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JP7484134B2 - ジルコン酸カルシウム系粉末及びその製造方法 - Google Patents
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ジルコン酸カルシウム系粉末及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ジルコン酸カルシウム及びその固溶体の粉末、並びに該粉末の製造方法に関する。
ジルコン酸カルシウム及びその固溶体の粉末(本発明においては、これらを総称して、「ジルコン酸カルシウム系粉末」と言う。)は、積層セラミックコンデンサ(MLCC)の誘電体材料として用いられている。
近年、各種電子部品においては、小型大容量化が進められており、これに伴い、MLCCについては、誘電体材料を微細化し、誘電体を薄膜化することが求められている。
ジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法としては、例えば、固相法や水熱法が知られている。
固相法としては、例えば、特許文献1に、微細な炭酸カルシウム粉末と微細な酸化ジルコニウム粉末との混合物を加熱して固相反応させることにより、BET比表面積が15~100m2/gの範囲にあるジルコン酸カルシウム粉末が得られることが記載されている。
また、水熱法としては、例えば、特許文献2に、水酸化カルシウムとオキシ硝酸ジルコニウムとを、カルシウムイオンと錯体を形成し得る化合物及び水酸化第4級アンモニウムの存在下で水熱反応により、粒子サイズが100~500nmのジルコン酸カルシウム粉末が得られることが記載されている。
特開2005-200297号公報 特開2002-356326号公報
上記のような固相法により、微細なジルコン酸カルシウム粉末を得るためには、原料である炭酸カルシウム粉末及び酸化ジルコニウム粉末自体が微細である必要があり、このような微細な原料粉末の調製及び準備に要するコスト負担が大きい。また、上記特許文献1に記載の方法では、具体的には、実施例において、BET比表面積が25m2/gのジルコン酸カルシウム粉末が得られたことが記載されているにすぎない。
一方、上記特許文献2に記載されているような水熱法によっても、得られるジルコン酸カルシウム粉末の粒子サイズは100nm以上であり、より微細なジルコン酸カルシウム粉末を得ることは困難である。また、この水熱法で製造されたジルコン酸カルシウム粉末を微細化するために粉砕するには、多くのエネルギー及びコストを要し、不純物が少なく、均一な微粉末を得ることは困難である。
本発明は、このような状況の下でなされたものであり、微細かつ純度が高いジルコン酸カルシウム系粉末及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、従来品よりも、微細であり、かつ、純度が高いジルコン酸カルシウム系粉末が得られることを見出し、このようなジルコン酸カルシウム系粉末を得る上で好適な製造方法を見出したことに基づくものである。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[12]を提供するものである。
[1]BET比表面積が40.0~300.0m2/gであり、CuKαを線源とする粉末X線回折スペクトルにおいて、回折角2θが31.5°±1.5°の範囲内における最大ピーク強度をICZとし、前記ICZを示す回折角2θに対して-1.1°~-6.6°の範囲内における、最大ピーク強度をISH及び最低回折強度をIBGとした場合、下記式(1)によって表されるピーク強度比SRが1.0以下である、ジルコン酸カルシウム系粉末。
SR=(ISH-IBG)/(ICZ-IBG) (1)
[2]平均一次粒子径が5.0~50.0nmである、上記[1]に記載のジルコン酸カルシウム系粉末。
[3]バリウム原子及びストロンチウム原子から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(A)を含む固溶体粉末であり、前記金属原子(A)の合計含有量が、カルシウム原子1モルに対して1.0モル以下である、上記[1]又は[2]に記載のジルコン酸カルシウム系粉末。
[4]チタン原子、ハフニウム原子及びセリウム原子から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(B)を含む固溶体粉末であり、前記金属原子(B)の合計含有量が、ジルコニウム原子1モルに対して1.0モル以下である、上記[1]~[3]のいずれか1項に記載のジルコン酸カルシウム系粉末。
[5]カルシウム原子の含有量が、ジルコニウム原子1モル対して0.05~2.0モルである、上記[1]~[4]のいずれか1項に記載のジルコン酸カルシウム系粉末。
[6]上記[1]~[5]のいずれか1項に記載のジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法であって、前記ジルコン酸カルシウム系粉末は、ジルコン酸カルシウム粉末、又は、前記金属原子(A)及び前記金属原子(B)の少なくともいずれかを含む固溶体粉末であり、ジルコニウム原子含有水系スラリーを調製する工程(1)と、前記ジルコニウム原子含有水系スラリーにカルシウム化合物を含む添加原料を添加して、原料混合物を得る工程(2)と、前記原料混合物を湿式粉砕して、粉砕スラリーを得る工程(3)と、前記粉砕スラリーを400℃以下で乾燥させて、乾燥粉末を得る工程(4)と、前記乾燥粉末を600℃以上800℃未満の温度で焼成して、ジルコン酸カルシウム系粉末を得る工程(5)とを有し、前記ジルコニウム原子含有水系スラリーは、下記(1a)~(1c)から選ばれるいずれか1種以上であり、
(1a)ジルコニウム塩水溶液を中和し、生成した塩を除去して得られたスラリー
(1b)水酸化ジルコニウムを水に添加して得られたスラリー
(1c)カルシア安定化ジルコニア及び水を含むスラリー
前記カルシウム化合物は、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム及び過酸化カルシウムから選ばれる1種以上であり、前記原料混合物は、カルシウム原子の含有量が、ジルコニウム原子1モルに対して0.05~2.0モルであり、前記金属原子(A)の合計含有量が、カルシウム原子1モルに対して1.0モル以下であり、前記金属原子(B)の合計含有量が、ジルコニウム原子1モルに対して1.0モル以下である、ジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法。
[7]前記工程(2)で添加される前記添加原料が、前記金属原子(A)を有する化合物を含む、上記[6]に記載のジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法。
[8]前記工程(2)で添加される前記添加原料が、前記金属原子(B)を有する化合物を含む、上記[6]又は[7]に記載のジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法。
[9]前記工程(5)で得られたジルコン酸カルシウム系粉末を、有機系分散媒を用いて湿式粉砕した後、乾燥させる工程(6)を有する、上記[6]~[8]のいずれか1項に記載のジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法。
[10]前記(1a)におけるジルコニウム塩水溶液の中和に用いられる中和剤が、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ストロンチウム及びアンモニアから選ばれる1種以上である、上記[6]~[9]のいずれか1項に記載のジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法。
[11]前記(1a)におけるジルコニウム塩が、オキシ塩化ジルコニウム八水和物及び硝酸ジルコニウム二水和物から選ばれる1種以上である、上記[6]~[10]のいずれか1項に記載のジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法。
[12]前記工程(2)において、さらに有機高分子系分散剤を添加して、前記原料混合物を得る、上記[6]~[11]のいずれか1項に記載のジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法。
本発明によれば、微細かつ純度が高いジルコン酸カルシウム系粉末を提供することができる。
また、本発明の製造方法によれば、解砕性が良好なジルコン酸カルシウム系粉末が得られるため、微細かつ純度が高いジルコン酸カルシウム系粉末を効率的に得ることができる。
実施例1-1で得られたジルコン酸カルシウム(以下の各図の説明において、CZと略記する。)系粉末のX線回折(XRD)チャートである。 実施例2-1で得られたCZ系粉末のXRDチャートである。 実施例3-1で得られたCZ系粉末のXRDチャートである。 実施例4-1で得られたCZ系粉末のXRDチャートである。 実施例5-1で得られたCZ系粉末のXRDチャートである。 比較例1-1で得られた粉末のXRDチャートである。 比較例1-4で得られたCZ系粉末のXRDチャートである。
以下、本発明のジルコン酸カルシウム系粉末及びその製造方法の実施形態について、詳細に説明する。
なお、本発明におけるジルコン酸カルシウム系粉末には、ジルコン酸カルシウム(CaZrO3)粉末の他、ジルコニウム及びカルシウム以外の所定の金属原子を含むジルコン酸カルシウムの固溶体粉末も含むものとする。本明細書において、「ジルコン酸カルシウム系」について、「固溶体」と言う場合には、ジルコニウム及びカルシウム以外の金属原子を含み、ジルコン酸カルシウム及び固溶体を併せて、ジルコン酸カルシウム等と言う。
また、本明細書で言う「室温」とは、25±5℃の常温を意味するものとする。
[ジルコン酸カルシウム系粉末]
本実施形態のジルコン酸カルシウム系粉末は、BET比表面積が40.0~300.0m2/gであり、CuKαを線源とする粉末X線回折スペクトルにおいて、回折角2θが31.5°±1.5°の範囲内における最大ピーク強度をICZとし、前記ICZを示す回折角に対して-1.1°~-6.6°の範囲内における、最大ピーク強度をISH及び最低回折強度をIBGとした場合、下記式(1)によって表されるピーク強度比SRが1.0以下であることを特徴とするものである。
SR=(ISH-IBG)/(ICZ-IBG) (1)
上記要件を満たすジルコン酸カルシウム系粉末は、微細かつ純度が高く、このような特性を活かして、セラミックコンデンサ、圧電素子、酸素センサ、研磨材、触媒等の種々の用途における原料として好適に用いることができる。特に、電子部品の誘電体材料として好適である。
(BET比表面積)
本実施形態のジルコン酸カルシウム系粉末は、BET比表面積が40.0~300.0m2/gであり、好ましくは50.0~180.0m2/g、より好ましくは52.0~120.0m2/gである。
前記BET比表面積が40.0m2/g以上であれば、セラミックコンデンサ等の誘電体材料の原料において求められる微細性を十分に有しているものである。
一方、前記BET比表面積の上限は、300.0m2/g以下であることが実際的であり、取り扱い容易性等の観点から、好ましくは180.0m2/g以下、より好ましくは120.0m2/g以下、よりさらに好ましくは105.0m2/g以下である。
なお、本発明で言うBET比表面積とは、JIS R 1626:1996に準じて、吸着質として窒素ガスを用いたBET流動法(3点法)で測定された値である。具体的には、下記実施例に記載の全自動BET比表面積測定装置で測定した値である。このBET比表面積は、前記ジルコン酸カルシウム系粉末の微細性を示す指標であり、このBET比表面積の値が大きいほど、前記ジルコン酸カルシウム系粉末は微細であると言える。
(ピーク強度比)
前記ジルコン酸カルシウム系粉末は、CuKαを線源とする粉末X線回折(XRD)スペクトルにおいて、所定の回折角2θのピーク強度の比が、下記の要件を満たすものである。
なお、本発明で言うピーク強度は、具体的には、下記実施例に記載のX線回折装置で測定した粉末XRDスペクトルについて、リートベルト解析(使用ソフトウェア「RIETAN-FP」)により求めたピーク高さに基づく。
前記要件とは、2θが31.5°±1.0°の範囲内にある最大ピーク強度をICZとし、前記ICZを示す回折角に対して-1.1°~-6.6°の範囲内における、最大ピーク強度をISH及び最低回折強度をIBGとした場合、下記式(1)によって表されるピーク強度比SRが1.0以下であることである。
SR=(ISH-IBG)/(ICZ-IBG) (1)
CZは、ペロブスカイト型の結晶構造を有するジルコン酸カルシウム等に起因するピーク強度を示している。ジルコン酸カルシウムのピークは2θ≒31.5°に現れ、ジルコン酸カルシウム系粉末が前記固溶体粉末である場合は、低回折角側にピークシフトしやすい。
SHは、カルシウム及びジルコニウムを含む複合酸化物であって、結晶構造がペロブスカイト型ではないもの、例えば、カルシア安定化ジルコニア等に起因するピーク強度を示している。ジルコン酸カルシウム系粉末が前記固溶体粉末である場合は、ISHを示すピークもピークシフトを生じやすく、シフト幅は、ICZを示すピークのシフト幅よりも大きくなりやすい。
BGは、ICZ及びISHを求める上でのベースラインを定めるものである。
したがって、式(1)から求められるピーク強度比SRは、ジルコン酸カルシウム系粉末中のジルコン酸カルシウム等の結晶性の指標となるものであり、SRの値が小さいほど、ペロブスカイト型構造の結晶性が高く、ジルコン酸カルシウム等の純度が高いと言える。
ジルコン酸カルシウム等の純度が十分に高いと言えるSRの値は、1.0以下である。前記SRの値は、純度がより高いジルコン酸カルシウム系粉末とする観点から、好ましくは0.2以下、より好ましくは0.15以下である。
このように、ISHを示ピークは、ICZを示すピークに比べて、ピーク強度(ピーク高さ)が小さい。例えば、図1に示すような縦軸を強度、横軸を回折角2θとして表されるXRDチャート(後述する実施例1-1のジルコン酸カルシウム系粉末)において、ISHを示すピークは、ICZを示すピークの低回折角側(左側)の裾の部分に比較的小さい肩ピークとして現れる。また、上述したように、ジルコン酸カルシウム系粉末が前記固溶体粉末である場合は、ISHを示すピークは、ジルコン酸カルシウム粉末に比べて、低回折角側へのシフト幅がより大きいため、ICZを示すピークの裾と重なることなく現れやすい(図4及び図5参照)。
これに対して、純度が低いジルコン酸カルシウム系粉末の場合には、例えば、図6に示すようなXRDチャート(後述する比較例1-1のジルコン酸カルシウム系粉末)のように、ISHを示すピークは、ICZを示すピークよりもピーク強度(ピーク高さ)が大きく、ピーク割れの状態で現れる。
(平均一次粒子径)
上述したように、本実施形態のジルコン酸カルシウム系粉末は、BET比表面積が大きく、微細であり、粒子サイズとしては、平均一次粒子径が5.0~50.0nmであることが好ましく、より好ましくは10.0~30.0nm、さらに好ましくは15.0~20.0nmである。このような微細なジルコン酸カルシウム系粉末は、セラミックコンデンサ等の誘電体材料として好適である。
なお、本発明で言う平均一次粒子径は、試料粉末の透過型電子顕微鏡(TEM)による観察画像において、任意の20個の粒子の、長径と短径の算術平均値を粒子径とし、20点のデータのうち、値が大きい方から5点及び値が小さい方から5点のデータを除き、残りの10点の算術平均値として求めた値である。具体的には、下記実施例に記載の方法により求められる。
(固溶体粉末)
前記ジルコン酸カルシウム系粉末が固溶体粉末である場合、該固溶体粉末は、バリウム原子(Ba原子)及びストロンチウム原子(Sr原子)から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(A)を含む固溶体であってもよい。
このように、前記ジルコン酸カルシウム系粉末は、所望の誘電性を有するものとする等の観点から、金属原子(A)が含まれる固溶体であってもよい。このような固溶体は、通常、カルシウム原子(Ca原子)が金属原子(A)で一部置換された固溶体である。
金属原子(A)は、1種単独でも、2種であってもよい。前記固溶体粉末中の金属原子(A)の合計含有量は、Ca原子1モルに対して1.0モル以下、すなわち、Ca原子と同モル又はそれ以下とする。
また、前記ジルコン酸カルシウム系粉末が固溶体粉末である場合、該固溶体粉末は、チタン原子(Ti原子)、ハフニウム原子(Hf原子)及びセリウム原子(Ce原子)から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(B)を含む固溶体であってもよい。
このように、前記ジルコン酸カルシウム系粉末は、所望の誘電性を有するものとする等の観点から、金属原子(B)を含む固溶体であってもよい。このような固溶体は、通常、ジルコニウム原子(Zr原子)が金属原子(B)で一部置換された固溶体である。
金属原子(B)は、1種単独でも、2種以上であってもよい。前記固溶体粉末中の金属原子(B)の合計含有量は、Zr原子1モルに対して1.0モル以下、すなわち、Zr原子と同モル又はそれ以下とする。
また、前記ジルコン酸カルシウム系粉末は、金属原子(A)及び金属原子(B)を含む固溶体粉末であってもよい。
前記ジルコン酸カルシウム系粉末中のCa原子の含有量は、該ジルコン酸カルシウム系粉末が上記のような固溶体粉末である場合においても、ジルコン酸カルシウム系粉末におけるペロブスカイト型の結晶構造の保持の観点から、Zr原子1モルに対して0.05~2.0モルであることが好ましく、より好ましくは0.1~1.5モル、さらに好ましくは0.2~1.0モルである。
なお、前記ジルコン酸カルシウム系粉末の組成は、蛍光X線(XRF)分析により測定することができる。具体的には、下記実施例に記載の方法により求められる。
[ジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法]
前記ジルコン酸カルシウム系粉末は、以下のような本実施形態の製造方法により、好適に製造することができる。
前記製造方法は、所定のジルコニウム原子含有水系スラリーを調製する工程(1)と、前記ジルコニウム原子含有水系スラリーに所定のカルシウム化合物を含む添加原料を添加して、原料混合物を得る工程(2)と、前記原料混合物を湿式粉砕して、粉砕スラリーを得る工程(3)と、前記粉砕スラリーを400℃以下で乾燥させて、乾燥粉末を得る工程(4)と、前記乾燥粉末を600℃以上800℃未満の温度で焼成して、前記ジルコン酸カルシウム系粉末を得る工程(5)とを有する。
このように、ジルコニウム原子含有水系スラリーをカルシウム化合物と混合して、湿式粉砕することにより、800℃未満の比較的低温の焼成温度で、解砕性が良好なジルコン酸カルシウム系粉末を得ることができる。このような水熱法によって得られたジルコン酸カルシウム系粉末は、微細かつ純度が高いジルコン酸カルシウム系粉末として得られる。
(工程(1))
工程(1)では、所定のジルコニウム原子含有水系スラリーを調製する。本発明で言う水系スラリーとは、分散媒が水を90質量%以上含む液体であるものを指す。前記ジルコニウム原子含有水系スラリーとしては、下記(1a)~(1c)が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
(1a)ジルコニウム塩水溶液を中和し、生成した塩を除去して得られたスラリー
(1b)水酸化ジルコニウムを水に添加して得られたスラリー
(1c)カルシア安定化ジルコニア及び水を含むスラリー
前記(1a)~(1c)のいずれのスラリーを用いた場合であっても、解砕性が良好な焼成粉末が得られ、得られるジルコン酸カルシウム系粉末は、微細かつ純度が高いものとなる。これらの中でも、前記(1a)のスラリーを用いた場合に、より微細なジルコン酸カルシウム系粉末を得ることができる。
前記(1a)におけるジルコニウム塩としては、具体的には、オキシ塩化ジルコニウム八水和物(ZrCl2O・8H2O)、硝酸ジルコニウム二水和物(ZrO(NO3)2・2H2O)、硫酸ジルコニウム四水和物(ZrSO4・4H2O)、オキシ酢酸ジルコニウム(ZrO(CH3COO)2)等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、オキシ塩化ジルコニウム八水和物、硝酸ジルコニウム二水和物が好適に用いられる。
前記ジルコニウム塩の水溶液は、中和反応を安全かつ効率的に行う観点から、前記ジルコニウム塩の濃度が0.05~1.0モル/kgとなるように調製することが好ましく、より好ましくは0.1~0.9モル/kg、さらに好ましくは0.2~0.8モル/kgである。
前記中和反応においては、前記ジルコニウム塩から水酸化ジルコニウムが生成される。前記ジルコニウム塩を十分に中和して、水酸化ジルコニウムとすることにより、後の工程での加熱時に、残留する前記ジルコニウム塩の加水分解反応が進行し、単斜晶の酸化ジルコニウムが成長することを抑制することができる。
前記中和反応は、例えば、前記ジルコニウム塩の水溶液に中和剤の全量を一括で、又は少量ずつ逐次、添加して撹拌混合することにより行うことができる。また、前記ジルコニウム塩及び前記中和剤を同時に水に添加混合してもよい。
操作の簡便性の観点からは、前記中和剤の全量が添加された水溶液又は分散液(懸濁液)を予め調製しておき、該水溶液等を前記ジルコニウム塩の水溶液に添加することが好ましい。この場合、前記中和剤の水溶液等の濃度は、用いる中和剤の水への溶解性や分散性にもよるが、中和反応を安全かつ効率的に行う観点から、通常、前記ジルコニウム塩の水溶液の濃度と同等程度であることが好ましい。
前記中和剤としては、一般的なアルカリを用いることができ、例えば、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ストロンチウム、アンモニア(水)等が挙げられる。なお、ジルコン酸カルシウム系粉末を高純度で得るためには、アルカリ金属であるナトリウムが不純物として残留するおそれのある水酸化ナトリウムを用いることは好ましくない。
ジルコン酸カルシウム(CaZrO3)粉末を製造する場合は、不純物をできる限り抑制する観点から、水酸化カルシウム及び/又はアンモニアであることが好ましく、より好ましくは水酸化カルシウムである。また、前記金属原子(A)を含む固溶体粉末を製造する場合、該金属原子(A)に対応して、Ba原子及び/又はSr原子を含む中和剤である、水酸化バリウム及び/又は水酸化ストロンチウムも好適に用いることができる。
前記中和反応後、室温まで冷却してから、生成した塩を除去する。例えば、ジルコニウム塩としてオキシ塩化ジルコニウム八水和物を用いる場合、中和により生成した塩には塩素原子(Cl原子)が含まれる。前記塩の除去により、後の工程での水酸化ジルコニウムとカルシウム化合物との反応の妨げとなるCl原子を十分に除去しておくことが好ましい。
中和により生成した前記塩を除去する方法は、特に限定されるものではない。中和により生成した水酸化ジルコニウムは水に不溶であるのに対して、前記塩は、通常、水溶性であるため、水洗浄により、前記塩を水に溶解させて洗浄除去することが好ましい。水を用いた除去方法は、操作の簡便性の観点からも好ましい。
中和による反応生成液は水酸化ジルコニウムを含むスラリーとして得られ、例えば、遠心分離等により沈殿を生じさせ、上澄み液中に溶解している前記塩を分離し、前記沈殿を回収して水洗浄する等の方法により、前記塩を除去することができる。前記塩を十分に除去する観点から、前記水洗浄後の上澄み液を分離除去し、再度、同様の水洗浄の操作を複数回繰り返すことが、より好ましい。
上記のようにして、中和により生成した前記塩を除去して得られたスラリーを、ジルコニウム原子含有水系スラリーとして、次の工程(2)に供する。前記ジルコニウム原子含有水系スラリー中のジルコニウム原子(Zr原子)の含有量は、工程(2)におけるカルシウム化合物との均一な反応を容易とし、また、微細なジルコン酸カルシウム系粉末が得られるようにする観点から、0.1~1.0モル/kgであることが好ましく、より好ましくは0.2~0.9モル/kg、さらに好ましくは0.3~0.8モル/kgである。
前記ジルコニウム原子含有水系スラリーとしては、前記(1a)のスラリーのように、中和反応及び塩の除去操作を経ることなく、粉末状等の水酸化ジルコニウムを水に添加して得られたスラリー、すなわち、前記(1b)に示すスラリーを用いてもよい。
前記(1b)のスラリーによれば、ジルコニウム原子含有水系スラリーを低コストで簡便に調製することができる。ただし、前記(1a)で調製したスラリーの方が、より微細なジルコン酸カルシウム系粉末を得られやすい。
なお、水酸化ジルコニウム粉末を用いる場合、微細なジルコン酸カルシウム系粉末を得るためには、調製したスラリー中の水酸化ジルコニウム粒子が微細であることが好ましい。このような観点から、前記水酸化ジルコニウム粉末は、BET比表面積が100m2/g以上であることが好ましく、より好ましくは150m2/g以上、さらに好ましくは200m2/g以上である。
また、前記ジルコニウム原子含有水系スラリーとしては、カルシア安定化ジルコニア(以下、CSZと略記する。)及び水を含むスラリー、すなわち、前記(1c)に示すスラリーを用いることもできる。
前記CSZのスラリーは、予め準備されたCSZ粉末を水に添加して調製してもよい。この場合、前記CSZ粉末は、微細なジルコン酸カルシウム系粉末を得る観点から、BET比表面積が100m2/g以上であることが好ましく、より好ましくは120m2/g以上、さらに好ましくは150m2/g以上である。
また、前記CSZのスラリーは、例えば、前記(1a)に示すスラリーを調製した後、該スラリーに、カルシウム化合物を添加し、加熱することにより得ることもできる。
前記カルシウム化合物は、副生物や余剰分等を抑制してCSZのスラリーを調製し、また、微細なジルコン酸カルシウム系粉末を得る観点から、Zr原子1モルに対して0.05モル以上1.00モル未満であることが好ましく、より好ましくは0.10モル以上0.90モル未満、さらに好ましくは0.20モル以上0.70モル未満とする。
前記カルシウム化合物としては、具体的には、溶解性や反応性等の観点から、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、酸化カルシウム(CaO)、過酸化カルシウム(CaO2)が好適に用いられ、より好ましくは水酸化カルシウムが用いられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのカルシウム化合物を用いれば、微細かつ結晶性に優れたCSZのスラリーが得られ、これを用いることにより、微細なジルコン酸カルシウム系粉末を得ることができる。
なお、カルシウム塩である塩化カルシウム(CaCl2)は、水(25℃)への溶解度が75g/Lと水に溶けやすく、CSZが生成され難い。また、炭酸カルシウム(CaCO3)は、水に溶け難いものの、炭酸カルシウム中のCa原子は酸化ジルコニウム結晶中に取り込まれ難く、CSZが生成され難い。このため、上記に挙げたものから選ばれるカルシウム化合物を用いることが好ましい。
前記カルシウム化合物は、操作の簡便性の観点から、予め水溶液又は分散液(懸濁液)として調製しておき、該水溶液等を前記スラリーに添加することが好ましい。この場合、前記カルシウム化合物の水溶液等は、用いるカルシウム化合物の水への溶解性や分散性にもよるが、微細かつ結晶性に優れたCSZのスラリーを安全かつ効率的に生成させる観点から、該カルシウム化合物を添加する前記スラリーと同等程度の液量の水溶液等として添加することが好ましい。
前記カルシウム化合物が添加された後のスラリーの加熱温度は、微細かつ結晶性に優れたCSZの生成反応の促進等の観点から、好ましくは80~100℃、より好ましくは90~100℃、さらに好ましくは95~100℃とする。温度制御の簡便性の観点からは、加熱還流(100℃程度)することが好ましい。加熱時間は、好ましくは6~60時間、より好ましくは10~50時間、さらに好ましくは12~48時間である。
加熱されたスラリーは、室温まで冷却してから、次の工程(2)に供されることが好ましい。
(工程(2))
工程(2)では、前記工程(1)で得られたジルコニウム原子含有水系スラリーにカルシウム化合物を含む添加原料を添加して、原料混合物を得る。すなわち、前記原料混合物は、前記ジルコニウム原子含有水系スラリー及び前記添加原料の混合物である。
前記添加原料におけるカルシウム化合物としては、微細なジルコン酸カルシウム系粉末を得る観点から、具体的には、炭酸カルシウム(CaCO3)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、酸化カルシウム(CaO)、過酸化カルシウム(CaO2)が好適に用いられ、より好ましくは炭酸カルシウムが用いられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、塩化カルシウム(CaCl2)は、塩素の残留により、微細なジルコン酸カルシウム系粉末を得られ難くするおそれがある。このため、上記に挙げたものから選ばれるカルシウム化合物を用いることが好ましい。
前記原料混合物は、前記ジルコン酸カルシウム系粉末を得るため、Ca原子の含有量を、Zr原子1モルに対して0.05~2.0モルとし、金属原子(A)の合計含有量を、Ca原子1モルに対して1.0モル以下とし、金属原子(B)の合計含有量を、Zr原子1モルに対して1.0モル以下とする。すなわち、前記原料混合物中のCa原子の含有量、金属原子(A)の合計含有量及び金属原子(B)の合計含有量のそれぞれが、前記ジルコン酸カルシウム系粉末を得られる範囲内となるように、前記添加原料が適宜添加される。
製造されるジルコン酸カルシウム系粉末がジルコン酸カルシウム(CaZrO3)粉末である場合、前記原料混合物中に、金属原子(A)及び金属原子(B)は含まれないものとする。
製造されるジルコン酸カルシウム系粉末が前記固溶体粉末である場合、前記カルシウム化合物以外に、金属原子(A)及び/又は金属原子(B)を含む添加原料を用いて、金属原子(A)及び/又は金属原子(B)が含まれる原料混合物を調製する。
金属原子(A)を含む前記固溶体粉末を製造する場合、金属原子(A)を有する化合物を含む添加原料を用いることが好ましい。金属原子(A)を有する化合物としては、例えば、炭酸バリウム、水酸化バリウム、炭酸ストロンチウム、水酸化ストロンチウム等が挙げられる。
金属原子(B)を含む前記固溶体粉末を製造する場合、金属原子(B)を有する化合物を含む添加原料を用いることが好ましい。金属原子(B)を有する化合物としては、例えば、酸化チタン、酸化ハフニウム、酸化セリウム等が挙げられる。
金属原子(A)及び金属原子(B)の両方を含む前記固溶体粉末を製造する場合は、金属原子(A)を有する化合物、及び金属原子(B)を有する化合物を含む添加原料を用いればよい。
前記工程(2)において原料混合物を得る際、さらに有機高分子系分散剤を添加してもよい。原料混合物中に前記有機高分子系分散剤を添加しておくことにより、次の工程(3)の湿式粉砕において微細で均一な粉砕物の粉砕スラリーが得られやすくなる。
前記有機高分子系分散剤は、無機粒子、特にセラミックスの水系スラリーの分散性を良好にするために用いられる公知の分散剤を適用することができる。ジルコン酸カルシウム系粉末が金属不純物をできる限り含まない高純度粉末として得られる分散剤であることが好ましい。
前記有機高分子系分散剤としては、例えば、ポリオキシアルキレン系、ポリアクリル酸系、ポリカルボン酸系、ポリスチレンスルホン酸系等の高分子系分散剤が挙げられる。これらの中でも、ポリカルボン酸系分散剤が好適に用いられる。
前記有機高分子系分散剤は、ジルコン酸カルシウム系粉末の製造効率等の観点から、前記粉砕スラリーの分散性を高めることができる量が必要に応じて添加されればよい。前記有機高分子系分散剤を添加する場合、その添加量は、ジルコニウム原子100質量部に対して、好ましくは10質量部以下、より好ましくは0.5~5質量部、さらに好ましくは1~3質量部である。
(工程(3))
工程(3)では、前記工程(2)で得られた原料混合物を湿式粉砕して、粉砕スラリーを得る。
前記原料混合物を湿式粉砕した後に、後の工程(5)で焼成することにより、BET比表面積40.0m2/g以上の微細なジルコン酸カルシウム系粉末を得ることができる。
粉砕する前記原料混合物は、水を分散媒とする水系スラリーである。
前記湿式粉砕の方法は、特に限定されるものではなく、例えば、ボールミルやビーズミル等の一般的な粉砕方法を用いることができる。具体的な粉砕の条件は、粉砕装置や粉砕する原料混合物中の混合成分に応じて、適宜設定することができる。
(工程(4))
工程(4)では、前記工程(3)で得られた粉砕スラリーを400℃以下で乾燥させて、乾燥粉末を得る。
前記乾燥は、前記粉砕スラリー中の水を蒸発させることができればよく、乾燥方法は特に限定されるものではなく、公知の方法を用いて行うことができる。
前記乾燥は、常温乾燥でもよいが、製造効率の観点から、加熱乾燥することが好ましい。乾燥温度は、乾燥効率及び前記乾燥粉末の微細性の保持や取り扱い性等の観点から、好ましくは50~300℃、より好ましくは100~180℃である。同様の観点から、乾燥時間は、6~60時間であることが好ましく、より好ましくは10~50時間、さらに好ましくは12~48時間である。
(工程(5))
工程(5)では、前記工程(4)で得られた乾燥粉末を600℃以上800℃未満の温度で焼成して、ジルコン酸カルシウム系粉末を得る。
前記乾燥粉末を600℃以上800℃未満の温度で焼成することにより、微細かつ純度の高いジルコン酸カルシウム系粉末を得ることができる。
前記工程(5)の焼成によって得られるジルコン酸カルシウム系粉末、すなわち、焼成粉末は、通常、BET比表面積40.0~100.0m2/gの微粉末となる。該焼成粉末は、前記SRが1.0以下であり、純度が高いジルコン酸カルシウム系粉末である。
焼成温度は、製造効率及び製造されるジルコン酸カルシウム系粉末の微細性の保持や取り扱い性等の観点から、好ましくは620~780℃、より好ましくは650~750℃である。同様の観点から、乾燥時間は、0.2~10時間であることが好ましく、より好ましくは0.5~8時間、さらに好ましくは1~5時間である。
(工程(6))
工程(5)の後、該工程で得られたジルコン酸カルシウム系粉末を、有機系分散媒を用いて湿式粉砕した後、乾燥させる工程(6)を経てもよい。
前記工程(5)で得られたジルコン酸カルシウム系粉末は、解砕性に優れており、有機系分散媒を用いた湿式粉砕を行うことにより、より微細な粉末とすることができる。
前記有機系分散媒としては、取り扱い容易性や乾燥効率等の観点から、例えば、メタノール、エタノール等が挙げられる。
前記湿式粉砕の方法は、特に限定されるものではなく、例えば、ボールミルやビーズミル等の一般的な粉砕方法を用いることができる。具体的な粉砕の条件は、粉砕装置や粉砕するジルコン酸カルシウム系粉末の組成に応じて、適宜設定することができる。ボールミルよりも、ビーズミルを用いる方が、より微細な粉末を得ることができる。
前記乾燥は、常温乾燥でもよいが、製造効率の観点から、加熱乾燥することが好ましい。乾燥温度は、乾燥効率及び前記乾燥粉末の微細性の保持や取り扱い性等の観点から、好ましくは20~180℃、より好ましくは30~150℃、さらに好ましくは40~100℃である。同様の観点から、乾燥時間は、1~48時間であることが好ましく、より好ましくは2~36時間、さらに好ましくは3~24時間である。
以下、本実施形態を実施例により具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
下記実施例及び比較例に記載の方法により、ジルコン酸カルシウム(以下、CZと略記する。)系粉末を製造した。使用原料及び装置(条件)の詳細を以下に示す。
<使用原料>
・オキシ塩化ジルコニウム八水和物(ZrCl2O・8H2O):関東化学株式会社製
・水酸化カルシウム(Ca(OH)2):関東化学株式会社製
・炭酸カルシウム(CaCO3):白石カルシウム株式会社製
・水酸化バリウム八水和物(Ba(OH)2・8H2O):関東化学株式会社製
・酸化チタン(TiO2):「スーパータイタニア(登録商標)F-6」、昭和電工株式会社製
・炭酸ストロンチウム(SrCO3):関東化学株式会社製
・分散剤:「カオーセラ(登録商標)2000」、花王株式会社製;ポリカルボン酸系分散剤
<装置>
・pH測定(導電率測定)装置:ポータブルpHメーター「D-74」、株式会社堀場製作所製
・遠心分離装置:「H-2000B」、株式会社コクサン社製;遠心力7000×g、3000rpm、5分間
・ビーズミル:「ピコミル(登録商標)PCM-LR」、浅田鉄工株式会社製;使用ビーズ:直径0.3mmのイットリウム安定化ジルコニア製ビーズ、回転速度40Hz、周速8m/s
・ボールミル:ポット容量:約1L;使用ボール:直径1.0mmのYTZ製ボール(約300mL);ポットミル回転台「ANZ-51D」、日陶科学株式会社製;回転速度70rpm
・電気炉:超高速昇温電気炉「FUS622PB」、アドバンテック東洋株式会社製;昇温速度6℃/min、最高到達温度700℃、2時間保持
(実施例1-1)
500mLフッ素樹脂製ビーカーに、オキシ塩化ジルコニウム八水和物32.2g(0.10モル)を入れ、純水200.0gを加え、撹拌して溶解し、水溶液を調製した。
前記水溶液に、撹拌しながら、水酸化カルシウム7.4g(0.10モル)を純水200.0gに添加した懸濁液を加え、3時間撹拌混合して中和した(pH7.6)。
得られた反応生成液を室温まで冷却後、遠心分離装置で遠心分離し、沈殿物を生成させた。上澄み液を純水に置換して、撹拌混合した後、再度、遠心分離を行い、この操作を10回繰り返すことにより、前記反応生成液中の塩の洗浄除去処理を行った。なお、塩が十分に洗浄除去されていることは、上澄み液の導電率が100μS/cm未満となっていることにより確認した。
上記により得られた沈殿物を含むZr原子含有水系スラリー200g(Zr原子含有量0.10モル)に、炭酸カルシウム9.71g(0.097モル)、及び分散剤5gを添加し、これにより得られた原料混合物(Ca原子/Zr原子=1(モル比))を、ビーズミルにて、4時間、湿式粉砕して、粉砕スラリーを得た。
前記粉砕スラリーを、100℃の恒温乾燥器にて、大気雰囲気中、48時間、静置乾燥させて、乾燥粉末を得た。
前記乾燥粉末を、アルミナ製焼成皿に載置し、電気炉にて、大気雰囲気中、700℃で2時間焼成した後、200℃未満になるまで自然放冷して、CZ系粉末(焼成粉末)を得た。
(実施例1-2)
実施例1-1で得られたCZ系粉末(焼成粉末)を、ビーズミルにて、分散媒としてエタノールを用いて、8時間、湿式粉砕した後、40℃のホットプレート上で、24時間、静置乾燥し、CZ系粉末(湿式粉砕)を得た。
(実施例1-3)
実施例1-1で得られたCZ系粉末(焼成粉末)を、ボールミルにて、分散媒としてエタノールを用いて、72時間、湿式粉砕した後、40℃のホットプレート上で、24時間、静置乾燥し、CZ系粉末(湿式粉砕)を得た。
(実施例2-1)
オキシ塩化ジルコニウム八水和物を用いて、以下に示す方法により、水酸化ジルコニウム(Zr(OH)4)スラリーを調製した。
まず、500mLフッ素樹脂製ビーカーに、オキシ塩化ジルコニウム八水和物32.2g(0.10モル)を入れ、純水200.0gを加え、撹拌して溶解し、水溶液を調製した。
前記水溶液に、撹拌しながら、濃度10質量%のアンモニア水をpH8.0になるまで滴下混合した。
得られた反応生成液を室温まで冷却後、遠心分離装置で遠心分離し、沈殿物を生成させた。上澄み液を純水に置換して、撹拌混合した後、再度、遠心分離を行い、この操作を10回繰り返すことにより、前記反応生成液中の塩の洗浄除去処理を行った。なお、塩が十分に洗浄除去されていることは、上澄み液の導電率が100μS/cm未満となっていることにより確認し、水酸化ジルコニウムスラリーを得た。
この水酸化ジルコニウムスラリー(Zr原子含有水系スラリー:Zr原子含有量0.10モル)に、炭酸カルシウム10.01g(0.10モル)、及び分散剤5gを添加し、これにより得られた原料混合物(Ca原子/Zr原子=1(モル比))を、ビーズミルにて、4時間、湿式粉砕して、粉砕スラリーを得た。
前記粉砕スラリーを、100℃の恒温乾燥器にて、大気雰囲気中、48時間、静置乾燥させて、乾燥粉末を得た。
前記乾燥粉末を、アルミナ製焼成皿に載置し、電気炉にて、大気雰囲気中、700℃で2時間焼成した後、200℃未満になるまで自然放冷して、CZ系粉末(焼成粉末)を得た。
(実施例2-2)
実施例2-1で得られたCZ系粉末(焼成粉末)を、ビーズミルにて、分散媒としてエタノールを用いて、8時間、湿式粉砕した後、40℃のホットプレート上で、24時間、静置乾燥し、CZ系粉末(湿式粉砕)を得た。
(実施例3-1)
実施例2-1で調製した水酸化ジルコニウムスラリー(Zr原子含有量0.10モル)に、水酸化カルシウム0.74g(0.01モル)を純水100.0gに添加した懸濁液を加えて撹拌した。得られた約300mLのスラリーを撹拌しながら、マントルヒーターで沸点(約98℃)まで加熱して、48時間、加熱還流し、10%カルシア安定化ジルコニア(CSZ)のスラリーを得た。
なお、10%カルシア安定化ジルコニアのスラリーを得られたことは、前記スラリーの沈殿物を、100℃の恒温乾燥器にて、大気雰囲気中、48時間、静置乾燥して得られた白色の粉末について、XRD測定及びXRF分析にて確認した。
前記スラリー(Zr原子含有水系スラリー:Zr原子含有量0.10モル)を室温まで冷却後、水酸化カルシウム6.66g(0.09モル)を添加し、これにより得られた原料混合物(Ca原子/Zr原子=1(モル比))を、ボールミルにて、8時間、湿式粉砕して、粉砕スラリーを得た。
前記粉砕スラリーを、100℃の恒温乾燥器にて、大気雰囲気中、48時間、静置乾燥させて、乾燥粉末を得た。
前記乾燥粉末を、アルミナ製焼成皿に載置し、電気炉にて、大気雰囲気中、700℃で2時間焼成した後、200℃未満になるまで自然放冷して、CZ系粉末(焼成粉末)を得た。
(実施例3-2)
実施例3-1で得られたCZ系粉末(焼成粉末)を、ビーズミルにて、分散媒としてエタノールを用いて、8時間、湿式粉砕した後、40℃のホットプレート上で、24時間静置乾燥し、CZ系粉末(湿式粉砕)を得た。
(実施例4-1)
実施例1-1と同様にしてZr原子含有水系スラリーを調製した。このZr原子含有水系スラリー200g(Zr原子含有量0.10モル)に、炭酸カルシウム4.70g(0.05モル)、炭酸ストロンチウム7.38g(0.05モル)、及び分散剤5gを添加し、これにより得られた原料混合物を、ビーズミルにて、4時間、湿式粉砕して、粉砕スラリーを得た。
前記粉砕スラリーを、実施例1-1と同様にして、乾燥及び焼成を経て、CZ系粉末(焼成粉末:固溶体組成Ca0.5Sr0.5ZrO3)を得た。
(実施例4-2)
実施例4-1で得られたCZ系粉末(焼成粉末)を、ビーズミルにて、分散媒としてエタノールを用いて、8時間、湿式粉砕した後、40℃のホットプレート上で、24時間、静置乾燥し、CZ系粉末(湿式粉砕)を得た。
(実施例5-1)
実施例1-1と同様にしてZr原子含有水系スラリーを調製した。このZr原子含有水系スラリー180g(Zr原子含有量0.09モル)に、炭酸カルシウム4.70g(0.05モル)、水酸化バリウム八水和物9.87g(0.05モル)、酸化チタン0.89g(0.01モル)及び分散剤5gを添加し、これにより得られた原料混合物を、ビーズミルにて、4時間、湿式粉砕して、粉砕スラリーを得た。
前記粉砕スラリーを、実施例1-1と同様にして、乾燥及び焼成を経て、CZ系粉末(焼成粉末:固溶体組成Ca0.5Ba0.5Zr0.9Ti0.13)を得た。
(実施例5-2)
実施例5-1で得られたCZ系粉末(焼成粉末)を、ビーズミルにて、分散媒としてエタノールを用いて、8時間、湿式粉砕した後、40℃のホットプレート上で、24時間、静置乾燥し、CZ系粉末(湿式粉砕)を得た。
(比較例1-1)
500mLのフッ素樹脂製ビーカーに、オキシ塩化ジルコニウム八水和物32.2g(0.10モル)を秤量し、純水400mLを加え、撹拌して溶解させた。このビーカーの上部を覆い、ジムロート冷却器を設置し、ビーカー内の液を撹拌しながら、マントルヒーターで98℃まで加熱して、大気雰囲気中で加熱還流を72時間行った。
その後、反応生成液を濃度25質量%のアンモニア水で中和し(pH8.2)、室温まで冷却後、遠心分離装置で遠心分離し、沈殿物を生成させた。上澄み液を純水に置換して、撹拌混合した後、再度、遠心分離を行い、この操作を10回繰り返すことにより、前記反応生成液中のアンモニア及び塩素成分の洗浄除去処理を行った。なお、アンモニア及び塩素成分が十分に洗浄除去されていることは、上澄み液の導電率が100μS/cm未満となっていることにより確認した。
得られた沈殿物を、80℃の恒温乾燥器にて、大気雰囲気中、48時間、静置乾燥させた。得られた乾燥物を乳鉢解砕し、目開き200μmの篩に掛けて、篩下粉を酸化ジルコニウム粉末(Zr原子供給源;BET比表面積180m2/g)として得た。
前記酸化ジルコニウム粉末10.0gを純水200gに加えて得られたZr原子含有水系スラリーに、炭酸カルシウム8.11g、及び分散剤5gを添加し、これにより得られた原料混合物(Ca原子/Zr原子=1(モル比))を、ビーズミルにて、4時間、湿式粉砕して、粉砕スラリーを得た。
前記粉砕スラリーを、実施例1-1と同様にして、乾燥及び焼成を経て、焼成粉末を得た。
(比較例1-2)
比較例1-1で得られた焼成粉末を、ビーズミルにて、分散媒としてエタノールを用いて、8時間、湿式粉砕した後、40℃のホットプレート上で、24時間、静置乾燥し、CZ系粉末(湿式粉砕)を得た。
(比較例1-3)
比較例1-1で得られたCZ系粉末(焼成粉末)を、ボールミルにて、分散媒としてエタノールを用いて、72時間、湿式粉砕した後、40℃のホットプレート上で、24時間、静置乾燥し、CZ系粉末(湿式粉砕)を得た。
(比較例1-4)
比較例1-1で得られた焼成粉末を、900℃で2時間、熱処理した。
[粉末の分析測定]
上記実施例及び比較例における各粉末について、以下に示す項目の分析測定を行った。これらの測定結果を、下記表1にまとめて示す。
以下の各分析測定においては、上記実施例及び比較例で得られた各粉末を、乳鉢解砕したものを試料粉末とした。
<組成(元素含有量)>
試料粉末について、多元素同時蛍光X線分析装置「Simultix 14」(株式会社リガク製)でXRFスペクトルを測定し、CZ系粉末の組成分析を行い、構成原子組成を確認した。
<BET比表面積>
JIS R 1626:1996に準じて、全自動BET比表面積測定装置(「Macsorb(登録商標)HM model-1208」、株式会社マウンテック製)にて、BET3点法で吸着質として窒素ガスを用いて、BET比表面積を測定した。
<ピーク強度比SR>
X線回折装置(「X’pert PRO」、パナリティカル社製)にて、X線回折測定を行った。測定は、銅ターゲット、CuKα線(Cu-Kα1)、管電圧45kV、管電流40mAの条件にて、測定範囲2θ=18°~80°、サンプリング幅0.0167°、走査速度3.3°/minで行った。
2θ=31.5°±1.5°の範囲内における最大ピーク強度ICZ、前記ICZを示す回折角に対して-1.1°~-6.6°の範囲内における、最大ピーク強度ISH及び最低回折強度IBGを求め、下記式(1)から、ピーク強度比SRの値を算出した。
SR=(ISH-IBG)/(ICZ-IBG) (1)
SRの値が小さいほど、所望の組成を有するCZ系粉末の純度が高いことを示していると言える。
実施例及び比較例のうちの代表例の粉末XRDチャートを図1~7に示す。なお、図1~3において、ISHを示すピークは見えにくいが、微小な肩ピークとして現れていることが確認された。
<平均一次粒子径>
TEM観察により、試料粉末の平均一次粒子径を求めた。
TEM観察は、試料粉末をエタノール溶液に分散し、マイクログリッドメッシュにて回収したものをTEM観察用試料とし、電解放出形透過電子顕微鏡(「HF-2200」、株式会社日立ハイテクノロジーズ製;加速電圧200kV)、及びCCDカメラ(「Orius SC600」、Gatan社製)にて、倍率100,000倍で行った。
観察画像において、任意の20個の粒子の長径と短径を計測し、その算術平均値を粒子径とした。なお、長径とは、1個の粒子図形の輪郭線上の任意の2点を、その間の長さが最大になるように選んだ時の長さ(最大長)である。また、短径とは、1個の粒子図形の輪郭線上の任意の2点を、その間の長さが最小になるように選んだ時の長さ(最小長)である。
20点の粒子径のデータのうち、値が大きい方から5点及び値が小さい方から5点のデータを除き、残りの10点の算術平均値を求め、この値を平均一次粒子径とした。
表1に示したように、本発明の実施形態によれば、BET比表面積が40.0m2/g以上であり、かつ、SRの値が小さいCZ系粉末を得られることが確認された。
一方、酸化ジルコニウムを用いてZr原子含有水系スラリーを調製した場合(比較例1-1、図6)は、実施例と同じ反応温度(700℃)では、CZ系粉末の生成反応は不十分であり、SRの値が大きくなり、純度の高いCZ系粉末は得られなかった。高温(900℃)処理を施した場合(比較例1-4、図7)、SRの値が小さくなり、CZの生成反応の進行は認められたものの、粉末BET比表面積は40.0m2/g未満となり、微細なCZ系粉末は得られなかった。これは、高温処理により、粉末粒子がより強固に凝縮して、解砕され難くなったためであると考えられる。
また、実施例では、焼成粉末を湿式粉砕することによって、BET比表面積が、比較例よりも大きく増加していることから、解砕されやすいCZ系粉末が得られたと言える。
以上から分かるように、本発明の製造方法によれば、微細かつ高純度のCZ系粉末を効率的に得ることができる。

Claims (14)

  1. BET比表面積が100.4117.42/gであり、
    CuKαを線源とする粉末X線回折スペクトルにおいて、回折角2θが31.5°±1.5°の範囲内における最大ピーク強度をICZとし、前記ICZを示す回折角に対して-1.1°~-6.6°の範囲内における、最大ピーク強度をISH及び最低回折強度をIBGとした場合、下記式(1)によって表されるピーク強度比SRが0.05以下であり、
    平均一次粒子径が10.0~30.0nmである、ジルコン酸カルシウム系粉末。
    SR=(ISH-IBG)/(ICZ-IBG) (1)
  2. バリウム原子及びストロンチウム原子から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(A)を含む固溶体粉末であり、前記金属原子(A)の合計含有量が、カルシウム原子1モルに対して1.0モル以下である、請求項に記載のジルコン酸カルシウム系粉末。
  3. チタン原子、ハフニウム原子及びセリウム原子から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(B)を含む固溶体粉末であり、前記金属原子(B)の合計含有量が、ジルコニウム原子1モルに対して1.0モル以下である、請求項又はに記載のジルコン酸カルシウム系粉末。
  4. BET比表面積が40.0~300.0m2/gであり、
    CuKαを線源とする粉末X線回折スペクトルにおいて、回折角2θが31.5°±1.5°の範囲内における最大ピーク強度をICZとし、前記ICZを示す回折角に対して-1.1°~-6.6°の範囲内における、最大ピーク強度をISH及び最低回折強度をIBGとした場合、下記式(1)によって表されるピーク強度比SRが0.2以下であり、
    バリウム原子及びストロンチウム原子から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(A)を含む固溶体粉末であり、前記金属原子(A)の合計含有量が、カルシウム原子1モルに対して1.0モル以下である、ジルコン酸カルシウム系粉末。
    SR=(ISH-IBG)/(ICZ-IBG) (1)
  5. チタン原子、ハフニウム原子及びセリウム原子から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(B)を含む固溶体粉末であり、前記金属原子(B)の合計含有量が、ジルコニウム原子1モルに対して1.0モル以下である、請求項に記載のジルコン酸カルシウム系粉末。
  6. BET比表面積が40.0~300.0m2/gであり、
    CuKαを線源とする粉末X線回折スペクトルにおいて、回折角2θが31.5°±1.5°の範囲内における最大ピーク強度をICZとし、前記ICZを示す回折角に対して-1.1°~-6.6°の範囲内における、最大ピーク強度をISH及び最低回折強度をIBGとした場合、下記式(1)によって表されるピーク強度比SRが0.2以下であり、
    チタン原子、ハフニウム原子及びセリウム原子から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(B)を含む固溶体粉末であり、前記金属原子(B)の合計含有量が、ジルコニウム原子1モルに対して1.0モル以下である、ジルコン酸カルシウム系粉末。
    SR=(ISH-IBG)/(ICZ-IBG) (1)
  7. カルシウム原子の含有量が、ジルコニウム原子1モル対して0.05~2.0モルである、請求項1~のいずれか1項に記載のジルコン酸カルシウム系粉末。
  8. 請求項1~のいずれか1項に記載のジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法であって、
    前記ジルコン酸カルシウム系粉末は、ジルコン酸カルシウム粉末、又は、バリウム原子及びストロンチウム原子から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(A)及びチタン原子、ハフニウム原子及びセリウム原子から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(B)の少なくともいずれかを含む固溶体粉末であり、
    ジルコニウム原子含有水系スラリーを調製する工程(1)と、
    前記ジルコニウム原子含有水系スラリーにカルシウム化合物を含む添加原料を添加して、原料混合物を得る工程(2)と、
    前記原料混合物を湿式粉砕して、粉砕スラリーを得る工程(3)と、
    前記粉砕スラリーを400℃以下で乾燥させて、乾燥粉末を得る工程(4)と、
    前記乾燥粉末を600℃以上800℃未満の温度で焼成して、ジルコン酸カルシウム系粉末を得る工程(5)とを有し、
    前記ジルコニウム原子含有水系スラリーは、下記(1a)~(1c)から選ばれるいずれか1種以上であり、
    (1a)ジルコニウム塩水溶液を中和し、生成した塩を除去して得られたスラリー
    (1b)水酸化ジルコニウムを水に添加して得られたスラリー
    (1c)カルシア安定化ジルコニア及び水を含むスラリー
    前記カルシウム化合物は、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム及び過酸化カルシウムから選ばれる1種以上であり、
    前記原料混合物は、カルシウム原子の含有量が、ジルコニウム原子1モルに対して0.05~2.0モルであり、前記金属原子(A)の合計含有量が、カルシウム原子1モルに対して1.0モル以下であり、前記金属原子(B)の合計含有量が、ジルコニウム原子1モルに対して1.0モル以下である、ジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法。
  9. 前記工程(2)で添加される前記添加原料が、前記金属原子(A)を有する化合物を含む、請求項に記載のジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法。
  10. 前記工程(2)で添加される前記添加原料が、前記金属原子(B)を有する化合物を含む、請求項又はに記載のジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法。
  11. 前記工程(5)で得られたジルコン酸カルシウム系粉末を、有機系分散媒を用いて湿式粉砕した後、乾燥させる工程(6)を有する、請求項10のいずれか1項に記載のジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法。
  12. 前記(1a)におけるジルコニウム塩水溶液の中和に用いられる中和剤が、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ストロンチウム及びアンモニアから選ばれる1種以上である、請求項11のいずれか1項に記載のジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法。
  13. 前記(1a)におけるジルコニウム塩が、オキシ塩化ジルコニウム八水和物及び硝酸ジルコニウム二水和物から選ばれる1種以上である、請求項12のいずれか1項に記載のジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法。
  14. 前記工程(2)において、さらに有機高分子系分散剤を添加して、前記原料混合物を得る、請求項13のいずれか1項に記載のジルコン酸カルシウム系粉末の製造方法。
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