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JP7464883B2 - コヒーレント光受信装置およびコヒーレント光受信方法 - Google Patents
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コヒーレント光受信装置およびコヒーレント光受信方法 Download PDF

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Description

本発明は、コヒーレント光受信装置およびコヒーレント光受信方法に関する。
非特許文献1に記載された技術では、デジタルコヒーレント伝送システムにおいてAMCC(auxiliary management and control channel)方式が活用される。
デジタルコヒーレント伝送システムにおいてAMCC方式が活用される場合、光段で主信号とAMCC信号の分離が行われると、コヒーレント受信器における受信光強度が減少し(詳細には、PD(フォトダイオード)に入る主信号の光強度が減衰し)、雑音特性が劣化してしまう。よって、DSP(デジタル信号処理部)段でAMCC信号の分離を行う手法を実現することが重要である。
そこで、本発明は、重畳されたAMCC信号と主信号とをDSP段において分離することができる技術を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、AMCC信号が位相変調によって主信号に重畳された信号光を受信してアナログ電気信号に変換し、受信信号の同相位相成分と直交位相成分とを出力するコヒーレント受信器と、前記受信信号のデジタル信号処理を行うことによって、前記受信信号から前記AMCC信号の符号系列と前記主信号の符号系列とを復調するデジタル信号処理部とを備えるコヒーレント光受信装置であって、前記主信号に重畳される前記AMCC信号の変調信号には、クロックが乗算されており、前記デジタル信号処理部は、前記コヒーレント受信器から出力された前記受信信号から前記主信号のシンボルを抽出し、出力するシンボル出力部と、前記AMCC信号の符号系列を復調するAMCC信号符号系列復調部と、前記主信号の符号系列を復調する主信号符号系列復調部とを備え、前記AMCC信号符号系列復調部は、前記シンボル出力部から出力された前記受信信号に含まれる前記主信号を除去する主信号成分除去部と、前記主信号成分除去部によって前記主信号が除去された後の前記受信信号に含まれるクロック成分を除去するクロック成分除去部とを備える、コヒーレント光受信装置である。
本発明の一態様は、AMCC信号が位相変調によって主信号に重畳された信号光を受信してアナログ電気信号に変換し、受信信号の同相位相成分と直交位相成分とを出力するコヒーレント受信ステップと、前記受信信号のデジタル信号処理を行うことによって、前記受信信号から前記AMCC信号の符号系列と前記主信号の符号系列とを復調するデジタル信号処理ステップとを備えるコヒーレント光受信方法であって、前記主信号に重畳される前記AMCC信号の変調信号には、クロックが乗算されており、前記デジタル信号処理ステップには、前記コヒーレント受信ステップにおいて出力された前記受信信号から前記主信号のシンボルを抽出し、出力するシンボル出力ステップと、前記AMCC信号の符号系列を復調するAMCC信号符号系列復調ステップと、前記主信号の符号系列を復調する主信号符号系列復調ステップとが含まれ、前記AMCC信号符号系列復調ステップには、前記シンボル出力ステップにおいて出力された前記受信信号に含まれる前記主信号を除去する主信号成分除去ステップと、前記主信号成分除去ステップにおいて前記主信号が除去された後の前記受信信号に含まれるクロック成分を除去するクロック成分除去ステップとが含まれる、コヒーレント光受信方法である。
本発明によれば、重畳されたAMCC信号と主信号とをDSP(デジタル信号処理部)段において分離することができる技術を提供することができる。
第1実施形態のコヒーレント光受信装置が適用されたコヒーレント光伝送システムの一例を示す図である。 クロック乗算部における処理を説明するための図である。 図2に示すデジタル信号処理部の詳細構成の一例を示す図である。 第1実施形態のコヒーレント光受信装置において実行される処理の一例を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態のコヒーレント光受信装置が適用されたコヒーレント光伝送システムに含まれるコヒーレント光送信装置のIQ変調器の一例を示す図である。 I信号とQ信号とコンスタレーションとの関係を示す図である。 第2実施形態のコヒーレント光受信装置が適用されたコヒーレント光伝送システムに含まれるコヒーレント光送信装置のIQ変調器への変調信号について説明するための図である。 第3実施形態のコヒーレント光受信装置のデジタル信号処理部の詳細構成の一例を示す図である。 クロック逆数乗算部によって抽出されたAMCC信号成分の時間波形などの一例を示す図である。 第3実施形態のコヒーレント光受信装置において実行される処理の一例を説明するためのフローチャートである。
本発明のコヒーレント光受信装置およびコヒーレント光受信方法の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態のコヒーレント光受信装置3が適用されたコヒーレント光伝送システム100の一例を示す図である。
図1に示す例では、コヒーレント光伝送システム100に、コヒーレント光送信装置1と、光ファイバ2と、コヒーレント光受信装置3とが含まれる。
コヒーレント光送信装置1は、光源11と、変調信号生成部12と、IQ変調器13と、変調信号生成部14と、クロック乗算部15と、位相変調器16とを備えている。
光源11は連続光を出力する。光源11としては、例えば半導体レーザなどが用いられる。
変調信号生成部12には、主信号符号系列が入力される。変調信号生成部12は、入力された主信号符号系列に基づいて、主信号の変調信号を生成する。主信号の変調信号には、I(同相位相)成分と、Q(直交位相)成分とが含まれる。変調信号生成部12によって生成された主信号の変調信号は、IQ変調器13に出力される。
IQ変調器13は、変調信号生成部12から入力された主信号の変調信号に基づいて、主信号に対応するIQ変調を行う。IQ変調器13は、主信号に対応するIQ変調として、例えば4値のQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調を行う。IQ変調器13から出力される信号光のコンスタレーションは、例えば図1の左下に示すようになる。
変調信号生成部14には、AMCC信号符号系列が入力される。変調信号生成部14は、入力されたAMCC信号符号系列に基づいて、AMCC信号の変調信号を生成する。変調信号生成部14によって生成されたAMCC信号の変調信号は、クロック乗算部15に出力される。
クロック乗算部15は、変調信号生成部14から入力されたAMCC信号の変調信号に、クロックを乗算する。クロック乗算部15によって生成された信号(つまり、AMCC信号に対応する変調信号にクロックが乗算された信号)は、位相変調器16に出力される。
仮に、クロック乗算部15がAMCC信号の変調信号にクロックを乗算しない場合、低速なAMCC信号は、信号光キャリアと局発光の位相差である低速な位相オフセットと区別がつかないため、コヒーレント光受信装置3における位相オフセット補償において除去されてしまう。そこで、図1に示す例では、上述したように、クロック乗算部15が、変調信号生成部14から入力されたAMCC信号の変調信号にクロックを乗算する。
図2はクロック乗算部15における処理を説明するための図である。
詳細には、図2(A)はクロック乗算部15に入力されるAMCC信号の変調信号(つまり、変調信号生成部14によって生成されたAMCC信号の変調信号)の一例を示している。図2(B)はクロック乗算部15によって図2(A)に示すAMCC信号の変調信号に乗算されるクロック(クロック信号)の一例を示している。図2(C)はクロック乗算部15から出力される信号(つまり、AMCC信号に対応する変調信号にクロックが乗算された信号)の一例を示している。
図2に示す例では、クロック(クロック信号)の振幅が、主信号のシンボルレートで変化する。
図2に示すように、AMCC信号に対応する変調信号にクロックを乗算することにより、コヒーレント光受信装置3における位相オフセット補償においてAMCC信号が除去されてしまうことを回避することができる。
図1に示す例では、位相変調器16が、クロック乗算部15から入力された信号に基づいて、AMCC信号に対応する位相変調を行う。位相変調器16は、AMCC信号に対応する位相変調として、例えば2値の位相変調を行う。また、位相変調器16は、AMCC信号が位相変調によって主信号に重畳された信号光を光ファイバ2に出力する。位相変調器16から出力される信号光(詳細には、コヒーレント光送信装置1から出力され、光ファイバ2を介して送信される信号光)のコンスタレーションは、例えば図1の中央下に示すようになる。
光ファイバ2は、コヒーレント光送信装置1から出力された信号光の伝送路として機能する。
光通信システムの長距離化、大容量化に向けてはデジタルコヒーレント伝送方式が実用化されている。デジタルコヒーレント伝送方式では、受信器にてコヒーレント受信を行うことで信号光の強度のみならず、位相成分の情報を取得する。この方式では、コヒーレント検波によって光電変換時の熱雑音の影響を抑制することができ、さらに伝送による波形劣化やデバイスの帯域制限による波形劣化をデジタル信号処理(DSP)によって補償することができるため、高いロスバジェット改善効果が期待できる。
図1に示す例では、コヒーレント光受信装置3が、コヒーレント光送信装置1から出力され、光ファイバ2によって伝送された信号光を受信する。コヒーレント光受信装置3は、局発光生成部31と、コヒーレント受信器32と、アナログデジタル変換器(ADC)33と、デジタル信号処理部(DSP処理部)34とを備えている。
局発光生成部31は、局発光を生成する。
コヒーレント受信器32は、光ファイバ2によって伝送された信号光(つまり、AMCC信号が主信号に重畳された信号光)を受信し、光信号をアナログ電気信号に変換する。詳細には、コヒーレント受信器32は、局発光生成部31によって生成された局発光を用いてコヒーレント受信を行い、受信信号の同相位相(I)成分と直交位相(Q)成分とを出力する。
つまり、コヒーレント受信器32によって受信される信号光は、コヒーレント光送信装置1の位相変調器16がAMCC信号に対応する位相変調を行うことによって、AMCC信号が主信号に重畳されたものである。
アナログデジタル変換器33は、コヒーレント受信器32から出力されたアナログ電気信号(詳細には、コヒーレント受信器32から出力された受信信号の同相位相成分および直交位相成分)をサンプリングして離散化する。
デジタル信号処理部34は、アナログデジタル変換器33によって離散化された受信信号のデジタル信号処理を行うことによって、受信信号からAMCC信号に対応する符号系列と主信号に対応する符号系列とを復調する。
図3は図2に示すデジタル信号処理部34の詳細構成の一例を示す図である。
図3に示す例では、デジタル信号処理部34が、複素振幅算出部34Aと、等化処理部34Bと、ダウンサンプリング部34Cと、周波数オフセット補償部34Dと、位相オフセット補償部34Eと、AMCC信号符号系列復調部34Fと、主信号符号系列復調部34Gとを備えている。
複素振幅算出部34Aは、アナログデジタル変換器33によって離散化された同相位相成分(I信号)と直交位相成分(Q信号)とを含む受信信号の複素振幅を算出する。I信号の振幅をE、Q信号の振幅をEとすると、受信信号の複素振幅Eは下記の式によって表される。
E=(E +E 1/2expj(tan-1(E/E))
ただし、(E +E 1/2は絶対値である。
等化処理部34Bは、デジタルコヒーレント伝送方式における通常の等化処理(例えば伝送や送受信器による波形歪みの補償など)を行う。具体的には、等化処理部34Bは、複素振幅算出部34Aから出力された信号の等化処理を行う。
ダウンサンプリング部34Cは、デジタルコヒーレント伝送方式における通常のダウンサンプリング(例えば間引き処理など)を行う。具体的には、ダウンサンプリング部34Cは、等化処理部34Bから出力された信号のダウンサンプリングを行い、シンボルのみを抽出する。
周波数オフセット補償部34Dは、デジタルコヒーレント伝送方式における通常の周波数オフセット補償(例えばコヒーレント光送信装置1の光源11とコヒーレント光受信装置3の局発光生成部31の局発光源との周波数オフセットを除去する処理など)を行う。具体的には、周波数オフセット補償部34Dは、ダウンサンプリング部34Cから出力された信号の周波数オフセット補償を行う。
位相オフセット補償部34Eは、デジタルコヒーレント伝送方式における通常の位相オフセット補償(例えばコヒーレント光送信装置1の光源11とコヒーレント光受信装置3の局発光生成部31の局発光源との位相雑音を除去する処理など)を行う。具体的には、位相オフセット補償部34Eは、周波数オフセット補償部34Dから出力された信号の位相オフセット補償を行う。位相オフセット補償部34Eは、コヒーレント受信器32から出力された受信信号から主信号のシンボルを抽出し、出力するシンボル出力部として機能する。
位相オフセット補償部34Eから出力される信号のコンスタレーションは、例えば図3の中央左に示すようになる。位相オフセット補償部34Eから出力される受信信号には、主信号が含まれるのみならず、AMCC信号も位相雑音として重畳されている。そのため、図3の中央左のコンスタレーションで示すように、AMCC信号が重畳されていない場合よりもシンボル間距離が小さくなっている。つまり、位相オフセット補償部34Eから出力される受信信号は、受信感度が劣化した状態になっている。
位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号は、AMCC信号符号系列復調部34Fと主信号符号系列復調部34Gとに入力される。
図3に示す例では、AMCC信号符号系列復調部34Fが、位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号に含まれるAMCC信号の符号系列を復調する。AMCC信号符号系列復調部34Fは、主信号成分除去部34F1と、クロック成分除去部34F2と、高周波雑音除去部34F3と、ダウンサンプリング部34F4と、判定部34F5とを備えている。
主信号成分除去部34F1は、位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号に含まれる主信号を除去する。主信号成分除去部34F1は、位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号をM乗する演算を行うM乗演算部34F11を備えている。例えばコヒーレント光送信装置1のIQ変調器13が、主信号に対応するIQ変調として4値のQPSK変調を行う場合、M乗演算部34F11は、位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号を4乗する演算を行う(つまり、M=4)。
主信号成分除去部34F1は、M乗演算部34F11が位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号をM乗する演算を行うことによって、位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号に含まれる主信号を除去する。
位相オフセット補償部34Eから出力される受信信号の位相振幅E(n)は、下記の式(1)によって表される。式(1)において、n={0,1,2,3,…}はシンボルの時間を示している。
E(n)=exp(j(φmain(n)+φAMCC(n)×φclock(n))) (1)
上記の式(1)において、φAMCC(n)は、受信信号に含まれるAMCC信号を示している。例えばコヒーレント光送信装置1の位相変調器16が、AMCC信号に対応する位相変調として2値の位相変調を行う場合、φAMCC=k,-kである。
φmain(n)は、受信信号に含まれる主信号を示している。例えばコヒーレント光送信装置1のIQ変調器13が、主信号に対応するIQ変調として4値のQPSK変調を行う場合、主信号の位相は、φmain(n)=π1/4,π3/4,π5/4,π7/4のいずれかをとる。
φclock(n)は、受信信号に含まれるクロックを示している。クロック周波数が、主信号のシンボルごとに正負が反転するような周波数に設定される場合(つまり、クロック周波数が主信号のシンボルレートの1/2である場合)、φclock(n)は、下記のように表される。
nが奇数の場合、n=2m+1
nが偶数の場合、n=2mとすると、
φclock(2m+1)=c
φclock(2m)=-c
M乗演算部34F11が位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号E(n)をM乗する演算を行うと、M乗演算部34F11の演算結果は下記の式(2)で示すようになる。
=(exp(j(φmain+φAMCC(n)×φclock(n))))
=exp(j(4φmain+4φAMCC(n)φclock(n))) (2)
この時、4φmainは下記のように表される。
φmain=π/4の時、
4φmain=4×(π/4)=π
φmain=π3/4の時、
4φmain=4×(π3/4)=3π=π
φmain=π5/4の時、
4φmain=4×(π5/4)=5π=π
φmain=π7/4の時、
4φmain=4×(π7/4)=7π=π
このように、M乗演算部34F11が、位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号をM乗する演算を行うと、変調成分はすべてπになる。そのため、主信号成分除去部34F1は、位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号に含まれる変調成分(主信号)を除去することができる。
主信号成分除去部34F1から出力される受信信号のコンスタレーション(主信号成分除去部34F1によって主信号が除去された後の受信信号のコンスタレーション)は、例えば図3の中央右に示すようになる。
図3に示す例では、クロック成分除去部34F2が、主信号成分除去部34F1によって主信号が除去された後の受信信号に含まれるクロック成分を除去する。クロック成分除去部34F2は、複素共役積算出部34F21を備えている。複素共役積算出部34F21は、主信号成分除去部34F1によって受信信号をM乗する演算が行われた後の信号に含まれる隣接する2つのシンボルの複素共役積を算出する。つまり、クロック成分除去部34F2は、複素共役積算出部34F21が、主信号成分除去部34F1によって受信信号をM乗する演算が行われた後の信号に含まれる隣接する2つのシンボルの複素共役積を算出することにより、主信号成分除去部34F1によって主信号が除去された後の受信信号に含まれるクロック成分を除去する。
具体的には、M乗演算部34F11によって行われる演算(位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号E(n)をM乗する演算)(M=4)は、下記の式(3)によって表され、複素共役積算出部34F21によって行われる演算は、下記の式(4)によって表される。
=exp(j(π+4φAMCC(n)φclock(n))) (3)
AMCC(m)=E(2m+1)×(E(2m))
=exp(j(π+4φAMCC(2m+1)×c))
×exp(-j(π+4φAMCC(2m)×-c)))
=exp(j(8φAMCC(2m)×c)) (4)
ただし、*は複素共役を示す。また、AMCC信号は主信号に比べて十分に遅く、φAMCC(2m+1)=φAMCC(2m)とする。
以上より、受信信号からクロック信号を除去し、AMCC信号を抽出することができる。
図3に示す例では、高周波雑音除去部34F3が、クロック成分除去部34F2によってクロック成分が除去された後の受信信号に含まれる高周波雑音を除去する。高周波雑音除去部34F3は、ローパスフィルタ34F31を備えている。つまり、高周波雑音除去部34F3は、ローパスフィルタ34F31を用いることにより、クロック成分が除去された後の受信信号に含まれる高周波雑音を除去する。
ダウンサンプリング部34F4は、高周波雑音除去部34F3による高周波成分の除去が行われた受信信号に対するダウンサンプリングを行うことによってAMCC信号のシンボルを抽出する。詳細には、ダウンサンプリング部34F4は、主信号のシンボルレートからAMCC信号のシンボルレートへのダウンサンプリングを行う。
判定部34F5は、閾値判定を行うことにより、受信信号に含まれるAMCC信号の符号系列を復調する。
主信号符号系列復調部34Gは、位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号に含まれる主信号の符号系列を復調する。主信号符号系列復調部34Gは、AMCC信号成分除去部34G1と、判定部34G2とを備えている。
AMCC信号成分除去部34G1は、位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号に含まれるAMCC信号を除去する。AMCC信号成分除去部34G1は複素共役積算出部34G11を備えている。
複素共役積算出部34G11は、高周波雑音除去部34F3によって高周波雑音が除去された後の受信信号(詳細には、ローパスフィルタ34F31から出力された受信信号)と、位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号との複素共役積を算出する。
具体的には、複素共役積算出部34G11は、下記の式(5)によって表されるように、AMCC信号EAMCCの位相にクロックを乗算したものと、元の受信信号E(n)との複素共役積を算出する。
E(n)×exp(j(8φAMCC(n)×c×φclock(n)×α))
=exp(j(φmain(n)+φAMCC(n)×φclock(n)))
×exp(-j(8φAMCC(n)×c×φclock(n)×α))
=exp(j(φmain(n)+φAMCC(n)×φclock(n)×(1-8cα)))
ここで、1-8cα=0となるようにαを設定すれば
=exp(j(φmain(n))) (5)
以上より、主信号成分からAMCC信号を除去することができ、主信号の雑音特性を改善することができる。
複素共役積算出部34G11から出力される信号のコンスタレーションは、例えば図3の左下に示すようになる。
判定部34G2は、デジタルコヒーレント伝送方式における通常の閾値判定を行い、主信号符号系列を出力する。
コヒーレント光受信装置3は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーとメモリーとを用いて構成可能である。コヒーレント光受信装置3は、プロセッサーがプログラムを実行することによって、デジタル信号処理部34のAMCC信号符号系列復調部34F、主信号符号系列復調部34G等として機能する。なお、コヒーレント光受信装置3の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されても良い。上記のプログラムは、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。コンピューター読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD:Solid State Drive)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。上記のプログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
上述したように、第1実施形態のコヒーレント光受信装置3が適用されたコヒーレント光伝送システム100では、コヒーレント光送信装置1の位相変調器16が、位相変調によってAMCC信号を主信号に重畳する。また、クロック乗算部15が、AMCC信号の変調信号にクロックを乗算することで、コヒーレント光受信装置3の位相オフセット補償部34EにおいてAMCC信号が除去されることが回避される。
第1実施形態のコヒーレント光受信装置3では、M乗演算部34F11がM乗法を用いることにより、主信号成分除去部34F1が主信号を除去し、AMCC信号を分離する。また、AMCC信号成分除去部34G1が、AMCC信号を主信号から差し引くことで主信号の雑音特性を改善する。更に、複素共役積算出部34F21が、2つのシンボルの複素共役積をとることで受信信号からクロック成分を除去する。
第1実施形態のコヒーレント光受信装置3によれば、重畳されたAMCC信号と主信号とをデジタル信号処理部34において分離することができる。
図4は第1実施形態のコヒーレント光受信装置3において実行される処理の一例を説明するためのフローチャートである。詳細には、図4(A)は第1実施形態のコヒーレント光受信装置3において実行されるメイン処理を示しており、図4(B)は図4(A)のステップS4において実行される処理を示している。
図4に示す例では、ステップS1において、局発光生成部31が、局発光を生成する。
次いで、ステップS2では、コヒーレント受信器32が、光ファイバ2によって伝送された信号光(つまり、AMCC信号が主信号に重畳された信号光)を受信し、光信号をアナログ電気信号に変換し、受信信号の同相位相成分と直交位相成分とを出力する。主信号に重畳されるAMCC信号の変調信号には、クロックが乗算されている。詳細には、ステップS2では、コヒーレント受信器32が、ステップS1において生成された局発光を用いてコヒーレント受信を行う。
次いで、ステップS3では、アナログデジタル変換器33が、コヒーレント受信器32から出力されたアナログ電気信号をサンプリングして離散化する(つまり、アナログデジタル変換を行う)。
次いで、ステップS4では、デジタル信号処理部34が、ステップS3において離散化された受信信号のデジタル信号処理を行うことによって、受信信号からAMCC信号に対応する符号系列と主信号に対応する符号系列とを復調する。
詳細には、ステップS4Aにおいて、複素振幅算出部34Aが、ステップS3において離散化された同相位相成分(I信号)と直交位相成分(Q信号)とを含む受信信号の複素振幅を算出する。
次いで、ステップS4Bでは、等化処理部34Bが、ステップS4Aにおいて複素振幅算出部34Aから出力された信号の等化処理を行う。
次いで、ステップS4Cでは、ダウンサンプリング部34Cが、ステップS4Bにおいて等化処理部34Bから出力された信号のダウンサンプリングを行う。
次いで、ステップS4Dでは、周波数オフセット補償部34Dが、ステップS4Cにおいてダウンサンプリング部34Cから出力された信号の周波数オフセット補償を行う。
次いで、ステップS4Eでは、位相オフセット補償部34Eが、ステップS4Dにおいて周波数オフセット補償部34Dから出力された信号の位相オフセット補償を行う。
次いで、ステップS4Fでは、AMCC信号符号系列復調部34Fが、ステップS4Eにおいて位相オフセット補償部34Eから出力された信号に含まれるAMCC信号の符号系列を復調する。
詳細には、ステップS4F1において、主信号成分除去部34F1が、ステップS4Eにおいて位相オフセット補償部34Eから出力された信号をM乗する演算を行うことによって、受信信号に含まれる主信号を除去する。
次いで、ステップS4F2では、クロック成分除去部34F2が、ステップS4F1において受信信号をM乗する演算が行われた後の信号に含まれる隣接する2つのシンボルの複素共役積を算出することにより、ステップS4F1において主信号が除去された後の受信信号に含まれるクロック成分を除去する。
次いで、ステップS4F3では、高周波雑音除去部34F3が、ローパスフィルタ34F31を用いることにより、ステップS4F2においてクロック成分が除去された後の受信信号に含まれる高周波雑音を除去する。
次いで、ステップS4F4では、ダウンサンプリング部34F4が、ステップS4F3において高周波成分の除去が行われた受信信号に対するダウンサンプリングを行うことによってシンボルを抽出する。
次いで、ステップS4F5では、判定部34F5が、閾値判定を行うことにより、受信信号に含まれるAMCC信号の符号系列を復調する。
また、ステップS4F3に次いで、ステップS4Gでは、主信号符号系列復調部34Gが、ステップS4Eにおいて位相オフセット補償部34Eから出力された信号に含まれる主信号の符号系列を復調する。
詳細には、ステップS4G1において、AMCC信号成分除去部34G1が、ステップS4F3において高周波雑音が除去された後の受信信号と、ステップS4Eにおいて位相オフセット補償部34Eから出力された信号との複素共役積を算出することによって、位相オフセット補償部34Eから出力された信号に含まれるAMCC信号を除去する。
次いで、ステップS4G2では、判定部34G2が、デジタルコヒーレント伝送方式における通常の閾値判定を行い、主信号符号系列を出力する。
<第2実施形態>
以下、本発明のコヒーレント光受信装置およびコヒーレント光受信方法の第2実施形態について説明する。
第2実施形態のコヒーレント光受信装置3は、後述する点を除き、上述した第1実施形態のコヒーレント光受信装置3と同様に構成されている。従って、第2実施形態のコヒーレント光受信装置3によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態のコヒーレント光受信装置3と同様の効果を奏することができる。
図5は第2実施形態のコヒーレント光受信装置3が適用されたコヒーレント光伝送システム100に含まれるコヒーレント光送信装置1のIQ変調器13の一例を示す図である。
上述したように、図1に示す例では、コヒーレント光送信装置1が、IQ変調器13とは別に、AMCC信号に対応する位相変調を行う位相変調器16を備えている。
一方、図5に示す例では、IQ変調器13が、主信号に対応するIQ変調を行うと共に、AMCC信号に対応する位相変調を行う。つまり、AMCC信号に対応する位相変調は、主信号に対応するIQ変調が行われるIQ変調器13において行われる。IQ変調器13は、マッハツェンダ(MZ)変調器13Aと、マッハツェンダ(MZ)変調器13Bと、π/2位相差設定部13Cとを備えている。IQ変調器13には、光源11(図1参照)から光が入力される。入力された光は2つの経路に分離され、分離された光の一方がマッハツェンダ変調器13Aに入力され、分離された光の他方がマッハツェンダ変調器13Bに入力される
また、マッハツェンダ変調器13Aには、I信号(主信号の変調信号の同相位相成分)および直流バイアスが印加される。マッハツェンダ変調器13Aは、印加されたI信号および直流バイアスに基づいて、光源11から入力された光の強度および位相を変調し、強度および位相が変調された光を出力する。
マッハツェンダ変調器13Bには、Q信号(主信号の変調信号の直交位相成分)および直流バイアスが印加される。マッハツェンダ変調器13Bは、印加されたQ信号および直流バイアスに基づいて、光源11から入力された光の強度および位相を変調し、強度および位相が変調された光をπ/2位相差設定部13Cに出力する。
π/2位相差設定部13Cは、マッハツェンダ変調器13Aから出力される光の経路と、マッハツェンダ変調器13Bから出力される光の経路との間にπ/2の位相差を設ける。
図6はI信号とQ信号とコンスタレーションとの関係を示す図である。
π/2位相差設定部13Cが、マッハツェンダ変調器13Aから出力される光の経路と、マッハツェンダ変調器13Bから出力される光の経路との間にπ/2の位相差を設けることによって、図6に示すように、コンスタレーション上のI成分、Q成分と、マッハツェンダ変調器13Aに印可されるI信号およびマッハツェンダ変調器13Bに印可されるQ信号とを対応づけることができる。
図7は第2実施形態のコヒーレント光受信装置3が適用されたコヒーレント光伝送システム100に含まれるコヒーレント光送信装置1のIQ変調器13への変調信号について説明するための図である。
詳細には、図7(A)は主信号の変調信号の同相位相成分(I信号)の時間波形を示しており、図7(B)は主信号の変調信号の直交位相成分(Q信号)の時間波形を示している。
図7(C)はAMCC信号の時間波形を示している。詳細には、図7(C)はクロックを乗算する前のAMCC信号の時間波形を示している。実際には、クロックが乗算された後のものがAMCC信号として用いられる。AMCC信号は、1または0をとる2値の信号である。
図7(D)は、図7(C)に示すAMCC信号が1の区間において符号が図7(A)に示す主信号の変調信号の同相位相成分と同じであり、図7(C)に示すAMCC信号が0の区間において符号が図7(A)に示す主信号の変調信号の同相位相成分の逆となる信号を示している。
図7(E)は、図7(C)に示すAMCC信号が1の区間において符号が図7(B)に示す主信号の変調信号の直交位相成分と逆となり、図7(C)に示すAMCC信号が0の区間において符号が図7(B)に示す主信号の変調信号の直交位相成分と同じである信号を示している。
この時、図7(A)に示す主信号の変調信号の同相位相成分と図7(D)に示す信号とを重ね合わせたものをIQ変調器13のマッハツェンダ変調器13Aへの変調信号とし、かつ、図7(B)に示す主信号の変調信号の同相位相成分と図7(E)に示す信号とを重ね合わせたものをIQ変調器13のマッハツェンダ変調器13Bへの変調信号とする場合、1台のIQ変調器13のみで主信号とAMCC信号の両方の成分を含む信号光を生成することができる。
つまり、第2実施形態のコヒーレント光受信装置3のコヒーレント受信器32によって受信される信号光は、第1実施形態のコヒーレント光受信装置3のコヒーレント受信器32によって受信される信号光と同様に、AMCC信号に対応する位相変調を行うことによって、AMCC信号が主信号に重畳されたものである。
第1実施形態のコヒーレント光受信装置3が適用されたコヒーレント光伝送システム100では、AMCC信号に対応する位相変調が、位相変調器16において行われるのに対し、第3実施形態のコヒーレント光受信装置3が適用されたコヒーレント光伝送システム100では、AMCC信号に対応する位相変調が、主信号に対応するIQ変調が行われるIQ変調器13において行われる。以上のように第2実施形態の構成では、位相変調器16が不要となるため、デバイス数削減によるコスト低減が期待される。
<第3実施形態>
以下、本発明のコヒーレント光受信装置およびコヒーレント光受信方法の第3実施形態について説明する。
第3実施形態のコヒーレント光受信装置3は、後述する点を除き、上述した第1実施形態のコヒーレント光受信装置3と同様に構成されている。従って、第3実施形態のコヒーレント光受信装置3によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態のコヒーレント光受信装置3と同様の効果を奏することができる。
第3実施形態のコヒーレント光受信装置3は、第1実施形態のコヒーレント光受信装置3と同様に、局発光生成部31と、コヒーレント受信器32と、アナログデジタル変換器(ADC)33と、デジタル信号処理部(DSP処理部)34とを備えている。
コヒーレント受信器32は、第1実施形態のコヒーレント光受信装置3のコヒーレント受信器32と同様に、AMCC信号が位相変調によって主信号に重畳された信号光を受信してアナログ電気信号に変換し、受信信号の同相位相成分と直交位相成分とを出力する。
デジタル信号処理部34は、第1実施形態のコヒーレント光受信装置3のデジタル信号処理部34と同様に、受信信号のデジタル信号処理を行うことによって、受信信号からAMCC信号の符号系列と主信号の符号系列とを復調する。
図8は第3実施形態のコヒーレント光受信装置3のデジタル信号処理部34の詳細構成の一例を示す図である。
図8に示す例では、デジタル信号処理部34が、複素振幅算出部34Aと、等化処理部34Bと、ダウンサンプリング部34Cと、周波数オフセット補償部34Dと、位相オフセット補償部34Eと、AMCC信号符号系列復調部34Fと、主信号符号系列復調部34Gとを備えている。
複素振幅算出部34Aは、第1実施形態のコヒーレント光受信装置3の複素振幅算出部34Aと同様に、アナログデジタル変換器33によって離散化された同相位相成分(I信号)と直交位相成分(Q信号)とを含む受信信号の複素振幅を算出する。
等化処理部34Bは、第1実施形態のコヒーレント光受信装置3の等化処理部34Bと同様に、複素振幅算出部34Aから出力された信号の等化処理を行う。
ダウンサンプリング部34Cは、第1実施形態のコヒーレント光受信装置3のダウンサンプリング部34Cと同様に、等化処理部34Bから出力された信号のダウンサンプリングを行う。
周波数オフセット補償部34Dは、第1実施形態のコヒーレント光受信装置3の周波数オフセット補償部34Dと同様に、ダウンサンプリング部34Cから出力された信号の周波数オフセット補償を行う。
位相オフセット補償部34Eは、第1実施形態のコヒーレント光受信装置3の位相オフセット補償部34Eと同様に、周波数オフセット補償部34Dから出力された信号の位相オフセット補償を行う。
位相オフセット補償部34Eから出力される信号のコンスタレーションは、例えば図8の中央左に示すようになる。
位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号は、AMCC信号符号系列復調部34Fと主信号符号系列復調部34Gとに入力される。
図8に示す例では、AMCC信号符号系列復調部34Fが、位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号に含まれるAMCC信号の符号系列を復調する。AMCC信号符号系列復調部34Fは、主信号成分除去部34F1と、偏角算出部34F6と、π減算部34F7と、クロック逆数乗算部34F8と、高周波雑音除去部34F3と、ダウンサンプリング部34F4と、判定部34F5とを備えている。
主信号成分除去部34F1は、第1実施形態のコヒーレント光受信装置3の主信号成分除去部34F1と同様に、M乗演算部34F11が位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号をM乗する演算を行うことによって、位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号に含まれる主信号を除去する。
主信号成分除去部34F1から出力される受信信号のコンスタレーション(主信号成分除去部34F1によって主信号が除去された後の受信信号のコンスタレーション)は、例えば図8の中央右に示すようになる。
図8に示す例では、偏角算出部34F6が、主信号成分除去部34F1のM乗演算部34F11によってM乗された受信信号の複素振幅の偏角を算出する。
M乗演算部34F11によってM乗された受信信号の複素振幅は、下記の式(6)によって表される(M=4)。
=exp(j(π+4φAMCC(n)φclock(n))) (6)
偏角算出部34F6によって算出される偏角は、下記の式(7)によって表される。
Arg(E)=π+4φAMCC(n)φclock(n) (7)
図8に示す例では、π減算部34F7が、偏角算出部34F6によって算出された偏角からπを減算する。
π減算部34F7による演算結果は、下記の式(8)によって表される。
Arg(E)-π=4φAMCC(n)φclock(n) (8)
クロック逆数乗算部34F8は、π減算部34F7によって算出された偏角からπが減算されたものに、クロックの逆数を乗算する。つまり、クロック逆数乗算部34F8は、主信号に重畳されるAMCC信号の変調信号に対してコヒーレント光送信装置1のクロック乗算部15によって乗算されたクロックの逆数を、π減算部34F7によって算出された偏角からπが減算されたものに乗算する。
クロック逆数乗算部34F8による演算結果は、下記の式(9)によって表される。
(Arg(E)-π)×(1/φclock(n))=4φAMCC(n) (9)
以上より、クロック逆数乗算部34F8は、受信信号からAMCC信号成分を抽出することができる。
図9はクロック逆数乗算部34F8によって抽出されたAMCC信号成分の時間波形などの一例を示す図である。
詳細には、図9(A)はコヒーレント光送信装置1のクロック乗算部15によって乗算されるクロックの時間波形の一例を示している。図9(B)はコヒーレント光送信装置1の変調信号生成部14からクロック乗算部15に入力されるAMCC信号の変調信号の時間波形の一例を示している。図9(C)はクロック乗算部15の演算結果の時間波形(コヒーレント光送信装置1によって送信される光信号に含まれるAMCC信号成分の時間波形)の一例を示している。図9(D)はクロック逆数乗算部34F8の演算結果の時間波形(受信信号から抽出されたAMCC信号成分の時間波形)の一例を示している。
図9に示すように、クロック逆数乗算部34F8は、受信信号からAMCC信号成分(コヒーレント光送信装置1の変調信号生成部14によって生成されたAMCC信号の変調信号)を抽出することができる。
図8に示す例では、高周波雑音除去部34F3が、クロック逆数乗算部34F8によってクロックの逆数が乗算された後のものに含まれる高周波雑音を除去する。高周波雑音除去部34F3は、高周波雑音除去部34F3は、ローパスフィルタ34F31を備えている。つまり、高周波雑音除去部34F3は、ローパスフィルタ34F31を用いることにより、クロックの逆数が乗算された後のものに含まれる高周波雑音を除去する。
ダウンサンプリング部34F4は、第1実施形態のコヒーレント光受信装置3のダウンサンプリング部34F4と同様に、主信号のシンボルレートからAMCC信号のシンボルレートへのダウンサンプリングを行う。
判定部34F5は、第1実施形態のコヒーレント光受信装置3の判定部34F5と同様に、閾値判定を行うことにより、受信信号に含まれるAMCC信号の符号系列を復調する。
主信号符号系列復調部34Gは、位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号に含まれる主信号の符号系列を復調する。主信号符号系列復調部34Gは、AMCC信号成分除去部34G3と、判定部34G2とを備えている。
AMCC信号成分除去部34G3は、位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号に含まれるAMCC信号を除去する。AMCC信号成分除去部34G3は、複素振幅算出部34G31と、複素共役積算出部34G32とを備えている。
複素振幅算出部34G31は、高周波雑音除去部34F3によって高周波雑音が除去された後のものにクロックを乗算し、絶対値が1の複素振幅を算出する。
複素振幅算出部34G31による演算結果(絶対値が1の複素振幅)は、下記によって表される。
exp(j(4φAMCC(n)φclock(n)×β))
複素共役積算出部34G32は、複素振幅算出部34G31によって算出された絶対値が1の複素振幅と、位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号との複素共役積を算出する。
具体的には、複素共役積算出部34G32は、下記の式(10)によって表されるように、絶対値が1の複素振幅と、元の受信信号E(n)との複素共役積を算出する。
E(n)×(exp(j(4φAMCC(n)φclock(n)×β)))
=exp(j(φmain(n)+φAMCC(n)×φclock(n)))
×exp(-j(4βφAMCC(n)φclock(n)))
=exp(j(φmain(n)+φAMCC(n)×φclock(n)×(1-4β)))
ここで、1-4β=0となるようにβを設定すれば
=exp(j(φmain(n))) (10)
以上より、主信号成分からAMCC信号を除去することができ、主信号の雑音特性を改善することができる。
複素共役積算出部34G32から出力される信号のコンスタレーションは、例えば図8の左下に示すようになる。
判定部34G2は、第1実施形態のコヒーレント光受信装置3の判定部34G2と同様に、デジタルコヒーレント伝送方式における通常の閾値判定を行い、主信号符号系列を出力する。
上述したように、第3実施形態のコヒーレント光受信装置3では、クロック逆数乗算部34F8が、受信信号に対してクロックの逆数を乗算することでクロックを除去する。
第3実施形態のコヒーレント光受信装置3によれば、重畳されたAMCC信号と主信号とをデジタル信号処理部34において分離することができる。
図10は第3実施形態のコヒーレント光受信装置3において実行される処理の一例を説明するためのフローチャートである。詳細には、図10(A)は第3実施形態のコヒーレント光受信装置3において実行されるメイン処理を示しており、図10(B)は図10(A)のステップS14において実行される処理を示している。
図10に示す例では、ステップS11において、図4のステップS1と同様に、局発光生成部31が、局発光を生成する。
次いで、ステップS12では、図4のステップS2と同様に、コヒーレント受信器32が、光ファイバ2によって伝送された信号光(つまり、AMCC信号が主信号に重畳された信号光)を受信し、光信号をアナログ電気信号に変換し、受信信号の同相位相成分と直交位相成分とを出力する。主信号に重畳されるAMCC信号の変調信号には、クロックが乗算されている。
次いで、ステップS13では、図4のステップS3と同様に、アナログデジタル変換器33が、コヒーレント受信器32から出力されたアナログ電気信号をサンプリングして離散化する(つまり、アナログデジタル変換を行う)。
次いで、ステップS14では、デジタル信号処理部34が、ステップS3において離散化された受信信号のデジタル信号処理を行うことによって、受信信号からAMCC信号に対応する符号系列と主信号に対応する符号系列とを復調する。
詳細には、ステップS14Aにおいて、図4のステップS4Aと同様に、複素振幅算出部34Aが、ステップS13において離散化された同相位相成分(I信号)と直交位相成分(Q信号)とを含む受信信号の複素振幅を算出する。
次いで、ステップS14Bでは、図4のステップS4Bと同様に、等化処理部34Bが、ステップS14Aにおいて複素振幅算出部34Aから出力された信号の等化処理を行う。
次いで、ステップS14Cでは、図4のステップS4Cと同様に、ダウンサンプリング部34Cが、ステップS14Bにおいて等化処理部34Bから出力された信号のダウンサンプリングを行う。
次いで、ステップS14Dでは、図4のステップS4Dと同様に、周波数オフセット補償部34Dが、ステップS14Cにおいてダウンサンプリング部34Cから出力された信号の周波数オフセット補償を行う。
次いで、ステップS14Eでは、図4のステップS4Eと同様に、位相オフセット補償部34Eが、ステップS14Dにおいて周波数オフセット補償部34Dから出力された信号の位相オフセット補償を行う。
次いで、ステップS14Fでは、AMCC信号符号系列復調部34Fが、ステップS14Eにおいて位相オフセット補償部34Eから出力された信号に含まれるAMCC信号の符号系列を復調する。
詳細には、ステップS14F1において、図4のステップS4F1と同様に、主信号成分除去部34F1が、ステップS14Eにおいて位相オフセット補償部34Eから出力された信号をM乗する演算を行うことによって、受信信号に含まれる主信号を除去する。
次いで、ステップS14F6では、偏角算出部34F6が、ステップS14F1においてM乗された受信信号の複素振幅の偏角を算出する。
次いで、ステップS14F7では、π減算部34F7が、ステップS14F6において算出された偏角からπを減算する。
次いで、ステップS14F8では、クロック逆数乗算部34F8が、ステップS14F7において算出された偏角からπが減算されたものに、クロックの逆数を乗算する。
次いで、ステップS14F3では、図4のステップS4F3と同様に、高周波雑音除去部34F3が、ローパスフィルタ34F31を用いることにより、ステップS14F8においてクロックの逆数が乗算された後のものに含まれる高周波雑音を除去する。
次いで、ステップS14F4では、図4のステップS4F4と同様に、ダウンサンプリング部34F4が、ステップS14F3において高周波成分の除去が行われた受信信号に対するダウンサンプリングを行うことによってシンボルを抽出する。
次いで、ステップS14F5では、図4のステップS4F5と同様に、判定部34F5が、閾値判定を行うことにより、受信信号に含まれるAMCC信号の符号系列を復調する。
また、ステップS14F3に次いで、ステップS14Gでは、主信号符号系列復調部34Gが、ステップS14Eにおいて位相オフセット補償部34Eから出力された信号に含まれる主信号の符号系列を復調する。
詳細には、ステップS14G3において、AMCC信号成分除去部34G3が、ステップS14Eにおいて位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号に含まれるAMCC信号を除去する。
更に詳細には、ステップS14G31において、複素振幅算出部34G31が、ステップS14F3において高周波雑音が除去された後のものにクロックを乗算し、絶対値が1の複素振幅を算出する。
次いで、ステップS14G32では、複素共役積算出部34G32が、ステップS14G31において算出された絶対値が1の複素振幅と、ステップS14Eにおいて位相オフセット補償部34Eから出力された受信信号との複素共役積を算出する。
次いで、ステップS14G2では、図4のステップS4G2と同様に、判定部34G2が、デジタルコヒーレント伝送方式における通常の閾値判定を行い、主信号符号系列を出力する。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
本発明のコヒーレント光受信装置およびコヒーレント光受信方法は、コヒーレント光伝送システムに適用可能である。
100…コヒーレント光伝送システム、1…コヒーレント光送信装置、11…光源、12…変調信号生成部、13…IQ変調器、13A…マッハツェンダ変調器、13B…マッハツェンダ変調器、13C…π/2位相差設定部、14…変調信号生成部、15…クロック乗算部、16…位相変調器、2…光ファイバ、3…コヒーレント光受信装置、31…局発光生成部、32…コヒーレント受信器、33…アナログデジタル変換器、34…デジタル信号処理部、34A…複素振幅算出部、34B…等化処理部、34C…ダウンサンプリング部、34D…周波数オフセット補償部、34E…位相オフセット補償部、34F…AMCC信号符号系列復調部、34F1…主信号成分除去部、34F11…M乗演算部、34F2…クロック成分除去部、34F21…複素共役積算出部、34F3…高周波雑音除去部、34F31…ローパスフィルタ、34F4…ダウンサンプリング部、34F5…判定部、34F6…偏角算出部、34F7…π減算部、34F8…クロック逆数乗算部、34G…主信号符号系列復調部、34G1…AMCC信号成分除去部、34G11…複素共役積算出部、34G2…判定部、34G3…AMCC信号成分除去部、34G31…複素振幅算出部、34G32…複素共役積算出部

Claims (8)

  1. AMCC(auxiliary management and control channel)信号が位相変調によって主信号に重畳された信号光を受信してアナログ電気信号に変換し、受信信号の同相位相成分と直交位相成分とを出力するコヒーレント受信器と、
    前記受信信号のデジタル信号処理を行うことによって、前記受信信号から前記AMCC信号の符号系列と前記主信号の符号系列とを復調するデジタル信号処理部とを備えるコヒーレント光受信装置であって、
    前記主信号に重畳される前記AMCC信号の変調信号には、クロックが乗算されており、
    前記デジタル信号処理部は、
    前記コヒーレント受信器から出力された前記受信信号から前記主信号のシンボルを抽出し、出力するシンボル出力部と、前記AMCC信号の符号系列を復調するAMCC信号符号系列復調部と、前記主信号の符号系列を復調する主信号符号系列復調部とを備え、
    前記AMCC信号符号系列復調部は、
    前記シンボル出力部から出力された前記受信信号に含まれる前記主信号を除去する主信号成分除去部と、
    前記主信号成分除去部によって前記主信号が除去された後の前記受信信号に含まれるクロック成分を除去するクロック成分除去部とを備える、
    コヒーレント光受信装置。
  2. 前記クロック成分除去部は、前記主信号成分除去部によって前記主信号が除去された後の前記受信信号に含まれる隣接する2つのシンボルの複素共役積を算出することにより、前記クロック成分を除去する、
    請求項1に記載のコヒーレント光受信装置。
  3. 前記主信号成分除去部によって前記主信号が除去された前記受信信号の複素振幅の偏角を算出する偏角算出部と、
    前記偏角算出部によって算出された前記偏角からπを減算するπ減算部と、
    前記π減算部によって算出された前記偏角からπが減算されたものに、前記クロックの逆数を乗算するクロック逆数乗算部とを備える、
    請求項1に記載のコヒーレント光受信装置。
  4. 前記主信号符号系列復調部は、前記AMCC信号符号系列復調部で得られた前記AMCC信号をもとに前記シンボル出力部から出力された前記受信信号に含まれる前記AMCC信号を除去するAMCC信号成分除去部を備える、
    請求項1に記載のコヒーレント光受信装置。
  5. 前記AMCC信号符号系列復調部は、
    前記クロック成分除去部によって前記クロック成分が除去された後の前記受信信号に含まれる高周波雑音を除去する高周波雑音除去部を備え、
    前記AMCC信号成分除去部は、
    前記高周波雑音除去部によって前記高周波雑音が除去された後の前記受信信号と、前記シンボル出力部から出力された前記受信信号との複素共役積を算出することによって、前記AMCC信号を除去する、
    請求項4に記載のコヒーレント光受信装置。
  6. 前記コヒーレント受信器によって受信される前記信号光は、前記AMCC信号に対応する位相変調を行うことによって、前記AMCC信号が前記主信号に重畳されたものであり、
    前記AMCC信号に対応する前記位相変調は、前記主信号に対応するIQ変調が行われるIQ変調器において行われたものである、
    請求項1に記載のコヒーレント光受信装置。
  7. 前記AMCC信号符号系列復調部は、前記クロック逆数乗算部によって前記クロックの逆数が乗算された後のものに含まれる高周波雑音を除去する高周波雑音除去部を備え、
    前記主信号符号系列復調部は、前記シンボル出力部から出力された前記受信信号に含まれる前記AMCC信号を除去するAMCC信号成分除去部を備え、
    前記AMCC信号成分除去部は、
    前記高周波雑音除去部によって前記高周波雑音が除去された後のものに前記クロックを乗算し、絶対値が1の複素振幅を算出する複素振幅算出部と、
    前記複素振幅算出部によって算出された前記絶対値が1の複素振幅と、前記シンボル出力部から出力された前記受信信号との複素共役積を算出する複素共役積算出部とを備える、
    請求項3に記載のコヒーレント光受信装置。
  8. AMCC信号が位相変調によって主信号に重畳された信号光を受信してアナログ電気信号に変換し、受信信号の同相位相成分と直交位相成分とを出力するコヒーレント受信ステップと、
    前記受信信号のデジタル信号処理を行うことによって、前記受信信号から前記AMCC信号の符号系列と前記主信号の符号系列とを復調するデジタル信号処理ステップとを備えるコヒーレント光受信方法であって、
    前記主信号に重畳される前記AMCC信号の変調信号には、クロックが乗算されており、
    前記デジタル信号処理ステップには、前記コヒーレント受信ステップにおいて出力された前記受信信号から前記主信号のシンボルを抽出し、出力するシンボル出力ステップと、前記AMCC信号の符号系列を復調するAMCC信号符号系列復調ステップと、前記主信号の符号系列を復調する主信号符号系列復調ステップとが含まれ、
    前記AMCC信号符号系列復調ステップには、
    前記シンボル出力ステップにおいて出力された前記受信信号に含まれる前記主信号を除去する主信号成分除去ステップと、
    前記主信号成分除去ステップにおいて前記主信号が除去された後の前記受信信号に含まれるクロック成分を除去するクロック成分除去ステップとが含まれる、
    コヒーレント光受信方法。
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