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JP7463766B2 - 吊持装置及び鉄筋かごの建込み方法 - Google Patents
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JP7463766B2 - 吊持装置及び鉄筋かごの建込み方法 - Google Patents

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Description

本発明は、揚重機で吊荷を吊持する際に使用する吊持装置、及び、この吊持装置を用いた鉄筋かごの建込み方法に関する。
従来より、地中に設けられる鉄筋コンクリート造の壁体や場所打ち杭を構成する鉄筋かごは、地上で組み立てられたのち、ワイヤーを介してクレーン等の揚重機により吊持された状態で、地中に設けた掘削溝や地中孔に吊り下ろされて建て込まれる。
例えば、特許文献1には、場所打ち杭に用いる鉄筋かごの建込み方法が開示されている。具体的には、クレーンフックにワイヤーを介してトラバーサー(吊り治具)を吊り下げ、このトラバーサーに吊り具装置を垂下させておく。また、鉄筋かごには、その上部近傍に補強リングを設けておく。そのうえで、吊り具装置と鉄筋かごに設けた補強リングとを玉掛ワイヤーで連結し、クレーンを介して杭孔に鉄筋かごを吊り下ろしている。
特開2014-74304号公報
特許文献1によれば、鉄筋かごが大重量であっても、その形態を変形させることなく安定した状態で吊り下げることができる。ところが、クレーンフックと鉄筋かごに設けた補強リングとの間に、ワイヤー、トラバーサー(吊り治具)、吊り具装置及び玉掛ワイヤーを足し合わせた長さの吊り代が必要となる。
したがって、空頭制限のあるような施工環境では、上記の吊り代を確保するべく、鉄筋かごの全長をこの吊り代分だけ短くせざるを得ない。すると、複数の鉄筋かごを高さ方向に連結して必要長を確保する場合には、鉄筋かごの数量を増加させなければならず、これに伴い鉄筋かごどうしのジョイント箇所も増加する。このため、施工性に劣るとともに部材点数が増大し、経済的に不利となりやすい。
また、玉掛ワイヤーを利用して鉄筋かごを吊り下げる場合、鉄筋かごのバランスを、モーターブロックやチェーンブロック等を用いた玉掛ワイヤーの長さ調整により行わなければならず、作業が煩雑となりやすい。
さらに、鉄筋かごが長大な場合には、倒伏姿勢で待避させた鉄筋かごを立起こす作業を要するが、立起こし作業に玉掛ワイヤーを用いると、鉄筋かごが倒伏姿勢から起立姿勢となるときに、この玉掛ワイヤーがクレーンフックと鉄筋かごとの間で絡まりやすく、立起こし作業の安全性に課題を生じていた。
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、簡略な構成で容易に鉄筋かごの吊持作業を行うことの可能な吊持装置、及び吊持装置を用いた鉄筋かごの建込み方法を提供することである。
かかる目的を達成するため、本発明の吊持装置は、鉄筋かごを貫通するかんざし筋に装着される吊荷支持金具と、該吊荷支持金具を、クレーンフックに係止される吊り金具に接続する接続金具と、を備え、前記吊り金具は、前記接続金具に設けた吊り金具取付孔を用いて、前記接続金具に接続され、前記吊荷支持金具は、間隔を設けて一対が並列して前記接続金具に接続されているとともに、前記かんざし筋が貫通する貫通孔部が各々に設けられており、両者の貫通孔部は、前記吊り金具取付孔と中心軸が平行となるように配置され、前記吊荷支持金具に前記かんざし筋は、移動可能に装着されることを特徴とする。
本発明の吊持装置によれば、鉄筋かごに設けたかんざし筋を吊荷支持金具に装着するとともに、接続金具に吊り金具を接続し、この吊り金具に揚重機のフック等を係止することで、鉄筋かごを揚重機で吊持することができる。これにより、吊り天秤および玉掛ワイヤーを利用する場合と比較して、吊持作業の作業性を大幅に向上することが可能となる。
また、倒伏姿勢で待避させた鉄筋かごを立起こす作業に、吊持装置を用いることも可能であり、玉掛ワイヤーを利用する場合と比較して、鉄筋かごを容易にかつ安全に立起こすことが可能となる。
このように、鉄筋かごの立起こしから吊持するまでの一連の吊持作業を簡略化することができ、工事全体の作業時間の短縮化を図ることも可能となる。
また、玉掛ワイヤーが不要となることにより、玉掛ワイヤーの長さ調整に用いるモーターブロック、さらにはこれらを稼働させるための電源確保が不要となり、吊持作業に必要となる設備を簡素化することが可能となる。
さらに、鉄筋かごに設けたかんざし筋を貫通孔部に貫通させるのみで、吊荷支持金具をかんざし筋に装着できる。これにより、その装着位置は、かんざし筋に沿って吊荷支持金具を適宜移動させるのみで調整でき、吊り点を鉄筋かごの重心上に合わせる位置調整作業を容易に実施することが可能となる。
本発明の鉄筋かごの建込み方法は、本発明の吊持装置を用いて、地中掘削部に鉄筋かごを建込むための、鉄筋かごの建込み方法であって、倒伏姿勢の立起こし装置に、倒伏姿勢の前記鉄筋かごを載置するとともに、前記立起こし装置に設置されたピンを、前記吊持装置を構成する前記吊荷支持金具の前記貫通孔に挿通し、前記接続金具に設けた前記吊り金具に前記クレーンフックを係止して、前記立起こし装置とともに前記鉄筋かごを起立させ、前記ピンに替えて前記鉄筋かごを貫通する前記かんざし筋に、前記吊荷支持金具を装着したのち、前記吊り金具を介して揚重機により前記鉄筋かごを、前記地中掘削部に吊り下ろし建込むことを特徴とする。
本発明の鉄筋かごの建込み方法によれば、吊持装置の吊荷支持金具を、鉄筋かごを貫通するかんざし筋に装着するのみで、鉄筋かごを吊り金具を介して揚重機により吊持できる。これにより、鉄筋かごを吊持する際に実施していた煩雑な玉掛作業が不要となるため、建込み作業にかかる作業時間を大幅に短縮することが可能となる。
また、揚重機と鉄筋かごとの間に必要な吊り代を、吊り天秤や玉掛ワイヤーを使用する場合と比較して短小化でき、この分だけ鉄筋かごの全高を長くすることができる。したがって、施工現場が低空頭であって地中掘削部に大深度に対応した構造物を構築する場合に、深度方向に連結する鉄筋かごの数量を削減できる。
これにより、鉄筋かごの連結にかかる作業時間を大幅に短縮することが可能となるとともに、鉄筋かごどうしを連結する際に用いる部材点数を削減することもでき、工期短縮、工費削減に寄与することが可能となる。
本発明によれば、吊荷支持金具を鉄筋かごに設けたかんざし筋に装着するとともに、接続金具を介して吊荷支持金具に接続された吊り金具を揚重機のフック等に係止させる簡略な構成で、容易に鉄筋かごの吊持作業を行うことが可能となる。
本発明の実施の形態における吊持装置を鉄筋かごに設けた状態を示す図である。 本発明の実施の形態における吊持装置の詳細を示す図である。 本発明の実施の形態における鉄筋かごを建込む手順を示す図である(その1)。 本発明の実施の形態における鉄筋かごを建込む手順を示す図である(その2)。 本発明の実施の形態における立起こし装置に設けた吊持装置を示す図である(その1)。 本発明の実施の形態における立起こし装置に設けた吊持装置を示す図である(その2)。 本発明の実施の形態における鉄筋かごに吊持装置を取り付ける様子を示す図である。 本発明の実施の形態における鉄筋かごに対して吊持装置の位置を調整する様子を示す図である。 本発明の実施の形態における吊持装置の他の事例を示す図である。
本発明の吊持装置は、いずれの形状を有する吊荷であっても採用可能であるが、本実施の形態では、地中に鉄筋コンクリート造の壁体を構築する際に用いる鉄筋かごを事例に挙げ、その詳細と吊持装置を用いた鉄筋かごの建込み方法を、図1~図9を参照しつつ説明する。
吊持装置を説明するに先立ち、吊持装置を設ける鉄筋かごについて、その概略を図1(a)の平面図および図1(b)の断面図を参照しつつ説明する。
鉄筋かご1は、図1(a)(b)で示すように、所定の間隔を設けて並列に配置された複数の縦筋1aと、これら複数の縦筋1aに交差するとともに、所定の間隔を設けて並列に配置された複数の横筋1bとにより構成されている。これら横筋1bが、複数の縦筋1aを囲うように配置されることで、鉄筋かご1は平面視が閉塞された略筒状直方体に形成されている。
また、鉄筋かご1の内方には、図1(b)で示すように、鋼製枠状の補強部材2が設けられている。補強部材2は、鉄筋かご1の上方近傍に配置された上側枠状体2aと、下方近傍に配置された下側枠状体2bと、これらを連結する連結材2cとにより構成されている。上側枠状体2aと下側枠状体2bはいずれも、図1(a)で示すように、鉄筋かご1に外接する略筒形状に形成されて、図7で示すように、結束治具等の接続治具2dを介して鉄筋かご1に設置されている。
本実施の形態では、これら補強部材2を帯状鋼板により作成したが、鉄筋かご1の形状を保持する補強材として機能する材料であれば、いずれを採用してもよい。また、補強部材2を鉄筋かご1に接続する接続治具2dは、必ずしも設けなくてもよく、両者を接続できる手段であれば、例えば溶接等により固着するものであってもよい。
上述する構成の鉄筋かご1は、図4(c)で示すように、吊持装置4を介してクレーン9により地中に設けた掘削溝10に吊り下ろされるとともに建て込まれたのち、掘削溝10内にコンクリートが充填されて、鉄筋コンクリート造の壁体となる。
≪≪吊持装置≫≫
吊持装置4は、図2で示すように、接続金具5と吊荷支持金具6とにより構成されており、鉄筋かご1を貫通するかんざし筋3を介して鉄筋かご1に設置されている。
接続金具5は、図2で示すように、後述する吊荷支持金具6をクレーンフック9aが係止される吊り金具7に接続する金具であり、間隔を設けて配置された一対の脚部51と、これらを連結する連結部52とを備えている。
これら一対の脚部51が連結部52から垂下するように設けられることにより、接続金具5は、略コの字に形成されているが、これに限定されるものではなく、例えば略H状に形成されていてもよい。そして、連結部52の略中央に、吊り金具7を取り付けるための吊り金具取付孔52aが設けられ、一対の脚部51各々に吊荷支持金具6が設けられている。
吊荷支持金具6は、本体部分61と、本体部分61の両端に連続して設けられた対をなす半円溝部62とを備えている。本体部分61は菅状部材よりなり、半円溝部62は、本体部分61の上半を切り欠いた半割構造に形成されている。これら本体部分61の中空部と対をなす半円溝部62の中空部は連通して吊荷支持金具6に設けられた貫通孔部6aとなる。
このような構成の吊荷支持金具6は対をなして並列に配置されており、両者の貫通孔部6aはともに、連結部52に設けた吊り金具取付孔52aと、中心軸が平行となるように配置されている。
なお、吊荷支持金具6が装着される装着用棒材として機能するかんざし筋3は、図1(a)(b)で示すように、補強部材2を構成する上側枠状体2aの下方側であって、鉄筋かご1を奥行方向(掘削溝10の幅方向)に貫通する状態で、間隔を設けて一対配置されている。
また、接続金具5に設けられる吊り金具7は、クレーンフック9aを係止できる部材等揚重機に接続するために用いられるものであれば、いずれを採用してもよいが、本実施の形態では、いわゆるシャックルを採用している。したがって、図2で示すように、シャックルピン72を、接続金具5を構成する連結部52の吊り金具取付孔52aに貫通させるとともに、略U字形状をなすシャックル本体71の貫通孔71aに挿通させる。
そのうえで、シャックルピン72の先端をナット73で締結することにより、接続金具5に吊り金具7を設置することができる。なお、吊り金具7は必ずしも、シャックルに限定されるものではなく、例えばマスターリング等、吊り金具7として一般に移用されているものであれば、いずれを採用してもよい。
上述する構成の吊持装置4は、図1(a)で示すように、吊荷支持金具6の貫通孔部6aに、鉄筋かご1の長手方向中央部近傍を貫通するように設けられたかんざし筋3を貫通させることで、かんざし筋3に吊荷支持金具6が装着される。この状態で、接続金具5に設けられた吊り金具7にクレーンフック9aを係止することにより、吊り金具7、吊持装置4、及びかんざし筋3を介して、鉄筋かご1がクレーン9に吊持される。
これにより、従来より鉄筋かご1とクレーンフック9aとの間に配置されていた、吊り天秤や玉掛ワイヤーを省略できることから、煩雑な玉掛作業が不要となり、吊持作業の作業性を大幅に向上することが可能となる。
なお、本実施の形態では、鉄筋かご1を貫通させたかんざし筋3を吊荷支持金具6が装着される装着用棒材として利用し、吊持装置4を鉄筋かご1に設置したが、必ずしもこれに限定するものではなく、例えば鉄筋かご1の一部を装着用棒材として利用してもよい。
≪≪鉄筋かごの建込み方法≫≫
上記の吊持装置4を用いて実施する、鉄筋かご1の立起こし作業からクレーンにて吊持し、掘削溝10に吊り下ろし建て込むまでの一連の手順を、図3~図8を参照しつつ説明する。なお、本実施の形態では、倒伏姿勢の鉄筋かご1を立起こす際に立起こし装置8を用いることとし、この立起こし装置8を用いた作業にも、吊持装置4を使用する場合を事例に挙げる。
≪≪立起こし装置≫≫
立起こし装置8は、図3(c)で示すように、底部フレーム81aと壁部フレーム81bとを備えるL字状のフレーム本体81と、フレーム本体81の出隅部近傍であって壁部フレーム81b側に設けられた車輪部82とを備える。
底部フレーム81aには、立起こし装置8が起立姿勢の場合に車輪部82とともにフレーム本体81を略水平に支持する脚部84が設けられている。また、図3(a)で示すように、壁部フレーム81bには、立起こし装置8が倒伏姿勢の場合に車輪部82とともにフレーム本体81を略水平に支持する脚部84だけでなく、起立姿勢時に上方となる端部近傍に、吊持装置設置部83が設けられている。
吊持装置設置部83は、図3(a)で示すように、倒伏姿勢の壁部フレーム81b上面から立設する対をなす突出部材831と、図5で示すように、突出部材831各々の先端に設けられた鎖部材832と、を備えている。
鎖部材832は、図5及び図6で示すように、2個のU字環833、834を鎖状に連結したもので、一方のU字環833のピン833aが、突出部材831に軸受け831aを介して設置され、他方のU字環834のピン834aが、吊荷支持金具6が装着される装着用棒材として機能する。
そして、図3(b)(c)で示すように、一方のU字環833のピン833aは、壁部フレーム81bがいずれの姿勢にあっても、略水平方向に延在するよう設けられ、他方のU字環834のピン834aは、図5及び図6で示すように、一方のU字環833のピン833aに対して常時直交した状態にある。
このような状態で立起こし装置8に設けられた他方のU字環834のピン834aを、吊荷支持金具6の貫通孔部6aに貫通させることで、吊荷支持金具6が、他方のU字環834のピン834aに装着され、立起こし装置8に吊持装置4’が設置される。
≪鉄筋かごの立起こし工程≫
まず、掘削溝10近傍で、倒伏姿勢の鉄筋かご1を立起こし装置8及び吊持装置4’を用いて起立させる。
図3(a)で示すように、倒伏姿勢で施工現場に搬送された鉄筋かご1は、同じく倒伏姿勢となっている立起こし装置8の壁部フレーム81bの上面に載置されている。そして、鉄筋かご1を起立させるには、接続金具5に設けた吊り金具7にクレーンフック9aを係止したのち、クレーン9でフレーム本体81を引き上げる。
すると、図3(b)(c)で示すように、立起こし装置8のフレーム本体81が車輪部82を支点にして倒伏状態から起立状態に姿勢を変えるため、これに伴って、鉄筋かご1も起立姿勢となる。このように、倒伏姿勢で待避させた鉄筋かご1を立起こす作業に、吊持装置4’を用いると、玉掛ワイヤーを利用する場合と比較して、鉄筋かご1を容易にかつ安全に立起こすことが可能となる。
≪吊持装置の設置工程≫
次に、図4(a)に示すように、クレーンフック9aを立起こし装置8に設けた吊持装置4’から取り外したのち、このクレーンフック9aを利用して、図4(b)に示すように、鉄筋かご1を吊持するための吊持装置4を、起立状態となった鉄筋かご1の上部近傍に設ける。
具体的には、立起こし装置8に設けた吊持装置4からクレーンフック9aを取り外したのち、図7で示すように、取り外したクレーンフック9aを、鉄筋かご1の吊荷作業に用いる吊持装置4の吊り金具7に係止する。こうして、吊持装置4を鉄筋かご1の配置位置近傍に吊り下げたうえで、2本のかんざし筋3を鉄筋かご1の奥行き方向(掘削溝の幅方向)に貫通させつつ、吊荷支持金具6の貫通孔部6aに貫通させる。
なお、吊荷支持金具6には半円溝部62が設けられているから、かんざし筋3をスムーズに貫通孔部6aに挿通することができる。また、2本のかんざし筋3を、補強部材2を構成する上側枠状体2aの下方側に配置させておくことで、補強部材2を介して鉄筋かご1を吊荷できるため、鉄筋かご1が変形する等の損傷を抑止することができる。
≪吊持装置の建込み工程≫
こののち、鉄筋かご1の吊り点(吊持装置4に設けた吊り金具7の位置)が、鉄筋かご1の重心上に位置するよう位置調整を行ったのち、鉄筋かご1の建込み作業を行う。
吊持装置4の吊荷支持金具6に設けた貫通孔部6aの孔径は、かんざし筋3の直径よりも僅かに大きく、かんざし筋3の長手方向に沿って移動することができるように構成されている。したがって、吊り点となる吊り金具7の位置調整は、図8で示すように、かんざし筋3に沿って吊持装置4を鉄筋かご1の長手方向に移動させることにより調整する。
このとき、位置調整を行うごとに、クレーン9を介して鉄筋かご1を僅かに吊り上げ、吊り上げられた鉄筋かご1のバランスを確認する。そのうえで、吊り上げられた鉄筋かご1が傾く場合には、鉄筋かご1を一旦下ろし、吊持装置4をかんざし筋3の長手方向に移動させてバランスを調整すればよい。
このように、吊持装置4を用いると、吊り点を鉄筋かご1の重心位置上に合わせるための位置調整作業を、安全確認しながら容易に行うことができる。また、従来のように、玉掛ワイヤーの長さ調整作業が不要となるだけでなく、玉掛ワイヤーの長さ調整に用いるモーターブロック、さらにはこれらを稼働させるための電源確保が不要となる。したがって、吊持作業に必要となる設備を簡素化でき、作業性を向上しながら吊荷を安定した状態で吊持することが可能となる。
吊り金具7の位置調整を行って吊り点を鉄筋かご1の重心上に配置したのち、図4(c)で示すように、クレーン9を用いて鉄筋かご1を吊り上げ、立起こし装置8から掘削溝10上に移動させるとともに、掘削溝10内に吊り下ろして所定の深さ位置に建込む。なお、建て込んだ鉄筋かご1は、例えば、地表面上に設けた保持装置(図示せず)等により盛替えておく。
この状態で、鉄筋かご1からかんざし筋3を引き抜くことにより、吊持装置4をクレーンフック9aとともに、鉄筋かご1から容易に撤去することができる。撤去した吊持装置4は、後行の鉄筋かご1の建込み作業時に再利用すればよい。
上述する鉄筋かご1の建込み方法によれば、吊持装置4の吊荷支持金具6を、鉄筋かご1を貫通するかんざし筋3に取り付けるのみで、吊持装置4に接続した吊り金具7を介してクレーン9により鉄筋かご1の建込み作業を実施でき、建込み作業にかかる作業時間を大幅に短縮することが可能となる。
また、従来のような、吊り天秤や玉掛ワイヤーを使用する場合と比較して、クレーン9と鉄筋かご1との間に必要な吊り代を短小化でき、この分だけ鉄筋かご1の全高を長くすることができる。これにより、施工現場が低空頭であって、掘削溝10に構築しようとするコンクリート構造物が大深度に対応する構造物である場合にも、深度方向に連結する鉄筋かご1の数量を削減できる。
これに伴い、鉄筋かご1の連結にかかる作業時間を大幅に短縮することが可能になるおともに、鉄筋かご1どうしを連結する際に用いる部材点数を削減することもでき、工期短縮、工費削減に寄与することが可能となる。
本発明の吊持装置及び鉄筋かごの建込み方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、吊持装置4の接続金具5が、間隔を設けて配置された一対の脚部51と、これらを連結する連結部52とを備える構成としたが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、図9で示すように、接続金具5を長尺な鋼板で作成し、その両側近傍に、吊荷支持金具6を対をなして設ける構成としてもよい。
また、本実施の形態では、鉄筋かご1を吊持装置4を介してクレーン9で吊持したが、揚重機は、クレーン9に限定されるものではなく、鉄筋かご1も例えば、地中孔にコンクリート造の場所打ち杭を構築するべく用いられるものであってもよい。
さらに、本実施の形態では、鉄筋かご1の建込み方法において、クレーン9にて吊持装置4を吊り下げつつ、鉄筋かご1に吊持装置4を設置したが、吊持装置4の設置手順はこれに限定されるのではない。
また、鉄筋かご1の立起こし作業についても、必ずしも立起こし装置8を使用しなくてもよい。例えば、地面上に倒伏姿勢で載置された鉄筋かご1に吊持装置4を設け、この吊持装置4を用いてクレーン9により立起してもよい。
1 鉄筋かご
1a 縦筋
1b 横筋
2 補強部材
2a 上側枠状体
2b 下側枠状体
2c 連結材
2d 接続治具
3 かんざし筋(装着用棒材)
4 吊持装置(鉄筋かご吊持用)
4’ 吊持装置(立起し装置用)
5 接続金具
6 吊荷支持金具
61 本体部分
62 半円溝部
6a 貫通孔部
7 吊り金具
71 シャックル本体
71a 貫通孔
72 シャックルピン
73 ナット
8 立起こし装置
81 フレーム本体
81a 底部フレーム
81b 壁部フレーム
82 車輪部
83 吊持装置設置部
831 突出部材
831a 軸受け
832 鎖部材
833 一方のU字環
833a ピン
834 他方のU字環
834a ピン(装着用棒材)
9 クレーン
9a クレーンフック
10 掘削溝(地中掘削部)

Claims (2)

  1. 鉄筋かごを貫通するかんざし筋に装着される吊荷支持金具と、
    該吊荷支持金具を、クレーンフックに係止される吊り金具に接続する接続金具と、を備え、
    前記吊り金具は、前記接続金具に設けた吊り金具取付孔を用いて、前記接続金具に接続され、
    前記吊荷支持金具は、間隔を設けて一対が並列して前記接続金具に接続されているとともに、前記かんざし筋が貫通する貫通孔部が各々に設けられており、
    両者の貫通孔部は、前記吊り金具取付孔と中心軸が平行となるように配置され、
    前記吊荷支持金具に前記かんざし筋は、移動可能に装着されることを特徴とする吊持装置。
  2. 請求項1に記載の吊持装置を用いて、地中掘削部に鉄筋かごを建込むための、鉄筋かごの建込み方法であって、
    倒伏姿勢の立起こし装置に、倒伏姿勢の前記鉄筋かごを載置するとともに、
    前記立起こし装置に設置されたピンを、前記吊持装置を構成する前記吊荷支持金具の前記貫通孔に挿通し、
    前記接続金具に設けた前記吊り金具に前記クレーンフックを係止して、前記立起こし装置とともに前記鉄筋かごを起立させ、
    前記ピンに替えて前記鉄筋かごを貫通する前記かんざし筋に、前記吊荷支持金具を装着したのち、
    前記吊り金具を介して揚重機により前記鉄筋かごを、前記地中掘削部に吊り下ろし建込むことを特徴とする鉄筋かごの建込み方法。
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