JP7494582B2 - ガス検出装置及びガス検出方法 - Google Patents
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Description
(構造の説明)
本開示の第1の実施形態に係るガス検出装置(単に、検出装置とも表記される)を、図面を参照しながら説明する。以下の各図面において、同一の要素は、同一の符号によって共通して表される。特に断りのない限り重複説明は省略する。
続いて、半導体光検出器14の製造方法について説明する。図3は、図2の半導体光検出器14の断面の拡大図を模式的に表す図である。ただし、図3では、図2で示した受光層の幅の違いのような、画素の構造の図示は省略されている。図3では、受光層21と半導体母材22とを表す領域を、併せて、「半導体母材および受光層31」として示されている。半導体光検出器を作製する微細加工等の方法は、一般的な通常の作製方法であってよく、ここではその詳細な説明を省略する。半導体光検出器を作製した後に、半導体母材および受光層31の表面上に、光を反射する表面反射構造32を作製する。表面反射構造32は、金属膜であってもよく、誘電体多層膜からなる分布ブラッグ反射鏡であってもよい。続いて、半導体光検出器の裏面をグラインダー等で研削することによって、半導体母材および受光層31の厚さを薄くする。この時、研削は、研削後の裏面が表面反射構造32と平行になるように行われる。研削後の半導体母材および受光層31の厚さは、検出する入射光25の半導体中における波長の100倍以下であることが好ましい。その理由は後述する。研削後の裏面には鏡面加工が施される。以上で述べた反射構造の作成と裏面の研削と鏡面加工とが、本実施形態のガス検出装置1に用いられる半導体光検出器に特有の製造工程である。
まず、上記の説明のように作製された半導体光検出器14の単体の動作について説明する。半導体光検出器14に検出したい光が入射された時の振る舞いを、図4に示す模式図を用いて説明する。図4は、半導体光検出器14への入射光とその入射光に係る反射光及び透過光とが描かれた模式図である。図4に示す半導体光検出器14の裏面から、裏面と垂直方向に入射光25が入射されたとき、入射光25のうち裏面で反射されず透過した光は、表面反射構造32において図面の下方向に反射される。なお、入射光25の一部は、裏面で反射される。裏面で反射される光は、図4では省略されている。本説明では、表面反射構造32において図面の下方向に反射された光を、表面での反射光41と表記する。以下では、表面での反射光41は、単に、反射光41とも表記される。表面での反射光41が半導体光検出器14の裏面に到達すると、表面での反射光41の一部は、透過光42(図4では「裏面での透過光42」と表記)として検出器外に出ていき、残りは、裏面での再反射光43として図4の上方向に戻る。図4の「裏面での再反射光43」は、以下では、「再反射光43」とも表記される。構造の説明で述べたように、鏡面加工した裏面及び表面反射構造32は、互いに平行になるように作製されている。そのため、入射光25が裏面に垂直な方向から入射された場合、表面での反射光41および裏面での再反射光43は、半導体光検出器14内の、図4の紙面の左右および奥行き方向に広がる面内の同一の場所を通る。言い換えれば、入射光25の光路、表面での反射光41の光路、及び、裏面での再反射光43の光路は、同一となる。図4では、図が煩雑になるのを防ぐために、入射光25と表面での反射光41と裏面での再反射光43をそれぞれ示す矢印は、左右にずらして描かれている。しかし、これらの3本の矢印を、これらの3本の矢印が表す光の光路の実際の位置を示すように描いた場合、3本の矢印は重なる。
本実施形態のガス検出装置1を用いれば、分光器やフーリエ変換赤外分光装置等の大掛かりで高価な計測装置を用いることなく、光検出器の信号強度の変調を観測するだけでガスを検知することができる。したがって、本実施形態に係るガス検出装置1は、プラズモン共鳴を使用してガスを検出するコストを低減できる。
第1の実施形態の動作の説明で述べたように、第1の実施形態では、半導体光検出器14の表面反射構造32における反射光41と、反射光41の裏面における再反射光43との強め合いの干渉効果を用いている。そのため、表面反射構造32と半導体光検出器14の裏面とが平行であることが求められる。しかし、実際に素子を作製する上では、完璧に平行に作製することは困難である。そのため、どの程度の平行からのずれが許容されるかを考察した結果を以下に説明する。
本実施形態に係るガス検出装置の全体構成は、第1の実施形態のガス検出装置の全体構成と同じである。図1に示すように、ガスチャンバー11と、半導体チップ12と、半導体チップ12に励起光17を照射する光源13と、半導体チップ12からの反射光18を受光する半導体光検出器14と、バンドパスフィルター15とを含む。上述のように、半導体チップ12は、ガスチャンバー11の空洞に設置される。また、バンドパスフィルター15は、光源13と半導体光検出器14との間に設置される。第1の実施形態と比較すると、半導体光検出器14の構造が一部異なる。それを説明する模式図が図9である。図9は、本実施形態に係る半導体光検出器14の構造の例を示す模式図である。図9に示すように、第2の実施形態に係る半導体光検出器14の、半導体母材および受光層31の表面側には、検出したい光の半導体光検出器14の半導体中における波長程度の大きさの凹凸構造91が作製されている。凹凸構造91は、例えば円柱や角柱の形状の構造であってもよく、半球状やピラミッド状の形状の構造であってもよい。凹凸構造91は、円孔や角孔等のように表面から抉れた構造であってもよい。このような凹凸構造91を覆うように、表面反射構造32が形成されている。
本実施形態の半導体光検出器14の半導体母材および受光層31を作製する方法は、第1の実施形態と同じく、公知の作製法のうちのいずれかの作製法であってよい。本実施形態の半導体光検出器14の半導体母材および受光層31を作製する方法は、特定の作製法に限定されない。そのため、本実施形態の半導体光検出器14の半導体母材および受光層31を作製する方法の説明は省略する。半導体母材および受光層31が作製された後、凹凸構造91が作製される。凹凸構造91の作製法として、例えばリソグラフィーとエッチングによる方法を用いることができる。エッチングの方法は、ドライエッチングであってもよいし、ウエットエッチングであってもよい。続いて、表面反射構造を作製する。ただし、第1の実施形態の表面反射構造は平坦な表面上に形成されるため、誘電体多層膜で形成されていてもよかったが、第2の実施形態の表面反射構造では、凹凸構造91が存在するために、光の反射面が必ずしも裏面(や凹凸構造形成前の表面)と平行にならない。そのため、第2の実施形態の表面反射構造は、金属膜で作製されることが望ましい。
本実施形態では、構造の説明で述べたような凹凸構造91が存在するおかげで、裏面と表面反射構造32が完全に平行でない場合であっても、反射光41と裏面での再反射光43の干渉が起こりやすくなる。入射光25の進行方向が裏面と完全に垂直でない場合も、同様に、構造の説明で述べたような凹凸構造91が存在するおかげで、反射光41と裏面での再反射光43の干渉が起こりやすくなる。裏面と表面反射構造32が完全に平行でなく、かつ、入射光25の進行方向が裏面と完全に垂直でない場合も、同様に、構造の説明で述べたような凹凸構造91が存在するおかげで、反射光41と裏面での再反射光43の干渉が起こりやすくなる。このことを、図10を参照しながら説明する。図10は、入射光25が裏面と垂直でない場合の光の経路の例を示す模式図である。表面反射構造32に凹凸構造91が存在せず、裏面と水平な平坦な面であるとしたら、反射光41も裏面と垂直にはならず、受光層において反射光41と再反射光43との干渉の条件が満たされなくなる可能性がある。一方で、図9に示すような凹凸構造91が存在する場合、凹凸構造91と表面反射構造32の界面は、裏面と水平ではなく、様々な角度を向いている。そのため、入射光のうちの一部は、裏面と完全に垂直方向に反射される。言い換えれば、入射光25は凹凸構造91によって乱反射され、そのうちの一部は裏面と垂直方向に反射される。図10において、反射光101が、裏面と垂直方向に反射される反射光である。この反射光101が裏面で再反射された再反射光102も、裏面と垂直方向に伝搬し、受光層において、半導体光検出器14の面内の、反射光101が透過する位置と同一の位置を透過する。そのため、反射光101と再反射光102は、干渉することができる。その干渉によって生じる分光感度の振動構造を用いてガス検知をする方法は第1の実施形態と同様である。そのため説明を省略する。また、凹凸構造91の部分を除く裏面と表面反射構造32とが完全に平行でない場合も同様に、凹凸構造91がなければ反射光41は裏面と垂直方向には伝搬しないはずである(図8参照)。しかし、この場合も、凹凸構造91による乱反射の一部である反射光101が、裏面と垂直方向に伝搬する。そのため、裏面での再反射光102と干渉することができる。
次に、本開示の第3の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図11は、本実施形態に係るガス検出装置100の構成の例を表すブロック図である。ガス検出装置100は、反射部112と、発光部113と、検出部114と、バンドパス部115と、を備える。
次に、本実施形態のガス検出装置100の動作について説明する。
本実施形態には、第1の実施形態の効果と同じ効果がある。その理由は、第1の実施形態の効果が生じる理由と同様である。
次に、本開示の第4の実施形態について説明する。
図13は、本実施形態の検出装置200の構成の例を表すブロック図である。図13に示す検出装置200は、ガス検出装置100Aと、受信部201と、生成部202と、出力部203とを含む。第1の実施形態のガス検出装置1又は第2の実施形態のガス検出装置1が、ガス検出装置100として動作する。
次に、本実施形態の動作について説明する。まず、本実施形態のガス検出装置100Aの動作について説明する。
本実施形態の検出装置200は、専用の回路によって実現できる。専用の回路は、1つの回路によって実現されていてもよい。専用の回路は、互いに通信可能に接続された複数の回路によって実現されていてもよい。本実施形態の検出装置200は、プログラムによって制御される1つのコンピュータによって実現されてもよい。本実施形態の検出装置200は、プログラムによってそれぞれ制御され、互いに通信可能に接続された複数のコンピュータによって実現されてもよい。
本実施形態には、第1の実施形態の効果と同じ効果がある。その理由は、第1の実施形態の効果が生じる理由と同様である。
局在プラズモン共鳴を誘起する構造を備えた反射手段と、
前記反射手段に光を照射する発光手段と、
所定波長を含む所定範囲の波長の光を透過するバンドパス手段と、
前記バンドパス手段を透過した、前記反射手段による前記光の第1の反射光に基づく強度を測定し、当該強度に基づいて、前記反射手段の表面のガスを検出する検出手段と、
を備えるガス検出装置。
前記所定波長は、前記反射手段の前記表面に前記ガスが存在しない場合の、前記反射手段のプラズモン共鳴波長である
付記1に記載のガス検出装置。
前記検出手段は、前記第1の反射光が入射する入射面と、前記入射面からの光を反射する反射面との間に、光の強度を測定する受光層を備え、前記受光層は、前記第1の反射光が前記反射面において反射した第2の反射光と、前記第2の反射光が前記入射面において反射した第3の反射光と、が干渉した光の強度を測定する
付記1又は2に記載のガス検出装置。
前記入射面と前記反射面との間の厚さが、前記所定波長の光の、前記入射面と前記反射面との間の材質内における波長の100倍以下である
付記3に記載のガス検出装置。
前記検出手段は、前記反射面に凹凸構造を備え、
前記凹凸構造の大きさと、前記所定波長の光の、前記入射面と前記反射面との間の材質内における波長と、の差が、所定の条件を満たす
付記3又は4に記載のガス検出装置。
前記反射手段に前記ガスを導入する導入手段
をさらに備える付記1乃至5のいずれか1項に記載のガス検出装置。
局在プラズモン共鳴を誘起する構造を備えた反射手段に光を照射する発光手段と、
所定波長を含む所定範囲の波長の光を透過するバンドパス手段を透過した、前記反射手段による前記光の第1の反射光に基づく強度を測定し、当該強度に基づいて、前記反射手段の表面のガスを検出する、
ガス検出方法。
前記所定波長は、前記反射手段の前記表面に前記ガスが存在しない場合の、前記反射手段のプラズモン共鳴波長である
付記7に記載のガス検出方法。
前記第1の反射光が入射する入射面と、前記入射面からの光を反射する反射面との間に、光の強度を測定する受光層を備え、前記受光層は、前記第1の反射光が前記反射面において反射した第2の反射光と、前記第2の反射光が前記入射面において反射した第3の反射光と、が干渉した光の強度を測定する
付記7又は8に記載のガス検出方法。
前記入射面と前記反射面との間の厚さが、前記所定波長の光の、前記入射面と前記反射面との間の材質内における波長の100倍以下である
付記9に記載のガス検出方法。
前記反射面に凹凸構造を備え、
前記凹凸構造の大きさと、前記所定波長の光の、前記入射面と前記反射面との間の材質内における波長と、の差が、所定の条件を満たす
付記9又は10に記載のガス検出方法。
前記反射手段に前記ガスを導入する
付記7乃至11のいずれか1項に記載のガス検出方法。
12 半導体チップ
13 光源
14 半導体光検出器
15 バンドパスフィルター
16 アパーチャー
17 励起光
18 反射光
21 受光層
22 半導体母材
23 金属電極
24 アパーチャー
25 入射光
31 半導体母材および受光層
32 表面反射構造
41 反射光
42 透過光
43 再反射光
61 スペクトル
62 波長依存性
63 分光感度
91 凹凸構造
100 ガス検出装置
100A ガス検出装置
101 反射光
102 再反射光
200 検出装置
201 受信部
202 生成部
203 出力部
1000 コンピュータ
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 記憶装置
1004 I/Oインタフェース
1005 記憶媒体
Claims (10)
- 局在プラズモン共鳴を誘起する構造を備えた反射手段と、
前記反射手段に光を照射する発光手段と、
所定波長を含む所定範囲の波長の光を透過するバンドパス手段と、
前記バンドパス手段を透過した、前記反射手段による前記光の第1の反射光に基づく強度を測定し、当該強度に基づいて、前記反射手段の表面のガスを検出する検出手段と、
を備え、
前記反射手段は、当該反射手段に前記ガスを導入する導入手段の内側の、前記ガスが導入される領域に配置され、
前記発光手段は、前記導入手段の外部から、前記導入手段に形成された、前記光を透過するアパーチャーを介して、前記反射手段に前記光を照射し、
前記第1の反射光は、前記アパーチャーを介して前記バンドパス手段に到達した前記光の前記反射手段による反射光である
ガス検出装置。 - 前記所定波長は、前記反射手段の前記表面に前記ガスが存在しない場合の、前記反射手段のプラズモン共鳴波長である
請求項1に記載のガス検出装置。 - 前記検出手段は、前記第1の反射光が入射する入射面と、前記入射面からの光を反射する反射面との間に、光の強度を測定する受光層を備え、前記受光層は、前記第1の反射光が前記反射面において反射した第2の反射光と、前記第2の反射光が前記入射面において反射した第3の反射光と、が干渉した光の強度を測定する
請求項1又は2に記載のガス検出装置。 - 前記入射面と前記反射面との間の厚さが、前記所定波長の光の、前記入射面と前記反射面との間の材質内における波長の100倍以下である
請求項3に記載のガス検出装置。 - 前記検出手段は、前記反射面に凹凸構造を備え、
前記凹凸構造の大きさと、前記所定波長の光の、前記入射面と前記反射面との間の材質内における波長と、の差が、所定の条件を満たす
請求項3又は4に記載のガス検出装置。 - 前記反射手段に前記ガスを導入する前記導入手段
をさらに備える請求項1乃至5のいずれか1項に記載のガス検出装置。 - 反射手段にガスを導入する導入手段の内側の、前記ガスが導入される領域に配置された反射手段であって、局在プラズモン共鳴を誘起する構造を備えた前記反射手段に、前記導入手段の外部から、前記導入手段に形成された、光を透過するアパーチャーを介して、発光手段によって光を照射し、
所定波長を含む所定範囲の波長の光を透過するバンドパス手段を透過した、前記反射手段による前記光の第1の反射光に基づく強度を測定し、当該強度に基づいて、前記反射手段の表面の前記ガスを検出し、
前記第1の反射光は、前記アパーチャーを介して前記バンドパス手段に到達した前記光の前記反射手段による反射光である
ガス検出方法。 - 前記所定波長は、前記反射手段の前記表面に前記ガスが存在しない場合の、前記反射手段のプラズモン共鳴波長である
請求項7に記載のガス検出方法。 - 前記第1の反射光が入射する入射面と、前記入射面からの光を反射する反射面との間に、光の強度を測定する受光層を備え、前記受光層は、前記第1の反射光が前記反射面において反射した第2の反射光と、前記第2の反射光が前記入射面において反射した第3の反射光と、が干渉した光の強度を測定する
請求項7又は8に記載のガス検出方法。 - 前記入射面と前記反射面との間の厚さが、前記所定波長の光の、前記入射面と前記反射面との間の材質内における波長の100倍以下である
請求項9に記載のガス検出方法。
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