が目立つことを抑制できる。したがって、拭き掃除などによって表面に傷がついたとしても、外観が悪化することを抑制できる。
便蓋20は、便座10と同様にして製造することができる。つまり、便蓋20は、例えば、加熱部Hにより加熱された金型Mに金型Mよりも高温に加熱された材料Xを充填して材料Xを徐々に冷却し、さらに冷却部Cにより金型Mを冷却して材料Xを硬化させることで成形することができる。
このように、加熱部Hにより加熱された金型Mに金型Mよりも高温に加熱された材料Xを充填して材料Xを徐々に冷却し、さらに冷却部Cにより金型Mを冷却して材料Xを硬化させて成形することで、便蓋20の表面付近の結晶化を促進し、便蓋20の表面硬度を大きくすることができる。これにより、便蓋20の表面に傷がつくことをさらに抑制できる。
以上説明したように、実施形態によれば、拭き掃除などによって表面に傷がついたとしても、外観が悪化することを抑制できる便座及び便蓋を提供することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、便座や便蓋などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置、設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10 便座、 10a 下面、 10b 上面、 10c 内側面、 10d 外側面、 10e 立面、 10f 湾曲面、 10h 開口部、 11 底板、 11a 底板基部、 11b 内周支持部、 11c 外周支持部、 11d 支持足、 11h 開口部、 12 上板、 12a 着座部、 12b 内周側壁部、 12c 外周側壁部、 12h 開口部、 13、14 第1、第2接合部材、 13a、14a 露出面、 18a 熱可塑性樹脂、 18b 無機フィラー、 20 便蓋、 20a 上面、 20b 側面、 30 本体部、 100 便座装置、 200 便器、 200a ボウル部、 500 トイレ装置、 C 冷却部、 H 加熱部、 M 金型、 S 内部空間、 X 材料

Claims (6)

  1. 下面と、
    前記下面の上方に位置する上面と、
    前記下面と前記上面とを接続する側面と、
    を備え、
    熱可塑性樹脂を含み、
    前記上面の表面硬度は、前記側面の表面硬度よりも大きく、
    前記下面の表面硬度は、前記側面の表面硬度よりも大きいことを特徴とする便座。
  2. 下面と、
    前記下面の上方に位置する上面と、
    前記下面と前記上面とを接続する側面と、
    を備え、
    熱可塑性樹脂を含み、
    前記上面の表面硬度は、前記側面の表面硬度よりも大きく、
    前記熱可塑性樹脂は、結晶性樹脂であり、
    加熱部により加熱された金型に前記金型よりも高温に加熱された材料を充填して前記材料を徐々に冷却し、さらに冷却部により前記金型を冷却して前記材料を硬化させることで成形されたことを特徴とする便座。
  3. 前記下面の表面硬度は、前記側面の表面硬度よりも大きいことを特徴とする請求項記載の便座。
  4. 前記側面は、立面と、前記上面と前記立面とを接続する湾曲面と、を有し、
    前記湾曲面は、一端において前記上面と接続され、他端において前記立面と接続され、
    前記湾曲面の表面硬度は、前記一端から前記他端に向かって小さくなることを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の便座。
  5. 前記上面の表面粗さは、前記側面の表面粗さよりも小さいことを特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載の便座。
  6. 上面と、
    前記上面に接続される側面と、
    を備え、
    熱可塑性樹脂を含み、
    前記上面の表面硬度は、前記側面の表面硬度よりも大きいことを特徴とする便蓋。
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