JP7518650B2 - 排水システムおよび排水管の乾式埋め戻し施工工法 - Google Patents
排水システムおよび排水管の乾式埋め戻し施工工法 Download PDFInfo
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Description
排水立て管はスラブを貫通する。スラブの貫通孔の埋め戻し処置方法として、従来ではモルタルでの埋め戻しが一般的に行われている。これにより、下階の火災時の炎、煙の伝播を抑制することができる(例えば、特許文献1参照)。
本発明の一態様に係る排水システムは、スラブに形成されたスラブ貫通孔内に配置された熱膨張性黒鉛を含有する樹脂管と、前記樹脂管の外面と前記スラブ貫通孔の内面との間に充てんされるロックウールと、前記ロックウールを前記スラブの下方から支持する当て板と、前記樹脂管にはめ込まれ、前記スラブ貫通孔を上方から封止する封止プレートと、を備えていることを特徴としている。
本発明の説明にあたり、まず、排水システムについて説明する。
図1に示すように、排水システム11は、樹脂管1と、当て板4と、封止プレート5を備える。
樹脂管1は、排水立て管としてスラブ2のスラブ貫通孔3を貫通する。また、このとき樹脂管1の呼び径(近似内径)はJISK6741の記号VPで規定される40A~200Aのものを用いる。また、スラブ貫通孔3の開口径は樹脂管1の呼び径の3サイズアップ以下が好ましく、2サイズアップ以下がさらに好ましい。具体的には、樹脂管1の呼び径は、40A(40mm)、50A(51mm)、65A(67mm)、75A(77mm)、100A(100mm)、125A(125mm)、150A(146mm)、200A(194mm)の順にサイズアップしていくため、樹脂管1のサイズが75Aのときにはスラブ貫通孔3の開口径150A以下が好ましく、125A以下がさらに好ましい。
また、樹脂管1の外面とスラブ貫通孔3の内面との間に、ロックウール6が密に充てんされている。
樹脂管1には、熱膨張性黒鉛を含有する塩化ビニル管を用いる。熱膨張性黒鉛は塩化ビニル100質量部に対して1質量部~26質量部であり、好ましくは5~20質量部であり、より好ましくは8質量部以上18質量部以下である。これにより、火災が起きた際に速やかに樹脂管1が熱膨張し、ロックウール6に絡みついて残渣を形成することができる。
また、管内は熱膨張性黒鉛が塩化ビニル管全体に存在する単層構造でも、内外層に存在する2層構造でも、中間層だけに存在する3層構造でも構わないが、最外層は熱膨張性黒鉛を含まない塩化ビニル樹脂層であることが好ましい。これにより、樹脂管1が膨張した際に溶融した塩化ビニル樹脂がロックウール6に絡みつき、残渣を形成しやすくすることができる。
また、熱膨張性黒鉛は、熱膨張開始温度が220℃以上280℃以下であるものを用い、240℃以上270℃以下であることが好ましい。これにより、熱膨張性黒鉛を多く含有する樹脂管1であっても製造がしやすく、火災が起きた際に速やかに樹脂管1が熱膨張する。
また、排水立て管として樹脂を用いることで、鋳鉄管等の鋼管のものに比べて軽くて施工が容易であり、錆びることがない。
当て板4は、スラブ貫通孔3の下部に、ロックウール6を支えるように設置されている。当て板4は、平面視における中央部に開口が形成された板である。当て板4の前記開口内には、樹脂管1がはめ込まれている。当て板4の外形は、スラブ貫通孔3の外形よりも大きい。
当て板4には、Aパット(株式会社アカギ製)等、金属製のものを用いる。これにより、火災時でも当て板4が燃えることがない。
ロックウール6は、JIS A 9504規定のものとする。また、ロックウール6には、ロックウール保温筒や保湿帯を用いても構わない。
封止プレート5は、スラブ貫通孔3の上部に、ロックウール6に蓋をするように設置されている。封止プレート5の固定は、コーキングやテープ等を用いる。
封止プレート5には、金属製、樹脂製、陶器製のものを用いることができるが、コストと施工性を考慮すると樹脂製が好ましい。樹脂製については耐火性の観点から、特に塩化ビニル樹脂を用いることが好ましい。
封止プレート5は、中央に貫通孔が形成されたプレートが、複数に分割されてなる。図示の例では、封止プレート5は、前記プレートが水平方向に2分割されてなる。
図2の封止プレート5を用いた場合、排水システム11は図1、図4のようになる。また、図6の封止プレート5を用いた場合、排水システム11は図5、図7のようになる。すなわち、鍔7は、図1、図4に示すようにスラブ貫通孔3の内部に突出してもよいし、図5、図7に示すようにスラブ貫通孔3の外部に突出しても構わない。なお図2、図6の封止プレート5は、いずれも同一形状であるが、鍔7をスラブ貫通孔3の内部に突出させるか、外部に突出させるかで異なっている。
コーキングやテープ止めは、図3、図4、図7に固着部10として示すように、樹脂管1と、スラブ2と、封止プレート5の隙間を密に埋めるように行う。
コーキング材としてはシリコンコーキング、変性シリコンコーキングを用いることが好ましい。
テープとしてはアルミテープを用いることが好ましい。また、封止プレート5を固定するのは、コーキングのみでも良いし、テープのみでも良いし、又はコーキングとテープを併用しても構わない。
次に、上述のように構成された排水システム11の施工工法について説明する。
まず、スラブ貫通孔3に、樹脂管1を貫通させる。その後、スラブ2の下部に当て板4を設ける。スラブ貫通孔3の上部から、ロックウール6を埋め込み、封止プレート5を更にその上からロックウール6に蓋をするように嵌め込む。その後、コーキングやテープを行うことで、樹脂管1、スラブ2、封止プレート5をそれぞれ固定する。
次に、上述のように構成された排水システム11を利用する場合について説明する。
先に述べたように、樹脂管1は熱膨張性黒鉛を含有する塩化ビニル管を用いるため、火災時には塩化ビニル管が膨張する。この時、スラブ貫通孔3のロックウール6と、熱膨張した塩化ビニルが互いに絡みつき、残渣が形成される。この残渣の体積により、ロックウール6のような多孔質な繊維を埋め戻し部材としても、上階への熱気の流出を防ぐことが出来る。
また、このとき、当て板4によりロックウール6や残渣がスラブ2の下方向に漏れることを防ぐことが出来る。
また、封止プレート5を用いることにより、炉内の煙をスラブ2の上方向に流出も防ぐことが出来る。
また、ロックウール6と残渣により、スラブ2の上面の温度が著しく上昇することもなく、火炎の延焼も生じない。
2…スラブ
3…スラブ貫通孔
4…当て板
5…封止プレート
6…ロックウール
7…鍔
10…固着部
11…排水システム
Claims (2)
- スラブに形成されたスラブ貫通孔内に配置された熱膨張性黒鉛を含有する樹脂管と、
前記樹脂管の外面と前記スラブ貫通孔の内面との間に充てんされるロックウールと、
前記ロックウールを前記スラブの下方から支持する当て板と、
前記樹脂管にはめ込まれ、前記スラブ貫通孔を上方から封止する封止プレートと、を備え、
前記封止プレートが、
前記スラブ貫通孔内または前記スラブ貫通孔外に突出するつばを有し、
コーキングにより固定され、
前記コーキングは、前記つばと前記樹脂管との間、および、前記封止プレートと前記スラブの上面との間、に設けられていることを特徴とする、排水システム。 - 請求項1に記載の排水システムの施工方法であって、
前記樹脂管を、前記スラブ貫通孔に配置する工程と、
前記スラブ貫通孔の下部に、前記当て板を設置する工程と、
前記スラブ貫通孔の上階から、前記スラブ貫通孔に前記ロックウールを充てんする工程と、
前記スラブ貫通孔の上階から、前記樹脂管に前記封止プレートをはめ込む工程と、を含むことを特徴とする、排水管の乾式埋め戻し施工方法。
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