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JP7501683B2 - 連続鋳造機用ダミーバー及び連続鋳造機用ダミーバーの厚み変更方法 - Google Patents
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JP7501683B2 - 連続鋳造機用ダミーバー及び連続鋳造機用ダミーバーの厚み変更方法 - Google Patents

連続鋳造機用ダミーバー及び連続鋳造機用ダミーバーの厚み変更方法 Download PDF

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本発明は、連続鋳造機における鋳込み開始時に使用される連続鋳造機用ダミーバー及び連続鋳造機用ダミーバーの厚み変更方法に関する。
鋼の連続鋳造プロセスにおいて、鋳込みを開始する際、注入される溶鋼を鋳型内部空間に留めるために、ダミーバー(案内棒)が使用されている。ダミーバーには2つの型式があり、1つはソリッド式ダミーバーと呼ばれ、他の1つはリンク式ダミーバーと呼ばれている。ソリッド式ダミーバーは、一定形状の剛体であり、ビレット連続鋳造機のような小型の連続鋳造機で使用されている。一方、スラブ連続鋳造機やブルーム連続鋳造機のような大型の連続鋳造機では、リンク式ダミーバーが使用されている。
このリンク式ダミーバー(以下、単に「ダミーバー」とも記す)の構成を、図1(図1(A)は概略平面図、図1(B)は概略側面図である)に示す。ダミーバー51は、多数の鋼製のリンク54をリンクピン55で連結し、このリンクピン55を軸として各リンク54が折れ曲がって連続鋳造機のストランドに沿った円弧状或いは直線状となるように構成(多数のリンクを有する部分を「ダミーバー本体」と称す)されている。このダミーバー本体52の上部側に、鋳型内に挿入されて鋳型の仮底部を形成するダミーバーヘッド53が連結ピン56で連結されて、連続鋳造機用ダミーバー51が構成されている。
鋳込み開始時、ダミーバーは連続鋳造機のストランドに設けられた複数のピンチロールから圧下力を受けて保持されながら、連続鋳造機のストランド内を進行する。そのため、ダミーバーを繰り返し使用すると、ピンチロールの圧下力によって、ダミーバーにおけるリンクが変形し、厚みが薄くなる。リンクの厚みが、ピンチロールのストローク以下になると、ピンチロールによるダミーバーの保持が困難となるため、定期的にダミーバーの各リンクの厚みを計測し、規定値以下の厚みとなったリンクは、取り外されて交換される。
しかし、リンクの変形によっては、隣り合う別のリンクに干渉した状態(変形により生じた変形バリ等の接触状態等)となり、変形したリンクのみを取り外すことが困難な場合がある。そのような場合は、交換する必要がないリンクまで交換することになり、作業時間が長くなったり、補修費が高価になったりするという問題が起こる。また、近年では板厚が厚いスラブ鋳片の需要が高騰しており、連続鋳造機の鋳造厚を増加させる改造が検討されることが多々ある。この場合は、鋳造厚の増加に合わせてダミーバー全体を新しく製作する必要がある。
これらの問題を解決するために、特許文献1には、ダミーバーヘッドとダミーバー本体との厚みを一致させるべく、ダミーバー本体に厚み調整部材を交換自在に装着するダミーバーが提案されている。また、特許文献2には、各リンクに嵌め合い溝を設け、この嵌め合い溝に、リンク表面よりも突出するように、ライナーを挿入することで厚みを調整し、ピンチロールの圧下力により厚さが不足したら、そのライナーのみを取り換えるというダミーバーが提案されている。
実開昭48-57513号公報 特開2013-754号公報
しかしながら、上記従来技術には以下の問題がある。
即ち、特許文献1に提案されるダミーバーでは、厚み調整部材が変形して変形バリなどが発生した場合、この変形バリなどによって隣り合うリンクとの隙間が無くなってリンク同士が干渉し、目的とする厚み調整部材の交換を、リンクを取り外さずに行なうことができなくなることがある。
特許文献2に提案されるダミーバーでは、ダミーバーのリンクに嵌め合い溝を加工する費用が非常に高価であるという問題点がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ピンチロールの圧下力による変形でダミーバー本体が所定の厚みを確保できなくなった場合に、隣り合うリンクによる干渉を起こすことなくダミーバーの厚みを変更可能とし、当該厚みを変更可能とする構成を安価な費用で実現できる連続鋳造機用ダミーバー及び連続鋳造機用ダミーバーの厚み変更方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]複数のリンクを有するダミーバー本体と、該ダミーバー本体の上部に連結されるダミーバーヘッドと、を有する連続鋳造機用ダミーバーであって、前記リンクには、連続鋳造機の鋳造方向と平行な側面にキー溝が設けられると共に、ピンチロールが位置する側の上面にボルトネジ孔が設けられており、前記キー溝に差し込まれる接続用キーを有すると共に、前記ボルトネジ孔に嵌合するボルトを挿通させるボルト挿通孔を有するL字型のアタッチメントが、前記ボルト挿通孔を貫通し、且つ、前記ボルトネジ孔に嵌合するボルトにより、前記キー溝が設けられた前記側面及び前記ボルトネジ孔が設けられた前記上面を囲うように、前記リンクに取り外し可能に取り付けられている、連続鋳造機用ダミーバー。
[2][1]に記載の連続鋳造機用ダミーバーの厚み変更方法であって、前記ボルト挿通孔が設けられた上片部の上片部厚が異なる2種類以上の前記アタッチメントを準備しておき、前記ボルトを緩めて前記リンクに取り付けられているアタッチメントを取り外し、前記ボルト挿通孔が設けられた上片部の上片部厚が、取り外したアタッチメントとは異なるアタッチメントを前記ボルトの嵌合によって前記リンクに取り付けることで、連続鋳造機用ダミーバーの厚みを変更する、連続鋳造機用ダミーバーの厚み変更方法。
本発明によれば、隣り合うリンクによる干渉を起こすことなくダミーバーの厚みを変更可能とし、当該厚みを変更可能とする構成を安価な費用で実現できる。
従来のダミーバーの概略図であり、図1(A)は概略平面図で、図1(B)は概略側面図である。 本発明に係る連続鋳造機用ダミーバーの一例を示す概略図であり、図2(A)は概略平面図で、図2(B)は概略側面図である。 本発明に係る連続鋳造機用ダミーバーで使用するアタッチメントの概略図であり、図3(A)は概略平面図、図3(B)は概略正面図、図3(C)は概略側面図である。 アタッチメントを、ダミーバー本体におけるリンクに取り付ける状態を示す概略図であり、図4(A)は概略平面図、図4(B)は概略正面図、図4(C)は概略側面図である。 本発明に係る連続鋳造機用ダミーバーの他の一例を示す概略平面図である。 本発明に係る連続鋳造機用ダミーバーで使用するアタッチメントの他の一例を示す概略平面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を具体的に説明する。図2は、本発明に係る連続鋳造機用ダミーバーの一例を示す概略図である。図2(A)は、連続鋳造機用ダミーバーの概略平面図を示す。図2(B)は、連続鋳造機用ダミーバーの概略側面図を示す。
図2に示すように、本発明に係る連続鋳造機用ダミーバー1は、複数の鋼製のリンク4を有するダミーバー本体2と、ダミーバー本体2の上部に連結される鋼製のダミーバーヘッド3とを有する。各リンク4はそれぞれ鋼製のリンクピン5で連結され、リンクピン5を軸として折れ曲がり自在に構成される。ダミーバー本体2とダミーバーヘッド3とは鋼製の連結ピン6で連結され、連結ピン6を軸として折れ曲がり自在に構成されている。
連続鋳造機用ダミーバー1(以下、「ダミーバー1」と記す)は、連続鋳造の開始前に、ダミーバーヘッド3の上部側が連続鋳造機の鋳型(図示せず)の下部に挿入される。そして、ダミーバー本体2が連続鋳造機のストランド内に位置するように、連続鋳造機のストランド内に挿入される。この際、ダミーバー本体2は、連続鋳造機に設置される少なくとも一対のピンチロール(図示せず)によって保持された状態となる。その後、鋳型内に溶鋼などの溶融金属を注入し、鋳型内に所定量の溶融金属が溜まった時点でピンチロールを駆動させてダミーバー1を鋳型下方(連続鋳造機の鋳造方向K)に引き抜き、溶融金属の連続鋳造を開始する。尚、図2は、ダミーバー本体2の一部分のみを表示している。
リンク4には、アタッチメント7が取り付けられている。具体的に、本実施形態では、図2(A)に示す通り、ダミーバー本体2において、鋳造方向Kに対して垂直なダミーバー幅方向Lの最も外側に位置するリンク4に、アタッチメント7が取り付けられている。
ここで、ダミーバー1を保持すると共に、ダミーバー1を鋳造方向Kに沿って引き抜くために駆動する一対のピンチロールは、ダミーバー1を挟むように、図2(A)において図面の前側及び奥側に位置することになる。つまり、リンク4に取り付けられたアタッチメント7は、ピンチロールの圧下力を直接受けることになる。
次に、図3を用いて、本発明に係るダミーバー1のリンク4に取り付けられるアタッチメント7について説明する。図3は、本発明に係るダミーバー1で使用するアタッチメント7の概略図を示す。アタッチメント7の構成について、図3(A)は概略平面図を示し、図3(B)は概略正面図を示し、図3(C)は概略側面図を示す。
アタッチメント7は、上片部7aと、側片部7sとを有する。上片部7aは、ボルト挿通孔7bを有する。側片部7sは、接続用キー7tを有する。アタッチメント7は、図3(B)に示す通り、正面から見た形状が、上片部7a及び側片部7sによりL字型となるように構成される。アタッチメント7は、上片部7a及び側片部7sを構成する鋼材を溶接等によって接続して、L字型を構成してよい。また、アタッチメント7は、上片部7a及び側片部7sを鍛造手段等により一体的に構成してもよい。アタッチメント7は、鋼製であってもよい。
ここで、本発明における「上片部厚」は、図3(B)に示す上片部厚Mに相当する。上片部厚Mの寸法の方向は、先に述べた一対のピンチロールによりアタッチメント7が挟まれる方向と同じ方向である。
次に、図4を用いて、アタッチメント7をリンク4に取り付けた状態について説明する。図4は、アタッチメント7をリンク4に取り付けた状態の概略図を示す。リンク4にアタッチメント7を取り付けた状態について、図4(A)は概略平面図を示し、図4(B)は概略正面図を示し、図4(C)は概略側面図を示す。ここで、図4(A)は、図2(A)に含まれる、リンク4にアタッチメント7を取り付けた構成を拡大した図に相当する。
図4に示す通り、リンク4は、キー溝4aと、ボルトネジ孔4bとを有する。キー溝4aは、リンク4の側面4dに設けられる。ボルトネジ孔4bは、リンク4の上面4cに設けられる。即ち、リンク4は、鋳造方向Kと平行な側面4dにキー溝4aが設けられると共に、ピンチロールが位置する側の上面4cにボルトネジ孔4bが設けられている。
アタッチメント7のリンク4への取り付けは、先ず、アタッチメント7の側片部7sにおける接続用キー7tをリンク4の側面4dに設けられたキー溝4aに差し込む。つまり、リンク4の側面4dは、アタッチメント7の側片部7sにおける側片内面7uと当接した状態となる。この際、図4(B)に示す通り、リンク4の上面4cは、アタッチメント7の上片部7aにおける上片下面7cと当接した状態となる。そして、アタッチメント7は、ボルト挿通孔7bを挿通させたボルト8を、リンク4のボルトネジ孔4bに嵌合させて締め付けることで、リンク4に取り付けられる。
このため、アタッチメント7は、ダミーバー本体2におけるリンク4の上面4c(ピンチロールが位置する側の面である上面)及び側面4d(鋳造方向Kと平行であると共にダミーバー幅方向Lに対して垂直な側面)に当接した状態で取り付けられる。即ち、アタッチメント7は、リンク4の上面4c及び側面4dを囲うように、取り外し可能に取り付けられる。
ここで、リンク4は、図4(B)に示す通り、リンク厚Nを有する構成となっている。リンク厚Nの寸法の方向は、先に述べた一対のピンチロールによりアタッチメント7が挟まれる方向、及び、アタッチメント7における上片部厚Mの寸法と同じ方向である。即ち、ダミーバー本体2の厚みPは、リンク4にアタッチメント7を取り付けることで、上片部厚Mとリンク厚Nとを合計した厚みPとなる。
また、概略平面図である図4(A)に示す通り、アタッチメント7における上片部7aの面積は、リンク4における上面4cの面積よりも小さい構成となっている。このため、アタッチメント7の上片部7aへのピンチロールの度重なる接触に伴い、上片部7aに変形バリ等が発生した場合であっても、当該変形バリ等がリンク4における上面4cの外側に突出することを抑制できる。
アタッチメント7は、図2に示す通り、鋳造方向Kに対して垂直な方向であるダミーバー本体2のダミーバー幅方向Lの両端のリンク4に取り付けられる。即ち、アタッチメント7は、鋳造方向Kに伸びたダミーバー本体2のダミーバー幅方向Lの最も外側である最縁部に、取り外し可能に取り付けられる。このため、作業員等によるアタッチメントの交換作業を容易かつ迅速に行える。
また、ダミーバー本体2におけるリンク4は、図2(A)に示す通り、鋳造方向Kに亘って千鳥状に配置された構成となっている。このため、ダミーバー幅方向Lの最も外側である最縁部のリンク4は、鋳造方向Kに沿って互いに間隔を設けて配置されている。そのため、互いに間隔を設けて配置されたリンク4にアタッチメント7を取り付けることで、アタッチメント7にピンチロールの圧下力の影響による変形バリが発生した場合であっても、隣接するアタッチメント7の当該変形バリに伴う互いの接触を抑制できる。
ダミーバー本体2に必要な機械加工は、リンク4へのキー溝4a及びボルトネジ孔4bを設ける加工のみである。このため、嵌め合い溝を設ける特許文献2の方法に比較して、安価な費用で加工が可能であり、必要な初期投資を抑えることができる。
アタッチメント7は、図2に示す通り、ダミーバー幅方向Lの両側の最縁部のリンク4において、鋳造方向Kに沿ったダミーバー本体2の全長に亘って取り付けられる。ダミーバー本体2の両側の最縁部にアタッチメント7を取り付けるのは、ピンチロールからの圧下力がダミーバー幅方向Lにおいて対称(均等)となるようにバランスを保つためである。
また、ピンチロールとの接触に伴い発生する摩擦力は、接触面の面積に依存しない。このため、ダミーバー幅方向Lの両側の最縁部のリンク4のみにアタッチメント7を取り付ける構成、つまり、ダミーバー幅方向Lの中央側のリンク4にアタッチメント7を取り付けない構成としても、ダミーバー1に掛かるピンチロールからの摩擦力は変化しない。
従来、ダミーバー1には、主に、引き抜き力が掛かると考えられてきたが、溶鋼の静鉄圧による引き抜き抵抗を計算すると、ダミーバー1の自重による落下力の方が大きく、実際にダミーバー1に掛かる力は、ダミーバー1が落下しないように支える保持力である。その力を計算すると、アタッチメント7のリンク4への取り付けは接続用キー7tとボルト8とで十分であることがわかった。
例えば、長さ0.8mの鋳型を具備するスラブ連続鋳造機において、鋳込み開始からダミーバーヘッド3が、鋳型出口に差し掛かった場合を考える。溶鋼の静鉄圧γを0.7kg/cm/m、鋳型内摩擦係数μ[-](無次元数)を0.4、鋳型の長さL、厚みH、幅Bを、それぞれ0.8m、0.22m、1.9mとする。鋳型上端から距離xの、微小区間Δxにおける静鉄圧による鋳型引き抜き抵抗Rは、R=μ×[{2×(H+B)×Δx}×(γ×x)]で表すことができる。これを距離xで鋳型長さ分を定積分すると、鋳型引き抜き抵抗Rは約4トンとなる。
一方、ダミーバー1の自重は約10トンであり、そこに鋳型内の鋳片(溶鋼)自体の重量も加えると、ダミーバー1と鋳片との総重量は約12トンとなる。よって、総重量は、鋳型引き抜き抵抗の約4トンよりも約8トン大きくなる。
つまり、ダミーバー1に掛かる力は約8トンの落下力を支える保持力である。最悪条件を考え、一対のピンチロールのみでダミーバー1を支えるとすると、2個のアタッチメント7で約8トンの荷重を支えるので、1個のアタッチメント当たり約4トンの荷重が掛かることになる。この荷重に耐えるためには、接続用キー7tを、その材質をSS400で製作するならば、厚み15mm、幅20mm、長さ25mm(厚みはダミーバーの厚み方向の寸法、幅は溝の深さ方向の寸法、長さは鋳込み方向の寸法)の接続用キー7tが必要になる。荷重は、基本的に接続用キー7tで受けるので、ボルト8は外れ止め程度の強度で十分である。例えば、ボルト8は、強度区分4.6のM16を使用すれば、十分である。
アタッチメント7は、個別に交換できるようにしてあるので、ピンチロールの圧下力によって上片部厚Mの不足が確認されたアタッチメント7のみ交換することができる。また、各アタッチメント7は隣のアタッチメント7と十分距離があるので、変形によって隣のアタッチメント7に干渉し、交換不要なアタッチメント7まで交換しなくてはいけないという状況は発生しない。当然ながら、リンクピン5を外して各リンク4を分解する必要はない。
また、連続鋳造機の鋳造厚を増加させる改造を行なうのに伴い、ダミーバー1の厚みPの増加が必要になった場合は、リンク4の全面交換や新たな加工は不要で、アタッチメント7の上片部7aの上片部厚Mがより厚いアタッチメントに交換するだけで対応可能である。また、上片部7aの上片部厚Mが異なる2種類以上のアタッチメントを備えていれば、連続鋳造機の鋳造厚を増減する場合に、取り付けられているアタッチメントを、ボルト8を緩めて取り外し、上片部7aの上片部厚Mの異なるアタッチメントをボルト8の締め付けによって取り付けて、アタッチメントを交換するだけで、連続鋳造機の鋳造厚の増減に対処することができる。このダミーバーの厚み変更方法においては、ダミーバーヘッド3は、鋳造厚に応じた厚みのダミーバーヘッドを2種類以上準備し、ダミーバー本体2の厚みに応じた厚みを有するダミーバーヘッドを連結ピン6によってダミーバー本体2に取り付ける。
尚、図2に示す実施形態では、ダミーバー本体2の中央部のリンク4及び中央部のリンク4とダミーバー幅方向Lの両側の最縁部のリンク4との間のリンク4には、アタッチメント7が取り付けられていない。さらに、先に述べた通り、ダミーバー本体2におけるリンク4は、鋳造方向Kに亘って千鳥状に配置された構成となっている。つまり、鋳造方向Kにおいて、アタッチメント7が取り付けられていない区間が間欠的に発生する。このため、ダミーバー本体2の鋳造方向Kの一部の区間では、ダミーバー本体2の厚みが薄くなる。
また、ピンチロールは複数対設けられており、ピンチロールの設置位置は各連続鋳造機によって異なる。ピンチロールの設置位置条件によっては、このような場合は、ダミーバー1へのピンチロールの保持力が懸念される場合がある。例えば、アタッチメント7を取り付けていない範囲の鋳造方向Kのピッチと、ピンチロールの設置位置の鋳造方向Kのピッチとが合致する場合などである。
したがって、図5に示すように、ダミーバー幅方向Lにおいて、幅中央と両側の最縁部との間のリンク4にもアタッチメント7を取り付けることもできる。この場合には、ダミーバー本体2の厚みは鋳造方向Kで同一になり、連続鋳造機用ダミーバー1Aへのピンチロールの保持力は鋳造方向Kに亘って一定となる。尚、図5は、本発明に係る連続鋳造機用ダミーバーの他の一例を示す概略平面図である。
ここで、アタッチメント7の他の一例であるアタッチメント7Aについて、上片部7aの表面に凹部7eを設けた構成を、図6を用いて説明する。図6は、アタッチメント7Aにおける上片部7aの表面に、凹部7eを設けた概略図を示す図である。図6は、アタッチメント7Aの概略平面図を示す。
図6に示す通り、アタッチメント7Aの構成として、上片部7aにおけるピンチロールとの接触面である上片上面7dの表面に、窪んだ構成である凹部7eを設けてもよい。上片上面7dの表面に凹部7eを設けることで、アタッチメント7Aとピンチロールとの接触に伴い発生する摩擦力を上げることができる。アタッチメント7Aとピンチロールとの間の摩擦力の上昇により、連続鋳造機のストランド内におけるダミーバー1の保持力及び鋳造方向Kに向けた移動制御の向上に繋がる。
凹部7eは、鋳造方向Kに対して垂直な方向に切り欠いた円形の窪みとしてよい。凹部7eは、深さを0.1~10.0mm、直径を0.1~20.0mmとしてよい。凹部7eは、深さを1.0~5.0mm、直径を1.0~10.0mmとすることがより好ましい。凹部7eは、上片上面7dの表面において複数個所に設けてよい。上片上面7dの表面における複数の凹部7eは、互いに0.0~20.0mmの間隔を有して設けられてよく、1.0~10.0mmの間隔を有して設けることが好ましい。凹部7eは、上片上面7dの全面に設けてもよく、上片上面7dの一部分に設ける構成としてもよい。上片上面7dの表面において複数個所に設けられる凹部7eは、一定の配列パターンで複数個所に設けられる必要はなく、また、複数の凹部7eが重なって設けられてもよい。なお、図6に示す凹部7eは、上片上面7dの表面において、一定の配列パターンで複数個所に設けられると共に、上片上面7dの全面に設けられた構成を示す一例である。凹部7eは、例えばハンマー等の工具を用いた加工により上片上面7dの表面に設けてもよく、上片上面7dの表面に凹部7eを設けることが可能である限り、何れの加工方法に限定する必要はない。また、連続鋳造機において鋳造を行う際に、アタッチメント7Aをリンク4に取り付けいない場合には、リンク4やダミーバーヘッド3にも凹部7eを設ける加工を施しておくことで、ストランド内におけるダミーバー1の保持力及び鋳造方向Kに向けた移動制御の向上を図ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、ダミーバー本体2のリンク4のキー溝4aにアタッチメント7の接続用キー7tを差し込み、且つ、アタッチメント7とリンク4とをボルト挿通孔7bを貫通するボルト8で接続するようにしたので、アタッチメント7を容易にリンク4に取り付けること、及び、容易に取り外すことが可能となる。アタッチメント7が変形してダミーバー本体2の厚みが減少した場合には、アタッチメント7を交換するだけで、ダミーバー本体2の厚みを元の厚みに復帰することができる。また、アタッチメント7の上片部7aの上片部厚Mが異なる複数種類のアタッチメント7を準備しておけば、アタッチメント7の上片部7aの上片部厚Mが異なるアタッチメント7に交換することで、ダミーバー本体2の厚みを迅速に変更することができる。更に、ダミーバー本体2のリンク4における機械加工は、キー溝4aとボルトネジ孔4bとを設ける加工のみであるので、安価にダミーバー本体2の厚みを復帰または変更することが実現される。
既設のスラブ連続鋳造機のダミーバーの各リンクにボルトネジ孔とキー溝とを設ける機械加工を行ない、図2に示す、アタッチメント付きのダミーバーを製作した。そして、特許文献2に開示される嵌め合い溝を各リンクに設ける機械加工を行なった時と比較した。リンク及びアタッチメントはどちらの場合も構造用炭素鋼(S45C)である。
各リンクにボルトネジ孔とキー溝とを設ける改造に要した費用は、嵌め合い溝を設ける機械加工を行なった場合の1/2の金額で済んだ。即ち、本発明を適用することで初期投資を大きく抑えることができた。
製作した図2に示すダミーバーを、平均で1回/日の頻度でダミーバーを使用するスラブ連鋳機において、1年間使用した。その結果、ピンチロールによる圧下力によってアタッチメントの上片部厚が0.6mm減少した。この減少量に基づき減少量の経時変化を計算すると、約14年でアタッチメントの上片部厚が規定値以下になることがわかった。
この値を用いて1年あたりの補修費を予想すると、本発明を適用した際のダミーバーに要する補修費は、特許文献2に開示される嵌め合い溝を各リンクに設ける機械加工を行った場合の約1/4となることが推定された。
1、1A 連続鋳造機用ダミーバー
2 ダミーバー本体
3 ダミーバーヘッド
4 リンク
4a キー溝
4b ボルトネジ孔
4c 上面
4d 側面
5 リンクピン
6 連結ピン
7、7A アタッチメント
7a 上片部
7b ボルト挿通孔
7c 上片下面
7d 上片上面
7e 凹部
7s 側片部
7t 接続用キー
7u 側片内面
8 ボルト
K 鋳造方向
L ダミーバー幅方向
M 上片部厚
N リンク厚
P 厚み

Claims (2)

  1. 複数のリンクを有するダミーバー本体と、該ダミーバー本体の上部に連結されるダミーバーヘッドと、を有する連続鋳造機用ダミーバーであって、
    前記リンクには、連続鋳造機の鋳造方向と平行な側面にキー溝が設けられると共に、ピンチロールが位置する側の上面にボルトネジ孔が設けられており、
    前記キー溝に差し込まれる接続用キーを有すると共に、前記ボルトネジ孔に嵌合するボルトを挿通させるボルト挿通孔を有するL字型のアタッチメントが、前記ボルト挿通孔を貫通し、且つ、前記ボルトネジ孔に嵌合するボルトにより、前記キー溝が設けられた前記側面及び前記ボルトネジ孔が設けられた前記上面を囲うように、前記リンクに取り外し可能に取り付けられている、連続鋳造機用ダミーバー。
  2. 請求項1に記載の連続鋳造機用ダミーバーの厚み変更方法であって、
    前記ボルト挿通孔が設けられた上片部の上片部厚が異なる2種類以上の前記アタッチメントを準備しておき、
    前記ボルトを緩めて前記リンクに取り付けられているアタッチメントを取り外し、
    前記ボルト挿通孔が設けられた上片部の上片部厚が、取り外したアタッチメントとは異なるアタッチメントを前記ボルトの嵌合によって前記リンクに取り付けることで、連続鋳造機用ダミーバーの厚みを変更する、連続鋳造機用ダミーバーの厚み変更方法。
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JP2013000754A (ja) 2011-06-14 2013-01-07 Jfe Steel Corp 連続鋳造用ダミーバー
JP2018536543A (ja) 2015-10-28 2018-12-13 ポスコPosco 鋳造機のロールギャップの測定装置

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