以下、実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態に係る通信システムの一例の構成を示す図である。通信システム1は、基地局10と、端末20とを有している。基地局10は、予め定められたサービスエリア内の端末と無線LAN通信する。図1では示されていないが、端末20の間での通信が行われてもよい。
図2は、基地局10の一例のハードウェア構成を示す図である。基地局10は、端末20に対するアクセスポイント(AP)である。基地局10は、固定されているものに限らず、移動体に搭載されているものであってもよい。
基地局10は、プロセッサ11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、無線モジュール14と、ルーティングモジュール15とを有している。
プロセッサ11は、基地局10の全体の制御をする処理装置である。プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。プロセッサ11は、CPUに限るものではない。また、CPUに代えてASIC(Application Specific IC)等が用いられてもよい。また、プロセッサ11は、1つでなく、2つ以上であってもよい。
ROM12は、読み出し専用の記憶装置である。ROM12は、基地局10の動作に必要なファームウェア、各種のプログラムを記憶する。
RAM13は、任意に書き込みできる記憶装置である。RAM13は、プロセッサ11のための作業エリアとして使用され、ROM12に格納されているファームウェア等を一時的に記憶する。
無線モジュール14は、無線LAN通信のために必要な処理を行うように構成されたモジュールである。無線モジュール14は、例えばプロセッサ11から転送されたデータからMACフレームを構成し、構成したMACフレームを無線信号に変換して端末20に送信する。また、無線モジュール14は、端末20から無線信号を受信し、受信した無線信号からデータを取り出して例えばプロセッサ11に転送する。
ルーティングモジュール15は、基地局10が例えば図示しないサーバとネットワークを介して通信するために設けられている。なお、基地局10は、必ずしもルーティングモジュール15を有していなくてもよい。基地局10は、無線通信又は有線通信によって基地局10の外部に設けられたルータにアクセスし、このルータ経由でネットワークに接続するように構成されていてもよい。
図3は、端末20の一例のハードウェア構成を示す図である。端末20は、スマートフォン等の端末装置(ステーション)である。端末20は、携帯端末であってもよいし、移動体に搭載される端末であってもよいし、固定された端末であってもよい。
端末20は、プロセッサ21と、ROM22と、RAM23と、無線モジュール24と、ディスプレイ25と、ストレージ26とを有している。
プロセッサ21は、端末20の全体の制御をする処理装置である。プロセッサ21は、例えばCPUである。プロセッサ21は、CPUに限るものではない。また、CPUに代えてASIC等が用いられてもよい。また、プロセッサ21は、1つでなく、2つ以上であってもよい。
ROM22は、読み出し専用の記憶装置である。ROM22は、端末20の動作に必要なファームウェア、各種のプログラムを記憶する。
RAM23は、任意に書き込みできる記憶装置である。RAM23は、プロセッサ21のための作業エリアとして使用され、ROM22に格納されているファームウェア等を一時的に記憶する。
無線モジュール24は、無線LAN通信のために必要な処理を行うように構成されたモジュールである。無線モジュール24は、例えばプロセッサ21から転送されたデータから無線通信のためのMACフレームを構成し、構成したMACフレームを無線信号に変換して基地局10に送信する。また、無線モジュール24は、基地局10から無線信号を受信し、受信した無線信号からデータを取り出して例えばプロセッサ21に転送する。
ディスプレイ25は、各種の画面を表示する表示装置である。ディスプレイ25は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等であってよい。また、ディスプレイ25は、タッチパネルを備えていてもよい。
ストレージ26は、ハードディスク等の記憶装置である。ストレージ26は、例えばプロセッサ21によって実行される各種のアプリケーションを記憶する。
図4は、基地局10と端末20との通信の際のMAC(Media Access Control)層の処理を示す図である。図4では、送信側の処理と受信側の処理との両方が示されている。基地局10と端末20のうちの一方の無線モジュールが送信側の処理をするとき、他方の無線モジュールが受信側の処理をする。以下の例では、送信側と受信側の無線モジュールを区別せずに記載する。
まず、送信側の処理について説明する。ステップS10において、無線モジュールは、A-MSDUアグリゲーションを行う。具体的には、無線モジュールは、アプリケーション層等の上位層から入力される複数のデータを結合してA-MSDU(Aggregate-MAC service data unit)を生成する。
ステップS11において、無線モジュールは、A-MSDUにシーケンスナンバー(SN)を割り当てる。シーケンスナンバーは、A-MSDUを特定するための一意の番号である。
ステップS12において、無線モジュールは、A-MSDUを複数のMPDU(MAC protocol data unit)にフラグメント(分割)する。
ステップS13において、無線モジュールは、それぞれのMPDUを暗号化し、暗号化MPDUを生成する。
ステップS14において、無線モジュールは、それぞれの暗号化MPDUにMACヘッダと誤り検出符号(FCS)とを付加する。誤り検出符号は、例えばCRC(Cyclic Redundancy Check)符号である。
ステップS15において、無線モジュールは、A-MPDUアグリゲーションを行う。具体的には、無線モジュールは、複数のMPDUを結合し、MACフレームとしてのA-MPDU(Aggregate-MAC protocol data unit)を生成する。
ステップS15の後、無線モジュールは、MACフレームに対して物理層の処理を行う。つまり、無線モジュールは、MACフレームに対して変調処理等を行って無線信号を生成し、無線信号を基地局10に送信する。
次に、受信側の処理について説明する。無線信号が受信されると、無線モジュールは、物理層の処理を行って無線信号からMACフレームを復元する。その後、無線モジュールは、図4に示すMAC層の処理を行う。
ステップS20において、無線モジュールは、A-MPDUデアグリゲーションを行う。具体的には、無線モジュールは、A-MPDUをMPDUの単位に分割する。
ステップS21において、無線モジュールは、誤り検出をする。例えば、無線モジュールは、CRCにより、無線信号の受信が成功したか否かを判定する。無線信号の受信が失敗したときには、無線モジュールは、再送要求をしてよい。このとき、無線モジュールは、MPDUの単位で再送を要求してよい。一方、無線信号の受信が成功したときには、無線モジュールは、次の処理を行う。
ステップS22において、無線モジュールは、アドレス検出を行う。このとき、無線モジュールは、それぞれのMPDUのMACヘッダに記録されているアドレスにより、送られてきたMPDUが自分宛であるか否かを判定する。自分宛でないときには、無線モジュールは、次の処理を行わない。自分宛であるときには、無線モジュールは、次の処理を行う。
ステップS23において、無線モジュールは、暗号化されているMPDUを復号する。
ステップS24において、無線モジュールは、MPDUに対してデフラグメントを行う。つまり、無線モジュールは、複数のMPDUからA-MSDUを復元する。
ステップS25において、無線モジュールは、A-MSDUデアグリゲーションを行う。具体的には、無線モジュールは、A-MSDUをMSDU単位のデータに復元する。
ステップS25の後、無線モジュールは、データをMAC層の上位層に出力する。上位層は、例えばアプリケーション層である。
図5は、基地局10の機能ブロック図である。基地局10は、データ処理部101と、無線信号処理部102と、管理部103と、制御部104とを有している。データ処理部101と、無線信号処理部102と、管理部103と、制御部104とは、例えばプロセッサ11及び無線モジュール14によって実現される。
データ処理部101は、例えばネットワーク上のサーバから転送されたデータからMACフレームを構成する。また、データ処理部101は、無線信号処理部102から転送されてきたMACフレームからデータを復元する。このデータは、端末20から送られてくる測定レポートを含む。
無線信号処理部102は、無線信号の送信又は受信のための処理を行う。例えば、無線信号処理部102は、データ処理部101で構成されたMACフレームを無線信号に変換し、無線信号を端末20に送信する。また、無線信号処理部102は、端末20から無線信号を受信し、受信した無線信号からMACフレームを抽出してデータ処理部101に転送する。
ここで、無線信号処理部102は、例えばEDCAで無線信号を送信するように構成されていてよい。この場合、無線信号処理部102は、アクセスカテゴリ(AC)毎の送信キューAC_VO、AC_VI、AC_BE、AC_BKを有している。送信キューAC_VOは、VO(Voice)にカテゴライズされたMACフレームを保持するためのキューである。送信キューAC_VIは、VI(Video)にカテゴライズされたMACフレームを保持するためのキューである。送信キューAC_BEは、BE(Best effort)にカテゴライズされたMACフレームを保持するためのキューである。送信キューAC_BKは、BK(Background)にカテゴライズされたMACフレームを保持するためのキューである。さらに、無線信号処理部102は、アクセスカテゴリLL(Low latency)にカテゴライズされるMACフレームを保持するための送信キューAC_LLを有していてもよい。アクセスカテゴリAC_LLは、例えば、ネットワークゲーム、工業用ロボットの制御アプリケーションといった絶対的な遅延の要求条件を有するRTAのためのアクセスカテゴリである。送信キューAC_LLは、それぞれが許容され得る限界の遅延時間に対応した複数の送信キューを有していてもよい。
無線信号処理部102は、データ処理部101から転送されてきたMACフレームを、MACフレームに記録されているデータのカテゴリに応じて、4つ又は5つのアクセスカテゴリのうちの何れかにマッピングする。このマッピングの結果に従って、無線信号処理部102は、MACフレームを対応する送信キューに入力する。
無線信号処理部102は、他の端末等による無線信号の送信がないことをアクセスカテゴリ毎のキャリアセンスによって確認しつつ、アクセスカテゴリ毎に設定されたアクセスパラメータによって規定された時間だけ送信を待つ。送信を待っている間にチャネルがビジー状態となったときには規定された時間のカウントを待機する。チャネルがビジー状態であるとは、チャネルが他の送信に使用されている状態である。送信を待っている間、チャネルがアイドル状態であるときには、無線信号処理部102は、対応する送信キューからMACフレームを取り出し、このMACフレームを無線信号に変換して送信する。チャネルがアイドル状態であるとは、チャネルが他の送信に使用されていない状態である。
ここで、アクセスパラメータは、LL、VO、VI、BE、BKの順で無線信号の送信が優先されるように割り当てられていてよい。アクセスパラメータは、CWmin、CWmax、AIFS、TXOPLimitを含んでいてよい。CWminとCWmaxは、それぞれ、競合回避のための送信待ちの時間であるコンテンションウインドウ(CW)の最大値、最小値である。CWminとCWmaxが短いほど、送信キューは、送信機会を得やすくなる。AIFS(Arbitration Inter Frame Space)は、無線信号のアクセスカテゴリ毎に設定された固定の送信待ちの時間である。AIFSが小さいほど、送信キューの優先度が高くなる。TXOPLimitは、チャネルの占有時間である送信機会(Transmission Opportunity:TXOP)の上限値である。TXOPLimitの値が大きいほど、一度の送信機会で多くの無線信号を送信することができる。
管理部103は、端末20から送られてくる測定レポートを管理する。例えば、管理部103は、測定レポートを保持しておき、必要なタイミングで測定レポートの分析をする。測定レポートは、端末20における無線信号の送信の遅延に関する情報を含むレポートである。後で詳しく説明するように、無線信号の送信の遅延は、複数の遅延の要因に従って生じる。測定レポートは、遅延の要因毎の遅延の測定結果の情報を含んでいる。
制御部104は、管理部103によって分析された遅延の要因に従って無線信号の送信に必要な制御をする。この制御は、無線信号処理部102におけるアクセスパラメータの調整を含む。制御部104の動作の詳細については後で説明する。
図6は、端末20の機能ブロック図である。端末20は、データ処理部201と、無線信号処理部202と、測定部203とを有している。データ処理部201と、無線信号処理部202と、測定部203は、例えばプロセッサ21及び無線モジュール24によって実現される。
データ処理部201は、例えば上位のアプリケーションから入力されたデータからMACフレームを構成する。また、データ処理部201は、無線信号処理部202から転送されてきたMACフレームからデータを復元する。このデータは、例えば上位のアプリケーションによって使用される。さらに、データ処理部201は、測定部203による測定の結果を格納する測定レポートを含むMACフレームを生成する。
無線信号処理部202は、無線信号の送信又は受信のための処理を行う。例えば、無線信号処理部202は、データ処理部201で構成されたMACフレームを無線信号に変換し、無線信号を例えば基地局10に送信する。また、無線信号処理部202は、基地局10から無線信号を受信し、受信した無線信号からMACフレームを抽出してデータ処理部201に転送する。ここで、無線信号処理部202は、基地局10と同様に例えばEDCAで無線信号を送信するように構成されていてよい。
測定部203は、端末20における無線信号の送信の遅延をその要因毎に測定する。そして、測定部203は、測定結果に基づいて遅延の情報を含む測定レポートを作成する。図7は、測定レポートを格納するフィールドのフォーマットを示す図である。測定レポートが格納されるフィールドは、アクセスカテゴリ毎の測定結果のデータが格納される複数のフィールドを含む。測定レポートが格納されるフィールドは、1つの、例えばAC_LLの測定結果のデータが格納されるフィールドを含むだけでもよい。また、測定レポートが格納されるフィールドには、アクセスカテゴリ毎ではなく、トラヒック種別(TID)毎に遅延の測定結果が格納されてもよい。TIDは、端末20が扱うアプリケーション(セッション)単位で付与される。前述したアクセスカテゴリへのマッピングは、TIDに基づいて行われてもよい。TID毎に測定結果が記憶されることにより、アプリケーション毎に区別された遅延が測定され得る。
図8は、実施形態における測定部203で測定される遅延を説明するための図である。実施形態で測定される遅延は、1)キューイング時間TQ、2)コンテンション待ち時間TW、3)コンテンション時間TC、4)再送時間TR、5)送信時間TTXを含む。これらのキューイング時間TQ、コンテンション待ち時間TW、コンテンション時間TC、再送時間TR、送信時間TTXは、端末20に設けられる図示しない時計によって測定されてよい。
キューイング時間TQは、MACフレームが送信キューの末尾に入力されてから送信キューの先頭にくるまでの時間である。キューイング時間TQが長いことは、例えば、送信キューに多くのMACフレームが格納されていることによる遅延が生じていることを意味する。
コンテンション待ち時間TWは、アクセスカテゴリ間での無線送信の優先制御機能を備える衝突回避制御のためのAIFSによって決められる待ち時間である。コンテンション待ち時間TWの間にチャネルがビジー状態になったときには、チャネルがアイドル状態になった後で再びAIFSを待つ。コンテンション待ち時間TWが長いことは、他に優先的に送信されるアクセスカテゴリがある(他のBSSのものである場合もある)ことによる遅延が発生していることを意味する。
コンテンション時間Tcは、複数のアクセスカテゴリ間又は端末間の無線信号の送信の衝突回避のための待ち時間である。コンテンション時間Tcは、CWminを最小値とし、CWmax以下の値であるCWを最大値とする範囲内でランダムに決められるバックオフ時間である。コンテンション時間Tcのカウントの完了後に、無線信号の送信が行われる。コンテンション時間Tcのカウントが完了する前にチャネルがビジー状態になったときには、その後にチャネルがアイドル状態になった後に残りのコンテンション時間Tcのカウントが行われる。つまり、コンテンション時間Tcのカウントが持ち越される。したがって、測定されるコンテンション時間Tcが長いことは、複数のアクセスカテゴリ間での無線信号の送信の競合による遅延が発生していること又は複数の端末間の無線信号の送信の競合による遅延が生じていることを意味している。
再送時間TRは、無線信号の再送が必要となった場合の追加の時間である。つまり、再送時間TRは、無線送信の送信が実施され、再送が必要と判断されてから実際に再送が実施されるまでの時間である。ここで、再送時間TRは再送時の追加のコンテンション待ち時間TW及び新規のCWにより決定されるコンテンション時間Tc´を含む。したがって、再送時間TRが長いことは、衝突又は伝送誤りことによる遅延が生じていることを意味している。
送信時間TTXは、無線信号の送信が実施されてから基地局10からのアクノリッジメント(ACK)が受信されるまでの時間である。図8では、送信時間TTXは、再送時間TRの終了からACKが受信されるまでの時間として示されている。再送がなかった場合には、送信時間TTXは、コンテンション時間Tcの終了からACKが受信されるまでの時間になる。
測定レポートを基地局10に送信する際、測定レポートはデータフレームに含められて送信されてよい。図9は、測定レポートが含められたデータフレームのフレームフォーマットを示す図である。例えば測定レポートは、送信すべきデータを含むMACフレームであるデータフレームに追加される、測定レポートを格納するための新たなフィールドに格納される。端末20は、遅延の要求条件のあるデータを送信する場合に、遅延の測定結果に基づく測定レポートをデータフレームにつける。これにより、遅延状況が、比較的リアルタイムで基地局10に通知され得る。
次に、通信システム1の動作を説明する。以下の説明では、端末20は無線信号を送信し、基地局10は無線信号を受信するものとする。
図10は、端末20の一例の送信処理を示すフローチャートである。ステップS31において、データ処理部201は、アプリケーション層等の上位層から送信すべきデータが入力されたか否かを判定する。ステップS31において、データが入力されていないと判定されたときには、図10の処理は終了する。ステップS31において、データが入力されたと判定されたときには、処理はステップS32に移行する。
ステップS32において、データ処理部201は、入力されたデータに対して図4で示したMAC層の処理を行ってMACフレームを生成する。また、測定レポートがデータフレームに含められて送信されるときには、データ処理部201は、MACフレームを生成するときに測定部203で作成された測定レポートを含める。後で説明するように、測定レポートは、マネジメントフレームを用いて基地局10に送信されてもよいし、Actionフレームを用いて基地局10に送信されてもよい。MACフレームの生成後、データ処理部201は、MACフレームを無線信号処理部202に出力する。無線信号処理部202は、MACフレームが送信キューの末尾に入力された時刻を測定部203に出力する。
ステップS33において、無線信号処理部202は、無線信号を送信する。このとき、無線信号処理部202は、キャリアセンスを行ってチャネルの状態を判断しつつ、アクセスカテゴリ毎のアクセスパラメータによって規定される待ち時間の間、送信を待機する。そして、他の端末等によってチャネルが使用されていなければ、無線信号処理部202は、MACフレームを無線信号に変換し、無線信号の送信を実施する。また、無線信号処理部202は、MACフレームが送信キューの先頭に来た時刻、AIFSによって決められた待ち時間の終了時刻、バックオフ時間の終了時刻、無線信号の送信を実施した時刻をそれぞれ測定部203に出力する。
ステップS34において、無線信号処理部202は、再送をするか否かを判定する。例えば、基地局10から再送要求がされたときには、再送をすると判定される。この他、一定期間の間、基地局10からACKが送られてこないときに、再送をすると判定されてもよい。また、基地局10からブロックACKが送られてきたときには、ブロックACKにおいて受信失敗したMPDUの情報が含まれているときに、再送をすると判定される。ステップS34において、再送をすると判定されたときには、処理はステップS35に移行する。ステップS34において、再送をしないと判定されたときには、処理はステップS36に移行する。
ステップS35において、無線信号処理部202は、再送を実施する。また、無線信号処理部202は、無線信号の再送を実施した時刻を測定部203に出力する。
ステップS36において、無線信号処理部202は、送信完了した(例えば、図8におけるACKを受信した)時刻を測定部203に出力する。
ステップS37において、測定部203は、測定レポートを作成する。キューイング時間は、MACフレームが送信キューの先頭に来た時刻と送信キューの末尾に入力された時刻との時間差から算出される。コンテンション待ち時間は、AIFSによって決められた待ち時間の終了時刻とMACフレームが送信キューの先頭に来た時刻との時間差から算出される。コンテンション時間は、バックオフ時間の終了時刻とAIFSによって決められた待ち時間の終了時刻との時間差から算出される。再送時間は、再送が実施された時刻と最初の無線信号の送信が実施された時刻との時間差から算出される。送信時間は、ACKが受信された時刻と最初の無線信号の送信が実施された時刻又は再送が実施された時刻との時間差から算出される。これらの遅延に関する時間情報の算出後、測定部203は、測定の結果をアクセスカテゴリ及びシーケンスナンバーと関連付けて測定レポートを作成する。
ステップS38において、データ処理部201は、例えばストレージ24に測定レポートを記憶する。その後、図10の処理は終了する。ここで、記憶された測定レポートは、例えば、次回の同一のアクセスカテゴリのデータの送信時にMACフレームに含めて送信される。
図11は、実施形態に係る通信方法を含む基地局10の受信処理を示すフローチャートである。ステップS51において、無線信号処理部102は、無線信号が受信されたか否かを判定する。ステップS51において、無線信号が受信されていないと判定されたときには、図11の処理は終了する。ステップS51において、無線信号が受信されたと判定されたときには、処理はステップS52に移行する。
ステップS52において、無線信号処理部102は、無線信号の受信処理をする。つまり、無線信号処理部102は、無線信号に対して復調処理等を行ってMACフレームを取り出す。無線信号処理部102は、MACフレームをデータ処理部101に出力する。データ処理部101は、MACフレームに対してMAC層の処理を行ってデータを復元する。
ステップS53において、データ処理部101は、受信が成功したか否かを判定する。受信が成功したか否かは例えばCRCによって判定され得る。ステップS53において、受信が成功したと判定されたときには、処理はステップS54に移行する。ステップS53において、受信が成功していないと判定されたときには、処理はステップS55に移行する。
ステップS54において、無線信号処理部102は、ACKを送信する。ACKは、ブロックACKを用いて送られてもよい。ブロックACKは、MPDU毎の受信の成否の情報を含むACKである。その後、処理はステップS56に移行する。
ステップS55において、無線信号処理部102は、再送を要求する。再送は、ブロックACKを用いて要求されてもよい。その後、処理はステップS51に戻る。
ステップS56において、データ処理部101は、データをアプリケーション層等の上位層に出力する。
ステップS57において、データ処理部101は、測定レポートがあるか否かを判定する。例えば、MACフレームに測定レポートが含められていたときには、測定レポートがあると判定される。この他、端末20からマネジメントフレームを利用して測定レポートが送られたときに測定レポートがあると判定されてもよい。さらには、基地局10がActionフレームを用いて測定レポートを要求し、この要求に応じて測定レポートが臆されてきたときに測定レポートがあると判定されてもよい。ステップS57において、測定レポートがあると判定されたときには、処理はステップS58に移行する。ステップS57において、測定レポートがないと判定されたときには、図11の処理は終了する。
ステップS58において、管理部103は、測定レポートに含まれている遅延の測定結果に基づき、遅延があるか否かを判定する。例えば、管理部103は、アクセスカテゴリAC_LLの遅延が閾値よりも短いか否かを判定する。この閾値は、例えば固定値であってよい。また、この閾値は、端末20とのネゴシエーションの結果に従って設定されてもよい。例えば、基地局10は、RTAのトラヒックを送受信するのに際して端末20に対してRTAのトラヒックの送受信における遅延の要求条件を問い合わせる。そして、基地局10は、この問い合わせに従って閾値を設定する。ステップS58において、遅延があると判定されたときには、処理はステップS59に移行する。ステップS58において、遅延がないと判定されたときには、図11の処理は終了する。
ステップS59において、管理部103は、測定レポートに格納されている遅延の情報に基づき、遅延の要因を分析する。実施形態では、遅延の要因は、競合によるものと再送によるものとに大別される。競合による遅延は、コンテンション時間が長いときの遅延であって、例えば複数のアクセスカテゴリ間又は端末間での無線信号の送信の競合による遅延が発生していることを意味する。また、再送による遅延は、再送時間が長いときの遅延であって、再送が多く発生しているために遅延が発生していることを意味する。管理部103は、コンテンション時間及び再送時間のそれぞれに割り当てられている遅延の許容時間と実際の時間との差を比較し、より差の大きい時間を遅延の要因として特定する。なお、コンテンション時間及び再送時間の実際の時間の両方が許容時間を超えている場合は、両方を遅延の要因として特定した上で、より差の大きい時間を主たる遅延の要因として特定してもよい。
ステップS60において、制御部104は、アクセスパラメータの調整をする。アクセスパラメータの調整については後で説明する。アクセスパラメータの調整の後、制御部104は、調整したアクセスパラメータを無線信号処理部102に通知する。その後、処理はステップS61に移行する。
ステップS61において、無線信号処理部102は、調整されたアクセスパラメータを端末20に対して通知する。例えば、無線信号処理部102は、調整されたアクセスパラメータをビーコンに含めてブロードキャスト送信する。もしくは、アクションフレーム等を用いて個別に周知してもよい。その後、図11の処理は終了する。この通知を受けて、端末20も調整後のアクセスパラメータを用いて次回以降の通信を実施する。
次に、アクセスパラメータの調整について説明する。図12は、アクセスパラメータの調整の一例を説明するための概念図である。図12は、他のBSS(Basic Service Set)による干渉が考慮されずに、自分のBSS内の端末20との間でアクセスパラメータが調整される例である。
図12の例では、アクセスパラメータは、デフォルトを基準として調整される。デフォルトは、アクセスパラメータの初期値である。デフォルトは、例えばアクセスカテゴリ毎に予め決められている。
図12の横軸は、競合による遅延の対応のためのアクセスパラメータの調整の例が示されている。競合による遅延の対応のためのアクセスパラメータの調整は、例えば遅延があると判定される毎に右方向に向かって順次に実施される。それぞれのアクセスパラメータの調整は、組み合わせて実施されてもよいし、1つずつ切り替えられながら実施されてもよい。また、アクセスパラメータの調整の実施順序は変更されてもよい。
図12の「LL CWmin 小」は、アクセスカテゴリAC_LLのCWminをデフォルトよりも小さくすることを意味している。CWminの減少量は、固定値であってもよいし、遅延の大きさ、すなわち許容時間と実際のコンテンション時間との時間差に応じて決められてもよい。アクセスカテゴリAC_LLのCWminが小さくされることにより、アクセスカテゴリAC_LLの送信キューが送信機会を得ることができる確率が相対的に高められる。結果として、競合による遅延が減少することが期待される。
図12の「その他 TXOPLimit 小」は、アクセスカテゴリAC_LL以外、すなわち絶対的な遅延の要求条件のないアクセスカテゴリAC_VO、AC_VI、AC_BE、AC_BKのTXOPLimitをデフォルトよりも小さくすることを意味している。TXOPLimitの減少量は、固定値であってもよいし、遅延の大きさ、すなわち許容時間と実際のコンテンション時間との時間差に応じて決められてもよい。その他のアクセスカテゴリのTXOPLimitが小さくされることにより、その他のアクセスカテゴリについては1回の送信機会でチャネルを占有する時間が短くなる。この結果、アクセスカテゴリAC_LLの送信キューが送信機会を得るための待機時間が短くなる。結果として、競合による遅延が減少することが期待される。
図12の「その他 TXOP 連続なし」は、その他のアクセスカテゴリのTXOPLimitを0にすることを意味している。その他のアクセスカテゴリのTXOPLimitが0にされることにより、アクセスカテゴリAC_LLの送信キューが送信機会を得ることができる確率が相対的に高められる。結果として、競合による遅延が減少することが期待される。
図12の縦軸は、再送による遅延の対応のためのアクセスパラメータの調整の例が示されている。再送による遅延の対応のためのアクセスパラメータの調整は、例えば遅延があると判定される毎に上方向に向かって順次に実施される。それぞれのアクセスパラメータの調整は、組み合わせて実施されてもよいし、1つずつ切り替えられながら実施されてもよい。また、アクセスパラメータの調整の実施順序は変更されてもよい。
図12の「LL CWmin 大」は、アクセスカテゴリAC_LLのCWminをデフォルトよりも大きくすることを意味している。CWminの増加量は、固定値であってもよいし、遅延の大きさ、すなわち許容時間と実際の再送時間との時間差に応じて決められてもよい。アクセスカテゴリAC_LLのCWminが大きくされることにより、アクセスカテゴリAC_LLについての無線信号衝突する確率が低くなる。結果として、再送による遅延が減少することが期待される。
図12の「その他 CWmin 大」は、その他のアクセスカテゴリのCWminをデフォルトよりも大きくすることを意味している。CWminの増加量は、固定値であってもよいし、遅延の大きさ、すなわち許容時間と実際の再送時間との時間差に応じて決められてもよい。その他のアクセスカテゴリのCWminが大きくされることにより、アクセスカテゴリAC_LLとその他のアクセスカテゴリとの間の衝突確率が低くなる。結果として、再送による遅延が減少することが期待される。
図12の「LL CWmax 大」は、アクセスカテゴリAC_LLのCWmaxをデフォルトよりも大きくすることを意味している。CWmaxの増加量は、固定値であってもよいし、遅延の大きさ、すなわち許容時間と実際の再送時間との時間差に応じて決められてもよい。アクセスカテゴリAC_LLのCWmaxが大きくされることにより、アクセスカテゴリAC_LLについての無線信号の衝突する確率が低くなる。結果として、再送による遅延が減少することが期待される。
図12の「LL MCS 小」は、アクセスカテゴリAC_LLの利用可能なMCS(Modulation and Coding Scheme)として伝送品質の高いものを使用することを意味している。MCSは、無線信号処理部において無線信号を生成する際の変調方式と誤り訂正符号化率とのセットを表すインデックス値である。アクセスカテゴリAC_LLのMCSとして誤り訂正符号化率が小さく小さいものが選択されると無線信号の送信成功確率が高められる。結果として、再送による遅延が減少することが期待される。
図12の「LL MCS 指定」は、アクセスカテゴリAC_LLの利用可能なMCSのインデックス値を所定値、例えば最小値に指定することを意味している。アクセスカテゴリAC_LLのMCSのインデックス値が例えば最小値に指定されることにより、アクセスカテゴリAC_LLについての無線信号の再送の成功確率が高められる。結果として、再送による遅延が減少することが期待される。
図12の「LL AIFS 小」、「その他、AIFS 大」、「その他 CWmax 大」、「LL 集中制御」は、競合による遅延と再送による遅延の何れにおいても効果のある対応である。これらの対応は、競合による遅延と再送による遅延の両方が遅延の要因と判断された場合に実施される。「LL AIFS 小」、「その他、AIFS 大」、「その他 CWmax 大」、「LL 集中制御」は、例えばこの順序で実施される。それぞれの対応は、組み合わせて実施されてもよいし、1つずつ切り替えられながら実施されてもよい。また、対応の実施順序は変更されてもよい。さらには、これらの対応を行った後に、主たる遅延の要因に応じて前述した競合による遅延のためのアクセスパラメータの調整又は前述した再送による遅延のためのアクセスパラメータの調整が行われてもよい。また、これらの対応は、前述した競合による遅延のためのアクセスパラメータの調整が実施されても競合による遅延が解消されない場合又は前述した再送による遅延のためのアクセスパラメータの調整が実施されても再送による遅延が解消されない場合に実施されてもよい。
「LL AIFS 小」は、アクセスカテゴリAC_LLのAIFSをデフォルトよりも小さくすることを意味している。AIFSの減少量は、固定値であってもよいし、遅延の大きさ、すなわち許容時間と実際の再送時間との時間差に応じて決められてもよい。アクセスカテゴリAC_LLのAIFSが小さくされることにより、アクセスカテゴリAC_LLについての無線信号が優先的に送信される確率が高くなる。結果として、アクセスカテゴリAC_LLについては競合による遅延が減少することが期待される。また、アクセスカテゴリAC_LLの無線信号が他のアクセスカテゴリの無線信号よりも優先されて送信されることが多くなるので衝突も減り、アクセスカテゴリAC_LLについては再送による遅延が減少することが期待される。
「その他 AIFS 大」は、その他のアクセスカテゴリのAIFSをデフォルトよりも大きくすることを意味している。AIFSの増加量は、固定値であってもよいし、遅延の大きさ、すなわち許容時間と実際の再送時間との時間差に応じて決められてもよい。その他のアクセスカテゴリのAIFSが大きくされることにより、アクセスカテゴリAC_LLの送信キューが送信機会を得ることができる確率が相対的に高められるので、アクセスカテゴリAC_LLについては競合による遅延が減少することが期待される。また、アクセスカテゴリAC_LLの無線信号が他のアクセスカテゴリの無線信号よりも優先されて送信されることが多くなるので衝突も減り、アクセスカテゴリAC_LLについては再送による遅延が減少することが期待される。
「その他 CWmax 大」は、その他のアクセスカテゴリのCWmaxをデフォルトよりも大きくすることを意味している。CWmaxの増加量は、固定値であってもよいし、遅延の大きさ、すなわち許容時間と実際の再送時間との時間差に応じて決められてもよい。その他のアクセスカテゴリのCWmaxが大きくされることにより、その他のアクセスカテゴリの無線信号とAC_LLの無線信号との間の衝突が減る。結果として、AC_LLの無線信号の再送による遅延が減少することが期待される。また、その他のアクセスカテゴリのCWmaxが大きくされることにより、アクセスカテゴリAC_LLの送信キューが送信機会を得ることができる確率が相対的に高められる。結果として、アクセスカテゴリAC_LLについては競合による遅延が減少することが期待される。
「LL 集中制御」は、アクセスカテゴリAC_LLの送信機会を積極的に確保するための集中制御を実施することを意味している。アクセスカテゴリAC_LLのための追加の送信機会は、HCCA(HCF Control Chanel Access)、TWT(Target Wake Time)、CFP(Contention Free Period)等の各種の集中制御を用いて与えられ得る。
以上説明したように実施形態によれば、基地局10は、無線信号の送信における遅延の情報を端末20から収集し、遅延の情報から遅延の要因を分析し、分析した遅延の要因に応じてアクセスパラメータを調整する。これを要求される遅延条件を満たすまで繰り返すことにより、基地局10は、絶対的な遅延の要求条件のRTAトラフィックを取り扱うことができる。
[変形例1]
以下、実施形態の変形例を説明する。前述した実施形態では、遅延の要因は、コンテンションによるものと、再送によるものとに大別されている。これに対し、より細かく遅延の要因が分析されてもよい。
例えば、遅延の要因がキューイング時間又はコンテンション待ち時間であるときには、LLの送信機会が他のアクセスカテゴリに比べて多くなることで遅延が解消される可能性がある。したがって、制御部104は、LL以外のアクセスカテゴリのTXOPLimitを小さくする、LLのAIFSを小さくする、LL以外のアクセスカテゴリのAIFSを大きくする、といったアクセスパラメータの調整をすることができる。
また、例えば遅延の要因がコンテンション時間であるときにはLLのバックオフ時間が他のアクセスカテゴリに比べて短く設定されることで遅延が解消される可能性がある。したがって、制御部104は、LLのCWmaxを小さくする、LL以外のアクセスカテゴリのCWmaxを大きくする、といったアクセスパラメータの調整をすることができる。
また、例えば遅延の要因が再送時間であれば、再送の成功の可能性を高めることで遅延が解消される可能性がある。したがって、制御部104は、LL及びその他のアクセスカテゴリのCWmaxを大きくするといったアクセスパラメータの調整をすることができる。また、制御部104は、利用可能なMCSのインデックス値を小さくする調整をすることもできる。
また、例えば遅延の要因が送信時間であれば、制御部104は、利用可能なMCSを大きくする調整をすることができる。
[変形例2]
また、実施形態では、基地局10のBSS内の端末20との間でアクセスパラメータが調整される例が示されている。ここで、端末20の場所によっては他のBSS等の干渉源の影響を受けることによって遅延が大きくなる場合がある。このような干渉に関わる情報が測定レポートに含まれて基地局10に送られることにより、基地局10は干渉を考慮したアクセスパラメータの調整をすることができる。
例えば、端末20は、BSS Colorによって異なるBSSの基地局を識別し、BSS毎のチャネルの占有時間を測定する。ここで、BSS Colorは、BSSの「色」を表し、隣接するBSS毎に異なるように設定される。チャネルの占有時間は、例えば前述したキューイング時間、コンテンション待ち時間、コンテンション時間、再送時間、送信時間の合計時間である。そして、端末20は、基地局10にBSS毎のチャネルの占有時間の情報をそのBSS Colorとともに測定レポートに格納する。基地局10は、測定レポートに格納されているBSS Colorから他のBSSのチャネルの占有時間を他のBSSからの干渉の情報として取得する。そして、基地局10は、他のBSSのチャネルの占有時間が予め定められた閾値を超えたときには、他のBSSからの干渉による遅延を低減するためのアクセスパラメータの調整をする。
図13は、他のBSSからの干渉を考慮して遅延を低減するためのアクセスパラメータの調整の一例を示した図である。ここで、図13は、図12に加えて「リンク又はチャネルの変更」が追加されたものである。したがって、図12と同一の処理については説明を省略する。
「リンク又はチャネルの変更」は、基地局10と端末20とのマルチリンク通信に用いられているリンクを他の基地局と端末20とのマルチリンク通信に用いられているリンクと異ならせる又は基地局10と端末20との通信に用いられているチャネルを他の基地局と端末20との通信に用いられているチャネルと異ならせることを意味している。
マルチリンク通信は、異なる複数のリンクを用いて基地局10と端末20との通信を行うことである。複数のリンクは、周波数帯の単位で異なっていてもよいし、チャネルの単位で異なっていてもよい。リンクを異ならせる場合、基地局10は、自局の通信に用いるリンクを維持しつつ、他局の通信に用いられるリンクを自局と異ならせるように他局に対してネゴシエーションしてもよいし、他局の通信に用いられるリンクを維持しつつ、自局の通信に用いるリンクを他局と異ならせるように他局に対してネゴシエーションしてもよい。
チャネルを異ならせる場合も同様であり、基地局10は、自局の通信に用いるチャネルを維持しつつ、他局の通信に用いられるチャネルを自局と異ならせるように他局に対してネゴシエーションしてもよいし、他局の通信に用いられるチャネルを維持しつつ、自局の通信に用いられるチャネルを他局と異ならせるように他局に対してネゴシエーションしてもよい。
ここで、図13において破線枠で示した「その他 TXOPLimit 小」、「その他 TXOP 連続なし」、「その他 CWmin 大」、「その他 AIFS 大」、「その他 CWmax 大」、「LL 集中制御」は、干渉による遅延が大きいときには遅延を減らす効果が相対的に低い。したがって、「その他 TXOPLimit 小」、「その他 TXOP 連続なし」、「その他 CWmin 大」、「その他 AIFS 大」、「その他 CWmax 大」、「LL 集中制御」の処理は省略されてもよい。
以上説明した変形例2では、他のBSSによる干渉の大きさも考慮されてアクセスパラメータの調整が行われる。これにより、さらなるアクセスパラメータの最適化が期待される。
[変形例3]
実施形態では、測定レポートは、本来の送信すべきデータに追加されて送信される。これに対し、測定レポートは、Actionフレームを用いて基地局10に送信することもできる。例えば、基地局10は、測定レポートを要求するための状況通知要求を含む新たなフィールドを追加したActionフレームを端末20に送信する。これを受けて、端末20は、測定レポートを送信する。測定レポートを返信する際には、端末20は、測定レポートを格納する新たなフィールドを追加したActionフレームを用いることができる。
また、測定レポートは、マネジメントフレームを用いて基地局10に送信することもできる。この場合、端末20は、測定レポートを格納する新たなフィールドを追加したマネジメントフレームを定期的に基地局10に送信する。
これらのActionフレームが用いられる例の場合又はマネジメントフレームが用いられる例の場合、端末20において送信すべきMACフレームが送信キューに格納されていない場合は、遅延測定用のMACフレームが送信キューの先頭に入力してもよい。この遅延測定用のMACフレームは、基地局が指定した条件に基づいたアクセスパラメータ等を用いて送信してもよい。たとえば、基地局が特定のTIDについての遅延を測定したい場合は、当該TIDに対応するアクセスカテゴリのパラメータを用いて遅延測定用のMACフレームを送信してもよい。ここで、図14は、Actionフレームが用いられる例であるが、マネジメントフレームが用いられる場合も同様である。
[その他の変形例]
また、前述した実施形態及びその変形例では、端末20において遅延が測定され、測定結果が端末20から基地局10に対して送信される。これに対し、基地局10において遅延が測定されてもよい。この場合、基地局10は、自身で測定した遅延に基づいてアクセスパラメータの調整をすることができる。
また、上述した実施形態による各処理は、コンピュータであるプロセッサに実行させることができるプログラムとして記憶させておくこともできる。この他、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等の外部記憶装置の記憶媒体に格納して配布することができる。そして、プロセッサは、この外部記憶装置の記憶媒体に記憶されたプログラムを読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。