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JP7468541B2 - 透析装置 - Google Patents
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JP7468541B2 - 透析装置 - Google Patents

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Description

この発明は、透析装置に関するものである。
従来、透析に関して、非特許文献1(Tumlin, J.A., Costanzo, M.R., Chawla, L.S., et al.: Cardiorenal Syndrome Type 4: Insights on Clinical Presentation and Pathophysiology from the Eleventh Consensus Conference of the Acute Dialysis Quality Initiative (ADQI). Contrib Nephrol. 2013; 182: 158-173)、非特許文献2(Eloot, S., Schneditz, D., Cornelis, T., et al.: Protein-bound uremic toxin profiling as a tool to optimize hemodialysis. PLoS One 2016; 11: e0147159.)および非特許文献3(江口圭、他:希釈効果やpH変化を利用した蛋白結合性尿毒素除去に関する基礎検討. 透析会誌 44: 269-271, 2011.)に開示されている。
Tumlin, J.A., Costanzo, M.R., Chawla, L.S., et al.: Cardiorenal Syndrome Type 4: Insights on Clinical Presentation and Pathophysiology from the Eleventh Consensus Conference of the Acute Dialysis Quality Initiative (ADQI). Contrib Nephrol. 2013; 182: 158-173 Eloot, S., Schneditz, D., Cornelis, T., et al.: Protein-bound uremic toxin profiling as a tool to optimize hemodialysis. PLoS One 2016; 11: e0147159. 江口圭、他:希釈効果やpH変化を利用した蛋白結合性尿毒素除去に関する基礎検討. 透析会誌 44: 269-271, 2011.
従来の技術では、血液から十分に尿毒症物質を十分に除去できないという問題があった。
本発明者は、インドキシル硫酸を除去する方法について鋭意検討した結果、以下の知見が得られた。
蛋白結合物質の毒性
蛋白結合物質は、血症中に一部が蛋白質と結合した形態で存在する尿毒症物質である。このカテゴリーに属する尿毒症物質として25種類が挙げられている。蛋白結合物質に属するいくつかの尿毒症物質については、血清濃度と生命予後との間に有意の関連が確認されている。例えば、インドキシル硫酸濃度と心血管系の疾患による死亡率とは関連すると報告されている。また健常人のンドキシル硫酸濃度は1~2.9mM(ミリモル/dm)であるのに対し、末期腎不全患者のそれは500mMを越え、このような高濃度のインドキシル硫酸はTGF-β、組織メタロプロテアーゼ阻害物質1(TIMP-1)および α1 collagenの合成を介して心臓の線維化を促進すると報告されている(非特許文献1)。
このように蛋白結合物質には明らかな毒性が認められるにもかかわらず、現時点では蛋白結合物質を除去する有効な方法がない。
蛋白結合物質の動態
蛋白結合物質の動態を示す指標のひとつに蛋白結合率がある。これは血漿中に存在する尿毒症物質のうちの蛋白質に結合しているものの割合である。インドキシル硫酸の蛋白結合率は93%と報告されている(非特許文献2)。つまり、平衡状態においては、インドキシル硫酸の93%は蛋白質(アルブミン)に結合して存在し、7%は遊離形で存在する。
透析中には、アルブミンと結合していない遊離形インドキシル硫酸(分子量213)だけがダイアライザーで除去される。その結果、血漿中の遊離形インドキシル硫酸濃度は低下する。これに対応して、蛋白結合率を93%に維持すべく、アルブミンに結合していたインドキシル硫酸がアルブミンから遊離する。もし体内でアルブミンに結合していたインドキシル硫酸がダイアライザーでの遊離形インドキシル硫酸の除去速度に見合う速度でアルブミンから遊離するなら、アルブミンに結合しているインドキシル硫酸は極めて容易に除去されるはずである。しかし、実際にはアルブミンに結合しているインドキシル硫酸は緩徐にしか遊離して行かない。
インドキシル硫酸の現時点での有効な除去法は、血液透析中にアルブミンからできるだけ多くのインドキシル硫酸を遊離させ、これをダイアライザーで効率よく除去することであろう。そのためには、体外循環血流量を増加させることによってできるだけ多くの遊離型インドキシル硫酸を除去し、以て体内の遊離型インドキシル硫酸濃度をできるだけ低く保ち、かつインドキシル硫酸がアルブミンから遊離するのに必要な十分な透析時間を確保することであろう。Eluteらの最近の報告はこの予想を支持している。彼らは、週あたりの透析時間が長いほど、また体外循環血流量が多いほど蛋白結合物質の除去量は多いと報告している(非特許文献2)。
しかし、長時間透析は患者にとっては肉体的に大きな負担であり、医療提供側にとっては、経済的に大きな負担である。
<発明の詳細>
平衡状態においては、蛋白結合物質のうち、実際に蛋白質に結合している物質の量と、流離型の物質の濃度とは、一定の比率で存在する。この比率が蛋白結合率である。例えば、インドキシル硫酸の93%は蛋白質(アルブミン)に結合して存在し、7%は遊離形で存在する。
今、何らかの方法により、遊離型の物質の濃度を低下させると、蛋白質から当該物質が遊離してくる(非特許文献3)。この遊離は、蛋白結合物質のうちの実際に蛋白質に結合している物質の量と、流離型の物質の濃度とが一定の比率(蛋白結合率)となるまで続く。しかし、蛋白質から当該物質が遊離してきて、新たな平衡状態に達するまでには、いくらかの時間が必要である。
前置換のon-line HDFでは、置換液により血漿中の遊離型の物質濃度は低下するが、すでに蛋白質に結合している物質が蛋白質から遊離してくる前に血液はダイアライザーに流入し、希釈された遊離型だけが除去されてから、血液は体内に戻る。すなわち、前置換のon-line HDFでは、蛋白結合物質は除去されない。
この発明の一つの局面では、血液の一部をバイパス流路に導いて、ここに置換液を注入することにより遊離型の濃度を低下させ、かつより長い時間をかけてバイパス流路を通過するようにすることで、蛋白質から当該物質をより多く遊離させ、その後、このバイパスした血液が流入するダイアライザーで蛋白質からより多く遊離した当該物質を除去する。
この発明の別の局面は、血液中に存在する尿毒症物質(例:インドキシル硫酸)を除去するための透析装置に関する。動脈側血液回路に血液希釈液(透析液)を導入する希釈ラインを設ける。希釈ラインからダイアライザ入り口までの血液回路を大きい径とする。希釈分はダイアライザにて除水する。希釈中は血液ポンプを低速にしても良い。
ある局面の透析装置は、人体から取り出した血液が流れる第一流路と、第一流路に設けられて血液を送る血液ポンプと、血液ポンプの下流側に設けられて第一流路から供給される血液を置換液で浄化するダイアライザと、血液ポンプの下流かつダイアライザの上流の第一流路に合流して第一流路に置換液を供給する第二流路とを備える。第一および第二流路の合流点よりも下流における第一流路の断面積は合流点よりも上流における第一流路の断面積よりも大きい。
このように構成された透析装置では、合流点よりも下流における第一流路の断面積は合流点よりも上流における第一流路の断面積よりも大きいため、合流点よりも下流での流速を低下させることができる。その結果、合流後に血液中の尿毒症物質を置換液に抽出しやすくなり、尿毒症物質を確実に置換液に抽出して除去することができる。
好ましくは、合流点の下流での流速が合流点の上流での流速よりも遅くなるように第一流路の断面積が選択される。この場合、合流点からダイアライザまでの流速を遅くすることでより確実に尿毒症物質を置換液に抽出することができる。
他の局面の透析装置は、人体から取り出した血液が流れる第一流路と、第一流路に設けられて血液を送る血液ポンプと、血液ポンプの下流側に設けられて第一流路から供給される血液を置換液で浄化するダイアライザと、血液ポンプよりも下流で第一流路から分岐し、ダイアライザよりも上流で第一流路に合流する、第一流路の一部分に並列的に設けられるバイパス流路と、バイパス流路に合流してバイパス流路に置換液を供給する第二流路とを備える。
このように構成された透析装置では、バイパス流路を設け、このバイパス流路に置換液を供給するため、バイパス流路中の血液の濃度を薄くすることができる。そのため、血液中の尿毒症物質を置換液に抽出しやすくなり、尿毒症物質を確実に除去することができる。
好ましくは、バイパス流路の流量抵抗がバイパス流路に並列する第一流路の流量抵抗よりも大きい。この場合、バイパス流路の流量抵抗が第一流路の流量抵抗よりも大きいためバイパス流路における血液と置換液の混合液の流速が遅くなり、血液中の尿毒症物質を十分に置換液に抽出することが可能になる。
好ましくは、バイパス流路の容積はバイパス流路に並列する第一流路の容積よりも大きい。この場合、多くの置換液をバイパス流路に導入することができ、多くの尿毒症物質を除去することができる。さらにバイパス流路での血液と置換液の混合液の流速が遅くなり、尿毒症物質を十分に置換液に抽出することが可能になる。
好ましくは、バイパス流路に設けられたチャンバをさらに備える。この場合、チャンバにより血液と置換液の混合液の流速を遅くでき、尿毒症物質を十分に置換液に抽出することが可能になる。
好ましくは、バイパス流路に薬物を注入する注入口が設けられている。
より好ましくは、注入口が重曹の溶液の注入口である。
血液から十分に尿毒症物質を除去できる透析装置を提供することができる。
実施の形態1に従った透析装置の回路図である。 実施の形態2に従った透析装置の回路図である。 実施の形態3に従った透析装置の回路図である。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に従った透析装置の回路図である。実施の形態1の透析装置1は、人体10から取り出した血液22が流れる第一流路20,40,60,80,100と、第一流路20に設けられて血液22を送る血液ポンプ30と、血液ポンプ30の下流側に設けられて第一流路60から供給される血液を置換液111で浄化するダイアライザ70と、血液ポンプ30の下流かつダイアライザの上流の第一流路に合流して第一流路60に置換液111を供給する第二流路110とを備える。第一および第二流路の合流点50よりも下流における第一流路60の断面積は合流点50よりも上流における第一流路40の断面積よりも大きい。
人体10から取り出された血液22は矢印11で示す方向に血液ポンプ30に向かって流れる。血液ポンプ30により第一流路40内に血液22が圧送される。第一流路40は合流点50に設けられたチャンバに入る。
合流点50では第二流路110から供給される置換液111と、血液22とが混合される。置換液111は第二流路110内を矢印113で示す方向に流れる。第二流路110に置換液ポンプが設けられていてもよい。
血液22と置換液111とにより構成される希釈血液23は、第一流路60内を矢印61で示す方向に流れる。第一流路60の内径は第一流路40の内径よりも大きい。第一流路60内の希釈血液23の流速は、第一流路40内の血液22の流速よりも遅いことが好ましい。
ダイアライザ70は、血液入口71、血液出口72、置換液入口73および置換液出口74を有する。置換液入口73および置換液出口74に隣接するように動脈側チャンバ76が設けられている。
希釈血液23は血液入口71からダイアライザ70に入り血液出口72から排出される。ダイアライザ70内で希釈血液中の尿毒症物質が除去される。希釈血液23から置換液が除去されて血液22が第一流路80内を矢印81で示す方向に流れる。血液22はチャンバ90、および第一流路100を経由して人体10に戻される。
インドキシル硫酸は、人体10内に残留しているといろいろな疾患を引き起こし死亡率が高くなる。インドキシル硫酸の93%はタンパク質(アルブミン)と結合して血中に存在し、7%は遊離形で存在するとされる。透析においては遊離しているインドキシル硫酸のみが除去できる。インドキシル硫酸が除去されれば、血液22中に残存しているインドキシル硫酸は結合率が93%を維持するよう、アルブミンと結合しているインドキシル硫酸がアルブミンから遊離するため、血液22中からインドキシル硫酸の除去が進行する。よって理論上は、ダイアライザ70でのインドキシル硫酸の除去速度が、インドキシル酸のアルブミンからの遊離速度に見合えば、容易に血液からインドキシル硫酸の除去が行えるが、インドキシル硫酸の遊離は緩徐にしかしていかないため、インドキシル硫酸濃度が薄まっている状態でアルブミンから遊離するのに十分な透析時間を確保することが有効になるが、長時間の透析は負担が大きい。そのため、血液の流速を落とすことも有効ではあるものの、透析は、ある一定の流速がないと、(ヘパリンは投与されているものの)凝血してしまう危険性があり現実的ではない。
しかしながら、この実施の形態のように、流速を落としても希釈血液23は血液22と置換液111を含み血液22自体が薄まっているので、凝血の危険性もないため流速を落とすこともできる。さらに、希釈血液23では血液22の濃度が薄いためアルブミンと結合するインドキシル硫酸の量が少なくなり、大量のインドキシル硫酸は希釈血液23内で置換液111に存在する。そのため、インドキシル硫酸をダイアライザ70で容易に除去することが可能となる。
(実施の形態2)
図2は、実施の形態2に従った透析装置の回路図である。
1.血液回路の構造
透析装置1における蛋白結合物質除去血液回路は、従来の血液流路である第一流路42と、これをバイパスするバイパス流路41から成る。第一流路42をバイパスするバイパス流路41へは置換液111が注入されるようになっている。血液ポンプ30の吐出量に相当する体外循環血液流量も、置換液ポンプ112の吐出量に相当する置換液流量も透析中、一定である。
第一流路42の容積をV0、流路抵抗をR0、第一流路42を矢印42aで示す方向に流れる血流量をQb0とする。さらに、バイパス流路41の容積をV1、流路抵抗をR1、これを流れる置換液で希釈された希釈血液23が矢印41aで示す方向に流れる流量をQbd1、バイパス流路41に流入する血流量をQb1、バイパス流路41に流入する置換液111の流量をQdとする。また、血液ポンプ30の吐出量に相当する体外循環血流量をQbとする。
各符号の意味は以下の通りである。
V0:第一流路42の容積
R0:第一流路42の流路抵抗
Qb0:第一流路42を流れる血流量
V1:バイパス流路41の容積
R1:バイパス流路41の流路抵抗
Qbd1:バイパス流路41を流れる置換液で希釈された希釈血液流量
Qb1:バイパス流路41に流入する血流量
Qb:血液ポンプ30の吐出量相当する体外循環血流量
Qd:置換液流量
2.血液回路の数学的表現
アルブミンに結合したインドキシル硫酸がアルブミンから遊離する量は、希釈血液23がバイパス流路41を通過するのに要する時間と希釈の程度の両方によって決まる。そこで、まず、希釈血液23がバイパス流路41を通過するのに要する時間について検討し、次に希釈の程度について検討する。
1) 希釈血液23がバイパス流路41を通過するのに要する時間
第一流路42における血液22の通過時間は第一流路42の容積を血流速度で割ることにより求められる。同様に、バイパス流路41における希釈血液23の通過時間はバイパス流路41の容積を希釈血液23の流量で割ることにより求められる。
第一流路42における血液の通過時間をT0分とすると、以下の式が成り立つ。
T0=V0/Qb0 (1a)
同様に、バイパス流路41における希釈血液23の通過時間をT1分とすると、以下の式が成り立つ。
T1=V1/Qbd1 (1b)
すでに流路容積が与えられているものとすると、血液22あるいは希釈血液23の目標とする通過時間は血液22あるいは希釈血液23の流量により決まる。そこで、次のステップでは、それぞれの流路における血液22あるいは希釈血液23の流量を求める式を導く。
第一流路42とバイパス流路41の上流での分枝点の圧をPu、下流での分枝点の圧をPd、両者の差をdPとすると、いずれの流路においてもdPは血液22あるいは希釈血液23の流量と流路の流量抵抗の積として表すことができる。説明を簡単にするため、ここでは血液22の粘張度が流量抵抗に与える影響は無視する。
dP=Qb0×R0 (2a)
dP=Qbd1×R1 (2b)
ただし、dP=Pu-Pd
一方、バイパス流路41における希釈血液23の流量は、当該流路に流入する血液の流量と置換液の流量の和に等しい。
Qbd1=Qb1+Qd (3)
ここで、それぞれの流路に流入する血液22の流量の和は、血液ポンプ30の吐出量に相当する体外循環血流量に等しい。
Qb=Qb0+Qb1 (4)
式(2a)と式(2b)より以下の式が導かれる。
Qb0×R0=Qbd1×R1 (5a)
式(5a)を書き換えると、式(5b)が得られる。
Qb0=(R1/R0)×Qbd1 (5b)
ここで、便宜上、R1/R0を以下のように定義する。
R1/R0=b
その結果、式(5b)は式(5c)のように書き換えられる。
Qb0=b×Qbd1 (5c)
式(3)、式(4)、式(5c)を連立させると、下記の式が得られる。
Qb1=(Qb-b×Qd)/(b+1) (6)
ところで、式(3)に示すように、バイパス流路41における希釈血液23の流量Qbd1は、当該バイパス流路41に流入する血液の流量Qb1と置換液の流量Qdの和に等しい。そこで、式(6)を式(3)に代入すれば、バイパス流路41における希釈血液23の流量Qbd1を求める式を導くことができる。
Qbd1={(Qb-b×Qd)/(b+1)}+Qd (7a)
式(7a)を整理すると、式(7b)が得られる。
Qbd1=(Qb+Qd)/(b+1) (7b)
2)バイパス流路41を流れる血液の希釈度
バイパス流路41を流れる血液の希釈度をDとすると、Dは以下の式で定義される。
D=Qb1/(Qb1+Qd) (8)
3)希釈血液23がバイパス流路41を流れるのに要する時間T1を決定するバイパス流路41の容積
すでに述べたように、バイパス流路41における希釈血液23の通過時間をT1分とすると、以下の式が成り立つ。
T1=V1/Qbd1 (1b)
これを書き換えると、希釈血液23がバイパス流路41を流れるのに要する時間T1を決定するバイパス流路41の容積を求める式が得られる。
V1=T1×Qbd1 (9)
3. バイパス流路41の流量抵抗と容積を決める具体的な方法
1)置換液流量
バイパス流路41を流れる希釈血液23の希釈度Dは0.3程度が好ましいとしてみる。さらに、体内の血液は5dm程度なので、処理する血液量であるバイパス流路41を流入する血流量Qb1は30cm/minでよいかもしれない(4時間の透析で7.2dm3が処理される)。この条件の下では、置換液流量は70cm/minとなる。
D=Qb1/Qb1+Qd (8)
0.3=30/(30+Qd)
Qd=70
2)バイパス流路41の流量抵抗
バイパス流路41を流入する血流量Qb1は30cm/minで、置換液流量が70cm/minなら、バイパス流路41における希釈血液の流量Qbd1は100cm/minとなる。
バイパス流路41における希釈血液の流量Qbd1が100cm/minであって、第一流路42における血流量を220cm/minであったとすると(血液ポンプ30の吐出量相当する体外循環血流量が250cm/minの場合)、第一流路42の流量抵抗に対するバイパス流路41の流量抵抗の比率bは式(5c)にこれらの値を代入することにより算出することができる。
Qb0=b×Qbd1 (5c)
220=b×100
b=2.2
つまり、バイパス流路41の流量抵抗値は第一流路42の流量抵抗値の2.2倍とする。
ダイアライザ70の上流で血液回路が分枝する。
3) バイパス流路41の容積
バイパス流路41の容積は、希釈血液がバイパス流路41を通過するのに要する時間T1とバイパス流路41における希釈血液の流量Qbd1から式(9)により算出できる。
V1=T1×Qbd1 (9)
すなわち、希釈血液がバイパス流路41を通過するのに要する時間を3分、バイパス流路41における希釈血液の流量Qbd1が100cm/minとなるようにするためには、バイパス流路41の容積は300cmでなければならない。
V1=3×100=300
以上をまとめると、バイパス流路41の流量抵抗値R1が第一流路42の流量抵抗値R0の2.2倍であって、バイパス流路41の容積が300cm/minの時、血流量を250cm/min、置換液流量を70cm/minとすれば、毎分30cmの血液が3倍希釈の下に3分間維持される。
バイパス流路41にチャンバ43を設けることでバイパス流路41の容積を調整することができる。
実施の形態2の透析装置1は、人体から血液ポンプ30回路、および、ダイアライザ70から人体10までの回路は、実施の形態1と同じである。透析装置1は、人体から取り出した血液22が流れる第一流路40,42,44と、第一流路40に設けられて血液を送る血液ポンプ30と、血液ポンプ30の下流側に設けられて第一流路44から供給される血液を置換液で浄化するダイアライザ70と、血液ポンプ30よりも下流で第一流路40から分岐し、ダイアライザ70よりも上流で第一流路42に合流する、第一流路42の一部分に並列的に設けられるバイパス流路41と、バイパス流路41に合流してバイパス流路41に置換液111を供給する第二流路110とを備える。第一流路44内を矢印44aで示す方向に、希釈血液23と血液22との混合液が流れる。
バイパス流路41の流量抵抗がバイパス流路41に並列する第一流路42の流量抵抗よりも大きくてもよい。バイパス流路41の容積はバイパス流路41に並列する第一流路42の容積よりも大きくてもよい。バイパス流路41に設けられたチャンバ43をさらに備えてもよい。バイパス流路41に薬物を注入する注入口が設けられていてもよい。その注入口が重曹の溶液の注入口であってもよい。
(実施の形態3)
図3は、実施の形態3に従った透析装置の回路図である。図3で示すように、バイパス流路41全体を太くすることで、チャンバを設けることなくバイパス流路41の容積を増加させることができる。
この発明はインドキシル硫酸の除去に限らない。透析患者に蓄積するその他の蛋白結合物質もターゲットとなる。インドキシル硫酸はひとつの例に過ぎない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 人体、20,40,42,44,60,80,100 第一流路、22 血液、23 希釈血液、30 血液ポンプ、41 バイパス流路、43,90 チャンバ、50 合流点、70 ダイアライザ、71 血液入口、72 血液出口、73 置換液入口、74 置換液出口、76 動脈側チャンバ、110 第二流路、111 置換液、112 置換液ポンプ。

Claims (8)

  1. 人体から取り出した血液が流れる第一流路と、
    前記第一流路に設けられて血液を送る血液ポンプと、
    前記血液ポンプの下流側に設けられて前記第一流路から供給される血液を置換液で浄化するダイアライザと、
    前記血液ポンプの下流かつ前記ダイアライザの上流の前記第一流路に合流して前記第一流路に置換液を供給する第二流路とを備え、
    前記第一および前記第二流路の合流点よりも下流における前記第一流路の断面積は前記合流点よりも上流における前記第一流路の断面積よりも大きい、透析装置。
  2. 前記合流点の下流での流速が前記合流点の上流での流速よりも遅くなるように前記第一流路の断面積が選択される、請求項1に記載の透析装置。
  3. 人体から取り出した血液が流れる第一流路と、
    前記第一流路に設けられて血液を送る血液ポンプと、
    前記血液ポンプの下流側に設けられて前記第一流路から供給される血液を置換液で浄化するダイアライザと、
    前記血液ポンプよりも下流で前記第一流路から分岐し、前記ダイアライザよりも上流で前記第一流路に合流する、前記第一流路の一部分に並列的に設けられるバイパス流路と、
    前記バイパス流路に合流して前記バイパス流路に置換液を供給する第二流路とを備えた、透析装置。
  4. 前記バイパス流路の流量抵抗が前記バイパス流路に並列する前記第一流路の流量抵抗よりも大きい、請求項3に記載の透析装置。
  5. 前記バイパス流路の容積は前記バイパス流路に並列する前記第一流路の容積よりも大きい、請求項3または4に記載の透析装置。
  6. 前記バイパス流路に設けられたチャンバをさらに備えた、請求項5に記載の透析装置。
  7. 前記バイパス流路に薬物を注入する注入口が設けられている、請求項3から6のいずれか1項に記載の透析装置。
  8. 前記注入口が重曹の溶液の注入口である、請求項7に記載の透析装置。
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