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JP7512907B2 - 水中機器 - Google Patents
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本発明は、水中機器に関する。
従来、水中で用いられる水中機器として、例えば、国際公開第2014/163141号に記載されるように、バラストタンクを備え、バラストタンクへ注排水することにより浮力調整を行うものが知られている。この水中機器は、圧縮空気を充填したタンクを有しており、バラストタンクの排水時にバラストタンクへ圧縮空気を供給して排水を促している。
国際公開第2014/163141号
このような水中機器は、水中活動を継続して行うことが難しい。例えば、バラストタンクの排水時に圧縮空気が必要であり、圧縮空気を使い切ってしまうと圧縮空気の補充が必要となる。このため、陸上へ移動したり支援船舶により支援を受けるなどして圧縮空気の補充を行うことが必要となり、水中活動を中断せざるを得ない。
そこで、水中活動を継続して行える水中機器の開発が望まれている。
そこで、本開示の一態様に係る水中機器は、水中で用いられる水中機器において、注排水により浮力調整を行うバラストタンクと、バラストタンクに対し注排水を行う注排水部と、バラストタンク内の気圧を計測する気圧計測部と、バラストタンクと外部を連通し、バラストタンクにエアを供給するための配管と、配管に設けられ配管の連通状態と遮断状態を切り替える開閉弁と、バラストタンクへのエア補充の制御を行う制御部とを備え、制御部は、バラストタンクの基準水位時の気圧を基準気圧に設定し、注排水を行うバラストタンク内の気圧が基準気圧以下に設定される閾値未満となった場合に水面への浮上を行わせ、開閉弁を作動させ配管を連通状態とし配管を通じ外部からバラストタンクへエアを補充させるように構成されている。この水中機器によれば、圧縮空気を用いることなく、バラストタンクへエアを供給することができる。このため、圧縮空気の補充を行うことなく、継続して水中活動を行うことができる。また、圧縮空気を貯留するためのタンクが不要であり、圧縮空気をバラストタンクへ送り込む設備も不要である。このため、水中機器の小型化を図ることができ、圧縮空気のタンク等の設置のためのスペースを他の用途に有効利用することができる。
また、本開示の一態様に係る水中機器において、基準気圧は大気圧であってもよい。この場合、配管を通じてバラストタンクの内部を水中機器の外部と連通することにより、バラストタンクの基準水位時の気圧を容易に基準気圧に設定することができる。
また、本開示の一態様に係る水中機器において、水中機器は、水流により発電する水流発電装置であってもよい。
本開示に係る発明によれば、水中機器の水中活動を継続して行うことができる。
本開示の実施形態に係る水中機器の概要を示す図である。 図1の水中機器の電気的構成の概要を示す図である。 図1の水中機器の動作を示すフローチャートである。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本開示の実施形態に係る水中機器の概要を示す図である。図2は、水中機器の電気的構造の概要図である。
図1に示すように、水中機器1は、水中で用いられる機器であり、水中で作動する水流発電装置に適用したものである。例えば、水中機器1は、水中に本体11を浮遊させ、本体11に設けられたタービン12を水流によって回転させ、タービン12の回転によって発電を行う。この水中機器1は、例えば海洋に設置され、海流によって発電する。本体11は、係留ロープ13によりアンカ14に係留されている。アンカ14は、海底に設置される重量物である。本体11には、図示しないケーブルが接続され、このケーブルを通じて発電した電力が伝送される。水中機器1は、浮力調整により、水面への浮上及び水中への沈降を行うことができる。なお、水中機器1は、水中で用いられる機器であり、潜行せず水上のみを移動する船舶、移動体などを含まない。
図2に示すように、水中機器1は、バラストタンク2、注排水部3、気圧計測部4、液位計測部5、配管6、開閉弁7及び制御部8を備えている。水中機器1の本体11内には、バラストタンク2が設けられている。バラストタンク2は、注排水により水中機器1の浮力調整を行うタンクである。例えば、バラストタンク2は、水中機器1の外部の海水を注水して浮力を低下させ、内部の海水を排水して浮力を上昇させる。注排水部3は、バラストタンク2に対し注排水を行う注排水ユニットである。注排水部3は、バラストタンク2と水中機器1の外部を連通する管体31の途中に設けられている。例えば、注排水部3はポンプを有し、このポンプの作動により管体31を通じバラストタンク2に対する注排水を行う。注排水部3は、制御部8に電気的に接続され、制御部8の制御信号に従って作動する。なお、図2では説明の便宜上、管体31として一本の管のみを図示しているが、管体31は注水用と排水用の複数の管により構成されていてもよい。
気圧計測部4は、バラストタンク2内の気圧を計測する気圧計測器である。例えば、気圧計測部4としては、気圧を計測可能な気圧センサが用いられる。この気圧計測部4としては、バラストタンク2内の気圧を計測できるものであれば、いずれのタイプの気圧センサを用いてもよい。気圧計測部4は、バラストタンク2に設けられ、バラストタンク2の内部のエアの気圧を計測する。気圧計測部4は、制御部8に電気的に接続され、制御部8に対し計測信号を出力する。
液位計測部5は、バラストタンク2内の水位を計測する液位計測器である。例えば、液位計測部5としては、水位を計測可能な液位センサが用いられる。この液位計測部5としては、バラストタンク2内の水位を計測できるものであれば、いずれのタイプの液位センサを用いてもよい。液位計測部5は、バラストタンク2に設けられ、バラストタンク2の内部の水位を計測する。液位計測部5は、制御部8に電気的に接続され、制御部8に対し計測信号を出力する。
配管6は、バラストタンク2と水中機器1の外部を連結し、バラストタンク2に外部からエアを供給するための管体である。例えば、配管6の一端はバラストタンク2の上部に接続され、配管6の他端は水中機器1の上部で水中機器1の外部と連なっている。このため、バラストタンク2内の気圧が大気圧より低い場合、配管6を通じてバラストタンク2内へエアを取り込むことができる。
開閉弁7は、配管6に設けられ、配管6の連通状態と遮断状態を切り替えるバルブである。開閉弁7としては、例えば電磁弁が用いられ、制御信号に応じて開閉する。開閉弁7が閉弁している場合、配管6は遮断状態となり、バラストタンク2には外気のエアが供給されない。一方、開閉弁7が開弁している場合、配管6は連通状態となり、バラストタンク2には外気のエアが供給される。開閉弁7は、制御部8に電気的に接続され、制御部8の制御信号に従って開閉する。
制御部8は、水中機器1の作動を制御する制御器又は電子制御ユニットであり、特に水中機器1におけるバラストタンク2のへのエア供給の制御を行う。また、制御部8は、水中機器1の浮力調整の制御及びバラストタンク2の注排水制御を行う。制御部8としては、例えばCPU(CentralProcessing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)等のハードウェアと、ROMに記憶されたプログラム等のソフトウェアとから構成されたコンピュータが用いられる。
制御部8は、各種センサの計測信号を読み込んで記録する。例えば、制御部8は、気圧計測部4から出力される計測信号を読み込んで記録する。また、制御部8は、液位計測部5から出力される計測信号を読み込んで記録する。この記録処理は、所定の周期で繰り返し行われる。制御部8は、基準気圧の設定処理を行う。基準気圧は、バラストタンク2内の基準となる気圧であり、例えば大気圧が基準気圧とされる。具体的には、制御部8は、バラストタンク2内の海水が基準水位となっており水中機器1が水面に浮上している場合に、開閉弁7を開くことにより配管6を通じてバラストタンク2の内部を外気と連通させる。これにより、バラストタンク2内の気圧が大気圧となり、基準気圧が大気圧として設定される。ここで基準水位は、例えばバラストタンク2における最低水位とされる。
制御部8は、気圧の閾値を設定する。例えば、制御部8は、基準気圧以下の気圧値を気圧の閾値として設定する。この閾値は、バラストタンク2内の気圧が低下したことを認識するための気圧値である。制御部8は、注排水制御を行う。例えば、制御部8は、水中機器1の沈降及び浮上の指令に応じて、水中機器1の浮力を調整すべく、バラストタンク2の注排水制御を行う。具体的には、制御部8は、注排水部3に制御信号を出力して注排水部3を作動させる。注排水部3は、水中機器1を沈降させる場合、管体31を通じてバラストタンク2内へ海水を注入する。一方、注排水部3は、水中機器1を浮上させる場合、管体31を通じてバラストタンク2から海水を排水する。このとき、注排水部3は、圧縮空気を用いることなく、ポンプなどの動力により海水をバラストタンク2から排出する。
制御部8は、気圧の判定処理を行う。気圧の判定処理は、バラストタンク2内の気圧が閾値未満であるか否かを判定する処理である。制御部8は、気圧計測部4により計測される気圧が閾値未満であるか否かを判定する。制御部8は、水中機器1の浮上制御を行う。この浮上制御は、バラストタンク2にエアの補充が必要な時に水中機器1を水面へ浮上させる制御である。例えば、制御部8は、バラストタンク2から海水を排出し水中機器1の浮力を増大させて水中機器1を浮上させる。制御部8は、エアの補充処理を行う。この補充処理は、バラストタンク2内へエアを補充させる処理である。例えば、制御部8は、水中機器1が水面へ浮上している場合に、開閉弁7を開く。これにより、バラストタンク2の内部と外気が連通し、配管6を通じてバラストタンク2内へエアが供給される。
制御部8は、例えば、上述した気圧の設定処理、注排水制御、気圧の判定処理、浮上制御及びエアの補充処理を機能させるプログラムを導入することにより、それぞれの処理及び制御を実行する。また、制御部8は、それぞれの処理又は制御を実行する個別の制御ユニットを備えて構成されていてもよい。例えば、制御部8は、気圧設定部、注排水制御部、気圧判定部、浮上制御部及びエア補充部というように、個別の制御ユニットを備えるように構成されていてもよい。
次に、本実施形態に係る水中機器1の動作について説明する。
図3は、水中機器1のエア補充制御を示すフローチャートである。図3のフローチャートは、例えば水中機器1の作動時に制御部8によって実行される。まず、ステップS10(以下、単に「S10」という。以降のステップについても同様とする。)に示されるように、基準気圧の設定処理が行われる。この設定処理は、バラストタンク2内の海水が基準水位である時の基準気圧を設定する処理である。例えば、制御部8は、バラストタンク2内の海水が基準水位(例えば最低水位)となっており水中機器1が水面に浮上している場合に、開閉弁7を開くことにより配管6を通じてバラストタンク2の内部を外気と連通させる。これにより、バラストタンク2内の気圧が大気圧となり、基準気圧が大気圧として設定される。
次いで、S12に制御処理が移行し、注排水制御が行われる。注排水制御は、水中機器1を沈降又は浮上させるためにバラストタンク2に対し注排水を行う制御である。例えば、水中機器1を沈降させる場合、制御部8は、注排水部3に制御信号を出力し注排水部3を作動させ、管体31を通じてバラストタンク2内へ海水を注入させる。一方、水中機器1を浮上させる場合、制御部8は、注排水部3に制御信号を出力し注排水部3を作動させ、管体31を通じてバラストタンク2内から海水を排出させる。
このようにバラストタンク2に対する注排水を行うことにより、バラストタンク2内のエアが海水に溶け込みその海水が排出される。これにより、バラストタンク2内のエアが減ることでバラストタンク2内の気圧が徐々に低下し基準気圧より低下することとなる。
そして、S14に制御処理が移行し、制御部8により、バラストタンク2内の気圧が閾値未満であるか否かが判定される。すなわち、制御部8は、気圧計測部4により計測される気圧が予め定めた閾値未満であるか否かを判定する。このように、バラストタンク2内の気圧が閾値未満であるか否かを判定することにより、バラストタンク2にエアを補充すべき時であるか否かを判断することができる。
S14において、バラストタンク2内の気圧が閾値未満でないと判定された場合、S20に制御処理が移行する。一方、S14において、バラストタンク2内の気圧が閾値未満であると判定された場合、浮上制御が行われる(S16)。浮上制御は、バラストタンク2にエアを補充するために水中機器1を水面へ浮上させる制御である。例えば、制御部8は、注排水部3に制御信号を出力して注排水部3を作動させバラストタンク2内の海水を排出させる。これにより、水中機器1の浮力が増大して、水中機器1が水面に向けて浮上する。
そして、水中機器1が水面まで浮上したら、エアの補充処理が行われる(S18)。エアの補充処理は、バラストタンク2内へ外気を導入しエア補充する処理である。例えば、制御部8は、開閉弁7に制御信号を出力し、開閉弁7を開き、配管6を連通状態とする。これにより、バラストタンク2の内部と外気が連通し、配管6を通じてバラストタンク2内へエアが供給される。このとき、バラストタンク2内の気圧は、大気圧より低くなっているため、開閉弁7を開くだけで、バラストタンク2内にエアを容易に補充することができる。このとき、バラストタンク2の水位は、例えば基準水位とされる。このように、外気を用いてバラストタンク2のエア補充を行うことにより、水中機器1に圧縮空気を搭載する必要がない。このため、水中機器の小型化を図ることができる。また、圧縮空気のタンク等の設置のためのスペースが不要であるため、水中機器1の内部スペースを他の用途に有効利用することができる。
そして、S20に制御処理が移行し、水中機器1の作動を完了するか否かが判定される。水中機器1の作動を完了する場合とは、水中機器1の稼働を停止する場合であって、例えば水中機器1のメンテナンスを行う場合や水中機器1を撤収する場合などである。水中機器1の作動を完了しない場合とは、水中機器1を継続して稼働させる場合である。S20において水中機器1の作動を完了しないと判定された場合、S12に制御処理が戻り、注排水制御が実行される。一方、S20において水中機器1の作動を完了すると判定された場合、図3の一連の制御処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る水中機器1によれば、圧縮空気を用いることなく、バラストタンク2へエアを供給することができる。このため、圧縮空気の補充を行うことなく、継続して水中活動を行うことができる。つまり、圧縮空気を使い切った時に稼働を中断して圧縮空気を補充する必要がない。従って、水中機器1の水中活動が効率良く行うことができる。
また、本実施形態に係る水中機器1によれば、圧縮空気を貯留するためのタンクが不要であり、圧縮空気をバラストタンク2へ送り込む設備も不要である。このため、水中機器1の小型化を図ることができ、圧縮空気のタンク等の設置のためのスペースを他の用途に有効利用することができる。
また、本実施形態に係る水中機器1において、基準気圧を大気圧とする場合、配管6を通じてバラストタンク2の内部を水中機器1の外部と連通することにより、バラストタンク2の基準水位時の気圧を容易に基準気圧に設定することができる。
このように、本開示は、例えば、国連が主導する持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)の目標14海の豊かさを守ろう「海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する」に貢献することができる。
以上のように、本開示の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、特許請求の範囲の記載の要旨を逸脱しない範囲で様々な変形態様で実施することができる。
例えば、上述した実施形態においては、水中機器1を海中に設置して発電する場合について説明したが、河川などの水中に設置して発電を行うものであってもよい。この場合であっても、上述した実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
また、上述した実施形態においては、水中機器1を水流発電装置に適用した場合について説明したが、水中機器1を水流発電装置以外の機器に適用してもよい。例えば、水中機器1を潜水調査船、水中探査船、潜水艦などに適用してもよい。この場合であっても、上述した実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
1 水中機器
2 バラストタンク
3 注排水部
4 気圧計測部
5 液位計測部
6 配管
7 開閉弁
8 制御部
11 本体
12 タービン
13 係留ロープ
14 アンカ
31 管体

Claims (4)

  1. 水中で用いられる水中機器において、
    注排水により浮力調整を行うバラストタンクと、
    前記バラストタンクに対し注排水を行う注排水部と、
    前記バラストタンク内の気圧を計測する気圧計測部と、
    前記バラストタンクと外部を連通し、前記バラストタンクにエアを供給するための配管と、
    前記配管に設けられ、前記配管の連通状態と遮断状態を切り替える開閉弁と、
    前記バラストタンクへのエア補充の制御を行う制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記バラストタンクにエアを補充するために前記水中機器を水面へ浮上させる浮上制御を行い、
    前記バラストタンクの基準水位時の気圧を基準気圧に設定し、注排水を行う前記バラストタンク内の気圧が基準気圧以下に設定される閾値未満となった場合に前記浮上制御により前記水中機器の全体の水面への浮上を行わせ、前記開閉弁を作動させ前記配管を連通状態とし前記配管を通じ外部から前記バラストタンクへエアを補充させる、
    水中機器。
  2. 前記制御部は、前記浮上制御として、前記バラストタンクから水を排出し前記水中機器の浮力を増大させて前記水中機器を水面へ浮上させる、請求項1に記載の水中機器。
  3. 前記基準気圧は、大気圧である、請求項1又は2に記載の水中機器。
  4. 前記水中機器は、水流により発電する水流発電装置である、請求項1~3の何れか一項に記載の水中機器。
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