(実施例1)
図1は、通信システム100の構成を示す。通信システム100は、ネットワーク10、管理装置12、基地局装置14と総称される第1基地局装置14a、第2基地局装置14b、第3基地局装置14c、端末装置16と総称される第1端末装置16a、・・・、第8端末装置16hを含む。ここで、通信システム100に含まれる基地局装置14の数は「3」に限定されず、端末装置16の数は「8」に限定されず、それらより多くてもよく、それらよりも少なくてもよい。通信システム100において、複数の端末装置16間での通信が行われる。
端末装置16は、IPトランシーバ、PoC(Push-to-Talk over Cellular)トランシーバとも呼ばれ、音声通信を実行する。音声通信はプッシュ・ツー・トーク方式であり、個別呼出、グループ呼出、一斉呼出、近隣呼出も可能である。このような音声通信を実行するために、端末装置16は基地局装置14に接続される。ここで、基地局装置14と端末装置16との間における通信方式には、半二重または全二重通信が使用される。なお、本実施例では、端末装置16がIP無線通信を行う場合を例に説明するが、これに限定されるものではない。端末装置16は、IPトランシーバに限らず、IP無線通信を行わない通常の携帯電話やスマートフォンであってもよい。例えば、端末装置16は、テキストデータや画像データを含むメッセージを送受信してもよい。つまり、端末装置16は通話に限らず、データ通信等を行ってもよい。
複数の基地局装置14は、ネットワーク10により互いに接続される。ネットワーク10は、例えばIP(Internet Protocol)ネットワークである。ネットワーク10には管理装置12が接続される。管理装置12は、例えばSIP(Session Initiation Protocol)サーバ等により構成され、端末装置16間で通話する際のSIPシーケンス処理を実行する。
このような構成において、端末装置16の使用者(ユーザ)は、端末装置16の通話ボタンを押下することによって、他の端末装置16を使用する他の使用者との音声通話を実行する。通信方式が半二重通信である場合、ある音声通話に係る複数の端末装置16において、いずれかの使用者が通話ボタンを押下し発話している間にわたって、他の使用者は通話ボタンを押しても発話できない。
また、端末装置16がスマートフォンである場合、端末装置16へIP無線通信用アプリケーションのインストールがなされることによって、前述のプッシュ・ツー・トーク方式での通話が可能となる。その際、スマートフォン等の端末装置16には、移動体通信事業者が発行するSIMが装着される。移動体通信事業者は様々な移動体通信サービスを提供しており、SIMには移動体通信事業者が提供する移動体通信サービス内容と、移動体通信サービスの提供先を識別するための情報が記憶されている。以下は、移動体通信事業者が提供する移動体通信サービスの契約例(料金プラン、料金体系)となる。
(1)1つ目の契約例(料金プラン)では、通信速度は所定の値に制限されているが、通信量は制限されることなく通信をすることができる。
(2)2つ目の契約例(料金プラン)では、通信速度は(1)よりも速い速度で通信できるが、所定の期間内で所定の通信量(例えば一ヶ月間で3ギガバイト)で制限が掛かる。この制限を超えた場合、所定の期間の残りの期間において、通信速度が通常よりも遅い速度に制限される状態、あるいは追加料金を払わないと通信不可の状態になる。
一般的に通信料金(コスト)は(1)の方が安価であるが、回線の混雑時、例えば通勤時間帯や昼休み時間では、利用者が増え、通信トラフィックが増えるため、通信速度が極端に低下する場合がある。また、近年のスマートフォン等の端末装置16には、複数のSIMを装着することが可能なモデルもある。スマートフォンが複数のSIMを装着可能な場合、ユーザは例えば前記(1)の内容で契約されたSIMと、前記(2)の内容で契約されたSIMを同時に装着し、通信時に任意のタイミングで使用するSIMを切り替えることができる。すなわち、スマートフォンへSIMを装着しなおすことなく、通信の目的に応じて異なる料金プランのSIMを切り替えることが可能となる。このような場合、端末装置16は複数の通信手段を備えているといえる。また、端末装置16は複数の通信手段の中から1つの通信手段を選択して通信を行うともいえる。
通信システム100の端末装置16が音声、映像通話を行う際、通話内容の重要度が異なる場合がある。重要度の高い通話内容とは、例えば工事現場の現場責任者からの指示を伝える通話や、施設を警備している際に事故が発生した場合や、不審者を発見した場合、非常事態が発生した際の通話などである。重要度の高くない、または重要度の低い通話内容とは、例えば工事現場での作業者同士の通話や、施設を警備している警備員による定時報告等の通話である。端末装置16が複数のSIMを装着している場合、前述の様に、ユーザは任意のタイミングで使用するSIMを切り替えることができる。ユーザが前述の(1)の内容で契約したSIMを選択した状態で通話を受信した場合、回線速度の低下などの理由により音声、映像通話が正常に受信できない可能性があった。このため、重要度の高い通話を正確に聞き取れない、あるいは通話を聞き逃してしまう問題が有った。特に、データ量の多い映像通話(映像付き音声通話)を行う場合に、問題が発生することがあった。
図2は、端末装置16のハードウエア構成および機能ブロックを示す。端末装置16は、CPU210、ユーザIF(Interface)220、通信IF230、記憶部40を含む。CPU210、ユーザIF220、通信IF230、記憶部40は、バス250によって接続される。
ユーザIF220は、ユーザに対するインターフェースである。ユーザIF220は、ユーザからの情報を受けつけたり、ユーザに情報を提示したりする。通信IF230は、無線通信を用いて基地局装置14と通信する。さらに、基地局装置14経由で管理装置12と通信する。記憶部40は、情報を記憶する媒体であり、例えば、不揮発性の半導体メモリで構成される。CPU210は制御部38を含み、ユーザIF220は入力部30、表示部36を含み、通信IF230は通信部34、第1SIM装着部42、第2SIM装着部44を含む。
図3は、端末装置16の詳細な機能ブロックを示す。端末装置16は、入力部30、通信部34、表示部36、制御部38、記憶部40、第1SIM装着部42、第2SIM装着部44を含む。端末装置16は、例えば、IP無線通信用アプリケーションがインストールされた携帯電話端末(スマートフォン等)である。
表示部36は、端末装置16の設定、通話状態を表示するインターフェースであり、例えばディスプレイである。入力部30は、端末装置16のユーザが操作するための各種ボタン、タッチパネル等の入力デバイス、入力デバイスの状態を制御部38に通知するためのインターフェースを含む。入力部30は、発信する際に押下される通話ボタンも含む。また、入力部30は、周辺機器の操作を行う際に押下される操作ボタンも含む。通話ボタン、操作ボタンの押下状態は、入力部30において検出され、制御部38に入力される。なお、タッチパネルを用いて、表示部36と入力部30を一体的に構成してもよい。
通信部34は、移動体通信事業者が提供する通信システム100を利用して、管理装置12および他の端末装置16と通信する。通信部34は、データを受信する受信部(不図示)と、データを送信する送信部(不図示)とを含む。第1SIM装着部42と第2SIM装着部44は、移動体通信事業者から発行されるSIMを装着するスロットである。本実施例ではSIM装着部は2つとしているが、2つより多くてもよい。例えば、端末装置16は、3つのSIM装着部を備えていてもよい。つまり、端末装置16は2つ以上の通信手段を備えていればよい。記憶部40には、端末装置16の設定情報等が記録される。記憶部40には、端末装置16が現在選択しているSIM装着部の番号も記録される。制御部38は、所定の周期(例えば5分)で全てのSIM装着部に装着されているSIMに関する情報、具体的には、通信速度、所定期間(例えば、1か月)における残りデータ容量(データ残量)、および現在端末装置16が選択(設定)しているSIMを識別する情報(例えば、SIM番号)などを通信部34を経由して管理装置12へ送信する。本実施例では上記の管理装置12へ所定の周期で送信されるSIMに関する情報をSIM情報と呼ぶ。
図4は、管理装置12のハードウエア構成および機能ブロックを示す。管理装置12は、クロック発振器400、CPU(Central Processing Unit)410、ユーザIF420、通信IF430、記憶部340を含む。クロック発振器400、CPU410、ユーザIF420、通信IF430、記憶部340は、バス450によって接続される。
クロック発振器400は、例えば、水晶発振器であり、一定の周波数の信号を生成する。CPU410は、管理装置12における処理を実行する。ユーザIF420は、管理者からの情報を受けつけたり、管理者に情報を提示したりする。通信IF430は、ネットワーク10と接続され、基地局装置14と通信する。さらに、通信IF430は、基地局装置14経由で端末装置16と通信する。記憶部340は、情報を記憶する媒体であり、例えば、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)である。
クロック発振器400は計時部332を含み、CPU410は制御部338を含み、ユーザIF420は入力部330、表示部336を含み、通信IF430は通信部334を含む。記憶部340は、SIMデータベース362、ユーザ重要度テーブル364を含む。
図5は、管理装置12の詳細な機能ブロックを示す。管理装置12は、入力部330、計時部332、通信部334、表示部336、制御部338、記憶部340を含む。記憶部340は、SIMデータベース362、ユーザ重要度テーブル364を含む。表示部336は、管理装置12の設定を表示するためのインターフェースである。入力部330は、管理装置12の設定を行うための各種ボタン、タッチパネル等のインターフェースである。タッチパネルを用いて、表示部336と入力部330を一体的に構成してもよい。通信部334は、移動体通信事業者が提供する通信システム100を利用して、端末装置16と通信する。通信部334は、データを受信する受信部(不図示)と、データを送信する送信部(不図示)を含む。記憶部340にはSIMデータベース362とユーザ重要度テーブル364が記録される。各端末装置16から所定の周期で送信されるSIM情報は、通信部334を経由して管理装置12の制御部338に入力される。管理装置12の制御部338は、SIM情報を受信した際、計時部332から現在の時刻を取得し、SIM情報とともに記憶部340のSIMデータベース362を更新する。
図6は、管理装置12のSIMデータベース362のデータ構造を示す。端末ID(端末識別子)と、受信日時と、選択SIM番号と、SIM情報(SIM状態)とが関連付けて格納される。端末IDのフィールドには、端末装置16を識別する端末IDが記録される。本図の例では、第1端末装置16aから第6端末装置16fのそれぞれに対する端末IDが「T1」から「T6」と示されている。受信日時のフィールドには、管理装置12が端末装置16からSIM情報を受信した日時が記録される。なお、受信日時の記載例である「2018/6/1 10:26:24」は「2018年6月1日 10時26分24秒」であることを表す。選択SIM番号のフィールドには、端末装置16が現在選択しているSIM番号が記録される。SIM情報のフィールドには、各端末装置16から取得したSIM情報が記録される。各端末装置16は、少なくともSIMの選択を変更した際に、SIM情報を管理装置12に送信する。本図に示す例では、各端末装置16について、「SIM情報1」、「SIM情報2」「SIM情報3」の3つのSIM情報を記録することが可能である。ただし、SIM情報の数は「3」に限定されず、2以上であればよい。各SIM情報の通信速度のフィールドには、端末装置16の各SIM装着部に装着されているSIMの通信速度が低速であるか高速であるかを示す速度情報が記録される。本実施例では、「低速」と「高速」の2種類の速度情報を用いるが、3種類以上の速度情報を用いてもよい。また、低速および高速といったカテゴリを用いずに、「10Mbps」や「100Mbps」といった通信速度(最大通信速度)そのものを通信速度のフィールドに記録してもよい。各SIM情報の高速通信量のフィールドには、端末装置16の各SIM装着部に装着されているSIMが、所定期間において高速で通信できる残りの通信量(データ残量)に関する情報が記録される。
通信速度が「高速」のSIMは、具体的には前述の(2)のSIMであり、高速通信量は所定の期間内に高速で通信可能な通信量(データ容量)の残量(データ残量)の割合を示している。例えば、所定の期間において、3ギガバイトの高速通信ができる料金プランで契約されたSIMが、現在までに2ギガバイトのデータ容量を使っている場合、所定の期間の残りの期間で使用可能なデータ容量は1ギガバイトであり、残量の割合は「33%」となる。すなわち、このSIMは、高速通信量の値(パーセント)が大きい程、より長時間にわたり高速で通信することが可能である。通信速度が「高速」で高速通信量が「0%」のSIM、本図では端末ID「T5」(第5端末装置16e)のSIM情報1は、高速で通信する通信量を使い果たしており、実際の通信速度は移動体通信事業者により低速に制限されている状態となる。なお、高速通信容量のフィールドには、残量の割合ではなく、残量そのものを記録してもよい。例えば、高速通信容量の残量として、「500MB(メガバイト)」、「2.5GB(ギガバイト)」といった数値を記録してもよい。
通信速度が「低速」のSIMは、具体的には前述の(1)のSIMであり、通信速度は「低速」であり、高速通信量は「0%」と記録される。つまり、通信速度が「低速」のSIMの場合、高速通信量は必ず「0%」になる。また、本図にて通信速度と高速通信量に何も記載されていないSIMは、端末装置16のSIM装着部にSIMが装着されていない、あるいは端末装置16にSIM装着部が存在しないことを示している。例えば、端末ID「T6」(第6端末装置16f)は、第1SIMのみを装着しており、SIM情報1のみが記録される。また、端末ID「T1」(第1端末装置16a)は、第1SIMおよび第2SIMを装着しており、SIM情報1およびSIM情報2が記録されている。つまり、本図に示す例では、各端末装置16について、最大3つのSIM情報を登録することが可能であるが、SIM情報が1つまたは2つの端末装置16が存在していてもよい。
例えば音声データを送信する際、通信速度が「低速」に制限されていると、回線速度の低下などの理由により音飛び、音途切れ等により正確な通話が行われない可能性がある。映像データに関しても同様のことが発生する可能性がある。このように、SIMにおいて通信速度を規定することは、通話を行う際の音声や映像の品質に影響するので、通信品質を規定するともいえる。つまり、通信速度が速いSIMほど、通信品質が高いといえる。また、通信速度が速いSIMであっても、実際に高速通信に使用できる通信量(データ容量)や通信時間が短い場合、通信が途中で途切れる可能性があり、通信情報が正確に伝達されない可能性がある。つまり、このような場合の通信品質は低い。このため、通信速度と使用可能な通信量(データ残量)との組み合わせも通信品質を規定するといえる。つまり、通信速度が高いほど、かつ使用可能な通信量が多いほど、通信品質が高いといえる。
ここで、前述の(1)のSIMにおいて規定される通信条件を「第1通信条件」と呼ぶ場合、前述の(2)のSIMにおいて規定される通信条件は「第2通信条件」と呼ばれる。第1通信条件は、第1通信品質と第1通信コストを含み、第2通信条件は、第2通信品質と第2通信コストを含む。第2通信品質と第1通信品質は異なるように規定され、第2通信コストと第1通信コストは異なるように規定される。第2通信品質は第1通信品質よりも高品質、例えば高速であり、第2通信コストは第1通信コストよりも高コストである。また、各々のSIMは、通信手段であるため、前述の(1)のSIMを「第1通信手段」と呼ぶ場合、前述の(2)のSIMは「第2通信手段」と呼ばれる。つまり、2種類の通信条件が規定された2種類のSIMを装着した端末装置16は、2つの通信手段を備えているといえる。端末装置16は、複数の通信手段の中から使用する通信手段を選択して通信を行う。また、「第1通信条件」は、「第1通信手段の通信条件」であり、「第2通信条件」は、「第2通信手段の通信条件」である。このため、第1通信手段には、第1通信品質と第1通信コストが規定されており、第2通信手段には、第2通信品質と第2通信コストが規定されている。本実施例においては、通信手段に通信品質と通信コストの両方が規定されているものとするが、これに限定されるわけではない。例えば、通信手段に通信品質のみが規定されていてもよく、通信コストが規定されていなくてもよい。
制御部338は各端末装置16からSIM情報を受信した際、受信したSIM情報をSIMデータベース362のSIM情報フィールドに記録(上書き)する。SIMデータベース362に端末装置16の記録が存在しない場合、制御部338は、新たに端末装置16のレコードを追加する。つまり、SIMデータベース362には、端末装置16毎の最新のSIM情報が記録されている。
図7は、管理装置12のユーザ重要度テーブル364のデータ構造を示す。ユーザ重要度テーブル364は、端末IDとユーザ名と重要度指数とを関連付けて記憶する。本図に示す例では、端末IDには、第1端末装置16aから第6端末装置16fのそれぞれに対するIDが「T1」から「T6」と示される。ユーザ名には各端末装置16を使用しているユーザの名前が記録される。重要度指数は、端末装置16を使用するユーザによって、どの程度重要な通信がなされるかを示す指数である。例えば、重要度指数として「0」から「10」までの数値が記録される。例えば、当該端末装置16を使用するユーザが工事現場の監督やチームリーダ、すなわち重要度の高い通話(通信)を行うことが予想されるユーザの場合はより大きい数値が記録され、重要度の低い通話(通信)を行うことが予想されるユーザの場合はより小さい数値が記録される。つまり、重要度指数は、各端末装置16のユーザに応じて定められた重要度を示す。また、各端末装置16あるいは各端末装置16ユーザが行う通信(通信内容)の重要度を示す指数であるともいえる。ユーザ重要度テーブル364は、通信システム100の管理者により、管理装置12の入力部330を経由して管理装置12の記憶部340に設定される。なお、本図に示す例では、ユーザ重要度テーブル364は、ユーザ名を記録するが、ユーザ名が未入力のレコードが存在してもよく、またユーザ名のフィールドを省略してもよい。ユーザ名が存在しない場合、重要度指数は、各端末装置16によって、どの程度重要な通信がなされるかを示す。つまり、重要度指数は、端末装置16ごと、あるいは端末装置16のユーザごとに定められた、重要性(通信情報の重要性)を示す。また、本図では重要度指数の最小値を「0」、最大値を「10」として説明したが、それ以外の数値でもよい。
図8は、通信システム100におけるSIPの手順を示すシーケンス図である。第1端末装置16aにおいて通話ボタンが押下された後(S10)、第1端末装置16aから第2端末装置16bへ通話を行う場合、第1端末装置16aは第2端末装置16bを宛先としたINVITEを送信する(S12)。送信されたINVITEは管理装置12を経由し、第2管理装置12bに送信される(S14)。第2端末装置16bはINVITE受信後、第1端末装置16a宛てにステータスコード200 OKを送信する(S16)。送信されたステータスコード200 OKは管理装置12を経由し、第1端末装置16aに送信される(S18)。第1端末装置16aはステータスコード200 OK受信後、ACK(ACKnowledge)を送信する(S20)。送信されたACKは管理装置12経由で、第2管理装置12bに送信される(S22)。第1端末装置16aはACKを送信した後、RTPを使って通話データの送信を開始する(S24、S26、S28)。
次に、本実施例の管理装置12の処理の詳細を説明する。図9は、管理装置12による切替判定処理手順を示すフローチャートである。これは、送信先端末装置16についてSIM切り替えをすべきか否かを判定する処理である。SIM切り替え判定処理は、記憶部340のSIMデータベース362およびユーザ重要度テーブル364に記録されている情報をもとに、通話の送信先端末装置16のSIMを切り替えるか否かを判定する処理である。なお、切替判定処理を通信条件選択(選定)処理、あるいは通信手段選択(選定)処理と呼ぶ場合もある。本実施例では、管理装置16は、ある通信(一の通信)における送信先(発信先)の端末装置16が使用すべき通信手段を選択する。このため、本実施例では、通信手段を選択する対象となる端末装置である、送信先の端末装置16を処理対象の端末装置とも呼ぶ。ただし、後述するように、処理対象の端末装置は、送信先の端末装置16に限定されない。図9のS100において、制御部338は通話開始要求(通信開始要求)を受信したか否かを判定する。通話開始要求を受信していない場合(S100:No)は、S100に戻って処理を繰り返す。通話開始要求を受信した場合(S100:Yes)は、S110に進む。
S110において、制御部338はSIMデータベース362に送信先端末装置16のレコード(以下、「送信先SIMレコードR」という)が存在するか否かを判定する。送信先SIMレコードRが存在する場合(S110:Yes)は、S120に進む。送信先SIMレコードRが存在しない場合(S110:No)は、S230に進む。これは、「切り替え無し」と判定し、返り値RetにNULLを設定して判定処理を終了することに相当する。また、SIMデータベース362において、送信先端末装置16に対応するSIM情報が1つしか記録されていない場合にも、「切り替え無し」と判定し、返り値RetにNULLを設定して判定処理を終了する。次に、S120において、制御部338はSIMデータベース362から送信先SIMレコードRを取得する。その後S130に進む。
S130において、制御部338は計時部332より現時刻CTを取得する。その後S140に進む。S140において、制御部338は送信先SIMレコードRの受信日時と、現時刻CTの差分(時間差)Pを計算する。その後S150に進む。S150において、制御部338は差分Pが所定の時間(例えば2時間)以上か否かを判定する。差分Pが所定の時間未満の場合(S150:No)は、S160に進む。差分Pが所定の時間以上の場合(S150:Yes)は、S230に進む。これは、「切り替え無し」と判定し、返り値RetにNULLを設定して判定処理を終了することに相当する。
制御部338は送信先SIMレコードRの選択SIM番号から、現在選択しているSIMの通信速度及び高速通信量を確認し、送信先端末装置16が選択しているSIMが適切であるか否かを判定する。そのために、S160において、制御部338はユーザ重要度テーブル364を参照し、送信元端末装置16の重要度指数Iを取得する。その後S170に進む。S170において、制御部338は重要度指数Iが所定値T(例えば7)以上であるか否かを判定する。制御部338は重要度指数Iが所定値T以上の場合(S170:Yes)は、S180に進む。制御部338は重要度指数Iが所定値T未満の場合(S170:No)は、S240に進む。これは、送信元の端末装置16のユーザが重要度の低い通話を行うことが予想されるときに相当する。S180において、制御部338は送信先端末装置16が選択しているSIMの通信速度が「低速」であるか否かを判定する。送信先端末装置16が選択しているSIMの通信速度が「低速」でない場合(S180:No)は、S190に進む。
送信先端末装置16が選択しているSIMの通信速度が「低速」の場合(S180:Yes)は、S200に進む。S190において、制御部338は送信先端末装置16が選択しているSIMの高速通信量が所定の値(例えば5%)未満か否かを判定する。高速通信量が所定の値未満の場合(S190:Yes)は、S200に進む。高速通信量が所定の値以上の場合(S190:No)は、S230に進む。S200において、制御部338は送信先SIMレコードRの中から、通信速度が「高速」で、かつ高速通信量が所定の値(例えば5%)以上のSIM_Hを検索する。その後S210に進む。S210において、制御部338はS200にてSIM_Hが存在したか否かを判定する。SIM_Hが存在した場合(S210:Yes)は、S220に遷移する。SIM_Hが存在しない場合(S210:No)は、S230に遷移する。S220において、制御部338は返り値RetにSIM_HのSIM番号を設定する。その後処理を終了する。S230において、制御部338は返り値RetにNULLを設定する。その後処理を終了する。
通信速度が「高速」で高速通信量が所定値以上のSIM_Hが存在しない場合(S210:No)、返り値RetにNULLを設定して判定処理を終了することは、送信元から発話される重要度の高い音声、映像通話を、通信速度が高速であっても、高速通信量が少ない、すなわち短時間しか高速で通信できないSIMで受信した場合、通話が途中で切れてしまう可能性があるため、これを回避するために通信速度が低速であっても、通信残量の多いSIMを選択して通信すべきであるという知見に基づく処理となる。一方、SIM_Hが存在する場合(S210:Yes)、返り値RetにSIM_HのSIM番号を設定して判定処理を終了することは、送信元から発話される重要度の高い音声、映像通話を、通信速度が低速なSIMで受信した場合、音飛び、音途切れ、映像のコマ落ち等により正確な通話が行われない可能性があるため、これを回避するために通信速度が高速で、かつ高速通信量が大きいSIMを選択して通信すべきであるという知見に基づく処理となる。
S240において、制御部338は送信先端末装置16が選択しているSIMの通信速度が「高速」であるか否かを判定する。送信先端末装置16が選択しているSIMの通信速度が「高速」でない場合(S240:No)は、S230に進む。送信先端末装置16が選択しているSIMの通信速度が「高速」の場合(S240:Yes)は、S250に進む。S250において、制御部338は送信先SIMレコードRの中から、通信速度が「低速」のSIM_Lを検索する。その後S260に進む。S260において、制御部338はS250にてSIM_Lが存在したか否かを判定する。SIM_Lが存在した場合(S260:Yes)は、S270に遷移する。これは、送信元から発話される通話内容の重要度が低い場合、例えば警備中の定時報告等は通話に多少の音飛びや音途切れや映像のコマ落ちが発生しても特に問題は無く、また重要度が低い通話により有限な高速通信量を無駄に消費するべきではないという知見に基づく処理となる。SIM_Lが存在しない場合(S260:No)は、S230に遷移する。S270において、制御部338は返り値RetにSIM_LのSIM番号を設定する。その後処理を終了する。
次に、図6および図7に示す例を用いて、切替判定処理の具体例を説明する。例えば、日時「2018/6/1 10:30:00」に、第2端末装置16bが第1端末装置16aへ発信した場合、管理装置12は以下の処理を行う。まず管理装置12の制御部338は図6のSIMデータベース362を参照し、送信先SIMレコードR、すなわち送信先第1端末装置16aの送信先SIMレコードを取得する。送信先SIMレコードRは存在し、かつ受信日時と現時刻CTとの差分Pが所定の時間(例えば2時間)未満であるため、次に制御部338は図7のユーザ重要度テーブル364を参照し、送信元第2端末装置16bの重要度指数Iを取得する。送信元第2端末装置16bの重要度指数Iは「8」であり、所定値T(例えば7)以上であることから、送信元第2端末装置16bから重要度の高い通話が送信されると判定される。次に制御部338は送信先SIMレコードRの選択SIM番号を参照し、第1端末装置16aが現在選択しているSIM番号は「1」であることから、SIM情報1(第1SIM)の通信速度は「低速」、高速通信量は「0%」であることが特定される。これにより、制御部338は送信先SIMレコードRのSIM情報1以外のSIM情報を参照し、通信速度が「高速」であり、高速通信量が所定の値(例えば5%)以上のSIM情報を検索する。検索の結果、通信速度が「高速」、高速通信量が「50%」であるSIM情報2が特定され、切り替え先のSIM番号は「2」となり、返り値Retに「2」が設定される。
また別の一例として、日時「2018/6/1 10:30:00」に、第2端末装置16bが第3端末装置16cへ発信した場合、管理装置12は以下の処理を行う。まず管理装置12の制御部338は図6のSIMデータベース362を参照し、送信先SIMレコードR、すなわち送信先第3端末装置16cの送信先SIMレコードを取得する。送信先SIMレコードRは存在し、かつ受信時刻と現時刻CTとの差分Pが所定の時間(例えば2時間)未満のため、制御部338は図7のユーザ重要度テーブル364を参照し、送信元第2端末装置16bの重要度指数Iを取得する。送信元第2端末装置16bの重要度指数Iが所定値T(例えば7)以上であることから、送信元第2端末装置16bから重要度の高い通話が送信されると判定される。制御部338は送信先SIMレコードRの選択SIM番号を参照し、第3端末装置16cが現在選択しているSIM番号は「1」であり、SIM情報1(第1SIM)の通信速度は「高速」、高速通信量は「3%」であることが特定される。SIM情報1の通信速度は「高速」であるが、高速通信量が所定の値(例えば5%)未満のため、制御部338は送信先SIMレコードRのSIM番号.1以外のSIM情報を参照し、通信速度が「高速」であり、高速通信量が所定の値(例えば5%)以上のSIM情報を検索する。検索の結果、通信速度が「高速」、高速通信量が「60%」であるSIM情報3が特定され、切り替え先のSIM番号は「3」となり、返り値Retに「3」が設定される。
さらに別の一例として、日時「2018/6/1 10:30:00」に、第1端末装置16aが第2端末装置16bへ発信した場合、管理装置12は以下の処理を行う。まず管理装置12の制御部338は図6のSIMデータベース362を参照し、送信先SIMレコードR、すなわち送信先第2端末装置16bの送信先SIMレコードを取得する。送信先SIMレコードRは存在し、かつ受信時刻と現時刻CTとの差分Pが所定の時間(例えば2時間)未満のため、制御部338は図7のユーザ重要度テーブル364を参照し、送信元第1端末装置16aの重要度指数Iを取得する。送信元第1端末装置16aの重要度指数Iは「1」であることから、送信元第1端末装置16aから重要度の低い通話が送信されると判定される。制御部338は送信先SIMレコードRの選択SIM番号を参照し、第2端末装置16bが現在選択しているSIM番号は「2」であり、SIM情報2(第2SIM)の通信速度は「高速」、高速通信量は「30%」であることが特定される。これにより、制御部338は送信先SIMレコードRのSIM情報2以外のSIM情報を参照し、通信速度が「低速」のSIM情報を検索する。検索の結果、通信速度が「低速」であるSIM情報1が特定され、切り替え先のSIM番号は「1」となり、返り値Retに「1」が設定される。
図10は、通信システム100における切替判定処理手順を示すシーケンス図である。本図では、送信元端末装置16を第1端末装置16a、送信先端末装置16を第2端末装置16bとして説明する。第1端末装置16aにて通話ボタンが押下された(S400)後、第1端末装置16aの制御部38は第2端末装置16bを宛先としたINVITEを送信する(S402)。このINVITEは通信開始要求であるため、第1端末装置16aは第2端末装置16bを宛先とした通信開始要求を送信するといえる。管理装置12の制御部338は第1端末装置16aからのINVITEを受信した後、送信元端末装置16を第1端末装置16a、送信先端末装置16を第2端末装置16bとしてSIM切り替え判定処理を実行する(S404)。SIM切り替え判定処理にてSIMの切り替えと判定された場合、管理装置12は、送信元の第1端末装置16aへステータスコード100 Tryingおよびステータスコード180 Ringingを送信する(S406、S408)。第1端末装置16aの制御部38は、管理装置12から上記ステータスコードを受信した後、表示部36に「呼出中」または「少々お待ちください」等のメッセージを表示する(S410)。
次に管理装置12の制御部338は第2端末装置16bへSIM切り替え指示及び切り替え先SIM番号、すなわち返り値Retを送信する(S412)。つまり、S412において、管理装置12は、第2端末装置16bにSIM(通信手段)を選択させるための信号を送信する。また、このSIM切り替え指示及び切り替え先SIM番号の情報は、処理対象の端末装置16(ここでは第2端末装置16b)が使用すべき通信手段を示す情報である。このため、S412において、管理装置12は、処理対象の端末装置16に対して、管理装置が選択した通信手段を使用させるための信号を送信するともいえる。第2端末装置16bの制御部38は管理装置12からSIM切り替え指示および切り替え先SIM番号を受信した後、現在選択しているSIM番号を記憶部340に記録し(S414)、通信を行うSIMを指定されたSIM番号へ切り替える(S416)。SIMの切り替え完了後、第2端末装置16bの制御部38は管理装置12へSIM切り替え完了を送信する(S418)。
管理装置12の制御部338は第2端末装置16bからSIM切り替え完了を受信した後、第2端末装置16bへINVITEを送信する(S420)。つまり、管理装置12の制御部338は、SIM切り替え完了を受信した後、SIMデータベース362を更新する。具体的には、第2端末装置16bの選択SIM番号と受信日時を更新する。第2端末装置16bの制御部38は管理装置12からINVITEを受信した後、第1端末装置16a宛てにステータスコード200 OKを送信する(S422)。送信されたステータスコード200 OKは管理装置12を経由し、第1端末装置16aに送信される(S424)。
第1端末装置16aの制御部38はステータスコード200 OKを受信した後、表示部36のメッセージを消去し(S426)、第2端末装置16b宛てにACKを送信する(S428)。送信されたACKは管理装置12経由で、第2端末装置16bに送信される(S430)。第1端末装置16aの制御部38はACK送信後、管理装置12経由で第2端末装置16bへRTPにより通話データの送信を開始する(S432、S434、S436)。通話終了後、第1端末装置16aの制御部38は第2端末装置16b宛てにBYEを送信する。送信されたBYEは管理装置12を経由し、第2端末装置16bに送信される(S438、S440、S442)。第2端末装置16bの制御部38はBYEを受信した後、通信を行うSIMを記憶部340に記録されているSIM番号へ切り替える(S444)。
本実施例によれば、端末装置あるいは使用者に応じて定められた重要度が示される指数(ユーザ重要度テーブル)をもとに、第1通信条件(第1通信手段)と第2通信条件(第2通信手段)のいずれかを選択(選定)するので、端末装置の使用状況をもとに端末装置が使用すべき通信条件(通信手段)を適切に選択(決定)できる。また、第2通信品質は第1通信品質よりも高品質であり、第2通信コストは第1通信コストよりも高コストであるので、通信品質と通信コストの異なった通信条件を選択できる。また、重要度が高くなるほど、第2条件を優先的に選択し、第2通信条件に切りかえるための信号を優先的に送信するので、重要度が高い場合に通信品質を高くできる。つまり、管理装置は、端末装置の使用状況をもとに、端末装置が使用すべき通信手段を適切に選択し、端末装置に対して、選択した通信手段を使用させるための信号を送信する。このため、端末装置は無駄な通信コストを抑制しながら、必要十分な通信品質で通信を行うことができる。
また、通信システムで使用される全ての端末装置のSIM情報を管理装置に記録し、通信の重要度に応じて端末装置で最適なSIMを使用できる。また、通信の重要度に応じて端末装置で最適なSIMが使用されるので、重要度の高い通信を確実に受信できる。また、通信の重要度に応じて端末装置で最適なSIMが使用されるので、また有限であるSIMの通信量を効率的に使用できる。また、端末装置は最適なSIMを選択するので、重要度の高い通信の情報(内容)が正確に通信相手に伝わらないリスクを低減しつつ、無駄な通信量を消費する可能性も低減できる。また、送信元端末装置が重要な通信を行う可能性が高い場合、送信先端末装置で重要な通信の情報(内容)を正確に把握することができる。
なお、本実施例では、2種類の通信条件を用いる例を説明したが、これに限らず、3種類以上の通信条件を用いてもよい。例えば、コストおよび通信品質が異なる3種類の通信条件を用いてもよい。具体的には、コストが最も安く、かつ通信品質が最も低い第1通信条件と、コストが中程度であり、かつ通信品質が中程度である第2通信条件と、コストが最も高く、かつ通信品質が最も高い第3通信条件を用意する。管理装置は、送信元端末装置の重要度指数が低い(第1所定値θ1未満)場合に第1通信条件を優先的に選択し、送信元端末装置の重要度指数が中程度(第1所定値θ1以上かつ第2所定値θ2未満)である場合に第2通信条件を優先的に選択し、送信元端末装置の重要度指数が高い(第2所定値θ2以上)場合に第3通信条件を優先的に選択すればよい。なお、ここで第2所定値θ2は、第1所定値θ1より大きな値である。また、端末装置は、管理装置が通信手段の選択を行わない通信手段を備えていてもよい、例えば、本実施例では端末装置が第1通信手段および第2通信手段を備え、管理装置が第1通信手段と第2通信手段のいずれかを選択する例を説明したが、それ以外に、管理装置が通信手段の選択を行わない第3通信手段(端末装置が独自に選択できる通信手段)を端末装置が備えていてもよい。第3通信手段の通信速度および通信コストは、第1通信手段および第2通信手段と異なっている方が望ましいが、同じであってもよい。そして、端末装置は、管理装置から指定された通信手段と、第3通信手段の両方を用いて(併用して)通信を行ってもよい。例えば、管理装置が第2通信手段を選択し、第2通信手段を使用させるための信号を送信した場合、端末装置は、第2通信手段を用いてデータの一部を送受信し、第3通信手段を用いて、残りのデータを送受信してもよい。
(実施例1の変形例1)
次に実施例1の変形例1を説明する。実施例1ではSIM切り替え判定処理において、1つの固定的な所定値Tを重要度指数Iの判定に使用した。本変形例ではSIM切り替え判定処理の所定値を時間帯毎に変更する。つまり、時間帯毎に異なる所定値Txが使用される。変形例に係る通信システム100、端末装置16、管理装置12は、図1乃至図5と同様のタイプである。ここでは、実施例1との差異を中心に説明する。
移動体通信事業者が提供する通信システム100においては、朝の通勤、通学の時間帯や昼休みの時間帯、及び帰宅時から就寝時にかけての時間帯において、通信システム100の利用者が多くなることにより回線が混雑する傾向がある。これにより回線速度の低下などが発生する場合がある。すなわち、前記の時間帯ではそれ以外の時間帯と比較し、より通信システム100での音声、映像通話が正常に受信できなくなる可能性が高いといえる。本変形例では、前記の時間帯において、他の時間帯と比べて小さい値の所定値Tを使用する。つまり、通信システム100の混雑が予想される(トラフィックが多いと予想される)時間帯ほど、所定値Tを小さな値にする。
図11は、管理装置12の記憶部340に記憶された時間帯別の所定値テーブルのデータ構造を示す。時間帯は通話を行う時間帯、所定値Txは時間帯毎の所定値が記録される。本テーブルでは、朝の通勤、通学の時間帯や昼休みの時間帯、及び帰宅時から就寝時にかけての時間帯において、前述の通りSIM切り替え判定処理で使用する所定値Txに小さい値が設定される。本変形例では、実施例1の図9のフローチャートのS160を実行後、図示しないS165に進む。S165おいて、管理装置12の制御部338は記憶部の時間帯別の所定値テーブルを参照し、現時刻CTが該当する時間帯での所定値Txを取得する。その後、図9のS170に相当するS170A(不図示)に進む。
S170Aでは、実施例1の所定値Tの代わりに所定値Txを用い、重要度指数Iが所定値Tx以上であるか否かを判定する。図7に示す例において、「10時10分」に第6端末装置16fから第1端末装置16aへ発信した場合、図11における「10時10分」の所定値Txは「7」となる。送信元の第6端末装置16fの重要度指数Iは「6」であるので、S170AではNoと判定され、送信先の第1端末装置16aへ高速なSIMへの切り替えは指示されない。一方、「18時30分」に第6端末装置16fから第1端末装置16aへ発信した場合、図11における「18時30分」の所定値Txは「5」となる。送信元の第6端末装置16fの重要度指数Iは「6」であるので、S170AでYesと判定され、送信先の第1端末装置16aへ高速なSIMへの切り替えが指示される。
なお、本変形例では時間帯別の所定値テーブルを一日単位の時間帯で設定したが、より長い期間で時間帯を設定してもよく、また同じ時間帯でも曜日により異なる値の所定値Txを設定してもよい。つまり、曜日と時間帯との組合せ毎に所定値Txを設定してもよい。また、月末、月初、年末、年始、ゴールデンウィーク、夏休み、オリンピック開催期間等の特定の期間に対応させて、所定値Txを設定してもよい。つまり、カレンダー(暦)に基づいて所定値Txを設定してもよい。
本変形例によれば、時間帯に応じて所定値Txを設定するため、通信システムの混雑の影響により、重要な通信の情報(内容)が通信相手に伝わらないリスクを低減することができる。例えば、通信システムの混雑が予想される時間帯において、他の時間帯と比べて小さい値の所定値Txを使用するので、通信品質の高いSIMがより選択され易くなり、通信品質が低下したり、通信が中断されたりする等のリスクを低減できる。
(実施例1の変形例2)
次に実施例1の変形例2を説明する。実施例1では管理装置12の記憶部340に記憶された1つのユーザ重要度テーブル364を使用してSIM切り替え判定処理を行っていた。本変形例では記憶部340に複数のユーザ重要度テーブル364を記録し、送信先の端末装置16毎にユーザ重要度テーブル364を変更してSIM切り替え判定処理を行う。変形例に係る通信システム100、端末装置16、管理装置12は、図1乃至図5と同様のタイプである。ここでは、実施例1との差異を中心に説明する。
図12(a)-(f)は、管理装置12のユーザ重要度テーブル364のデータ構造を示す。図12(a)は、第1端末装置16aのユーザのユーザ重要度テーブル364であり、図12(b)は、第2端末装置16bのユーザのユーザ重要度テーブル364であり、図12(c)は、第3端末装置16cのユーザのユーザ重要度テーブル364である。図12(d)は、第4端末装置16dのユーザのユーザ重要度テーブル364であり、図12(e)は、第5端末装置16eのユーザのユーザ重要度テーブル364であり、図12(f)は、第6端末装置16fのユーザのユーザ重要度テーブル364である。管理装置12の制御部338は、ある端末装置16から通話開始要求を受信した場合、送信先端末装置16を特定し、SIM切り替え判定処理で使用するユーザ重要度テーブル364を決定する。
本図の例の場合、送信先端末装置16が第3端末装置16cのとき、図12(c)に示される第3端末装置16cのユーザ重要度テーブル364が選択される。送信先の端末装置16毎にユーザ重要度テーブル364を記録することにより、ユーザ毎に送信元の端末装置16の重要度が設定可能となる。本図の例では第3端末装置16cのユーザは第1端末装置16aからの通話を重要視していないので、第1端末装置16aの重要度指数を「3」としている。一方、第4端末装置16dのユーザは第1端末装置16aからの通話を重要視しているので、第1端末装置16aの重要度指数を「8」としている。
なお、本変形例でのユーザ重要度テーブル364は通信システム100の管理者により、管理装置12の入力部330を経由して管理装置12の記憶部340に設定してもよく、各端末装置16を使用するユーザが自身のユーザ重要度テーブル364を設定(定義)し、端末装置16から管理装置12に送信してもよい。管理装置12の制御部338は各端末装置16から送信されたユーザ重要度テーブル364を記憶部340に記録する。つまり、端末装置16(自端末装置)のユーザは、他の端末装置16あるいは他の端末装置16を使用するユーザ(他のユーザ)に関する重要度指数を自端末装置で登録し、その情報を管理装置12に送信することにより、他の端末装置16から通信を受信する際に、ユーザ自身の考えが反映された通信手段が自動的に選択される。また、後述するように、自端末装置から他の端末装置に通信を発信する際にも、このような通信手段の自動選択処理を実施することも可能である。
本変形例によれば、ユーザ毎にユーザ重要度テーブルを設定できるため、ユーザの考えを反映した、より精度の高いSIM切り替え判定処理を実行できる。このため、ユーザの利便性を向上させることができる。
(実施例1の変形例3)
次に実施例1の変形例3を説明する。実施例1では、SIMデータベース362を使用して送信先の端末装置16のSIM切り替えを行っていたが、本変形例では送信元の端末装置16のSIM切り替えを行う。つまり、本変形例では、送信元の端末装置16を処理対象(通信手段を指定する対象)の端末装置とする。これにより、送信元の端末装置16は重要度の高い通話を確実に送信することが可能となる。具体的に説明すると、実施例1のSIM切り替え判定処理においては、SIMデータベース362内の送信先端末装置16に対応するレコードを取得、参照したが、本変形例ではSIMデータベース362内の送信元端末装置16に対応するレコードを取得、参照する。変形例に係る通信システム100、端末装置16、管理装置12は、図1乃至図5と同様のタイプである。ここでは、実施例1との差異を中心に説明する。
図13は、通信システム100におけるSIPの手順を示すシーケンス図である。本図では、送信元端末装置16を第1端末装置16a、送信先端末装置16を第2端末装置16bとして説明する。第1端末装置16aにて通話ボタンが押下された(S500)後、第1端末装置16aの制御部38は第2端末装置16b宛てにINVITEを送信する(S502)。管理装置12の制御部338は第1端末装置16aからのINVITEを受信した後、送信元端末装置16を第1端末装置16a、送信先端末装置16を第2端末装置16bとしてSIM切り替え判定処理を実行する(S504)。
SIM切り替え判定処理にてSIMの切り替えと判定された場合、管理装置12は、送信元の第1端末装置16aへSIM切り替えSIM切り替え指示及び切り替え先SIM番号を送信する(S506)。第1端末装置16aの制御部38は管理装置12からSIM切り替え指示および切り替え先SIM番号を受信した後、現在選択しているSIM番号を記憶部40に記録し(S508)、通信を行うSIMを指定されたSIM番号へ切り替える(S510)。SIMの切り替え完了後、第1端末装置16aの制御部38は管理装置12へSIM切り替え完了を送信する(S512)。
管理装置12の制御部338は第2端末装置16bへINVITEを送信する(S514)。第2端末装置16bの制御部38は管理装置12からINVITEを受信した後、第1端末装置16a宛てにステータスコード200 OKを送信する(S516)。送信されたステータスコード200 OKは管理装置12を経由し、第1端末装置16aに送信される(S518)。
第1端末装置16aの制御部38はステータスコード200 OKを受信した後、第2端末装置16b宛てにACKを送信する(S520)。送信されたACKは管理装置12経由で、第2端末装置16bに送信される(S522)。第1端末装置16aの制御部38はACK送信後、管理装置12経由で第2端末装置16bへRTPにより通話データの送信を開始する(S524、526、528)。通話終了後、第1端末装置16aの制御部38は第2端末装置16b宛てにBYEを送信する。送信されたBYEは管理装置12を経由し、第2端末装置16bに送信される(S530、S532、S534)。第1端末装置16aは第2端末装置16bへの通話終了後、通信を行うSIMを記憶部40に記録されているSIM番号へ切り替える(S536)。
なお、発信元の端末装置16は、SIM切り替え指示を受信した後、管理装置12との通信を一旦終了してもよい。その場合、指定されたSIM番号へ切り替えた後、改めてINVITEを管理装置12に送信してもよい。また、INVITEの中に切り替えた後のSIM番号の情報を含めてもよい。
つまり、実施例1および本変形例で説明したように、管理装置12は、発信元の端末装置16および発信先の端末装置16のうちの少なくとも一方が使用すべきSIMを選択すればよい。また、発信元の端末装置16と発信先の端末装置16それぞれが使用すべきSIMを選択してもよい。すなわち、管理装置12は、ある1つの通信(一の通信)に係る複数の端末装置16のうちの少なくとも1つの端末装置16を処理対象にし、複数の通信条件の中から、処理対象の端末装置16が使用すべき通信条件を選択すればよい。これは、一の通信に係る複数の端末装置16のうちの少なくとも1つの端末装置16を処理対象にして、第1通信品質と第1通信コストとが規定された第1通信手段、および第2通信品質と第2通信コストとが規定された第2通信手段の中から、重要度を示す指数(ユーザ重要度テーブル364)をもとに、処理対象の端末装置が使用すべき通信手段を選択することに相当する。そして、管理装置12は、選択した通信手段を処理対象の端末装置16に使用させるための信号(SIM切り替え指示)を送信する。特に、重要度が高くなるほど、第2通信手段が優先的に選択され、第2通信手段を使用させるための信号が優先的に送信される。
本変形例によれば、送信元の端末装置の通信手段(通信条件)を選択するので、送信元の端末装置が適切な通信手段でデータを送信できる。このため、送信元の端末装置に対して、無駄なコスト負担をかけずに、必要十分な通信品質を確保できる。また、実施例1と本変形例を組み合わせることにより、送信元の端末装置の通信手段と送信先の端末装置の通信手段をそれぞれ選択することができるので、通信システム全体において無駄なコスト上昇を抑えつつ、必要十分な通信品質を確保できる。つまり、データを送信する側と、データを受信する側の双方において通信品質を確保するため、必要十分な通信品質が得られず、通信情報が正確に伝達されないリスクをより確実に低減できる。
(実施例1の変形例4)
次に実施例1の変形例4を説明する。実施例1では、送信元の端末装置16のユーザの重要度を用いて、SIM切り替えを行ったが、本変形例では、送信先の端末装置16のユーザの重要度を用いて、SIM切り替えを行う。変形例に係る通信システム100、端末装置16、管理装置12は、図1乃至図5と同様のタイプである。ここでは、実施例1との差異を中心に説明する。
具体的に説明すると、図9のS160に相当するS160Dにおいて、制御部338はユーザ重要度テーブル364を参照し、送信先の端末装置16の重要度指数Iを取得する。その他は実施例1と同様である。
本変形例によれば、送信先の端末装置のユーザの重要度を用いて、通信手段を選択するので、構成の自由度を向上できる。また、本変形例と実施例1の変形例3とを組み合わせてもよい。つまり、送信先の端末装置のユーザの重要度をもとに、送信元の端末装置の通信手段を選択してもよい。また、送信先の端末装置のユーザの重要度をもとに、送信先の端末装置の通信手段を選択してもよい。また、送信元の端末装置のユーザの重要度をもとに、送信元の端末装置の通信手段を選択し、かつ送信先の端末装置のユーザの重要度をもとに、送信先の端末装置の通信手段を選択してもよい。つまり、送信元と送信先のどちらの端末装置のユーザの重要度を用いて、どちらの端末装置の通信手段を選択するかの組み合わせは任意である。
また、本変形例と実施例1の変形例2と実施例1の変形例3とを組み合わせてもよい。つまり、送信元の端末装置のユーザが、送信先の端末装置(あるいは送信先ユーザ)毎に重要度を設定し、管理装置に登録しておき、送信元の端末装置が通信を開始する際に、送信先の端末装置の重要度に応じて適切な通信手段を自動的に選択してもよい。
(実施例1の変形例5)
次に実施例1の変形例5を説明する。これまでの説明では、通信に関わる1人のユーザの重要度を用いて、SIM切り替えを行ったが、本実施例では、通信に関わる2人(個別通信の場合)または3人以上(グループ通信の場合)のユーザの重要度を用いて処理を行う。変形例に係る通信システム100、端末装置16、管理装置12は、図1乃至図5と同様のタイプである。ここでは、実施例1との差異を中心に説明する。
具体的に説明すると、図9のS160に相当するS160Eにおいて、制御部338はユーザ重要度テーブル364を参照し、送信元の端末装置16の重要度指数I1と、送信先の端末装置16の重要度指数I2を取得する。制御部338は、式(1)または式(2)を用いて、通信の総合的な重要度指数IAを計算する。つまり、I1が高いほど、かつI2が高いほどIAが高くなるように計算する。
IA=I1+I2 式(1)
IA=I1×I2 式(2)
図9のS170に相当するS170Eにおいて、総合的な重要度指数IAが所定値T以上であるか否かを判定する。通信に関わるユーザが3人以上存在するグループ通信の場合には、式(1)または式(2)を適宜変更して計算すればよい。例えば、3人の重要度I1、I2、I3を取得し、これらの和または積を計算すればよい。つまり、通信に関わる複数のユーザの重要度をもとに所定の演算を行って総合的な重要度指数IAを算出すればよい。
本変形例によれば、送信元あるいは送信先の1人のユーザの重要度だけでなく、ある通信に関わる全てのユーザの重要度を使用するので、その通信に最も適切な通信条件を選択できる。なお、重要度指数IAをもとに、送信元の端末装置の通信条件を選択してもよいし、送信先の端末装置(グループ通信の場合には2つ以上の端末装置)の通信条件を選択してもよい。あるいは、通信に関わる全ての端末装置それぞれの通信条件を選択(設定)してもよい。
(実施例1の変形例6)
次に実施例1の変形例6を説明する。通信の重要度は、通信に関わる複数のユーザの組合せによって決まることが多い。例えば、ユーザAとユーザBの通信では重要な情報を交換する頻度が高く、ユーザAとユーザCの通信では重要な情報を交換する頻度が低く、ユーザBとユーザCの通信では重要な情報を交換する頻度が高い、といったことがある。つまり、個々のユーザの重要度だけで必ずしも通信の重要度が決まるわけではなく、2人のユーザの組合せによって通信の重要度が決まることもある。そこで、実施例1の変形例6では、2つの端末装置16の組合せ、もしくは2人のユーザの組合せ毎に、重要度をユーザ重要度テーブル364に記憶する。変形例に係る通信システム100、端末装置16、管理装置12は、図1乃至図5と同様のタイプである。ここでは、実施例1との差異を中心に説明する。
図14は、管理装置12のユーザ重要度テーブル364のデータ構造の一例を示す。2つの端末装置16の端末ID(第1端末IDおよび第2端末ID)に対応させて重要度を記憶している。なお、2つの端末IDの代わりに、2人のユーザのユーザIDを用いてもよい。図9のS160に相当するS160Fにおいて、制御部338はユーザ重要度テーブル364を参照し、送信元の端末装置16の端末IDと、送信先の端末装置16の端末IDが一致するレコードの重要度指数Iを取得する。送信元の端末IDと送信先の端末IDのどちらを第1端末IDに対応させ、どちらを第2端末IDに対応させるかは任意である。
図15は、管理装置12のユーザ重要度テーブル364のデータ構造の別の一例を示す。これは、ある2人のユーザ(例えば、ユーザAとユーザB)の組合せにおいて、どちらが送信元になるかによって通信の重要度が変わる場合に使用される。本図に示すように、2人のユーザの組合せが同じであっても、どちらが送信元になるかで重要度が異なっている。例えば、送信元が「T1」で送信先が「T2」である場合の重要度は「7」であるが、送信元が「T2」で送信先が「T1」である場合の重要度は「4」になっている。図15のユーザ重要度テーブル364を用いる場合、S160Fにおいて、制御部338はユーザ重要度テーブル364を参照し、送信元の端末装置16の端末IDが「送信元端末ID」フィールドに一致し、かつ送信先の端末装置16の端末ID「送信先端末ID」フィールドに一致するレコードの重要度指数Iを取得する。それ以外の処理は、上述の実施例1および各変形例と同様である。つまり、重要度指数Iをもとに、送信元の端末装置の通信条件を選択してもよいし、送信先の端末装置の通信条件を選択してもよい。また、重要度指数Iをもとに、通信に関わる全ての端末装置それぞれの通信条件を選択してもよい。
本変形例によれば、通信に関わる複数のユーザの組合せによって通信の重要度を決めるので、通信に関わる複数のユーザの組合せに適した通信条件を選択できる。
(実施例2)
次に実施例2を説明する。実施例2では、管理装置12の記憶部340のSIMデータベース362から、ユーザが指定した発信先の端末装置16へ通話を行うか否かを判定する。実施例2に係る通信システム100、端末装置16、管理装置12は、図1乃至図5と同様のタイプである。ここでは、これまでとの差異を中心に説明する。
管理装置12のSIMデータベース362に送信先SIMレコードRが存在しない場合、当該端末装置16は管理装置12へSIM情報を送信していない状態である。また、送信先SIMレコードRが存在する場合であっても、現時刻CTとレコード内の受信日時の差分値である差分Pが所定の時間以上の場合は、当該端末装置16が管理装置12へ最後にSIM情報を送信してからしばらくの時間が経過していることを示している。上記の場合、当該端末装置16は電源が入っていない、または当該端末装置16が管理装置12の通信エリア範囲外に存在していることが予想され、当該端末装置16に発信を行っても通話が受信される可能性は極めて低い。このため、管理装置12へ発信が送信された場合において、発信先が上記の条件を満たす端末装置16の場合、送信元の端末装置16へステータスコード410等を送信し、その後の処理を終了してもよい。端末装置16は上記のステータスコードを受信した場合、表示部36に「発信先の端末装置16は現在通話できない」旨のメッセージを表示する。
本実施例では、実施例1の図9のSIM切り替え判定処理フローチャートにおいて、S110:No、またはS150:Yesと判定された後、S230に進まずに、図示しないS235に進む。S235において、管理装置12の制御部338は送信先の端末装置16が通話不可と判定し、送信元へ端末装置16へステータスコード410等を送信して処理を終了する。
図16は、通信システム100において通話不可と判定された場合のSIPの手順を示すシーケンス図である。第1端末装置16aにて通話ボタンが押下された(S600)後、第1端末装置16aの制御部38は第2端末装置16b宛てにINVITEを送信する(S602)。管理装置12の制御部338は通話不可と判定する(S604)。これにより、管理装置12は、第1端末装置16aからの発信を受信した後、第5端末装置16eにINVITEを送信せず、第1端末装置16aへステータスコード410を送信する(S606)。第1端末装置16aはステータスコード410受信後、ACKを管理装置12に送信する(S608)とともに、表示部36に現在通話ができない旨のメッセージを表示する(S610)。
本実施例によれば、発信相手のSIM情報に応じて、発信相手が応答できない可能性が高い場合に、その旨を示す情報を表示して、発信しないので、無駄な通信の発生を抑止できる。また、無駄な通信の発生が抑止されるので、通信システムの処理負荷が無駄に高くなることを防止できる。また、無駄な通信の発生が抑止されるので、発信端末装置のユーザの無駄な操作(発話等)を防止できる。
(実施例3)
次に実施例3を説明する。実施例1では、管理装置により、送信元端末装置の通話の重要度から送信先端末装置が通信に使用するSIMを切り替えている。一方、実施例3では、送信元端末装置の通話の緊急度から送信先端末装置が通信に使用するSIMを切り替える。実施例3に係る通信システム100、端末装置16、管理装置12は、図1乃至図5と同様のタイプである。ここでは、これまでとの差異を中心に説明する。
本実施例では、管理装置12の記憶部340にユーザ緊急度テーブルが記録される。図17は、管理装置12のユーザ緊急度テーブルのデータ構造を示す。端末IDは図6と同様に示される。ユーザ名には各端末装置16を使用しているユーザの名前が記載される。緊急度指数は「0」から「10」までの数値が記載される。各端末装置16の緊急度指数は、管理装置12の制御部338により設定される。管理装置12の制御部338は端末装置16間で通話が行われている際、送信元の端末装置16の通話内容を公知の音声認識技術を用いて解析し、通話内容に「事故」、「火事」、「怪我」、「避難」等の緊急性の高い単語を検出し、検出頻度を計測する。
本実施例では、管理装置12の制御部338はある端末装置16から発信された通話内容から、一通話当たりで緊急性の高い単語を検出した回数の平均値を計算し、ユーザ緊急度テーブルに記載する。このようにユーザ緊急度テーブルには、複数の端末装置間の過去の通話で使用された単語に基づいて算出した緊急度である緊急度指数が示される。すなわち、緊急度指数は、緊急性の高い通話が行われる端末装置16程大きい値が設定され、緊急性の高い通話が行なわれない端末装置16程小さい値が設定される。また、ユーザ緊急度テーブルは常に最新のユーザ毎の緊急度指数が記載される。なお、本図に示す例では、ユーザ緊急度テーブルは、ユーザ名を記録するが、ユーザ名は未入力でもよく、またユーザ名のフィールドを省略してもよい。ユーザ名が存在しない場合、緊急度指数は、各端末装置16によって、どの程度緊急な通信がなされるかを示す。また、本図では緊急度指数の最小値を「0」、最大値を「10」として説明したが、それ以外の数値でもよい。
次に本実施例の管理装置12の処理の詳細を説明する。端末装置16から通話開始要求を受信した場合、管理装置12の制御部338は送信先端末装置16のSIM切り替え判定処理を実行する。SIM切り替え判定処理は、記憶部340のSIMデータベース362およびユーザ緊急度テーブル内に記載されている情報から、通話の送信先端末装置16のSIMを切り替えるか否かを判定する処理である。本実施例では、図9のSIM切り替え判定処理フローチャートのS150において、差分Pが所定の時間未満の場合(S150:No)、図9のS160に相当するS160B(不図示)に進む。
S160Bにおいて、制御部338はユーザ緊急度テーブルを参照し、送信元端末装置16の緊急度指数Eを取得する。その後、図9のS170に相当するS170Bに進む。S170Bにおいて、制御部338は緊急度指数Eが所定値Te(例えば7)以上であるか否かを判定する。制御部338は緊急度指数Eが所定値Te以上の場合(S170B:Yes)は、S180に進む。制御部338は緊急度指数Eが所定値Te未満の場合(S170B:No)は、S240に進む。その結果、通信部334は、緊急度が高くなるほど、第2条件を優先的に選択し、第2通信条件に切りかえるための信号を送信する。
本実施例によれば、使用者に応じて定められた緊急度が示されるユーザ緊急度テーブルをもとに、第1通信条件と第2通信条件のいずれかを選択するので、端末装置の使用状況をもとに端末装置が使用すべき通信条件を適切に選択(決定)できる。また、第2通信品質は第1通信品質よりも高品質であり、第2通信コストは第1通信コストよりも高コストであるので、通信品質と通信コストの異なった通信条件を選択できる。また、緊急度が高くなるほど、第2条件を優先的に選択し、第2通信条件に切りかえるための信号を優先的に送信するので、緊急度が高い場合に通信品質を高くできる。
また、緊急度を参照するので、通信の緊急度に応じて端末装置で最適な通信条件(通信手段)を使用できる。また、通信の緊急度に応じて端末装置で最適な通信条件が使用されるので、緊急度の高い通信を確実に受信できる。また、通信の緊急度に応じて端末装置で最適な通信条件が使用されるので、有限であるSIMの通信量を効率的に使用できる。また、送信元移動局が緊急な通信を行う可能性が高い場合、送信先端末装置で緊急度の高い通信の情報(内容)を正確に把握することができる。
なお、本実施例では、図17に示すように、端末装置あるいはユーザ毎に緊急度指数を定めているが、これに限定されるものではない。例えば、ユーザ緊急度テーブルは、2つの端末装置の組み合わせ毎に、緊急度指数を記憶してもよい。あるいは、ユーザ緊急度テーブルは、2人のユーザの組み合わせ毎に、緊急度指数を記憶してもよい。あるいは、グループ通信が行われる場合に、ユーザ緊急度テーブルは、複数のグループで構成されるグループ(通信グループ)毎に、緊急度指数を記憶してもよい。すなわち、ユーザ緊急度テーブルは、通信に係る複数の端末装置に対応させて、緊急度指数を記憶してもよい。このような方法を用いるのは、緊急性の高い通信が行われる可能性は、1つの端末装置(1人のユーザ)だけでは決まらずに、通信に係る複数の端末装置の組み合わせによって決まる場合もあるからである。例えば、端末装置Aと端末装置Bとの間では、緊急性の高い通信がなされる可能性(頻度)が高いが、端末装置Aと端末装Cとの間では、緊急性の高い通信がなされる可能性(頻度)が低い場合もある。このような状況においても、通信に係る複数の端末装置の組み合わせ毎に導出された緊急度指数を用いることにより、適切な通信手段をより精度よく選択することができる。
なお、本実施例では、通話音声を音声認識により解析し、緊急性の高い単語が発話されている頻度をもとに、緊急度指数を算出しているが、これに限定されるわけではない。例えば、端末装置同士がテキストデータ(テキストメッセージ)を交換する場合、端末装置から送信されたテキストデータを解析し、緊急性の高い単語や文字列(フレーズ)の出現頻度を計測し、その頻度をもとに緊急度指数を算出してもよい。例えば、「助けて」、「火事」、「泥棒」、「救助」、「津波」などの単語を緊急性の高い単語として登録しておき、これらの出現頻度を計測する。また、各々の単語や文字列(フレーズ)毎に、複数種類の緊急度を対応させておき、それをもとに緊急度指数を算出してもよい。例えば、緊急性が高い単語には「3」、緊急性が中程度の単語には「2」、緊急性が低い単語には「1」、緊急性がない単語には「0」といった緊急度を対応させる。そして、各々の単語の出現回数と緊急度とを乗算した値を、各単語について加算した値(つまり、単語の出現回数と緊急度との積和値)をもとに、緊急度指数を算出してもよい。
また例えば、端末装置が緊急信号を送信する機能を備える場合、緊急信号の送信回数をもとに緊急度指数を算出してもよい。例えば、端末装置を使用するユーザが、「緊急信号送信ボタン」を押すことにより緊急信号が送信される場合、そのような緊急信号の送信回数が多い端末装置ほど、緊急度指数を高い値に設定する。また、端末装置が使用するユーザが倒れた場合(端末装置の備える転倒検出センサが作動した場合)に緊急信号が送信される端末装置に対して、そのような緊急信号の送信回数をもとに緊急度指数を算出してもよい。また例えば、緊急度の異なる複数種類の緊急信号を送信する端末装置に対して、送信された緊急信号の種類と送信回数をもとに、緊急度指数を算出してもよい。例えば、端末装置が送信ボタン押下による緊急信号送信機能1と、転倒検出センサ作動による緊急信号送信機能2を備える場合、緊急信号送信機能2の方がより緊急性が高いと考えられるため、緊急信号送信機能1に緊急度「1」を対応させ、緊急信号送信機能2に緊急度「2」を対応させる。そして、上述した方法と同様に、各々の端末装置について、緊急信号の送信回数と緊急度との積和値を算出し、それをもとに緊急度指数を算出してもよい。
(実施例4)
次に実施例4を説明する。本実施例では、実施例1および実施例3のSIM切り替え判定処理において、各端末装置16のユーザの通話時間の平均値により高速なSIMへ切り替えるか否かの判定を行う。実施例4に係る通信システム100、端末装置16、管理装置12は、図1乃至図5と同様のタイプである。ここでは、これまでとの差異を中心に説明する。
本実施例では、管理装置12の記憶部340にユーザ通話時間テーブル及び情報密度指数テーブルが記録される。図18は、管理装置12のユーザ通話時間テーブルのデータ構造を示す。端末IDは図6と同様に示される。ユーザ名には各端末装置16を使用しているユーザの名前が記載される。平均通話時間(秒)は各端末装置16が発信元として通話を行った際の、一通話当たりの平均通話時間が記載される。なお、管理装置12の制御部338は各端末装置16が送信元として通話を行った場合の通話時間を常時監視し、本テーブルの平均通話時間(秒)、すなわち一通話当たりの平均通話時間を常に最新の状態に更新する。
図19は、管理装置12の情報密度指数テーブルのデータ構造を示す。通話時間(通話時間タイプ)(秒)は通話時間の範囲であり、本図の例では10秒毎の範囲が記載される。情報密度指数は各通話時間に対応する情報密度指数が記録される。情報密度指数とは、通信情報(通信内容)の密度(濃さ)の程度を示す指数である。また、情報密度指数とは、通信情報(通信内容)の冗長性の少なさを示す指数である。例えば、通信情報の冗長性が高いと情報密度指数が低くなり、通信情報の冗長性が低いと情報密度指数が高くなる。つまり、通信情報の冗長性(冗長度)と情報密度指数とは、互いに対応する関係であるが、値の大小は正反対の関係にある。通信本図において情報密度指数は、通話時間が短い程大きい数値が設定される。例えば、通話時間が「1~10」秒の場合に情報密度指数は「11」となり、「101~」秒の場合に、情報密度指数は「1」となる。この場合、通話時間が「1~10」秒の場合に最も冗長性(冗長度)が低く、「101~」秒の場合に、最も冗長性が高いといえる。これは、端末装置16を使用しているユーザからの通話時間が長い場合は、通話(通話内容)に無駄が多い、すなわち通話の冗長性が高く、通話の情報密度が低い可能性が高いという知見に基づく設定となる。
次に本実施例の管理装置12の処理の詳細を説明する。実施例1および実施例3にて、図9のSIM切り替え判定処理フローチャートのS210において、SIM_Hが存在した場合(S210:Yes)、すなわち通信速度が「高速」で高速通信量が所定値以上のSIM_Hが存在した場合、図示しないS215に進む。S215において、制御部338は記憶部340のユーザ通話時間テーブルを参照し、送信元の端末装置16の平均通話時間(秒)を取得する。次にS216(不図示)において、制御部338は記憶部340の情報密度指数テーブルを参照し、送信元の端末装置16の平均通話時間(秒)が該当する通話時間タイプ(秒)を特定し、当該通話範囲(秒)の情報密度指数Rを取得する。その後、図示しないS217に進む。S217において、制御部338は情報密度指数Rが所定値Tr(例えば7)以上であるか否かを判定する。制御部338は情報密度指数Rが所定値Tr以上の場合(S217:Yes)は、S220に進む。制御部338は情報密度指数Rが所定値Tr未満の場合(S217:No)は、S230に進む。その結果、通信部334は、情報密度指数が高くなるほど、第2通信条件に切りかえるための信号を優先的に送信する。
なお、通話時間に限らず、他の情報をもとに情報密度指数Rを算出してもよい。具体的には、過去の通話における無言時間(ユーザが発話をせずに黙っている時間)を計測し、それをもとに情報密度指数Rを算出してもよい。例えば、1通話あたりの無言時間が長いユーザほど、情報密度指数Rを低い値にする。あるいは、通話時間に占める無言時間の割合が大きいユーザほど、情報密度指数Rを低い値にしてもよい。また、音声認識技術を用いて、通話内容や話し方の癖を解析し、それをもとに情報密度指数Rを算出してもよい。例えば、単位時間(例えば、10秒間)に発話する単語数、単語の語尾の長さなどを解析してもよい。そして、単位時間あたりの単語数が少ないユーザほど、情報密度指数Rを低い値にする。また、発話する単語の語尾の長さが長いユーザほど、情報密度指数Rを低い値にする。また例えば、「えーっ、と」、「うーん」、「まあー」、「さあー」などの明確な意味をもたない発話の時間や頻度を解析してもよい。そして、明確な意味をもたない発話の時間や頻度が多いユーザほど、情報密度指数Rを低い値にする。
本実施例によれば、使用者に応じて定められた情報密度指数が示される情報密度指数テーブルをもとに、第1通信条件と第2通信条件のいずれかを選択するので、端末装置の使用状況をもとに端末装置が使用すべき通信条件を適切に選択(決定)できる。また、第2通信品質は第1通信品質よりも高品質であり、第2通信コストは第1通信コストよりも高コストであるので、通信品質と通信コストの異なった通信条件を選択できる。また、情報密度指数が高くなるほど、第2通信条件を優先的に選択し、第2通信条件に切りかえるための信号を優先的に送信するので、情報密度指数が高い場合に通信品質を高くできる。また、送信元移動局が無駄な通話を行う可能性が高い場合、送信先端末装置でコストの高いSIM使用量が無駄に消費される可能性を低減できる。
なお、本実施例では、通話時間や通話音声をもとに情報密度指数を算出したが、これに限定されるものではない。例えば、例えば、端末装置同士がテキストデータ(テキストメッセージ)を交換する場合、端末装置から送信されたテキストデータを解析し、冗長性の高い単語や文字列の出現頻度を計測し、その頻度をもとに情報密度指数を算出してもよい。例えば、「えーっ、と」、「うーん」、「まあー」、「さあー」、「ところでぇ~」などの明確な意味をもたない単語や文字列(フレーズ)である冗長フレーズの出現頻度を計測し、冗長フレーズが多いユーザほど、情報密度指数を低い値にする。
(実施例4の変形例1)
次に実施例4の変形例1を説明する。実施例4では、端末装置(ユーザ)毎の平均通話時間を用いて処理を行ったが、実施例4の変形例1では、2人のユーザの組合せ毎の平均通話時間を用いて処理を行う。つまり、2つの端末(2人のユーザ)の組合せ毎に平均時間を算出し、ユーザ通話時間テーブルに記憶する。実施例4の変形例1に係る通信システム100、端末装置16、管理装置12は、図1乃至図5と同様のタイプである。ここでは、これまでとの差異を中心に説明する。
図20は、管理装置12のユーザ通話時間テーブルのデータ構造を示す。2つの端末装置16の端末ID(第1端末IDおよび第2端末ID)対応させて、平均通話時間を記憶している。なお、2つの端末IDの代わりに、2人のユーザのユーザIDを用いてもよい。本変形例では、図18に示すユーザ通話時間テーブルの代わりに、図20に示すユーザ通話時間テーブルを用いて、実施例4と同様な処理を行う。
本変形例によれば、2人のユーザの組合せ毎の平均通話時間を用いて情報密度指数を導出(算出)する処理を行うので、適切な通信条件をさらに精度よく選択できる。例えば、1人のユーザについても、通信相手が誰になるかによって、通信(通信内容)の情報密度が大きく異なる場合がある。例えば、あるユーザが会社の上司と通話を行う場合には、話に無駄が少なく、通信の情報密度が高いが、友人と通話を行う場合には、話に無駄が多く、通信の情報密度が低いといった状況も少なくない。本変形例によれば、このような状況においても適切な通信条件を精度よく選択することができる。
(実施例5)
実施例5は、実施例1と実施例3と実施例4の組合せに相当する。
記憶部340には、ユーザ重要度テーブル364、ユーザ緊急度テーブル、ユーザ通話時間テーブル、情報密度指数テーブルが記録されている。つまり、記憶部340に記憶された各テーブルには、重要度と緊急度と情報密度指数が示される。端末装置16から通話開始要求を受信した場合、管理装置12の制御部338は実施例1で説明したユーザ重要度テーブル364と送信元端末装置16の重要度指数I、実施例3で説明したユーザ緊急度テーブルと送信元端末装置16の緊急度指数E、実施例4で説明したユーザ通話時間テーブル及び情報密度指数テーブルから得られる送信元端末装置16の情報密度指数Rから、式(3)を用いて総合指数Zを算出する。なお、総合指数Zを総合スコアあるいは総合指標とも呼ぶ。
Z=α×1+β×E+γ×R 式(3)
ここで、α、β、γはそれぞれ0より大きな所定値(係数)である。式(3)によれば、送信元端末装置16の重要度指数Iが大きい(高い)ほど、かつ送信元端末装置16の緊急度指数Eが大きい(高い)ほど、情報密度指数Rが大きい(高い)ほど、総合指数Zが大きな値(高い値)になる。
本実施例では、総合指数Zを所定値Tzと比較してSIM切り替え判定処理を行う。図21は、管理装置12による切替判定処理手順を示すフローチャートである。本実施例では、管理装置12の制御部338は実施例1の図9のSIM切り替え判定処理フローチャートにおいて、S150:Noから、S160に進まずに、図21のS300に進む。S300において、制御部338はユーザ重要度テーブル364を参照し、送信元端末装置16の重要度指数Iを取得する。その後S310に進む。S310において、制御部338はユーザ緊急度テーブルを参照し、送信元端末装置16の緊急度指数Eを取得する。その後S320に進む。S320において、制御部338はユーザ通話時間テーブルおよび情報密度指数テーブルを参照し、送信元端末装置16の情報密度指数Rを取得する。その後S330に進む。S330において、制御部338は送信元端末装置16の重要度指数I、緊急度指数E、情報密度指数Rから、総合指数Zを算出する。その後S340に進む。S340において、制御部338は総合指数Zが所定値Tz以上であるか否かを判定する。制御部338は総合指数Zが所定値Tz以上の場合(S340:Yes)は、図9のS180に進む。制御部は総合指数Zが所定値Tz未満の場合(S340:No)は、図9のS240に進む。その結果、通信部334は、重要度と緊急度と情報密度指数との組合せをもとに、第2通信条件と第1通信条件とを切りかえる信号を送信する。
本実施例によれば、送信元端末装置の重要度指数、緊急度指数、情報密度指数を定量化し、総合スコアを算出し、総合スコアをもとに送信先端末装置の通信条件を選択するので、適切な通信条件を選択する精度を向上できる。なお、本実施例では、3つの指数をもとに総合スコアを算出したが、これに限定されるものではない。例えば、重要度指数と緊急度指数の2つの指数をもとに総合スコアを算出してもよい。また例えば、重要度指数と情報密度指数の2つの指数をもとに総合スコアを算出してもよい。すなわち、端末装置あるいはユーザに関する複数の指標をもとに、各々の指標の値が高いほど、高い値となる総合指標を算出してもよい。
また、本実施例では送信元端末装置の情報(重要度指数、緊急度指数、情報密度指数)をもとに総合スコアを算出したが、上述した各実施例で説明したように、送信先端末装置の情報をもとに総合スコアを算出してもよい。また、通信に関わる全ての端末装置の情報をもとに総合スコアを算出してもよい。また本実施例では、総合スコアをもとに送信先端末装置の通信条件を選択したが、これに限定されるものではない。例えば、総合スコアをもとに送信元端末装置の通信条件を選択してもよいし、通信に関わる全ての端末装置の通信条件を選択してもよい。すなわち、総合スコアをもとに通信に関わる少なくとも一部の端末装置の通信条件を選択すればよい
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。