JP7488738B2 - 真空積層装置及び積層体の製造方法 - Google Patents
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Description
本明細書および特許請求の範囲の記載において、各用語を以下のように定義する。「積層」とは、複数枚(2枚も含む)の貼り合わせを示す。「積層体」とは、複数枚(2枚も含む)のワークWを貼り合わせたものを示す。「XYθ軸への移動」とは、X軸方向及びY軸方向への移動とθ方向への回動を示す。
真空積層装置100は、電子部品の薄化された各種基板である複数のワークWを高精度かつ高速に積層するものである。この真空積層装置100は、搬送板1と、反転ユニット(反転手段)10と、帯電ユニット(帯電手段)20と、アライメントユニット(アライメント手段)30と、搬送ユニット(搬送手段)40と、積層ユニット(積層手段)50と、搬送板回収ユニット(搬送板回収手段)60と、を備える。以下、それらを順に説明する。なお、真空積層装置100は、反転ユニット10、帯電ユニット20、アライメントユニット30、搬送ユニット40、積層ユニット50、及び、搬送板回収ユニット60の駆動などを制御する制御手段(不図示)をさらに備える。
搬送板1は、Z軸方向から見て、ワークWがはみ出さないように載置可能とするように設定された略矩形形状を有し、鉄系及びSUS440などの磁性体から構成される。また、搬送板1の表面である一側1a(図3(a)参照)における、少なくともワークWが載置される領域には、絶縁体(不図示)、例えば、シリコンゴム等のシリコン系材料が設けられる。この絶縁体を介して、搬送板1の一側1aには、ワークWが帯電固定される。一方、一側1aとは反対側に位置する搬送板1の裏面である他側1b(図3(a)参照)は、搬送板チャック42(図4(b)参照)によって磁気固定される。
反転ユニット10は、反転ステージ11と、反転ユニット10のX軸方向(矢印III方向:帯電・反転位置A、アライメントステージ位置B)の移動、Z軸方向(矢印IV方向)への移動、及び、Y軸周り(矢印II方向)への回転を行う反転ユニット駆動機構(不図示)と、を備える。反転ステージ11は、反転ステージ11上に搬送板1を載置した状態で固定する搬送板固定機構(不図示)を備える。この搬送板固定機構は、反転ステージ11上に設ける複数の吸着ポートによる真空吸着、メカチャック及び磁力など、又は、これらの組み合わせから構成してもよい。なお、搬送板固定機構による保持力は、搬送板1を固定した反転ステージ11が反転した際に、反転ステージ11から搬送板1が落下しないような値に予め設定されている。
帯電ユニット20は、荷電粒子cを照射する荷電粒子照射部21と、帯電ユニット20のX軸方向(矢印I方向)への移動を行う帯電ユニット駆動機構(不図示)と、を備え、反転ユニット10のZ軸方向の上方に配置されている。荷電粒子照射部21は、荷電粒子cを鉛直方向下側に照射するものであり、例えば、陰イオンや陽イオンを照射するイオナイザであってもよい。この荷電粒子照射部21は、図1に示すように、Y軸方向において、反転ステージ11を覆うように延在する。
アライメントユニット30は、アライメントステージ31と、アライメントステージ31上に設けられる設置ブロック32と、アライメントステージ31のXYθ軸への移動を行うXYθ軸電動アクチュエータ33と、を備える。さらに、アライメントユニット30は、ワークWの位置合わせ参照用のマークであるアライメントマークを下方より撮像するアライメント撮像ユニット34を備える。以下、それらを順に説明する。
搬送ユニット40は、真空チャンバー41と、搬送板チャック42と、搬送ユニット40のX軸方向(矢印V方向:アライメントステージ位置B、待機位置C,積層ステージ位置D)及びZ軸方向(矢印IV及びVI方向)への移動を行う搬送ユニット駆動機構(不図示)と、を備える。以下、それらを順に説明する。
積層ユニット50は、ワークWが積層される積層ステージ51を備える。この積層ステージ51は、Z軸方向から見て、搬送ユニット40の真空チャンバー41がはみ出さないように設置可能とするように設定された略矩形形状を有し、真空チャンバー41の周壁41sが積層ステージ51上に着座することにより、密閉空間が形成される。また、積層ステージ51は、真空チャンバー41及び積層ステージ51により形成される密閉空間を、真空引き及び大気開放するための排気ポート(不図示)及び開放ポート(不図示)を備える。さらに、積層ステージ51は、積層ステージ51上にワークWを載置した状態で固定するワーク固定機構(不図示)を備える。
搬送板回収ユニット60は、把持手段61と、除電手段62と、搬送板回収ユニット60のX軸方向(矢印IX方向)への移動を行う搬送板回収ユニット駆動機構(不図示)と、を備える。以下、それらを順に説明する。
図3乃至図6を用いて、具体的な真空積層装置100におけるワークWの積層工程を順に説明する。なお、各ユニット(反転ユニット10、帯電ユニット20、アライメントユニット30、搬送ユニット40、積層ユニット50、及び、搬送板回収ユニット60)の駆動は、制御手段を主体とし、制御手段からの指示により実行される。ここで、このワークの積層工程において、搬送板1は、常に、各ユニットの何れかに、固定されているため、ワークWの位置合わせや搬送などを安定した状態で行うことができる。
まず、図3(a)に示すように、帯電・反転位置Aに配置された反転ステージ11上に、搬送板供給ユニット(不図示)により、搬送板1の他側1bが接触するように載置されるとともに、搬送板1が、搬送板固定機構により、反転ステージ11に固定される。次に、搬送板1の一側1aに設けられる絶縁体上に、ワーク供給ユニット(不図示)により、粘着層a及び保護層pが設けられていないワークWの面(第2面)が接触するように載置される。さらに、反転ステージ11の上方を横切るように、帯電ユニット駆動機構により、帯電ユニット20が、X軸方向(矢印I(1)方向)に移動される。この際、荷電粒子cが、荷電粒子照射部21から下方に向けて照射されることにより、搬送板1の一側1aに設けられる絶縁体が、面的に帯電され、この絶縁体を介して、ワークWが搬送板1の一側1aに帯電固定される。ここで、図1に示すように、ワークWが載置された搬送板1の一側1aを、Z軸方向から見ると、ワークWが載置されていない領域がワークWを囲むように、形成されている。
まず、図3(b)に示すように、搬送板1に帯電固定されたワークWに設けられる保護層pが、剥離ユニット(不図示)により、剥離される。これにより、搬送板1上に帯電固定されたワークWは、粘着性を有する粘着層aを片面側のみに設けたワークW(以下、「粘着剤付きワークWa」という)となる。その後、反転ユニット10が、反転ユニット駆動機構により、Y軸周り(矢印II(2)方向)に180°回転されるとともに、粘着剤付きワークWaの粘着層aが、下方を向くように配置される。ここで、搬送板固定機構による反転ステージ11に対する搬送板1の他側1bの固定保持力、及び、帯電固定による搬送板1の一側1aに対する粘着剤付きワークWaの静電吸着力は、反転ステージ11が反転した際に、搬送板1及び粘着剤付きワークWaが反転ステージ11から落下しないような値に、予め設定されている。
図3(d)に示すように、アライメント撮像ユニット34が、粘着剤付きワークWaに設けられた一対のアライメントマークを下方より撮像する。この撮像された画像は、画像処理装置(不図示)に送信され、画像処理により、一対のアライメントマークのそれぞれの位置が算出されるとともに、この算出された一対のアライメントマークの位置と予め定められた基準位置との誤差が算出される。ここで、この誤差が所定範囲内であれば、粘着剤付きワークWaの位置合わせが適切に行われたものと判断され、粘着剤付きワークWaの位置合わせ動作を終了にする。一方、この誤差が所定範囲外であれば、粘着剤付きワークWaの位置合わせが適切に行われなかったものと判断される。この際、XYθ軸電動アクチュエータ33が、誤差が最小となるように、アライメントステージ31、設置ブロック32及び搬送板1を介して、粘着剤付きワークWaのXYθ軸への移動を行う。この予め定められた基準位置への位置合わせは、誤差が所定範囲内となるまで続けられる。
搬送ユニットによる搬送動作について、図4(a)乃至図4(d)を用いて、搬送板の磁気固定状態及び搬送状態の2つの状態に分けてそれぞれ説明する。
搬送ユニット40は、昇降ピストン43及び引き剥がしピストン45を縮めた待機状態で、待機位置Cに停止している。まず、アライメントユニット30において、粘着剤付きワークWaの位置合わせが適切に行われたと判断されると、図4(a)に示すように、搬送ユニット40が、搬送ユニット駆動機構により、待機位置Cからアライメントステージ位置Bへと、X軸方向(矢印V(7)方向)に移動される。その後、図4(b)に示すように、搬送ユニット40が、搬送ユニット駆動機構により、Z軸方向の下方(矢印IV(8)方向)に移動され、搬送板チャック42が、搬送板1の他側1bに当接される。この際、磁性体からなる搬送板1が、永久磁石からなる複数の磁力部42mにより、搬送板チャック42に磁気固定される。ここで、搬送板1において、Z軸方向の下方に作用する設置ブロック32への吸着保持力が、Z軸方向の上方に作用する磁力部42mへの磁力より大きく設定されている。これにより、搬送板1が、設置ブロック32から浮上することなく、設置ブロック32に吸着固定された状態で、搬送板チャック42に磁気固定されるため、搬送板1上に帯電固定された粘着剤付きワークWaの位置がずれることを防止できる。
まず、設置ブロック32の上面に対する搬送板1の一側1aの吸着固定を解除した後、図4(c)に示すように、搬送ユニット40が、搬送ユニット駆動機構により、Z軸方向の上方(矢印IV(9)方向)に移動される。その後、図4(d)に示すように、搬送ユニット40が、搬送ユニット駆動機構により、アライメントステージ位置Bから積層ステージ位置Dへと、X軸方向(矢印V(10)方向)に移動された後、Z軸方向の下方(矢印VI(11)方向)に移動される。これにより、真空チャンバー41の周壁41sの下端に設けられるシール部材が、積層ステージ51に当接及び密着することにより、真空チャンバー41内に密閉空間(内部圧力は大気圧Pa)が形成される。この際、搬送板1に帯電固定された粘着剤付きワークWa、及び、積層ステージ51に積層されている積層体Lは、非接触状態で上下方向に対向配置される。
ここから、積層動作について、図5(a)乃至図5(e)を用いて、真空引き状態、積層状態及び搬送板の磁気固定解除状態の3つの状態に分けてそれぞれ説明する。なお、図5(b)乃至図5(e)において、昇降ピストン43又は一対の引き剥がしピストン45の動作を把握し易くするために、動作状態にある部材を灰色で示している。
まず、図5(a)に示すように、真空チャンバー41内に形成された密閉空間内の気体が、積層ステージ51に設けられる排気ポートを介して、排気されることにより、真空引きが行われる(図中のドット領域参照)。この密閉空間内における真空圧Pvは、例えば、-100(kpa)程度に設定されている。ここで、粘着剤付きワークWaは、搬送板1に帯電固定されるとともに、搬送板1は、搬送板チャック42に磁気固定されるため、真空下においても、粘着剤付きワークWaや搬送板1が搬送板チャック42から落下することはない。
真空チャンバー41内の真空圧Pvが所望の値に達した後、図5(b)に示すように、昇降ピストン43は、伸張状態へと移行し、搬送板チャック42が、Z軸方向の下方(矢印VII(12)方向)に移動される。そして、搬送板1に帯電固定された粘着剤付きワークWaが、積層ステージ51に積層されている積層体Lの最上部に当接される。さらに、この状態から、昇降ピストン43は、粘着剤付きワークWaに用いられている粘着剤の種類により、予め設定されている押し込み量だけ、搬送板チャック42を、Z軸方向の下方(矢印VII(12)方向)へと移動させる。これにより、搬送板1に帯電固定された粘着剤付きワークWaは、接着力により積層体Lと一体的に積層される。
まず、図5(c)に示すように、一対の引き剥がしピストン45が、Z軸方向の下方(矢印VIII(13)方向)へと伸張されるとともに、搬送板チャック42に設けられる貫通孔42hを非接触状態で挿通される。そして、引き剥がしピストン45の下端が、搬送板チャック42の下面と面一となる位置、つまり、搬送板1の他側1bに当接する位置に達した状態で、引き剥がしピストン45の伸張が停止される。ここで、引き剥がしピストン45は、下端が搬送板1に当接するとともに、堅固に固定された移動規制状態となっているため、搬送板1のZ軸方向の上方への移動が規制される。
搬送板の回収動作について、図6(a)乃至図6(e)を用いて、回収準備状態及び回収状態の2つの状態に分けてそれぞれ説明する。なお、図6(a)乃至図6(c)、図6(e)は、搬送板1の回収動作を説明する断面模式図であり、図6(d)は、図6(c)における搬送板1及び積層体Lのみを示す平面模式図である。
まず、図6(a)に示すように、真空チャンバー41内に形成される密閉空間内へと、積層ステージ51に設けられる開放ポートを介して、気体を供給し、内部圧力が大気圧Paとなるように大気開放が行われる。そして、図6(b)に示すように、搬送ユニット40が、搬送ユニット駆動機構により、Z軸方向の上方(矢印VI(16)方向)に移動された後、積層ステージ位置Dから待機位置Cへと、X軸方向(矢印V(17)方向)に移動される。
図6(c)に示すように、搬送板回収ユニット60が、搬送板回収ユニット駆動機構により、X軸方向(矢印IX方向)に移動されることにより、把持手段61が、搬送板1に近接されるとともに、除電手段62が、積層ステージ51に近接される。そして、把持手段61により、把持位置Gにおいて搬送板1が、上下方向から把持された後、図6(d)に示すように、搬送板1がXY平面内(XY軸方向及びθ方向)に移動される。加えて、除電手段62により、搬送板1と積層体Lとの間には、除電エアiが流し込まれる。
1 搬送板
10 反転ユニット(反転手段)
11 反転ステージ
20 帯電ユニット(帯電手段)
30 アライメントユニット(アライメント手段)
31 アライメントステージ
32 設置ブロック
40 搬送ユニット(搬送手段)
41 真空チャンバー
42 搬送板チャック
43 昇降ピストン
44 ガイドシャフト部
45 引き剥がしピストン
50 積層ユニット(積層手段)
51 積層ステージ
60 搬送板回収ユニット(搬送板回収手段)
61 把持手段
62 除電手段
A 帯電・反転位置
B アライメントステージ位置
C 待機位置
D 積層ステージ位置
L 積層体
W ワーク
Wa 粘着剤付きワーク
Claims (8)
- 複数のワークを順次積層する真空積層装置であって、
前記ワークを保持する搬送板と、
前記搬送板を固定支持しつつ、前記搬送板に保持された前記ワークの位置合わせを行うアライメント手段と、
真空下において、位置合せされた前記ワークを積層ステージ上に積層する積層手段と、
常時、互いに離隔配置される、前記アライメント手段と前記積層手段との間を移動し、前記ワークが前記搬送板に保持された状態において、前記搬送板を固定支持しつつ、前記アライメント手段から前記積層手段へと前記ワークを搬送する搬送手段と、を備え、
前記搬送板は、前記アライメント手段及び前記搬送手段のそれぞれと着脱可能であり、一側に前記ワークを帯電固定し、他側が前記搬送手段と磁気固定されることを特徴とする真空積層装置。 - 前記搬送板は、磁性体で構成されるとともに、前記搬送板の一側には、絶縁体が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の真空積層装置。
- 前記搬送板は、粘着性を有する前記ワークの第1面とは反対側にする非粘着性の第2面を帯電固定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の真空積層装置。
- 前記アライメント手段は、アライメントステージと、前記アライメントステージ上に設置ブロックとを備え、
前記搬送板は、前記ワークと前記アライメントステージとが非接触状態となるように、前記設置ブロックに載置されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の真空積層装置。 - 前記搬送手段を前記積層手段に当接させて、密閉空間を形成するとともに、真空下とした前記密閉空間内において、前記搬送手段により、前記搬送板を移動させて、前記ワークを積層することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の真空積層装置。
- 搬送板回収手段をさらに備え、
前記搬送板回収手段は、前記搬送板に対して除電を行って前記ワークから前記搬送板を剥離可能とし、前記搬送板を回収することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の真空積層装置。 - 複数のワークを順次積層する積層体の製造方法であって、
搬送板の一側に前記ワークを帯電固定するステップと、
前記搬送板をアライメントステージに固定支持した状態で、前記搬送板に帯電固定された前記ワークの位置合わせを行うステップと、
前記搬送板の一側に前記ワークを帯電固定した状態で、前記搬送板の他側を磁気固定し、常時、互いに離隔配置される、前記アライメントステージから積層ステージへと、位置合せされた前記ワークを搬送するステップと、
真空下において、前記積層ステージ上に位置合せされた前記ワークを積層するステップと、
を備えることを特徴とする積層体の製造方法。 - 前記ワークを搬送するステップは、上壁及び側壁を有する真空チャンバー内に、前記搬送板を磁気固定させるものであり、前記真空チャンバーを前記積層ステージに当接させることにより、密閉空間を形成することを特徴とする請求項7に記載の積層体の製造方法。
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