木造建築の骨格を構成する柱は、通常、壁材などで覆い隠されてしまい、その存在を認識できる機会は少ない。しかし、施工後も外部に露出したままとなる柱も存在しており、その具体例としては、玄関ポーチを覆う小屋根を支持する柱が挙げられる。この柱は、通路の左右両側に配置されるため、その存在が周囲の美観に大きな影響を与えることになる。このように、人目に触れることを前提とする柱は、美観にも十分な配慮が必要であり、その柱の据え付け箇所では、基礎などの台座部との連結を担う部品をできるだけ覆い隠すことが望ましい。この点に関して前記の特許文献1では、大半の部品を覆い隠すことができるものの、柱の側面にドリフトピンを打ち込んでおり、その端面が外部に露出するため、美観の面では課題が残っている。
本発明はこうした実情を基に開発されたもので、柱などの棒材の据え付け箇所において、その台座部との連結を担う部品を覆い隠し、美観を向上可能な連結具の提供を目的としている。
前記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、棒材の端部を台座部に据え付けるための連結具であって、前記棒材の内部に埋め込み且つ該棒材と一体化させる埋設具と、該棒材の端面に接触させる端接体と、前記台座部の表面に載せる固定板と、該固定板に差し込む固定ボルトと、からなり、前記固定板は、前記台座部の表面から突出する台座ボルトを介して該台座部に固定され、前記固定板には、前記固定ボルトの軸部を差し込むための貫通穴を設けてあり、且つ該固定板の底面側には、該固定ボルトの頭部を収容するための欠損部を形成してあり、該欠損部の外縁は、該固定板の側周面に到達しており、該固定ボルトは、前記端接体内部のメネジまたは前記埋設具のメネジのいずれかに螺合するものであり、前記欠損部は、前記端接体の底面よりも下方に露出する構成としてあり、前記台座部に固定された前記固定板に前記端接体を載せ、且つ該端接体に前記棒材を載せた状態において、該台座部と該端接体との隙間から前記欠損部に向けて工具を差し入れて前記固定ボルトを締め付けることで、該端接体および該棒材を該固定板に引き寄せ可能であることを特徴とする。
本発明による連結具は、柱などの棒材の一端側を台座部に据え付けるために用い、従来の柱脚金物と同等の機能を果たすものであり、埋設具と端接体と固定板と固定ボルトの四要素を中心に構成される。これらの四要素のうち、埋設具は、棒材の内部に覆い隠される。また固定板や固定ボルトは、端接体で覆い隠されるため、外部から視認することができない。そのほか棒材については、木材(各種集成材を含む)であることを前提とする。
台座部とは、棒材の一端側を強固に保持する役割を担うものであり、その具体例としては、コンクリート製の基礎のほか、土台や柱などの木材や、各種鋼材が挙げられ、台座部の表面と棒材の端面が対向するように配置される。さらに台座部の表面には、棒材を据え付けるため、あらかじめ台座ボルトが突出していることを前提とする。台座ボルトは、何らかの手段で台座部と強固に一体化してあり、棒材の引き抜きに対抗する役割を担い、一箇所の連結具において、一本だけの場合もあれば、複数本の場合もある。なお台座部がコンクリート製の基礎の場合、台座ボルトはアンカーボルトと称されることが多い。
台座部の表面は、水平面に限定されるものではなく、傾斜面や垂直面でも構わない。これに伴い、棒材が斜方向や水平方向に伸びることもある。また一箇所の連結具に対し、棒材は一本だけになることもあれば、複数本になることもある。このように棒材が複数本の場合、それぞれが異なる方向に伸びることになる。そのほか本願において、連結具を構成する各部品の形状や配置などの記載は、台座部の表面が水平面であり、そこに棒材が直立している状態に基づくものとする。
埋設具は、棒材の内部に埋め込んだ上、棒材と一体化させる金属部品であり、埋設具を介して棒材を台座部に引き寄せることになる。そして埋設具は、これまでに普及している様々な建築材料を流用可能であり、その具体例としては、ラグスクリューや異形棒鋼やシャフトが挙げられ、ラグスクリューの場合、その側周面から突出する凸条を棒材の内部に食い込ませ、棒材と緩みなく一体化させる。また異形棒鋼は、棒材の内部に埋め込み、接着剤で一体化させるが、シャフトについては、棒材の内部に埋め込み、ピンなどで固定することになる。なお埋設具は、相応の大きさを有することから、その埋め込みのため、棒材に下穴を加工することが多い。この下穴は、棒材の端面から内部に向けて加工するため、その入り口が棒材の側面に露出することはない。そのほか埋設具は、一本の棒材に対して一個とすることもあれば、複数個とすることもある。
固定板は、台座部の表面に載せる金属板であり、台座部と棒材との間に配置され、さらに台座ボルトを介して台座部に固定される。したがって固定板には、その表裏面を貫くアンカー穴を設けてあり、そこに台座ボルトを差し込むことになる。なお台座ボルトは、ある程度の位置誤差を有する可能性があり、これを吸収できるよう、アンカー穴24は余裕を見込んだ大きさとすることが多い。そのほか一本の棒材に対し、固定板は一枚だけ用いることもあれば、複数枚用いることもある。
端接体は、棒材の端面に接触させる金属部品であり、棒材の延長部分として機能するため、必然的に台座部と棒材との間に配置されることになる。したがって端接体の側面は、覆い隠されることなく外部に露出する。そして端接体の上面には棒材の端面が載るほか、端接体の底面は台座部の表面と対向することになるが、端接体の底面側は固定板に載せるため、端接体が台座部に接触することはなく、双方には隙間が確保されており、固定板の一部または全部は、端接体の底面よりも下方に位置することになる。そのため棒材に作用する下向きの荷重は、固定板を介して台座部に伝達することになる。そのほか美観に配慮し、端接体の上面形状は、棒材の横断面形状に揃えることがある。このように双方の形状を統一することで、端接体と棒材の側面同士は段差なく並び、端接体と棒材が一体化したような外観を呈する。ただし端接体については、棒材との調和を考慮した上で特徴的なデザインを採り入れ、連結具自体に独自の意匠性を持たせることもできる。
固定板の外形は、隣接する端接体の外形と同一とするか、または端接体の外形よりも小さいものとする。したがって端接体を固定板に載せた際、固定板が端接体の側面から突出することはなく、施工後、固定板は端接体で覆い隠され、外部にはほとんど露出することがない。そして端接体は、埋設具を介して棒材と一体化する場合もあれば、固定板と埋設具が互いに引き寄せ合う構成とすることで、端接体と棒材が単に密着するだけの場合もある。そのほか一個の端接体について、複数枚の固定板を用いることもある。
固定ボルトは、固定板の底面側から端接体の内部に向けて差し込み、端接体や埋設具を固定板に引き寄せ、棒材を台座部に据え付ける役割を担う。したがって固定板には、固定ボルトの軸部を差し込むため、貫通穴を設けるほか、端接体の内部には、抜き穴やメネジを設けるものとする。さらに、固定板の底面から固定ボルトの頭部が突出することを防ぐため、固定板の底面側には、段差状に削り込んだ欠損部を形成する。当然ながら欠損部の深さは、固定ボルトの頭部の高さよりも大きくする。そして台座部と固定板が一体化した状態においても、固定ボルトの締め付けを行えるよう、欠損部は、固定板の側周面に到達させ、固定ボルトの頭部を外部に露出させるものとする。このような事情から固定ボルトは、その頭部の外形状が多角形(六角形)のものを用いる。そのほか固定板に端接体を載せた際、端接体が欠損部を塞ぐことのないよう、各部の形状を調整するものとする。
台座部に棒材を据え付ける際は、まず棒材の内部に埋設具を埋め込み、埋設具を棒材と一体化させる。また固定板については、その底面側から固定ボルトを差し込んだ後、台座部の表面に載せ、さらに台座ボルトを介して台座部と固定板を一体化する。次に固定板に端接体を載せるほか、端接体に棒材を載せる。以降、台座部と端接体との隙間に工具を差し入れ、欠損部に露出する固定ボルトの頭部を回転させ、固定ボルトを締め付けていくと、端接体や棒材が固定板に引き寄せられる。
このように本発明では、連結具を埋設具と端接体と固定板と固定ボルトなどで構成し、棒材に埋設具を埋め込むほか、棒材の端面に端接体を接触させ、端接体を棒材の延長部分として機能させ、さらに台座部と一体化した固定板に端接体を載せた後、固定板の欠損部を利用して固定ボルトを締め付け、端接体や埋設具を固定板に引き寄せることで、台座部に棒材を据え付けることができる。しかも固定板や埋設具や固定ボルトは、端接体や棒材で覆い隠され、その存在を外部から認識することができない。
請求項2記載の発明は、棒材の端部を台座部に据え付けるための連結具であって、前記棒材の内部に埋め込み且つ該棒材と一体化させる埋設具と、該棒材の端面に接触させる端接体と、前記台座部の表面に載せる固定板と、該固定板の底面側に配置する固定ナットと、からなり、前記固定板は、前記台座部の表面から突出する台座ボルトを介して該台座部に固定され、前記固定板には、前記端接体内部のオネジまたは前記埋設具のオネジのいずれかを差し込むための貫通穴を設けてあり、且つ該固定板の底面側には、前記固定ナットを収容するための欠損部を形成してあり、該欠損部の外縁は、該固定板の側周面に到達しており、該固定ナットは、該オネジに螺合するものであり、前記欠損部は、前記端接体の底面よりも下方に露出する構成としてあり、前記台座部に固定された前記固定板に前記端接体を載せ、且つ該端接体に前記棒材を載せた状態において、該台座部と該端接体との隙間から前記欠損部に向けて工具を差し入れて前記固定ナットを締め付けることで、該端接体および該棒材を該固定板に引き寄せ可能であることを特徴とする。
この請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と一部だけが異なり、固定板の貫通穴には、固定ネジの軸部ではなく、棒材や端接体から固定板に向けて伸びるオネジが差し込まれる。さらに固定板の欠損部には、このオネジと螺合する固定ナットを配置する。したがって台座部に棒材を据え付ける際は、まず端接体と棒材を接触させ、端接体の底面からオネジを突出させる。また固定板については、台座ボルトを介して台座部と一体化させるほか、欠損部に固定ナットを配置しておく。次に固定板に端接体を載せ、その後、端接体から突出するオネジを欠損部に到達させ、固定ナットと螺合させる。以降、台座部と端接体との隙間に工具を差し入れ、欠損部に露出する固定ナットを締め付けると、端接体や棒材が固定板に引き寄せられる。
請求項3記載の発明は、固定板と端接体との関係を限定するものであり、端接体の底面側には、固定板を嵌め込むための嵌合溝を設けてあることを特徴とする。この嵌合溝は、固定板の側周面を緩みなく嵌め込み可能な大きさとしてあり、固定板と端接体との間でせん断荷重が伝達可能になる。なお固定板を嵌合溝に嵌め込んでいくと、やがて固定板と端接体が面接触して押し合う状態になり、それ以上の嵌め込みが不可能になる。このように固定板が完全に嵌まり込むことで、固定板と端接体との間で圧縮荷重の伝達が可能になる。そしてこの状態においても、固定板の一部は、端接体の底面から突出するよう、各部の形状を調整するものとする。その結果、固定板の欠損部は、端接体の底面よりも下方に露出することになり、固定ボルトなどの締め付けを妨げることはない。
請求項4記載の発明は、端接体の内部に支持軸を収容するものであり、端接体の内部には、貫通穴と同心に揃う位置に支持軸を配置してあり、支持軸の一端面は端接体の内面に接触し、他端面は固定板に接触するほか、支持軸は、固定ボルトまたは固定ナットのいずれかによって固定板に引き寄せられることを特徴とする。支持軸は、文字通り棒状のものであり、台座部と棒材を結ぶ方向に配置するが、その一端(上端)面は、端接体内部の天井に接触させるほか、他端(下端)面は、固定板の上面に載せる。その結果、固定板と端接体との間に作用する圧縮荷重は、支持軸を介して伝達されることになる。さらに支持軸により、固定板が端接体の内部に完全に入り込むことを防ぎ、端接体の底面よりも下方において、固定板の欠損部を露出させることができる。なお端接体の内部で支持軸を収容する空間は、嵌合溝に限定される訳ではなく、固定板が余裕で入り込むことのできる中空部であっても構わない。このように支持軸を用いることで、端接体の内部に大きな空間を確保することができる。
支持軸は、貫通穴と同心に配置するほか、何らかの手段で端接体と一体化させ、端接体の一部分として機能するものとする。さらに支持軸を固定板に引き寄せるため、支持軸には、メネジまたはオネジのいずれかを設けることがある。このメネジについては、固定板の貫通穴に差し込まれる固定ボルトと螺合させる。対してオネジについては、固定板の貫通穴に差し込んだ後、欠損部に配置された固定ナットと螺合させる。なお支持軸については、このようなオネジとメネジのいずれも設けることなく、単純な中空状とすることも可能であり、その場合、支持軸の内部には、固定ボルトやオネジ(埋設具などから突出する物)が通り抜けることになる。
請求項1記載の発明のように、連結具を埋設具と端接体と固定板と固定ボルトなどで構成し、棒材に埋設具を埋め込むほか、棒材の端面に端接体を接触させ、端接体を棒材の延長部分として機能させ、さらに台座部と一体化した固定板に端接体を載せた後、固定板の欠損部を利用して固定ボルトを締め付け、端接体や埋設具を固定板に引き寄せることで、台座部に棒材を据え付けることができる。しかも固定板や埋設具や固定ボルトは、端接体や棒材で覆い隠され、その存在を外部から認識することができないため、美観が向上する。なお端接体については、棒材と一体でその存在を外部から認識できるため、棒材との調和を考慮した形状や色彩を導入し、十分な美観を確保するものとする。
請求項2記載の発明のように、連結具を埋設具と端接体と固定板と固定ナットなどで構成し、棒材に埋設具を埋め込むほか、棒材の端面に端接体を接触させ、端接体を棒材の延長部分のように機能させ、さらに台座部と一体化した固定板に端接体を載せ、端接体側から突出するオネジを欠損部の固定ナットに螺合させた後、固定板の欠損部を利用して固定ナットを締め付け、端接体や埋設具を固定板に引き寄せることで、台座部に棒材を据え付けることができる。しかも固定板や埋設具や固定ナットは、端接体や棒材で覆い隠されるため、請求項1記載の発明と同様、美観が向上する。
請求項3記載の発明のように、端接体の底面側には、固定板を嵌め込むための嵌合溝を設けることで、固定板と端接体との間でせん断荷重を伝達可能になる。そのため連結具の剛性を一段と向上することができる。
請求項4記載の発明のように、端接体の内部に支持軸を配置し、支持軸を介して固定板と端接体との間の圧縮荷重を伝達させることで、固定板の全体が端接体の内部に入り込むことを防ぎながら、端接体の内部に大きな空間を確保することができる。そのため端接体の軽量化が実現するほか、台座ボルトやそれに付属する部品を端接体の内部に無理なく収容することができる。
図1は、本発明による連結具の形状例と使用状態例を示しており、ここでは柱に相当する棒材71を平面状の台座部81に据え付けることを想定している。したがって棒材71は直立しており、しかもその横断面は正方形となっている。さらに棒材71は木製だが、信頼性などの観点から集成材を用いることが多い。また台座部81は、コンクリート製の基礎であり、その上面は段差のない単純な水平面に仕上げてあり、そこから台座ボルト84が突出している。台座ボルト84の配置は、棒材71に対応しているほか、台座ボルト84の根元部分は台座部81に埋め込まれており、棒材71に作用する引張荷重を受け止めることができる。なおここでの台座ボルト84は、棒材71の中心と一致するように配置してある。そして棒材71を据え付けに用いる連結具は、埋設具51と端接体31と固定板11と固定ボルト18の四要素を中心に構成されている。
埋設具51は、棒材71の内部に埋め込む金属部品であり、この図では汎用のラグスクリューを用いている。埋設具51の側周面には、螺旋状に伸びる凸条54が突出しているほか、埋設具51の一端面には六角形の頭部55を設けてあり、頭部55の中心にメネジ58を設けてある。そして埋設具51は、棒材71の下端面中心から真上に伸びる下穴75に埋め込むが、その際、凸条54が下穴75の内周面に食い込み、埋設具51は棒材71と強固に一体化する。
端接体31は、直方体形状の金属部品であり、台座部81と棒材71との間に挟み込むが、この図の端接体31の平面形状は、棒材71の横断面と同一としてあり、双方の側面は段差なく並ぶ。また端接体31は単純な直方体形状だが、その底面側には、図の右側のように、嵌合溝42や空洞部43などを形成してある。そのうち嵌合溝42は、端接体31の側面近傍に到達する大径の円形となっているが、その深さは抑制されている。そして嵌合溝42の中心には、より深い位置に到達する空洞部43を形成してあり、そこには台座ボルト84などが収容される。
端接体31は、棒材71の延長部分として機能するため、双方は強固に一体化させる必要があり、端接体31の内部に接続ボルト38を差し込み、その先端部を埋設具51のメネジ58に螺合させることで、端接体31と棒材71が互いに引き寄せ合い、密着することになる。この接続ボルト38の軸部を差し込むため、端接体31の空洞部43の底面には、端接体31の上面に到達する抜き穴45を設けてある。なおこの図では、埋設具51と接続ボルト38を一組だけとしているため、端接体31と棒材71との間でネジレを生じる恐れがあり、これを防ぐため、端接体31から棒材71に向け、二本のネジ釘39を差し込んでいる。そのため端接体31の内部には、二箇所に釘穴49を設けてある。釘穴49は空洞部43よりも外側に位置しており、またその入り口は、嵌合溝42の底面に位置している。さらに釘穴49の途中でネジ釘39の頭部を保持できるよう、釘穴49の内径には段差を設けてある。
固定板11は、連結具の最下部に位置する円形の金属部品であり、台座部81の上面に載り、さらに台座ボルト84を介して台座部81に固定される。したがって固定板11の中心には、台座ボルト84を差し込むため、アンカー穴24を設けてあり、アンカー穴24に台座ボルト84を差し込み、固定板11を台座部81の上面に載せた後、台座ボルト84に台座ナット88を螺合させ、これを締め付けると固定板11が台座部81に密着する。なお台座ボルト84は、ある程度の位置誤差を有する可能性があり、これを吸収できるよう、アンカー穴24は余裕を見込んだ大きさとしてある。そのため台座ナット88を安定して配置できるよう、アンカー穴24は、大ワッシャ86と小ワッシャ87の二枚で塞いでいる。ただしこのように大ワッシャ86と小ワッシャ87を重ねることで、水平荷重(せん断荷重)による固定板11の移動を生じやすくなることがある。そこで固定板11の上面には、大ワッシャ86が緩みなく嵌まり込む丸溝26を設けてあり、固定板11と大ワッシャ86との滑りを防いでいる。
端接体31は、固定板11を覆い隠すように配置するが、その際、固定板11の側周面は、端接体31の嵌合溝42に嵌まり込み、端接体31は固定板11に対し、水平方向に移動不能になる。ただし嵌合溝42の深さは、固定板11の厚さよりも小さくしてあり、固定板11の全体が嵌合溝42に嵌まり込むことはない。したがって端接体31は台座部81に接触することができず、台座部81と端接体31には隙間が確保される。また固定板11と端接体31は、固定ボルト18で一体化する。固定ボルト18は、固定板11から端接体31に向けて差し込むことになるが、その軸部を通すため、固定板11には貫通穴28を設けてあり、その先の端接体31にはメネジ48を設けてある。そしてこの図では二本の固定ボルト18を用いるため、当然ながら貫通穴28とメネジ48も二組になる。さらに端接体31のメネジ48の入り口側には、固定ボルト18の先端部を誘導するため、円錐状の導入部46を設けてある。なお端接体31の嵌合溝42の底面には、二箇所の導入部46と二箇所の釘穴49が十字状に並んでいる。
固定ボルト18は、固定板11の底面側から端接体31のメネジ48に向けて差し込むことになるが、固定板11は台座部81の上面に載るため、固定ボルト18の頭部を固定板11の底面から突出させることはできない。そこで固定板11の底面側には、図の右下のように、貫通穴28を囲むように削り込んだ欠損部27を設けてあり、そこで固定ボルト18の頭部を収容する。さらに台座部81と固定板11が一体化した状態においても、固定ボルト18の締め付けを行えるよう、欠損部27は、固定板11の側周面に到達させている。このような事情により固定ボルト18は、その頭部が多角形(六角形)のものを用いる必要があり、六角穴付きボルトなどを用いることはできない。また構造上、端接体31は台座部81に接触することができないため、台座部81と端接体31には隙間が確保されることになり、この隙間にスパナなどの工具Tを差し入れ、固定ボルト18を締め付けることができる。
台座部81の上面には、台座ボルト84から所定の距離を空けて目印89を描いてあり、固定板11の側周面にも同様に目印29を描いてあり、施工時、固定板11を台座部81に載せる際は、双方の目印29、89が重なるよう、固定板11の位置を調整する。なお固定板11を台座部81に載せるのに先立ち、固定ボルト18を貫通穴28に差し込んでおく。そして固定板11の位置を調整した後、台座ボルト84に大ワッシャ86を差し込み、さらに大ワッシャ86を丸溝26に嵌め込み、次に小ワッシャ87を差し込み、最後に台座ナット88を螺合させ、これを締め付けると固定板11が台座部81と一体化する。
棒材71については、その下穴75に埋設具51を埋め込んだ後、棒材71の下端面に端接体31を接触させ、次に端接体31の底面側から接続ボルト38とネジ釘39を差し込み、端接体31を棒材71と一体化させる。この接続ボルト38は、抜き穴45を経て埋設具51のメネジ58に螺合させるが、ネジ釘39については、釘穴49を経て棒材71の下端面から内部に入り込む。そして、棒材71と一体化した端接体31を固定板11の上方に配置し、端接体31の嵌合溝42に固定板11を嵌め込み、さらに台座部81と端接体31との隙間から工具Tを差し入れ、固定ボルト18を締め付けると、棒材71の据え付けが完了する。
図2は、図1の棒材71を台座部81に据え付けていく途中段階を示しており、まずは図の左側のように棒材71の下穴75に埋設具51を埋め込み、その後、図の右側のように端接体31と棒材71を一体化する。施工に先立ち、埋設具51を棒材71に埋め込む際は、埋設具51の先端を棒材71の下穴75に接触させ、次に埋設具51を回転させることで凸条54が下穴75の内周面に食い込んでいき、最終的には埋設具51が棒材71と一体化され、その全体が下穴75に収容される。なお固定板11については、台座部81の上面に載せるのに先立ち、固定板11の底面側から貫通穴28に固定ボルト18を差し込むものとする。
その後、図の右側のように棒材71の下端面に端接体31を接触させ、次に端接体31の中央の空洞部43に接続ボルト38を接近させ、その軸部を抜き穴45に差し込んだ後、埋設具51のメネジ58に螺合させ、さらに接続ボルト38を締め付けていくと、やがて端接体31と棒材71が一体化する。ただし一本の接続ボルト38だけでは、双方にネジレを生じる恐れがあり、接続ボルト38を囲むように二本のネジ釘39を差し込む。ネジ釘39は端接体31の釘穴49を経て、棒材71の下端面に到達する。なお釘穴49の途中でネジ釘39の頭部を保持できるよう、釘穴49の内径には段差を設けてある。
固定ボルト18の差し込みを終えた固定板11は、台座部81に接近させていき、そのアンカー穴24に台座ボルト84を差し込み、固定板11を台座部81の上面に載せる。その後、固定板11を正確な位置に据え置くため、台座部81と固定板11の双方の目印29、89を一致させ、次に台座ボルト84に大ワッシャ86を差し込む。大ワッシャ86は、固定板11の丸溝26に緩みなく嵌まり込み、水平荷重(せん断荷重)を伝達することができる。さらに小ワッシャ87を差し込み、最後に台座ナット88を螺合させ、これを締め付けると、台座部81と固定板11が一体化する。なおこの段階において、固定ボルト18の頭部は欠損部27に収容されているが、欠損部27は固定ボルト18の頭部に対して余裕があり、固定ボルト18は自在に回転可能である。
図3は、図2の後の段階を示しており、図の左側のように、棒材71と一体化した端接体31を固定板11の上方に配置し、その後に固定ボルト18を締め付けると、図の右側のように、棒材71の据え付けが完了する。なお図の下方は、棒材71の据え付けが完了した段階の外観を示している。施工時、端接体31が一体化した棒材71を吊り上げ、固定板11の真上に移動させ、次に棒材71を徐々に下降させていくと、やがて図の左上のように、固定ボルト18が端接体31の導入部46に入り込み、棒材71の自由な移動が規制される。この段階において、端接体31は固定板11の上面よりも上方に位置しており、この際、固定板11の欠損部27に向けて工具Tを差し入れ、固定ボルト18を締め付けていく。その結果、固定ボルト18は端接体31のメネジ48と螺合し、締め付けに伴い、端接体31は徐々に下降していき、やがて端接体31の嵌合溝42に固定板11が緩みなく嵌まり込み、さらに固定板11の上面が嵌合溝42の底面に接触すると、棒材71の据え付けが完了する。この状態において、端接体31の空洞部43には、台座ボルト84や台座ナット88などが収容される。
棒材71の据え付けが完了した段階においても、固定板11の全体が嵌合溝42に嵌まり込む訳ではなく、端接体31が台座部81と接触することはない。そのため欠損部27が端接体31で覆い隠されることはなく、固定ボルト18の締め付け作業を妨げることはない。当然ながら固定板11と嵌合溝42との嵌まり込みや、欠損部27の大きさなどは、固定ボルト18の締め付けを妨げないように配慮する。そして図の下方のように棒材71の据え付けを終えると、固定板11や埋設具51などの部品は覆い隠されてしまい、端接体31と棒材71の双方の側面だけが外部に露出することになり、棒材71の木目と端接体31の金属光沢が調和した素晴らしい美観を呈する。なお台座部81と端接体31には、隙間が残ることになるが、これについては美観に影響を与えることはなく、しかもこの隙間により、何らかの事情で棒材71の交換や撤去を行う際も、作業を円滑に進めることができる。また台座部81と端接体31に隙間が残ることで、台座部81の表面に残る起伏の影響を受けにくくなるといった効果もある。
図4は、本発明による連結具において、棒材71には四個の埋設具51を埋め込んでいるほか、台座部81は単純な平面状ではなく、角錐形とした形態を示している。ここでの台座部81は、棒材71の横断面に応じた角錐形としてあり、その上面の中心から台座ボルト84が突出している。また固定板12は円形であり、その四箇所に貫通穴28を設けてあり、しかも個々の貫通穴28に欠損部27を設けてあるが、台座ナット88などで台座部81と一体化する点は、先の図と同じである。そして棒材71については、その下端面に四個の埋設具51を埋め込んでおり、埋設具51のメネジ58に接続ボルト38が螺合することで、端接体32と棒材71が一体化する。このように埋設具51を四個とすることで、端接体32と棒材71でネジレが生じることはない。
端接体32は、棒材71の横断面に応じた直方体形状であり、その底面側には、固定板12を嵌め込むため、嵌合溝42を設けてあり、その中心には、台座ボルト84などを収容するため、空洞部43を設けてある。さらに嵌合溝42の底面には、導入部46と抜き穴45が四箇所ずつ交互に並んでいる。導入部46は円錐状であり、その奥には固定ボルト18と螺合するメネジ48を設けてある。対して抜き穴45は、埋設具51と螺合する接続ボルト38を差し込むためのものであり、その途中で接続ボルト38の頭部を保持できるよう、抜き穴45の内径には段差を設けてある。なお、固定板12の全体が嵌合溝42に嵌まり込むことはなく、欠損部27が端接体32で覆い隠されることはない。そのため台座部81と端接体32との隙間を利用し、固定ボルト18を締め付けることができる。そのほか台座部81と固定板12の双方には、位置決めのため、目印29、89が描かれている。
図5は、図4の棒材71を台座部81に据え付けていく過程を示しており、まずは図の左側のように端接体32と棒材71を一体化させ、次に図の右側のように棒材71を台座部81に据え付ける。施工に先立ち、棒材71に四個の埋設具51を埋め込み、次に棒材71の下端面に端接体32を接触させ、さらに端接体32から埋設具51に向けて接続ボルト38を差し込み、端接体32を棒材71に密着させる。また固定板12については、その底面側から固定ボルト18を差し込み、次に固定板12を台座部81の上面に載せ、その後、目印29、89に基づいて固定板12の位置を調整する。そして台座ボルト84に大ワッシャ86と小ワッシャ87を差し込んだ後、台座ボルト84に螺合させた台座ナット88を締め付けると、固定板12が台座部81と一体化する。この状態では図の左下のように、固定板12から四本の固定ボルト18が突出した状態になるが、その頭部は欠損部27に露出しており、工具Tで回転させることができる。
端接体32と棒材71を一体化させるほか、台座部81と固定板12を一体化した後、固定板12の上方に棒材71を配置する。そして棒材71を徐々に下降させていくと、やがて固定ボルト18の先端部が導入部46に入り込み、次に固定ボルト18の頭部を工具Tで回転させると、固定ボルト18は、導入部46の奥のメネジ48と螺合し始める。以降、四本の固定ボルト18を均等に締め付けていくと、棒材71が徐々に下降していき、やがて嵌合溝42に固定板12が嵌まり込み、固定板12の上面が嵌合溝42の底面に接触すると、棒材71の据え付けが完了する。なおこの状態においても、台座部81と端接体32には隙間が確保されており、工具Tの差し入れが可能である。
図6は、本発明による連結具において、固定ボルト18を端接体33ではなく埋設具51に螺合させる形態を示している。この図の固定板13は、これまでの円形ではなく正方形としてあり、これに応じて端接体33の嵌合溝42も正方形としてある。また固定板13には、固定ボルト18を差し込むための貫通穴28を四箇所に設けてあるほか、端接体33には、これと同心になる位置に抜き穴45を設けてある。ここでの抜き穴45は、単に固定ボルト18の軸部が通るだけであり、途中で内径が変わることはない。そして棒材71には、貫通穴28や抜き穴45と同心になる位置に埋設具51を埋め込む。そのほか、固定板13の底面側から固定ボルト18を差し込む点は、これまでの各図と同じである。
固定板13の底面側には、貫通穴28を囲むように欠損部27を設けてあるほか、中心にはアンカー穴24を設けてある。また嵌合溝42は、固定板13の一部だけが嵌まり込む深さとしてあり、嵌合溝42に固定板13が完全に嵌まり込んだ状態においても、欠損部27が覆い隠されることはない。なおこの図の形態では、端接体33だけを棒材71と一体化させることが不可能であり、固定ボルト18が埋設具51に螺合することで固定板13と棒材71が互いに引き寄せ合い、その間に端接体33が挟み込まれる。
図7は、図6の棒材71を台座部81に据え付けていく過程を示しており、まずは図の左上のように台座部81と固定板13を一体化させ、次に図の右上のように固定板13の上面に端接体33を載せ、その後、図の右下のように台座部81に棒材71を据え付ける。図の左上のように、台座ボルト84を介して台座部81と固定板13を一体化する際は、あらかじめ固定板13の貫通穴28に固定ボルト18を差し込んでおく。次に固定板13の上方に端接体33を配置し、端接体33の抜き穴45に固定ボルト18を差し込むほか、端接体33の嵌合溝42に固定板13を嵌め込むと、やがて固定板13の上面と嵌合溝42の底面が接触し、端接体33は固定板13で保持された状態になる。その際、台座部81と端接体33には隙間が確保され、この隙間に工具Tを差し入れることで、固定ボルト18を回転させることができる。
端接体33の嵌合溝42に固定板13が嵌まり込んだ際は、台座ボルト84などが端接体33の空洞部43に収容されるほか、端接体33の上面からは固定ボルト18の軸部が突出する。そして端接体33に棒材71を載せると、固定ボルト18の先端部が埋設具51のメネジ58と接触することになるが、その後に台座部81と端接体33との隙間から工具Tを差し入れ、固定ボルト18を回転させると、やがて固定ボルト18が埋設具51と螺合し、さらに四本の固定ボルト18を均等に締め付けていくと、最終的には端接体33と棒材71が接触し、図の右下のように、棒材71の据え付けが完了する。このように据え付けを完了すると、端接体33と棒材71の双方の側面は段差なく並ぶほか、固定板13や埋設具51などは覆い隠され、端接体33と棒材71の双方の側面だけが外部に露出する。
図8は、本発明による連結具において、端接体34の内部に支持軸62を配置したほか、一個の端接体34に対し、二枚の固定板14を嵌め込む形態を示している。ここでの棒材71の横断面は、細長の長方形となっており、これに応じて台座ボルト84を二本に増やしており、個々の台座ボルト84に固定板14を配置している。なお、ここでの台座部81は単純な平面状であり、その上面から台座ボルト84が突出している。また固定板14は円形であり、その側周面の近傍には、貫通穴28を四箇所に設けてあるほか、台座ボルト84を差し込むため、中心にアンカー穴24を設けてある。当然ながら二枚の固定板14は同一形状である。
棒材71には八個の埋設具52を埋め込むが、この図の埋設具52は、これまでの物とは異なり、頭部55からオネジ57が突出している。また端接体34は、棒材71の横断面に応じた細長の直方体形状であり、二枚の固定板14を嵌め込めるよう、嵌合溝42を二箇所に設けてある。そして個々の嵌合溝42には、支持軸62を四本配置する。支持軸62は、嵌合溝42の天井と固定板14の上面との間に挟み込まれ、固定板14の全体が嵌合溝42に嵌まり込むことを防ぐほか、端接体34に作用する下向きの荷重は、支持軸62と固定板14を介して台座部81に伝達される。そのほか端接体34の上面には、埋設具52のオネジ57を差し込むため、抜き穴45を設けてある。この抜き穴45は、嵌合溝42に到達している。
個々の支持軸62は円柱形状であり、その下端面の中心には円錐状の導入部46を設けてあり、導入部46の奥にはメネジ48を設けてある。このメネジ48は支持軸62の上端面に到達しているため、支持軸62は中空になる。そして支持軸62の導入部46やメネジ48は、固定板14の貫通穴28と同心で配置するため、固定ボルト18は、導入部46を経てメネジ48と螺合する。さらに支持軸62の上端面は、嵌合溝42の天井に接触させるが、その際、メネジ48と抜き穴45を同心に揃え、埋設具52のオネジ57が支持軸62のメネジ48と螺合できるようにする。したがってこのメネジ48は、その下方で固定ボルト18と螺合するほか、上方で埋設具52のオネジ57と螺合することになり、支持軸62を介して固定板14と棒材71が互いに引き寄せ合うことになる。
図9は、図8の連結具を構成する端接体34などの詳細を示している。図の右上のように端接体34の底面側には、嵌合溝42を二箇所に設けてある。個々の嵌合溝42は単純な円断面であり、その中に固定板14を緩みなく嵌め込むことができる。また図の左下のように固定板14には、貫通穴28を四箇所に設けてあり、個々の貫通穴28を囲むように欠損部27を設けてあり、さらに固定板14の中心にはアンカー穴24を設けてある。そのほか図の中程では、端接体34と棒材71を一体化する過程を示している。
施工に先立ち、棒材71の下穴75に埋設具52を埋め込むが、埋設具52のオネジ57は、棒材71から突出させ、施工時にはこのオネジ57を端接体34の抜き穴45に差し込み、嵌合溝42に到達させる。そして端接体34の嵌合溝42に支持軸62を差し入れ、埋設具52のオネジ57を支持軸62の上端面のメネジ48に螺合させ、さらに支持軸62を締め付けていくと、やがて埋設具52が支持軸62に引き寄せられ、最後には端接体34と棒材71が一体化する。このように端接体34と棒材71を一体化した後、嵌合溝42に固定板14を嵌め込むことになるが、固定板14は支持軸62の下端面に接触するため、固定板14をそれ以上深く嵌め込むことはできない。この状態において、固定板14の欠損部27が端接体34の底面よりも下方に露出するよう、各部の形状を調整してある。
図10は、図8の棒材71に端接体34を一体化した後、棒材71を台座部81に据え付ける直前の状態を示している。埋設具52のオネジ57は嵌合溝42に到達しており、これを支持軸62のメネジ48に螺合させることで、端接体34と棒材71が一体化する。また台座部81の上面には、固定板14が二枚並んでおり、それぞれが台座ボルト84を介して台座部81と一体化している。そして二枚の固定板14からは八本の固定ボルト18が突出しており、それぞれが支持軸62の導入部46に入り込み、その奥のメネジ48と螺合する。このように、固定ボルト18と支持軸62と埋設具52は同心で並んでおり、これらを介して棒材71を固定板14に引き寄せることができる。
端接体34は金属製であり、しかもその側面は外部に露出する。そのため端接体34の側面には、溶接などで様々な金属部品を取り付け可能であり、ここでは端接体34の側面にクレビス65を取り付け、これを介してテンションロッド67の一端側を保持している。なおクレビス65とテンションロッド67は、ピン66を介して接続されており、テンションロッド67の引き出し方向を調整することができる。またこの図では、クレビス65を端接体34に取り付ける手段として溶接を想定しているが、ボルト類を用いることもできる。
図11は、図10の後、棒材71の据え付けを完了した最終段階を示している。台座部81と端接体34には隙間が確保されており、これを利用して固定ボルト18を最後まで締め付けることができる。そして棒材71の据え付け後は、固定板14や固定ボルト18が端接体34で覆い隠され、外部からは端接体34と棒材71の双方の側面だけが視認可能である。また端接体34の側面には、クレビス65を介してテンションロッド67が保持されている。このように端接体34は金属であるため、様々な部品を高い強度で取り付けることができる。その場合、美観への配慮を要するが、この図のようなクレビス65のほか、ガゼットプレートなどを取り付けることもできる。
図12は、図8の連結具を一部だけ変更した形態を示しており、棒材71を二本としたほか、支持軸63については、下端面からオネジ47が突出している物を用いている。ここでは端接体34の大きさを有効活用し、一個の端接体34に二本の棒材71を載せているが、いずれも斜方向に伸びており、端接体34から離れるに連れて互いに遠ざかっていく。なお個々の棒材71には四個の埋設具52を埋め込んでおり、そこから突出するオネジ57を端接体34に差し込んでいる点は、先の図8と同じである。また支持軸63の上端面にはメネジ48を設けてあり、下端面からはオネジ47が突出しており、このメネジ48には、埋設具52のオネジ57を螺合させる。対して支持軸63の下端面のオネジ47は、固定板15の貫通穴28に差し込み、その先端部を欠損部27に到達させる。そのほか固定板15は、先の図8と同じ物であり、その欠損部27に固定ナット19を配置し、支持軸63のオネジ47に螺合させる。したがって埋設具52は、支持軸63を介して固定板15に引き寄せられ、固定ナット19の締め付けを終えると、棒材71の据え付けが完了する。
図13は、本発明による連結具において、台座部82を木製の柱としているほか、棒材71は台座部82から水平方向に伸びている形態を示している。ここでの棒材71は、水平方向に伸びる梁であり、その一端側を台座部82で支持しており、台座部82と棒材71との連結のため、連結具を用いている。そしてこの図では、台座部82の側面から台座ボルト85を突出させることになるが、ここでの台座ボルト85は、その一端側に異形棒鋼を一体化した構成であり、この異形棒鋼部分を台座部82の下穴83に埋め込み、接着剤で固定している。また固定板15は、先の図8と同じ物であり、その中心にアンカー穴24を設けてあり、これを囲むように貫通穴28を四箇所に設けてあり、個々の貫通穴28には欠損部27を形成してある。
棒材71の端面には下穴75を四箇所に加工してあり、個々の下穴75に埋設具52を埋め込むことになるが、ここでの埋設具52は、先の図8と同様、その一端面からオネジ57が突出している。また端接体36は、棒材71の横断面に応じた形状としてあり、その中央には空洞部43を設けてあり、そこで台座ボルト85などを収容することができる。そして空洞部43の周囲には、埋設具52のオネジ57を差し込むため、抜き穴45を四箇所に設けてある。そのほか端接体36の底面側(図の右側)には、固定板15を嵌め込むため、嵌合溝42を設けてある。
棒材71に埋設具52を埋め込むと、そのオネジ57だけが棒材71の端面から突出する。その後、棒材71に端接体36を接触させると、オネジ57が抜き穴45を通り抜けて嵌合溝42に到達する。また台座ボルト85を台座部82に固定した後、固定板15を台座部82に接触させ、次に台座ボルト85に大ワッシャ86と小ワッシャ87を差し込み、その後に台座ナット88を螺合させると、台座部82に固定板15が一体化される。そして個々の欠損部27に固定ナット19を配置し、次に端接体36と棒材71を固定板15に接近させていくが、その際、埋設具52のオネジ57を貫通穴28に差し込み、さらにオネジ57に固定ナット19を螺合させ、その後に固定ナット19を締め付けていくと、埋設具52が固定板15に引き寄せられ、棒材71の据え付けが完了する。
図14は、図13の棒材71を台座部82に据え付けていく過程を示しており、まずは図の左上のように台座部82に台座ボルト85を固定し、次に図の右上のように台座部82と固定板15を一体化し、その後、図の右下のように棒材71の据え付けが完了する。図の左上のように、台座ボルト85を台座部82に固定すると、そのネジ部分だけが台座部82の側面から突出する。次に固定板15を台座部82に接近させ、固定板15の中心に台座ボルト85を差し込み、併せて固定板15を台座部82の側面に接触させ、さらに台座ボルト85に螺合させた台座ナット88を締め付けると、台座部82と固定板15が一体化され、以降、個々の欠損部27に固定ナット19を配置する。
その後、固定板15を覆い隠すように端接体36を配置し、その嵌合溝42に固定板15を嵌め込み、さらに端接体36に棒材71を接触させるが、その際、埋設具52のオネジ57を欠損部27に到達させ、そこに配置されている固定ナット19に螺合させる。そして四箇所の固定ナット19を均等に締め付けていくと、徐々に棒材71が固定板15に引き寄せられていき、最後には台座部82に棒材71が据え付けられる。なおこの状態においても、台座部82と端接体36には隙間が確保されており、後に固定ナット19を緩めることもできる。
図15は、三本の棒材71を据え付けることができる連結具の形状例を示している。ここでの三本の棒材71は、個々に伸びる方向が異なり、中央の一本は直立しているが、これを挟み込むように配置される二本は斜方向に伸びており、それぞれの棒材71の下端面の中心に埋設具51が埋め込まれている。またここで用いる端接体35は、棒材71を載せるための平面を三箇所に設けてあり、そのうち中央の一箇所は水平面だが、その両側は傾斜面としてあり、個々の平面には抜き穴45を設けてある。さらに端接体35の底面側には、固定板11を嵌め込むための嵌合溝42や、固定ボルト18と螺合するメネジ48などを設けてあり、固定ボルト18を介して端接体35を固定板11に引き寄せ、三本の棒材71を一括して台座部81に据え付けることができる。なおこれまでの各図は、本発明による連結具の構成例を示すものであり、各図に描かれた様々な要素を実現可能な範囲で組み合わせることで、用途に応じた最適な連結具を導入することができる。