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JP7491071B2 - レーザスポット溶接方法 - Google Patents
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本発明はレーザスポット溶接方法に関する。
ワークにレーザを照射しその光エネルギーによって照射部位の材料を加熱溶融するレーザ溶接は、非接触で高速溶接が行える利点があり、アーク溶接や抵抗スポット溶接からの代替が進んでいる。抵抗スポット溶接を代替するレーザ溶接としては、レーザビームを円形状や渦巻状に走査する溶接方法がある。
このような溶接方法は、ビーム走査を行うための俊敏なスキャナ操作が必要であり、制御動作が複雑化する問題があった。そこで、本発明者らは、ビーム走査を行わず、金属板の所定領域にレーザ光軸を設定した状態で、レーザをデフォーカス照射することにより、急激な加熱による融け落ちを防止しつつ所望のスポット径が得られるレーザスポット溶接方法を開発した(特許文献1参照)。
特開2020-40087号公報
ところで、自動車の車体の溶接工程など、大型で広範囲の溶接工程は、長焦点のリモートレーザ溶接が有利であるが、リモートレーザ溶接では、各溶接部位に適切にシールドガス(不活性ガス)を送給することは困難であるため、シールドガスを使用せず大気環境下で溶接工程が行われる。
ところが、炭素含有量が多く脱酸効果のある添加物が少ない鋼板に対して大気環境下でレーザスポット溶接を実施すると、空気中の酸素と炭素が結合してCOやCOなどのガスが発生し、それらが溶融金属内に残留することで気孔を生じ、溶融部表面に突起を生じる場合がある。このような気孔や突起は、レーザ照射後に溶融金属が凝固していく過程で形成されるため、レーザ走査や一般的なレーザ照射のパラメータ調整では対処しにくい。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、炭素含有量が多く脱酸効果のある添加物が少ない鋼板に対して大気環境下で溶接工程を実施する場合にも内部気孔や表面突起を抑制でき、簡潔な動作で実用的な接合強度が得られるレーザスポット溶接方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るレーザスポット溶接方法は、
複数重ねた金属板の所定領域にレーザ光軸を設定した状態で、
工程中の最大照射径に対応する最大デフォーカス量を含む第1のデフォーカス領域で第1の時間に亘り一定出力でレーザを照射する第1の照射ステップと、
所定の休止時間に亘りレーザ照射を実質的に休止するステップと、
前記最大デフォーカス量を少なくとも最後に含む第2のデフォーカス領域で第2の時間に亘り一定出力でレーザを照射する第2の照射ステップと、
を連続して実行し、1工程のスポット溶接を終了する
本発明に係るレーザスポット溶接方法は、上記のように、第1の照射ステップと第2の照射ステップの間に、レーザ照射を実質的に休止するステップを含み、第1の照射における溶融部をその後の休止時間で一旦凝固させてから第2の照射を行うことで、休止時間中に気孔や突起を生じても、第2の照射で再溶融させることで気孔を除去し、溶接部表面を平坦化することができ、炭素含有量が多く脱酸効果のある添加物が少ない鋼板に対して大気環境下で溶接工程を実施する場合にも、レーザ光軸の走査を伴わない簡潔な動作にて所望の接合強度と外観を有する溶接継手が得られる利点がある。
本発明に係るレーザスポット溶接の概略を示す側断面図である。 本発明第1実施形態に係るレーザスポット溶接における照射径およびレーザ出力を示す模式的なグラフである。 本発明第2実施形態に係るレーザスポット溶接における照射径およびレーザ出力を示す模式的なグラフである。 本発明第3実施形態に係るレーザスポット溶接における照射径およびレーザ出力を示す模式的なグラフである。 本発明第4実施形態に係るレーザスポット溶接における照射径およびレーザ出力を示す模式的なグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、2枚重ねた金属板11,12に対する本発明の基本的な実施形態に係るレーザスポット溶接を示している。金属板11,12は、特に限定されるものではないが、板厚0.6~2.0mmの薄鋼板を想定している。
2枚の金属板11,12は、(ア)隙間なく重ねられている場合、(イ)プレス加工品のフランジ部などにスプリングバックで生じる間隔調整されていない隙間を有して重ねられている場合、(ウ)何れか(通常は隙間の下側の金属板12)に予め突起部(エンボス、不図示)をプレス加工しておき、突起部を介して重ね合されるか、または、金属板の間に挿入された不図示のスペーサを介して重ね合され、必要に応じてクランプなどの治具で保持されることによる間隔調整された隙間を有して重ねられている場合があり、本発明に係るレーザスポット溶接は、何れの場合にも実施可能である。
レーザスポット溶接の実施に際しては、最表面に位置した金属板11の上方にレーザ加工ヘッドを位置させ、光軸Lxを固定した状態で、所定のパワーPで第1のレーザ照射L1を行う(第1照射ステップ)。このレーザ照射L1により、上側の金属板11を貫通して下側の金属板12に達する溶融部Wxが形成される。
このレーザ照射L1は、図1における照射径Dの設定を示すグラフ10では、1回の溶接工程中で最大面積(最小パワー密度)もしくはそれに準じたデフォーカス量ddに対応する一定の照射径Ddで示されているが、レーザ照射L1の開始直後または中間に、レーザ溶接機の光学系にて焦点制御を行い、より小さな照射径、例えば、最大デフォーカス量ddの20~90%のデフォーカス量に相当する照射径(Da;図2~図4)でのレーザ照射を含む、二段階もしくは三段階、あるいは、連続的にデフォーカス量が変化するレーザ照射であってもよい。
次に、光軸Lxを固定したまま、所定の休止時間L0に亘りレーザ照射を停止する(休止ステップ)。これにより、第1のレーザ照射L1で形成された溶融部Wxは、周囲の未溶融部分の金属板11,12への放熱や上下両面から空気中への放熱により、周辺部から凝固が進行する。
既に述べたように、第1のレーザ照射L1で溶融部Wxが形成される際に、金属板11,12(鋼板)に含まれる炭素が、空気中の酸素と反応してCOやCOが発生する場合がある。これらは、金属が溶融状態にある間は溶融金属中に微細に分散しているか、隙間などから排出されるが、溶融部Wxの周辺部から凝固が進行することで中央部に気泡が集まり、溶接部(Wx)の中央に内部気孔として残留したり、溶融金属を押し出すことで、溶融部中央の表面や裏面に突起を生じたりすることがある。
特に、2枚の金属板11,12が隙間無く重ねられている場合や僅かな隙間しかない場合には、表面側の金属板11から裏面側の金属板12への直接的な熱伝導によりレーザ照射領域全体が短時間に加熱され溶融部Wxが形成されるため、気孔の残留傾向が顕著になる。また、高張力鋼など、炭素(C)に対して、シリコン(Si)やマンガン(Mn)などの含有量が相対的に多い鋼板では、これらの添加物が酸素と結合して酸化物となることでガスの発生が抑制されるが、このような脱酸効果のある添加物が少ない安価な鋼板ほど、気孔の残留傾向が顕著になる。
そこで、レーザ照射の休止期間L0を設定することで、溶融部Wxを一旦凝固させ、ガスが中心部に集まるようにしてから、光軸Lxを固定した状態で、所定のパワーPで第2のレーザ照射L2を行うことで、溶接部Wxを再溶融させて内部気孔を除去するとともに、溶接部Wxの表面を平坦化する(第2照射ステップ)。
このレーザ照射L2は、先ず、溶接部Wxの中心部(Wf)の内部気孔を除去するために、図1のグラフ10に示すように、実質的にフォーカス状態となるデフォーカス量df、例えば、最大デフォーカス量ddの15~20%のデフォーカス量dfに対応する照射径Dfにて中心部Sfにレーザ照射Lfを行い、次に、レーザ溶接機の光学系にて焦点制御を行い、最終的な溶接部Wxに相当する照射径Ddに対応するデフォーカス量dd(最大デフォーカス量dd)にてレーザ照射(L2)を行い、溶接部Wxの表面Sdを平坦化して、1工程のレーザスポット溶接を終了する。
以上述べたように、基本的な溶融部Wxを形成する第1照射ステップ(L1)、前記溶融部Wxの凝固を進行させる休止ステップ(L0)、凝固した溶融部Wxの中心部Wfへのレーザ照射(Lf)を含み最終的な溶接部Wxを形成する第2照射ステップ(L2)を連続して実行することで、レーザ光軸Lxの走査を伴わない簡潔な動作にて、内部気孔が除去されかつ表面が平坦化されたスポット溶接部(Wx)を得ることができる。
なお、金属板11,12に低融点金属の表面処理層が存在する場合に、溶融部とその周辺で発生する表面処理層の金属蒸気は、上述したCOやCOよりも低い温度領域で発生し、金属板11,12の間の隙間などから排出される。一方、金属板11,12が隙間無く重ねられている場合は、内部に気孔として残留するが、このような気孔も第2照射ステップ(L2)で除去される。
本発明に係るレーザスポット溶接方法は、上述した実施形態を基本として種々の実施形態が存在し、そのすべてを列挙することはできないが、代表的な形態について、図2~図5のグラフ(タイムチャート)を参照しながら例示する。
図2は、本発明の第1実施形態に係るレーザスポット溶接方法における照射径DとパワーPの設定を示すグラフ(タイムチャート)であり、上下の金属板11,12には、板厚1.0mmの冷間圧延鋼板(JSC270CC)を用い、板間隙間0mmで重ね、次のようにレーザ照射を実施した。
先ず、第1照射ステップ(L1)では、レーザ出力=P(5kW)として、開始時の照射径Daに対応するデフォーカス量にてTa=0.1秒のレーザ照射(前段照射)を行い、それに続いて工程中の最大照射径Ddに対応する最大デフォーカス量dd(65mm)にて0.3秒のレーザ照射(後段照射)を行い、すなわち、Tb=0.4秒まで2段のレーザ照射を実施した。照射径Daは、図示例では最大デフォーカス量の80~90%のデフォーカス量としているが、最大デフォーカス量の20~80%のデフォーカス量とすることもできる。
次いで、レーザ出力をゼロ(または溶融部Wxへの入熱が無視できるレベル)まで低下させ、休止期間L0=0.6秒間に亘る休止ステップ(L0)を実施し、それに続く第2照射ステップ(L2)では、レーザ出力=Pとして、先ず、実質的にフォーカス状態となるデフォーカス量df(最大デフォーカス量ddの15~20%のデフォーカス量)となる照射径Dfにて、Tc~Td=0.02秒のレーザ照射Lf(前段照射)を行い、それに続いて工程中の最大照射径Ddに対応する最大デフォーカス量ddにて0.16秒のレーザ照射(後段照射)を行った。合計の照射時間Te=1.18秒であった。
この第1実施形態のレーザスポット溶接では、内部欠陥のない良好な溶接部Wxが得られたが、表面に若干のスパッタが見られた。実用的な強度面では問題ないが、表面の外観を改善するために、第2実施形態では、以下のように修正を加えた。
図3は、本発明の第2実施形態に係るレーザスポット溶接方法における照射径DとパワーPの設定を示すグラフ(タイムチャート)であり、上下の金属板11,12の構成とレーザ出力P、第1照射ステップ(L1)の設定は、第1実施形態と同様であるが、それに続く休止時間はL0=0.5秒に短縮されている。
さらに、休止ステップ(L0)に続く第2照射ステップ(L2)では、Tc:最大照射径Ddに対応する最大デフォーカス量ddから、Td:実質的にフォーカス状態となるデフォーカス量df(最大デフォーカス量ddの0~15%のデフォーカス量、照射径Df)まで、Tc~Td=0.06秒間、デフォーカス量を漸減しながらレーザ照射(予備照射-前段照射)を行い、次いで、Td:実質的にフォーカス状態となる照射径Dfでのレーザ照射Lfから、Te:最終的な照射径Dd(最大照射径)に対応する最大デフォーカス量ddまで、Td~Te=0.07秒間、デフォーカス量を漸増しながらレーザ照射L2(後段照射)を行った。合計の照射時間Te=1.03秒であった。
この第2実施形態のレーザスポット溶接でも、内部欠陥のない良好な溶接部Wxが得られ、さらに、表面のスパッタも改善された。特に、第2照射ステップ(L2)におけるTc~Tdの予備照射の前半は、パワー密度が低く、実質的に休止期間の延長と見ることもでき、このように休止期間L0から緩やかに再加熱に移行することで、主に溶接部Wxの上面側から再溶融が進み、表裏面共に良好な外観が得られた。
図4は、本発明の第3実施形態に係るレーザスポット溶接方法における照射径DとパワーPの設定を示すグラフ(タイムチャート)であり、上下の金属板11,12の構成とレーザ出力Pの設定は、第1実施形態と同様であるが、第1照射ステップ(L1)は、Tbまで0.6秒、それに続く休止時間はL0=0.4秒とした。
さらに、休止ステップ(L0)に続く第2照射ステップ(L2)では、Tc:最大デフォーカス量ddの30~40%のデフォーカス量となる照射径Dcから、実質的にフォーカス状態となるデフォーカス量df(最大デフォーカス量ddの0~15%のデフォーカス量、照射径Df)まで、Tc~Td=0.03秒間、デフォーカス量を漸減しながらレーザ照射Lf(予備照射-前段照射)を行い、次いで、Td:実質的にフォーカス状態となる照射径Dfでのレーザ照射Lfから、Te:最終的な照射径Dd(最大照射径)に対応する最大デフォーカス量ddまで、Td~Te=0.105秒間、デフォーカス量を漸増しながらレーザ照射L2(後段照射)を行った。合計の照射時間Te=1.135秒であった。
この第3実施形態のレーザスポット溶接でも、内部欠陥のない良好な溶接部Wxが得られ、表面のスパッタも改善された。第2照射ステップ(L2)におけるTc~Tdのレーザ照射は、最大デフォーカス量ddの30~40%のデフォーカス量から、実質的にフォーカス状態となるデフォーカス量dfを含むが、急激な再加熱は抑制され、溶接部Wxの上面側から下面側に再溶融が進み、表裏面共に良好な外観が得られた。
図5は、本発明の第4実施形態に係るレーザスポット溶接方法における照射径DとパワーPの設定を示すグラフ(タイムチャート)であり、上下の金属板11,12の構成とレーザ出力Pの設定、第1照射ステップ(L1)および休止ステップ(L0)は、第1実施形態と同様であるが、第2照射ステップ(L2)では、工程中の最大照射径Ddに対応する最大デフォーカス量ddにて、Tc~Te=0.18秒のレーザ照射L2を行った。合計の照射時間Te=1.18秒であった。
この第4実施形態のレーザスポット溶接では、第2照射ステップ(L2)におけるレーザ照射L2による再溶融は、溶接部Wxの裏面側に貫通しないため、内部中央に僅かに気孔が残留するものの、溶接部表面の平坦化は第1~第3実施形態と同レベルに維持されており、実用的な溶接部が得られた。
特に、この第4実施形態のレーザスポット溶接では、溶接部Wxの裏面側へのスパッタやガスなどの噴出は起こらないため、溶接部Wxの裏面側近傍に別の外板が存在する等により、裏面側への影響が許容されない場合に好適である。
以上の各実施形態において、休止時間L0を変更した実験結果から、休止時間L0(Tb~Tc)は、第1照射ステップ(L1)における照射時間(~Tb)の1/2~2倍が好適であることが分かった。休止時間L0が短すぎると、溶接部Wxの周辺部からの凝固に伴う気泡の中央部への凝集が不十分になり、第2照射ステップ(L2)における内部気孔の除去効果が低下する傾向が認められた。また、休止時間L0が長すぎると1スポット当たりの溶接時間が長くなるので、安定的な除去効果が得られる範囲で可及的短い方が好ましい。
一方、第2照射ステップ(L2)における照射時間(Tc~Te)は、第1照射ステップ(L1)における照射時間(~Tb)の1/10~1/2が好適であることが分かった。第2照射ステップ(L2)における照射時間が短すぎると、内部気孔の除去や表面平坦化が不十分になる傾向が認められ、逆に第2照射ステップ(L2)における照射時間が長すぎると溶接部Wxのヒケや溶け落ちを生じやすくなる。
また、上記各実施形態では、第1照射ステップ(L1)の開始時の照射径Daに対応するデフォーカス量は、それに続く工程中の最大照射径Ddに対応する最大デフォーカス量ddの80~90%に相当する場合を示したが、過去の実験結果から、第1照射ステップ(L1)の開始時または中間に実質的にフォーカス状態となる照射径での短時間の照射を含んでも良いことが分かっており、最大デフォーカス量ddの20~90%の範囲内での最小値からの漸増、または、最小値までの漸減後に漸増するパターン、すなわち、第2、第3実施形態の第2照射ステップ(L2)におけるパターンと同様の焦点制御を実施可能である。
また、上記第2、第3実施形態では、第2照射ステップ(L2)における予備照射-前段照射でデフォーカス量を連続的または段階的に減少させながらレーザ照射を行い、それに続く前段照射-後段照射でデフォーカス量を連続的または段階的に増加させながらレーザ照射を行う場合を示したが、その場合、予備照射を開始するデフォーカス量は、最大デフォーカス量ddの30~100%のデフォーカス量から選定でき、前段照射に移行するデフォーカス量は、最大デフォーカス量ddの60%以下でありかつ前記開始デフォーカス量未満のデフォーカス量から選定できる。
また、上記第2、第3実施形態において、デフォーカス量を連続的に減少/増加させる代わりに、段階的に減少/増加させてもよく、また、予備照射、前段照射、後段照射のそれぞれにおいて、デフォーカス量を一定にしてレーザ照射を行うこともできる。その場合、第2照射ステップ(L2)における予備照射のデフォーカス量は、最大デフォーカス量ddの30~100%のデフォーカス量から選定でき、それに続く前段照射のデフォーカス量は、最大デフォーカス量ddの60%以下でありかつ前記予備照射のデフォーカス量未満のデフォーカス量から選定できる。
以上、本発明のいくつかの実施の形態について述べたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいてさらに各種の変形および変更が可能である。
例えば、上記各実施形態では、レーザ光学系の制御によりデフォーカス量dd~dfを変化させる場合について述べたが、レーザ加工ヘッドの位置を機械的に上下動(直線移動)させることでデフォーカス量を変化させることもできる。
また、上記各実施形態では、2枚の金属板を重ねてレーザスポット溶接する場合を示したが、3枚以上の金属板を重ねてレーザスポット溶接することも可能である。その場合、第1照射ステップ(L1)の開始直後または中間でフォーカス状態のレーザ照射を行い、各金属板を貫通する溶融部の形成が促進されるようにすることが好ましい。
また、上記各実施形態では、最表面の金属板11に対して垂直上方からレーザ照射する場合を示したが、照射角度40度までは実用範囲の加工性が得られる。また、水平面以外の任意の角度で傾斜配置された金属板に対しても溶接可能である。
11,12 金属板
dd,df デフォーカス量
L1 第1のレーザ照射(第1照射ステップ)
L2 第2のレーザ照射(第2照射ステップ)
L0 休止時間(休止ステップ)
Lf レーザ照射(予備照射、前段照射)
Lx レーザ光軸
Da,Dd,Dc,Df レーザ照射径
Wx 溶融部(溶接部)

Claims (9)

  1. 複数重ねた金属板の所定領域にレーザ光軸を設定した状態で、
    工程中の最大照射径に対応する最大デフォーカス量を含む第1のデフォーカス領域で第1の時間に亘り一定出力でレーザを照射する第1の照射ステップと、
    所定の休止時間に亘りレーザ照射を実質的に休止するステップと、
    前記最大デフォーカス量を少なくとも最後に含む第2のデフォーカス領域で第2の時間に亘り一定出力でレーザを照射する第2の照射ステップと、
    を連続して実行し、1工程のスポット溶接を終了する、レーザスポット溶接方法。
  2. 前記第2の照射ステップは、
    前記最大デフォーカス量の60%以下のデフォーカス量から選定された少なくとも1つのデフォーカス量となる照射径でレーザを照射する第1のサブステップと、
    前記第1のサブステップに続いて、前記最大デフォーカス量の50~100%のデフォーカス量から選定される少なくとも1つのデフォーカス量となる照射径でレーザを照射する第2のサブステップと、
    を含む、請求項1記載のレーザスポット溶接方法。
  3. 前記第2の照射ステップは、
    前記第1のサブステップの前に、前記最大デフォーカス量の30~100%のデフォーカス量から選定されかつ前記第1のサブステップにおけるデフォーカス量より大きい少なくとも1つのデフォーカス量となる照射径でレーザを照射する予備ステップを含む、請求項2載のレーザスポット溶接方法。
  4. 前記第2の照射ステップは、
    前記第1のサブステップの前に、前記最大デフォーカス量の30~100%のデフォーカス量から選定された少なくとも1つの開始デフォーカス量から、前記最大デフォーカス量の60%以下でありかつ前記開始デフォーカス量未満のデフォーカス量まで、デフォーカス量を連続的または段階的に減少させながらレーザを照射する予備ステップを含む、請求項2記載のレーザスポット溶接方法。
  5. 前記第2の照射ステップにおける前記第1のサブステップは、前記最大デフォーカス量の60%以下のデフォーカス量から選定された少なくとも1つの開始デフォーカス量から、前記最大デフォーカス量の50~100%のデフォーカス量から選定されかつ前記開始デフォーカス量より大きいデフォーカス量まで、デフォーカス量を連続的または段階的に増加させながらレーザを照射することを含む、請求項2~4の何れか一項記載のレーザスポット溶接方法。
  6. 前記第2のデフォーカス領域は、前記最大デフォーカス量の50~100%のデフォーカス量から選定された少なくとも1つのデフォーカス量を含む、請求項1記載のレーザスポット溶接方法。
  7. 前記第1の照射ステップは、
    前記最大デフォーカス量の20~100%のデフォーカス量から選定された少なくとも1つのデフォーカス量となる照射径でレーザを照射する第1のサブステップと、
    前記第1のサブステップに続いて、前記最大デフォーカス量の20~100%のデフォーカス量から選定された少なくとも1つのデフォーカス量となる照射径でレーザを照射する第2のサブステップと、
    を含む、請求項1~6の何れか一項記載のレーザスポット溶接方法。
  8. 前記実質的に休止するステップにおける前記休止時間は、前記第1の照射ステップにおける前記第1の時間の1/2~2倍の時間であり、前記第2の照射ステップにおける前記第2の時間は、前記第1の照射ステップにおける前記第1の時間の1/10~1/2の時間である、請求項1~7の何れか一項記載のレーザスポット溶接方法。
  9. 前記実質的に休止するステップは、前記第1の照射ステップにおける照射径範囲の凝固を妨げない低パワーまたは低パワー密度でのレーザ照射を含む、請求項1~8の何れか一項記載のレーザスポット溶接方法。
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